JP5203577B2 - 易接着層を有する積層体及び粘着テープ - Google Patents

易接着層を有する積層体及び粘着テープ Download PDF

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本発明は、易接着層を有する積層体及び粘着テープに関するものである。
基材に粘着剤を設けた粘着テープでは、基材と粘着剤の密着性を確保することが必要であり、そのための処理が施されている。この処理は、無溶媒処理によるドライ処理法と下塗剤を溶媒に溶解させて塗工するウェット処理法に大別される。
ドライ処理法としては、サンドブラスト処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、紫外線照射処理などが知られている。この中で最も一般的に用いられる方法は、コロナ放電処理である。
このコロナ放電処理は、プラスチックフィルムなどの表面をコロナ放電処理すると、その表面にラジカルやイオンが生成され、これらに周囲のオゾン、酸素、水分などが反応し、カルボニル基、ヒドロキシル基、シアノ基などの極性官能基が導入されることにより、ぬれ性や接着性が向上することを利用するものである。粘着テープにおける基材と粘着剤の密着性は、ロール状に巻かれた粘着テープを巻き戻す程度の密着性を要求するのであれば、このコロナ放電処理で十分である。粘着テープを被着体に長期間にわたり貼り付けた後、粘着テープを剥離する場合に粘着テープ基材と粘着剤に要求される密着性は、粘着剤が被着体に残らないようにする程度でないと、十分な密着性があるとはいえない。特に、基材がポリエチレンなどの非極性材料を使用し、水分散型粘着剤を使用した場合には、コロナ放電処理により、基材と粘着剤の密着性を得ることは、不可能であった。
また、ウェット処理法の一つである有機溶剤に溶解させた下塗剤を塗工する方法は、基材と粘着剤の密着性に優れた処理方法として汎用されている(例えば、特許文献1、2)。この方法は有機溶剤を揮発させることが必要であり、そのために乾燥機が必要であり、又、乾燥により回収された有機溶剤を大気中に放出しないように、乾燥機に付随して、溶剤回収装置や燃焼装置などの溶剤処理装置が必要となる。この点を考慮すると、有機溶剤に溶解させた下塗剤を塗工する方法は全体として評価すると、経済的な方法であるということができない。
ウェット処理法には水に溶解ないし分散させた下塗剤を塗工する方法もある。基材にポリエチレンなどの非極性材料を使用して、水分散型粘着剤を使用した場合には、基材と粘着剤の十分な密着性を得ることが難しい。また、溶媒である水を揮発させる乾燥機が必要となる。水の蒸発潜熱は大きいため、特に希薄溶液となる水系下塗剤中の水分を乾燥させるためには、溶剤系下塗剤を乾燥させるとき以上の乾燥エネルギーを必要とするため、全体としてみると経済的ではない。
以上のことから、有機溶剤に溶解した下塗剤を使用することによるVOC(揮発性有機化合物)を発生することがなく、また、下塗剤中の溶媒(有機溶剤や水)を乾燥させる乾燥機や溶剤処理装置も必要とせず、さらに、水分散型粘着剤を使用する粘着テープの場合でも、十分な耐湿性と密着性を兼ね備えた、基材と粘着剤との接着性に優れた、易接着層を有する積層基材及びそれを用いた粘着テープが切望されていた。
特公昭40−24475 特公昭50−20108
本発明の課題は、上記事情に鑑み必要とされるものであり、有機溶剤に溶解した下塗剤を使用することによるVOC(揮発性有機化合物)を発生することがなく、また、下塗剤中の溶媒(有機溶剤や水)を乾燥させる乾燥機や溶剤処理装置も必要とせず、さらに、水分散型粘着剤を使用した粘着テープの場合でも、十分な耐湿性と密着性を兼ね備えた、基材と粘着剤との接着性に優れた、易接着層を有する積層基材及びそれを用いた粘着テープを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、以下の知見を得て、本発明を完成させた。
基材と粘着剤の密着性を向上させるために、その易接着層をエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体とし、基材上にこの易接着層を設け、易接着層を介して水分散型アクリル系粘着剤から形成される粘着層を設ける。易接着層は、基材の少なくとも片面に前記配合の易接着剤を熱で溶融させて基材上に積層することにより形成する。
また、前記易接着層は、更に、エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)に対してポリオレフィン(第2成分)を重量比で、55:45〜95:5の割合として混合して形成することが有効である。この易接着層も、基材の少なくとも片面に熱で溶融させて、基材に積層することにより形成する。
前記エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)とポリオレフィン(第2成分)の総量に対する(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、4〜11mol%とする。この易接着層は、基材の少なくとも片面に、易接着剤を熱で溶融させた状態で基材にラミネートすることにより形成する。
