JP5199750B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、コーティング剤、ライニング剤、粘着剤、接着剤、インキ、塗料、光学材料、電子材料、積層板、プリント基板、レジスト材料、半導体封止剤等の分野で幅広く利用することが可能な、硬化速度が速く低粘度で硬化収縮が小さくかつ、硬化後の塗膜の強度と伸び、密着性など必要な性能をバランス良く得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関するものである。
反応性化合物である(メタ)アクリレートは、単独で、または他の重合性モノマー、オリゴマー、ポリマー等と混合し、紫外線や放射線等の活性エネルギー線等を用いて重合させることにより、様々な特性を兼ね備えた優れたポリマーを得ることが出来る。この(メタ)アクリレートは、モノマーの構造や配合等を工夫することにより、目的とする性能を得られるので、コーティング剤、ライニング剤、粘着剤、接着剤、インキ、塗料、光学材料、電子材料、積層板、プリント基板、レジスト材料、半導体封止剤等様々な分野で利用されている。
近年、これらの分野においては、性能だけでなく生産効率や作業性のより良い物が求められており、特に、硬化が速く化合物の粘度が低く硬化物の物性バランスが良い物が求められている。一般的に、硬化速度を速くすることと塗膜の強度向上を目的に多官能(メタ)アクリレートモノマーが使用されており、粘度を低くすることと硬化収縮率改善のために、二官能(メタ)アクリレートモノマーや他の反応性希釈剤が配合されている(非特許文献1)。しかしながら、このような手法を用いた場合、既存の多官能(メタ)アクリレートモノマーと二官能(メタ)アクリレートモノマーなどでは、配合物を選択する事等により硬化性と低粘度を両立することはある程度可能であったが、各種物性において一長一短があり、塗膜の強度と伸び、密着性や硬化収縮など必要な性能をバランス良く得られる物はなかった。
UV・EB硬化材料・製品の市場実態と展望 P.19〜23 株式会社シー・エム・シー出版 2007年6月29日発行
本発明の課題は、硬化速度が速く低粘度で硬化収縮が小さくかつ、硬化後の塗膜の強度と伸び、密着性など必要な性能をバランス良く得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究した結果、(A)ポリグリセリン(平均重合度2〜12)とアルキレンオキサイド(炭素数2〜4のアルキレンオキサイド)との反応物において、ポリグリセリンの水酸基1当量に対しアルキレンオキサイドを0.5〜3.5モル付加反応させて得られるポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及び(B)ポリアルキレングリコール(炭素数2〜4のアルキレングリコール)のジ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物により上記課題を解決するに至った。
本発明のポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、硬化速度が速く低粘度であり、硬化収縮が小さい。また、光硬化物の物性は、塗膜の強度と伸び、密着性などに優れるため、コーティング剤、ライニング剤、粘着剤、接着剤、インキ、塗料、光学材料、電子材料、積層板、プリント基板、レジスト材料、半導体封止剤等様々な分野で利用することが出来る。
本発明では、ポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とするが、(A)ポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物のアクリレートについては、ポリグリセリンの重合度及びアルキレンオキサイドの種類や付加モル数及び(メタ)アクリレートの反応割合により種々の化合物を合成することができ、また、(B)ポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートについても、ポリアルキレングリコールの種類や重合度により種々の化合物を用いることができるので、以下に説明する。
本発明で用いられる(A)ポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートに使用するポリグリセリンは、水酸基当量から得られる平均重合度が2〜12のものであり、好ましくは同平均重合度が4〜10である。平均重合度が1すなわちグリセリンの場合、硬化速度が遅く好ましくなく、また平均重合度12より大きい場合、製造工程中に水洗することが困難である等、製造上種々の問題があるため好ましくない。
本発明で用いられるポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートに使用するアルキレンオキサイドは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられるが、エチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドが好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドは単独でも併用しても良い。アルキレンオキサイドの付加モル数は、ポリグリセリンの水酸基1当量に対しアルキレンオキサイド0.5〜3.5モルであり、好ましくは1〜3モルである。ポリグリセリンの水酸基1個に対しての付加モル数が0.5モルより少ない場合、ポリグリセリン骨格の2級のアルコールが増えるため(メタ)アクリレートを反応させることが難しくなり、逆に付加モル数を3.5モルより増やすと樹脂組成物を硬化させた後の塗膜の強度と伸びなどバランスの良い性能を得ることが困難になるので好ましくない。
本発明で用いられるポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートの反応率については、ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物の水酸基のうち、70%以上反応させることが好ましい。70%より少ないと反応速度が遅くなり、かつ製造工程中に水洗することが困難な場合がある。
また、本発明で用いられるポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレートの粘度は、特に限定されるものではないが、配合樹脂の粘度調整や取り扱い上の作業性の点から、25℃での粘度が2000mPa・s以下のものが好ましい。
次に、本発明で用いられる(B)ポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートの原料に用いられるアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール(ポリテトラメチレングリコール)などが挙げられ、そのジ(メタ)アクリレートであるポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールのジ(メタ)アクリレートは単独でも併用しても良い。
