JP5198749B2 - 手動操作式の車輪固定システム、車輪フォーク、フロントフォーク、車両ラックシステム、クイックレリーズ車輪固定・解除システム - Google Patents

手動操作式の車輪固定システム、車輪フォーク、フロントフォーク、車両ラックシステム、クイックレリーズ車輪固定・解除システム Download PDF

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Description

[発明の背景]
本発明は、包括的には自転車等の車輪付き車両(wheeled vehicle)に関する。特に、本発明は、工具を用いずに車輪ハブの片側のみでの操作によって車輪を容易に取り外すことができるが、車輪が車輪マウントから不用意に離脱することのない、中空軸車輪を車輪マウントに取り付ける装置及び方法に関する。
本願は、2005年9月7日に出願された、「Quick Release Bicycle Wheel」と題する米国特許出願第11/219,652号の一部継続出願である。
市場に出ているほとんどの高品質自転車は、クイックレリーズ前輪(場合によっては後輪)を備えている。これらの自転車は、クイックレリーズカムが緩んでいる場合でも両端で車輪スキュアを、したがって車輪を保持する凹んだ車輪マウント(又はドロップアウト)、又は小さなタブを含む、前輪の望ましくない離脱を回避する標準的な方法を用いる。本明細書で用いる場合、「スキュア」又は「車輪スキュア」という用語は、当業界では「支軸」、「ドローバー(draw bar)」、「連結棒」、「制御軸」、及び「保持棒」としても知られている。
現在市場に出ている自転車では、スキュアは中空ハブ軸内に同心状に取り付けられ、一端にはクイックレリーズカムが設けられ、他端には調整ねじナットが設けられる。スキュアアセンブリは、各側に1つずつの2つの円錐ばねによって車輪ハブ内に横方向にセンタリングされており、円錐ばねは、互いに逆方向に、一方がクイックレリーズカムを、他方がナットを外方に押す。クイックレリーズカムは、ロックされると、スキュアを外方に引くことにより、ドロップアウトに対して内方に押し進むとともに、遠位にあるナットが反対側のドロップアウトに対して内方に押し進むようにする。
このように、ドロップアウトは、ハブの片側ではクイックレリーズカムとハブとの間に固定され、ハブの反対側ではナットとハブとの間に固定される。大半の自転車のドロップアウトには、隆起タブが設けられるか、又は多くの場合、クイックレリーズ及びプッシュナット(nut push)がドロップアウト表面の残りの部分よりも凹んでいる表面が設けられる。クイックレリーズカムを開く1回のプロセスでは、クイックレリーズ及びナットが凹部又はタブを離れてドロップアウトから出ることを可能にするのに十分な「移動距離(throw)」が得られない。したがって、クイックレリーズを片手で持ちながら、ナットをねじ付きスキュアからさらに緩めなければならず、その後で初めて車輪をドロップアウトから取り外すことができる。このようにして、前輪の不用意な離脱が通常は回避される。
しかしながら、車輪をドロップアウトに再挿入するとき、調整ナットは緩んだままであり、車輪は自転車又は他の車輪付き車両に取り付けられているように見えるがそうではない。この「危険な状態」では、自転車は乗車可能に見えるが、前輪が車輪フォークから離脱しやすいため、極めて危険である。クイックレリーズ及びナットの状態をよく見さえすれば、乗り手には車輪が乗車用に固定されていないことが分かるであろう。
要するに、現在の自転車で用いられているシステムは、乗り手が調整ナットを締めてからクイックレリーズをロックするのを忘れないことに依存している。さらに、これを行うために、乗り手は片手で自転車を支えて別の手で自転車の片側のクイックレリーズを持ち、さらに別の手で自転車の反対側の調整ナットを回さなければならず、手が2つしかない普通の乗り手にはどうやっても車輪を安全に固定するプロセスが困難になる。さらに、クイックレリーズカムが適切に動作するように正しい張力までナットを調整するプロセスは、多くの乗り手にとって困難であることが分かる。
これらの問題を少しでも解決するためにいくつかの試みがなされてきたが、「危険な状態」の回避及び両手のみでのプロセスの容易な実行のいずれに対しても、満足のいく解決策を与えるものはなかった。
