JP5206170B2 - 車両用操舵制御装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、自動転舵制御機能を備えた車両用操舵制御装置及び方法に関する。
従来のハンドルと操向輪を転舵する転舵機構とが機械的に切り離された車両用操舵制御装置では、自動的に操向輪の転舵角を制御するレーンキープ等の自動転舵制御中、自動転舵制御における目標転舵角と実際の転舵角との偏差の大きさが基準値以下である場合には運転者の操舵角(ステアリングシャフトの回転角)に基づいた操舵反力をハンドルに付与し、偏差の大きさが基準値を超える場合には自動操舵の操舵角(ピニオンシャフトの回転角、すなわち転舵角)に基づいた操舵反力をハンドルに付与することにより、目標転舵角と実際の転舵角との偏差の大きさが基準値以下である場合には偏差の大きさが基準値を超える場合に比して、操舵反力を低減している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−137122号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、レーンキープ、カウンタステア等の旋回時はハンドルには操舵角もしくは転舵角に応じた操舵反力が常に付与されることになる。このため、旋回中には操舵角もしくは転舵角に応じた操舵反力が逐一ハンドルに作用し、運転者にハンドルの拘束感を与えるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操舵角もしくは転舵角に応じた操舵反力が逐一ハンドルに作用することに起因するハンドルの拘束感の防止と、運転者が自動転舵を認識できないことに起因する違和感の抑制とを共に図ることができる車両用操舵制御装置及び方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、自動転舵制御時、自動転舵時の目標転舵角である第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値を超える場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与し、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差が前記しきい値以下である場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を抑制することを特徴とする。
本発明の車両用操舵制御装置及び方法では、偏差がしきい値を超える場合、すなわち、実際の操舵角と車両挙動との不一致が大きく、自動転舵による車両挙動変化を運転者に操舵反力として認識させる必要がある場合には、自動転舵時の第2目標転舵角に応じた操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力が付与されるため、運転者に自動操舵制御が作動していることを認識させることができる。また、ハンドルにはハンドルを自動転舵時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角へと戻す自然な反力が作用するのみであるため、操舵角もしくは転舵角に応じた大きな操舵反力がハンドルに作用することに起因する拘束感を防止することができる。
一方、自動転舵時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値以下である場合、すなわち、実際の操舵角と車両挙動との不一致が運転者に違和感を与えない程度である場合には、自動転舵時の第2目標転舵角に応じた操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力が抑制される。よって、運転者に違和感を与えることなく、自動転舵を行うことができる。
この結果、運転者が自動転舵を認識できないことに起因する違和感の抑制と、操舵角もしくは転舵角に応じた大きな操舵反力がハンドルに作用することに起因する拘束感の防止とを共に図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、各実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステア・バイ・ワイヤシステムの全体構成図であり、実施例1の車両用操舵制御装置は、ハンドル1と前輪(操向輪)2,2を転舵する転舵機構3とが機械的に切り離された、いわゆる、ステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムである。
