JP2006174642A - 直流電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力力率改善を図る三相入力の直流電源装置において、入力電圧の相回転が逆回転であることを検出する。
【解決手段】三相交流電源1と、リアクトル2u、2v、2wと、ブリッジ整流回路3と、電解コンデンサ4と、負荷5と、双方向性スイッチ6u、6v、6wと、コンデンサ7u、7v、7wと、電源電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段8と、双方向性スイッチ制御手段9と、高調波電流検出手段10と、逆相検出手段11とを備えた直流電源装置において、入力電流に含まれる高調波電流を検出することで三相交流電源1の相回転が逆であることを検出することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】三相交流電源1と、リアクトル2u、2v、2wと、ブリッジ整流回路3と、電解コンデンサ4と、負荷5と、双方向性スイッチ6u、6v、6wと、コンデンサ7u、7v、7wと、電源電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス検出手段8と、双方向性スイッチ制御手段9と、高調波電流検出手段10と、逆相検出手段11とを備えた直流電源装置において、入力電流に含まれる高調波電流を検出することで三相交流電源1の相回転が逆であることを検出することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、三相交流電源を直流に変換するとともにその三相交流電源に流れる高調波電流を低減し、入力力率の改善を図る直流電源装置に関するものである。
従来、高調波電流低減と入力力率改善を目的として三相交流電源の電流を正弦波状に保ちつつ直流に変換する直流電源装置においては、スイッチング素子を数kHzから十数kHzで駆動してスイッチング素子を流れる電流を高速制御し、目標となる基準正弦波形に追従させる方式が取られていた。しかしながら、このようにスイッチング素子を高周波駆動すると損失が増大する、ノイズの発生レベルが高くなるなどの課題があった。このため、近年では数kW程度の容量の直流電源装置では商用周波数の半周期に1回ないしは数回スイッチング素子を駆動することによって高調波電流低減と入力力率を改善する方式が取られるようになってきている。
例えば従来の直流電源装置としては、三相交流電源の各相に接続される3つのリアクトルと、6つのダイオードからなるブリッジ整流回路と、ブリッジ整流回路の出力側に2つ直列に接続された容量の等しい2つの平滑用コンデンサと、それら平滑コンデンサの中点と3つのリアクトルとの間に接続された3つの双方向性スイッチとを組み合わせたもの(例えば特許文献1参照)がある。
以下、図面を参照しながら従来の直流電源装置について図15から図17を用いて説明する。図15は特許文献1の三相交流電源対応の実施例として記載されている直流電源装置のブロック図を示しており、図16は従来の直流電源装置の各部波形である。
図15において三相交流電源1は商用の交流電源であり、リアクトル2u、2v、2wを介して6つのダイオードからなるブリッジ整流回路3と接続されている。ブリッジ整流回路3の出力側には2直列とされた容量の等しい平滑用コンデンサ100、101が接続されており、これらの中点とリアクトル2u、2v、2wとの間に双方向性スイッチ6u、6v、6wが接続されている。また、制御部103は、三相交流電源1の相電圧を検出し、相電圧ゼロクロスに基づいて、所定のタイミングで双方向スイッチ6u、6v、6wをオンさせるべく制御信号を出力する。次いで、図16に示す各部の波形を参照しながら動作を説明する。
三相交流電源1の電源電圧は図16中(a)に示すように変化する。そして、制御部103は、各相電圧のゼロクロスを検出して図16中(b)に示すように該当する相の双方向スイッチをオンさせるべく制御信号を出力する。そして、ブリッジ整流回路3の各入力端子における相電圧は、図16中(c)に示すように、双方向スイッチがオンの期間に対応してゼロになり、この期間を挟んでV0/2、−V0/2を反復するように変化する。
なお、V0は直流電圧である。したがって、ブリッジ整流回路3の各入力端子における線間電圧は、図16中(d)に示すように、V0、V0/2、0、−V0/2、−V0の5つのレベルの振幅を持つ、1周期に8ステップの波形になる。そして、電源電圧の中性点に対するブリッジ整流回路3の各入力端子における電圧は、図16中(e)に示すように、2V0/3、V0/2、V0/3、0、−V0/3、−V0/2、−2V0/3の7つのレベルの振幅を持つ、1周期に12ステップの波形になる。