最近では、適切なクイックレリーズカムロックのために正しい張力まで、調整可能ナットを調整する必要のないシステムを提供するために、多くの試みがなされてきた(第6,260,931号(Stewart)、第6,241,322号(Phillips)、第5,961,186号(Phillips)、第5,673,925号(Stewart)、第5,653,512号(Phillips)、及び第5,121,973号(Phillips)を参照。)。‘973号特許は、車輪の片側から操作される主ロック装置を有する。
米国特許第6,260,931号(Stewart)は、クイックレリーズカムレバーが閉位置に付勢されるばね付勢式であるクイックレリーズ自転車車輪を開示している。調整ナットを緩めすぎないと仮定すれば、この装置が「危険な状態」の回避の問題を解決する。しかしながら、車輪を自転車に装着するために、作業者は片手で自転車を持ち、別の手でクイックレリーズレバーを係合したまま保持し、第3の手で車輪を挿入しなければならず、これは普通の乗り手には困難であることが分かるであろう。説明書がない場合、乗り手はフォークに車輪を装着するために調整ナットを緩めてからクイックレリーズレバーを「蝶ナット」ハンドルとして用いるかもしれない可能性がある。
米国特許第6,241,322号(Phillips)は、正しいクイックレリーズカム固定のために調整可能ナットを締結しなければならない距離を固定することによって、車輪フォークへの車輪の装着が若干容易になるクイックレリーズ自転車車輪を開示している。しかしながら、この装置では、「危険な状態」は回避されず、ナットが緩みすぎてスキュアから落ちることも防止されない。
米国特許第6,089,675号(Schlanger)は、車輪が一方のドロップアウトの、より従来的なスロットと、他方のドロップアウトのねじ孔とに取り付けられる発明を開示している。軸/スキュアは、一端に大きなノブを、他端にねじ領域を備える。このシステムでも、車輪が乗車用に車輪フォークに取り付けられているように見えるかもしれないが固定されていない「危険な状態」が回避されない。
米国特許第5,961,186号(Phillips)、米国特許第5,673,925号(Stewart)、及び米国特許第5,653,512号(Phillips)は全て、軸スキュアのクイックレリーズカムとは反対側にエキスパンディングナットがあるという本質的に同じ概念を開示している。このナットは、回転によって、又は乗り手が行う押し/引き動作によって幅が狭まることにより、ナット及び反対側のクイックレリーズが安全タブを離れて車輪が取り外されることを可能にする。これら3つの装置は全て、乗り手が車輪の片側にあるクイックレリーズカムをロック解除してから、車輪の反対側に移動して反対側のナットの幅を狭めることを必要とする。
自転車車輪が不用意に外れないことを確実にしつつ自転車からの容易な取り外しを可能にするシステムを設計するために、様々な他の努力がなされてきた。使い易さ及び絶対的な安全性の両方を提供するものはなかった。例えば、米国特許第5,576,020号は、取り付け及び取り外しの両方を行うために車輪の両側で操作が行われる、手動操作式の主ロック装置及び二次ロック装置を用いた手法を定義している。
米国特許第6,260,931号明細書 米国特許第6,241,322号明細書 米国特許第6,089,675号明細書 米国特許第5,961,186号明細書 米国特許第5,673,925号明細書 米国特許第5,653,512号明細書 米国特許第5,121,973号明細書
本発明の目的は、操作が簡単であり、安全であり、経験不足な乗り手が説明書なしで容易且つ直観的に使用できる、車輪レリーズシステムを提供することである。さらに、システムは、軽量であり、単純であり、製造費用が安くなければならない。
この目的は、車輪の片側での手動操作によって車輪を容易に取り外すことができるが、車輪との係合中は常に不用意な離脱が防止されるシステムで達成される。中空軸内に同心状に取り付けられる横方向移動スキュアは、一端に「ノンタッチ」ナットが設けられ、他端のクイックレリーズカムに向かってばね付勢される。車輪を取り外すためには、クイックレリーズカムを操作し、場合によっては次にカムをスピンさせて調整ナットを緩め、次にカム側アセンブリを軸方向内方に握り且つ/又は押して、この位置で保持しながら、車輪をフォークドロップアウトから取り外す。車輪を車輪フォークに再び挿入すると、スキュアはドロップアウトに自動的にロックされ、その後、使用者がクイックレリーズカムを誤って開いたままにした場合でも、車輪は多少緩いが車輪マウントに安全に挿入されたままとなる。このように、自転車又は車輪付き車両が安全に乗車できるように見える場合、実際に安全に乗車できる。