ハンドル1を支持するコラムシャフト4には、ハンドル1に操舵反力を付与する反力モータ(反力機構)5と、ハンドル1の直進状態からの回転角である操舵角としてコラムシャフト4(ステアリングシャフトとも言う)の回転角を検出する操舵角センサ6が設けられている。転舵機構3には、転舵機構3に対し前輪2,2(操向輪)を転舵する転舵トルクを付与する転舵モータ7と、前輪2,2の直進状態からの回転角である転舵角としてピニオンシャフト8の回転角を検出する転舵角センサ9とが設けられている。なお、ピニオンシャフト8はラック16を介して前輪2,2に機械的に接続されており、ピニオンシャフト8が回転することによってラック16が軸方向に移動することにより前輪2,2が転舵される。したがって、転舵角はピニオンシャフト8の回転角を検出することによって転舵角を検出することができる。
反力モータ5および転舵モータ7は、操舵コントローラ(反力制御手段)10により制御される。操舵コントローラ10には、上記操舵角センサ6からの操舵角および転舵角センサ9からの転舵角に加え、前輪2,2からラック16の軸方向に入力する力を検出するラック軸力センサ(転舵反力検出手段)11からの転舵反力と、車速センサ(車速検出手段)12からの車速(車体速)と、ヨーレートセンサ(車両挙動状態量検出手段)13からのヨーレートと、カメラ(車線検出手段)14からの撮像画像と、自動転舵スイッチ(以下、SW)15からの自動転舵制御選択信号とが入力される。
自動転舵SW15は、ドライバのON操作によりレーンキープ制御における自動転舵制御を選択するスイッチであって、操舵コントローラ10は、自動転舵SW15からOFF信号が出力されている場合には、通常制御を実行する。ここで、通常制御とは、ハンドル1の操舵角と車速とに応じて目標転舵角(第1目標転舵角)を設定し、設定した第1目標転舵角が得られるように転舵モータ7を駆動して前輪2,2を転舵させつつ、ラック軸力センサ11で検出される転舵反力(路面反力)に応じたトルクで反力モータ5を駆動して、操舵反力をハンドル1に付与する一般的なSBW制御である。
なお、自動転舵SW15は、自動転舵時にドライバの大きな操舵介入やブレーキ操作等の後述する所定条件でもOFFを出力して自動運転を解除する。
第1目標転舵角は、ステアリングギア比(転舵角に対する操舵角の比)に基づく操舵角と転舵角との関係から設定する。ステアリングギア比は、車速に応じて変更する。例えば、低車速域ではステアリングギア比を小さくして(転舵角に対する操舵角を小さくして)旋回性能を高め、高車速域ではステアリングギア比を大きくして(転舵角に対する操舵角を大きくして)走行安定性を高める。また、操舵反力は、転舵角に応じた転舵反力が最小となる直進走行時の操舵角を反力が0となる操舵角とし、転舵反力が大きくなるほどより大きくなるような特性とする。
一方、操舵コントローラ10は、自動転舵SW15からON信号が出力されている場合には、所定の解除条件が成立するまでの間、ハンドル操作によらず自動的に前輪2,2を転舵する自動転舵制御を実行する。ここで、自動転舵制御は、前方のレーンマークをカメラ14で認識し、自車両がレーン内の走行を維持するように、前輪2,2の目標転舵角(第2目標転舵角)を設定し、前輪2,2の転舵角が設定した目標転舵角となるように、転舵モータ7を駆動して前輪2,2を自動的に転舵するレーンキープ制御等の、状況に応じて前輪2,2を自動的に転舵する制御をいう。
なお、以下では上述の通常制御時の目標転舵角を第1目標転舵角と記載し、上述の自動転舵制御時の目標転舵角を第2目標転舵角と記載し、これらを総称して目標転舵角と記載する。
実施例1では、自動転舵制御の第2目標転舵角を、操舵角と車速とに応じて設定された第1目標転舵角に目標偏差角を加算して求める。言い換えれば、目標偏差角は、自動転舵制御の第2目標転舵角と操舵角と車速とで決まる第1目標転舵角との差分である。
実施例1のレーンキープ制御では、目標偏差角を、例えば、下記の式に基づいて算出する。
目標偏差角=A×(レーンに対する横位置)+B×(レーンに対するヨー角)+C×(レーンの曲率)
ここで、A,B,Cはゲインであり、図2(a)〜(c)に示すゲインマップから算出する。
すなわち、レーンキープでは、レーンに対する横位置、レーンに対するヨー角、レーンの曲率に対して、ゲインを設定し、レーンに対する追従度合いを調整する。なお、上記レーンに対する横位置、レーンに対するヨー角、レーンの曲率はカメラ14によって撮像された画像に基づいて検出することが可能である。
自動転舵制御の解除条件としては、ドライバの操舵介入やブレーキ操作等が挙げられる。ここで、操舵介入とは、車線変更や障害物回避操作等、操舵角センサ6から得られる実際の操舵角(実操舵角)が第2目標転舵角に応じて設定された操舵角から大きく変化した場合とし、修正操舵等、車速の直進、旋回状態を維持する程度の微小な操舵(すなわち、保舵時の修正操舵等の微小な操舵)では、自動転舵制御を解除しないこととする。また、第2目標転舵角と「第2目標転舵角に応じて設定された操舵角」との関係は、通常制御時においてステアリングギア比で決まる転舵角と操舵角との関係と同一である。したがって、「第2目標転舵角に応じて設定された操舵角」は第2目標転舵角にステアリングギア比を乗算して求めることができる。
