JP2006180652A - 直流電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】三相四線式交流電源を入力とする直流電源装置において、交流電源の相電圧を整流して得られる補機用電力を供給する回路の構成を簡素化する。
【解決手段】三相四線式交流電源1と、リアクトル2u、2v、2wと、ブリッジ整流回路3と、高圧用電解コンデンサ4と、高圧用負荷5とで構成される直流電源装置において、低圧用電解コンデンサ11と、整流ダイオード12とを備えることによってファンなどの補機から構成される低圧用負荷13に相電圧を整流した直流電力を供給することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】三相四線式交流電源1と、リアクトル2u、2v、2wと、ブリッジ整流回路3と、高圧用電解コンデンサ4と、高圧用負荷5とで構成される直流電源装置において、低圧用電解コンデンサ11と、整流ダイオード12とを備えることによってファンなどの補機から構成される低圧用負荷13に相電圧を整流した直流電力を供給することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、三相四線式の交流電源を直流に変換する直流電源装置に関するものである。
従来、直流電力を供給する直流電源装置としては三相交流電源を三相ブリッジダイオードで整流し、直流に変換する直流電源装置が一般的に用いられている。そして、この直流電源装置においては制御電源やファン負荷などのいわゆる補機用電力は、三相交流電源の線間に接続されたトランスにより所望の電圧に降圧して利用されることが多い。例えば従来の直流電源装置を用いた電動機駆動用インバータ装置としては、三相ブリッジ整流回路と平滑用コンデンサからなる直流電源装置と、インバータ回路と、補機用電力を得るためのトランスを組み合わせたもの(例えば特許文献1参照)がある。
以下、図面を参照しながら従来の直流電源装置を用いた電動機駆動用インバータ装置について図14を用いて説明する。図14は従来の電動機駆動用インバータ装置のブロック図である。
図14において三相交流電源20は三相の商用交流電源であり、6つのダイオードからなる三相ブリッジ整流回路3と接続されている。三相交流電源20の交流電圧はこの三相ブリッジ整流回路3によって全波整流され、平滑用コンデンサ21によって平滑される。そして、平滑された直流電圧はインバータ回路部22に供給され、このインバータ回路部22の交流出力側に接続される電動機23を駆動する。この電動機23の回転数指令はインバータ装置運転指令装置24によって与えられ、インバータ回路部22は電動機23の回転数がその回転数指令に一致するようにインバータ装置運転制御回路部25によって制御されている。そして、線電流検出器26は三相交流電源20からの入力電流を検出し、入力電流を制限するためのものであり、トランス27は三相交流電源20の線間電圧から制御用の電力を得るための単相の降圧トランスである。
実公平6−32756号公報
しかしながら、前記従来の直流電源装置の構成では、ファン負荷や制御電源などの補機用電力を供給するためにトランスが必要であり、このトランスが体積が大きく質量も大きいという課題を有していた。また、ファン負荷のように数十ワットを越える大きな補機用電力については直流電源装置の出力側から電力を供給するといったことも考えられるが、その場合でも、海外における三相交流電源電圧が400V系の場合には補機についても400V系専用の設計が必要となり、200V系の機器と共用化できず汎用性が無い、使用部品の耐電圧のアップが必要であることなどによってコストが高くなると言う課題を有していた。本発明は、上記従来の課題を解決するもので、トランスを使用せずに、簡単な構成で200V系と400V系で共用でき低コストで、かつ高調波電流の小さな直流電源装置の提供を目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の直流電源装置は、三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサとを備えた構成で、1つの整流ダイオードと電解コンデンサのみで補機用の電力を供給できるように構成したものである。
本発明の直流電源装置は、1つの整流ダイオードと電解コンデンサのみで補機用電力の供給が可能となり、部品点数が削減できるとともに電源側から見た負荷の不平衡が改善され、また補機が発生する高調波電流が三相に分散することによって、1つの相から補機用電力を取る場合に比べて高調波電流の最大値を小さくすることが可能となる。
第1の発明は、三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサとを備えたことを特徴とする直流電源装置であり、部品点数の削減と負荷の不平衡の改善が可能となる。
第2の発明はリアクトルを三相ブリッジ整流回路の負極あるいは正極の直流出力端子側に設け、前記リアクトルと整流ダイオードを介して低圧用電解コンデンサを充電するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置であり、請求項1に記載の発明に対してさらに部品点数の削減が可能となる。
第3の発明は、三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子と直流出力端子との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相四線式交流電源の電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段と、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサとを備えたことを特徴とする直流電源装置であり、部品点数の削減と負荷の不平衡の改善が可能となるとともに、高調波電流を3つの相に分散できることから高調波電流の最大値の低減と力率改善が可能となる。
