JP5201359B2 - 自動販売機のヒンジ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、前面が開口した本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面に開閉可能に配設された外扉を備えた自動販売機に係り、特に、前記外扉を開閉可能に軸支するヒンジ装置を破壊することによる金品の盗難を防止するとともに外扉を開放して行う保守・管理の際の作業性に応じて外扉の開放角度を段階的に大きく開放することが可能な自動販売機のヒンジ装置に関するものである。
例えば、缶入り飲料やペットボトル入り飲料などの商品を販売する自動販売機においては断熱構造になる本体キャビネットの前面開口を閉塞する外扉を備え、この外扉がヒンジ装置により本体キャビネットに片開き式に取付けられている。前記ヒンジ装置としては本体キャビネットの天板の上面に固着され、かつ、外扉に向けて延在する先端側にヒンジピンが固着されたヒンジ金具を設け、前記ヒンジピンに外扉を軸支するようにした、いわゆる外ヒンジ方式が主流を占めていた。ところが、前記外ヒンジ方式のヒンジ装置においてはヒンジピンが自動販売機の外部に露出しており、前記ヒンジピンを切断して金品を盗むという盗難の被害が発生している。このような盗難の手口に対してはヒンジピンの硬度を高める手法やヒンジピンの周囲を覆う手法などの防盗対策により対処しているが、外部に露出したヒンジ装置を破壊しようとする被害が跡を絶たない。
このため、外部から見えないようにヒンジ装置を自動販売機の内部に収めた、いわゆる内ヒンジ方式のヒンジ装置が出現している。この内ヒンジ方式のヒンジ装置においてはヒンジ装置が外部に露出しないことからヒンジ装置の破壊による盗難の被害を防ぐことができる一方、ヒンジ装置が自動販売機に内蔵されている構造上の問題から外扉の開放角度を大きくすることができないという問題を有していた。この問題を解決するため、外扉と本体キャビネットとにそれぞれ回転軸を設けた2軸方式とし、外扉の回転角度を第1段階では例えば90°、第2段階では135°に切り換えるようにした自動販売機のヒンジ装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−141290号公報
前記特許文献1に開示された自動販売機のヒンジ装置は外扉に取付けられた第1回転軸と本体キャビネットに取付けられた第2回転軸とをピンを介してリンクにより連結し、常時はリンクをボルトにより固定して外扉が第1回転軸を中心に開放するように構成している。この場合、外扉の側面板がリンクに衝突するために外扉の開放角度は例えば90°となる。外扉を90°以上に開放する際にはボルトを外した後(リンクが可動状態となる)、外扉がリンクを介して第2回転軸を中心に開放するように構成されている。このため、特許文献1に記載された自動販売機のヒンジ装置においては防盗性の強化を図りつつ外扉の開放角度を大きくすることができる点で優れている。しかしながら、外扉を第1段階から第2段階に開放する際(第2段階から第1段階に閉成する際)にボルトを着脱する必要がある。このため、ボルトの着脱のための工具を必要とすることはもちろんのことボルト着脱の手間を要するので煩雑であり、更に外扉の開放(若しくは閉成)動作が途切れ途切れとなるという課題を有する。
そこで、本発明は前述した従来装置の課題を解決し、ヒンジ装置の破壊に伴う盗難を抑止しつつ外扉を最終段の開放角度まで連続して開放することが可能な自動販売機のヒンジ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る発明は、前面が開口した本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面にヒンジ装置を介して開閉可能に配設された外扉を備え、前記ヒンジ装置が外扉の内部に取付けられた第1回転軸と本体キャビネットの内部に取付けられた第2回転軸および前記第1回転軸,第2回転軸を連結し、外扉の内部側に屈曲したリンクからなり、前記外扉が第1回転軸および第2回転軸を支点として第1段階から第2段階に回動することにより開放角度が漸増する自動販売機のヒンジ装置において、前記第1回転軸と第2回転軸をリンクにより直結し、前記リンクは第2回転軸を支点として外扉を閉成する方向に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