図3は、実施例1の操舵コントローラ10の制御ブロック図であり、図3に示すように、操舵コントローラ10は、転舵角演算部10aと、角度サーボ演算部10bと、操舵反力演算部10cと、自動転舵演算部10dと、目標偏差角補正部10eと、転舵反力補正部10fと、を備えている。
自動転舵演算部10dは、自動転舵SW15がONである自動転舵制御時、自動転舵制御における第2目標転舵角と、操舵角と車速とに応じた第1目標転舵角との偏差である目標偏差角を演算する。演算した目標偏差角は、転舵反力演算部10c、目標偏差角補正部10eおよび転舵反力補正部10fにそれぞれ出力される。また、この自動転舵演算部10dは、自動転舵SW15がOFFである通常制御時には、目標偏差角を出力しない(0を出力する)。
目標偏差角補正部10eは、自動転舵演算部10dから入力した目標偏差角に応じた目標転舵角加算量を出力する。この出力した目標転舵角加算量は転舵角演算部10aから出力された目標転舵角に加算される。目標転舵角加算量は、図4に示すように、目標偏差角の絶対値があらかじめ定められた値|α|以下の場合には、目標偏差角の絶対値に比例した値とし、目標偏差角の絶対値があらかじめ定められた値|α|を超える場合には、一定値とする。また、目標偏差角が0である場合、すなわち自動転舵SW15がOFFである通常制御時には0を出力する。
なお、実施例1では、ドライバから見て右方向への操舵および転舵を正(+)、左方向への操舵および転舵を負(−)とする。
転舵角演算部10aは、操舵角と車速とに応じて車両の目標ヨーレートを設定し、設定した目標ヨーレートを得るための前輪2,2の第1目標転舵角を演算する。
角度サーボ演算部10bは、転舵角演算部10aで演算された第1目標転舵角に後述する目標偏差角補正部10eからの目標転舵角加算量を加算した第2目標転舵角を入力し、この第2目標転舵角と実転舵角とを一致させる転舵指令電流を演算し、転舵モータ7をサーボ制御する。
なお、上述した通り自動転舵SW15がOFFである通常制御時には目標偏差角補正部10eから出力される目標転舵角加算量は0である。したがって、通常制御時には、第1目標転舵角と第1目標転舵角に目標転舵角加算量を加算した第2目標転舵角との値は一致する。
転舵反力補正部10fは、ラック軸力センサ11で検出された転舵反力を入力し、自動転舵SW15がONである自動転舵制御時、ラック軸力センサ11で検出された転舵反力のうち、定常的な転舵反力のみを打ち消すように補正した転舵反力を操舵反力演算部10cへ出力する。一方、自動転舵SW15がOFFである通常制御時、ラック軸力センサ11で検出された転舵反力をそのまま操舵反力演算部10cへ出力する。これについて下記で説明する。
図5は、実施例1の転舵反力補正部10fのブロック図であり、転舵反力補正部10fは、差分器16aと、乗算器16bと、積分器16cと、差分器16dとを備えている。
差分器16aは、検出された転舵反力と積分器16cの出力である転舵反力補正値との差分を乗算器16bへ出力する。
乗算器16bは、上記差分に積分ゲインKを乗算した値を積分器16cへ出力する。ここで、積分ゲインKは、
K=K0×K1(0〜1)
ただし、K0,K1はゲインである。
とし、乗算器16bは、K=0で積分値保持、1に近づくほど積分速度を高くする。
また、ゲインK0は、図6に示すように、目標偏差角が0の時に0であると共に目標偏差角の絶対値が大きいほどより大きな値とし、ゲインK1は、図7に示すように、目標偏差角の変化量が0の時に0であると共に目標偏差角の変化量の絶対値が大きいほどより大きな値とする。したがって、通常制御時の目標偏差角は0であるため、K=0となる。
積分器16cは、乗算器16bの出力を積分した転舵反力補正値を、差分器16aおよび差分器16dへ出力する。
差分器16dは、検出された転舵反力と転舵反力補正値との差分を操舵反力演算部10cへ出力する。
上記から理解できるように、通常制御時においては、ゲインK=0であるため、転舵反力補正値も0となる。したがって、通常制御時においては、転舵反力補正部10fはラック軸力センサ11から入力した反力を補正せずにそのまま操舵反力演算部10cへ出力する。
一方、自動転舵制御時においては目標偏差角に基づいたゲインKが設定されるため、ゲインKに応じた転舵反力補正値が算出され、転舵反力が0に近づくように補正して、補正された転舵反力を操舵反力演算部10cへ出力する。すなわち、入力した転舵反力が定常状態に有る場合には補正された転舵反力を操舵反力演算部10cへ出力する。言い換えれば、入力した転舵反力のうち、セルフアライニングトルクのような転舵角によって発生する定常的な反力は除き、路面の凹凸等によって発生する過渡的な反力のみを補正された転舵反力として操舵反力演算部10cへ出力する。
転舵反力補正部10fは、自動転舵制御がONからOFFになった場合(自動転舵制御から通常制御へ移行する場合)、転舵反力補正値を徐々に0とする。これは、例えば、積分器16cの内部に、図8のような積分器16cから出力される転舵反力補正値を徐々に低減するブロックを設けることによって実現可能である。これにより、自動転舵制御を解除する際、ドライバに違和感を与えない程度の時間aで、転舵反力補正を徐々に0とすることができる。