第4の発明は、三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子と直流出力端子との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相四線式交流電源の電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段と、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサと、前記低圧用電解コンデンサが接続される前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子と異なる極性の直流出力端子に接続される第2の低圧用電解コンデンサと、前記第2の低圧用電解コンデンサを充電するため第2の整流ダイオードとを備えたことを特徴とする直流電源装置であり、負荷の不平衡と高調波電流の低減が可能となり、特に偶数次の高調波電流の低減に有効となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例と同一構成については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図1において三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、高圧用負荷5は高圧用電解コンデンサ4に並列に接続される。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を三相ブリッジ整流回路の負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
図1は、本発明の第1の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図1において三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、高圧用負荷5は高圧用電解コンデンサ4に並列に接続される。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を三相ブリッジ整流回路の負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
以上の構成において、高圧用電解コンデンサ4への充電電流の流れについては従来例の説明でも述べたように単に交流を全波整流するだけであり、慣用技術で広く一般に用いられているため説明は省く。次いで、低圧用電解コンデンサ11への充電電流の流れについて図2を用いてその電流の流れを矢印で示して説明する。
図2の(a)は三相四線式交流電源1の中性点nの電圧に対してu、v、wの各相のうちu相の電圧が最も低い場合における電流の流れを示しており、中性点nから整流ダイオード12を介して流れた電流は低圧用電解コンデンサ11を充電した後、三相ブリッジ整流回路3のダイオード3xを介してu相に流れることになる。また、図2の(b)は中性点nの電圧に対してv相の電圧が最も低い場合の電流の流れを示し、この場合はダイオード3yを通して三相四線式交流電源1に流れ、同様にして図2の(c)はw相の電圧が最も低い場合の電流の流れを示し、このときはダイオード3zを介して電流が流れることになる。そして、図2の(a)から(c)の動作を繰り返すことにより低圧用電解コンデンサ11への充電を行うとともに低圧用負荷13に電力を供給する。
このように低圧用電解コンデンサ11への充電電流は三相半波整流と同様の波形となり、充電後の低圧用電解コンデンサ11の直流電圧はほぼ中性点nに対する各相の電圧ピーク値と等しくなる。よって高圧用負荷5に対して線間電圧と相電圧の比率である58%の低い直流電圧仕様であるところの低圧用負荷13への直流電力供給を1つのダイオードと1つの電解コンデンサで構成可能となり、部品点数の削減、コスト低減が可能となるとともに必要な電力を3つの相に分担することができるため負荷の不平衡が改善される。さらに、本実施の形態においては高圧用電解コンデンサ4と低圧用電解コンデンサ11の負極が同電位となるため、高圧用負荷5と低圧用負荷13との通信などの低圧信号のやり取りが非絶縁で可能となる利点もある。
なお、高圧用電解コンデンサ4の正極と低圧用電解コンデンサの正極を接続した場合のブロック図を図3に示す。この場合は高圧用負荷5と低圧用負荷13と非絶縁で通信などの低圧信号のやり取りはできないが、その他の点については本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図4において三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、リアクトル2は三相ブリッジ回路3の負極端子に接続され、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力とリアクトル2の間に接続され、高圧用負荷5は高圧用電解コンデンサ4に並列に接続される。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を高圧用電解コンデンサの負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