これらに加えて、上記易接着層の表面にコロナ放電処理を施し、この上に粘着剤層を設ける。この粘着剤層の粘着剤は、アクリル系粘着剤の中でも、特に、水分散型アクリル系粘着剤とするものであり、良好な結果が得られる。
本発明の易接着層を有する積層体及び粘着テープは、エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体層からなる易接着層を介して粘着層を設ける。さらに、易接着層がエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)に対してポリオレフィン(第2成分)を特定の重量比で、(メタ)アクリル酸エステルの含有量が特定に割合で含有させる。
易接着層を形成する際に、基材の少なくとも片面に、前記配合の易接着剤を熱で溶融させた状態で基材にラミネートすることにより形成させる。その結果、有機溶剤に溶解した下塗剤を使用することによるVOC(揮発性有機化合物)を発生することがなく、また、下塗剤中の溶媒(有機溶剤や水)を乾燥させる乾燥機や溶剤処理装置も必要とせず、さらに、水分散型粘着剤を使用した粘着テープにおいても、十分な耐湿性と密着性を兼ね備えた、基材と粘着剤との接着性に優れたものとすることができる。
本発明は、基材の少なくとも片面にエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体層からなる易接着層を介して粘着層を設けた積層体である。
前記易接着層には、以下の易接着剤を用いる。
(1)エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体を用いる。具体的な、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体としては、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体などを挙げることができる。
熱溶融押出し成型加工性や耐湿性、密着性の観点から、アクリル酸や無水マレイン酸などの酸成分を含まないエチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が好適に用いられ、そのなかでも、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)が、最も好適に用いられる。
前記エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)にポリオレフィン(第2成分)を加えた易接着層が好ましい。
そして、前記易接着層には、エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)に対してポリオレフィン(第2成分)を重量比で、55:45〜95:5の割合で含有する。
第2成分であるポリオレフィンの含有量がこの重量比率より多いと、粘着テープにした場合に易接着剤層と粘着剤との密着性に劣り、少ない場合には浸水や湿熱促進後の易接着剤層と粘着剤の密着性が劣るという問題が生じる。
前記エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)とポリオレフィン(第2成分)の総量に対する(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、4〜11mol%の範囲である。
4mol%未満では積層基材と粘着剤との密着性が十分でなく、11mol%を超えるとタック性(べとつき)の発現により熱溶融押出し成形時の樹脂供給部分にて、樹脂ペレットがお互いに融着して固まってしまうなどの問題が発生するほか、粘着テープにした場合の耐水性に劣るなどの問題がある。
前記ポリオレフィンとして有用なものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが好ましく用いられ、その中でもエチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの相溶性の観点から、ポリエチレンが最も好ましく用いられる。
この第2成分であるポリオレフィンを用いることにより、易接着積層基材に剛性を付与することが可能となり、材料コストの低減も実現できる。これは、粘着剤層に水分散型アクリル系粘着剤を用いる場合に、粘着テープの耐水性を向上できることによるものである。
この易接着層の表面には粘着剤との密着性を向上させる目的で、各種の物理的、化学的な処理を行うことが望ましい。具体的な処理方法としては、ブラスト処理、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、プライマー処理などがあげられるが、プライマー処理は一般的に有機溶剤などの溶媒に溶解したものを塗布し、乾燥する必要があり、環境汚染やエネルギー消費の問題がある。これらの中で、最も一般的で、環境汚染もなく、易接着層と粘着剤の密着性を向上させるものとしては、コロナ処理が好適に用いられる。
