JP5206075B2 - 電源供給回路 - Google Patents

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本発明は、交流電力を直流電力に変換する電源供給回路に関し、特に、ゼロクロス信号がずれた場合のPAM制御に係るものである。
従来より、交流電力を整流回路によって直流電力に変換する電源装置(電源供給回路)が知られている。この種の電源装置では、回路内部に複数のコンデンサやリアクトルを有しているため、高調波が発生しやすく、これにより、電源効率の低下を招くという問題があった。そのため、特許文献1に開示されるように、いわゆるPAM(Pulse Amplitude Modulation:パルス振幅変調)制御によって高調波の発生を抑制するようにした電源装置が知られている。
具体的には、上記特許文献1に開示される電源装置は、ダイオードをブリッジ状に接続した整流回路と、複数のコンデンサを有する平滑回路とを備えている。より詳しくは、この平滑回路は、直列接続された2つのコンデンサと、該2つのコンデンサに並列に接続された1つの平滑コンデンサとによって構成され、整流回路との間で倍電圧整流を行うように構成されている。また、この電源装置は、ブリッジ状の整流回路の出力端子と電源との間に設けられ、ON状態の場合に整流回路の出力電力を短絡させるスイッチング素子を備えている。
また、上記電源装置は、整流回路において、入力電流の波形が入力電圧の波形(正弦波)に近づくように、入力電圧のゼロクロス点に基づいて上記スイッチング素子が所定タイミングでスイッチングされる。具体的には、上記電源装置は、このスイッチング動作によってPAM制御の出力波形のONデューティが制御されるように構成されており、これにより、入力電流の波形が正弦波に近づく。このようなPAM制御により、電源装置における高調波の発生が抑制される。
特開2001−145358号公報
ところで、上述の特許文献1では、PAM制御の出力波形においてONデューティを制御するようにしているが、PAM制御の出力波形のON−OFF幅は一定にしてその位相を制御することで、入力電流の波形を正弦波に近づけることも考えられる。この場合、上記PAM制御のためのパルス信号は、入力電流の波形が正弦波に近づくように入力電圧のゼロクロス点に基づいて出力タイミングが決められる。また、この入力電圧のゼロクロス点は、該入力電圧に応じてON−OFFとなるゼロクロス信号の立ち下がり位置を基準に決められる。
このように、入力電圧のゼロクロス点を基準にしてパルス信号の出力タイミングを決める場合、例えば入力電圧の波形が外乱等によって歪むと、該入力電圧から求められるゼロクロス信号がずれて、PAM制御のためのパルス信号を出力するタイミングが、上述のように入力電流の波形を正弦波に近づけることのできる所望のタイミングからずれてしまう場合がある。
特に、ゼロクロス信号の立ち下がりが検出されたときに次のパルスが出力されるまでスイッチング素子をそのままの状態で維持するような構成の場合には、該ゼロクロス信号がずれてスイッチング素子がOFF状態のときにゼロクロス信号が立ち下がると、該スイッチング素子のOFF状態がしばらく維持されることになる。そうすると、そのOFF状態の間はコンデンサに充電されない状態となり、該コンデンサ内の電圧が低下するため、PAM制御のON信号が次に出力される際にコンデンサに過剰に充電され、該コンデンサの過電圧によって装置自体が停止してしまう虞がある。
これに対し、上記コンデンサの容量を増大させたり耐圧性を向上させたりすることにより、該コンデンサのサージ耐圧を高めることが考えられるが、その場合には、コンデンサのコストが増大してしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、整流回路の出力電力を短絡するスイッチング素子を用いてPAM制御を行う電源供給回路において、入力電圧のゼロクロス信号がずれた場合でも、簡単且つ低コストな構成でコンデンサが過電圧になるのを防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電源供給回路(10)では、入力電圧が所定値以上に上昇したことが検出されたときに強制的にONパルスを出力して、スイッチング素子(S)をON状態にすることで、コンデンサへの充電期間を確保するようにした。
