JP5201489B2 - 論理回路 - Google Patents

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Description

本発明は、メモリー性を有する2端子スイッチング素子、特に、トンネル磁気抵抗効果(TMR)または巨大磁気抵抗効果(GMR)を応用したスピンバルブ素子を用いた論理回路に関するものである。
近年、ナノエレクトロニクスの進展に伴って、微小サイズの磁性材料固有の物理現象を応用した製品の開発が進められ、特に、磁性材料の自由電子が持つスピンを利用するスピンエレクトロニクス分野が急速に発展している。
このスピンエレクトロニクス分野の中で、現在最も実用可能性が高いと見られているのは、強磁性層、絶縁層、強磁性層の積層構造において生じるトンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magnetic Resistance)効果、または強磁性層、非磁性層(導電層)、強磁性層の積層構造において生じる巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetic Resistance)効果を応用したスピンバルブ素子である。
これらのスピンバルブ素子は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)への応用が最も注目を浴びている。これは、このスピンバルブ素子を応用した磁気ランダムアクセスメモリが、従来のDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSDRAM(Synchronous DRAM)の代替として期待されるからである。
また、これらのスピンバルブ素子は基本的に、印加される1つの電圧値に対し2つの安定な抵抗値を持つ双安定抵抗素子である。したがって、これらのスピンバルブ素子を用いてメモリー性のある論理回路を形成すれば、現在のシリコン素子を用いた論理回路に比して大幅に素子数が低減される可能性がある。そこで、集積度の向上等を図る上で、上記スピンバルブ素子を用いた論理回路の実現が望まれている。
しかしながら、スピンバルブ素子の特長を生かした具体的な論理回路の提案はほとんど為されていないのが現状である。すなわち、例えば、特許文献1は、スピントランジスタを用いてプログラマブルな論理回路を形成することを開示しているが、その回路は従来のCMOS回路を踏襲したものであって、必ずしもスピンバルブ素子の特長である高集積性を活かしたものとはなっていない。
また、特許文献2は、スピンバルブ素子の磁性層に自身の電位を検出するための第3の電極を具備させる素子と、それを用いた論理回路を提案しているが、具体的な回路構成は開示していない。しかも、その論理回路は、使用されているスピンバルブ素子が3端子であるため、高集積化に適した構造を有していない。
論理回路のうち、特に順序論理回路に必要なフリップフロップ回路(双安定回路)をスピンバルブ素子により構成することについては具体的な提案がなされていない。ここで、順序論理回路は、その時点までの入力論理値の時系列で出力値が決まるものである。
特許文献3は、印加される1つの電圧値に対し2つの安定な抵抗値を持つ有機双安定抵抗素子を用いて構成した論理回路(双安定回路)を提案している。この論理回路の一例を図9に示す。
この論理回路は、有機双安定抵抗素子である2端子スイッチング素子101に抵抗素子103を直列に接続した構成を有し、次のように動作する。すなわち、2端子スイッチング素子101が低抵抗状態にあるときには、直流バイアス電圧Vtを印加した状態でリセット入力端子107に所定電圧のトリガパルスを入力することによって、2端子スイッチング素子101が高抵抗状態に遷移し、その結果、出力端子109の電位がVt-VonからVt-Voffへと変化する。ここで、Vonは低抵抗状態での素子101の端子電圧であり、Voff(>Von)は高抵抗状態での素子101の端子電圧である。
一方、2端子スイッチング素子101が高抵抗状態にあるときには、直流バイアス電圧Vtを印加した状態でセット入力端子105に所定電圧のトリガパルスを入力することにより、2端子スイッチング素子101が低抵抗状態に遷移し、その結果、出力端子109の電位がVt-VoffからVt-Vonへと変化する。なお、入力端子105、107に同時にトリガパルスが入力された場合は、それらのパルスが打ち消し合うので、出力端子109の状態に変化はない。
したがって、この論理回路は、いわゆるRSフリップフロップとしての機能を有する。
特開2006−32915号公報 特開2007−103663号公報 国際公開公報WO2006/22017
しかし、上記論理回路は、有機双安定抵抗素子からなる2端子スイッチング素子101がメモリー性を有していないことから、状態維持のためにバイアス電圧Vtを印加し続ける必要がある。このため、書込み入力パルスを印加する際に、バイアス電圧ラインに電流がリークするという欠点や無駄な電力を消費するという欠点を有する。
