JP5206909B1 - ポリカーボネート樹脂組成物及びその樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリカーボネートが有する透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま、流動性と成形加工性が向上したポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とし、この目的を達成すべくポリカーボネートと、エステル化合物と、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩とを含有するポリカーボネート樹脂組成物であり、前記エステル化合物が、多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とを反応させて得られる水酸基価が100〜600で重量平均分子量が200〜3,000のエステル化合物であり、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率が0.25〜4.3ppmであることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物を提供する。

Description

本発明は、ポリカーボネートが有する透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま、流動性と成形加工性が向上したポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネートは、広範な分野で利用されるエンジニアリングプラスチックの一種であり、耐熱性、耐衝撃性、透明性、寸法安定性、難燃性等に優れている。しかしながら、ポリカーボネートは、流動性が低く成形性が劣るため、成形品の生産性が低いという問題があった。
そこで、ポリカーボネートの流動性を向上する試みが様々なさられており、例えば、ポリカーボネートを低分子量化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、低分子量のポリカーボネートは、低分子量化により延性破壊から脆性破壊に変わる温度領域が高くなるため、室温でさえも耐衝撃強度が大幅に低下し、耐加水分解性も低下する等の問題があった。
また、ポリカーボネートの流動性を向上させるため、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物またはオキサゾリン化合物からなる群から選ばれる化合物を流動性改質剤として添加する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これらの流動性改質剤を添加すると、透明性の低下、耐熱温度の大幅な低下、耐加水分解性の低下等の問題が発生する。
さらに、ポリカーボネートとABS樹脂等とをポリマーアロイ化する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、ABS樹脂等とのポリマーアロイでは、透明性が大幅に低下し、耐熱性及び耐衝撃性も著しく低下する問題があった。その為、ポリカーボネートが有する透明性、耐熱性、耐衝撃性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま、流動性を改良した材料が求められている。
特開昭62−297319号公報 特開2009−019170号公報 特開平11−293102号公報
本発明が解決しようとする課題は、ポリカーボネートが有する機械的特性、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま、流動性を向上させたポリカーボネート樹脂組成物及びその樹脂成形品を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネートに、高い水酸基価を有し、且つ、分子量が小さいエステル化合物と、炭素原子数が小さい脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩を含有させることにより、該ポリカーボネートの耐熱性、耐衝撃性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま溶融成型時の流動性と成形加工性を付与できること、等を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリカーボネートと、エステル化合物と、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩とを含有するポリカーボネート樹脂組成物であり、前記エステル化合物が、多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とを反応させて得られる水酸基価が100〜600で重量平均分子量が200〜3000のエステル化合物であり、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率が0.25〜4.3ppmであることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記ポリカーボネート樹脂組成物を含有することを特徴とする樹脂成形品を提供するものである。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネートの透機械的特性、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を損なわずに、高い流動性と成形加工性を発現する。したがって、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、より薄肉化が望まれている成形品を得るためのポリカーボネート樹脂組成物の用途に適しており、例えば、自動車、電車等の車両部品;テレビ、パソコン用ディスプレイ等の表示装置の筐体部品;冷蔵庫、洗濯機、エアコン等の家電製品の筐体及び各種成形部品;OA機器部品、電動工具部品等の各種成形品;CD、DVD、ブルーレイ等の光学記録媒体用材料、建材等のシートなどに好適に用いることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネートと、エステル化合物と、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩とを含有する。エステル化合物は多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とを反応させて得られ、水酸基価が100〜600で重量平均分子量(Mw)が200〜3,000のエステル化合物である必要がある。そして、樹脂組成物中の前記アルカリ金属の含有率が0.25〜4.3ppmである。このように、特定範囲の水酸基価及び特定範囲の重量平均分子量を有するエステル化合物と、樹脂組成物中の特定量存在する前記アルカリ金属を併存させることにより、上記のような優れた効果が発現される。
エステル化合物の水酸基価は、流動性に優れ、耐衝撃性、熱安定性、耐加水分解性、及び難燃性を優れるポリカーボネートの成形物が得られるポリカーボネート樹脂組成物とするために100〜600の範囲である必要がある。エステル化合物の水酸基価が100未満では、成形品の原料であるポリカーボネート樹脂に添加した際のエステル交換反応が不十分となり、ポリカーボネート樹脂の分子量を下げられないために十分な流動性が得られない。水酸基価が600より大きい場合では、得られるポリカーボネート樹脂の耐加水分解性が不十分となる問題がある。また、ポリカーボネート樹脂の流動性をより向上し、成形物の耐衝撃性を維持し、耐加水分解性を優れたものにできることから、前記エステル化合物の水酸基価は、120〜580の範囲が好ましく、130〜550の範囲がより好ましい。
エステル化合物は重量平均分子量(Mw)を200〜3,000の範囲とすることにより、流動性に優れ、耐衝撃性、熱安定性、耐加水分解性、及び難燃性を優れるポリカーボネートの成形物が得られるポリカーボネート樹脂組成物が得られる。エステル化合物の重量平均分子量(Mw)としては、200〜2,000が好ましく、200〜1,200がより好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩を0.25〜4.3ppmの範囲で含有する。この範囲で含有することにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は成形品の原料であるポリカーボネート樹脂に添加した際に、該ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させ、得られる成形物の耐衝撃性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を優れたものにできる。前記アルカリ金属の含有率が0.25ppm未満では、成形品の原料であるポリカーボネート樹脂に添加した際のエステル交換反応が不十分となり、ポリカーボネート樹脂の分子量を下げられないために十分な流動性が得られない。前記アルカリ金属含有量が4.3ppmより多い場合では、成形品の原料であるポリカーボネート樹脂に添加した際にアルカリ金属が触媒となりポリカーボネートとエステル化合物とのエステル交換反応が起こりすぎて、成形品の原料であるポリカーボネート樹脂平均分子量を大きく低下させるため、耐衝撃性が低下する問題がある。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物中の炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率としては0.3〜3.5ppmの範囲がより好ましく、0.35〜3.0ppmの範囲がさらに好ましい。
前記ポリカーボネートとしては、特に制限はなく、種々の構造単位を有するポリカーボネートが挙げられる。例えば、2価のフェノールとハロゲン化カルボニルとを界面重縮合させる方法や、2価のフェノールと炭酸ジエステルとを溶融重合法(エステル交換法)させる方法等によって製造したものを用いることができる。
また、前記ポリカーボネートとしては、ポリカーボネート単独のみならず、ポリカーボネートとアクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)とのポリマーアロイ、ポリカーボネートとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)とのポリマーアロイ、ポリカーボネートとスチレン−ブタジエンゴムとのポリマーアロイ、ポリカーボネートとポリメチルメタクリレート樹脂とのポリマーアロイ、ポリカーボネートとポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)のポリマーアロイ、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)のポリマーアロイ等も用いることができる。
