JP5202088B2 - ガスの成分判定方法および装置 - Google Patents

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本発明は、吸収冷凍機、吸収冷温水機、吸収ヒートポンプ等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した水素ガス、空気等の不凝縮ガスの成分を判定するガスの成分判定方法およびガスの成分判定装置に関するものである。
吸収冷凍機は、再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器、およびそれらを連結する配管部などにより構成される。冷媒に水、吸収液(吸収剤)に臭化リチウム水溶液(リチウムブロマイド水溶液)などが用いられていると、吸収サイクル中で機器素材の金属等と反応し水素ガスが発生する。また、吸収冷凍機は高真空となっているが、ピンホールなどからの大気成分(空気)の侵入を完全に防ぐことは困難である。
これら水素ガスや空気は、不凝縮ガスとして吸収冷凍機内に滞留することにより、機内の圧力を上昇させ、その結果、冷凍機の性能を低下させてしまう。このため、不凝縮ガスは吸収器からエジェクタ等を利用して抽気タンクに抽気され、冷凍機の性能低下を抑えるようになっている。また、吸収冷凍機の中には、抽気タンクにたまった不凝縮ガスを自動操作で機外に排出する抽気機能の備わったものもある。
しかしながら、冷凍機中の腐食抑制剤(例えば、クロム酸リチウム、モリブデン酸リチウム、硝酸リチウムなど)の量が不足したり、冷凍機の気密構造に欠陥が発生したりすることにより、冷凍機に大量の不凝縮ガスが侵入した場合、抽気機能のない冷凍機であれば直ちに性能が大きく低下してしまうし、抽気機能のある冷凍機でも、頻繁な不凝縮ガスの排出により効率の低下は免れ得ない。
このような不具合が発生した際は、不凝縮ガスの成分を分析してそれに即した対応、つまり、水素成分が主であれば冷凍機内の腐食抑制剤の量を調整し、空気成分が主であれば気密構造の欠陥として溶接部の亀裂の確認・修復等を行う。従来のガスの分析には、ガスの成分判定装置、特にガスクロマトグラフが使用されていたが、ガスクロマトグラフは装置自体が大きく搬送は困難であるため、冷凍機の抽気タンクから採取したガスサンプルを分析装置のある施設まで搬送しなければならなかった。したがって、不凝縮ガスの成分分析の結果を得るまでに長時間を要し、不具合対応に駆けつけたメンテナンス員などがその場で適切な対応を取ることが困難であった。また、ガスクロマトグラフにサンプルガスを導入する際に空気が混入してしまうおそれがあり、測定すべき空気と水素との比率に誤差が生じる可能性があった。
同じような問題は吸収冷凍機だけでなく、吸収冷温水機、吸収ヒートポンプ等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う他の装置でも起こる。
特開平11−118301号公報
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、吸収冷凍機、吸収冷温水機、吸収ヒートポンプ等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した水素ガス、空気等の不凝縮ガスの成分を現場で判定することが可能で、吸収冷凍機や吸収冷温水機等について迅速で適切な不具合対応を可能とするガスの成分判定方法および装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、可搬な大きさで、不凝縮ガスの成分を簡易に判定可能なガスの成分判定装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、不凝縮ガスの成分を簡易に判定可能なガスの成分判定装置を備え、メンテナンスの必要性を自己判断することが可能な吸収冷凍機または吸収冷温水機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した不凝縮ガスを気密な第1容器に導入し、気密な第2容器を真空にし、前記第1容器と前記第2容器とを接続するオリフィスを有する管路を開いて前記第1容器と前記第2容器とを連通し、前記第1容器と前記第2容器との圧力が同一となるまでの時間を計測することを特徴とする不凝縮ガスの成分判定方法である。
本発明における不凝縮ガス成分の分析の原理は、ガスの成分により分子量が異なるため、同じ条件下でのガスの移動速度に違いが生じることを利用したものである。すなわち、不凝縮ガス中の水素ガスの成分が多ければ、不凝縮ガスは第1容器から第2容器に比較的早く移動するため、第1容器と第2容器との圧力が均圧するまでの時間は短くなり、不凝縮ガス中の空気の成分が多ければ、不凝縮ガスは第1容器から第2容器に比較的ゆっくり移動するため、第1容器と第2容器との圧力が均圧するまでの時間は長くなる。