本発明は、上述の点に鑑み、メモリー性を有する2端子双安定スイッチング素子を用いた簡便な構成で電流効率の良い論理回路を提供することを目的とするものである。
本発明は、第1の閾値電圧以下の電圧が印加された場合に第1の抵抗値を持つ状態になり、前記第1の閾値電圧より大きい第2の閾値電圧以上の電圧が印加された場合に前記第1の抵抗値とは異なる第2の抵抗値を持つ状態になる特性、および非電圧印加下で前記の各状態を維持する特性を有した2端子双安定スイッチング素子と、前記2端子双安定スイッチング素子の一方の端子に一端が接続された第1のスイッチング素子と、前記2端子双安定スイッチング素子の他方の端子に抵抗素子を介して一端が接続された第2のスイッチング素子と、前記2端子双安定スイッチング素子の一方および他方の端子にそれぞれ接続された第1および第2のパルス入力端子と、を備え、前記第1のスイッチング素子の他端と、前記第2のスイッチング素子の他端との間にバイアス電圧が加えられ、前記第1および第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力されることを特徴とする論理回路を提供する。
この論理回路は、前記2端子双安定スイッチング素子の一方および他方の端子にそれぞれ接続された第3および第4のスイッチング素子をさらに備えることができる。この場合、前記第3のスイッチング素子は、前記第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記2端子双安定スイッチング素子の一方の端子におけるインピーダンスを低下させるように作動され、前記第4のスイッチング素子は、前記第1のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記2端子双安定スイッチング素子の他方の端子におけるインピーダンスを低下させるように作動される。
前記2端子双安定スイッチング素子としては、例えば、少なくとも、絶縁体層もしくは非磁性層と、この絶縁体層もしくは非磁性層を挟む形態で設けられた相互に保磁力の異なる1対の強磁性層とを有するスピンバルブ素子や、絶縁体薄膜と、該絶縁体薄膜を挟む形態で設けられた一対の電極とを有する双安定抵抗素子を適用することができる。
また、前記2端子双安定スイッチング素子が、固体電解質電極と金属電極間の微小ギャップに電界を印加することによって、該ギャップにおける金属クラスターの形成と消滅を制御し、この制御によって固体電解質電極と金属電極間を電気的にオンオフするように構成された原子スイッチであっても良い。
本発明は、第1の閾値電圧以下の電圧が印加された場合に第1の抵抗値を持つ状態になり、前記第1の閾値電圧より大きい第2の閾値電圧以上の電圧が印加された場合に前記第1の抵抗値とは異なる第2の抵抗値を持つ状態になる特性と、非電圧印加下で前記の各状態を維持する特性とを有し、互いの極性が揃う形態で直列接続された第1および第2の2端子双安定スイッチング素子と、前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の直列回路の一端および他端にそれぞれの一端が接続された第1および第2のスイッチング素子と、前記直列回路の一端と他端に接続された第1のパルス入力端子と、前記直列回路の中間点に接続された第2のパルス入力端子と、を備え、前記第1のスイッチング素子の他端と、前記第2のスイッチング素子の他端との間にバイアス電圧が加えられ、前記第1および第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力されることを特徴とする論理回路も提供する。
この論理回路は、前記直列回路の一端、他端および中間点にそれぞれ接続された第3、第4および第5のスイッチング素子をさらに備えることができる。この場合、前記第3および第4のスイッチング素子は、前記第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、それぞれ前記直列回路の一端および他端におけるインピーダンスを低下させるように作動され、前記第5のスイッチング素子は、前記第1のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記直列回路の中点におけるインピーダンスを低下させるように作動される。
前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の少なくとも一方として、例えば、少なくとも、絶縁体層もしくは非磁性層と、この絶縁体層もしくは非磁性層を挟む形態で設けられた相互に保磁力の異なる1対の強磁性層とを有するスピンバルブ素子や、絶縁体薄膜と、該絶縁体薄膜を挟む形態で設けられた一対の電極とを有する双安定抵抗素子を適用することができる。