本発明とともに用いられるフォークドロップアウトは、大半の自転車で見られる標準的な種類のものであってもよく、又はドロップアウトの外面、また所望であれば内面にランプすなわち傾斜(ramp)が設けられてもよい。ランプを用いない場合でも、乗り手は片手で自転車を支えて他方の手でクイックレリーズ及び安全シリンダを握って保持しながら、車輪ハブをドロップアウトに挿入することができる。車輪が挿入されて、乗り手がカム及び安全シリンダを握ることをやめると、車輪はドロップアウトに自動的にロックされる。ドロップアウトにランプが設けられている場合、ばね付勢式のクイックレリーズカムアセンブリがランプに沿って進み、ハブ軸がドロップアウトの乗車位置に入ると自動的にロックされる。このシステムは、車両又は自転車の前輪及び後輪の両方で、或いは車両又は自転車の車輪若しくは車輪マウントを別の車両又は自転車に留めるシステムで用いることができる。
以下は、本発明の好ましい実施形態の詳細な説明である。本発明にいかなる変更を加えてもよく、こうした変更は具体的に示されていなくても本発明内にあるものとすることは、当業者には明らかである。
本発明の基本原理は、2つの車輪マウントすなわちドロップアウトを有する車輪フォーク又は車両フレームを含み、ドロップアウトはそれぞれ、外面若しくは内面、又は両面に凹面又は保持タブを有する。クイックレリーズ車輪は、中空軸ハブ及び内部に取り付けられたスキュアを有し、当該スキュアは、一端にクイックレリーズカム又は他の固定装置を、他端にナットを有し、クイックレリーズ端に向かってばね付勢されるため、ナットが隣接するドロップアウト凹面に対して常に付勢されて押し込まれることで、回転及び凹部から出ることが防止される。スキュアのクイックレリーズ端では、何らかの形の安全装置もばねによって凹部に押し込まれる。このように、クイックレリーズ端を軸方向内方に押してナットをその凹部領域から出さない限り、いずれの端もドロップアウトから出ることはできない。場合によっては、スキュアのクイックレリーズ端にある安全装置は、ナットとは別に操作されなければならず、場合によっては、安全装置は、車輪をドロップアウトから取り外すことを可能にする装置と同じ動きで操作することができる。
図1〜図8は、クイックレリーズレバーがロック解除されてスピンされてから内方に押されながら、安全プルシリンダが外方に引かれて車輪の取り外しを可能にする、第1の好ましい実施形態を示す。図1を参照すると、ドロップアウト2を有するフォーク1が、スキュア5を収容する中空軸4を有する標準的なハブ3を保持し、スキュア5は、一端に標準的なクイックレリーズ6及び標準的なクイックレリーズレバー7が、標準的なクイックレリーズばね8とともに取り付けられ、他端には調整ナット9が取り付けられる。この調整ナット9は、従来のシステムとは異なり、作業者が反対端のクイックレリーズをスピンしながら触れたり持ったりする必要のない「ノンタッチ」ナットである。
スキュア5のクイックレリーズ端には、多様な「引っ張り可能な」丸形及び非丸形の形状を取ることができる新規の安全プルシリンダ10が軸方向に取り付けられて、クイックレリーズばね8によってドロップアウト凹部11に押し込まれ、クイックレリーズばね8は同様に、調整ナットローレット面12を反対側のドロップアウト凹部11に押し当てる。クイックレリーズばね8及び調整ナットローレット面12からの圧力の組み合わせは、スキュアねじ領域13上で調整ナット9を緩めるためにクイックレリーズ6をスピンさせるときに調整ナット9がドロップアウト2に対してスピンしないようにする。これにより、従来技術とは異なり、本発明の片側操作が可能になる。調整ナット保持キャップ14は、調整ナット9がスキュア5の端から抜けないことを確実にする。調整ナット9の側面の空洞にすんなり入る調整ナット保持キャップ14に突き当たる点まで調整ナット9を緩めると、調整ナット9はそれ以上緩まることができずにスキュア5とともにスピンし始め、調整ナットローレット面12がドロップアウト凹部11及びドロップアウト2に対してスピンし始め、多くの場合、クイックレリーズ6において可聴粉砕音及び/又は異なるスピン感覚をもたらすことで、スキュア5が十分に回転しており車輪取り外しのためにさらに回す必要がないことを使用者に示す。