操舵反力演算部10cは、転舵反力補正部10fから入力される転舵反力と車速および目標偏差角に応じて目標操舵反力を演算し、この目標操舵反力が得られる反力モータ5の操舵反力指令電流を演算して反力モータ5を駆動する。目標操舵反力は、転舵反力補正部10fから入力される転舵反力が大きくなるほど、または車速が高くなるほどより大きな値に設定する。
また、操舵反力演算部10cは、自動転舵演算部10dから入力される目標偏差角の絶対値が所定値|α|を超える場合には、目標偏差角の絶対値に基づいた操舵反力を付与する。すなわち、自動転舵制御の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値β(α=Gβ(Gはステアリングギア比))を超える場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与する。つまり、定常状態においては第1目標転舵角と実操舵角(実際の操舵角)とは現在のステアリングギア比に応じた関係に有る。したがって、目標偏差角(すなわち第1目標転舵角と第2目標転舵角との偏差)の絶対値に基づいて操舵反力を付与することは、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与することに等しく、これによりハンドル1を第2目標転舵角に応じて設定された操舵角まで回転させることができる。
一方、目標偏差角の絶対値が|α|以下の場合、すなわち目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差がしきい値β以下の場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差に応じた操舵反力を0とする。ここで、しきい値βを決める所定値αは、ハンドル1を回転させずに前輪2,2を転舵した場合であっても、車両挙動変化が小さく、ドライバに違和感を与えない目標偏差角(例えば、転舵角で0.3°程度)とする。
ここで、目標操舵反力は、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差Δθに対し、例えば、下記の式を用い、微分項と定常項との和として設定する。
Figure 0005206170
ここで、d,eはゲイン、d/dtは微分係数である。
ゲインd,eは、図9(a),(b)のマップを参照して算出する。図9(a),(b)に示すように、ゲインd,eは、車速が高いほど大きな値となるように設定されている。
なお、操舵反力は操舵方向に対して逆方向の力であるため、正負の符号は負としている。
次に、作用を説明する。
一般的に、ハンドルと前輪を転舵する転舵機構とが機械的に切り離された、いわゆるSBWシステムにおいて、レーンキープ制御等の自動転舵制御を行う場合、その目標偏差角を前輪2,2の転舵角に反映させる方法は、
1. 反力モータに目標偏差角に応じた操舵反力指令電流を与え、ハンドルを回転させてその操舵角を目標偏差角に対応する角度分変化させることにより転舵モータの目標転舵角に目標偏差角を反映させる方法
2. ハンドルは回転させず、転舵モータの目標転舵角に目標偏差角を直接加算する方法
が考えられる。
ここで、目標偏差角に応じた操舵反力指令電流を反力モータに与える場合、ハンドルを自動的に回転させることで目標偏差角が目標転舵角に反映されて前輪が転舵されるため、与えられた操舵反力指令電流により路面からの転舵反力が伝わらず、ドライバに違和感を与えてしまう。
一方、自動転舵制御の目標偏差角を目標転舵角に直接加算する場合、前輪のみを自動的に転舵するため、ハンドルが回転せず、ドライバは車両の旋回を車両挙動のみから認識しなければならない。この状態で大きな車両挙動変化が発生した場合、操舵角と車両挙動とが乖離することで、ドライバに違和感を与えてしまう。
これに対し、実施例1では、自動転舵制御時、目標偏差角の絶対値がドライバに違和感を与えない|α|以下である場合、すなわち、自動転舵制御の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値β以下である場合には、ハンドル1を回転させずに目標偏差角に応じて前輪2,2のみを転舵させ、目標偏差角の絶対値が|α|を超える場合、すなわち、自動転舵制御の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値βよりも大きい場合には、ハンドル1を自動転舵制御の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角まで回転させる。
これにより、ハンドル1を回転させずに車両挙動変化が発生した際、前輪2,2の実転舵角に対する操舵角のずれがドライバに違和感を与えない範囲に抑えられるため、操舵角と車両挙動との不一致に伴う違和感の発生を防止することができる。
