JP5203111B2 - 手持ち工具のハンドル - Google Patents
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Description
このサブハンドルは、オプション部品(付属部品)として提供されることも多く、工具本体に対して自由に取り付け、取り外し可能となっている。このバー形のサブハンドルには、グリップ部の先端に設けたねじ軸部を工具本体の側部に設けたねじ孔に締め付けて側方へ突き出す状態に取り付ける形態(ねじ取り付けタイプ)のものの他に、工具本体に対して縦向き、横向き自由に変更できるようにするために、ループ形の締め付けバンドを工具本体に巻き付けるように締め付けてグリップ部を側方へ突き出す状態に取り付ける形態(バンド締め付けタイプ)のもの等が提供されている。
後者のバンド締め付けタイプの場合、グリップ部をその軸線回りに回転させてなされるねじ軸の締め付けにより締め付けバンドが工具本体に対して締め付けられてグリップ部を固定することができる一方、グリップ部を反対方向に回転させてなされるねじ軸の緩めにより締め付けバンドが緩められてグリップ部を工具本体から取り外すことができるようになっている。
ところが、操作スリーブが本体ハウジング側の円筒部よりも太くなっている場合もあり、この場合には当該サブハンドルを取り付け、取り外しする際に、締め付けバンドを大きく広げて操作スリーブの周囲を通過させる必要がある。逆に、本体ハウジングの円筒部に対して締め付けバンドを小さく閉じて締め付ける必要がある。このように締め付けバンドを大きく広げたり、小さく閉じたりするために、使用者はグリップ部を何回も回転操作する必要があったため、従来のサブハンドルは取り付け、取り外しの際の操作が面倒で、時間がかかった。
また、この種のサブハンドルは、その各構成部材を工具本体からバラバラの状態で取り外したのでは、その後の取り扱いに不便であるので、アッセンブリ状態のままで取り外しできる構成であることが望ましい。
本発明は、係る従来の問題を解消するためになされたもので、バンド締め付けタイプのサブハンドルにおいて、アッセンブリ状態で従来よりも迅速に工具本体に対して取り付け、取り外しできるようにすることを目的とする。
第1の発明は、手持ち工具の工具本体に取り外し可能に取り付けられるハンドルであって、前記工具本体のハンドル取り付け部に対して締結、開放される締結部と、該締結部に連係されて軸方向へ移動して該締結部を締結、開放する作動軸と、該作動軸に回転操作可能かつ回転を伴わず軸方向へ移動可能かつ軸方向への離脱が規制された状態で支持されたグリップを備え、前記作動軸は、前記グリップに設けたナットに噛み合う開閉ねじ部と、該ナットの軸方向への離脱を規制する規制部と、該規制部と前記開閉ねじ部との間に設けられ、該開閉ねじ部よりも細径で前記ナットに噛み合わないねじ欠落部を備え、前記グリップの取り付け方向への回転操作による前記作動軸の開閉ねじ部に対する前記ナットの噛み合いにより該作動軸を軸方向に移動させて前記締結部を前記ハンドル取り付け部に対して締結可能であり、前記グリップの取り外し方向への回転操作による前記作動軸の開閉ねじ部に対する前記ナットの離脱により、該グリップの回転を伴わずに前記作動軸を、前記ナットが前記規制部の規制を受けない範囲で前記ねじ欠落部に沿って相対移動させることにより軸方向に移動させて前記締結部を前記ハンドル取り付け部に対して開放可能な構成としたことを特徴とする。
第1の発明によれば、作動軸の開閉ねじ部にナットを噛み合わせた状態でグリップを取り付け方向に回転させると締結部がハンドル取り付け部に対して締結されて、当該ハンドルが工具本体に取り付けられる。グリップを取り外し方向に回転させてねじ部に対するナットの噛み合いを外すと、作動軸がグリップに対して回転を伴うことなく軸方向へ移動可能となって、当該作動軸を迅速かつ大きく軸方向に移動させることができ、これにより締結部を迅速かつ大きく開くことができる。グリップの回転操作をすることなく締結部を迅速かつ大きく開くことができるので、ハンドル取り付け部の先端側に大径のツールホルダ(チャック部)が位置している場合であっても当該ハンドルを工具本体から迅速に取り外すことができる。
しかも、グリップは規制部によって作動軸から離脱しないアッセンブリ状態に維持されることから、ばらばらに取り外された場合のように紛失することがなく、この点でも工具本体に迅速に取り付けることができるようになる。