図4は、本発明の第2の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図4において三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、リアクトル2は三相ブリッジ回路3の負極端子に接続され、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力とリアクトル2の間に接続され、高圧用負荷5は高圧用電解コンデンサ4に並列に接続される。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を高圧用電解コンデンサの負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
以上のように構成することにより、低圧用電解コンデンサ11への充電電流の流れについては実施の形態1と同様に三相半波整流動作に等しくなる。一方、効果についても高圧用負荷5に対して低い電圧仕様の低圧用負荷13への直流電力供給を1つのダイオードと1つの電解コンデンサで構成可能となる点、部品点数の削減が可能となる点、コスト低減が可能となる点、および必要な電力を3つの相に分担することができるため負荷の不平衡が改善される点で同様となる。そして、リアクトルが1つですむという利点もある。また、本実施の形態においては高圧用電解コンデンサ4と低圧用電解コンデンサ11の負極が同電位となるため、高圧用負荷5と低圧用負荷13との通信などの低圧信号のやり取りが非絶縁で可能となる利点については第1の実施の形態と同様である。
なお、高圧用電解コンデンサ4の正極と低圧用電解コンデンサの正極を接続した場合のブロック図を図5に示す。この場合はリアクトル2を三相ブリッジ整流回路3の正極側に接続する必要がある。そして、この場合は高圧用負荷5と低圧用負荷13と非絶縁で通信などの低圧信号のやり取りはできないが、その他の点については本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図6において、三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、高圧用負荷5は電解コンデンサ4に並列に接続される。双方向性スイッチ6u、6v、6wは一端を一括して三相ブリッジ整流回路3の負極出力と接続され、他方の端子はそれぞれコンデンサ7u、7v、7wと接続される。そして、これらコンデンサ7u、7v、7wの他方の端子はおのおの三相ブリッジ整流回路3の交流入力端に接続される。また、ゼロクロス検出手段8は三相四線式交流電源1の電圧のゼロクロス点を検出するものであり、双方向性スイッチ制御手段9はそのゼロクロス点に応じて双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動制御するためのものである。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を三相ブリッジ整流回路の負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
図6は、本発明の第3の実施の形態における直流電源装置の構成を示すブロック図である。図6において、三相四線式交流電源1のu、v、wの各相はリアクトル2u、2v、2wを介してダイオード3u、3v、3w、3x、3y、3zより構成される三相ブリッジ整流回路3の交流入力端子に接続される。そして、高圧用電解コンデンサ4は三相ブリッジ整流回路3の正極出力と負極出力の間に接続され、高圧用負荷5は電解コンデンサ4に並列に接続される。双方向性スイッチ6u、6v、6wは一端を一括して三相ブリッジ整流回路3の負極出力と接続され、他方の端子はそれぞれコンデンサ7u、7v、7wと接続される。そして、これらコンデンサ7u、7v、7wの他方の端子はおのおの三相ブリッジ整流回路3の交流入力端に接続される。また、ゼロクロス検出手段8は三相四線式交流電源1の電圧のゼロクロス点を検出するものであり、双方向性スイッチ制御手段9はそのゼロクロス点に応じて双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動制御するためのものである。また、低圧用電解コンデンサ11はその一方を三相ブリッジ整流回路の負極と接続され、他方は整流ダイオード12を介して三相四線式交流電源1の中性点nと接続され、低圧用負荷13は低圧用電解コンデンサ11と並列接続される。
以上の構成において、まず力率改善の動作について図7から図11を用いて説明する。ここで説明を容易とするためにコンデンサ7u、7v、7wはゼロボルトから所定の電圧Vdc1までの充放電を繰り返すこととし、コンデンサ7u、7vの初期電圧値はゼロボルト、コンデンサ7wの初期電圧値はVdc1として三相四線式交流電源1の初期位相はu相の電圧ゼロクロスの位相としてu相電流を中心に説明する。
まず、ゼロクロス検出手段8によって三相四線式交流電源1のu相の電圧のゼロクロス点を検出して双方向性スイッチ制御手段9はこのu相の電圧ゼロクロス点から駆動時間指令Δtの間だけ対応する双方向性スイッチ6uを駆動する。そして、このとき図7の矢印で示すようにコンデンサ7uの充電電流の流れは三相四線式交流電源1のu相からリアクトル2uを通り、コンデンサ7uを充電した後、ダイオード3yとリアクトル2vを通して三相四線式交流電源1のv相に戻ることとなる。次に、駆動時間指令Δt後にコンデンサ7uがVdc1まで充電されて、双方向性スイッチ6uがオフした場合にはリアクトル2u、2vに流れている電流は連続しようとするため、図8の矢印に示すようにu相からリアクトル2u、ダイオード3uを通して高圧用電解コンデンサ4を充電した後にダイオード3y、リアクトル2vを通してv相に戻ることとなる。その後、ゼロクロス検出手段8はw相の電圧ゼロクロス点を算出し、双方向性スイッチ制御手段9はこのw相の電圧ゼ
ロクロス点から駆動時間指令Δtの間だけ対応する双方向性スイッチ6wを駆動する。このとき、図9のu相に流れる電流は矢印に示すようにVdc1に充電されていたコンデンサ7wからリアクトル2wを通して三相四線式交流電源1のu相からリアクトル2u、ダイオード3uを通して高圧用電解コンデンサ4へと放電する放電電流が加算されることとなり、この期間のu相を流れる電流は増加を続ける。