本発明によれば、不凝縮ガスを気密な第1容器に導入したときの圧力(初圧)と第1容器と第2容器の圧力が均圧するまでの時間、及び分析ガス中の成分比率との関係は予め求めてあるため、不凝縮ガスを気密な第1容器に導入したときの圧力(初圧)を検知し、次にオリフィスを有する管路を開いて不凝縮ガスを第1容器から第2容器に導入して第1容器と第2容器との圧力が均圧するまでの時間を計測すれば、不凝縮ガスの成分比率を判定することができる。本発明において、第1容器と第2容器との圧力が同一となる(第1容器と第2容器との圧力が均圧する)というときは、完全に同一の圧力になることに限らず所定の小さな圧力差になることを含むこととする。この点については、後述する。
また、本発明において、オリフィスとは、固定オリフィスに限らず、可変オリフィスのほか、流量を絞る構造のもの(バルブ、レギュレータ、キャピラリなど)、ガス体の流動を制限、制御できる構成のものを含み、流体の初圧と均圧までの時間との関係を定量的に評価可能とするものの総称とする。
本発明において不凝縮ガスを第1容器に導入する際には、第1容器と第2容器とを共に真空にした後に、第1容器に不凝縮ガスを導入することが好ましい。
本発明の第2の態様は、気密容器を真空にし、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置において不凝縮ガスが滞留する装置内の容器と、前記気密容器とを接続するオリフィスを有する管路を開いて前記装置内の容器と前記気密容器とを連通し、前記装置内の容器と前記気密容器との圧力が同一となるまでの時間を計測することを特徴とする不凝縮ガスの成分判定方法である。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様における第1容器を省き、吸収冷凍機の抽気タンク等の装置内の容器を第1容器に相当する容器として使用するものである。
本発明の第3の態様は、気密でそれぞれが真空ポンプに接続可能な第1容器及び第2容器と、前記第1容器と前記第2容器とを接続する、開閉弁及びオリフィスとを備える配管と、前記第1容器の圧力を測定する圧力測定手段と、前記第2容器の圧力を測定する圧力測定手段もしくは前記第1容器と前記第2容器との差圧を測定する差圧測定手段とを備え、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した不凝縮ガスを前記第1容器に導入し、前記第2容器を真空にし、前記第1容器と前記第2容器とを接続する前記配管の開閉弁を開いて前記第1容器と前記第2容器とを連通し、前記2つの圧力測定手段もしくは前記差圧測定手段を用いて、前記第1容器と前記第2容器との圧力が同一となるまでの時間を計測するようにしたことを特徴とするガスの成分判定装置である。
本発明によれば、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した不凝縮ガスを気密な第1容器に導入し、気密な第2容器を真空にし、第1容器と第2容器とを接続するオリフィスを有する管路を開いて第1容器と第2容器とを連通し、第1容器と第2容器との圧力が同一となるまでの時間を計測することにより、不凝縮ガスの成分比率を判定することができる。
本発明の第4の態様は、真空ポンプに接続可能な気密容器と、前記気密容器と、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置における不凝縮ガスの滞留する容器とを接続可能で、開閉弁及びオリフィスとを備える配管と、前記気密容器の圧力と、前記オリフィスより不凝縮ガスの滞留する容器側の配管の圧力をそれぞれ測定する圧力測定手段とを備え、前記気密容器を真空にし、前記吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置において不凝縮ガスが滞留する装置内の容器と、前記気密容器とを接続する前記配管の開閉弁を開いて前記装置内の容器と前記気密容器とを連通し、前記圧力測定手段を用いて、前記装置内の容器と前記気密容器との圧力が同一となるまでの時間を計測するようにしたことを特徴とするガスの成分判定装置である。
本発明の第4の態様は、本発明の第3の態様における第1容器を省き、吸収冷凍機の抽気タンク等の装置内の容器を第1容器に相当する容器として使用するものである。
本発明の好ましい態様は、更に制御部を備え、前記制御部は、種々の圧力と均圧までの到達時間と、ガスの成分比率との関係を記憶しており、前記開閉弁の開閉を制御し、前記圧力検出手段の検出圧力を取り込んで、ガスの成分比率を自動で計測することを特徴とするガスの成分判定装置である。
なお、制御部は、均圧までの到達時間を測定するまでを自動で行い、均圧時間に基づいた成分比率の決定は、図2に示すようなグラフ(後述する)を用いてメンテナンス員等が手動で行うこともできる。
本発明の第5の態様は、上記ガスの成分判定装置を備えた吸収冷凍機または吸収冷温水機である。
本発明の第6の態様は、上記ガスの成分判定装置を備えた抽気装置である。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
1)簡易な方法、搬送の可能な小型の装置により、現場において不凝縮ガスの成分分析が可能になり、吸収冷凍機や吸収冷温水機等について迅速で適切な不具合対応が可能となる。
2)ガスクロマトグラフなどを備えた設備が不要になり、外部機関への分析依頼をせずにすむため、メンテナンスにかかる費用を低減することができる。
3)メンテナンスの必要性を自己判断可能とすることにより、吸収冷凍機や吸収冷温水機において効率が低下したまま運転が継続される事態を防止できる。
