JP5206767B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、現像ローラに担持されているトナーを感光体へ供給することによって、感光体上にトナー像を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この画像形成装置では、現像ローラ上には常にトナーが担持されている。
特開2000−112311号公報
しかしながら、前述した技術では、印字終了後、次の印字開始まで長時間あいた場合、現像ローラ上に担持されているトナーは、例えば、高温多湿環境において、吸湿などによって劣化してしまう。そして、現像ローラ上に劣化したトナーが担持された状態で印字を開始すると白抜け等が発生し画質が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、トナーの劣化による印字開始時の画質低下を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、現像剤像を担持する感光体と、前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、前記感光体上の現像剤像を転写媒体上に転写させる転写部材と、印字の指令を受けた後、印字前に前記現像ローラ上に担持されている前記現像ローラ1周分以上の現像剤を前記感光体に吐出させ、吐出させた現像剤を前記現像ローラで回収する回収モードを実行する制御部とを備えることを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、印字指令を受けた後に回収モードを実行することで、印字前に現像ローラ上に担持されている劣化した現像剤を現像ローラ上より除去できるので、印字開始時には、現像ローラ上に新しい現像剤が担持されていることになる。そして、この新しく供給されたトナーを使用して印字を行うことができる。
本発明によれば、印字前に現像ローラに担持されている劣化したトナーを回収する回収モードを実行することで、印字開始時の画質低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す側断面図である。 現像カートリッジを示す側断面図である。 回収モードの過程を説明する図であって、回収モード開始時を示す図(a)と、現像ローラ上のトナーが感光ドラムへ吐出されている状態を示す図(b)と、現像ローラから感光ドラムにトナーを全て吐出した状態を示す図(c)と、感光ドラムに吐出されたトナーが取り除かれている状態を示す図(d)と、回収モード終了時を示す図(e)と、変形例に係る回収モード終了時を示す図(f)である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタ1(画像形成装置)の全体構成を簡単に説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明する。
また、以下の説明においては、レーザプリンタ1の使用時におけるユーザを基準にした方向で説明することにする。すなわち、図1においては、右側を「前側」とし、左側を「後側」とし、紙面垂直方向のうち奥側を「右側」として、紙面垂直方向のうち手前側を「左側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
<レーザプリンタの全体構成>
レーザプリンタ1は、図1に示すように、本体ケーシング2内に転写媒体の一例としての用紙3を給紙するための給紙部4や、用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
給紙部4は、本体ケーシング2内の下部に着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、用紙3の搬送などを行う各種ローラ11とを備えている。給紙トレイ6内に収容された用紙3は、用紙押圧板7によって上方に寄せられ、各種ローラ11によって画像形成部5に搬送される。
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、定着部18、制御部60などを備えている。
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、画像データに基づくレーザ光が、ポリゴンミラー19、レンズ20,21、反射鏡22,23,24などを通って(2点鎖線参照)、感光ドラム27の表面上に高速走査にて参照される。
プロセスカートリッジ17は、本体ケーシング2の手前側に設けられたフロントカバー2Aを開くことで、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着される構造となっている。そして、このプロセスカートリッジ17は、現像カートリッジ28と、ドラムユニット39とで主に構成されている。
現像カートリッジ28は、ドラムユニット39に装着された状態で、本体ケーシング2に対して着脱自在となっている。なお、現像カートリッジ28は、本体ケーシング2に固定されたドラムユニット39に対して着脱自在に構成されていてもよい。
現像カートリッジ28は、図2に示すように、現像フレーム50、現像ローラ31、層厚規制ブレード32および供給ローラ33を備え、現像フレーム50にはトナー収容室34が形成されている。
この現像カートリッジ28では、トナー収容室34内の現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ34Aで撹拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦耐電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に浸入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定の厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