具体的には、第1の発明は、交流電源(20)に接続され、交流電力を整流する整流回路(12)と、互いに直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)を有し、上記整流回路(12)の出力側に接続される平滑回路(13)と、ON状態で上記2つのコンデンサ(C1,C2)の中点と上記交流電源(20)とを接続して、上記整流回路(12)の出力電力を短絡させるスイッチング素子(S)と、上記スイッチング素子(S)をスイッチングさせるための連続した固定幅のON−OFFパルスを、上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を基準にして所定のタイミングで出力するPAM制御部(15)と、を備えた電源供給回路を対象とする。
そして、上記PAM制御部(15)は、上記整流回路(12)の入力電圧が上記ゼロクロス点に向かって所定値以上に上昇したことを検出するゼロクロス検出部(15a)と、上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出時に、上記スイッチング素子(S)を、強制的にオンにするPAM波形出力部(15b)とを備えているものとする。
この構成により、ゼロクロス検出部(15a)によって入力電圧が所定値以上に上昇したことを検出することでゼロクロス信号の立ち下がりを検出し、該ゼロクロス信号の立ち下がりを検出したときにはそのときのスイッチングの状態を維持する構成において、PAM波形出力部(15b)によって上記ゼロクロス信号の立ち下がり時にスイッチング素子(S)を必ずON状態にすることができ、次のOFFパルスが出力されるまで、コンデンサ(C1,C2)に充電することが可能となる。すなわち、上記構成では、上記ゼロクロス信号の立ち下がりが検出されたときにスイッチング素子(S)がOFF状態であれば、次のONパルスが出力されるまでの比較的長い間、コンデンサ(C1,C2)への充電が行われない状態になるが、上述のように、ゼロクロス信号の立ち下がりを検出した時点でONパルスを出力することにより、この検出以後、最初のOFFパルスが出力されるまで、コンデンサ(C1,C2)に確実に充電することができる。
特に、上述のようなスイッチング素子(S)を用いた倍電圧整流回路では、上述のようにスイッチング素子(S)がOFF状態のためにコンデンサ(C1,C2)に充電されない期間があると、直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)のうち一方のコンデンサ(C2)の電圧が低下し、該コンデンサ(C2)に過剰に充電されることになるが、上述のようにゼロクロス信号の立ち下がりを検出した時点で強制的にスイッチング素子(S)をON状態にしてコンデンサ(C1,C2)への充電期間を確保することで、上記一方のコンデンサ(C2)への過剰な充電によって該コンデンサ(C2)で過電圧が生じるのを防止することができる。
上述の構成において、上記PAM制御部(15)は、上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出毎に、カウントがリセットされてスタートするタイマー部(15c)をさらに備えていて、上記PAM波形出力部(15b)は、上記タイマー部(15c)のカウントを用いて、上記ゼロクロス検出部(15a)の上記検出後の最初のゼロクロス点から所望のタイミングでOFFパルスを出力し、その後、所定のタイミングでON−OFFパルスを交互に出力するように構成されているものとする(第2の発明)。
これにより、ゼロクロス検出部(15a)の検出結果に基づいて、タイマー部(15c)のカウントを用いて所望のタイミングでOFFパルスを出力できるため、上記ゼロクロス検出部(15a)によってゼロクロス点に向かって入力電圧が所定値以上になる点を検出するたけで、PAM制御のOFFパルスを出力するタイミングを容易に決めることができる。
また、上述のように、上記タイマー部(15c)を用いて上記ゼロクロス検出部(15a)による検出結果を基準として、所定のタイミングでON−OFFパルスを出力することで、ゼロクロス点を考慮して、目標とするPAM波形を容易に生成することができる。
なお、上記各タイミングは、上記ゼロクロス検出部(15a)によるゼロクロス信号の立ち下がりの検出時点からゼロクロス点までの時間も考慮して設定されている。
上記PAM波形出力部(15b)は、上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出時を基準として、ONパルスがその次のゼロクロス点を跨ぐようにON−OFFパルスを出力するのが好ましい(第3の発明)。