また、前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の少なくとも一方が、固体電解質電極と金属電極間の微小ギャップに電界を印加することによって、該ギャップにおける金属クラスターの形成と消滅を制御し、この制御によって固体電解質電極と金属電極間を電気的にオンオフするように構成された原子スイッチであっても良い。
なお、前記第1および第2のパルス入力端子は、必要に応じて、それぞれ整流素子を介して接続される。
本発明によれば、メモリー性(不揮発性)を有した2端子双安定スイッチング素子(スピンバルブ素子、原子スイッチ等)を用いるので、書込み入力パルスを印加する際に、バイアス電圧ラインに電流がリークするという欠点や無駄な電力を消費することがなく、その結果、簡便な構成で電流効率の良いフリップフロップ回路を構成することが可能になる。
本発明に係る論理回路の第1の実施形態を示す回路図である。 TMRを利用したスピンバルブ素子の基本構成部分を示す断面図である。 GMRを利用したスピンバルブ素子の基本構成部分を示す断面図である。 スピンバルブ素子の電気特性の一例を示す説明図である。 本発明に係る論理回路の第2の実施形態を示す回路図である。 本発明に係る論理回路の第3の実施形態を示す回路図である。 本発明に係る論理回路の第4の実施形態を示す回路図である。 本発明に係る論理回路に増幅器を接続した場合の回路図である。 従来の論理回路の構成例を示す説明図。
符号の説明
1、1'、2 スピンバルブ素子
3 基板
5 絶縁体層
7 強磁性層(固定層)
9 強磁性層(フリー層)
11、13 電極層
15 反強磁性層(ピン止め層)
17 キャッピング層
23 非磁性層
25、29 スイッチング素子
27 抵抗素子
31,35、47 整流素子
33 セット入力端子
37 リセット入力端子
39 出力端子
41、43、51、53、55 スイッチング素子
57 増幅用トランジスタ
以下、本発明の実施の形態について説明する。
以下に説明する本発明の第1〜第4の実施形態においては、双安定素子としてスピンバルブ素子を使用している。そこで、まず、このピンバルブ素子について説明する。
図2は、トンネル磁気抵抗効果(TMR)を応用したスピンバルブ素子1の基本構成を示す。このスピンバルブ素子1は、基板3の上に構成された1層の絶縁体層5と、該絶縁体層5を挟む1対の強磁性層7(固定層)および9(フリー層)とを備え、必要に応じて、電極層11、13、反強磁性層(ピン止め層)15、キャッピング層17などが付加される。
強磁性層7の磁化の向きは、反強磁性層15との磁気結合などにより固定されている。このスピンバルブ素子1に固定層7から電子を流すと、フリー層9のスピンには固定層7と平行となるようなトルクが働く。また、逆にフリー層9から固定層7に向かって電子を流すと、フリー層9のスピンには固定層7と反平行となるようなトルクが働く。この作用により、フリー層9の磁化方向を電流の向きにより制御することが可能となる(スピン注入磁化反転)。
なお、強磁性層7(固定層)、5(フリー層)の膜端部からの漏洩磁界による交換結合を抑制するため、絶縁体層5より上側の部分は基板側よりも充分小さくし、その周囲に絶縁膜10を形成するのが一般的である。これらの構造を形成するには幾つかの方法があるが、その一例として、2から電極7までの積層膜を形成する工程と、ネガレジスト塗布とフォトリゾグラフ手法による露光処理工程と、イオンミリングにより絶縁体層5の上の部分を切り出す工程と、SiO2被覆等により絶縁層10を形成する工程と、リフトオフ後に配線11を施す工程とを含む方法がある。
図3は、巨大磁気抵抗効果(GMR)を応用したスピンバルブ素子1'の基本構成部分を示す。このスピンバルブ素子は、図3に示す絶縁体層5が非磁性層23に置き換わっている点を除き、構成および機能において上記トンネル磁気抵抗効果を応用したスピンバルブ素子1と基本的に同じである。
上記スピンバルブ素子1、1'は、一般に図4に示すような電気的特性を有する(ただし、電圧、電流の方向は、前記固定層7からフリー層9へと向かう方向をプラスとしている)。
すなわち、固定層7から電子を流すと(電圧、電流としてはマイナス方向となる)、フリー層9のスピンには固定層7と平行となるようなトルクが働く。その結果、ある閾値電圧-Vp以下では、フリー層9と固定層7のスピンが平行になってその電気抵抗が小さくなる(図4ではマイナス電圧に相当)。また逆に、フリー層9から固定層7に向かって電子を流すと、フリー層9のスピンには固定層7と反平行となるようなトルクが働く。その結果、別の閾値電圧Vap以上では、その電気抵抗が大きくなる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る論理回路の基本構成を示す。この実施形態では、メモリー機能を有した2端子双安定スイッチング素子として上記スピンバルブ素子1を使用しているが、もちろん、同様の機能を有する上記スピンバルブ素子1'や原子スイッチ等の他の2端子双安定スイッチング素子を使用しても良い。後述する他の実施形態においても同様である。