第2の発明は、第1の発明において、前記締結部は、内周側に前記ハンドル取り付け部を位置させるループ形の固定バンドと、該固定バンドの基端部を底部側へ引き込む固定ケースを備え、前記作動軸の移動により前記固定バンドの基端部を前記固定ケース内に引き込んで該固定バンドの固定部と該固定ケースとで前記ハンドル取り付け部を両側から挟み込んで締結し、前記作動軸の逆方向への移動により前記固定バンドの前記固定ケース内への引き込みを緩めて前記ハンドル取り付け部に対する締結を開放する構成としたことを特徴とする。
第2の発明によれば、作動軸の開閉ねじ部にナットを噛み合わせた状態でグリップを取り付け方向に回転させると、作動軸が軸方向に移動して固定バンドが固定ケース内へ引き込まれて、この固定バンドの固定部と固定ケースとの間にハンドル取り付け部が挟み込まれて当該ハンドルが工具本体に取り付けられる。逆に、グリップを取り外し方向に回転させると、作動軸の開閉ねじ部からナットが外れてねじ欠落部に沿って相対移動可能な状態となり、これによりグリップを回転させることなく作動軸を軸方向に迅速かつ大きく移動させることができるようになる。作動軸を軸方向に大きく移動させることにより、固定バンドを固定ケースから迅速に抜き出し方向(引き込み方向とは反対方向)に移動させることができ、これにより当該締結部を迅速に開放することができる。締結部を開放することにより、固定バンドの固定部と固定ケースとの間からハンドル取り付け部を相対的に抜き出すことにより当該ハンドルを工具本体から取り外すことができる。しかも、この取り外した状態においても、グリップは規制部によって作動軸からの離脱が規制されているため当該ハンドルをアッセンブリ状態のまま取り外すことができる。
第3の発明は、第1の発明において、前記規制部は前記ナットに噛み合うねじ部とし、前記グリップの取り外し方向への回転操作により前記ナットを前記規制部に噛み合わせて、該グリップを前記作動軸から離脱可能な構成としたことを特徴とする。
第3の発明によれば、ねじのねじ山を軸方向一定の範囲で欠落させて細径のねじ欠落部とし、その両端に位置するねじ山の残余の部分をねじ部と規制部とすることができるので、1本のねじ(ボルト)を用いて作動軸を低コストで製作することができる。また、規制部にナットを噛み合わせてグリップを取り外し方向に回転させれば、当該グリップを作動軸から離脱させることができるので、当該グリップ若しくは作動軸が損傷等受けた場合に必要部分のみを交換することができ、この点で当該ハンドルのメンテナンス性をよくすることができる。
第4の発明は、第1の発明において、前記締結部は前記ハンドル取り付け部に対して開き方向に付勢されたことを特徴とする。
第4の発明によれば、グリップを取り外し方向に回転させると、締結部の付勢力の間接作用により作動軸を移動させて当該締結部を開くことができるので、当該ハンドルを簡単な操作で確実に取り外すことができ、この点で当該ハンドルの操作性を高めることができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明を備えた手持ち工具であることを特徴とする。
第5の発明によれば、ハンドルの取り付け、取り外しに関して操作性を高めることができる。
この駆動モータ4を駆動源として、ツールホルダ6に装着したドリルビットDに対して打撃機構5により軸方向の打撃が与えられ、またツールホルダ6と一体で回転動力が出力される。ツールホルダ6の先端部にはドリルビットDをクランプ、アンクランプ操作するための操作スリーブ7が配置されている。この操作スリーブ7を軸方向に進退操作することによりドリルビットDをツールホルダ6に対してクランプ、アンクランプさせることができる。
工具本体2の前部には、主としてツールホルダ6が収容された円柱体形状のハンドル取り付け部9が設けられている。このハンドル取り付け部9に本実施形態に係るハンドル10が取り付けられている。このハンドル10は、メインハンドル3に対する補助ハンドルとして機能するもので、例えば右手でメインハンドル3を把持した場合には、左手でこのハンドル10が把持される。本実施形態は、このハンドル10に特徴を有するものであり、手持ち工具1そのものについては特に変更を要しないので詳細は説明は省略する。