本発明の易接着層を形成する場合には、基材の少なくとも片面に、前記配合の易接着剤を熱で溶融させて基材に積層する方法で形成させることが望ましい。
この易接着層の厚さは特に指定はないが、通常、0.5〜50μmの範囲であることが望ましい。0.5μm未満であると易接着層の強度が弱く、基材から易接着層が剥がれてしまう可能性がある。また、50μmを超える場合は、コストの面で不利となる。
なお、本発明の易接着層には、発明の効果を損なわない範囲で、前記各成分のほかに、他の樹脂やゴムなどを含有しても良く、更に必要に応じて、通常用いられる各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、ブロッキング防止剤、分散剤、難燃剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤等が添加されていても良い。
基材は、易接着層を支持する機能を有する材料であれば制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルム、アルミニウム、ステンレスなどの金属箔、グラシン紙、上質紙、コート紙、含浸紙、合成紙などの紙基材や、ポリエステルやポリプロピレン、ポリアミドなどの不織布、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、レーヨン、アセテートなどの合成繊維あるいはフラットヤーン、及び、綿、羊毛、麻などの天然繊維などの1種ないし2種以上からなる織布などがあげられる。この基材は、テープ基材として一般的に用いられている。
基材には、易接着層と粘着剤層との密着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、プライマー処理などを施すことが望ましい。これらの中で、最も一般的で、環境汚染もなく、易接着層と粘着剤の密着性を向上させる処理は、コロナ処理である。
粘着剤層としては、通常、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、シリコン系などの粘着剤が使用されるが、これらの粘着剤は、基材の易接着層を有する面に直接塗工したり、剥離紙に塗工した後に基材の易接着層を有する面に粘着剤を転写させる方法などにより形成させることができるが、易接着層と粘着剤層とのより強固な密着性を確保するためには、基材の易接着層を有する面に粘着剤を直接塗工するほうが、より好ましい。
また、前記粘着剤の中でも、透明性、耐侯性に優れ、易接着層との密着性に優れた粘着剤は、アクリル系粘着剤である。
アクリル系粘着剤は、溶液重合法、エマルジョン重合法、紫外線重合法などの慣用の重合法により得られるアクリル系ポリマーを主剤とし、これに必要に応じて、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤などの各種添加剤を加えることができる。
上記のアクリル系粘着剤としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート〔好ましくは、アルキル基の部分の炭素数が2〜12程度のアルキル(メタ)アクリレート〕を主成分とし、これに必要により共重合可能な改質用モノマー〔例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体、アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体、アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、酢酸ビニルなどのビニルエステル、スチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリル酸などのカルボキシル基含有単量体など〕を加えたモノマーの混合物を共重合させたものが使用される。
本発明の易接着層を有する積層体及び粘着テープは、有機溶剤に溶解した下塗剤を使用することによるVOC(揮発性有機化合物)を発生することがなく、また、下塗剤中の溶媒(有機溶剤や水)を乾燥させる乾燥機や溶剤処理装置も必要とせず、さらに、水分散型粘着剤を使用した粘着テープにおいても、十分な耐湿性と密着性を兼ね備えた、基材と粘着剤との接着性に優れたものである。
実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例における物性の測定方法は、以下の方法で行った。
(粘着テープの評価試験)
粘着力:得られた粘着テープ(テープ幅は25mm)をJIS−Z−0237に準拠して行う。被着体はSUS304、引き剥がし角度は90度、引き剥がし速度は300mm/分で行う。なお、粘着力はステンレス板及びポリエチレン板について行う。
加熱時粘着力:得られた粘着テープ(テープ幅は25mm)をJIS−Z−0237に準拠して行う。被着体はSUS304、引き剥がし角度は90度、引き剥がし速度は300mm/分、測定雰囲気温度は60℃で行う。
保持力:得られたロール状の粘着テープ(テープ幅は25mm)をJIS−Z−0237に準拠して行った。但し、荷重は500g、貼り付け面積は25×25mm、試験温度は40℃、試験時間は24時間で行う。