前記ポリカーボネートの原料である2価のフェノールとしては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げられる。これら2価のフェノールの中でも、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類が好ましく、さらに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料としたものが特に好ましい。
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等が挙げられる。具体的には、ホスゲン;二価フェノールのジハロホルメート、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート等のジアリールカーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジアミルカーボネート、ジオクチルカーボネート等の脂肪族カーボネート化合物などが挙げられる。
また、前記ポリカーボネートとしては、そのポリマー鎖の分子構造が直鎖構造であるもののほか、これに分岐構造を有していても良い。このような分岐構造を導入するための分岐剤としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログルシン、トリメリット酸、イサチンビス(o−クレゾール)等を用いることができる。また、分子量調節剤として、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−クミルフェノール等を用いることができる。
さらに、本発明に用いる前記ポリカーボネートとしては、上記の2価のフェノールのみを用いて製造された単独重合体のほか、ポリカーボネート構造単位とポリオルガノシロキサン構造単位を有する共重合体、又はこれら単独重合体と共重合体からなる樹脂組成物であっても良い。また、テレフタル酸などの二官能性カルボン酸やそのエステル形成誘導体などのエステル前駆体の存在下にポリカーボネートの重合反応を行うことによって得られるポリエステル−ポリカーボネートであっても良い。
さらに、種々の構造単位を有するポリカーボネートを溶融混練して得られる樹脂組成物を用いることもできる。なお、前記ポリカーボネートとしては、その構造単位中に実質的にハロゲン原子が含まれないものが好ましい。
前記ポリカーボネートの重量平均分子量(Mw)は、10,000〜200,000の範囲が好ましい。この重量平均分子量(Mw)が10,000以上であると、得られるポリカーボネート樹脂組成物の耐熱性及び耐衝撃性がより向上し、200,000以下であると、得られるポリカーボネート樹脂組成物の成形加工性がより良好となる。また、耐熱性、耐衝撃性及び成形加工性をより向上するためには、前記ポリカーボネートの重量平均分子量(Mw)は、10,000〜100,000の範囲がより好ましく、12,000〜50,000の範囲がさらに好ましい。また、前記ポリカーボネート(A)の分散度は、1〜2.5の範囲が好ましく、1.2〜2の範囲がより好ましく、1.4〜1.8の範囲がさらに好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量(Mw)は、下記の測定条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と略記する。)測定装置を用いて測定したものである。
[重量平均分子量(Mw)の測定方法]
下記の測定条件でGPC測定装置を用い、標準ポリスチレンとの比較で重量平均分子量(Mw)を測定した。
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220」
カラム:東ソー株式会社製「TSK SuperH−H」(ガードカラム)
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZM−M」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZM−M」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZ−2000」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZ−2000」
検出器:RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
カラム温度:40℃
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.35mL/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(標準試料:単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−300」
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」
本発明で用いるエステル化合物は、多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とを反応させて得られ、水酸基価が100〜600である。多価アルコール(a1)としては、例えば、2価のアルコール類や3価以上のアルコール類等が挙げられる。
前記2価のアルコール類としては、例えば、線状脂肪族ジオール、環式脂肪族ジオール等の脂肪族ジオール類や芳香族ジオール類等が挙げられる。前記線状脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドランダム共重合体ジオール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体ジオール、エチレンオキサイド−テトラハイドロフラン共重合体ジオール、ポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。
環式脂肪族ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
前記芳香族ジオール類としては、例えば、ビスフェノール骨格を有するジオール類等が挙げられる。ビスフェノール骨格を有するジオール類としては、例えば、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルF等のビスフェノ−ル類;ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド付加物等のビスフェノ−ルAアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
前記3価以上のアルコール類としては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2−メチルプロパントリオール、トリペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール等が挙げられる。
本発明で用いる多価アルコール(a1)の中でも、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが、ポリカーボネートが有する機械的特性、透明性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性を維持したまま、流動性を向上させることができるポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる為好ましい。以下、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールについて説明する。
前記ペンタエリスリトールは、例えば、1分子のアセトアルデヒドと4分子のホルムアルデヒドとを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を触媒として縮合し、その後、該アルカリ金属水酸化物をギ酸等の有機カルボン酸で中和することにより合成されるものである。なお、このペンタエリスリトールには、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールをそれぞれ10質量%以下で含有するものも使用することができる。また、より流動性を安定的に良好なものとできることから、原料として用いるペンタエリスリトール(C)中のペンタエリスリトールの含有量は80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、88質量%以上がさらに好ましい。
前記ペンタエリスリトールは、後述する炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩を含有していても良い。このアルカリ金属塩は、例えば、ペンタエリスリトールの合成に用いた触媒を有機酸で中和した時に得られるものである。このアルカリ金属は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の構成物である炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩として利用することができる。ペンタエリスリトールが前記アルカリ金属塩を含有する場合、その含有量は、40〜150ppmの範囲が好ましく、100〜105ppmの範囲がより好ましい。また、前記ペンタエリスリトールは、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中のアルカリ金属含有量が、最終的に0.25〜4.3ppmの範囲になるように、アルカリ金属塩の含有量が異なる複数のものを併用してあっても構わない。
前記ジペンタエリスリトールは、ペンタエリスリトールを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を触媒とし、2量化して合成した後、該アルカリ金属水酸化物をギ酸等の有機カルボン酸で中和することにより合成されるものである。なお、このジペンタエリスリトールには、ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールをそれぞれ10質量%以下で含有するものも使用することができる。また、より流動性を安定的に良好なものとできることから、原料として用いるジペンタエリスリトール中のジペンタエリスリトールの含有量は80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、88質量%以上がさらに好ましい。
前記ジペンタエリスリトールは後述する炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩を含有していても良い。このアルカリ金属塩は、例えば、ジペンタエリスリトールの合成に用いた触媒残渣である。このアルカリ金属は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の構成物である前記アルカリ金属塩として利用することができる。ジペンタエリスリトールが前記アルカリ金属塩を含有する場合、その含有量は、40〜150ppmの範囲が好ましく、100〜105ppmの範囲がより好ましい。また、前記ジペンタエリスリトールは、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中のアルカリ金属塩の含有量が、最終的に0.25〜4.3ppmの範囲になるように、アルカリ金属含有量が異なる複数のものを併用してあっても構わない。