このように、上記ゼロクロス検出部(15a)によって入力電圧が所定電圧以上に上昇していることが検出され、その時点で強制的にスイッチング素子(S)をON状態にした後、ONパルスが次のゼロクロス点を跨ぐようにON−OFFパルスを出力することで、それ以降のゼロクロス点で必ずスイッチング素子をON状態にすることができる。これにより、コンデンサ(C1,C2)に充電されない期間が発生することに起因する該コンデンサ(C1,C2)への過充電を防止できる。
上記第1の発明に係る電源供給回路(10)によれば、スイッチング素子(S)にON−OFFパルスを所定タイミングで出力するPAM制御部(15)が、入力電圧が所定値以上に上昇したことを検出するゼロクロス検出部(15a)と、該検出時点でスイッチング素子(S)に対してONパルスを出力するPAM波形出力部(15b)とを備えているため、ゼロクロス信号の立ち下がり時以後のコンデンサ(C1,C2)への充電期間を確保することができる。これにより、簡単且つ低コストな構成で、直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)のうち一方のコンデンサ(C2)に過剰に充電されて該コンデンサ(C2)で過電圧になるのを防止することができる。
また、第2の発明によれば、上記ゼロクロス検出部(15a)によって上記検出がなされた後、タイマー部(15c)を用いて所望のタイミングでOFFパルスを出力し、その後、所定タイミングでON−OFFパルスを交互に出力するため、簡単な構成で確実にPAM波形を出力することができる。
また、第3の発明によれば、上記PAM波形出力部(15b)は、上記ゼロクロス検出部(15a)による検出時点を基準として、ONパルスがその次のゼロクロス点を跨るようにON−OFFパルスを出力するため、それ以降のゼロクロス点で確実にスイッチング素子(S)をON状態にすることができる。これにより、コンデンサ(C1,C2)に比較的、長い間充電されないことによる該コンデンサ(C1,C2)への過剰な充電を防止でき、該コンデンサ(C1,C2)が過電圧状態になるのを防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る電源供給回路(10)は、コンバータ回路(11)と、インバータ回路(14)と、マイコン(15)とを備えている。すなわち、上記電源供給回路(10)は、交流電力をコンバータ回路(11)によって整流し、その直流をインバータ回路(14)によって三相交流に変換して電動機(30)へ供給するものである。
上記電動機(30)は、例えば空調機の冷媒回路に設けられる圧縮機を駆動するためのものである。ここで、空調機の冷媒回路は、特に図示しないが、圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器とが閉回路を構成するように接続されてなり、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。この冷媒回路によって、冷房運転では、蒸発器で冷却された空気が室内へ供給され、暖房運転では、凝縮器で加熱された空気が室内へ供給される。
上記コンバータ回路(11)は、交流電源(20)に接続され、交流電力を整流するように構成されている。このコンバータ回路(11)は、上記交流電源(20)に対し、リアクトル(L)を介して接続されるブリッジ回路(12)と、該ブリッジ回路(12)の出力側に接続される平滑回路(13)と、を備えている。
上記ブリッジ回路(12)は、交流電源(20)に接続され、4つのダイオード(D1〜D4)がブリッジ状に結線されたダイオードブリッジ回路である。つまり、このブリッジ回路(12)は、本発明に係る整流回路を構成している。
上記平滑回路(13)は、上記ブリッジ回路(12)の出力側に設けられている。この平滑回路(13)は、互いに直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)と、その2つのコンデンサ(C1,C2)に並列に接続された1つのコンデンサ(C3)とで構成されている。直列接続された2つのコンデンサ(C1,C2)は、上記ブリッジ回路(12)の出力電圧を充放電するものである。この2つのコンデンサ(C1,C2)は、上記ブリッジ回路(12)の出力端子側(図中の上側)から順に、上コンデンサ(C1)、下コンデンサ(C2)と呼ばれ、この2つのコンデンサによりVoの電圧を分圧し、Viの電圧が低くてもILの電流を流すことができるように構成されている。上記2つのコンデンサ(C1,C2)に対して並列接続されたコンデンサ(C3)は、該2つのコンデンサ(C1,C2)の出力電圧(Vo)を平滑化するものである。そして、上記平滑回路(13)は、図のように上記2つのコンデンサ(C1,C2)の中点と上記交流電源(20)とが接続されていて、これにより、上記ブリッジ回路(12)との間で倍電圧整流を行うように構成されている。