ロクロス点から駆動時間指令Δtの間だけ対応する双方向性スイッチ6wを駆動する。このとき、図9のu相に流れる電流は矢印に示すようにVdc1に充電されていたコンデンサ7wからリアクトル2wを通して三相四線式交流電源1のu相からリアクトル2u、ダイオード3uを通して高圧用電解コンデンサ4へと放電する放電電流が加算されることとなり、この期間のu相を流れる電流は増加を続ける。
そして、駆動指令時間Δt後にコンデンサ7Wの電圧がゼロボルトとなり双方向性スイッチ6wがオフすると、図10の矢印で示すようにv相を流れる電流とw相が流れる電流がu相電流と逆極性の期間は、それまでリアクトル2uを流れていた電流はダイオード3uを通して高圧用電解コンデンサ4を充電してダイオード3yとリアクトル2v、ダイオード3zとリアクトル2wとに分流して、三相四線式交流電源1を介してリアクトル2uに戻るように流れる。その後、v相の電流がu相電流と同極性となれば、図11に示すようにリアクトル2uを流れる電流は、ダイオード3uを介して高圧用電解コンデンサ4を充電し、ダイオード3zとリアクトル2wを通し、三相四線式交流電源1を介してリアクトル2uに戻るように流れて電流値がゼロとなるまで単調に減少を続ける。
以上のように、u相の電流に注目してその動作を説明したが、その他の相の電流の挙動も同様であり、各相の電流は各相の電圧のゼロクロス点から流れ始め、各相の電圧がピーク値となるまで増加を続け、その後各相の電圧低下とともに減少することにより、その各相の電流波形は各相の電圧波形と位相が等しい正弦波状となり、高調波電流低減と入力力率の改善が可能となる。
図12に三相四線式交流電源1のu相電圧のゼロ位相からの一周期における各相電圧と双方向性スイッチ制御手段9の双方向性スイッチ6u、6v、6wを駆動するための出力gu、gv、gwの発生タイミングを示す。
次に、以上のように構成された直流電源装置において、高圧用負荷5に対して線間電圧と相電圧の比率である58%の直流電圧で動作する低圧用負荷13への電力供給については、力率改善動作とは全く無関係に実施の形態1において図2により説明したように三相半波整流動作によって直流電力を得ることとなる。
以上のように構成することによって本実施の形態における直流電源装置は、低圧用負荷13への直流電力供給を1つのダイオードと1つの電解コンデンサで構成可能となり、部品点数の削減、コスト低減が可能となる。また、低圧用負荷13に必要な電力を3つの相に分担することができるため負荷の不平衡が改善されるとともに、1つの相から電力供給を行った場合に比して直流電源装置全体として発生する高調波電流の最大値を低減することが可能となり、さらに、本実施の形態においては高圧用電解コンデンサ4と低圧用電解コンデンサ11の負極が同電位となるため、高圧用負荷5と低圧用負荷13との通信などの低圧信号のやり取りが非絶縁で可能となる利点もある。
(実施の形態4)
図13は、本発明の第4の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図13においては、実施の形態3における直流電源装置のブロック図に対して、三相ブリッジ整流回路3の正極出力に接続される第2の低圧用電解コンデンサ14と、第2の低圧用電解コンデンサ14をアノード側、三相四線式交流電源1の中性点nがカソード側となるよう接続された第2の整流ダイオード15と、第2の低圧用負荷16を設けたものである。
図13は、本発明の第4の実施の形態における直流電源装置のブロック図である。図13においては、実施の形態3における直流電源装置のブロック図に対して、三相ブリッジ整流回路3の正極出力に接続される第2の低圧用電解コンデンサ14と、第2の低圧用電解コンデンサ14をアノード側、三相四線式交流電源1の中性点nがカソード側となるよう接続された第2の整流ダイオード15と、第2の低圧用負荷16を設けたものである。
次に、以上のように構成された直流電源装置の動作についてであるが、力率改善動作については第3の実施の形態で説明した通りである。また、低圧用負荷13への電力供給についても第1の実施の形態において図2により説明したように三相半波整流動作によって
直流電力を得るよう動作する。そして、第2の低圧用電解コンデンサ14への充電動作については中性点nの電圧に対してその時々に応じてu、v、w各相のうち最も高い電圧の相からそれぞれの相に対応した三相ブリッジ整流回路3のダイオード3u、3v、3wのいずれかを介して三相半波整流されることとなる。従って、低圧用コンデンサ11への充電が中性点nの電位が高い場合に電流が流れるのに対して逆となり、高圧用負荷5を無視すると低圧用負荷13と第2の低圧用負荷16が等しい場合には装置の入力側から見た場合には三相全波整流されているのと同様に見える。
直流電力を得るよう動作する。そして、第2の低圧用電解コンデンサ14への充電動作については中性点nの電圧に対してその時々に応じてu、v、w各相のうち最も高い電圧の相からそれぞれの相に対応した三相ブリッジ整流回路3のダイオード3u、3v、3wのいずれかを介して三相半波整流されることとなる。従って、低圧用コンデンサ11への充電が中性点nの電位が高い場合に電流が流れるのに対して逆となり、高圧用負荷5を無視すると低圧用負荷13と第2の低圧用負荷16が等しい場合には装置の入力側から見た場合には三相全波整流されているのと同様に見える。
このことから、本実施の形態における直流電源装置では高圧用負荷5に対して低い電圧仕様の負荷を適用することが可能であり、その負荷を低圧用負荷13と第2の低圧用負荷16に分けることにより、低圧用負荷13のみとした場合に発生する高調波電流を低減することが可能となり、特に偶数次高調波を低減する効果が大きく、2つの低電圧仕様の負荷が等しい場合には偶数次高調波の発生量をほぼゼロとすることが可能となる。