耐湿性:得られた粘着テープ(テープ幅は25mm)を被着体(SUS304)に貼り付けた試験片を、40℃95%の環境下に24時間放置後して、引き剥がし角度は90度、引き剥がし速度は300mm/分で粘着力の測定を行い、被着体へ粘着剤が残留するなどの目視確認より、粘着剤の密着性を評価する。
糊残り性試験:得られた粘着テープ(テープ幅は25mm)を被着体(SUS304)に貼り付けた試験片を40℃の環境下に24時間加熱促進させた後、この試験片を5℃の環境下に2時間以上放置したものを、引き剥がし角度は90度方向に約50m/分の引き剥がし速度で引き剥がした際の、被着体への粘着剤の残留状態を目視確認より評価する。
従来例
基材の製造方法
まず粘着テープを支持する基材の製造方法の一例について説明する。基材を構成する基布は、以下に記載する公知のものを使用した(特許第3555880号)。縦糸が30デニールのポリエステルマルチフィラメント(強度1.3N、伸度28.5%)を24本/インチの打ち込み本数で独立編みした縦糸に、300デニールの高密度ポリエチレンフラットヤーン(強度14.3N、伸度28.4%)の緯糸を17本/インチの打ち込み本数でヨコ入れ挿入した編布を基布とした。上記基布の表裏に0.2g/m2の付着量となるように有機チタネート(商品名「TBT」三菱瓦斯化学社製)で化学的な処理を施した後に、第1ラミネート層として、密度が0.924の低密度ポリエチレン樹脂〔MFR(メルトフローレート)=8〕をTダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、上記基布にラミネート加工を行った。引き続き、第2ラミネート層として、上記の低密度ポリエチレン樹脂をTダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、上記片面ラミネート基材で第1ラミネート層とは反対面の基布側にラミネート加工を行うことにより、粘着テープ用の基材を作製した。
粘着剤の製造方法
2−エチルヘキシルアクリレートを86.0部、アクリル酸を1.5部、メチルメタクリレートを12.5部、連鎖移動剤として、1−ドデカンチオール0.028部、アニオン型反応性乳化剤(三洋化成工業製「エレミノールJS−2」)を3.2部、水を38部、混合し、単量体混合物からなる乳化液を得た。
次に、冷却管、攪拌翼を備えたフラスコに、ノニオン型反応性乳化剤(旭電化工業社製「アデカリアソープER−20」)を0.16部、アニオン性反応性乳化剤(三洋化成工業製「エレミノールJS−2」)を0.08部、pH緩衝剤として、第2リン酸ソーダを0.5部、水25.0部を仕込み、攪拌下75℃に昇温したのち、上記乳化液の7%を添加した。更に、80℃に昇温したのち、3%過硫酸カリウム水溶液を0.92部添加し、乳化重合を行い、その後、10分後に、上記乳化液の残りの93%と3%過硫酸カリウム水溶液を2.75部を混合した混合液を、3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃に保持したまま、2時間攪拌を続けた後、60℃まで冷却し、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド(日本油脂製「パーブチルH−69」)の10%水溶液を0.25部と、5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.5部をそれぞれ添加し、15分間反応させた。その後、30℃まで冷却させた後、10%アンモニア水溶液にて、pHを8.0に調整して、200メッシュの金網で濾過して、ベースエマルジョン粘着剤を得た(固型分59.0%)。
さらに、得られた上記ベースエマルジョン粘着剤に、架橋剤として、金属系化合物(酢酸亜鉛アンモニウム[Zn(NH34(CH3COO)2]の10%水溶液)をエマルジョン固形分100部に対して0.50部を添加し、リン酸エステル系化合物として、セスキオクチルホスフェートトリエタノールアミン塩(北広ケミカル社製「ES−N」)を0.15部、粘着付与樹脂として、「タマノルE−100」(荒川化学社製、固形分53%)を18.9部、消泡剤として「SNデフォーマーJK」(サンノプコ社製)を0.1部添加し、エマルジョン粘着剤組成物(C)を作製した。
粘着テープの製造方法
前記基材の第2ラミネート層面に、コロナ放電処理機にて、100W/m2の強度になるようにコロナ放電処理を施したのち、乾燥後の厚さが35μmとなるように、上記エマルジョン粘着剤組成物(C)を塗布し、100℃で3分間乾燥させたのちに、内径約76mmのコアに、長さ20m巻きとなるように巻取り、25mm幅に切断して、粘着テープを作製した。
実施例1
第2ラミネート層を形成する樹脂として、前記の低密度ポリエチレンの替わりに、アクリル酸エチル成分が24重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体を75重量%、密度が0.924の低密度ポリエチレン樹脂〔MFR(メルトフローレート)=8〕を25重量%混合した樹脂を、Tダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、ラミネートした以外は、前記の粘着テープと同様である。