前記エステル化合物の原料となるモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)は、脂肪族モノカルボン酸であっても芳香族モノカルボン酸であっても良い。また、前記モノカルボン酸の炭素原子数は、得られるポリカーボネート樹脂組成物の流動性、耐衝撃性、熱安定性、耐加水分解性、及び難燃性を優れたものにできることから2〜28の範囲が好ましい。また、得られるポリカーボネート樹脂組成物の流動性をより向上できることから2〜22の範囲がより好ましく、2〜18の範囲がさらに好ましい。
前記モノカルボン酸の具体例としては、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデシル酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラコサン酸、セロチン酸、モンタン酸、安息香酸等が挙げられる。また、これらのモノカルボン酸の酸無水物も前記モノカルボン酸と同様に前記エステル化合物の原料として用いることができる。これらの中でも、得られるポリカーボネート樹脂組成物の流動性、耐衝撃性に優れることから、酢酸、無水酢酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ステアリン酸、安息香酸が好ましく、酢酸、無水酢酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ステアリン酸はさらに得られるポリカーボネート樹脂組成物の透明性に優れるためより好ましい。これらのモノカルボン酸又はその酸無水物は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
前記エステル化合物は、上記で説明した多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とをエステル化反応して得られたものであるが、部分エステルであっても、部分エステルとジペンタエリスリトールとの混合物であっても、部分エステルとフルエステルとの混合物であっても、ジペンタエリスリトールと部分エステルとフルエステルとの混合物であっても良い。
エステル化合物の酸価は、流動性に優れ、耐衝撃性、熱安定性、耐加水分解性、及び難燃性を優れるポリカーボネートの成形物が得られるポリカーボネート樹脂組成物となることからエステル化合物の酸価は、低いほど好ましく、具体的には」、10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましく、2以下が特に好ましい。
前記エステル化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、前記多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とをエステル化反応させることにより製造することができる。また、このエステル化反応を必要に応じてエステル化触媒を存在下で行っても良い。このエステル化反応の際、生成するエステル化合物の着色を抑制するため、リン酸系、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤を、エステル化合物の原料である多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)の合計量に対し、100〜5000ppmの範囲で用いても構わない。また、エステル化反応は常圧下、減圧下いずれでも構わない。また、溶媒を使用しても構わない。
前記エステル化触媒としては、無水酢酸等のモノカルボン酸無水物を使用する場合は、アミン等の塩基性触媒が好ましく、トリエチルアミン、イソプロピルエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。また、モノカルボン酸を使用する場合は、硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸触媒、又は周期律表2族、4族、12族、13族及び14族からなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属又はそれらの金属化合物を用いることが好ましい。前記金属としては、例えば、Ti、Sn、Zn、Al、Zr、Mg、Hf、Ge等の金属が挙げられる。また、前記金属化合物としては、例えば、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、チタンオキシアセチルアセトナート、オクタン酸スズ、2−エチルヘキサン酸スズ、アセチルアセトナート亜鉛、4塩化ジルコニウム、4塩化ジルコニウムテトラヒドロフラン錯体、4塩化ハフニウム、4塩化ハフニウムテトラヒドロフラン錯体、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム等が挙げられ、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、2−エチルヘキサン酸スズ、アルミニウムアセチルアセトナート/リン酸化合物、ルミニウムアセチルアセトナート/亜リン酸化合物が好ましく、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、2−エチルヘキサン酸スズは反応速度が速く特に好ましい。
前記エステル化触媒の使用量は、通常、反応が制御でき、かつ良好な品質が得られる量であればよく、多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)の合計量に対し、5〜10,000ppmの範囲であることが好ましく、10〜1,000ppmの範囲であることがより好ましく、30〜300ppmの範囲であることがさらに好ましく、エステル化合物の着色を低減する観点から、30〜200ppmの範囲が特に好ましい。なお、前記エステル化触媒は、前記多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)を反応容器に仕込む際に同時に加えても、反応途中で加えても構わない。
また、エステル化合物の製造後に、触媒失活剤を加えても構わない。触媒失活剤としては、アミノ酸、フェノール類、ヒドロキシカルボン酸、ジケトン類、アミン類、オキシム、フェナントロリン類、ピリジン化合物、ジチオ化合物、ジアゾ化合物、チオール類、ポルフィリン類、配位原子として窒素原子を有するフェノール類やカルボン酸、リン酸、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステル等のリン化合物が挙げられ、これらの中でもリン酸、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステル等のリン化合物がより好ましい。
触媒失活剤を使用する際の添加量は、多量に添加すると加水分解させるため、使用した触媒の0.1〜4倍モルが好ましく、0.1〜2.5倍モルがより好ましく、0.2〜1.2倍モルがさらに好ましい。
前記エステル化合物(B)を製造する際の温度は、100〜260℃の範囲であることが好ましく、110〜240℃の範囲であることがより好ましい。製造する際に減圧する場合の減圧度は、1.33kPa以下であることが好ましく、0.26kPa以下であることがより好ましい。
上記溶媒としては、高沸点のものが好ましく、具体的には、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、アニソール、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン等が挙げられる。これら溶媒の使用量は、前記エステル化合物の原料である多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)との合計量に対し、1〜100質量%の範囲が好ましく、1〜50質量%の範囲がより好ましく、1〜30質量%の範囲が更に好ましく、1〜5質量%の範囲が特に好ましい。
前記エステル化合物の製造で使用する反応器は、高真空かつバッチ式又は連続式に対応した縦型又は横型タンク式リアクターが好ましい。反応器に用いる翼は特に限定されないが、製造されるエステル化合物の粘性又は分子量に応じて適宜選択すれば良い。翼の形状としては、縦型反応器の翼としては、例えば、パドル型、アンカー型、ヘリカル型、大型翼等が挙げられ、横型反応器の翼としては、例えば、格子型、メガネ型、リブ型等が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物が含有する炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、酪酸ナトリウム、酪酸カリウム等が挙げられる。中でも、ギ酸ナトリウムが好ましい。尚、本発明において、炭素原子数とは、脂肪族構造の炭素原子とカルボキシル基の炭素原子との合計を言う。
前記の通り、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中の炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率は0.25〜4.3ppmの範囲である必要がある。この範囲に含有率を調整するには、例えば、ポリカーボネート樹脂組成物に不足分の前記アルカリ金属塩を直接添加することで行うことができる。また、エステル化合物を製造する際に用いる多価アルコールが含む前記アルカリ金属塩を利用し、多価アルコールの使用量を調整して最終的にポリカーボネート樹脂組成物中の前記アルカリ金属塩の含有率を0.25〜4.3ppmの範囲に調製してもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、それ自身で成形品を得るための材料としても使用することができるが、成形品を得るためのポリカーボネート樹脂の流動性の改善を目的としたマスターバッチの形で使用することができる。特に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は流動性改質剤として好ましく使用することができる。本発明のポリカーボネート樹脂をマスターバッチとして用いる場合、ポリカーボネートとエステル化合物との質量比[(ポリカーボネート)/(エステル化合物)]は、10/90〜90/10の範囲が好ましいが、少量添加で成形品を得るためのポリカーボネート樹脂の流動性を向上させるとともに、前記マスターバッチとポリカーボネート樹脂を均一に混合しやすくするために、30/70〜80/20の範囲がより好ましく、40/60〜80/20の範囲がさらに好ましい。