以下、本発明に係るガスの成分判定方法および装置の実施形態を図1乃至図12を参照して説明する。なお、図1乃至図12において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。図1に示すように、ガスの成分判定装置は、2つの気密な容器、すなわち、第1容器(タンクA)1および第2容器(タンクB)2を備えている。そして、第1容器1と第2容器2の間は、開閉可能な弁V3とオリフィス3とを備えた配管4により接続されている。本実施形態では、第1容器1と第2容器2は、容量が10リットル(L)で同一なものを使用している(第1容器1と第2容器2は、測定の正確さや可搬性を考慮すると、数リットル〜20リットル程度の大きさであることが適当と言える)。弁V3は、できるだけ素早く開閉できるものが望ましく、ボール弁や電磁弁を用いることができる。また、オリフィス3は、配管や弁の影響により生じる誤差を抑制し、さらに、容器間のガスの移動に十分な時間がかかるように小径のものを用いている。本実施形態では、オリフィス3は0.3mm径のものを使用している。
また、第1容器1と第2容器2には、それぞれ、容器内の圧力を測定把握する圧力測定手段としての圧力センサ5が設けられている。
図1に示すように、ガスの成分判定装置には、真空ポンプ(VP)6が接続されている。すなわち、第1容器1と第2容器2は、それぞれ開閉可能な弁V1、V2を備えた配管7を介して真空ポンプ6に接続されている。なお、図1においては、真空ポンプ自体は、ガスの成分判定装置と別体の例を示したが、真空ポンプは、ガスの成分判定装置と一体でも構わない。
このように構成されるガスの成分判定装置は、第1容器1が真空引き弁V4を介して冷凍機の抽気タンク(パージタンク)8に接続された状態で使用される。
次に、図1に示すガスの成分判定装置による分析の手順を説明する。
まず、弁V1、V2を開き、弁V4を閉じて真空ポンプ6を作動させて、第1容器1と第2容器2を真空引きする。第1容器1と第2容器2の真空引きをした後、弁V1、V2、V3を閉じる。次に、真空引き弁V4を開いて、抽気タンク8中の不凝縮ガスを第1容器1に導入し、その後、真空引き弁V4を閉じる。この状態で、第1容器1と第2容器2の間の弁V3を開き、第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間を測定することで、ガス成分の分析を行う。
弁V3を開く前の第1容器1の圧力と第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係は予め求められているため、これにより不凝縮ガスの成分が分かる。成分分析の結果、例えば、不凝縮ガス中の水素成分が所定の低水素含有率と判定されれば、冷凍機の気密構造に欠陥が生じたと判断して、ガスの漏洩個所の特定を行う。また、例えば、不凝縮ガス中の水素成分が所定の高水素含有率と判定されれば、腐食抑制剤(例えば、クロム酸リチウム、モリブデン酸リチウム、硝酸リチウムなど)の不足と判断して、腐食抑制剤の追加投入を行うといったメンテナンスを行う。不凝縮ガス中の水素成分がこの間の%であった場合、すなわち、不凝縮ガス中の水素成分が所定の低水素含有率を超え、所定の高水素含有率未満と判定されれば、原因を一方に特定不能として、一度抽気タンク(パージタンク)8内を真空にした後に、溜まった不凝縮ガスを再度分析して判断したり、両方の原因(ガスの漏洩と腐食抑制剤の不足)の可能性を考慮してメンテナンスを行う。
上記分析手順によれば、弁V3を開く前の第1容器1の圧力と第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係は予め求めておくことが必要となる。
図2は、横軸に、弁V3を開く前の第1容器(タンクA)1の圧力をとり、縦軸に、第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間をとり、ドライ(dry)状態のHガスとNガスの混合ガスについて水素濃度を0%から100%まで様々に変えて実験を行った結果を示すグラフである。図2においては、弁V3を開く前の第1容器1の圧力を初圧(kPa abs)として示し、第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間を到達時間(sec)として示している。第1容器1と第2容器2はともに10Lのものを用い、オリフィス3は0.3mm径のものを用いた結果である。
図2では、初圧1kPaの到達時間が0[sec]となっているが、これは、完全な均圧までの時間を計測しているのではなく、ガスの移動元と移動先との差圧が1kPaになるまでの時間を計測しているためである。本明細書においては、特に断らない限り、均圧というときは、このように完全に同一の圧力になることに限らず所定の小さな圧力差になることを含むこととするが、実際の不凝縮ガスの計測時にどこまでの圧力差で計測するかという点と、事前に測定しておいて図2に相当するデータを得るためにどこまでの圧力差で測定しておくかという点は合わせる必要がある。
差圧が小さく0に近くなると、ガスを移動させる力が小さくなるため、外乱による誤差が生じやすくなる。従って、所定の小さな圧力差になるまでの時間を基準にすることで、より正確で安定した計測が可能になる。