本実施形態の論理回路は、端子aと接地端子cとの間に、スイッチング素子25、上記スピンバルブ素子1、抵抗素子27およびスイッチング素子29を直列に接続した構成を有する。スイッチング素子25が接続されたスピンバルブ素子1の一方の端子には、整流素子31を介してセット入力端子(S端子)33が接続され、また、抵抗素子27が接続されたスピンバルブ素子1の他方の端子には、整流素子35を介してリセット入力端子(R端子)37が接続されるとともに、出力端子(Q端子)39が接続されている。
この論理回路は、次のように動作する。すなわち、スイッチング素子25、29をオフ状態にして、端子a、cの間に直流バイアス電圧Vtを印加すると、スピンバルブ素子1の現在の状態に応じた値の電圧がQ端子39から出力される。
ここで、上記直流バイアス電圧Vtは、スピンバルブ素子1の状態が変化しないように、具体的には、該スピンバルブ素子1に印加される電圧が図2に示す電圧Vp、Vapよりも充分小さくなるよう選択される。
スピンバルブ素子1の低抵抗状態での抵抗値をRon、高抵抗状態での抵抗値をRoffとすると、この低抵抗状態および高抵抗状態におけるQ端子39の電圧値VonおよびVoffは、それぞれ以下のように表される。
Von = Vt×Rs /(Rs + Ron)
Voff= Vt×Rs /(Rs + Roff)
ただし、Rsは抵抗素子27の抵抗値
2つの動作点の切替えは、スイッチング素子25、29を共にオンさせた状態でスピンバルブ素子1に切替え電流を流すことによって制御することが可能である。すなわち、S端子33からパルス電流を入力することによりQ端子39の電圧をVonにすることができ、また、R端子37からパルス電流を入力することによりQ端子39の電圧をVoffにすることができる。
具体的には、図2に示す電圧Vp、Vapの大きい方の絶対値をVmとして、S端子33およびR端子37にVm以上の電圧パルスをトリガ信号として選択的に印加する。すなわち、S端子33に上記電圧パルスを入力すれば、スピンバルブ素子1の固定層7からフリー層9に向かって電子が流れるので、該スピンバルブ素子1が低抵抗状態に遷移する。これにより、Q端子39の電位は、電流を流す前の状態に関わらずVon = Vt×Rs /(Rs + Ron)となる。同様に、R端子37に上記電圧パルスを印加すれば、スピンバルブ素子1のフリー層9から固定層7に向かって電子が流れるので、該スピンバルブ素子1が高抵抗状態に遷移する。この結果、Q端子39の電位は、電流を流す前の状態に関わらずVoff = Vt×Rs /(Rs + Roff)となる。
なお、S端子33、R端子37への上記電圧パルスの入力タイミングとスイッチング素子25、29のオンオフタイミングとの同期は、例えばスイッチング素子25、29として電界効果トランジスタを用い、S端子33、R端子37への電圧パルスの入力タイミングとこれらの端子33、37に対応する上記各トランジスタへのゲート信号入力タイミングとを同期させるなどの手法により容易に実現することができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る論理回路を示している。本実施形態に係る論理回路は、スイッチング素子41、43をさらに付加した点において上記第1の実施形態と相違する。スイッチング素子41は、一端がスピンバルブ素子1の一方の端子に接続されるとともに、他端が接地されている。また、スイッチング素子43は、一端がスピンバルブ素子1の他端に接続されるとともに、他端が接地されている。
この論理回路において、S端子33に前記Vm以上の電圧パルスを印加すると同時に、スイッチング素子41および43をそれぞれオフ(遮断)動作およびオン(導通)動作させると、スピンバルブ素子1の固定層7からフリー層9に向かって電子が流れるので、該スピンバルブ素子1が低抵抗状態に遷移する。この結果、Q端子の電位は電流を流す前の状態に関わらずVon = Vt×Rs /(Rs + Ron)となる。
一方、R端子37にVm以上の電圧パルスを印加すると同時に、スイッチング素子41および43をそれぞれオン動作およびオフ動作させると、スピンバルブ素子1のフリー層9から固定層7に向かって電子が流れるので、該スピンバルブ素子1が高抵抗状態に遷移する。これによって、Q端子の電位は電流を流す前の状態に関わらずVoff = Vt×Rs /(Rs + Roff)となる。
なお、S端子33、R端子37への上記電圧パルスの入力タイミングとスイッチング素子41、43のオンオフタイミングとの同期は、例えばスイッチング素子41、43として電界効果トランジスタを用い、S端子33、R端子37への電圧パルスの入力タイミングとこれらの端子33、37に対応する上記各トランジスタへのゲート信号入力タイミングとを同期させるなどの手法により実現することができる。