前記マスターバッチを製造する方法は特に限定されないが、例えば、ポリカーボネートとエステル化合物の両方又は片方を溶解する溶媒を使用し、ポリカーボネートとエステル化合物の溶液、もしくはスラリーを作製後、乾燥し、得られた固形のマスターバッチを粉砕又はペレット化する方法;押出機、連続式ニーダー、バッチ式ニーダー等を用いてポリカーボネートとエステル化合物とを溶融混合後、冷却して得る方法;ポリカーボネートとエステル化合物とを溶融混合後、得られた固形のマスターバッチを粉砕又はペレット化する方法等が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で耐加水分解性を向上する目的で、モノカルボジイミドを配合しても良い。このモノカルボジイミドとしては、例えば、ジフェニルカルボジイミド、ビス(2,6−ジメチルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,6−ジエチルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)カルボジイミド、ビス(o−メチルフェニル)カルボジイミド、ビス(p−メチルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)カルボジイミド、2,4,6−トリイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,4,6−トリイソブチルフェニル)カルボジイミド等の芳香族モノカルボジイミド;ジ−シクロヘキシルカルボジイミド等の脂環族モノカルボジイミド;ジ−イソプロピルカルボジイミド、ジ−オクタデシルカルボジイミド等の脂肪族モノカルボジイミドなどが挙げられる。
上記のモノカルボジイミドの中でも、耐加水分解性がより良好となり、ポリカーボネート樹脂組成物に配合する各ポリマーのカルボキシル基末端濃度を下げる目的から、芳香族モノカルボジイミドが好ましく、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(2,6−ジメチルフェニル)カルボジイミドがさらに好ましい。これらのモノカルボジイミドは、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤、その他の合成樹脂、エラストマー等を、本発明の目的を阻害しない範囲で配合することができる。
前記添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系(亜リン酸エステル系、リン酸エステル系等)、アミン系等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系等の光安定剤;脂肪族カルボン酸エステル系、パラフィン系、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス等の内部滑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、着色剤、各種の有機フィラー、無機充填剤、ブロッキング防止剤、各種カップリング剤、界面活性剤、着色剤、発泡剤、天然材料などが挙げられる。
前記その他の合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート等の合成樹脂が挙げられる。また、前記エラストマーとしては、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリル系エラストマー等が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に無機充填剤を配合すると、機械的強度、寸法安定性等が向上するため好ましい。また、増量を目的で、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に無機充填剤を配合して良い。
前記無機充填剤としては、例えば、硫酸亜鉛、硫酸水素カリウム、硫酸アルミニウムニウム、硫酸アンチモン、硫酸エステル、硫酸カリウム、硫酸コバルト、硫酸水素ナトリウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸ナトリウム、硫酸ニッケル、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム等の硫酸金属化合物;酸化チタン等のチタン化合物;炭酸カリウム等の炭酸塩化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化金属化合物;合成シリカ、天然シリカ等のシリカ系化合物;アルミン酸カルシウム、2水和石膏、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ砂;硝酸ナトリウム等の硝酸化合物、モリブデン化合物、ジルコニウム化合物、アンチモン化合物及びその変性物;二酸化珪素及び酸化アルミニウムニウムの複合体微粒子などが挙げられる。
また、上記以外の無機充填剤として、例えば、チタン酸カリウムウイスカー、鉱物繊維(ロックウール等)、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維(ステンレス繊維等)、ホウ酸アルミニウムウイスカー、窒化ケイ素ウイスカー、ボロン繊維、テトラポット状酸化亜鉛ウイスカー、タルク、クレー、カオリンクレー、天然マイカ、合成マイカ、パールマイカ、アルミ箔、アルミナ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、カーボンブラック、黒鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アスベスト、石英粉等を挙げられる。
これらの無機充填剤は、無処理であっても、予め化学的又は物理的表面処理を施しても良い。その表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤系、高級脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、不飽和有機酸系、有機チタネート系、樹脂酸系、ポリエチレングリコール系等が挙げられる。
前記難燃剤としては、例えば、ホウ酸系難燃化合物、リン系難燃化合物、窒素系難燃化合物、ハロゲン系難燃化合物、有機系難燃化合物、コロイド系難燃化合物等が挙げられる。
前記の各成分を配合し、混練する方法は通常の方法で行えばよく、例えば、リボンブレンダー、ドラムタンブラー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等を用いる方法により行うことができる。なお、混練に際しての加熱温度は、通常150〜320℃の範囲が適当である。
前記の通り、本発明のポリカーボネート樹脂組成物はそれ自身で成形品を得るための成形材料として用いることもできるし、また、流動性改質剤などマスターバッチの形で成形品を得るためのポリカーボネート樹脂に添加することもできる。本発明のポリカーボネート樹脂組成物や、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を添加したポリカーボネート等の成形品を得るための材料は、各種押出成形(コールドランナー方式、ホットランナー方式成形法はもとより、さらには射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、及び超高速射出成形などの射出成形法)により各種異形押出成形品、押し出し成形によるシート、フィルムなどの形で用いることもできる。また、シート、フィルムの成形にはインフレーション法や、カレンダー法、キャスティング法なども用いることができる。さらに、特定の延伸操作をかけることにより熱収縮チューブとして成形することも可能である。また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を回転成形やブロー成形などにより中空成形品とすることも可能である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物やこれを添加した成形品を得るための成形材料は、OA機器や家電製品の外装材、各種容器、雑貨、例えば、パソコン、ノートパソコン、ゲーム機、ディスプレイ装置(CRT、液晶、プラズマ、プロジェクタ、及び有機ELなど)、マウス、並びにプリンター、コピー機、スキャナー及びファックス(これらの複合機を含む)などの外装材、キーボードのキー、スイッチ成形品、携帯情報端末(いわゆるPDA)、携帯電話、携帯書籍(辞書類等)、携帯テレビ、記録媒体(CD、MD、DVD、ブルーレイディスク、ハードディスクなど)のドライブ、記録媒体(ICカード、スマートメディア、メモリースティックなど)の読取装置、光学カメラ、デジタルカメラ、パラボラアンテナ、電動工具、VTR、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器、電子レンジ、音響機器、照明機器、冷蔵庫、エアコン、空気清浄機、マイナスイオン発生器、及びタイプライターなどに形成された樹脂製品を用いることができる。また、トレー、カップ、皿、シャンプー瓶、OA筐体、化粧品瓶、飲料瓶、オイル容器、射出成形品(ゴルフティー、綿棒の芯、キャンディーの棒、ブラシ、歯ブラシ、ヘルメット、注射筒、皿、カップ、櫛、剃刀の柄、テープのカセット及びケース、使い捨てのスプーンやフォーク、ボールペン等の文房具等)等に有用である。
また、結束テープ(結束バンド)、プリペイカード、風船、パンティーストッキング、ヘアーキャップ、スポンジ、セロハンテープ、傘、合羽、プラ手袋、ヘアーキャップ、ロープ、チューブ、発泡トレー、発泡緩衝材、緩衝材、梱包材、煙草のフィルター等の多分野にわたる用途に用いることが可能である。
さらに、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、インストルメンタルパネル、センターコンソールパネル、ディフレクター部品、カーナビケーション部品、カーオーディオビジュアル部品、オートモバイルコンピュータ部品などの車両用部品にも用いることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物をマスターバッチとして成形品を形成する材料(ポリカーボネート)に添加する場合、このポリカーボネートは、ポリカーボネート樹脂組成物で用いるポリカーボネートを用いることができる。また、ポリカーボネート樹脂組成物で用いるポリカーボネート平均分子量等が異なるものを用いても構わない。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を表面改質剤などとして他のポリカーボネートに添加する場合、流動性に優れる成形品の材料が得られ、得られる成形品の機械的特性(耐衝撃性)、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性のバランスに優れることから、(ポリカーボネート/ポリカーボネート樹脂組成物)の配合割合は質量比で99.8/0.2〜80/20の範囲が好ましく、99.8/0.2〜90/10の範囲がより好ましく、99.7/0.3〜95/5の範囲がさらに好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に用いる多価アルコールとしてジペンタエリスリトールやペンタエリスリトールを用いた場合、エステル化合物が分岐構造を有するため、エステル化合物とポリカーボネートとの分子鎖同士がからみ合い、耐衝撃性をほとんど損なわず、流動性を向上できるため、従来のようにポリカーボネートの平均分子量を大きく下げることで流動性を向上しなくても良い。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形した樹脂成形品には、表面改質を施すことにより、他の機能を付与することが可能である。ここでいう表面改質とは、物理蒸着、化学蒸着等の蒸着、電気メッキ、無電解メッキ、溶融メッキ等のメッキ、塗装、コーティング、印刷等の樹脂成形品の表層上に新たな層を形成させるものであり、通常の樹脂成形品に用いられる方法が適用できる。本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、その良好な色相により遮蔽性の低い塗装であっても1コートで良好な製品を提供することが可能である。