実施例2
第2ラミネート層を形成する樹脂として、前記の低密度ポリエチレンの替わりに、アクリル酸エチル成分が30重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体を70重量%、密度が0.924の低密度ポリエチレン樹脂〔MFR(メルトフローレート)=8〕を30重量%混合した樹脂を、Tダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、ラミネートした以外は、前記の粘着テープと同様である。
比較例1
第2ラミネート層を形成する樹脂として、前記の低密度ポリエチレンの替わりに、アクリル酸エチル成分が18重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体のみを、Tダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、ラミネートした以外は、前記の粘着テープと同様である。
比較例2
第2ラミネート層を形成する樹脂として、前記の低密度ポリエチレンの替わりに、アクリル酸エチル成分が10重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体のみを、Tダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、ラミネートした以外は、前記の粘着テープと同様である。
比較例3
第2ラミネート層を形成する樹脂として、前記の低密度ポリエチレンを使用して、Tダイより300℃にて、35g/m2となるように均一に押出し、ラミネートして、前記の従来例の粘着テープと同様なものを得た。
比較例4(特公昭50−20108号実施例1に従って得られた結果を、以下の比較例として試験した。)
グラフト重合体(天然ゴム70重量%とメタクリル酸メチル30重量%からなるグラフ重合体)を100重量%を100重量部とイソシアネート化合物(トリレンジイオッシアネート3モル%ニトリメチロールプロパン1モルが添加されたもの)を150重量部とトルエン4750重量部を溶解混合した下塗剤をフラットバーにて比較例3の基材に約10g/m2となるように塗布して、90℃、1分間熱風乾燥して、溶剤系下塗剤を塗布した基材を作成した。
EEA含有mol% 0
粘着力(対ステンレス板)8.4
粘着力(対ポリエチレン板)3.9
保持力0.1
耐湿性6.8
糊残り試験 糊残り無し
テープ製造時のVOC発生の有無 VOC発生
前記実施例及び比較例1から4のテープについての試験結果を以下の第1表に示す。
Figure 0005203577
本発明(実施例1)の粘着テープの断面図である。 従来品(比較例4)の粘着テープの断面図である。
10:粘着テープ全体
11:粘着剤層
12:第2ラミネート層(本発明の易接着層)
13:基布
14:第1ラミネート層
15:第2ラミネート層(成分は第1ラミネート層と同一)
16:溶剤系下塗り層

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも片面にエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体層からなる易接着層を介して、水分散型アクリル系粘着剤から形成される粘着層を設けた積層体であって、
    前記易接着層が、エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)に対してポリオレフィン(第2成分)を重量比で、55:45〜95:5の割合で含有することを特徴とする積層体。
  2. 前記エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)とポリオレフィン(第2成分)の総量に対する(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、4〜11mol%であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 前記エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(第1成分)が、エチレンとアクリル酸エチルの共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記ポリオレフィン(第2成分)が、ポリエチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記易接着層の表面にコロナ放電処理を施したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体からなる粘着テープであって、基材がテープ基材であることを特徴とする粘着テープ。
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