本実施形態のハンドル10の詳細が図2以下に示されている。このハンドル10は、固定バンド11と固定ケース12とグリップ部14と作動軸15を備えている。固定バンド11は、帯板形状のばね板を概ねループ形に湾曲させたもの(ばね性を有する金属バンド)で、その両端部にはそれぞれL形に屈曲した基端部11bが形成されている。両基端部11b,11bは相互に重ね合わされている。両基端部11b,11bには、それぞれU字形の溝孔11aが端部から切り込み形成されている。両溝孔11a,11aに作動軸15が挿通されている。この作動軸15の頭部15aが両基端部11b,11bに対して内側から当接されている。
基端部11b,11bとは反対側は、半円形に湾曲した固定部11cとされている。この固定部11cが、工具本体2のハンドル取り付け部9の周囲(周面)に巻き付くようにして当接される。この固定部11cの両端部からそれぞれ引き込み部11dが固定ケース12の底部12bに向けて真っ直ぐに延びている。両引き込み部11d,11dの先端にそれぞれL形屈曲した基端部11bが形成されている。
固定バンド11の両引き込み部11d,11d及び基端部11b側は固定ケース12内に収容されている。この固定ケース12は、固定バンド11を収容可能な幅の箱体をなすもので、固定バンド11の固定部11c側を残して当該固定バンド11を収容可能な深さを有している。この固定ケース12の底部12bの中央には挿通孔12aが形成されている。この挿通孔12aに作動軸15が挿通されている。図2及び図3に示すように固定バンド11がその基端部11bを固定ケース12の底部12b付近にまで接近させた位置まで引き込まれると、その固定部11bは当該固定ケース12の開口部をほぼ塞ぐ状態となってその開拡方向の変位が規制された状態となり、これにより工具本体2のハンドル取り付け部9に当接された状態となる。
固定バンド11は、ばね板材を素材とすることから、その両基端部11b,11bを相互に離間させる方向の付勢力を有している。このため、固定部11はこの付勢力に抗して固定ケース12内に引き込まれる。固定バンド11は、作動軸15によって固定ケース12内に引き込まれる。作動軸15の詳細については後述する。
このことから、本実施形態では、固定バンド11と固定ケース12が、ハンドル取り付け部9に対する締結部Tを構成している。固定バンド11が固定ケース12から引き出されて、その固定部11cと半円形凹部12d,12dが相互に離間して当該締結部Tが開かれると、工具本体10のハンドル取り付け部9に対してハンドル10を取り外し可能となり、固定バンド11が固定ケース12内に引き込まれてその固定部11cと半円形凹部12d,12dが相互に接近してハンドル取り付け部9に当接されると当該締結部Tがこのハンドル取り付け部9に締結されてハンドル10がハンドル取り付け部9に取り付けられる。
作動軸15の頭部15aには、座金16が装着されている。この座金16は相互に平行に上方へ起立する回り止め縁16a,16aを備えている。図8に示すようにこの座金16は、固定ケース12の両側壁部12c,12c間に挟まれて回り止めされている。この座金16の両回り止め縁16a,16a間に六角形を有する頭部15aが位置して、当該作動軸15の回り止めがなされている。
固定ケース12に対して回り止めされた作動軸15は、底部12bの挿通孔12aを経て側方(図では下方)へ突き出されている。この作動軸15は、その長手方向ほぼ中央に開閉ねじ部15bを備え、先端に規制部15cを備えている。本実施形態では、ねじ山の一部を欠落して残余のねじ部の頭部15a側を開閉ねじ部15bとし、先端側のねじ部を規制部15cとしている。従って、開閉ねじ部15bと規制部15cは、相互に同じピッチで同じねじ径を有している。以下、開閉ねじ部15bと規制部15cとの間において、ねじ山が欠落されることにより細径の軸部に形成された部分をねじ欠落部15dという。
この作動軸15を介してグリップ13が固定ケース12に取り付けられている。グリップ13の中心には挿通孔13aが設けられている。図示するようにこの挿通孔13aは、当該グリップ13の長手方向両端面間に貫通して設けられている。この挿通孔13aの長手方向中央付近にはナット14が取り付けられている。このナット14には、作動軸15の開閉ねじ部15b及び規制部15cに噛み合い可能なものが用いられている。このナット14に対してねじ欠落部15dは、その軸方向に何ら規制を受けることなく移動可能となっている。