図2は、クイックレリーズカム41のロック解除動作を示す。多くの場合、これを行っても調整ナット9とクイックレリーズ6との間は十分に離間せず、広スロー(wide throw)クイックレリーズが用いられない場合、車輪を取り外すために調整ナット9とクイックレリーズ6との間の距離をさらに広げるために、図3に示すようにクイックレリーズ6を続いて回転させる必要がある。クイックレリーズ6の回転により、調整ナット9が調整ナット保持キャップ14又は或る種の別の停止面に突き当たるまで両者間の距離が広がる。
図4は、車輪取り外しプロセスの次のステップを示し、このステップでは、クイックレリーズ6を軸方向内方に押しながら、安全プルシリンダをそれに押し付けることで安全プルシリンダ10がドロップアウト凹部11から出てドロップアウト拘束面44を離れるようにし、調整ナット9もまた対応するドロップアウト凹部11から出てドロップアウト拘束面44を同様に離れる。ドロップアウト拘束面44は、車輪ハブアセンブリがフォークから不用意に離脱することを防止するのに重要な役割を果たす。また、ドロップアウト拘束面44及びドロップアウト突出面43は、図示のような凹部側ではなく「タブ」上にあってもよい。図5は、シーケンスの最後であり、スキュア5がドロップアウト開口15から出て、安全プルシリンダ10及び調整ナット9がドロップアウト突出面43を飛び越えたところを示す。この実施形態は、様々な異なるドロップアウト構成とともに用いることができる。図6は、ドロップアウト拘束面44がドロップアウト凹部11の下側領域に位置する場合に用いることができる従来のドロップアウト2を示す。
図7は、ドロップアウトランプ16がドロップアウト2の下側側部に加えられた新規のドロップアウトを示し、この場合、ドロップアウトの先端は、ドロップアウトへの車輪ハブの挿入し易さを最適にする位置に設定されるとともに、危険を避け輸送用カートンを突き刺さないほど十分な「丸み」がある。ドロップアウトのハブ/車輪側のドロップアウトランプ16は、ハブがドロップアウトに入るときのハブのセンタリングを容易にする役割を果たす。ドロップアウトの外側の非ハブ/車輪側のドロップアウトランプ16は、安全プルシリンダ10と調整ナット9との間を広げる役割を果たす。ドロップアウト開口15のわずかな角度も、開口15とドロップアウトランプ16との間のテーパのように、ハブがドロップアウトに入るときのハブのセンタリングを容易にする役割を果たす。
車輪を再装着する場合、プロセスは逆に行われる。しかしながら、ランプ16が用いられる場合、ランプがクイックレリーズ6を安全プルシリンダ10に押し付ける機能を果たすため、図5において、手でこの機能を果たす必要がなくなる。車輪がフォーク1に再装着されているとき、このドロップアウトランプ16は自動的に、調整ナット9と安全プルシリンダ10とを引き離して、クイックレリーズばね8を圧縮してから上方へ移動してドロップアウト突出面43を乗り越えた後でクイックレリーズばね8によってドロップアウト凹部11に引き入れられるようにする。この時点で、クイックレリーズ6及び調整ナット9が全く手動操作されていなくても、車輪をフォークから取り外すことはできない。従来の自転車では、車輪がドロップアウトに再挿入されて安全に乗車できるように見えても、車輪が再びフォークから誤って外れないようにするものはない。これは従来技術を越えて本発明が提供する安全条件である。従来の調整ナットを本発明とともに用いてもよい。しかしながら、調整ナット9を調整ナット保持キャップ14とともに用いれば、調整ナット9がスキュア5の端から誤って外れるという従来の自転車に共通の問題を引き起こさない点で新規である。
図8は、図3に示すスキュア5が図2に示す位置に締結回転させられると、回転限界制御キャップ停止面50が調整ナット保持キャップ14に突き当たることによってそれ以上の締結が阻止される、回転限界制御キャップ48を有するように変更された調整ナット9を示す。この構成では、クイックレリーズ6は、図示のように図2から図1の状態に移る際にクイックレリーズレバー7を用いてクイックレリーズカム41を完全に締結するように設定される。回転限界制御キャップ48は、調整ナット9の外側又は内側にあり得る回転限界制御キャップねじ49を用いることによって調整ナット9に対して調整されて、正確な設定を達成する。調整ナット保持キャップ14が回転限界制御キャップ停止面50に突き当たると、調整ナット9はスキュア5とともに、また表面調整ナットローレット面12がドロップアウト凹部11及びドロップアウト2に対してスピンし始め、多くの場合、クイックレリーズ6において可聴粉砕音及び異なるスピン感覚をもたらすことで、スキュア5が十分に回転しておりクイックレリーズレバー7を閉じる準備ができていることを使用者に示す。