また、本発明で用いられるポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートの平均重合度は、特に限定されるものではないが、樹脂組成物を硬化させた後の塗膜の強度と伸びなどの点から、水酸基当量から得られる平均重合度が3〜45のものが好ましい。
本発明では、(A)ポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及び(B)ポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とするが、この2種のアクリレートは、樹脂組成物に対し、配合粘度や硬化性、硬化後の塗膜の強度と伸び、密着性、硬化収縮などの性能が損なわれない限り、任意の割合で配合することが出来る。しかし、硬化させた後の塗膜の強度と伸びなどバランスの良い性能が得られるという点から、この2種のアクリレートの配合割合は、重量比で3:7〜6:4が好ましい。
なお、本発明で用いられる(メタ)アクリレートは、ポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とするが、この2種のアクリレート以外に他の(メタ)アクリル系モノマーを単独若しくは2種以上併用しても良い。樹脂組成物に対し、配合粘度や硬化性、密着性、硬化収縮などの性能が損なわれない限り、任意の割合で併用することが出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において、本発明で用いられる(メタ)アクリレート以外の他の(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジエトキシ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、水添ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリエトキシヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリプロポキシヘキサ(メタ)アクリレート等のモノマー類を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は公知の方法によって硬化する事ができる。活性エネルギー線とは、電子線、X線、紫外線、低波長領域の可視光等エネルギーの高い電子線若しくは電磁波の総称であり、通常装置の簡便性及び普及性により紫外線が好ましい。紫外線を照射できる装置として多くの種類があるが、任意に選択できる。また、低波長領域側の可視光等エネルギーとして、青色LEDを用いることも可能である。
本発明において上記の中で、紫外線を用いて硬化させる場合に、ラジカル重合系光重合開始剤を使用する必要がある。光重合開始剤としては、公知のどのような光重合開始剤であっても良いが配合後の貯蔵安定性の良い事が要求される。この様な光重合開始剤としては、例えば分子内開裂型開始剤として、ベンジルケタール類、α−ヒドロキシアセトフェノン類、アミノアセトフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類、ベンゾイン類等、水素引き抜き型開始剤として、ベンゾフェノン類、チオキサントン類等が挙げられ、単独または2種以上を併用することができる。光重合開始剤を使用する必要がある場合、その使用量は、通常組成物の0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜7重量%である。
ベンジルケタール類としては、例えば2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等、α−ヒドロキシアセトフェノン類としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等、アミノアセトフェノン類としては、例えば2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等、アシルフォスフィンオキサイド類としては、例えばビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、モノアシルフォスフィンオキサイド等、ベンゾイン類としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン類としては、例えばベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等、チオキサントン類としては、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
さらに、光増感剤を単独あるいは2種以上と組合せて用いることができる。光増感剤としては、例えばN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類があげられる。
本発明の樹脂組成物は、所望により、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール等の有機溶剤、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、アクリルポリマー等の非反応性高分子樹脂;ポリジアリルフタレート、ポリジアリルイソフタレート等の反応性高分子樹脂;レベリング剤、消泡剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、光安定剤、重合禁止剤等の添加剤;炭酸カルシウム、タルク、シリカ、硫酸バリウム等の無機フィラー等を併用することができる。
本発明の樹脂組成物は、活性エネルギー線によって硬化させる際、公知の方法により、塗膜、フィルム等様々な形態とすることができる。よって、この組成物は、コーティング剤、ライニング剤、粘着剤、接着剤、インキ、塗料、光学材料、電子材料、積層板、プリント基板、レジスト材料、半導体封止剤等様々な分野で利用することが出来、また、紙、硬質及び可橈性プラスチック、金属基板、セメント、ガラス、石、セラミック、木材、その他を含む広い範囲の基板上へ適用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものでない。
<合成例1>