以上のように、本発明にかかる直流電源装置は、三相四線式交流電源から電力供給を受け、線間電圧に対応する高圧用負荷と相電圧に対応する低圧用負荷への電力供給が要求される直流電源装置において、低圧用負荷のための整流用部品点数が少なく、低コストで構成できるとともに高調波電流の発生を低減することが可能なため、可変電圧直流電源装置やメッキ用の整流器、エアコンなどのインバータ装置の直流電源回路として利用できる。
1 三相四線式交流電源
2u,2v,2w リアクトル
3 三相ブリッジ整流回路
3u,3v,3w,3x,3y,3z ダイオード
4 高圧用電解コンデンサ
5 高圧用負荷
6u,6v,6w 双方向性スイッチ
7u,7v,7w コンデンサ
8 ゼロクロス検出手段
9 双方向性スイッチ制御手段
11 低圧用電解コンデンサ
12 整流ダイオード
13 低圧用負荷
14 第2の低圧用電解コンデンサ
15 第2の整流ダイオード
16 第2の低圧用負荷
2u,2v,2w リアクトル
3 三相ブリッジ整流回路
3u,3v,3w,3x,3y,3z ダイオード
4 高圧用電解コンデンサ
5 高圧用負荷
6u,6v,6w 双方向性スイッチ
7u,7v,7w コンデンサ
8 ゼロクロス検出手段
9 双方向性スイッチ制御手段
11 低圧用電解コンデンサ
12 整流ダイオード
13 低圧用負荷
14 第2の低圧用電解コンデンサ
15 第2の整流ダイオード
16 第2の低圧用負荷
Claims (4)
- 三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサとを備えたことを特徴とする直流電源装置。
- リアクトルを三相ブリッジ整流回路の負極あるいは正極の直流出力側に設け、前記リアクトルと整流ダイオードを介して低圧用電解コンデンサを充電するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
- 三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子と直流出力端子との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相四線式交流電源の電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段と、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサとを備えたことを特徴とする直流電源装置。
- 三相四線式交流電源と、6個のダイオードで形成された三相ブリッジ整流回路と、前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子間に接続された高圧用電解コンデンサと、前記三相四線式交流電源と前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子との間に接続されたリアクトルと、前記三相ブリッジ整流回路の各相の交流入力端子と直流出力端子との間に双方向性スイッチを介して接続されたコンデンサと、前記三相四線式交流電源の電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記双方向性スイッチの駆動を制御する双方向性スイッチ制御手段と、前記三相四線式交流電源の中性点と各相の間で三相半波整流を行うための整流ダイオードと、前記整流ダイオードを介して充電される低圧用電解コンデンサと、前記低圧用電解コンデンサが接続される前記三相ブリッジ整流回路の直流出力端子と異なる極性の直流出力端子に接続される第2の低圧用電解コンデンサと、前記第2の低圧用電解コンデンサを充電するため第2の整流ダイオードとを備えたことを特徴とする直流電源装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004372827A JP2006180652A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 直流電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004372827A JP2006180652A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 直流電源装置 |
Publications (1)
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JP2006180652A true JP2006180652A (ja) | 2006-07-06 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006180652A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101902135A (zh) * | 2010-07-30 | 2010-12-01 | 武汉盛帆电子股份有限公司 | 零线判断高效率三相四线开关电源 |
CN106059349A (zh) * | 2016-07-27 | 2016-10-26 | 海信(山东)空调有限公司 | 三相电整流电路和三相电整流电路时序控制方法 |
KR20200141289A (ko) * | 2019-06-10 | 2020-12-18 | 엘지전자 주식회사 | 전력변환장치 |
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2004
- 2004-12-24 JP JP2004372827A patent/JP2006180652A/ja active Pending
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