したがって、この新規の回転制御システムは、ユーザが調整ナット9に触れることなく動作し、その可動域に予め設定された限界を与えることで、車輪を一端でロックするのに最適なクイックレリーズ機能と、他端で車輪を取り外すときにドロップアウト突出面43を乗り越えるのに最適なアウトボード設定(outboard setting)とを提供する。このように、これは、車輪を取り外すとき及び車輪を再装着するときの両方で、適切なクイックレリーズカム機能のためにスキュア5のスピンの限界をガイドする「スマート・ノータッチ」ナットである。
図9〜図15は、より容易な車輪取り外しのためのセンタリング機構が設けられている点を除いて、図1〜図8に示す実施形態と同じ機能を果たす第2の好ましい実施形態を示す。この変形形態は、図1〜図8に示す安全プルシリンダ10の代わりに2部品安全装置を用いる。図9〜図13は、この実施形態での車輪の取り外しのシーケンスを示し、この場合、安全システムは、クイックレリーズヘッド6が解除され、回転され、押し込まれている間は内側センタリングシリンダ18を常にドロップアウト2と接触させることにより、より容易な取り外しのための機構をセンタリングする。外側安全プルシリンダ17は、車輪取り外しのためにクイックレリーズヘッド6を押すのと同時に逆方向に握られなければならない。次に、内側センタリングシリンダ18は、ドロップアウト凹部11に沿って摺動してドロップアウト凹部スライド21に入り、図13に示すように車輪ドロップアウト2から逃げる。外側安全プルシリンダ17は、ドロップアウト凹部スライド21を通り抜けるには大きすぎるが、内側センタリングシリンダ18はそうではない。センタリングシリンダアセンブリリング20によって保持される安全シリンダ内側ばね19は、外側安全プルシリンダ17がドロップアウト拘束面44に対して内方にロックされたままであることを確実にするために用いられる。
車輪を再装着する場合、操作は逆に行われるが、図13に示す握り動作は必要ない。
図16〜図19に示すシーケンスは、図9〜図15の第2の好ましい実施形態の変更形態を示すが、調整ナット止めねじ30と組み合わせた回転不可能調整ナット46と、広スロークイックレリーズ一体型カムアーム22とが、図11に示すようにクイックレリーズ及びスキュアをスピンさせる必要をなくす。クイックレリーズクレードル24に載る面23は、クイックレリーズ一体型カムアーム22が図16から図17の状態に移るときに、図18に示すようにスキュア5を軸方向内方に押すと回転不可能調整ナット46がドロップアウト拘束面44を離れるようにするのに十分なほどカム中心からの距離が変わる。前掲の図のように、外側安全プルシリンダ17も、図19に示すように車輪取り外しを可能にするために握らなければならない。標準的な自転車ナットをこの実施形態で用いて、回転不可能調整ナット46の代わりとしてもよい。
車輪を再装着する場合、操作は逆に行われるが、図19に示す握り動作は必要ない。
図20〜図27は、図9の変形形態である第3の好ましい実施形態を示し、この場合、安全機構は同じように操作されるが、わずかに異なった機能を果たす。スロット付き外側センタリングシリンダ25は、クイックレリーズ6の圧力をドロップアウト突出面43に伝え、内側安全プルシリンダ26は、ドロップアウト凹部11内に収まるが、スロット付き外側センタリングシリンダ25の外側に延びて車輪取り外しのためにクイックレリーズヘッド6を押すのと同時に外方に握られなければならない2つの引張領域すなわち指掛け部を有する。この場合も同様に、安全シリンダ内側ばね19は、内側安全プルシリンダ26がドロップアウト凹部11に常に押し込まれていることを確実にし、クイックレリーズばね8は、調整ナット9が同様に反対側のドロップアウト凹部11に常に引き込まれていることを確実にする。図9に示す変形形態に勝るこの変形形態の利点は、図27に示すような標準的なドロップアウトを用いることができることである。車輪を再装着する場合、プロセスは逆に行われる。