また、上記コンバータ回路(11)には、ON−OFFによって双方向に導通可能なスイッチング素子(S)が設けられている。このスイッチング素子(S)は、ブリッジ回路(12)の入力端子と、互いに直列接続された2つのコンデンサ(C3)の中点との間に設けられている。つまり、本実施形態のコンバータ回路(11)は、スイッチング素子(S)がONされると、倍電圧整流回路に切り換わり、スイッチング素子(S)がOFFされると、全波整流回路に切り換わるように構成されている。
上記インバータ回路(14)は、コンデンサ(C1,C2)の直流を三相交流に変換し、電動機(30)へ供給するように構成されている。なお、このインバータ回路(14)は、特に図示しないが、例えば6つのスイッチング素子が三相ブリッジ状に結線された一般的な構成となっている。
上記マイコン(15)は、インバータ回路(14)のスイッチング制御の他に、コンバータ回路(11)のPAM(Pulse Amplitude Modulation:パルス振幅変調)制御を行うものであり、本発明に係るPAM制御部を構成している。また、上記マイコン(15)は、ゼロクロス検出部(15a)と、PAM波形出力部(15b)と、タイマー部(15c)と、を備えている。
また、上記電源供給回路(10)には、ブリッジ回路(12)の入力電圧(Vi)を検出する入力電圧検出回路(16)と、入力電流(IL)を検出する入力電流検出回路(17)と、が設けられている。
上記ゼロクロス検出部(15a)は、図2に示すように、上記入力電圧検出回路(16)によって検出された入力電圧(Vi)に応じてゼロクロス信号を出力するように構成されている。具体的には、上記ゼロクロス検出部(15a)は、入力電圧(Vi)が所定値よりも低いとON信号を出力し、所定値以上になるとOFFになる。つまり、ON信号の立ち下がり位置(以下、立ち下がり位置という。)をもって、入力電圧(Vi)が実際のゼロクロス点Pに向かって所定値以上になったことが検出される(図2及び図3参照)。ここで、この立ち下がり位置と上記ゼロクロス検出部(15a)の検出結果に基づいてマイコン(15)で認識するゼロクロス点P’(図2及び図3の例では、実際のゼロクロス点Pと同じ)との間には、一定の時間差(tzwav)がある。
上記タイマー部(15c)は、図3に示すように、上記ゼロクロス検出部(15a)によって立ち下がり位置が検出されると、カウントがスタートする。そして、上記タイマー部(15c)は、上記ゼロクロス検出部(15a)によって次の立ち下がり位置が検出されると、カウントがリセットされて再スタートする。このように、上記タイマー部(15c)は、ゼロクロス検出部(15a)による立ち下がり位置の検出毎に、リセットされてカウントを開始する。
上記PAM波形出力部(15b)は、図3に示すように、スイッチング素子(S)をスイッチングするためのパルス信号(ON−OFFパルス)を出力するものである。そして、上記PAM波形出力部(15b)は、入力電流(IL)の波形が入力電圧(Vi)と同じ正弦波形になるように(若しくは近づくように)、パルス信号を出力する。具体的には、上記PAM波形出力部(15b)は、上記ゼロクロス検出部(15a)による立ち下がり位置の検出毎に、タイマー部(15c)のカウントを用いて、所定のタイミング(出力タイミング)でパルス信号を出力する。つまり、上記ゼロクロス検出部(15a)の検出結果に基づいてマイコン(15)で認識されるゼロクロス点P’(即ち、ゼロクロス検出部(15a)の立ち下がり位置から最初のゼロクロス点)を基準にして所定のタイミングでパルス信号が出力される。
図3に示すように、上記PAM波形出力部(15b)は、ゼロクロス点毎に、5つのパルスから成るパルス群が生成されるようにパルス信号を出力する。このパルス群は、中央のパルス1(ONパルス)が他の4つのパルス2〜5よりも幅広に形成され、そのパルス1を基準に対称形になっている。本実施形態では、パルス幅が固定されている。
また、上記PAM波形出力部(15b)は、中央のパルス1が常にゼロクロス点を跨って生成されるようにパルス信号を出力する。そして、PAM波形出力部(15b)は、立ち下がり位置が検出されると、所定のタイミングでOFFパルスを出力し、その後、ONパルスおよびOFFパルスを交互に出力するように出力タイミングが設定されている。このように、本実施形態では、入力電圧(Vi)の半周期の間に複数のパルス(ONパルス)が生成される。