また、前記目的を達成するため請求項2に係る発明は、請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は第2回転軸に巻回され、一端が本体キャビネットに係止されるとともに他端がリンクに係止されたコイルばねからなることを特徴とする。
さらに、前記目的を達成するため請求項3に係る発明は、請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は前記リンクを弾性材料により形成するとともに本体キャビネットに当接する係合片としたことを特徴とする。
そして、前記目的を達成するため請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動販売機のヒンジ装置において、外扉が第2回転軸を支点として回動する第2段階から第1回転軸を支点として回動する第1段階に移行した際、第1回転軸を元の定位置に復帰させるガイド機構を有してなることを特徴とする。
そしてまた、前記目的を達成するため請求項5に係る発明は、請求項4記載の自動販売機のヒンジ装置において、ガイド機構は本体キャビネットの基台に設けられ、第1回転軸の軸線上に位置するガイド軸、および外扉に形成され、前記ガイド軸に嵌合するとともに外扉が第2回転軸を支点として回動する際に第1回転軸が移動する軌跡に一致した湾曲形状のガイド溝からなり、外扉が第1回転軸を支点として回動する第1段階においてはガイド軸とガイドとが嵌合し、外扉が第2回転軸を支点に回動する第2段階においてはガイド軸とガイド溝との嵌合が解除されるよう構成されてなることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る自動販売機のヒンジ装置においては、前面が開口した本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面にヒンジ装置を介して開閉可能に配設された外扉を備え、前記ヒンジ装置が外扉の内部に取付けられた第1回転軸と本体キャビネットの内部に取付けられた第2回転軸および前記第1回転軸,第2回転軸を連結し、外扉の内部側に屈曲したリンクからなり、前記外扉が第1回転軸および第2回転軸を支点として第1段階から第2段階に回動することにより開放角度が漸増する自動販売機のヒンジ装置において、前記第1回転軸と第2回転軸をリンクにより直結し、前記リンクは第2回転軸を支点として外扉を閉成する方向に付勢する付勢手段を備えることにより、リンクは付勢手段により外扉を閉じる方向に付勢されていることからリンクに付勢手段の付勢力に抗する外力が加えられない限り回動しない。したがって、外扉の開放当初から外扉の側面板がリンクに当接するまでの第1段階の期間中には外扉は第1回転軸を支点として開放し、外扉の側面板がリンクに当接して外扉を開放する外力(付勢手段の付勢力に抗する外力)がリンクに加えられた後には第2回転軸を支点として第2段階まで開放する。よって、外扉を開放(若しくは閉成)する際に従来装置のようにボルトを着脱する手間を必要とせず、外扉の第1段階から第2段階への移行をスムーズに行うことができる。
また、本発明の請求項2に係る自動販売機のヒンジ装置においては、請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は第2回転軸に巻回され、一端が本体キャビネットに係止されるとともに他端がリンクに係止されたコイルばねとしたことにより、第2回転軸を利用して付勢手段を容易に取付けることができる。
また、本発明の請求項3に係る自動販売機のヒンジ装置においては、請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は前記リンクを弾性材料により形成するとともに本体キャビネットに当接する係合片としたことにより、付勢手段としてリンクを利用することができるので部品点数を増加することなく付勢手段を設けることができる。