また、上記実施例においては自動転舵制御時に、目標偏差角の絶対値が|α|以下の場合にはハンドル1に反力を発生させず、目標偏差角の絶対値が|α|を超える場合には目標偏差角に応じた反力のみが付与される。すなわち、自動転舵制御時には、ハンドル1には現在の転舵角に対応する操舵角と目標転舵角に対応する操舵角との差に基づいた操舵反力と、ラック軸力センサ11で検出された転舵反力のうちの路面凹凸等によって発生する過渡的な転舵反力に相当する操舵反力のみが付与されるため、転舵反力のうちの転舵角によって発生するセルフアライニングトルク等に相当する操舵反力はハンドル1に付与されず、ハンドル1の拘束感を防止することができる。
図10は、自動転舵制御時、時間の経過と共に目標偏差角を大きくしたときの、目標転舵角加算量、操舵反力、操舵角、実転舵角、実転舵反力、補正された転舵反力のタイムチャートである。
時点t0から時点t1の区間では、自動転舵制御の目標偏差角の絶対値が|α|以下であるため、目標偏差角に比例する目標転舵角加算量が目標転舵角に加算され、前輪2,2の実転舵角は目標偏差角に応じて大きくなる。
このとき、ラック軸力センサ11により検出される転舵反力は、実転舵角の増加に比例して大きくなるが、転舵反力補正部10fでは、検出された転舵反力からセルフアライニングトルク等による定常的な操舵反力を転舵反力補正値として減算し、自動転舵時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角を反力が0となる操舵角とするため、操舵反力は生成されない。また、操舵角と車両挙動との不一致が発生するが、目標偏差角の絶対値は|α|以下であるため、ドライバに違和感を与えることはない。
時点t1では、目標偏差角の絶対値が|α|となったため、時点t1以降の区間では、目標偏差角補正部10eにより、第1目標転舵角に加算される目標転舵角加算量は一定値となるが、操舵反力演算部10cでは、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差に応じた操舵反力、すなわち目標偏差角に応じた操舵反力により、ハンドル1は第2目標転舵角に応じて設定された操舵角まで回転する。これにより、実転舵角に対する操舵角のずれが所定値α以下となるため、ドライバに違和感を与えることはない。
また、時点t1以降では、操舵角の増大により、転舵角演算部10aで演算される目標転舵角も増大するため、実転舵角は自動転舵制御の目標転舵角(第2目標転舵角)に応じた角度となる。このとき、ラック軸力センサ11により検出される転舵反力は、実転舵角の増加に比例して大きくなるが、転舵反力補正部10fでは、検出された転舵反力からセルフアライニングトルク等の定常的な転舵反力を転舵反力補正値として減算し、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角を、反力が0となる操舵角とするとともに、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実操舵角との偏差、すなわち目標偏差角に応じた操舵反力が生成される。
よって、自動転舵制御時には、ハンドル1には第2標転舵角に応じた操舵角と実操舵角との偏差のみが操舵反力に反映され、転舵角に応じたセルフアライニングトルクは操舵反力に反映されない。したがって、ハンドル1には、ハンドル1を自動転舵時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角へと戻す自然な反力が作用するのみであるため、ドライバに自動転舵制御の作動を認識させつつ、転舵角に応じた定常的な操舵反力が逐一ハンドル1に作用する拘束感を防止することができる。
また、転舵反力補正部10fでは、目標偏差角の絶対値が大きいほど、または目標偏差角の変化量の絶対値が大きいほど、積分ゲインKを大きくし、転舵反力の変化量の積分反映速度をより高める。つまり、目標偏差角が大きい場合には、素早く反力が0となる操舵角をずらすことで、前輪2,2の転舵応答性が高まり、自動転舵制御での車両の追従性を向上させることができる。
さらに、転舵反力補正部10fでは、自動転舵制御がONからOFFになった場合、転舵反力補正値を徐々に0とする。例えば、自動転舵制御から通常制御へ切り替わると同時に転舵反力補正値0とした場合、転舵反力に応じて生成される目標操舵反力が急増し、ドライバに違和感を与えるおそれがある。そこで、実施例1では、ドライバに違和感を与えない程度の時間aで、転舵反力補正値を徐々に0とすることにより、通常制御復帰時の操舵反力の急変を抑制することができる。
また、操舵反力演算部10cでは、第2目標転舵角の変化量が大きいほど、所定値αをより小さくする。つまり、目標偏差角が大きく、大きな車両挙動変化が発生する場合には、早めにハンドル1を動かし、自動転舵により車両が動くことをより早期にドライバに認識させることで、ドライバに与える違和感を抑制することができる(図11)。