このように、ブリッジ整流回路3の各入力端子における電圧を12ステップの電圧波形
にすることができるので、図16中(f)に示すように、入力電流はほぼ正弦波状の波形になり、三相12パルス整流回路方式以上の高調波電流低減効果を達成することができる。
にすることができるので、図16中(f)に示すように、入力電流はほぼ正弦波状の波形になり、三相12パルス整流回路方式以上の高調波電流低減効果を達成することができる。
なお、従来例のブロック図15には相電圧のゼロクロス点を検出するためのゼロクロス検出手段は省略されているが、通常は図17に示すように三相変圧器104によって各相電圧を降圧して検出し、3つのゼロクロスコンパレータ105u、105v、105wによって各相の相電圧ゼロクロスを検出する構成となっている。また、小型化、軽量化のために三相のうちいずれか一相の相電圧のゼロクロス点を検出し、他の二相の相電圧のゼロクロス点を演算によって求める図18に示されるようなゼロクロス検出回路も考案されている。以下、図18を用いて各相の相電圧ゼロクロスを検出する方法について説明する。
一相電圧ゼロクロス検出手段106は、三相交流電源1の各線から仮想中性点を得るための分圧抵抗107u、107v、107wと、分圧抵抗107uに1次側を直列に接続されて分圧抵抗107uに所定電流以上の電流が流れた場合に2次側のトランジスタをオンすることでu相電圧のゼロクロス点を中心とするゼロクロスパルスを発生するフォトカプラ108と、プルアップ抵抗109と、ゼロクロスパルスの電圧立ち上がり変化のタイミングがゼロクロス点に一致するよう所定の時間遅延させて伝達する遅延回路110とから成っている。そして、二相電圧ゼロクロス演算手段111は一相電圧ゼロクロス検出手段106により検出されたu相のゼロクロス点の周期から三相交流電源1の周波数を算出し、そこから位相角120°に相当する時間Δts1を算出する。そして、u相電圧のゼロクロス点からΔts1だけ遅れたパルスの立ち上がりをv相のゼロクロス点とし、さらにΔts1だけ遅れたパルスの立ち上がりをw相のゼロクロス点として出力する。なお、図18に示した一相電圧ゼロクロス検出手段106は入力形式が三相三線式に対応させるためのものであり、中性点を持つ三相四線式の場合は直接相電圧を検出できることから分圧抵抗107v、107wは不要となる。
特開平10−174442号公報
しかしながら、前記従来の直流電源装置の構成では、三相交流電源の各相の相電圧のゼロクロス点を検出するためのゼロクロス検出手段(以下、三相ゼロクロス検出手段とする。)は図17に示す三相変圧器を用いた場合には体積、質量が大きくコストも高いという課題を有していた。一方、図18に示す一相電圧ゼロクロス検出手段から他の二相のゼロクロス点を算出する場合(以下、単にゼロクロス検出手段とする。)には三相交流電源と直流電源装置との誤結線などによって三相交流電源の相回転が逆となったことが検出できないため、相回転が逆回転となった場合にそのまま運転を継続すると入力力率が悪化して入力電流が増大する、高調波電流が増大するなどの課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成で三相交流電源入力の逆相を検出して高調波電流・力率を改善し、小型・軽量化した低コストの直流電源装置の提供を目的とする。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成で三相交流電源入力の逆相を検出して高調波電流・力率を改善し、小型・軽量化した低コストの直流電源装置の提供を目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の直流電源装置は、6つのダイオードからなるブリッジ整流回路と、各相ごとに接続される3つのリアクトルと、3つの双方向性スイッチと、双方向性スイッチにそれぞれ接続される3つのコンデンサと、ゼロクロス検出手段と、入力電流に含まれる高調波電流を検出する高調波電流検出手段と、逆相検出手段を備え、三相交流電源の相回転が逆回転となった場合に入力電流に含まれる高調波電流が増大することから逆相検出手段によって相回転の逆回転を検出する。
本発明の直流電源装置は、双方向性スイッチを用いた簡単な構成で三相交流電源の各相の電流を正弦波状として高調波電流を低減するとともに入力力率の改善が可能な直流電源装置において、三相交流電源の相回転が逆回転となったことを逆相検出手段により高調波電流が増大することを利用して検出することが可能となるため、簡単な構成のゼロクロス検出手段を採用することが可能となり、装置の小型化、軽量化とコスト低減が可能となる。