また、本発明の請求項4に係る自動販売機のヒンジ装置においては、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動販売機のヒンジ装置において、外扉が第2回転軸を支点として回動する第2段階から第1回転軸を支点として回動する第1段階に移行した際、第1回転軸を元の定位置に復帰させるガイド機構を有してなることにより、第1段階における第1回転軸を常に定位置に保持することができる。すなわち、外扉開放の第1段階における軸となる第1回転軸が外扉を第2段階まで開放させた場合に本体キャビネット1の外部に移動することから、外扉自身の荷重や外扉に外力が加えられた場合にヒンジ装置に歪みや変形が生じて第1回転軸が元の位置からずれるおそれがあるが、前記ガイド機構を備えることにより第1回転軸を常に定位置に復帰させて保持することができるものである。
また、本発明の請求項5に係る自動販売機のヒンジ装置においては、請求項4記載の自動販売機のヒンジ装置において、ガイド機構は本体キャビネットの基台に設けられ、第1回転軸の軸線上に位置するガイド軸、および外扉に形成され、前記ガイド軸に嵌合するとともに外扉が第2回転軸を支点として回動する際に第1回転軸が移動する軌跡に一致した湾曲形状のガイド溝からなり、外扉が第1回転軸を支点として回動する第1段階においてはガイド軸とガイドとが嵌合し、外扉が第2回転軸を支点に回動する第2段階においてはガイド軸とガイド溝との嵌合が解除されるよう構成したことにより大幅に設計変更することなく簡単な構成によりガイド機構を得ることができる。
本発明の実施の形態1であるヒンジ装置を備えた自動販売機における外扉を開放した状態の斜視図である。 本発明の実施の形態1である自動販売機のヒンジ装置を示す要部斜視図である。 図1に示すヒンジ装置の平面図である。 図1に示すヒンジ装置の構成部品を示し、(a)および(b)はそれぞれ正面側および背面側から見た斜視図である。 外扉の開放状態を説明する動作状態図であり、外扉を第1段階まで開放した平面図である。 外扉の開放状態を説明する動作状態図であり、外扉を第2段階に開放した平面図である。 本発明の実施の形態2である自動販売機のヒンジ装置の構成部品を示し、(a)および(bは)それぞれ正面側および背面側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態3である自動販売機のヒンジ装置におけるガイド機構を示し、(a)および(b)はそれぞれ外扉の第1段階までの開放状態および第2段階に開放した状態の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態1における自動販売機のヒンジ装置を図1〜図5に示す実施例に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態1であるヒンジ装置を備えた自動販売機における外扉を開放した状態の斜視図、図2は自動販売機のヒンジ装置を示す要部斜視図、図3は図1に示すヒンジ装置の平面図、図4は図1に示すヒンジ装置の構成部品を示し、(a)および(b)それぞれ正面側および背面側から見た斜視図、図5および図6は外扉の開放状態を説明する動作状態図であり、図5は外扉を第1段階まで開放した平面図、図6は外扉を第2段階に開放した平面図である。
図1に示すように、この自動販売機は前面が開口した断熱筐体として形成された本体キャビネット1と、本体キャビネット1の前面に本発明に係るヒンジ装置10により開閉可能に支持された外扉2とからなる。本体キャビネット1の開口面は開閉可能な断熱内扉3によって閉塞されて商品収納庫を画成している。本体キャビネット1の庫内は、不図示の断熱仕切壁により左右方向に複数の商品収納室に区分され、各商品収納室には缶入り飲料,瓶入り飲料,ペットボトル入り飲料などの商品を収容するとともにその下端に商品を搬出する商品払出機構を有する商品収納ラックが収設され、また、各商品収納室の下部には、当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品収納ラックに収納した商品を冷却または加熱する冷却/加熱ユニットが配設されている。
前記外扉2の前面の上部域はアクリル樹脂からなる透明パネル4で覆われ、この透明パネル4と外扉2に片開き式に軸支されたディスプレイ扉6との間の空間がディスプレイ室5として形成されている。前記ディスプレイ扉6の前面には、本体キャビネット1の庫内に収容した商品に対応した複数の商品見本8を左右に一列に並べて載置したディスプレイ台7が上下方向に3段取付けられている。前記透明パネル4には各ディスプレイ台7と対峙する位置に商品選択ボタンユニット9が設けられ、当該商品選択ボタンユニット9は、ディスプレイ台7に載置された各商品見本8に対応して左右に一列に並べて設けた商品選択ボタン(不図示)を有している。また、前記外扉2の前面には不図示の硬貨投入口、紙幣挿入口、返却レバー、キーロック付ハンドル(外扉ロック装置)、硬貨返却口、販売情報表示部などに加えて商品取出口21が設けられている。さらに、前記外扉2の背面には硬貨投入口に連通したコインメカニズム22、このコインメカニズム22に連通した金庫23、紙幣挿入口に連通した紙幣識別装置24などが設けられている。なお、ディスプレイ室5の上部およびディスプレイ台7の下部には商品見本8などを明るく照らす蛍光灯などの照明光源(不図示)が配設されている。