以下に具体的な例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明する。
製造例、実施例及び比較例で得られたものの物性は、下記の試験方法により測定した。
[重量平均分子量(Mw)の測定方法]
下記の測定条件でGPC測定装置を用い、標準ポリスチレンとの比較で重量平均分子量(Mw)を測定した。
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220」
カラム:東ソー株式会社製「TSK SuperH−H」(ガードカラム)
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZM−M」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZM−M」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZ−2000」
+東ソー株式会社製「TSK gel SuperHZ−2000」
検出器:RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
カラム温度:40度
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流速:0.35mL/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(標準試料:単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−300」
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」
[酸価の測定方法]
100ml三角フラスコに試料約10gを電子天秤にて正確に秤量し、トルエン/メタノール(7/3質量比)混合溶媒50mlを加えて溶解した。溶解後、市販のフェノールフタレイン指示薬を約0.1ml添加し、0.01モル/l水酸化カリウムアルコール溶液で滴定した。30秒間持続する微紅色を呈した点を終点とし、その滴下量を読み、次式から酸価を求めた。
酸価=V×F×0.5611/S
V:0.01モル/l水酸化カリウムアルコール溶液の使用量(ml)
F:0.01モル/l水酸化カリウムアルコール溶液の力価
S:試料採取量(g)
[水酸基価の測定方法]
300ml三角フラスコに試料を約10g電子天秤にて正確に秤量し、無水酢酸/ピリジン(1/19容量比)混合剤25mlをホールピペットで加えた。次いで、冷却管を付けて80℃の湯浴中入れ、冷却管に水を通して振とうさせながら1時間反応させた。反応後湯浴から取り出し、イオン交換水約10mlを冷却管頂上から加えて振とうした。室温まで冷却後、n−ブタノールを加え、フェノールフタレイン指示薬を約0.1ml添加し、0.5モル/l水酸化カリウムアルコール溶液で滴定した。30秒間持続する微紅色を呈した点を終点とし、その滴下量を読み取った。同時に空試験も行い、次式から水酸基価を求めた。
水酸基価=(B−T)×F×28.5/S+酸価
B:空試験での0.5モル/l水酸化カリウムアルコール溶液の滴下量(ml)
T:本試験での0.5モル/l水酸化カリウムアルコール溶液の滴下量(ml)
F:0.5モル/l水酸化カリウムアルコール溶液の力価
S:試料採取量(g)
[脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩含有量の測定方法]
エステル化合物の原料、エステル化合物及び本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含まれる脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率(質量基準)は以下の方法により求めた。
まず、エステル化合物の原料や、エステル化合物や、本発明のポリカーボネート樹脂組成物20質量部を塩化メチレン480質量部に溶解し、溶液を得た。この溶液500質量部に対してイオン交換水20質量部混合し、5分間振とうさせ、その後、1日静置させて、エステル化合物の原料や、エステル化合物や、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中に含まれる脂肪族アルカリ金属塩を水相に抽出した。
次いで、抽出した水相について、イオンクロマトグラフィー〔東ソー(株)製のIC−2001〕を行ってエステル化合物の原料、エステル化合物及び本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含まれる脂肪族カルボン酸由来の陰イオン、アルカリ金属イオン濃度を測定することで脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩含有量を求めた。
イオンクロマトグラフィーの条件は、陽イオン分析の場合、使用カラム:TSKgelSuperIC−CR、展開溶液:2.2mM メタンスルホン酸+1.0mM 18−クラウン−6−エーテル、ポンプ流量:0.7L/min、オーブン温度:40℃、サンプル量:60μLとした。陰イオン分析の場合、使用カラム:TSKgelSuperIC−AZ、展開溶液:7.5 mM 炭酸水素ナトリウム +1.1 mM 炭酸ナトリウム、ポンプ流量:0.8L/min、オーブン温度:40℃、サンプル量:60μLとした。
[流動性の測定方法]
ポリカーボネート樹脂組成物のペレットについて、メルトインデクサー(東洋精機工業株式会社製)を用いて、下記の測定条件で、ピストンが2.54cmの距離を移動する時間(t)を測定し、以下の計算式より、メルトボリュームレート(以下、「MVR」と略記する。)(単位:cm/10分)を算出した。
(測定条件)
標準オリフィス(直径:2.096×8.001mm)、荷重:1.2kg、温度300℃、測定時間:荷重開始5分後からの時間で測定した。
MVR=426×2.54/t
[アイゾット衝撃値の測定方法]
耐衝撃性を評価するため、ユニバーサルインパクトテスター(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、JIS K7110に準拠して(測定温度:23℃及び0℃、2号試験片:幅3.2mmのノッチ有り)、アイゾット衝撃値を測定した。
[ヘイズの測定方法]
透明性を評価するため、射出成形により縦5cm×横5cm×厚さ3.2mmの試験片を作製し、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製「ND−1001DP」)を用いて、ヘイズ値を測定した。
[曲げ弾性率及び曲げ応力の測定方法]
機械的特性を評価するため、AUTOGRAPH AG−I(株式会社島津製作所製)を用いて、JIS K7171に準拠して(測定温度:23℃、曲げ試験片の寸法:長さ80mm×幅10mm×厚さ4mm)、曲げ弾性率及び曲げ応力を測定した。
[荷重たわみ温度の測定方法]
耐熱性を評価するため、HOT.TESTER S−3(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、JIS K7191に準拠して、荷重たわみ温度(試験条件:荷重1.8MPa、昇温速度120℃/時間)を測定した。
[加水分解試験方法]
耐加水分解を評価するため、縦10cm×横10cm×厚さ0.2mmのシートを作製し、恒温恒湿器(タバイエスペック株式会社製「PR−2KF」)を用いて、高温高湿環境条件下(温度80℃、湿度90%)、500時間保存した。高温高湿環境で保存する前後での分解状況を確認するため、高温高湿環境で保存する前後のサンプルについてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定し、試験前後の重量平均分子量の保持率で評価した。なお、GPC測定は上記の測定方法で行った。
[難燃性試験方法]
難燃性を評価するため、UL規格94の垂直燃焼試験に準拠して(試験片の寸法:長さ127mm×幅12.7mm×厚さ3.0mm)、測定を行った。なお、難燃性試験については、難燃グレードのポリカーボネートを用いた実施例5及び比較例14についてのみ行った。
《製造例1》エステル化合物(B−1)の製造
3Lセパラブルフラスコに、ジペンタエリスリトール(純度85%、ギ酸ナトリウム含有量1361ppmのもの;以下、「DPE(1)」と略記する。)33.6g、ジペンタエリスリトール(純度90%、ギ酸ナトリウム含有量92ppmのもの;以下、「DPE(2)」と略記する。)729.3g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸473.6gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−1)を得た。このエステル化合物(B−1)は常温で固体、水酸基価は948、酸価は0.52、ギ酸ナトリウム含有量は118ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は296であった。
《製造例2》エステル化合物(B−2)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸789.4gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−2)を得た。このエステル化合物(B−2)は常温で半固体、水酸基価は546、酸価は0.70、ギ酸ナトリウム含有量は104ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は360であった。
《製造例3》エステル化合物(B−3)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,073.5gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−3)を得た。このエステル化合物(B−3)は常温で半固体、水酸基価は362、酸価は1.10、ギ酸ナトリウム含有量は95ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は399であった。