ドラムユニット39は、感光体の一例である感光ドラム27、スコロトロン型帯電器29および転写部材の一例である転写ローラ30を主に備えている。そして、このドラムユニット39内において、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザ光の高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31の表面に担持されている正帯電されたトナーが、感光ドラム27の表面上に形成された静電潜像に供給されて、感光ドラム27の表面上にトナー像(現像剤像)が形成される。その後、感光ドラム27と転写ローラ30の間で用紙3が搬送されることで、感光ドラム27の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。このとき、転写ローラ30には、トナーの帯電極性(正)とは逆極性の転写バイアスが印加されている。
図1に示すように、定着部18は、加熱ローラ41と、加熱ローラ41を加圧する加圧ローラ42とを備えている。そして、定着部18では、用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させている。なお、定着部18で熱定着された用紙3は、定着部18の下流側に配設される排紙ローラ45に搬送され、この排紙ローラ45から排紙トレイ46上に送り出される。
制御部60は、CPU,ROM,RAMなどを有し、予め用意されたプログラムに従って、後述する回収モードを実行する。また、制御部60には、現像カートリッジ28の下方に設けられ、現像ローラ31の周囲の温度を検知する検知手段の一例である温度センサTHが接続されている。
<回収モード>
次に制御部60が実行する回収モードについて詳しく説明する。
制御部60は、印字の指令を受けた後に、温度センサTHが検知した現像ローラ31の周囲の温度を読み込み、この温度が所定値以上であった場合に、印字開始前に回収モードを実行する。
制御部60が実行する回収モードでは、印字前に現像ローラ31上に担持されている現像ローラ31の1周分の古いトナーT1(図3(a)参照)を、感光ドラム27に吐出させ、吐出させた古いトナーT1を現像ローラ31で回収する制御が行われる。
具体的には、回収モードが実行されると、まず、図3(a)に示すように、感光ドラム27、現像ローラ31及び供給ローラ33が回転し始める。そして、スキャナユニット16による感光ドラム27表面の露光が開始され、感光ドラム27の表面が全幅(印字範囲)に渡って連続的に露光される。この露光は、現像ローラ31の1周分以上に相当する時間継続する。
そして、感光ドラム27と現像ローラ31の当接部分に感光ドラム27の露光された表面が到達すると、現像ローラ31と感光ドラム27の電位差によって、古いトナーT1が感光ドラム27に引き寄せられるので、図3(b)に示すように、現像ローラ31上に担持されている古いトナーT1が感光ドラム27上に吐出され始める。なお、回収モード実行中においては、転写ローラ30には、0Vまたは感光ドラム27に担持されている古いトナーT1の極性と同極性の、望ましくは、感光ドラム27の露光された表面よりも高い電圧が印加される。このように電圧を印加することで、感光ドラム27上の古いトナーT1が転写ローラ30に転写されるのを抑制することができる。
そして、現像ローラ31に担持されていた古いトナーT1が感光ドラム27へ吐出されると、供給ローラ33によって、現像ローラ31上に新しいトナーT2が供給され始める。そして、図3(c)に示すように、現像ローラ31上に担持されていた古いトナーT1が全て感光ドラム27へ吐出されると、現像ローラ31上には、新しいトナーT2が担持された状態となる。
そして、感光ドラム27が担持する古いトナーT1が再び感光ドラム27と現像ローラ31の当接部分に到達すると、図3(d)に示すように、現像ローラ31によって古いトナーT1が感光ドラム27から徐々に回収されていく。
この回収モードは、現像ローラ31から感光ドラム27への古いトナーT1を吐出し終わってから少なくとも感光ドラム27が1周する間実行される。このように、古いトナーT1の吐出終了から感光ドラム27が少なくとも1周すれば、図3(e)に示すように、感光ドラム27上の古いトナーT1が全て取り除かれた状態となる。
そして、以上のような回収モードが終了すると、スキャナユニット16からの画像データに基づくレーザ光によって感光ドラム27が露光され始め、印字が開始される。
なお、感光ドラム27の表面から取り除かれた古いトナーT1は、印字開始後、現像ローラ31に回収され、トナー収容室34内へ戻される。このトナー収容室34内へ戻ったトナーは、新しいトナーT2と混合され、再利用される。このように、トナー収容室34内へ戻ったトナーは、新しいトナーT2と混合されるので、再利用時に、画質に与える影響はほとんどなくなる。
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
制御部60が、印字の指令を受けた後、印字前に現像ローラ31上に担持されている現像ローラ31の1周分以上の古いトナーT1を、感光ドラム27に吐出させ、吐出させた古いトナーT1を現像ローラ31で回収する回収モードを実行することで、新しいトナーT2で印字を開始することができるため、印字開始時の画質の低下を抑制することができる。
そして、制御部60は、温度センサTHによって検出された現像ローラ31の周囲の温度が所定値以上の場合に、回収モードを実行するので、トナーが劣化しやすい高温下で、印字前に現像ローラ31に担持されている劣化した古いトナーT1を予め取り除いてから印字を開始することができる。
制御部60は、回収モードを、現像ローラ31から感光ドラム27へ古いトナーT1を吐出し終わってから少なくとも感光ドラム27が1周する間実行し、その後、印字を開始させるので、感光ドラム27上の古いトナーT1が、全て取り除かれた状態で印字を開始することができる。これにより、感光ドラム27上に古いトナーT1が残ることで生じる露光不良を抑制することができる。