次に、本発明に係るヒンジ装置10について図2乃至図4を用いて説明する。図2および図3において、1Aは本体キャビネット1の自動販売機の正面から見て左側側板の前端内側に取付けられた補強金具である。2Aは外扉2を構成する厚板鋼板からなる左枠(自動販売機の正面から見た場合)である。前記外扉2は左枠2Aに加えて不図示の上枠,右枠,下枠をそれぞれ溶接により接合した薄い箱体として形成されおり、前記上枠,右枠,左枠21に囲まれた上部域には透明パネル4が配設され、透明パネル4の下部域には正面パネル2Bが取付けられている。なお、左枠2Aには後述するヒンジ装置10のリンク12が貫通する貫通穴2A1(図3参照)が穿孔されている。
さて、ヒンジ装置10は本体キャビネット1の補強金具1Aにねじにより固着された蝶番片11を有し、この蝶番片11の先端に形成したカール部111(図4参照)に第2回転軸HP2が挿通されている(第2回転軸HP2は頭付きピンとして形成されているが、図ではカール部111が分かるように省略している)。また、ヒンジ装置10は両端にカール部121,122を有するリンク12を備え、このリンク12のカール部121が前記第2回転軸HP2に遊嵌され、カール部122が外扉2に取付けられた第1回転軸HP1に挿通されている。前記リンク12は第1回転軸HP1および前記第2回転軸HP2に直結されており、その迂回部123が外扉2の内側に向けて湾曲するように折り曲げて形成されている。前記蝶番片11のカール部111とリンク12のカール部121(図では下側のカール部121)との間には付勢手段としてのコイルばね13が巻装され、コイルばね13の一端が蝶番片11(本体キャビネット1)に、他端がリンク12に係止されている。前記コイルばね13はリンク12を介して外扉2に常時閉塞する方向の付勢力を付与しており、図3ではリンク12に第2回転軸HP2を中心に反時計方向に回動する付勢力を付与している。したがって、リンク12はコイルばね13の付勢力に抗する外力が加えられない限りは図3の状態を維持し、コイルばね13の付勢力に抗する外力が加えられた場合に第2回転軸HP2を中心に時計方向に回動するように構成されている。なお、前記リンク12は外扉2の左枠2A(図3参照)に形成した貫通穴2A1を介して第1回転軸HP1および前記第2回転軸HP2に直結されている。
かかる自動販売機は前記本体キャビネット1の前面を閉塞するように外扉2を閉じた後キー操作により外扉ロック装置を施錠して外扉2を閉じた状態で商用電源からの電力供給を受けて商品ディスプレイ室5内の蛍光灯を点灯制御することにより商品見本などを明るく照らし出すとともに冷却/加熱ユニットを運転制御することにより庫内の商品を冷却/加熱する。硬貨または紙幣が投入されるとコインメカニズム22または紙幣識別装置24で識別して投入金額を積算して販売情報表示部に表示するとともに前記投入金額と商品販売価格とを比較して商品選択ボタンの販売可能ランプを点灯制御する。商品選択ボタンが操作されると対応する商品収納ラックに搭載された商品払出機構に販売信号が供給され、この販売信号に基づいて前記商品払出機構はソレノイドの励磁・釈放動作により商品収納ラックに収納した商品を1個ずつ搬出する。なお、投入金額と商品販売価格とを演算して投入金額が商品販売価格を超えている場合にはコインメカニズム22を制御して釣銭硬貨を払い出す。
次に、ヒンジ装置3の動作を図5および図6を用いて説明する。前述したように販売稼動状態の自動販売機は本体キャビネット1の前面が外扉2により閉塞されており、この状態が図3に示す状態である。前記外扉2の閉塞状態においてリンク12はコイルばね13により図3において反時計方向に付勢されており、コイルばね13の付勢力に抗する外力が加えられるまでは図3の姿勢を維持している。図3に示す状態からキー操作により外扉ロック装置を開錠して外扉2を開放するとき、リンク12がコイルばね13の付勢力により図3の姿勢を維持しているので、外扉2は第1回転軸HP1を支点として回動する。外扉2の開放動作が進むと外扉2の左枠2A(側面板)の端部がリンク12に除徐に接近し、外扉2が略90°まで開放した第1段階の終了時点において左枠2Aに形成した貫通穴2A1(図3参照)の縁部がリンク12に当接する(図5参照)。