この第2の実施形態に係る論理回路によれば、S端子33への電圧パルスの入力と同時にスイッチング素子43を介して整流素子35の接続部が接地され、また、R端子37への電圧パルスの入力と同時にスイッチング素子41を介して整流素子31の接続部が接地されるので、S端子33からの入力パルスがR端子37側に回り込むこと、および、R端子37からの入力パルスがS端子33側に回り込むことが防止される。したがって、スピンバルブ素子1の一端からS端子33側を見たインピーダンスおよびスピンバルブ素子1の他端からR端子37側を見たインピーダンスに対する条件を考慮する必要が無くなるという利点が得られる。
上記第1、第2の実施形態に係る論理回路は、S端子33とR端子37のいずれにも電圧パルスが入力されない場合、状態の変化を生じない。また、S端子33とR端子37の双方に電圧パルスが同時に入力された場合、それらのパルスが打ち消し合うことになるので、やはり状態の変化を生じない。
また、スピンバルブ素子1は、メモリー性を有するので、スイッチング素子25、29がオフ状態であっても、つまり、バイアス電圧が印加されない状態であってもそのQ出力端子39の状態が維持され、また、S端子33とR端子37からのパルス電流が消失している状態でもQ出力端子39の状態が維持される。
したがって、上記第1、第2の実施形態に係る論理回路は、S端子33、R端子37に対するパルスの入力を1、非入力を0、現在のQ端子39の状態値をQn、パルスが入力された次の段階での該Q端子39の状態値をQn+1とすると、S端子33、R端子37に対するパルスの入力「1」と非入力「0」の組合せに応じて、Q端子39の状態値(電圧値)が下表のように変化することになる。
なお、上記の各実施形態では、S端子33、R端子37に同じ電圧値と時間幅を有するパルスを入力しているが、前述した条件を満たすものであれば、電圧値と時間幅が異なるパルスを入力パルスとして用いることが可能である。
Figure 0005201489
フリップフロップ回路は、その機能によって、RS(Reset/set) フリップフロップ回路、JKフリップフロップ回路、T(Trigger) フリップフロップ回路、D(Delay) フリップフロップ回路に分類される(例えば、宮田武雄著 「速解論理回路」 89ページ、1998年、コロナ社参照)。
以下に、最も基本的なフリップフロップ回路である上記RSフリップフロップ回路の論理表を示す。
Figure 0005201489
表1に示すVon(= Vt×Rs /(Rs + Ron))とVoff(= Vt×Rs /(Rs + Roff))には、一般にVon > Voffという関係がある。そこで、Von 、Voffをそれぞれセット状態「1」、リセット状態「0」と定義すれば、上記第1、第2の実施形態に係る論理回路が表2の動作、つまり、RSフリップフロップ回路としての動作をすることが理解される。この時、S=R=1の入力は禁止される。
なお、その他のタイプのフリップフロップ回路は、RSフリップフロップ回路を元に、他種類の素子を併用して構成することが可能である(上記した文献「速解論理回路」を参照)。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る論理回路を示している。本実施形態に係る論理回路は、図1に示した論理回路の抵抗素子27をスピンバルブ素子2に置換し、2端子双安定スイッチング素子1、2の直列回路の一端および他端をそれぞれ整流素子31および47を介してS端子39に接続するとともに、この直列回路の中間点を整流素子35を介してR端子37に接続した構成を有する。
スピンバルブ素子2は、スピンバルブ素子1と同等の構成および特性(図2参照)を有し、極性の向きがスピンバルブ素子1のそれと同じになる形態で該スピンバルブ素子1に直列接続されている。
この実施形態の論理回路において、スイッチング素子25、29をオン状態としてS端子33にVm以上の電圧パルスを印加すると、スピンバルブ素子1においてはその固定層7からフリー層9に向かって電子が流れ、また、スピンバルブ素子2においてはそのフリー層9から固定層7に向かって電子が流れる。この結果、スピンバルブ素子1が低抵抗状態に遷移するとともに、スピンバルブ素子2が高抵抗状態に遷移する。
この状態でのQ端子39の電圧は、Von = Vt×Roff/(Ron+Roff)となる。ここで、RonおよびRoffは、それぞれスピンバルブ素子1、2の低抵抗状態および高抵抗状態での抵抗値である。
次に、R端子37にVm以上の電圧パルスを印加すると、スピンバルブ素子1、2における電子の流れの向きが上記とは逆になるので、これらのスピンバルブ素子1、2の状態が逆転し、その結果、Q端子39の電圧がVoff = Vt×Ron/(Ron+Roff)となる。
前述したように、一般に、Von 、Voffには Von > Voffという関係がある。したがって、Von 、Voffをそれぞれセット状態「1」、リセット状態「0」と定義すれば、本実施形態の論理回路が上記表2の動作(RSフリップフロップとしての動作)をしていることが理解される。