ここで、実際の冷凍機の抽気タンクは冷媒(水)が存在しているため、抽気ガスにも水蒸気が含まれることになる。図3は、上記HガスとNガスの混合ガスを実機の抽気タンクに封入し、混合ガスに水蒸気を付加してウェット(wet)状態にした場合の結果と、先のドライ状態での結果を比較したものである。水素濃度が50%以下と低い領域では両者の結果にほとんど差がなく、水素濃度が高い領域では若干差が大きくなっている(窒素と水蒸気の分子量の差が、水蒸気と水素の分子量の差に比べて小さいためと考えられる)。
本実施形態では、実用上問題がないため、図2に示すグラフを、不凝縮ガスの成分分析に用いている。
図2および図3に示す実験では、空気ではなく窒素を用いているが、実際の空気には窒素の他に主に酸素が含まれている。ただし、酸素の分子量は水素の分子量に比して窒素の分子量にかなり近いため、やはり本実施形態のように図2の結果を用いても十分な判定が可能である。実際の空気を用いた実験では窒素の実験結果と数秒の差が出るが、百秒弱から数百秒の計測時間となるため、その程度の差は問題にならない。
なお、実際の空気を用いたり、水蒸気を含ませたガスを用いて、弁V3を開く前の第1容器1の圧力(初圧)と第1容器1と第2容器2の圧力が均圧するまでの時間(到達時間)、及び分析ガス中の水素濃度との関係を求めておいてもよい。
本実施形態では、第1容器1と第2容器2のそれぞれの圧力を測定する圧力センサ(圧力測定手段)5を設けたが、第1容器の初圧と両容器の圧力差が測定できればよいため、圧力センサは第1容器だけに設け、第2容器の圧力センサの代わりに両容器の差圧を計測する差圧センサに代表される差圧測定手段を設ける構成とすることもできる。すなわち、圧力センサ5は第1容器1だけに設け、第1容器1と第2容器2の差圧を計測する差圧センサに代表される差圧測定手段を設ける構成にしてもよい。
本実施形態では、冷凍機の抽気タンク8と第1容器1との間に真空引き弁V4のみを設けたが、真空引き弁V4と第1容器1との間にレギュレータを設置することにより、第1容器1に導入する抽気ガスの圧力を所定の圧力値に制御することが可能になる。このようにすると、図2に示すような関係は、様々な圧力値で求めておく必要はなくなり、レギュレート(調整)する所定の圧力値について求めておけばよくなる。なお、レギュレータを設置する場合には、レギュレータと第1容器1との間にバルブを設ける。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置に、更にフィルタやドライヤを設けた変形例を示す概略図である。
均圧までの時間を数十秒以上に取れるようにするため、オリフィスはガス流量をかなり絞らなくてはならない。このためオリフィスの流路径は非常に小さくなる。一方、抽気タンクから排出される不凝縮ガスには、塵埃、鉄粉などの細かなゴミの粒子(以下、ゴミと称する)が混入している場合がある。このためオリフィスは目詰まりしてしまう可能性がある。このゴミがオリフィスに到達する前に捕集するため、図4に示すように、第1容器1の入口側にフィルタ13を設置してもよい。これにより、オリフィス3の目詰まりは抑制されて、安定した成分判定が可能になる。
また、図2に示すようなドライ状態の混合ガスの均圧時間と成分比率との関係を用いる場合、図4に示すように、第1容器1の入口側にドライヤ(モレキュラーシーブ等の吸湿材)14を設置してもよい。これにより、ガスがドライ状態になるため、成分判定の精度が向上する。なお、フィルタとドライヤを一体化したフィルタドライヤを用いることができる。
また第1容器1にゴミが混入している可能性も考えられるので、図4において点線で示すように、第1容器1と第2容器2との間で、オリフィス3の直前に、フィルタ13を設置することもできる。この場合、図2に相当する均圧時間と成分比率との関係は、フィルタを設置した状態での関係を求めておくのことが望ましい。この場合にも、フィルタドライヤを用いることもできる。
更に、フィルタとドライヤの設置位置を分けることもできる。具体的には、ドライヤは第1容器1の入口側に、フィルタはオリフィス3の直前に設置してもよい。このようにすると、第1容器1には乾燥した不凝縮ガスのみが導入され、且つ、オリフィス3の直前でフィルタによりゴミなどが除去されるので、測定の安定性、判定の精度をともにより向上させることができる。
本発明において用いるオリフィスは、小径であるため、詰まりが起こり易いので、以下のような詰まり対策を施すことが好ましい。
1)第1容器1と第2容器2を結ぶオリフィス連絡配管を第1容器1より高い位置に配置してゴミを第1容器1内に留める。ただし、第1容器1内のゴミを清掃可能な構造とする。
2)第1容器1と第2容器2を結ぶオリフィス連絡配管の第1容器側にバッフルを設け、ゴミを第1容器側に留める。ただし、第1容器側のゴミを清掃可能な構造とする。
3)オリフィスの一次側にオリフィス径よりも目の小さいフィルタを設置する。ただし、フィルタが多少詰まってもガス通過に影響がない容量のものを選定する。
4)オリフィスを複数設置することで、一つのオリフィスを用いて測定した結果を他のオリフィスを用いて確認できるようにし、オリフィスの詰まり等の不具合を確認可能とする。