図5に示すように左枠2Aに形成した貫通穴2A1の縁部がリンク12に当接すると外扉2は第1回転軸HP1を支点とする回動ができなくなり、外扉2を開放する力がリンク12に外力として加えられる。この外力がコイルばね13の付勢力を超えるとリンク12が第2回転軸HP2を支点として時計方向に回動し、これに伴い外扉2は第1回転軸HP1から第2回転軸HP2に回動支点を移して第2段階の開放動作に移行する。そして、図6に示すように外扉2が略135°まで開放した第2段階の終了時点で外扉2は不図示のストッパにより開放が阻止される。なお、外扉2の開放状態は外扉2と本体キャビネット1の底板(基台)に設けた案内溝付き係止部材との間に架け渡されたストッパ部材を前記係止部材の所望の係止溝に係止することにより保持される。この場合、外扉2はコイルばね13により常時閉じる方向に付勢されていることから前記ストッパ部材と係止溝との係合状態が維持され、外扉2が風に煽られても前記ストッパ部材が係止溝から外れることがない。
前述したように、実施の形態1における自動販売機においては外扉2を閉じた状態から開放する場合、外扉2の開放開始時点から外扉2の側面板(左枠2A)がリンク12に当接するまでの第1段階の期間中には外扉2は第1回転軸HP1を支点として開放し、外扉2の側面板(左枠2A)がリンク12に当接して外扉2を開放する外力(付勢手段の付勢力に抗する外力)がリンク12に加えられた後には第2回転軸HP2を支点として第2段階まで開放する。よって、外扉2を開放する際には従来装置のようにボルトを着脱する手間を必要とせず、外扉2の第1段階から第2段階への移行をスムーズに行うことができる。なお、外扉2を閉じる場合には図6の状態から図5の状態までは外扉2が第2回転軸HP2を支点として回動し、図5の状態から図3の閉塞状態までは第1回転軸HP1を支点として回動し、外扉2を閉じる際にも第2段階から第1段階へスムーズに移行させることができる。
次に、本発明の実施の形態2を図7に示す実施例に基づいて説明する。図7は本発明の実施の形態2である自動販売機のヒンジ装置100の構成部品を示し、(a)および(b)はそれぞれ正面側および背面側から見た斜視図である。なお、図7において図4と同一のものには同一の符号を付してその説明は省略する。
図7に示す実施の形態2のヒンジ装置100が図4などに示す実施の形態1のヒンジ装置10と相違する点はリンク120の一部の構造が異なる点である。すなわち、図7に示す実施の形態2のヒンジ装置100のリンク120は弾性材料により形成されるとともにリンク120の一端に形成された一対のカール部121の間から蝶番片11に向けて延在する係合片124を形成した点が実施の形態1のリンク12と異なる点であり、リンク120が両端にカール部121,122を有し、前記カール部121,122を第1回転軸HP1,第2回転軸HP2に挿通してそれぞれに直結され、その迂回部123が外扉2の内側に向けて湾曲するように折り曲げて形成されている点は実施の形態1のリンク12と同一である。
前記リンク120の係合片124は外扉2を閉じた状態で蝶番片11に当接してリンク120に反時計方向の付勢力を付与するように構成されている。つまり、リンク120のカール部121を蝶番片11のカール部111に取付けられた第2回動軸HP2に挿通して組付けたとき、係合片124は多少撓んだ状態で蝶番片11に当接するように定められている。したがって、リンク120は係合片124の付勢力に抗する外力が加えられない限り、実施の形態1のリンク12と同様な状態を維持し、係合片124の付勢力に抗する外力が加えられた場合に第2回転軸HP2を中心に時計方向に回動するように構成され、前記係合片124が付勢手段として機能するものである。この図7に示すヒンジ装置120の動作は係合片124が実施の形態1のヒンジ装置10のコイルばね13の役目をする点を除けば実施の形態1のヒンジ装置10と同様であるので、ここではその説明を省略する。