固定ケース12の底部12bから突き出された作動軸15は、グリップ13の挿通孔13a内に進入している。この作動軸15は、ナット14に対して先ず規制部15cをねじ込み、その後ねじ欠落部15dを経て開閉ねじ部15bが噛み合わされることにより、挿通孔13a内に挿入されている。上記したように作動軸15は固定ケース12に対して回り止めされている。従って、グリップ13を回転させることにより、ナット14に対して規制部15c及び開閉ねじ部15bをねじ込むことができる。グリップ13を回転してナット14を作動軸15の開閉ねじ部15bを締め込むことにより当該グリップ13の端面を固定ケース12の底部12bに突き当てることができる。
以下の説明において、グリップ13の回転方向について、ナット14に対してねじ部15が締め込まれる方向(下方へ変位する方向)を取り付け方向といい、ナット14に対してねじ部15が緩められる方向(上方へ変位する方向)を取り外し方向という。
逆に、グリップ13を取り外し方向に回転すると、ナット14に対して開閉ねじ部15bが緩められることから作動軸15がグリップ13に対して挿通孔13a内から上方へ抜き出される方向に変位する。図4及び図5に示すように作動軸15がグリップ13に対して抜き出し方向に変位すると、固定ケース12内において、当該作動軸15の頭部15aが底部12bから離間する。作動軸15のその頭部15aを底部12bから離間させる方向の移動は、固定バンド11の付勢力によってなされる。固定ケース12内において、作動軸15が上方へ変位すると、固定バンド11がその両引き込み部11d,11dの開き方向への付勢力によって固定ケース12内から退出する方向(上方)へ変位することからその固定部11cによるハンドル取り付け部9の締め付けが緩められる。
グリップ13を取り外し方向にさらに回転させ、これにより作動軸15が挿通孔13a内からさらに抜き出される方向に移動すると、ナット14に対する開閉ねじ部15bの噛み合いが外れる。図4及び図5はこの状態を示している。ナット14に対する開閉ねじ部15bの噛み合いが外れると、図示するように当該ナット14の内周側にねじ欠落部15dが位置することになるので、作動軸15はナット14が当該ねじ欠落部15dの範囲で何ら規制を受けることなく軸方向に相対移動可能な範囲で一気に挿通孔13a内から抜き出す方向(図7において上側)に大きく移動させることができる。
工具本体2から取り外した状態において、当該ハンドル10は、固定バンド11と固定ケース12とグリップ13と作動軸15がなお相互に組み付けられたアッセンブリ状態に維持されている。すなわち、グリップ13のナット14に対する作動軸15の規制部15cの上方への変位が規制されることから、当該作動軸15の挿通孔13aからの抜け出しが規制され、これによりグリップ13の作動軸15からの分離が規制されるため固定ケース12に対する作動軸15及び固定バンド11の組み付け状態が維持される。
このように工具本体2から取り外した状態においても当該ハンドル10はアッセンブリ状態に維持されるため、次に工具本体2に対して取り付ける作業を簡単に行うことができる。取り外したハンドル10を工具本体2に取り付けるには、固定バンド11の内周側に操作スリーブ7を通過させてハンドル取り付け部9を位置させる。この状態で、工具本体2に対して固定ケース12を接近させて相対的に固定バンド11を固定ケース12内に押し込む。固定ケース12内に固定バンド11の基端部11b側が押し込まれると、作動軸15が底部12bから大きく突き出された状態となる。この押し込み状態を維持しつつグリップ13を取り付け方向に回転操作して作動軸15のねじ部5bにナット14を噛み合わせ、そのままさらにグリップ部13を取り付け方向に回転操作することによりナット14に対して開閉ねじ部15bを締め込んでいくことができる。グリップ13の端面が固定ケース12の底部12bに強固に突き当てられて作動軸15により固定バンド11がその基端部11bが底部12bまで引き込まれると、工具本体2のハンドル取り付け部9が固定バンド11の固定部11cと固定ケース12の半円形凹部12d,12dとの間に強固に挟み込まれた状態となり、これによりグリップ13が当該ハンドル取り付け部9の側方へ突き出す位置に固定される。
このように、作動軸15の開閉ねじ部15bに対するナット14の噛み合い量だけグリップ13を取り外し方向に回転すれば、その後作動軸15を一気に軸方向に大きな距離移動させることができるので、当該ハンドル10の工具本体2からの取り外しを迅速かつ簡単な操作で行うことができるようになる。