5)オリフィスを容易に取り外し可能とすることで、オリフィスの清掃、点検、交換を容易に行うことができるようにする。
6)自動で分析をする場合、所定の時間(例えば、水素0%に相当する)を超えることを検知した場合にオリフィスの詰まりの警報を出す(オリフィスの直前にフィルタを設置した態様においては、フィルタ詰まりの警報となる)。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置に、更にレギュレータと真空ポンプを設けた変形例を示す概略図である。図5に示すように、本実施形態においては、真空引き弁V4と第1容器1との間にレギュレータ(RE)15を設置し、真空引き弁V4とレギュレータ15との間に真空ポンプ(VP)16を設けている。真空ポンプ16の吸気側は、抽気タンク側に接続されており、真空ポンプ16の排気側は、レギュレータ側に接続されている。この構成により、真空ポンプ16により抽気タンク8から抽気ガスを排気して第1容器1に排出することにより、第1容器1の圧力を抽気タンク8の圧力以上に引き上げることもできる。一般に、抽気タンク8は、容量が20リットル〜100リットル前後と第1容器1に比べて大きいため、第1容器1をより高い圧力にすることが可能である。図2から明らかなように、第1容器1の初圧がある程度高いほうが水素濃度による到達時間の差が大きくなるため、より正確な判定ができる。また、真空引き弁V4とレギュレータ15との間の真空ポンプ16は、切替え弁等を設けて真空ポンプ6と共用としても良い。
また、図1乃至図5に示す実施形態では、第1容器(タンクA)1と第2容器(タンクB)2を同容量としたが、予め容量が決まっていれば、図2に示す関係は求められるため、同容量にしなくても構わないし、オリフィスの径も0.3mmに限られないが、初圧が2kPa以上(均圧とする圧力差との差で言えば1kPa以上)の領域で均圧までの到達時間が100秒程度以上あるように設定されていれば、測定の誤差が小さくなり十分な成分比率が把握できる。また、初圧が10kPa以下(同様に9kPa以下)の領域で均圧までの到達時間が500秒程度に収まるように設定しておけば分析を10分程度の短時間で行うことができる。
図6は、ガスの成分判定装置の全体を制御する制御部を設けて分析作業を自動化した実施形態を示す概略図である。図6に示すように、ガスの成分判定装置は、制御部10を備えており、各機器は制御部10により制御されるようになっている。制御部10は、マイクロコンピュータを備えており、このマイクロコンピュータには予め図2に示す関係が記憶されている。また、圧力センサ5の測定信号は制御部10に送信されるようになっている。弁V1、V2、V3は、電磁弁で構成されており、制御部10から開閉制御可能になっている。また、制御部10により真空ポンプ6の運転停止も制御可能になっている。制御部10には、操作ボタン10aと表示部10bが備わっている。
図6に示すガスの成分判定装置では、装置を冷凍機の抽気タンク8に真空引き弁V4を介して接続し、装置をスタートさせると、自動的に弁V1、V2を開き、真空ポンプ6を起動して、第1容器1と第2容器2を真空引きする。そして、制御部10は、圧力センサ5により十分に真空引きが完了したことを確認すると、真空ポンプ6を停止し、弁V1、V2、V3を閉じ待機状態となる。ここで、真空引き弁V4を開き、第1容器1に抽気ガスを導入して再度真空引き弁V4を閉じて、装置を再度スタートさせると、制御部10は弁V3を開き、圧力センサ5の検出値に基づき第1容器1と第2容器2が均圧するまでの時間を測定する。そして、測定された時間と制御部10に記憶された図2の関係に基づいて、水素濃度を判定し、制御部10の表示部10bにその結果を表示する。なお、レギュレータやその手前の真空ポンプ、切替え弁等が設けられている場合は、制御部10はそれらの制御も行うことができる。
なお、制御部10は、第1容器1と第2容器2が均圧するまでの時間を測定するまでを自動で行い、均圧時間に基づいた成分比率の決定は、図2に示すようなグラフを用いてメンテナンス員等が手動で行うこともできる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。第2の実施形態のガスの成分判定装置は、第1の実施形態のガスの成分判定装置から第1容器1を省略し、冷凍機の抽気タンク自体を第1容器に相当する容器として使用するものである。本実施形態では、第1容器1のほか、弁V1が省略され、圧力センサ5は真空引き弁V4と弁V3との間に設けられ、抽気タンク側の圧力を測定する。また、弁V3と圧力センサ5との間には、弁V5を備えた配管7の一端が接続されており、配管7の他端は、真空ポンプ6へと接続されている。本実施形態においては、第2容器(タンクB)を気密容器2として説明する。
次に、図7に示すガスの成分判定装置による分析の手順を説明する。