さらに、上記PAM波形出力部(15b)は、上記ゼロクロス検出部(15a)でゼロクロス信号の立ち下がりが検出されたときにONパルスを出力するように構成されている。これにより、詳しくは後述するように、入力電圧の波形が歪んでゼロクロス信号が大きくずれた場合でも、上記スイッチング素子(S)をゼロクロス信号の立ち下がり時に必ずON状態にすることができるとともに、上述のように最初のOFFパルスが上記PAM波形出力部(15b)から出力されるまでの間、ON状態が保持されるため、その間もコンデンサ(C1,C2)への充電が断続的に行われる。
さらにまた、上記PAM波形出力部(15b)は、PAM波形の位相を、入力電圧(Vi)のゼロクロス点Pを基準とし、入力電流(IL)を正弦波にするようなPAM波形の位相からずらす場合には、設定された上記出力タイミングをその分、補正するように構成されている。つまり、図3において、PAM波形の位相を右側にずらす場合には、その分だけ出力タイミングが遅くなるように補正し、逆に、PAM波形の位相を左側にずらす場合には、その分だけ出力タイミングが早くなるように補正する。
次に、PAM波形の基本的な出力動作について、図3及び図4に基づいて詳細に説明する。
図3に示すように、ゼロクロス検出部(15a)によってゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されると、タイマー部(15c)のカウントがスタートする。そうすると、PAM波形出力部(15b)によって、パルス信号が所定のタイミングで出力される。具体的には、図4に示すように、先ず、タイマー部(15c)のカウントが「t1」になると、OFFパルスが出力される。続いて、タイマー部(15c)のカウントが「t2」、「t3」、・・・「t18」、「t19」になる毎に、パルス信号のON−OFFが交互に出力される。これにより、入力電圧の一周期分のPAM波形が出力されることになる。上記のカウント値t1,t2,・・・t18,t19は、ゼロクロス点Pから所定のタイミングでPAM波形が出力されるように、立ち下がり位置からゼロクロス点Pまでの時間(推定時間)が考慮されている。
そして、次のゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されると、タイマー部(15c)のカウントがリセットされて再スタートする。そうすると、上述したタイミングと同じタイミングでパルス信号が交互に出力される。ここで、ONパルスがゼロクロス点Pを跨いで生成されるため、設定通りにOFFパルスから出力することができる。したがって、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。
また、後述するように、入力電圧の波形の歪みによってゼロクロス信号が大きくずれた場合でも、ゼロクロス検出部(15a)によってゼロクロス信号の立ち下がりが検出されたときには、上記PAN波形出力部(15b)によって強制的にONパルスが出力される。これにより、スイッチング素子(S)は、ゼロクロス信号の立ち下がり時に必ずON状態になって、その状態が最初のOFFパルスが出力されるまで維持されるため、上述のようにONパルスがゼロクロス点を跨いで生成される場合と同様、タイマー部(15c)のカウントによってON−OFFパルスの出力タイミングを決めることができ、目標とするPAM波形を確実に得ることができる。
なお、特に説明しないが、上記PAM波形出力部(15b)は、入力電圧の歪み等によって入力電流の波形が乱れた場合には、PAM波形の位相をずらして入力電流の波形を正弦波に近づける制御を行う。このようにPAM波形の位相がずれた場合でも、上記PAM波形出力部(15b)から出力されるパルス1(ONパルス)は、依然としてゼロクロス点Pを跨った状態が維持される。したがって、立ち下がり位置の検出毎に、確実にOFFパルスから出力することができる。これにより、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。
(ゼロクロス信号の立ち下がり検出時におけるON制御)
ところで、電源供給回路(10)において、例えば図5に示すように、電源(20)の入力電圧の波形が歪んで(実線)ゼロクロス信号がずれてしまった場合、該ゼロクロス信号の立ち下がり検出時にスイッチング素子(S)がOFF状態であれば、PAM波形出力部(15b)から次にONパルスが出力されるまで、該スイッチング素子(S)がON状態になることはなく、コンデンサ(C1,C2)には充電されないことになる。すなわち、上記図5に破線で示すように、ゼロクロス信号の立ち下がり検出時にスイッチング素子(S)がON状態であり、その状態が継続される場合(破線)であれば、上コンデンサ(C1)及び下コンデンサ(C2)にそれぞれ破線のようなPAM電流が流れ、充電されるはずだが、実線のように入力電圧の波形が歪んでゼロクロス信号の立ち下がり時にスイッチング素子(S)がOFF状態になると、その状態が維持され、上記コンデンサ(C1,C2)に充電されなくなってしまう。