第1の発明は、三相交流電源と、6個のダイオードで形成されたブリッジ整流回路と、前記ブリッジ整流回路の直流出力端に接続された電解コンデンサと、前記三相交流電源と前記ブリッジ整流回路の各相の交流入力端との間に接続されたリアクトルと、前記ブリッジ整流回路の各相の交流入力端と直流出力端との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相交流電源のいずれか一相の電圧のゼロクロス点を検出するとともに他の二相の電圧ゼロクロスを算出するゼロクロス検出手段と、前記三相交流電源の高調波電流を検出する高調波電流検出手段と、前記高調波電流検出手段により検出した高調波電流が所定の値を超えたことで前記三相交流電源の相回転が逆であることを判断する逆相検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段とを備えたことを特徴とする直流電源装置であり、装置の小型化と軽量化が可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、逆相検出手段が三相交流電源の相回転が逆であると判断するためのしきい値を双方向性スイッチの駆動時間に応じて一義的に決定するよう構成されたものであり、高調波電流の発生量が少ない軽負荷時にも三相交流電源の相回転が逆であることを確実に検出することが可能である。
第3の発明は、第1または第2の発明においてゼロクロス検出手段が、逆相検出手段により三相交流電源の相回転が逆であると判断したときに直接検出している相以外の2つの算出された相のゼロクロス点を入れ換えて双方向性スイッチ制御手段に送出するよう構成した直流電源装置であり、三相交流電源の相回転が逆回転であっても入力力率の悪化や高調波電流を増大させることなく運転を継続することが可能である。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において高調波電流検出手段を、三相交流電源の各相の電流を検出するための3つの変流器と、前記変流器により検出された各相の電流検出値を加算する加算器とにより形成したことにより、前記高調波電流検出手段の構成を簡素化し、低コスト化が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例と同一構成については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図1において、三相交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成されるブリッジ整流回路3の入力端子に接続される。そして、電解コンデンサ4はブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、負荷5は電解コンデンサ4に並列に接続される。双方向性スイッチ6u、6v、6wは一端を一括してブリッジ整流回路3の負極出力と接続され、他方の端子はそれぞれコンデンサ7u、7v、7wと接続される。
図1は、本発明の第1の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図1において、三相交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成されるブリッジ整流回路3の入力端子に接続される。そして、電解コンデンサ4はブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、負荷5は電解コンデンサ4に並列に接続される。双方向性スイッチ6u、6v、6wは一端を一括してブリッジ整流回路3の負極出力と接続され、他方の端子はそれぞれコンデンサ7u、7v、7wと接続される。
そして、これらコンデンサ7u、7v、7wの他方の端子はおのおのブリッジ整流回路
3の交流入力端に接続される。また、ゼロクロス検出手段8は三相交流電源1のu相の電圧のゼロクロス点を検出し、u相のゼロクロス点からv相とw相のゼロクロス点を算出するものであり、双方向性スイッチ制御手段9はその各相のゼロクロス点に応じて双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動制御するためのものである。そして、高調波電流検出手段10はu相に流れる高調波電流を検出するものであり、逆相検出手段11は前記高調波電流検出手段によって検出された高調波電流が所定の値を超えた場合に三相交流電源1の相回転が逆であることを検出するためのものである。