まず、弁V5を閉じ、弁V3を閉じ、弁V2を開いて、気密容器2を真空ポンプ6により真空引きした後、弁V2を閉じる。次に、真空引き弁V4を開いて圧力センサ5が抽気タンク8の圧力を測定できるようにした状態で、弁V3を開いて、抽気タンク8と気密容器2の圧力が均圧するまでの時間を測定する。弁V3を開く前の抽気タンク8の圧力(初圧)と測定された時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係は予め求められているため、これにより不凝縮ガスの成分が分かる。水素成分の比率によりメンテナンス内容を変更するのは、第1の実施形態と同様である。なお、冷凍機の運転を継続しながら不凝縮ガスの分析を行う場合には、エジェクタ等による吸収器からの抽気を一時停止しておく必要がある。計測終了後は、弁V5を開いて、抽気タンク8内の不凝縮ガスを真空ポンプ6によって排出する。
弁V3を開く前の抽気タンク8の圧力(初圧)と測定された時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係が図2に示すように予め求められていることが必要であるが、冷凍機の抽気タンクは機種によっていくつもの種類があるため、それぞれの抽気タンクの容量に基づいて図2に示すような関係を求めておけばよい。なお、対応する機種が多くなると、図2に示すような関係も多く用意しなければならないため、第1の実施形態で説明したような制御部10を設け、多くの分析ガス中の水素濃度の関係を記憶しておくことが望ましい。
このように第1容器を省略することにより、分析装置を更に小型化することが可能で、可搬性を向上させることができる。
なお、本実施形態においても、図4に示す実施形態と同様に、フィルタやドライヤを設置することができる。この場合には、フィルタやドライヤを抽気タンク8から気密容器(タンクB)2に向かう管路の途中、特にオリフィス3の直前に設けることが好ましい。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。
冷凍機の中には、抽気タンク中の不凝縮ガスを自動的に排出する抽気機能が備わったものがある。典型的には、抽気タンクに真空ポンプが備わっており、抽気タンクの圧力が一定以上に上がると真空ポンプを起動したり、一定時間ごとに真空ポンプを起動したりして抽気タンク内の不凝縮ガスを機外に排出するようになっている。
図8は、そのような抽気機能の備わった冷凍機に本発明を適用した例を示し、第2の実施形態のように、第1容器1を省略した形式のガスの成分判定装置が備えられている。第3の実施形態のガスの成分判定装置が第2の実施形態のガスの成分判定装置と異なる点は、真空引き弁V4が省略され、圧力センサ5が抽気タンク8に直接設けられていることである。すなわち、第3の実施形態では、第1容器1のほか、弁V1が省略され、圧力センサ5は抽気タンク8に設けられている。また、抽気タンク8と電磁弁V3との間には、三方電磁弁V5が設けられている。三方電磁弁V5の一つの接続口は、真空ポンプ6へと接続されている。なお、三方電磁弁V5を二方の電磁弁2つに置換えることもできる。第3の実施形態においても、第2容器(タンクB)を気密容器2として説明する。
図8に示すガスの成分判定装置は、冷凍機(冷凍機本体)11を制御する制御装置12により制御されるようになっており、分析の手順は、以下のとおりである。
通常運転時に、三方電磁弁V5は、気密容器2と真空ポンプ6とが接続される方向に切替えられており、抽気タンク8と分析装置側とは遮断されている。抽気タンク8内の圧力が所定値を超えたことを圧力センサ5により検知すると抽気動作が開始され、同時に不凝縮ガスの成分分析が行われる。まず電磁弁V3を閉じて、三方電磁弁V5を抽気タンク8と気密容器2だけとを接続するように切替える。そして、電磁弁V2を開いて気密容器2を真空ポンプ6により真空引きした後、電磁弁V2を閉じる。そして、エジェクタ等による吸収器からの抽気を一時停止として、この状態で電磁弁V3を開いて、抽気タンク8と気密容器2とが均圧するまでの時間を測定する。電磁弁V3を開く前の抽気タンク8の圧力(初圧)と測定された時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係は予め求められ、冷凍機11の制御部12内に記憶されているため、これと比較されることにより不凝縮ガスの成分が分析される。
なお、成分判定に要する時間では、吸収器からの抽気量は非常に小さいため、抽気の一時停止を行わずに抽気を行ったままで成分判定を行っても、十分な精度で成分判定を行うことができる。この場合、抽気の一次停止をするための機器、手順が不要となり、より簡便な装置になる。
計測終了後は、三方電磁弁V5を抽気タンク8と真空ポンプ6とを接続する方向に切替えて、抽気タンク8内の不凝縮ガスを真空ポンプ6によって排出する。そしてエジェクタ等による吸収器からの抽気を再開させる。排出が完了したら、真空ポンプ6は停止し、三方電磁弁V5は、元通り気密容器2と真空ポンプ6とが接続される方向に切替えられる。計測された不凝縮ガスの成分比率は制御部12に履歴として記憶され、成分比率が大きく変化した場合に何らかの異常があったと判断するなど、メンテナンス時に冷凍機の状態の変化を把握することに活用される。また、冷凍機の運転が遠隔監視されている場合などは、常に成分比率の変化が監視され、これに基づきメンテナンスの必要性を判断することもできる。
なお、冷凍機11の制御部12が単位時間当たり(例えば過去1日間)における抽気排出動作の回数を記録していて、この回数が所定値以上であれば異常があると判断し、その時の凝縮ガスの成分比率に基づき、冷凍機の気密異常もしくは腐食抑制剤不足異常の警報を発するようにすることもできる。