《製造例4》エステル化合物(B−4)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)122.8g、DPE(2)640.0g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,073.5gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−4)を得た。このエステル化合物(B−4)は常温で半固体、水酸基価は363、酸価は0.64、ギ酸ナトリウム含有量は189ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は398であった。
《製造例5》エステル化合物(B−5)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)211.3g、DPE(2)551.5g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,073.5gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−5)を得た。このエステル化合物(B−5)は常温で半固体、水酸基価は361、酸価は0.54、ギ酸ナトリウム含有量は284ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は399であった。
《製造例6》エステル化合物(B−6)の製造
3Lセパラブルフラスコに、ジペンタエリスリトール(純度95%、ギ酸ナトリウム含有量33ppmのもの;以下、「DPE(3)」と略記する。)762.8g及び酢酸ブチル762.8gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,073.5gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−6)を得た。このエステル化合物(B−6)は常温で半固体、水酸基価は365、酸価は0.54、ギ酸ナトリウム含有量は21ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は398であった。
《製造例7》エステル化合物(B−7)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)371.5g、DPE(2)391.3g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,073.5gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−7)を得た。このエステル化合物(B−7)は常温で半固体、水酸基価は363、酸価は0.44、ギ酸ナトリウム含有量は453ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は398であった。
《製造例8》エステル化合物(B−8)の製造
3Lセパラブルフラスコに、ジペンタエリスリトール(純度85%、ギ酸カリウム含有量110ppmのもの;以下、「DPE(4)」と略記する。)762.8g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,515.6gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−8)を得た。このエステル化合物(B−8)は常温で液体、水酸基価は148、酸価は0.44、ギ酸カリウム含有量は104ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は456であった。
《製造例9》エステル化合物(B−9)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,862.9gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−9)を得た。このエステル化合物(B−9)は常温で液体、水酸基価は9、酸価は0.53、ギ酸ナトリウム含有量は74ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は503であった。
《製造例10》エステル化合物(B−10)の製造
3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)762.8g及び酢酸ブチル763gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,862.9gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−10)を得た。このエステル化合物(B−10)は常温で液体、水酸基価は8、酸価は0.64、ギ酸ナトリウム含有量は689ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は504であった。
《製造例11》エステル化合物(B−11)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g、2−エチルヘキサン酸865.2g及びキシレン49gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応の2−エチルヘキサン酸を留去して、エステル化合物(B−11)を得た。このエステル化合物(B−11)は常温で半固体、水酸基価は443、酸価は0.58、ギ酸ナトリウム含有量は74ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は507であった。
《製造例12》エステル化合物(B−12)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g、オクタン酸1,081.5g及びキシレン55gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のオクタン酸を留去して、エステル化合物(B−12)を得た。このエステル化合物(B−12)は常温で半固体、水酸基価は350、酸価は0.82、ギ酸ナトリウム含有量は65ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は566であった。
《製造例13》エステル化合物(B−13)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、DPE(4)を762.8g、ステアリン酸を734g及びキシレン45gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−13)を得た。このエステル化合物(B−13)は常温で固体、水酸基価は602、酸価は0.24、ギ酸カリウム含有量は77ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は480であった。
《製造例14》エステル化合物(B−14)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、DPE(2)762.8g、ステアリン酸1,578.9g及びキシレン70gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−14)を得た。このエステル化合物(B−14)は常温で固体、水酸基価は322、酸価は0.19、ギ酸ナトリウム含有量は33ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は733であった。
《製造例15》エステル化合物(B−15)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g、ステアリン酸1,578.9g及びキシレン70gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−15)を得た。このエステル化合物(B−15)は常温で固体、水酸基価は320、酸価は0.11、ギ酸ナトリウム含有量は50ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は736であった。
《製造例16》エステル化合物(B−16)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、ジペンタエリスリトール(純度85%、ギ酸カリウム含有量99ppmのもの;以下、「DPE(5)」と略記する。)762.8g、ステアリン酸1,578.9g及びキシレン70gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−16)を得た。このエステル化合物(B−16)は常温で固体、水酸基価は325、酸価は0.30、ギ酸カリウム含有量は50ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は729であった。
《製造例17》エステル化合物(B−17)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた5Lセパラブルフラスコに、DPE(1)122.8g、DPE(2)640.0g、ステアリン酸2,688.5g及びキシレン104gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−17)を得た。このエステル化合物(B−17)は常温で固体、水酸基価は148、酸価は0.22、ギ酸ナトリウム含有量は68ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は1088であった。
《製造例18》エステル化合物(B−18)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた5Lセパラブルフラスコに、DPE(1)140.9g、DPE(2)367.7g、ステアリン酸3,158.0g及びキシレン110gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−18)を得た。このエステル化合物(B−18)は常温で固体、水酸基価は16、酸価は0.50、ギ酸ナトリウム含有量は65ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は1722であった。
《製造例19》エステル化合物(B−19)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた5Lセパラブルフラスコに、DPE(1)33.6g、DPE(2)729.3g、安息香酸930.6g及びキシレン85gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応の安息香酸を留去して、エステル化合物(B−19)を得た。このエステル化合物(B−19)は常温で固体、水酸基価は382、酸価は1.81、ギ酸ナトリウム含有量は74ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は514であった。
《製造例20》エステル化合物(B−20)の製造