しかも、本実施形態のハンドル10によれば、固定バンド11と固定ケース12とグリップ13と作動軸15をアッセンブリ状態のまま工具本体2から取り外すことができるので、構成部材の紛失等を招くことなく、工具本体2への取り付けを迅速かつ簡単な操作で行うことができる。
また、例示したハンドル10によれば、作動軸15の規制部15cにナット14を締め込んでグリップ13を回転させることにより、作動軸15から当該グリップ13を取り外すことができる。作動軸15からグリップ13を取り外すことにより、当該作動軸15及び固定バンド11を固定ケース12から取り外すことができ、さらに固定バンド11から作動軸15を取り外すことができる。このように、各構成部品をばらばらの状態に分解することもできるので、損傷等した構成部品を代替品に交換することができる。
前記した第1実施形態のハンドル10では、固定バンド11の基端部11b,11bに対して六角形の頭部15aを有する作動軸15を用い、その回り止めのために回り止め縁16a,16aを有する座金16を用いる構成を例示したが、図10に示す第2実施形態に係る固定バンド21と作動軸22は結合ピン23を用いて結合された構成となっている。
固定バンド21は、帯板形状のばね板をループ形に湾曲させたもの(ばね性を有する金属バンド)で、第1実施形態と同様半円弧形に湾曲した固定部21aと、この固定部21aの両側から下方へ延びる引き込み部21b,21bと、両引き込み部21b,21cの先端部においてL字形に屈曲した基端部21c,21cを備えている。第2実施形態の場合、両基端部21c,21cは、第1実施形態のように相互に重ね合わされているのではなく、一体の間隔をおいて相互に平行に配置されている。両基端部21c,21c間に跨って結合ピン23が取り付けられている。この結合ピン23を介して作動軸22の頭部22aが両基端部21c,21c間に結合されている。
第1実施形態と同様、固定バンド21の主として基端部21c,21c側は固定ケース12内に収容されている。また、作動軸22は、固定ケース12の底部12bに設けた挿通孔12aを経て当該底部12bから突き出されている。
作動軸22には、第1実施形態と同じく、開閉ねじ部22bと規制部22cとねじ欠落部22dが設けられている。この作動軸22は、グリップ13の挿通孔13a内に挿入されている。グリップ13のナット14に対して規制部22cを締め込んで通過させた状態で開閉ねじ部22bがナット14に締め込まれる。
このように構成した第2実施形態のハンドル20によっても、作動軸22がその軸回りに回り止めされた状態で固定バンド21に結合されている。このため、グリップ13を取り外し方向に回転操作してそのナット14を作動軸22の開閉ねじ部22bから外すと、当該作動軸22がその軸方向に大きな距離を迅速に移動させることができるので、工具本体2のグリップ部9に対して固定バンド21(締結部T)を短時間で大きく開くことができる。このことから、ハンドル取り付け部9よりも太い操作スリーブ7を備える手持ち工具1であっても、簡単な操作で迅速に取り付け、取り外しすることができる。
また、工具本体2から取り外した状態においても、固定バンド21と作動軸22と固定ケース12とグリップ13が相互に組み付けられたアッセンブリ状態に維持されることから、分解して取り外す場合のように構成部品の紛失等の問題を生ずることなく、迅速かつ簡単に取り付けることができるようになる。
また、固定バンド11(21)として、ばね性を有する金属バンドを例示したが、ばね性を有しない例えば皮革製バンドを用いる構成としてもよい。また、締結部Tとして、ハンドル取り付け部を両側から挟み込み可能な爪部を備え、この両爪部をグリップの回転操作による作動軸の軸方向の移動により開閉であり、しかもグリップ部のナットを作動軸のねじ欠落部に位置させればグリップの回転を伴わずにこの作動軸を軸方向に迅速に移動させて両爪部が迅速に大きく開かれる構成としてもよい。
さらに、当該ハンドル10(20)を取り付ける部位としてのハンドル取り付け部9の先端側により太い操作スリーブ7を備えた工具本体2を例示したが、取り付け部位と同等程度の太さ、あるいはより細い先端側(操作スリーブ)を備えた工具本体についても同様に適用することができる。