3の交流入力端に接続される。また、ゼロクロス検出手段8は三相交流電源1のu相の電圧のゼロクロス点を検出し、u相のゼロクロス点からv相とw相のゼロクロス点を算出するものであり、双方向性スイッチ制御手段9はその各相のゼロクロス点に応じて双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動制御するためのものである。そして、高調波電流検出手段10はu相に流れる高調波電流を検出するものであり、逆相検出手段11は前記高調波電流検出手段によって検出された高調波電流が所定の値を超えた場合に三相交流電源1の相回転が逆であることを検出するためのものである。
以上の構成において、まず通常の直流電源装置全体の動作について図2から図6を用いて説明する。ここで説明を容易とするためにコンデンサ7u、7v、7wはゼロボルトから所定の電圧Vdc1までの充放電を繰り返すこととし、コンデンサ7u、7vの初期電圧値はゼロボルト、コンデンサ7wの初期電圧値はVdc1として三相交流電源1の初期位相はu相の電圧ゼロクロスの位相としてu相電流を中心に説明する。
まず、ゼロクロス検出手段8によって三相交流電源1のu相の電圧のゼロクロス点を検出して双方向性スイッチ制御手段9はこのu相の電圧ゼロクロス点から駆動時間指令Δtの間だけ対応する双方向性スイッチ6uを駆動する。そして、このとき図2の矢印で示すようにコンデンサ7uの充電電流の流れは三相交流電源1のu相からリアクトル2uを通り、コンデンサ7uを充電した後、ダイオード3yとリアクトル2vを通して三相交流電源1のv相に戻ることとなる。次に、駆動時間指令Δt後にコンデンサ7uがVdc1まで充電されて、双方向性スイッチ6uがオフした場合にはリアクトル2u、2vに流れている電流は連続しようとするため、図3の矢印に示すようにu相からリアクトル2u、ダイオード3uを通して電解コンデンサ4を充電した後にダイオード3y、リアクトル2vを通してv相に戻ることとなる。その後、ゼロクロス検出手段8はw相の電圧ゼロクロス点を算出し、双方向性スイッチ制御手段9はこのw相の電圧ゼロクロス点から駆動時間指令Δtの間だけ対応する双方向性スイッチ6wを駆動する。
このとき、図4のu相に流れる電流は矢印に示すようにVdc1に充電されていたコンデンサ7wからリアクトル2wを通して三相交流電源1のu相からリアクトル2u、ダイオード3uを通して電解コンデンサ4へと放電する放電電流が加算されることとなり、この期間のu相を流れる電流は増加を続ける。そして、駆動指令時間Δt後にコンデンサ7Wの電圧がゼロボルトとなり双方向性スイッチ6wがオフすると、図5の矢印で示すようにv相を流れる電流とw相が流れる電流がu相電流と逆極性の期間は、それまでリアクトル2uを流れていた電流はダイオード3uを通して電解コンデンサ4を充電してダイオード3yとリアクトル2v、ダイオード3zとリアクトル2wとに分流して、三相交流電源1を介してリアクトル2uに戻るように流れる。その後、v相の電流がu相電流と同極性となれば、図6に示すようにリアクトル2uを流れる電流は、ダイオード3uを介して電解コンデンサ4を充電し、ダイオード3zとリアクトル2wを通し、三相交流電源1を介してリアクトル2uに戻るように流れて電流値がゼロとなるまで単調に減少を続ける。
以上のように、u相の電流に注目してその動作を説明したが、その他の相の電流の挙動も同様であり、各相の電流は各相の電圧のゼロクロス点から流れ始め、各相の電圧がピーク値となるまで増加を続け、その後各相の電圧低下とともに減少することにより、その各相の電流波形は各相の電圧波形と位相が等しい正弦波状となり、高調波電流低減と入力力率の改善が可能となる。
図7に三相交流電源1のu相電圧のゼロ位相からの一周期における各相電圧と双方向性スイッチ制御手段9の双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動するための出力gu、gv、gwの発生タイミングを示す。なお、以上の説明では双方向性スイッチ制御手段9の駆動時間指令Δtの決定の方法については触れていないが、通常は電解コンデンサ4の両
端電圧が直流電圧目標値に一致するよう決定するが、負荷5に流れる電流を検出する負荷電流検出手段を設けて負荷電流の大きさから駆動時間指令Δtを決定してもよく、あるいは入力電流検出手段を設けて入力電流の大きさから駆動時間指令Δtを決定してもよい。
端電圧が直流電圧目標値に一致するよう決定するが、負荷5に流れる電流を検出する負荷電流検出手段を設けて負荷電流の大きさから駆動時間指令Δtを決定してもよく、あるいは入力電流検出手段を設けて入力電流の大きさから駆動時間指令Δtを決定してもよい。