この第3の実施形態に係る論理回路は、セット、リセットのいずれの状態下においても、スピンバルブ素子1、2の内の一方が高抵抗状態におかれるので、バイアス電圧Vtを印加した時の電流値が減少されるという利点がある。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る論理回路を示している。本実施形態に係る論理回路は、上記第3の実施形態に係る論理回路にスイッチング素子51、53および55を付加した構成を有する。スイッチング素子51および53は、それぞれ2端子双安定スイッチング素子1、2の直列回路の一端および他端にその一端が接続され、また、スイッチング素子52は、上記直列回路の中間点にその一端が接続されている。そして、スイッチング素子51、53および55の他端は、いずれも接地されている。
この論理回路では、S端子33に電圧パルスが印加されると同時に、スイッチング素子51、55がオフ動作され、また、スイッチング素子53がオン動作される。これによって、スピンバルブ素子1が低抵抗状態に遷移する一方、スピンバルブ素子2が高抵抗状態に遷移する。
また、R端子37に電圧パルスが印加されると同時に、スイッチング素子51、55およびスイッチング素子53がそれぞれオン動作およびオフ動作され、これによってスピンバルブ素子1、2の状態が逆転する。
なお、S端子33、R端子37への上記電圧パルスの入力タイミングとスイッチング素子51、53、55のオンオフタイミングとの同期は、例えばスイッチング素子51、53、55として電界効果トランジスタを用い、S端子33、R端子37への電圧パルスの入力タイミングと上記各トランジスタへのゲート信号入力タイミングとを同期させるなどの手法により実現することができる。
この第4の実施形態に係る論理回路によれば、前記第3の実施形態に係る論理回路の利点に加えて、次のような利点が得られる。すなわち、S端子33およびR端子37からの入力パルスが、それぞれR端子37およびS端子33側に回り込むことが無くなるので、スイッチング素子25とスピンバルブ素子1の結合部位からS端子33側を見たインピーダンスおよびスピンバルブ素子1と抵抗素子27の結合部位からR端子37側を見たインピーダンスに対する条件を考慮する必要が無くなる。
上記第1〜第4の実施形態に係る論理回路は、メモリー性を持つことから、S端子33およびR端子37からのパルス入力によって論理演算が為された後、電源を切っても演算結果が記憶され、また、必要な時に再び通電することによって演算結果を読出すことができる。したがって、消費電力を低減することができるという利点も得られる。
なお、図1に示す整流素子31、35および図6に示す整流素子47は、S端子33やR端子37のインピーダンスが充分高ければ省略することも可能である。
また、上記各実施形態に係る論理回路の後段に、必要に応じて増幅回路を付加することも可能である。図8には、1つのバイポーラトランジスタからなる増幅回路を用い、このバイポーラトランジスタのベース端子に上記論理回路のQ端子39を接続した例が示されている。
上記各実施形態において用いられているスピンバルブ素子の特長は、メモリー性を持つことの他、繰り返し寿命が長く、また高速動作が可能なことである。
前述のように、このスピンバルブ素子は、図2に示すTMRスピンバルブ素子1と図3に示すGMRスピンバルブ素子1'に大別される。
TMRスピンバルブ素子1の基板2としては、シリコン基板やガラス基板が使用される。また、電極層11、13の材料としてはTa、Pt、Cu、Auが、反強磁性層15の材料としてはIrMn、PtMnが、強磁性層7(固定層)の材料としてはCo、CoFe、CoFeBが、絶縁体層5の材料としてはAl2O3、MgOが、強磁性層9(フリー層)の材料としてはCo、CoFe、CoFeB、NiFeが、キャッッピング層17の材料としてはCu、Pdが代表例としてあげられるが、これに限定されるものではない。
スピンバルブ素子1の作成に際しては、上記の構成材料を積層した後に、各層の結晶性や固定層の磁気異方性を調整するため、磁場中アニールを施すことが有効である。
また、必要に応じて、強磁性層7(固定層)や強磁性層9(フリー層)を、例えばCoFeB/ Ru/ CoFeBなどからなる反強磁性結合膜とすることも可能である。なお、前記したように、GMRスピンバルブ素子1'は、TMRスピンバルブ素子1の絶縁体層5を非磁性層23に置換したことを除き、該TMRスピンバルブ素子1と同様の構成を持つ。
上記スピンバルブ素子1、1'とは異なる他の2端子双安定スイッチング素子としては、1層の絶縁体薄膜と、この絶縁体薄膜を挟む電極からなる双安定抵抗素子が知られており、これも本発明に好適な素子である。
この双安定抵抗素子は、絶縁体の材料として、例えばFe2O3、NiO、CoO、CuxO、TiO2、Ta2O5、Nb2O5、Al2O3、ZrOx、各種ペロブスカイト型酸化物(Pr1-xCaxMnO3、SrTiO3等)を用いることができ、また、電極の材料としては、Pt、Ti、Ni、Cu、TiNを用いることができるが、それらに限定されるものでは無い。