なお、目標偏差角の絶対値が|α|以下である場合、操舵反力が生成されない構成としたが、本発明はこれに限らず、たとえば自動転舵制御時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を微小な値に抑制(たとえば、目標偏差角の絶対値が|α|を超えたときに演算される操舵反力×0.1など)し、運転者に対して違和感を与えないようにハンドル1の反力制御をしても良い。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 操舵コントローラ10は、自動転舵制御時、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値βを超える場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与し、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値β以下である場合には、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を抑制する。これにより、ドライバが自動転舵を認識できないことに起因する違和感の抑制と、自動転舵による操舵反力が逐一ハンドルに作用することに起因するわずらわしさの防止とを共に図ることができる。
(2) 操舵コントローラ10は、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値βを超える場合には、実際の操舵角が自動転舵時の第2目標転舵角に応じて設定された操舵角となるように操舵反力を付与し、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差がしきい値β以下である場合には、自動転舵時の第2目標転舵角に応じた操舵反力を0にする。これにより、ドライバが自動転舵を認識できないことに起因する違和感の抑制と、自動転舵による操舵反力が逐一ハンドルに作用することに起因するわずらわしさの防止とを共に図ることができる。
(3) 操舵コントローラ10は、自動転舵時には、転舵反力のうち、セルフアライニングトルク等の転舵角に基づく転舵反力を操舵反力に反映させず、路面凹凸等による過渡的な転舵反力のみを操舵反力に反映させるため、ハンドルの拘束感を防止することができる。
(4) 操舵コントローラ10は、自動操舵制御が解除されたとき、転舵反力補正値を徐々に0とするため、通常制御復帰時の操舵反力の急変を抑制できる。
(5) 操舵コントローラ10は、自動転舵時の第2目標転舵角の変化量が大きいほど、所定値αをより小さくするため、素早く車両を動かしたい場合は早めに操舵反力を付与し、ドライバに認識させ、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
実施例2は、ドライバの操舵介入が大きいほど、ハンドル1を回転させるしきい値βを小さくする例である。
なお、全体構成については実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
実施例2の操舵反力演算部10cは、ドライバの操舵介入の大きさを、例えば、第2目標転舵角に応じて設定された操舵角からのドライバのハンドル操作量に基づいて検出する(操舵介入検出手段に相当)。そして、ドライバの操舵介入が大きいほど、所定値α(α=Gβ)をより小さくする。
次に、作用を説明すると、ドライバが自分で操舵しているとき、自動転舵制御による予期せぬ車両挙動が発生すると、ドライバに違和感を与えてしまう。よって、実施例2では、ドライバの操舵介入が大きいほど、所定値αをより小さくし、ドライバに自動転舵をより早く知らせることで、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(5)に加え、以下の効果を奏する。
(6) 操舵コントローラ10は、ドライバの操舵介入が大きいほど、しきい値βをより小さくするため、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
実施例3は、車速が高いほど、または車両挙動状態量が大きいほど、ハンドル1を回転させるしきい値βをより小さくする例である。
なお、全体構成については、実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
実施例3の操舵反力演算部10cでは、車速センサ12により検出された車速に応じて第1係数α1を算出すると共に、ヨーレートセンサ13により検出されたヨーレートに応じて第2係数α2を算出し、両係数α1,α2を掛け合わせて所定値α(α=Gβ)を演算する。
α=α1×α2
操舵反力演算部10cでは、図12に示すように、車速が所定値V0以下となる低中速域では、第1係数α1は一定値とし、車速が所定値V0を超える高速域は、車速が高いほど、第1係数α1をより小さくする。また、図13に示すように、ヨーレート(車両挙動状態量)が所定値ψ0以下となる領域では、第2係数α2は一定値とし、ヨーレートがψ0を超える領域では、ヨーレートが大きいほど、第2係数α2をより小さくする。