前述した実施の形態におけるヒンジ装置によれば、外扉2の開放当初から外扉2の側面板(左枠2A)がリンク12(120)に当接するまでの第1段階の期間中には外扉2は第1回転軸HP1を支点として開放し、外扉2の側面板(左枠2A)がリンク12(120)に当接して外扉2を開放する外力(コイルばね13若しくは係合片124の付勢力に抗する外力)がリンク12(120)に加えられた後には第2回転軸HP2を支点として第2段階まで開放する。よって、外扉2を開放(若しくは閉成)する際に従来装置のようにボルトを着脱する手間を必要とせず、外扉2の第1段階から第2段階への移行をスムーズに行うことができる。一方、外扉2を第2段階まで開放させた場合、外扉2を第1段階まで開放する際の軸となる第1回転軸HP1が本体キャビネット1の外部に移動するので、外扉2自身の荷重や外扉2に加えられる外力によって本体キャビネット1の前面を閉塞するように外扉2を閉じた際に第1回転軸HP1が元の定位置からずれるおそれがある。つまり、本体キャビネット1に対して外扉2の位置関係がずれるおそれがあり、このようなずれが生じた場合には次のような不具合がある。すなわち、本体キャビネット1の前面を閉塞するように外扉2を閉じた際には外扉2および本体キャビネット1にそれぞれ設けた係合部材同士が係合し、外扉2を開放する際、外扉2の前面に配設したキーロック付ハンドル(外扉ロック装置)のハンドル操作により両者の係合状態を解除するように構成されていることから、本体キャビネット1に対して外扉2の位置関係がずれると両者が係合しなくなるおそれがある。
そこで、フェールセールとして設けたガイド機構により前述した実施の形態におけるヒンジ装置においても本体キャビネット1との位置関係を維持できるようにした実施の形態3について図8を用いて説明する。図において、1で再び本体キャビネットを示し、2で外扉を示し、2Aで外扉2の左枠(側面板)を示している。図において、本体キャビネット1の基台1Bにおける左端前面側隅部には取付金具210が固着され、この取付金具210には鉛直方向に延在するガイド軸220が植設されている。一方、外扉2の左枠2Aの下端には湾曲したガイド溝230が形成されたガイド板240が取付けられている。前記取付金具210に植切されたガイド軸220およびガイド板240に形成されたガイド溝230がガイド機構を構成する。ここで、前記ガイド軸220は外扉2が閉じた状態から略90°まで開放する第1段階の回動軸となる第1回転軸HP1の軸線上に位置している。また、ガイド溝230は外扉2が第1段階から第2段階の略135°まで開放する際(つまり、外扉2が図5の状態から図6の状態に開放する際)に第1回転軸HP1が移動する軌跡に一致するものであり、ガイド溝230の開放端部231の幅寸法がガイド軸220の直径よりも比較的大きい寸法に定められているのに対し、ガイド軸220が嵌合する閉塞端部232の幅寸法はガイド軸220の直径よりも僅かに大きい寸法に定められている。そして、前記ガイド溝230の閉塞端部232の位置は当該閉塞端部232にガイド軸220が嵌合した状態で外扉2の第1段階の開閉が行われるように定められている。なお、ヒンジ装置は前述した実施の形態1若しくは実施の形態2に記載の何れかのヒンジ装置10,100が用いられ、以下の説明では当該ヒンジ装置10,100により外扉2が第1段階、第2段階と開放するものとする。
さて、図の(a)は外扉2が第1段階の略90°まで開放した状態、(b)は前記第1段階から第2段階に移行して略135°まで開放した状態を示しており、外扉2が本体キャビネット1の開口を閉塞するよう閉じた状態から略90°まで開放する期間中にはガイド溝230の閉塞端部232にガイド軸220が嵌合した状態を維持している。つまり、外扉ロック装置が正常に機能するように本体キャビネット1と外扉2との位置関係が維持されている状態である。そして、外扉2が第1段階から第2段階に移行すると、ガイド板240が外扉2とともに移動することによりガイド溝230とガイド軸220との相対的な移動によりガイド軸220がガイド溝230から脱出する。この場合、ガイド溝230は外扉2が第1段階から第2段階の略135°まで開放する際(つまり、外扉2が図5の状態から図6の状態に開放する際)に第1回転軸HP1が移動する軌跡に一致するように形成されていることから、本体キャビネット1と外扉2との位置関係がずれていない場合には外扉2が第2段階に移行して略135°まで開放する期間中においてガイド軸220がガイド溝230の側壁に当接して擦れ合うことはない。仮に、本体キャビネット1に対して外扉2の位置関係がずれている場合には外扉2が第2段階に移行する段階でガイド軸220がガイド溝230の側壁に擦れ合うもののガイド溝230の開放端部231の幅寸法がガイド軸220の直径よりも比較的大きく形成されていることから、外扉2の開放が進行するにしたがって両者の擦れ合いは解消される。