転写ローラ30は、回収モード実行中に、0Vまたは感光ドラム27に担持されている古いトナーT1の極性と同極性の電圧が印加されているので、古いトナーT1が転写ローラ30に転写されるのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、検知手段として温度センサTHを採用していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検知手段として湿度センサを採用しても良い。このように、現像ローラ31の周囲の湿度を検知することで、トナーが劣化しやすい高湿度になった場合に、回収モードを実行することが可能となる。
また、高温多湿であるかどうかを判断する手段として、転写ローラ30の抵抗値から判断をしてもよい。高温多湿下においては、イオン導電材料からなる転写ローラ30の抵抗値は小さくなる。そこで、転写ローラ30の抵抗値が所定値以下である場合に、制御部60は、現像ローラ31の周囲が高温多湿であると判断し、印字前に回収モードを実行してもよい。
また、前記実施形態では、回収モードを実行する条件が現像ローラ31の周囲の温度が所定値以上の場合としていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前回の印字指令による印字の終了(例えば、用紙3の排出終了や、モータの停止等)から一定時間以上あけて印字の指令を受けた場合、電源投入後に初めて印字指令を受けた場合及び新たな印字の指令を受け、スリープモードから復帰した場合のいずれかに該当した場合に、印字の指令を受けた後、印字前に回収モードを実行してもよい。
ここで、スリープモードとは、定着部18の温度を、通常のすぐに印字が開始できるレディ状態での温度よりも、下げている状態を指す。
このように構成することにより、前回の印字から時間をあけて印字する場合であっても、現像ローラ31に担持されていた古いトナーT1を取り除いてから印字を開始することができる。
また、回収モードを実行する条件として、印字の指令の印字面積率が所定値以上の場合に、印字の指令を受けた後、印字前に回収モードを実行してもよい。例えば、黒べたを印字する際には、トナーの劣化による画質の低下が顕著になるが、この様な場合に回収モードを実行することで、画質低下を抑制することができる。
また、前記実施形態では、回収モードは、現像ローラ31から感光ドラム27へ古いトナーT1を吐出し終わってから少なくとも感光ドラム27が一周する間実行されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回収モードは、図3(f)に示すように、少なくとも現像ローラ31から感光ドラム27に吐出させた古いトナーT1が感光ドラム27上の露光位置27Aを過ぎるまでの間実行され、その後、印字(露光)が開始されてもよい。これにより、前記実施形態と比較して、印字開始までの時間を短縮することができる。
前記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよいし、多色画像を形成するカラープリンタやカラー複写機、カラー複合機などであってもよい。
1 レーザプリンタ
27 感光ドラム
27A 露光位置
30 転写ローラ
31 現像ローラ
33 供給ローラ
34 トナー収容室
60 制御部
T1 古いトナー
T2 新しいトナー
TH 温度センサ

Claims (10)

  1. 現像剤像を担持する感光体と、
    前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、
    前記感光体上の現像剤像を転写媒体上に転写させる転写部材と、
    印字の指令を受けた後、印字前に前記現像ローラ上に担持されている前記現像ローラ1周分以上の現像剤を前記感光体に吐出させ、吐出させた現像剤を前記現像ローラで回収する回収モードを実行する制御部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記回収モードは、少なくとも前記現像ローラから前記感光体に吐出させた現像剤が前記感光体上の露光位置を過ぎるまでの間実行され、その後、印字が開始されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前回の印字終了から一定時間以上あけて印字の指令を受けた場合に、その印字指令を受けた後、印字前に前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、印字指令を受けてスリープモードから復帰した場合に、印字前に前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、電源投入後に初めて印字指令を受けた場合に、その印字指令を受けた後、印字前に前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像ローラの周囲の温度および湿度の少なくとも一方を検知する検知手段をさらに備え、
    前記制御部は、前記検知手段が検知した検知結果が所定値以上の場合に、前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記転写部材の抵抗値が所定値以下の場合に、前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記印字の指令の印字面積率が所定値以上の場合に、その印字前に前記回収モードを実行することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記回収モードは、前記現像ローラから前記感光体へ現像剤を吐出し終わってから少なくとも前記感光体が1周する間実行され、その後、印字が開始されることを特徴とする請求項1から請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記転写部材は、前記回収モード実行中に、0Vまたは現像剤の帯電極性と同極性の電圧が印加されていることを特徴とする請求項1から請求項9に記載の画像形成装置。
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