また、締結部Tの一例として、円柱形のハンドル取り付け部9に合わせて半円形の固定部11cと、半円形の半円形凹部12d,12dを例示したが、当該ハンドルの取り付け部位が例えば断面矩形であれば、これに合わせて固定バンドの固定部及び固定ケースの開口部をそれぞれ矩形に形成して両矩形部分間に取り付け部位を挟み込む構成とすることができる。逆に、ハンドルの取り付け部位が例示した様に円柱形である場合においても、固定バンドの固定部を1本の固定バー若しくは平坦な固定板とし、これの両端部に引き込み部を結合した構成としてもよく、必ずしも取り付け部位の断面形状に対して、固定バンドの固定部及び固定ケースの開口部形状を合わせる必要はない。
さらに、グリップ13の作動軸15からの離脱を規制する規制部15cとしてねじ部を例示したが、これに代えて止め輪を用いる構成としてもよく、また開閉ねじ部15bと同等以上の径のフランジ部を一体に設けて規制部としてもよい。
また、手持ち工具の一例としてハンマドリルを例示したが、本発明に係るハンドルは、その他例えばねじ締め機、穴明け用のドリル、レシプローやチェーンソー等の切断機等であって電動、エア駆動あるいはエンジン駆動式等の手持ち工具に広く適用することができる。
2…工具本体
3…メインハンドル、3a…スイッチレバー
4…駆動モータ
5…打撃機構
6…ツールホルダ
7…操作スリーブ
8…バッテリ
9…ハンドル取り付け部(補助ハンドル取り付け部)
T…締結部
10…ハンドル
11…固定バンド
11a…溝孔、11b…基端部、11c…固定部、11d…引き込み部
12…固定ケース
12a…挿通孔、12b…底部、12c…側壁部、12d…半円形凹部
13…グリップ、13a…挿通孔
14…ナット
15…作動軸
15a…頭部、15b…開閉ねじ部、15c…規制部、15d…ねじ欠落部
16…座金、16a…回り止め縁
20…ハンドル(第2実施形態)
21…固定バンド
21a…固定部、21b…引き込み部、21c…基端部
22…作動軸
22a…頭部、22b…開閉ねじ部、22c…規制部、22d…ねじ欠落部
23…結合ピン
Claims (4)
- 手持ち工具の工具本体に取り外し可能に取り付けられるハンドルであって、
前記工具本体のハンドル取り付け部に対して締結、開放される締結部と、該締結部に連係されて軸方向へ移動して該締結部を締結、開放する作動軸と、該作動軸に回転操作可能かつ回転を伴わず軸方向へ移動可能かつ軸方向への離脱が規制された状態で支持されたグリップを備え、
前記作動軸は、前記グリップに設けたナットに噛み合う開閉ねじ部と、グリップに設けたナットに対して作動軸の上方への変位を規制する規制部と、該規制部と前記開閉ねじ部との間に設けられ、該開閉ねじ部よりも細径で前記ナットに噛み合わないねじ欠落部を備え、
前記グリップの取り付け方向への回転操作による前記作動軸の開閉ねじ部に対する前記ナットの噛み合いにより該作動軸を軸方向に移動させて前記締結部を前記ハンドル取り付け部に対して締結可能であり、
前記グリップの取り外し方向への回転操作による前記作動軸の開閉ねじ部に対する前記ナットの離脱により、該グリップの回転を伴わずに前記作動軸を、前記ナットが前記規制部の規制を受けない範囲で前記ねじ欠落部に沿って相対移動させることにより軸方向に移動させて前記締結部を前記ハンドル取り付け部に対して開放可能な構成とし、
前記締結部は、内周側に前記ハンドル取り付け部を位置させるループ形でばね板材を素材とする固定バンドと、該固定バンドの基端部を底部側へ引き込む固定ケースを備え、前記作動軸の移動により前記固定バンドの基端部を前記固定ケース内に引き込んで該固定バンドの固定部と該固定ケースとで前記ハンドル取り付け部を両側から挟み込んで締結し、前記作動軸の逆方向への移動により前記固定バンドの前記固定ケース内への引き込みを緩めて前記ハンドル取り付け部に対する締結を開放する構成としたハンドル。 - 請求項1記載のハンドルであって、前記規制部は前記ナットに噛み合うねじ部とし、前記グリップの取り外し方向への回転操作により前記ナットを前記規制部に噛み合わせて、該グリップを前記作動軸から離脱可能な構成としたハンドル。
- 請求項1記載のハンドルであって、前記締結部は前記ハンドル取り付け部に対して開き方向に付勢されたハンドル。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載したハンドルを備えた手持ち工具。
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