次に、図の(b)に示すように外扉2を略135°まで開放した状態から閉じる場合、ガイド溝230から脱出していたガイド軸220が相対的な移動によりガイド溝230に嵌合し始める。この場合、外扉2がその荷重や外力により本体キャビネット1に対して位置関係がずれていたとしてもガイド溝230の開放端部231の幅寸法がガイド軸220の直径よりも比較的大きく余裕をもたせて形成されていることからガイド溝230とガイド軸220との嵌合はスムーズに行われる。そして、外扉2を略90°の第1段階まで閉じて行く過程においてガイド軸220がガイド溝230の閉塞端部232に向けて嵌まり込み、第2段階から第1段階に移行する際にガイド軸220がガイド溝230の閉塞端部232に移動して図の(a)に示す状態となる。つまり、本体キャビネット1に対して外扉2の位置ずれが生じている場合にも本体キャビネット1の開口を閉塞するように外扉2を閉じるとガイド機構200により外扉2の位置ずれを矯正して外扉ロック装置を正常に機能させることができる。
なお、前述した実施の形態3において、取付金具210に植設されたガイド軸220は基台1Bに直接植設してもよく、また、厚板鋼板からなるガイド板240に形成されたガイド溝230は外扉2を形成する左枠2A(ダブルボールドなどにより強度を高める必要がある)に一体に形成してもよく、実施の形態に限られるものではない。
1 本体キャビネット
2 外扉
10、100 ヒンジ機構
11 蝶番片
12 リンク
33 コイルばね(付勢手段)
120 リンク(弾性部材)
124 係合片(可撓性)
200 ガイド機構
220 ガイド軸
230 ガイド溝

Claims (5)

  1. 前面が開口した本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面にヒンジ装置を介して開閉可能に配設された外扉を備え、前記ヒンジ装置が外扉の内部に取付けられた第1回転軸と本体キャビネットの内部に取付けられた第2回転軸および前記第1回転軸,第2回転軸を連結し、外扉の内部側に屈曲したリンクからなり、前記外扉が第1回転軸および第2回転軸を支点として第1段階から第2段階に回動することにより開放角度が漸増する自動販売機のヒンジ装置において、前記第1回転軸と第2回転軸をリンクにより直結し、前記リンクは第2回転軸を支点として外扉を閉成する方向に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする自動販売機のヒンジ装置。
  2. 請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は第2回転軸に巻回され、一端が本体キャビネットに係止されるとともに他端がリンクに係止されたコイルばねからなることを特徴とする自動販売機のヒンジ装置。
  3. 請求項1記載の自動販売機のヒンジ装置において、付勢手段は前記リンクを弾性材料により形成するとともに本体キャビネットに当接する係合片としたことを特徴とする自動販売機のヒンジ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動販売機のヒンジ装置において、外扉が第2回転軸を支点として回動する第2段階から第1回転軸を支点として回動する第1段階に移行した際、第1回転軸を元の定位置に復帰させるガイド機構を有してなることを特徴とする自動販売機のヒンジ装置。
  5. 請求項4記載の自動販売機のヒンジ装置において、ガイド機構は本体キャビネットの基台に設けられ、第1回転軸の軸線上に位置するガイド軸、および外扉に形成され、前記ガイド軸に嵌合するとともに外扉が第2回転軸を支点として回動する際に第1回転軸が移動する軌跡に一致した湾曲形状のガイド溝からなり、外扉が第1回転軸を支点として回動する第1段階においてはガイド軸とガイドとが嵌合し、外扉が第2回転軸を支点に回動する第2段階においてはガイド軸とガイド溝との嵌合が解除されるよう構成されてなることを特徴とする自動販売機のヒンジ装置。
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