2Lセパラブルフラスコに、ペンタエリスリトール(純度95質量%、ギ酸ナトリウム含有量846ppmのもの;以下、「PE(1)」と略記する。)140.1g、ペンタエリスリトール(純度99質量%、ギ酸ナトリウム含有量9ppmのもの;以下、「PE(2)」と略記する。)268.3g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸306.3gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−20)を得た。このエステル化合物(B−20)は常温で固体であり、水酸基価は950、酸価は0.43、ギ酸ナトリウム含有量は225ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は178であった。
《製造例21》エステル化合物(B−21)の製造
2Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸582gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−21)を得た。このエステル化合物(B−21)は常温で半固体であり、水酸基価は552、酸価は0.20、ギ酸ナトリウム含有量は192ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は215であった。
《製造例22》エステル化合物(B−22)の製造
2Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸765.7gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−22)を得た。このエステル化合物(B−22)は常温で半固体であり、水酸基価は349、酸価は0.22、ギ酸ナトリウム含有量は169ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は241であった。
《製造例23》エステル化合物(B−23)の製造
2Lセパラブルフラスコに、PE(1)284.6g、PE(2)123.9g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸765.7gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−23)を得た。このエステル化合物(B−23)は常温で半固体であり、水酸基価は348、酸価は0.36、ギ酸ナトリウム含有量は337ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は241であった。
《製造例24》エステル化合物(B−24)の製造
2Lセパラブルフラスコに、PE(1)408.5g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸765.7gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−24)を得た。このエステル化合物(B−24)は常温で半固体であり、水酸基価は352、酸価は0.29、ギ酸ナトリウム含有量は482ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は241であった。
《製造例25》エステル化合物(B−25)の製造
2Lセパラブルフラスコに、PE(2)408.5g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸765.7gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−25)を得た。このエステル化合物(B−25)は常温で半固体であり、水酸基価は350、酸価は0.41、ギ酸ナトリウム含有量は25ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は241であった。
《製造例26》エステル化合物(B−26)の製造
3Lセパラブルフラスコに、ペンタエリスリトール(純度95質量%、ギ酸カリウム含有量108ppmのもの;以下、「PE(3)」と略記する。)408.5g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸918.8gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−26)を得た。このエステル化合物(B−26)は常温で半固体であり、水酸基価は210、酸価は0.26、ギ酸ナトリウム含有量は77ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は263であった。
《製造例27》エステル化合物(B−27)の製造
3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,225.1gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−27)を得た。このエステル化合物(B−27)は常温で半固体であり、水酸基価は12、酸価は0.24、ギ酸ナトリウム含有量は127ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は302であった。
《製造例28》エステル化合物(B−28)の製造
3Lセパラブルフラスコに、PE(1)408.5g及び酢酸ブチル408.5gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら120℃まで昇温した。昇温後、滴下ロートにて、無水酢酸1,225.1gを10ml/分の速度でフラスコ内に滴下した。反応温度は120℃になるよう制御した。滴下終了5時間後、生成した酢酸及び酢酸ブチルの除去を開始し、常圧で1時間、さらに0.1kPaまで減圧を行い、酢酸及び酢酸ブチルを2時間留去して、エステル化合物(B−28)を得た。このエステル化合物(B−28)は常温で半固体であり、水酸基価は9、酸価は0.55、ギ酸ナトリウム含有量は382ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は302であった。
《製造例29》エステル化合物(B−29)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g、2−エチルヘキサン酸648.9g及びキシレン32gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応の2−エチルヘキサン酸を留去して、エステル化合物(B−29)を得た。このエステル化合物(B−29)は常温で半固体であり、水酸基価は439、酸価は0.25、ギ酸ナトリウム含有量は124ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は323であった。
《製造例30》エステル化合物(B−30)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g、オクタン酸821.9g及びキシレン37gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のオクタン酸を留去して、エステル化合物(B−30)を得た。このエステル化合物(B−30)は常温で半固体であり、水酸基価は310、酸価は0.33、ギ酸ナトリウム含有量は109ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は378であった。
《製造例31》エステル化合物(B−31)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g、ステアリン酸1,109.6g及びキシレン46gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−31)を得た。このエステル化合物(B−31)は常温で固体であり、水酸基価は319、酸価は0.39、ギ酸ナトリウム含有量は86ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は478であった。
《製造例32》エステル化合物(B−32)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(3)408.5g、ステアリン酸1,109.6g及びキシレン46gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−32)を得た。このエステル化合物(B−32)は常温で固体であり、水酸基価は323、酸価は0.19、ギ酸ナトリウム含有量は44ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は474であった。
《製造例33》エステル化合物(B−33)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)93.4g、PE(2)178.9g、ステアリン酸2,276g及びキシレン76gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−33)を得た。このエステル化合物(B−33)は常温で固体であり、水酸基価は3、酸価は0.24、ギ酸ナトリウム含有量は38ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は1185であった。
《製造例34》エステル化合物(B−34)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g、ステアリン酸2,134g及びキシレン76gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応のステアリン酸を留去して、エステル化合物(B−34)を得た。このエステル化合物(B−34)は常温で固体であり、水酸基価は107、酸価は0.46、ギ酸ナトリウム含有量は53ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は797であった。
《製造例35》エステル化合物(B−35)の製造
キシレンを予め満たしたデカンターを取り付けた3Lセパラブルフラスコに、PE(1)140.1g、PE(2)268.3g、安息香酸696.2g及びキシレン33gを仕込み、窒素気流下で攪拌しながら230℃まで昇温後、8時間反応させた。その後0.1kPaまで減圧を行い、未反応の安息香酸を留去して、エステル化合物(B−35)を得た。このエステル化合物(B−35)は常温で固体であり、水酸基価は346、酸価は0.20、ギ酸ナトリウム含有量は136ppmであった。また、重量平均分子量(Mw)は337であった。
上記で得られたエステル化合物(B−1)〜(B−35)の原料組成、性状、水酸基価、酸価、重量平均分子量及び脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有量を第1表〜第4表に示す。
Figure 0005206909