この双安定抵抗素子は、上部電極と下部電極間に電圧パルスを印加することにより抵抗を可逆的に変化させることができる。この絶縁体薄膜からなる双安定抵抗素子は、メモリー性を持つという特長の他、2つの抵抗値の比率が大きく、かつ、高速動作が可能であるという特長を有する。
また、本発明における2端子双安定スイッチング素子として、原子スイッチを用いることも可能である。この原子スイッチは、金属電極とAgS、Cu2Sなどからなる固体電解質電極との間の微小ギャップに電界を印加することによって、該ギャップにおける金属クラスターの形成と消滅を制御し、これによって固体電解質電極と金属電極間を電気的にオンオフするものである。
この原子スイッチは、オフ状態で電流がほとんど流れないため、2つの抵抗値の比率が大きいという特長を持つ。もちろん、メモリー性も有する。
なお、上記双安定抵抗素子、原子スイッチ等の他の2端子双安定スイッチング素子を図6および図7の実施形態に適用する場合には、素子1,2の少なくとも一方をこの他の2端子双安定スイッチング素子に置換することができる。そして、素子1,2の双方をこの他の2端子双安定スイッチング素子に置換する場合には、該素子1,2の一方を上記双安定抵抗素子に置換し、他方を上記原子スイッチに置換するようにしても良い。
実施例
「実施例1」
TMRスピンバルブ素子1を以下の手順で作製した。すなわち、スパッタ手法により、シリコンからなる基板3の上に電極層11としてAu(5nm厚)/ Ta(5nm厚)を、反強磁性層15としてNi80Fe20(5nm厚)/ IrMn(8nm厚)を、強磁性層7としてCo70Fe10(2nm厚) / Ru(0.8nm厚)/ Co40Fe40B20(6nm厚)を、絶縁体層5としてMgO(0.8nm厚)を、固定層9としてCo40Fe40B20(2nm厚)/ Ta(5nm厚)/ Ru(5nm厚) を、キャッピング層17としてCu(2nm厚)を、電極層13としてAu(2nm厚)を順次積層した。さらに、ネガレジストを塗布した後、電子線照射によりパターニングを施し、イオンミリングにより100nm x 50nmの楕円形柱状のスピンバルブ素子を形成した。
つぎに、CVD法によりSiO2膜を形成した後、スピンバルブ素子上のレジストをリフトオフにより除去し、ついで、4kOe程度の磁場中において、350℃でアニールを行った。
このようにして得られたスピンバルブ素子を用いて、図1に示すような回路を実施例1の試料として構成した。ここで、スイッチング素子25、27として、ON状態でのエミッタ・コレクタ間の電圧損失が0.2Vであるバイポーラトランジスタを用い、また、抵抗素子27として、抵抗値Rsが2kΩのものを用いた。
「実施例2」
回路として図7に示すものを用いた。スイッチング素子51、53、55として電界効果型トランジスタを用い、スピンバルブ素子1、2を実施例1と同様の手法で作成することによってこの実施例2の試料を得た。
「実施例3」
絶縁体薄膜を用いた双安定抵抗素子1'を以下の手順で作製した。すなわち、スパッタ手法により、シリコンからなる基板2の上に下部電極層11としてCu(200nm厚)を成膜し、その後、通常の化学機械研磨により表面を平坦化した。次いで、熱酸化によりCuxO膜(120nm厚)形成した後、 TiN(50nm厚)を形成して上部電極13を作成した。さらに、ネガレジストを塗布した後、電子線照射によりパターニングを施し、イオンミリングにより200nm φの円形柱状の双安定抵抗素子を形成した。つぎに、CVD法によりSiO2膜を形成した後、双安定抵抗素子上のレジストをリフトオフにより除去した。
このようにして得られた双安定抵抗素子を用いて、実施例2と同様に図6に示す回路を実施例3の試料として構成した。

試験例
上記の実施例1〜3で得られた各試料についての駆動条件とそれによる動作結果を表3にまとめた。入力パルス幅は、実施例1,2については20ns、実施例3については70nsとした。いずれの実施例においても良好な結果が得られ、RSフリップフロップ回路としての動作が確認された。
Figure 0005201489
メモリー性(不揮発性)を有した2端子双安定スイッチング素子(スピンバルブ素子、原子スイッチ等)を用いるので、簡便な構成で電流効率の良い論理回路を提供することができる。

Claims (11)

  1. 第1の閾値電圧以下の電圧が印加された場合に第1の抵抗値を持つ状態になり、前記第1の閾値電圧より大きい第2の閾値電圧以上の電圧が印加された場合に前記第1の抵抗値とは異なる第2の抵抗値を持つ状態になる特性、および非電圧印加下で前記の各状態を維持する特性を有した2端子双安定スイッチング素子と、
    前記2端子双安定スイッチング素子の一方の端子に一端が接続された第1のスイッチング素子と、
    前記2端子双安定スイッチング素子の他方の端子に抵抗素子を介して一端が接続された第2のスイッチング素子と、
    前記2端子双安定スイッチング素子の一方および他方の端子にそれぞれ接続された第1および第2のパルス入力端子と、を備え、