なお、本実施の形態では双方向性スイッチ6u、6v、6wの一線を一括してブリッジ整流回路3の負極出力に接続したが、正極出力に接続しても同様の動作となる。
また、本実施の形態では各相の電圧のゼロクロス点から双方向性スイッチ6u、6v、6wの駆動を開始しているが、リアクトル2u、2v、2wのインダクタンスが大きい場合や高負荷時に各相の電流が遅れ力率となる場合があり、この場合は双方向性スイッチ6u、6v、6wがオンした際にゼロ電流スイッチングとならない問題が発生することがあるため、それを回避するために電圧のゼロクロス点から所定の時間だけ遅延させて双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動するよう双方向性スイッチ制御手段9を構成しても良い。
次に、以上のように構成された直流電源装置において、三相入力電源の相回転が逆となったことを検出する方法について相回転が順回転である場合u相の入力電圧と入力電流の波形を示す図8と、相回転が逆回転である場合のu相の入力電圧と入力電流の波形を示す図9を用いて説明する。図8においては、図2から図6を用いて前述した通り、三相交流電源の相回転が順回転の場合で、三相交流電源1は周波数50Hzで線間電圧400V、リアクトル2u、2v、2wのインダクタンスを24mH、コンデンサ7u、7v、7wの容量を50uHとして、入力電力を約7kWとした場合の波形を示したものである。また、図9は図8と入出力の条件および各部品の定数を同じとして三相交流電源1の相回転のみを逆回転とした場合の波形を示したものである。それぞれの電流波形を比較すれば明らかなように、相回転が順回転である場合には電流は電圧と位相の一致した正弦波に近い波形となるが、相回転が逆回転の場合は電流と電圧の位相差は大きく、電流波形自体も高調波を多く含んだ歪み波形となる。従って、入力電流に含まれる高調波を抽出し、その検出値が所定の値を超えたことにより、相回転が逆回転であることを判断することが可能となる。
本実施の形態においては、このu相の入力電流に含まれる高調波電流を高調波検出手段10で検出し、その検出値が所定の値を超えたことを逆相検出手段11によって判断し、三相交流電源1の相回転の逆回転を検出して双方向性スイッチ制御手段9が双方向性スイッチ6u、6v、6wの駆動を停止するよう構成されている。
以上のように三相交流電源1の相回転が逆回転であることを検出する構成とすることにより、u相のみの電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路を適用することが可能となり装置全体の小型化、軽量化が可能となる。
そして、相回転の逆回転を検出した場合には装置を停止するとともに、異常信号を出力するなどの対応が可能となる。
なお、本実施の形態においては高調波検出手段10の構成については特定していないが、
図10に示すように各相の電流を検出するための3つの変流器12u、12v、12wと、それらの検出値を加算するための加算器13とから構成することで入力電流から高調波成分を抽出する特別な手段、例えばFFT演算手段などを用いることなく簡単な回路構成で高調波を検出することが可能となる。そして、図10のように構成した高調波検出手段10の検出電流波形をu相電圧波形とともに図11と図12に示す。図11では図8で示したu相入力電流にそのときのv相とw相の入力電流を加算して得られた相回転が順回転
の場合における高調波検出手段10の検出電流波形であり、図12は図9で示したu相入力電流にそのときのv相とw相の入力電流を加算して得られた相回転が逆回転の場合における高調波検出手段10の検出電流波形である。図11と図12から分かるように三相交流電源1の相回転が逆回転の場合には高調波検出手段10の出力波形のリップルのピーク値が順回転の場合の2倍以上大きくなるため、逆相検出手段11で容易に相回転の逆回転を検出することが可能となる。
図10に示すように各相の電流を検出するための3つの変流器12u、12v、12wと、それらの検出値を加算するための加算器13とから構成することで入力電流から高調波成分を抽出する特別な手段、例えばFFT演算手段などを用いることなく簡単な回路構成で高調波を検出することが可能となる。そして、図10のように構成した高調波検出手段10の検出電流波形をu相電圧波形とともに図11と図12に示す。図11では図8で示したu相入力電流にそのときのv相とw相の入力電流を加算して得られた相回転が順回転