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製造したエステル化合物とポリカーボネートとを混合して、ポリカーボネート組成物(マスターバッチ)を製造した。マスターバッチの製造は、以下に示す溶液法と溶融法を用いた。第5〜8表にマスターバッチの原料組成、作成方法、性状、アルカリ金属含有量(ナトリウム又はカリウムの含有量)を示す。
溶液法によるマスターバッチの製造方法
2Lのビーカーに、ポリカーボネート(帝人化成株式会社製「パンライトL−1225Y」、低粘度グレード、重量平均分子量:43,500、数平均分子量:27,700、分散度:1.57;以下、「L−1225Y」と略記する。)50g及び塩化メチレン900gを仕込み、攪拌、溶解させた後、前記製造例で得たエステル化合物50gを添加して、さらに10分間攪拌した溶液をステンレスバットに入れ、塩化メチレンを蒸発、乾燥させることで、固形物を得た。これを粉砕機で粉砕し、エステル化合物とポリカーボネートとのマスターバッチの粉体を得た。
溶融法によるマスターバッチの製造方法
ラボプラストミル(東洋精機工業株式会社製)を用いて、ポリカーボネート(帝人化成株式会社製「パンライトAD−5503」、光学用グレード、重量平均分子量:29,700、数平均分子量:18,900、分散度:1.57;以下、「AD−5503」と略記する。)50g及び前記製造例で得られたエステル化合物50gを、200℃で10分間混練して固形物を得た。これを粉砕機で粉砕し、エステル化合物とポリカーボネートとのマスターバッチの粉体を得た。
Figure 0005206909
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実施例及び比較例
上記の製造例で得られたマスターバッチ及びエステル化合物と、含水量200ppm以下に乾燥したポリカーボネート(L−1225Y、AD−5503、ポリカーボネート(帝人化成株式会社製「パンライトL−1225LM」、超低粘度グレード、重量平均分子量:36,500、数平均分子量:23,200、分散度:1.57;以下、「L−1225LM」と略記する)及びポリカーボネート(帝人化成株式会社製「パンライトLN−2250Y」、難燃性グレード、重量平均分子量:43,300、数平均分子量:27,500、分散度:1.57;以下、「LN−2250Y」と略記する。)を第10表〜第16表に示す配合量にて、タンブラーを用いて均一にブレンドした後、二軸押出機(東洋精機工業株式会社製)にて温度210〜300℃で溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを乾燥後、シリンダー温度260〜300℃、金型温度80℃の成形条件で1オンス竪型射出成形機(株式会社山城精機製作所製)を用いて試験片を作製した。この試験片を用いて、樹脂組成物の流動性、耐衝撃性、透明性、機械物性、耐熱性、耐加水分解性及び難燃性を前記の記載の方法に従って評価した。評価結果を第9表〜第16表に示す。なお、表中の「Mw」は重量平均分子量を表す。
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第9表〜第16表の脚注
−:測定せず。
表9〜16に示した評価結果より、以下のことが分かった。
実施例1〜16のポリカーボネート樹脂組成物は、MVRの値が32cm/10分以上であり、エステル化合物(B)を配合していないポリカーボネートのみの11cm/10分(比較例13)から大幅に流動性が向上することが分かった。また、アイゾッド衝撃値は、38kJ/m以上であり、ポリカーボネートの低粘度グレードであるL−1225Yの5kJ/m(比較例11)と比較して、耐衝撃性に優れることが分かった。すなわち、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、流動性と耐衝撃性とを両立したものであることが分かった。
さらに、透明性(ヘイズ)、機械的特性(曲げ弾性率、曲げ応力)、耐熱性(荷重たわみ温度)及び耐加水分解性(加水分解試験の重量平均分子量の保持率)については、エステル化合物(B)を配合していないポリカーボネート単独のもの(比較例13)と比較して遜色がないことが分かった。また、実施例5は、難燃性ポリカーボネートからなる樹脂組成物であるが、同じ難燃性ポリカーボネートを用いてエステル化合物(B)を配合していない比較例14と同じV−0の難燃性を有しており、難燃性が低下しないことが分かった。
実施例17〜31のポリカーボネート樹脂組成物は、MVRの値が33cm/10分以上であり、エステル化合物(B)を配合していないポリカーボネートのみの11cm/10分(比較例27)から大幅に流動性が向上することが分かった。また、アイゾッド衝撃値は、36kJ/m以上であり、ポリカーボネートの光学用グレードであるAD−5503の5kJ/m(比較例25)と比較して、耐衝撃性に優れることが分かった。すなわち、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、流動性と耐衝撃性とを両立したものであることが分かった。
さらに、透明性(ヘイズ)、機械的特性(曲げ弾性率、曲げ応力)、耐熱性(荷重たわみ温度)及び耐加水分解性(加水分解試験の重量平均分子量の保持率)については、エステル化合物(B)を配合していないポリカーボネート単独のもの(比較例13)と比較して遜色がないことが分かった。また、実施例21は、難燃性ポリカーボネートからなる樹脂組成物であるが、同じ難燃性ポリカーボネートを用いてエステル化合物(B)を配合していない比較例28と同じV−0の難燃性を有しており、難燃性も低下しないことが分かった。
一方、比較例1〜9のポリカーボネート樹脂組成物は、MVRの値が19cm/10分以下と流動性が低いもの(比較例2、3、5〜8及び10)か、もしくは、MVRの値が45cm/10分以上と流動性は高いが、アイゾッド衝撃値が6kJ/m以下と低く耐衝撃性に劣るもの(比較例1、4及び9)であった。すなわち、流動性と耐衝撃性とを両立したものは、得られないことが分かった。
比較例10〜13は、ポリカーボネートのみを用いた例で、透明性、耐熱性及び耐加水分解性は高かった。しかしながら、比較例10の低粘度グレードのポリカーボネートについては、MVRの値が52cm/10分と流動性に優れているが、アイゾッド衝撃値が5kJ/mと耐衝撃性に劣ることが分かった。また、比較例11のポリカーボネートは、MVRの値が24cm/10分であり、MVRの値が32cm/10分以上の本発明のポリカーボネート樹脂組成物のより流動性に劣ることが分かった。さらに、比較例12のポリカーボネートは、実施例でのポリカーボネート樹脂組成物に用いたものであるが、アイゾッド衝撃値が70kJ/mと耐衝撃性が高いものの、MVRの値が11cm/10分と低く、流動性に劣ることが分かった。また、比較例13のポリカーボネートは、難燃性グレードであり、実施例5でのポリカーボネート樹脂組成物に用いたものであるが、アイゾッド衝撃値が69kJ/mと耐衝撃性が高いものの、MVRの値が12cm/10分と低く、流動性に劣ることが分かった。
比較例14〜27のポリカーボネート樹脂組成物のものは、MVRの値が21cm/10分以下と流動性が低いもの(比較例17〜20及び23)か、もしくは、MVRの値が43cm/10分以上と流動性は高いが、アイゾッド衝撃値が6kJ/m以下と低く耐衝撃性に劣るもの(比較例14、15、21及び23)であった。すなわち、流動性と耐衝撃性とを両立したものは、得られないことが分かった。
比較例24〜27は、ポリカーボネートのみを用いた例で、透明性、耐熱性及び耐加水分解性は高かった。しかしながら、比較例11の光学用グレードのポリカーボネートであるAD−5503については、MVRの値が52cm/10分と流動性に優れているが、アイゾッド衝撃値が5kJ/mと耐衝撃性に劣ることが分かった。また、比較例25の超低粘度グレードのポリカーボネートであるL−1225LMは、MVRの値が24cm/10分であり、MVRの値が33cm/10分以上の本発明のポリカーボネート樹脂組成物のより流動性に劣ることが分かった。さらに、比較例26の低粘度グレードのポリカーボネートであるL−1225Yは、実施例でのポリカーボネート樹脂組成物に用いたものであるが、アイゾッド衝撃値が70kJ/mと耐衝撃性が高いものの、MVRの値が11cm/10分と低く、流動性に劣ることが分かった。また、比較例27のポリカーボネートLN−2250Yは、難燃性グレードであり、実施例5でのポリカーボネート樹脂組成物に用いたものであるが、アイゾッド衝撃値が69kJ/mと耐衝撃性が高いものの、MVRの値が12cm/10分と低く、流動性に劣ることが分かった。

Claims (8)

  1. ポリカーボネートと、エステル化合物と、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩とを含有するポリカーボネート樹脂組成物であり、前記エステル化合物が、多価アルコール(a1)とモノカルボン酸又はその酸無水物(a2)とを反応させて得られる水酸基価が100〜600で重量平均分子量が200〜3,000のエステル化合物であり、炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率が0.25〜4.3ppmであることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 前記エステル化合物が、水酸基価が130〜550で重量平均分子量が200〜2,000のエステル化合物である請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記多価アルコール(a1)がペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールである請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩が蟻酸ナトリウムである請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 炭素原子数1〜4の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩の含有率が0.35〜3.5ppmである請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 前記ポリカーボネートと、前記エステル化合物との質量比[(ポリカーボネート)/(エステル化合物)]が99.8/0.2〜80/20の範囲である請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 前記モノカルボン酸(D)が、酢酸、無水酢酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、ステアリン酸及び安息香酸からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜5のいずれか1項記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のポリカーボネート樹脂組成物を含有することを特徴とする樹脂成形品。
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