    前記第1のスイッチング素子の他端と、前記第2のスイッチング素子の他端との間にバイアス電圧が加えられ、前記第1および第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力されることを特徴とする論理回路。
  2. 前記2端子双安定スイッチング素子の一方および他方の端子にそれぞれ接続された第3および第4のスイッチング素子をさらに備え、
    前記第3のスイッチング素子は、前記第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記2端子双安定スイッチング素子の一方の端子におけるインピーダンスを低下させるように作動され、
    前記第4のスイッチング素子は、前記第1のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記2端子双安定スイッチング素子の他方の端子におけるインピーダンスを低下させるように作動されることを特徴とする請求項1に記載の論理回路。
  3. 前記2端子双安定スイッチング素子が、少なくとも、絶縁体層もしくは非磁性層と、この絶縁体層もしくは非磁性層を挟む形態で設けられた相互に保磁力の異なる1対の強磁性層とを有するスピンバルブ素子であること特徴とする請求項1に記載の論理回路。
  4. 前記2端子双安定スイッチング素子が、絶縁体薄膜と、該絶縁体薄膜を挟む形態で設けられた一対の電極とを有する双安定抵抗素子であることを特徴とする請求項1に記載の論理回路。
  5. 前記2端子双安定スイッチング素子が、固体電解質電極と金属電極間の微小ギャップに電界を印加することによって、該ギャップにおける金属クラスターの形成と消滅を制御し、この制御によって固体電解質電極と金属電極間を電気的にオンオフするように構成された原子スイッチであることを特徴とする論理回路。
  6. 第1の閾値電圧以下の電圧が印加された場合に第1の抵抗値を持つ状態になり、前記第1の閾値電圧より大きい第2の閾値電圧以上の電圧が印加された場合に前記第1の抵抗値とは異なる第2の抵抗値を持つ状態になる特性と、非電圧印加下で前記の各状態を維持する特性とを有し、互いの極性が揃う形態で直列接続された第1および第2の2端子双安定スイッチング素子と、
    前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の直列回路の一端および他端にそれぞれの一端が接続された第1および第2のスイッチング素子と、
    前記直列回路の一端と他端に接続された第1のパルス入力端子と、
    前記直列回路の中間点に接続された第2のパルス入力端子と、を備え、
    前記第1のスイッチング素子の他端と、前記第2のスイッチング素子の他端との間にバイアス電圧が加えられ、前記第1および第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力されることを特徴とする論理回路。
  7. 前記直列回路の一端、他端および中間点にそれぞれ接続された第3、第4および第5のスイッチング素子をさらに備え、
    前記第3および第4のスイッチング素子は、前記第2のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、それぞれ前記直列回路の一端および他端におけるインピーダンスを低下させるように作動され、
    前記第5のスイッチング素子は、前記第1のパルス入力端子からトリガパルスが入力された場合に、前記直列回路の中点におけるインピーダンスを低下させるように作動されることを特徴とする請求項6に記載の論理回路。
  8. 前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の少なくとも一方が、少なくとも、絶縁体層もしくは非磁性層と、この絶縁体層もしくは非磁性層を挟む形態で設けられた相互に保磁力の異なる1対の強磁性層とを有するスピンバルブ素子であること特徴とする請求項6に記載の論理回路。
  9. 前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の少なくとも一方が、絶縁体薄膜と、該絶縁体薄膜を挟む形態で設けられた一対の電極とを有する双安定抵抗素子であることを特徴とする請求項6に記載の論理回路。
  10. 前記第1および第2の2端子双安定スイッチング素子の少なくとも一方が、固体電解質電極と金属電極間の微小ギャップに電界を印加することによって、該ギャップにおける金属クラスターの形成と消滅を制御し、この制御によって固体電解質電極と金属電極間を電気的にオンオフするように構成された原子スイッチであることを特徴とする請求項6に記載の論理回路。
  11. 前記第1および第2のパルス入力端子がそれぞれ整流素子を介して接続されることを特徴とする請求項1または6に記載の論理回路。
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