そうすると、最初にONパルスが出力されて上記スイッチング素子(S)がON状態になったときに充電されるコンデンサ(図5の例では下コンデンサC2)の電圧が低下し、該スイッチング素子(S)がON状態になると、該コンデンサ(C2)に急激且つ過剰に充電されることになる。そのため、上記コンデンサ(C2)では、一時的に電圧が急上昇し、過電圧の状態になり、上記マイコン(15)内の保護制御によって装置が停止してしまう。なお、上記上下コンデンサ(C1,C2)の電圧は、図1に示す上下コンデンサ電圧検出回路(18)及び下コンデンサ電圧検出回路(19)によって、それぞれ検出される。
上述のような問題が生じないように、本発明では、図6に示すように、上記ゼロクロス検出部(15a)によってゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されたときに、PAM波形出力部(15b)がスイッチング素子(S)に対してONパルスを出力するようにした。これにより、実線で示すように、上記PAM波形出力部(15b)から最初にOFFパルスが出力されるまで上記スイッチング素子(S)はON状態となって、ゼロクロス信号の立ち下がり位置の検出後、該OFFパルスが最初に出力される間でも上記コンデンサ(C1,C2)に充電されることになる。なお、このように、ゼロクロス信号の立ち下がりを検出した時点で強制的にONパルスを出力してスイッチング素子(S)をON状態にすることで、上記図6に示すように、理想的なPAM波形(破線)からは多少、ずれてしまうが、コンデンサ(C2)への充電期間がなくなることによる過充電の発生は防止することができる。
上述のように、ゼロクロス信号の立ち下がり検出時点でスイッチング素子(S)を強制的にON状態にした後は、既述のとおり、ゼロクロス点Pに基づいてタイマー部(15c)によって所定のタイミング(ONパルスが次のゼロクロス点Pを跨ぐように)でON−OFFパルスを出力することにより、ゼロクロス点Pでスイッチング素子(S)を必ずON状態にすることができる。また、PAM波形の位相がずれた場合には、既述のとおり、PAM波形の位相のずれを検出し、その検出結果に基づいて位相補正制御を行えばよい。なお、上記図6の状態では、PAM波形の位相が目標とするPAM波形に対して遅れている状態であるため、PAM波形の位相を進める補正制御を行う必要がある。
(実施形態の効果)
この実施形態によれば、整流回路としてのブリッジ回路(12)の出力側に、互いに直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)を有する平滑回路(13)が接続され、それらのコンデンサ(C1,C2)の中点と交流電源(20)との間に設けられたスイッチング素子(S)をON状態にすると倍電圧整流を行う倍電圧回路において、該スイッチング素子(S)に対して上記ブリッジ回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を基準として所定のタイミングでPAM波形を出力するマイコン(15)が、ゼロクロス信号の立ち下がりを検出するゼロクロス検出部(15a)と、該検出時点でONパルスを出力するPAM波形出力部(15b)とを備えているため、スイッチング素子(S)のOFF状態が維持されるのを確実に防止することができ、これにより、上記コンデンサ(C1,C2)の電圧低下後の急激且つ過剰な充電を防止することができる。よって、上記コンデンサ(C1,C2)が過電圧状態になって電源供給回路(10)の駆動が停止するのを防止することができる。
したがって、上述のような構成にすることで、コンデンサ(C1,C2)の過電圧の発生に対応すべくコンデンサ(C1,C2)の容量を増大させたり耐圧性を向上させたりする必要がなくなり、該コンデンサ(C1,C2)のコンパクト化及びコスト低減を図れる。
また、上記PAM波形出力部(15b)からONパルスが強制的に出力されるゼロクロス信号の立ち下がり時点を基準に、タイマー部(15c)を用いて所定のタイミングでON−OFFパルスが出力され、次のゼロクロス点ではONパルスが跨るようにパルス信号が生成されるため、ゼロクロス点でスイッチング素子(S)を確実にON状態にすることができ、上述のようなスイッチング素子(S)がOFF状態であることに起因するコンデンサ(C1,C2)の過充電を確実に防止することができる。