また、本実施形態では、抽気動作が行われる度に成分分析を行ったが、メンテナンス員などの操作により任意のタイミングで成分分析を行えるようにしてもよい。また、抽気動作の単位時間あたりの回数を記録している場合には、その回数が所定値を超えて、異常があると判断された場合のみに行うようにしても良い。
また、本実施形態ではガスの成分判定装置として、第2実施形態と同様の装置を組み込んだが、第1容器(タンクA)1も備えた第1実施形態と同様の装置を冷凍機に組み込んでも良い。
以上の実施形態は吸収冷凍機を例にとって説明したが、吸収冷凍機の形態としては、単効用、二重効用等、更にはパラレルフロー、シリーズフロー等種々あるが、いずれの形態にも適用可能である。また、必ずしも吸収冷凍機に限定されるものではなく、吸収冷温水機、吸収ヒートポンプ等に適用することができる。
次に、本発明のガスの成分判定装置を抽気装置に適用した実施形態について説明する。
既存の吸収冷凍機自体に自動の抽気機能が備わっていない場合等に、抽気タンクに滞留した不凝縮ガスを機外に排出するために抽気タンクからの排出機能を備えた抽気装置が用いられる。
図9は、抽気タンクからの排出機能を備えた抽気装置の一例を示す概略図である。図9に示すように、抽気装置20は、油回転真空ポンプ(VP)21と、真空ポンプ21から油が逆流した場合に捕集する容器22と、冷凍機等の抽気タンク8と容器22とを接続する電磁弁V11を備えた配管23と、容器22と真空ポンプ21とを接続する三方電磁弁V12を備えた配管24と、真空ポンプ21と2つの電磁弁V11,V12とを制御する制御部25とを備えている。また、容器22には容器22内の圧力が所定の真空度に到達すると作動する真空スイッチ26が設置されている。なお、抽気タンク8と抽気装置20との間には、開閉バルブV10が設けられている。
図9に示すように構成された抽気装置は、冷凍機等の抽気タンクに接続した状態で、以下のように作動する。
まず、電磁弁V11を閉じ、三方電磁弁V12を真空ポンプ21の吸気が大気に開放されるように切替えて、真空ポンプ21の暖機運転を行う。暖機運転が終わったら、三方電磁弁V12を容器22と真空ポンプ21とを接続する方向に切替えて、容器22内を十分に真空状態(少なくとも抽気タンクの圧力よりも低い圧力)にした上で、電磁弁V11を開いて、抽気タンク8内の不凝縮ガスを機外に排出する。真空スイッチ26が作動すると、制御部25が不凝縮ガスの排出が終わったと判断して、電磁弁V11を閉じて真空ポンプ21を停止させる。
図10は、図9に示すような抽気装置に本発明を適用した実施形態を示す概略図である。図10に示す実施形態は、容器22、電磁弁V11、および三方電磁弁V12は、図9に示す構成のままで、もう一方の容器である気密容器(タンクB)2と、電磁弁V3とオリフィス3とを備えた配管4と、気密容器2と真空ポンプ21とを接続する電磁弁V13を備えた配管28とを追加し、真空スイッチ26を圧力センサ5に置換えたものである。そして、電磁弁V3と、電磁弁V13と、各容器の圧力センサ5を制御部25に接続したものである。この抽気装置の構成は、図6に示すガスの成分判定装置の構成に電磁弁V11を追加したものとほぼ等しく、装置の動作は、図6に示すものと同様となり、電磁弁V11の開閉動作が図6の真空引き弁V4の開閉動作に相当する。
また、抽気装置としては、油回転真空ポンプを用いたもの以外に、ドライ真空ポンプやエジェクタを用いた形式もある。図11は、ドライ真空ポンプやエジェクタ等の真空ポンプを用いた抽気装置20の構成を示す概略図である。図11に示す抽気装置20においては、逆流した油を捕集する必要がないため、ドライ真空ポンプやエジェクタ等の真空ポンプ(VP)21と冷凍機等の抽気タンク8とは、電磁弁V11を有する配管23で直接接続されている。また、その配管23には真空スイッチ26が設置されており、排気の状態を確認できる。この抽気装置20では、電磁弁V11を閉じた状態で真空ポンプ21を起動した後、電磁弁V11を開いて不凝縮ガスの排気を行う。
図12は、図11に示すような抽気装置に本発明を適用した実施形態を示す概略図である。
図12に示す実施形態は、図11に示す構成に、容器が2つ、すなわち第1容器1と第2容器2が追加されると共に、第1容器1と真空ポンプ21とを接続する三方電磁弁V14を備えた配管29と、第1容器1と第2容器2とを接続する電磁弁V3とオリフィス3とを備えた配管4と、第2容器2と真空ポンプ21とを接続する電磁弁V13を備えた配管28とが追加されている。図12に示す抽気装置の構成は、図10に示すものと同等であり、動作、作用も図10に示すものと同様となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲、および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。 図2は、ドライ状態の様々な濃度、圧力のHガスとNガスの混合ガスについて、第1容器の初圧と測定された時間、及び分析ガス中の水素濃度との関係を実験により求めた結果を示すグラフである。 図3は、混合ガスに実機の抽気タンクを通して水蒸気を付加した場合の結果と、先のドライ状態での結果を比較したグラフである。 