温度計、撹拌機、還流冷却管、水分離管、空気吹き込み管を備えた反応器に、テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物(ポリグリセリンの水酸基1当量に対しエチレンオキサイド1モル付加)100g(0.17mol)、トルエン500g、パラトルエンスルホン酸5g、ハイドロキノン0.3g、アクリル酸150g(2.08mol)仕込み、一定量の空気を吹き込み、かつ撹拌しながらトルエン還流雰囲気まで昇温し、約15時間かけて脱水エステル化反応を行った。反応終了後、60℃まで冷却し、10%NaOH水溶液で中和洗浄し、水層を除去した。更に有機層を10%硫安水溶液100gで洗浄し、水層を除去してから、トルエンを減圧留去し、テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物のアクリレート化物(A1)145gを得た。得られた生成物の粘度(JIS K7233の毛細管粘度計法に準じて測定)は、490mPa・s(25℃)であり、ケン化価から求めたアクリル酸の反応割合は、水酸基に対して92%であった。
<合成例2>
テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物をジグリセリンのエチレンオキサイド4mol付加物(ジグリセリンの水酸基1当量に対しエチレンオキサイド1モル付加)100g(0.29mol)、アクリル酸を169g(2.34mol)に変更した以外は合成例1と同様の反応を行い、ジグリセリンのエチレンオキサイド4mol付加物のアクリレート化物(A2)153gを得た。得られた生成物の粘度は、230mPa・s(25℃)であり、ケン化価から求めたアクリル酸の反応割合は、水酸基に対して90%であった。
<合成例3>
テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物をデカグリセリンのエチレンオキサイド12mol付加物(ポリグリセリンの水酸基1当量に対しエチレンオキサイド1モル付加)100g(0.08mol)、アクリル酸を134g(1.86mol)に変更した以外は合成例1と同様の反応を行い、デカグリセリンのエチレンオキサイド12mol付加物のアクリレート化物(A3)138gを得た。得られた生成物の粘度は、1340mPa・s(25℃)であり、ケン化価から求めたアクリル酸の反応割合は、水酸基に対して92%であった。
<合成例4>
テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物をデカグリセリンのエチレンオキサイド24mol付加物(ポリグリセリンの水酸基1当量に対しエチレンオキサイド2モル付加)100g(0.06mol)、アクリル酸を95g(1.32mol)に変更した以外は合成例1と同様の反応を行い、デカグリセリンのエチレンオキサイド24mol付加物のアクリレート化物(A4)124gを得た。得られた生成物の粘度は、890mPa・s(25℃)であり、ケン化価から求めたアクリル酸の反応割合は、水酸基に対して99%であった。
<合成例5>
テトラグリセリンのエチレンオキサイド6mol付加物をテトラグリセリンのエチレンオキサイド20mol付加物(ポリグリセリンの水酸基1当量に対しエチレンオキサイド3.3モル付加)100g(0.08mol)、アクリル酸を72g(1.00mol)に変更した以外は合成例1と同様の反応を行い、テトラグリセリンのエチレンオキサイド20mol付加物のアクリレート化物(A5)115gを得た。得られた生成物の粘度は、290mPa・s(25℃)であり、ケン化価から求めたアクリル酸の反応割合は、水酸基に対して93%であった。
<実施例1〜8、比較例1〜7>
実施例1〜8、比較例1〜7を表1で示すような処方で各成分を混合し(表中の数値は重量部を示す)、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整し、各種評価を行った。
実施例中の評価は以下の方法で行った。
フィルム物性:調整された組成物を、PETフィルム(厚さ:100μm)に約100μmの厚さで塗布し、紫外線照射器アイグランテージECS−401GX(アイグラフィックス(株)製)にて紫外線を照射し、硬化させた。得られた硬化フィルムを15×70mmにカットし、オートグラフAG−1S((株)島津製作所)にて、フィルム強度測定(クロスヘッドスピード:5mm/min、チャック間距離:30mm)を行った。
硬化性:調整された組成物(硬化性評価のみ光重合開始剤をIRGACURE907の代わりにIRGACURE184を使用)をポリカーボネートフィルム(厚さ:100μm)に約20μmの厚さで塗布し、上記の紫外線照射器にて紫外線を照射し、硬化するまでの積算光量にて硬化性を評価した。
○・・・100mJ/cm未満で完全に硬化した。
△・・・100mJ/cm以上300mJ/cm未満で完全に硬化した。
×・・・300mJ/cm以上で完全に硬化した。
収縮性:調整された組成物をポリカーボネートフィルム(厚さ:100μm)に約20μmの厚さで塗布し、上記の紫外線照射器にて紫外線を照射し、硬化させた。得られた硬化フィルムの反りを目視にて観察した。
○・・・基材のポリカーボネートフィルムに反りが見られない。
×・・・基材のポリカーボネートフィルムに反りが見られる。
密着性:調整された組成物をポリカーボネートフィルム(厚さ:100μm)に約10μmの厚さで塗布し、上記の紫外線照射器にて紫外線を照射し、硬化させた。得られた硬化フィルムをJIS K 5400に記載されたクロスカット−セロテープ(登録商標)剥離テストを行なった。
○・・・・100升中、全く剥離が見られない。
△・・・・100升中、30%未満の剥離が見られる。
×・・・・100升中、30%以上の剥離が見られる。
Figure 0005199750
表1の評価結果から、本発明の樹脂組成物は、有機溶剤で希釈せずとも低粘度であり、かつ基材を収縮させることなく、硬化速度が速く、硬化後の塗膜の強度と伸び、密着性も良好である。
本発明のポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いることにより、有機溶剤を使用しなくても低粘度の組成物を得られ、硬化速度が速く、硬化収縮が小さく、硬化後の塗膜の強度と伸び、密着性などに優れるため、コーティング剤、ライニング剤、粘着剤、接着剤、インキ、塗料、光学材料、電子材料、積層板、プリント基板、レジスト材料、半導体封止剤等様々な分野で利用することが出来る。

Claims (2)

  1. (A)ポリグリセリン(平均重合度2〜12)とアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)との反応物において、ポリグリセリンの水酸基1当量に対しアルキレンオキサイドを0.5〜3.5モル付加反応させて得られるポリグリセリンアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート及び(B)ポリアルキレングリコール(炭素数2〜4のアルキレングリコール)のジ(メタ)アクリレートを含有し、(A)と(B)との重量比が3:7〜6:4であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 光重合開始剤を含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。



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