の場合における高調波検出手段10の検出電流波形であり、図12は図9で示したu相入力電流にそのときのv相とw相の入力電流を加算して得られた相回転が逆回転の場合における高調波検出手段10の検出電流波形である。図11と図12から分かるように三相交流電源1の相回転が逆回転の場合には高調波検出手段10の出力波形のリップルのピーク値が順回転の場合の2倍以上大きくなるため、逆相検出手段11で容易に相回転の逆回転を検出することが可能となる。
(実施の形態2)
図13は、本発明の第2の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図13においては、実施の形態1における直流電源装置のブロック図に対して逆相検出手段11の逆相回転を判断する基準となるしきい値が双方向性スイッチ制御手段9から与えられている点で相違する。
図13は、本発明の第2の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図13においては、実施の形態1における直流電源装置のブロック図に対して逆相検出手段11の逆相回転を判断する基準となるしきい値が双方向性スイッチ制御手段9から与えられている点で相違する。
本実施の形態における通常の動作は実施の形態1と同様であり、双方向性スイッチ6u、6v、6wを双方向性スイッチ制御手段9によって駆動制御し、入力力率を改善するとともに高調波電流を低減しつつ負荷5に直流電力を供給するものであり、三相交流電源1の相回転が逆回転となったことを逆相検出手段11によって検出し、装置を停止する点でも同様である。但し、本実施の形態においては双方向性スイッチ6u、6v、6wの駆動時間に応じて逆相検出手段11が相回転の逆回転を判断するしきい値を一義的に決定するよう構成することにより、入力電流に含まれる高調波電流が少ない軽負荷時においても確実に相電圧の逆回転を検出することが可能となる。
(実施の形態3)
図14は本発明の第3の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図14においては実施の形態1における直流電源装置のブロック図に対して逆相検出手段11からの逆相検出信号がゼロクロス検出手段8に出力されるよう構成されている点で相違する。
図14は本発明の第3の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図14においては実施の形態1における直流電源装置のブロック図に対して逆相検出手段11からの逆相検出信号がゼロクロス検出手段8に出力されるよう構成されている点で相違する。
本実施の形態における通常の動作は実施の形態1と同様であり、双方向性スイッチ6u、6v、6wを双方向性スイッチ制御手段9によって駆動制御し、入力力率を改善するとともに高調波電流を低減しつつ負荷5に直流電力を供給するものであり、三相交流電源1の相回転が逆回転となったことを逆相検出手段11によって検出する点でも同様である。
但し、本実施の形態においては三相交流電源1の相回転が逆回転でも通常動作の場合と同様に入力力率の改善と高調波の低減を行いつつ運転を継続するよう構成されている。
つまり、ゼロクロス検出手段8は逆相検出手段11の逆相検出信号を受けてu相のゼロクロス点から120°位相が遅れた点をw相のゼロクロス点とし、240°位相が遅れた点をv相のゼロクロス点として双方向性スイッチ制御手段9に伝達することにより双方向性スイッチ6v、6wの駆動順序を入れ換えることができ、相回転が逆回転の場合でも入力力率改善と高調波低減を図りつつ運転継続が可能となる。
以上のように、本発明にかかる直流電源装置は、三相交流電源の高調波電流を低減するとともに入力力率を改善することが求められる直流電源装置において小型化、軽量化を図ることができ、可変電圧直流電源装置やメッキ用の整流器、エアコンや冷蔵庫などのインバータ装置の直流電圧回路として利用できる。
1 三相交流電源
2u,2v,2w リアクトル
3 ブリッジ整流回路
3u,3v,3w,3x,3y,3z ダイオード
4 電解コンデンサ
5 負荷
6u,6v,6w 双方向性スイッチ
7u,7v,7w コンデンサ
8 ゼロクロス検出手段
9 双方向性スイッチ制御手段
10 高調波電流検出手段
11 逆相検出手段
12u,12v,12w 変流器
13 加算器
2u,2v,2w リアクトル
3 ブリッジ整流回路
3u,3v,3w,3x,3y,3z ダイオード
4 電解コンデンサ
5 負荷
6u,6v,6w 双方向性スイッチ
7u,7v,7w コンデンサ
8 ゼロクロス検出手段
9 双方向性スイッチ制御手段
10 高調波電流検出手段
11 逆相検出手段
12u,12v,12w 変流器
13 加算器
Claims (4)