図4は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置に、更にフィルタやドライヤを設けた変形例を示す概略図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に係るガスの成分判定装置に、更にレギュレータと真空ポンプを設けた実施形態を示す概略図である。 図6は、ガスの成分判定装置の全体を制御する制御部を設けて分析作業を自動化した実施形態を示す概略図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。 図8は、本発明の第3の実施形態に係るガスの成分判定装置を示す概略図である。 図9は、抽気タンクからの排出機能を備えた抽気装置の一例を示す概略図である。 図10は、図9に示すような抽気装置に本発明を適用した実施形態を示す概略図である。 図11は、抽気タンクからの排出機能を備えた抽気装置の他の例を示す概略図である。 図12は、図11に示すような抽気装置に本発明を適用した実施形態を示す概略図である。
符号の説明
1 第1容器
2 第2容器
3 オリフィス
5 圧力センサ
6 真空ポンプ
7 配管
8 抽気タンク(パージタンク)
10 制御部
11 冷凍機(冷凍機本体)
12 制御部
13 フィルタ
14 ドライヤ
15 レギュレータ
16 真空ポンプ
20 抽気装置
21 真空ポンプ
22 容器
23 配管
24 配管
25 制御部
26 真空スイッチ
28 配管
29 配管
V1 弁
V2,V3 弁(電磁弁)
V4 真空引き弁
V5 三方弁(三方電磁弁)
V11,V13 電磁弁
V12,V14 三方電磁弁

Claims (7)

  1. 吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した不凝縮ガスを気密な第1容器に導入し、
    気密な第2容器を真空にし、
    前記第1容器と前記第2容器とを接続するオリフィスを有する管路を開いて前記第1容器と前記第2容器とを連通し、
    前記第1容器と前記第2容器との圧力が同一となるまでの時間を計測することを特徴とする不凝縮ガスの成分判定方法。
  2. 気密容器を真空にし、
    吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置において不凝縮ガスが滞留する装置内の容器と、前記気密容器とを接続するオリフィスを有する管路を開いて前記装置内の容器と前記気密容器とを連通し、
    前記装置内の容器と前記気密容器との圧力が同一となるまでの時間を計測することを特徴とする不凝縮ガスの成分判定方法。
  3. 気密でそれぞれが真空ポンプに接続可能な第1容器及び第2容器と、
    前記第1容器と前記第2容器とを接続する、開閉弁及びオリフィスとを備える配管と、
    前記第1容器の圧力を測定する圧力測定手段と、前記第2容器の圧力を測定する圧力測定手段もしくは前記第1容器と前記第2容器との差圧を測定する差圧測定手段とを備え
    吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置内に滞留した不凝縮ガスを前記第1容器に導入し、
    前記第2容器を真空にし、
    前記第1容器と前記第2容器とを接続する前記配管の開閉弁を開いて前記第1容器と前記第2容器とを連通し、
    前記2つの圧力測定手段もしくは前記差圧測定手段を用いて、前記第1容器と前記第2容器との圧力が同一となるまでの時間を計測するようにしたことを特徴とするガスの成分判定装置。
  4. 真空ポンプに接続可能な気密容器と、
    前記気密容器と、吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置における不凝縮ガスの滞留する容器とを接続可能で、開閉弁及びオリフィスとを備える配管と、
    前記気密容器の圧力と、前記オリフィスより不凝縮ガスの滞留する容器側の配管の圧力をそれぞれ測定する圧力測定手段とを備え
    前記気密容器を真空にし、
    前記吸収冷凍機等の吸収剤の吸収作用により熱の移動を行う装置において不凝縮ガスが滞留する装置内の容器と、前記気密容器とを接続する前記配管の開閉弁を開いて前記装置内の容器と前記気密容器とを連通し、
    前記圧力測定手段を用いて、前記装置内の容器と前記気密容器との圧力が同一となるまでの時間を計測するようにしたことを特徴とするガスの成分判定装置。
  5. 更に制御部を備え、
    前記制御部は、種々の圧力と均圧までの到達時間と、ガスの成分比率との関係を記憶しており、前記開閉弁の開閉を制御し、前記圧力検出手段の検出圧力を取り込んで、ガスの成分比率を自動で計測することを特徴とする請求項3又は4記載のガスの成分判定装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれか一項に記載のガスの成分判定装置を備えた吸収冷凍機または吸収冷温水機。
  7. 請求項3乃至5のいずれか一項に記載のガスの成分判定装置を備えた抽気装置。
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