次に、作用を説明すると、高速域では、低中速域と同一の目標偏差角であっても、転舵角の変化による車両挙動変化が大きくなる。よって、実施例3では、高速域では車速が高くなるほど第1係数α1を小さな値として所定値αをより小さくすることで、ドライバの予期せぬ車両挙動変化の発生を防止し、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
また、ヨーレートが大きい場合には、さらに自動転舵によりドライバの予期せぬヨー変化が発生すると、ドライバに違和感を与えてしまう。よって、実施例3では、ヨーレートが大きいほど第2係数α2を小さな値として所定値αをより小さくすることで、ドライバの予期せぬ車両挙動変化の発生を防止し、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(5)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(7) 操舵コントローラ10は、車速が高いほど、しきい値βをより小さくするため、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
(8) 操舵コントローラ10は、ヨーレートが大きいほど、しきい値βをより小さくするため、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
実施例4は、車線検出信頼度が低いほど、ハンドル1を回転させるしきい値βを小さくする例である。
なお、全体構成については、実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
操舵コントローラ10は、カメラ14による車線検出の精度を推定し(車線検出精度推定手段に相当)、操舵反力演算部10cは、車線検出精度が低いほど、所定値α(α=Gβ)をより小さくする。例えば、カメラ14による車線検出では、走行車線の両側の車線を検出している場合と、片側のみ検出している場合とがある。このとき、片側の車線のみ検出している場合には、両側の車線を検出している場合と比べて信頼性が低く。よって、この場合は車線検出精度が低いと推定して所定値αを小さくする。ここで、車線の検出点や、検出継続時間等を信頼性の指標としてもよい。
次に、作用を説明すると、車線検出精度の信頼性が低い場合には、信頼性の低い車線情報によってドライバの意図しない車両挙動変化が発生するおそれがある。よって、実施例4では、車線検出精度が低いほど所定値αをより小さくすることで、ドライバの予期せぬ車両挙動変化の発生を防止し、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例4の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(5)に加え、以下の効果を奏する。
(9) 操舵コントローラ10は、推定された車線検出精度が低いほど、しきい値βをより小さくするため、車線検出精度の低下に伴うドライバの予期せぬ車両挙動変化の発生を防止し、ドライバに与える違和感を抑制することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、各実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
しきい値βを設定するパラメータとして、実施例1では目標偏差角の変化量、実施例2ではドライバの操舵介入、実施例3では車速および車両挙動状態量、実施例4では車線検出精度を用いたが、これらのパラメータを組み合わせてしきい値βを設定してもよい。
実施例3では、車両挙動状態量としてヨーレートを用い、ヨーレートが大きいほどしきい値βをより小さくする例を示したが、ヨーレートに代えて、横G(横方向加速度)を用い、横Gが大きいほどしきい値βをより小さくする構成としてもよい。
実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステア・バイ・ワイヤシステムの全体構成図である。 レーンキープ制御のゲインマップである。 実施例1の操舵コントローラ10の制御ブロック図である。 実施例1の目標偏差角に応じた目標転舵角加算量設定マップである。 実施例1の転舵反力補正部10fのブロック図である。 実施例1のゲインK0の設定マップである。 実施例1のゲインK1の設定マップである。 実施例1における自動転舵制御から通常制御へ移行する際の転舵反力補正方法を示す説明図である。 実施例1の操舵反力制御のゲインマップである。 自動転舵制御時、時間の経過と共に目標偏差角を大きくしたときの、目標転舵角加算量、操舵反力、操舵角、実転舵角、実転舵反力、補正された転舵反力のタイムチャートである。 実施例1の目標偏差角の変化量が大きい場合の、目標転舵角加算量、操舵角、実転舵角のタイムチャートである。 実施例3の車速に応じた所定値αの設定マップである。 実施例3のヨーレートに応じた所定値αの設定マップである。