- 三相交流電源と、6個のダイオードで形成されたブリッジ整流回路と、前記ブリッジ整流回路の直流出力端に接続された電解コンデンサと、前記三相交流電源と前記ブリッジ整流回路の各相の交流入力端との間に接続されたリアクトルと、前記ブリッジ整流回路の各相の交流入力端と直流出力端との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相交流電源のいずれか一相の電圧のゼロクロス点を検出するとともに他の二相の電圧ゼロクロスを算出するゼロクロス検出手段と、前記三相交流電源の高調波電流を検出する高調波電流検出手段と、前記高調波電流検出手段により検出した高調波電流が所定の値を超えたことで前記三相交流電源の相回転が逆であることを判断する逆相検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段とを備えたことを特徴とする直流電源装置。
- 逆相検出手段は、三相交流電源の相回転が逆であると判断するためのしきい値を、双方向性スイッチの駆動時間に応じて一義的に決定するよう構成された請求項1に記載の直流電源装置。
- ゼロクロス検出手段は、逆相検出手段により三相交流電源の相回転が逆であると判断した時に、直接検出している相以外の2つの算出された相のゼロクロス点を入れ換えて双方向性スイッチ制御手段に送出するよう構成された請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の直流電源装置。
- 高調波電流検出手段を、三相交流電源の各相の電流を検出するための3つの変流器と、前記変流器により検出された各相の電流検出値を加算する加算器とにより形成した請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の直流電源装置。
Priority Applications (1)
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JP2004365712A JP2006174642A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | 直流電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004365712A JP2006174642A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | 直流電源装置 |
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JP2006174642A true JP2006174642A (ja) | 2006-06-29 |
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Cited By (1)
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WO2008056943A1 (en) | 2006-11-07 | 2008-05-15 | Lg Electronics Inc. | Air conditioner and reverse phase detection method thereof |
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2004
- 2004-12-17 JP JP2004365712A patent/JP2006174642A/ja active Pending
Cited By (3)
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WO2008056943A1 (en) | 2006-11-07 | 2008-05-15 | Lg Electronics Inc. | Air conditioner and reverse phase detection method thereof |
EP2079965A1 (en) * | 2006-11-07 | 2009-07-22 | LG Electronics Inc. | Air conditioner and reverse phase detection method thereof |
EP2079965A4 (en) * | 2006-11-07 | 2014-08-13 | Lg Electronics Inc | AIR CONDITIONING AND REVERSING PHASE RECOGNITION METHOD THEREFOR |
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