《その他の実施形態》
上述した実施形態については以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、ゼロクロス点毎に生成するパルス群を5つのパルスから構成するようにしたが、これに限らず、7つや9つのパルスによって構成するようにしてもよい。また、パルス群は、奇数のパルス数に限らず、偶数のパルス数で構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ゼロクロス信号の立ち下がり位置からタイマー部(5c)のカウントをスタートさせるようにしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ゼロクロス点Pそのものを検出して、そのゼロクロス点Pからタイマー部(5c)のカウントをスタートさせるようにしてもよい。この場合には、ゼロクロス点Pを検出したときに、PAM波形出力部(15b)が強制的にONパルスを出力するようにすればよい。
以上説明したように、本発明は、入力電圧のゼロクロス点でスイッチング素子を強制的にON状態にするようにしたため、コンデンサの過電圧を防止する電源供給回路に特に有用である。
図1は、実施形態に係る電源供給回路の全体構成を示す配線系統図である。 図2は、入力電圧とゼロクロス信号との関係を示す波形図である。 図3は、PAM波形の出力状態を示す波形図である。 図4は、PAM波形の出力タイミングを説明するための波形図である。 図5は、入力電圧の波形が歪んだ場合のPAM波形の出力状態とPAM電流との関係を示す波形図である。 図6は、ゼロクロス点でONパルスを出力した場合のPAM波形の出力状態とPAM電流との関係を示す波形図である。
10 電源供給回路
12 ブリッジ回路(整流回路)
13 平滑回路
15 マイコン(PAM制御部)
15a ゼロクロス検出部
15b PAM波形出力部
15c タイマー部
20 交流電源
S スイッチング素子
D1〜D4 ダイオード
C1,C2 コンデンサ

Claims (3)

  1. 交流電源(20)に接続され、交流電力を整流する整流回路(12)と、
    互いに直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)を有し、上記整流回路(12)の出力側に接続される平滑回路(13)と、
    ON状態で上記2つのコンデンサ(C1,C2)の中点と上記交流電源(20)とを接続して、上記整流回路(12)の出力電力を短絡させるスイッチング素子(S)と、
    上記スイッチング素子(S)をスイッチングさせるための連続した固定幅のON−OFFパルスを、上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を基準にして所定のタイミングで出力するPAM制御部(15)と、
    を備えた電源供給回路であって、
    上記PAM制御部(15)は、
    上記整流回路(12)の入力電圧が上記ゼロクロス点に向かって所定値以上に上昇したことを検出するゼロクロス検出部(15a)と、
    上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出時に、上記スイッチング素子(S)を、強制的にオンにするPAM波形出力部(15b)と、
    を備えていることを特徴とする電源供給回路。
  2. 請求項1において、
    上記PAM制御部(15)は、
    上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出毎に、カウントがリセットされてスタートするタイマー部(15c)をさらに備えていて、
    上記PAM波形出力部(15b)は、上記タイマー部(15c)のカウントを用いて、上記ゼロクロス検出部(15a)の上記検出後の最初のゼロクロス点から所望のタイミングでOFFパルスを出力し、その後、所定のタイミングでON−OFFパルスを交互に出力するように構成されていることを特徴とする電源供給回路。
  3. 請求項1または2において、
    上記PAM波形出力部(15b)は、上記ゼロクロス検出部(15a)による上記検出時を基準として、ONパルスがその次のゼロクロス点を跨ぐようにON−OFFパルスを出力することを特徴とする電源供給回路。
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