符号の説明
1 ハンドル
2 前輪
3 転舵機構
4 コラムシャフト
5 反力モータ
6 操舵角センサ
7 転舵モータ
8 ピニオンシャフト
9 転舵角センサ
10 操舵コントローラ
10a 転舵角演算部
10b 角度サーボ演算部
10c 操舵反力演算部
10d 自動転舵演算部
10e 目標偏差角補正部
10f 転舵反力補正部
11 ラック軸力センサ
12 車速センサ
13 ヨーレートセンサ
14 カメラ
15 自動転舵スイッチ

Claims (9)

  1. ハンドルと操向輪を転舵する転舵機構とが機械的に切り離され、
    前記ハンドルの操舵角に応じて設定される第1目標転舵角に基づいて、前記操向輪の転舵角を制御する通常制御と、車両の走行状態に応じて設定される第2目標転舵角に基づいて、前記操向輪の転舵角を制御する自動転舵制御とを実行する車両用操舵制御装置において、
    自動転舵制御時、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差があらかじめ定められた所定のしきい値を超える場合には、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与し、前記偏差が前記しきい値以下である場合には、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を抑制する反力制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記反力制御手段は、前記偏差が前記しきい値以下である場合には、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を零にすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
    路面から転舵機構に入力される転舵反力を検出する転舵反力検出手段をさらに有し、
    前記反力制御手段は、前記自動操舵制御が解除されたとき、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力の付与から前記転舵反力に応じた操舵反力の付与へと徐々に切り換えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記反力制御手段は、前記第2目標転舵角の変化量が大きいほど、前記しきい値をより小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    運転者の操舵介入の大きさを検出する操舵介入検出手段を設け、
    前記反力制御手段は、運転者の操舵介入量が大きいほど、前記しきい値をより小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    車速を検出する車速検出手段を設け、
    前記反力制御手段は、車速が高いほど、前記しきい値をより小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    車両挙動状態量を検出する車両挙動状態量検出手段を設け、
    前記反力制御手段は、車両挙動状態量が大きいほど、前記しきい値をより小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    車線を検出する車線検出手段と、
    この車線検出手段による車線検出精度を推定する車線検出精度推定手段と、
    を設け、
    前記自動転舵制御手段は、検出された車線に基づいて前記第2目標転舵角を設定し、
    前記反力制御手段は、推定された車線検出精度が低いほど、前記しきい値をより小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  9. 操向輪を転舵する転舵機構と機械的に切り離されたハンドルの操舵角に応じて設定される第1目標転舵角に基づいて、前記操向輪の転舵角を制御する通常制御と、車両の走行状態に応じて設定される第2目標転舵角に基づいて、前記操向輪の転舵角を制御する自動転舵制御とを実行する車両用操舵制御方法において、
    自動転舵制御時、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差があらかじめ定められた所定のしきい値を超える場合には、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を付与し、前記偏差が前記しきい値以下である場合には、前記第2目標転舵角に応じて設定された操舵角と実際の操舵角との偏差に応じた操舵反力を抑制することを特徴とする車両用操舵制御方法。
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