図1〜図27に示すシステムは全て、最低でもユーザがクイックレリーズ及び安全装置を一緒に押して握ることを必要とする。場合によっては、握り動作を必要とせずにクイックレリーズを単に押すことが望ましいかもしれない。図28〜図46は、握り動作が必要ないシステムを示す。
図28〜図34は、リングギヤを有する内側センタリングシリンダ27が、リングギヤ28を備えるとともにリングギヤ軸29に取り付けられる、システムの第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズ一体型カムアームが開かれて押されると、スキュアギヤ歯31が、外側安全プルシリンダ17に取り付けられている外側安全シリンダラダーギヤ40と接触するリングギヤ28を回転させて、ドロップアウト凹部11から外側安全プルシリンダ17を押し出す。このように、クイックレリーズ一体型カムアーム22及びスキュア5を内方に押す一度の動作で、外側安全プルシリンダ17及び回転不可能調整ナット46の両方をドロップアウト凹部11から出し、車輪を取り外すことができる。車輪を再装着する場合、動作は逆に行われるが、図31に示す押し矢印は必要ない。
図35〜図40は、車輪取り外しのために車輪の両側を解除するためにクイックレリーズを内方に押すという同じ原理を用いる、第5の好ましい実施形態を示す。しかしながら、図35〜図40の機構は、いくつかの特有の概念を有する。ドロップアウト2には、内面にドロップアウト内側凹部36と、外面にドロップアウト凹部11とが設けられる。安全ディスク34及び安全ディスクばね35を収容するハブ安全ディスク凹部33があることにより、軸4はクイックレリーズ側のドロップアウト2内に延びない。したがって、荷重受け(load bearing)スキュア32は、クイックレリーズ調整可能カムアーム38がロックされていないときに車両の荷重を受けなければならない。クイックレリーズ調整可能カムアーム38は、前述の実施形態のように回転するが、回転するときに、荷重受けスキュア32を回転させるのではなく、スキュア調整可能カムねじ領域37上で調整可能カム45を進退させ、調整可能カム止めナット39によって端から抜けないようにされる。クイックレリーズスプレッドディスク42をクイックレリーズクレードル24と組み合わせることができることにより、これら2つが車輪の可逆性に合わせたサイズのドロップアウト凹部11に入らないようにすることができる。安全ディスク34と回転不可能調整ナット46とは、常に所定の距離だけ離間しており、荷重受けスキュア32が押されると、両方揃ってそれぞれの凹部領域から出る。安全ディスクばね35及びクイックレリーズばね8は、安全ディスク34及び回転不可能調整ナット46が常に安全のために凹部スロット内にあることを確実にする。
図41〜図46は、車輪取り外しのために車輪の両側を解除するためにクイックレリーズを内方に押すという同じ原理を用いる、第6の好ましい実施形態を示す。しかしながら、前述の好ましい実施形態全てと異なり、この場合、2つのドロップアウト2が互いの鏡像となっておらず、車輪の各側が可逆ではない。クイックレリーズ側のドロップアウト2は、スプリットドロップアウト安全ディスク開口47を有し、これは、スキュア5及び調整可能カム45が軸方向内方に押されると安全ディスク34がドロップアウト内側凹部36から出てスプリットドロップアウト安全ディスク開口47に入り、車輪取り外しのためにドロップアウトを離れることを可能にする。安全ディスク34及び回転不可能調整ナット46は、常に固定の距離だけ離間している。クイックレリーズ調整可能カムアーム38及び調整可能カム45はこの場合も、回転するときに、スキュア5を回転させるのではなく、スキュア調整可能カムねじ領域37上で進退する。図35に勝るこの実施形態の利点は、標準的なハブ3及び標準的な軸4の直径を用いることである。
上記の変形形態は全て交換可能である。それぞれが、カムの動作後にさらに回転又はスピンさせる必要をなくすことができる広スロークイックレリーズ一体型カムアーム22とともに用いることができる。これにより、回転不可能調整ナット46又は従来の自転車ナットの使用が可能になる。同様に、全ての変形形態は、車輪取り外しのためにクイックレリーズとナットとの間の距離を広げるためにさらに回転又はスピンさせる必要がある小スロー(small throw)クイックレリーズ6を用いることができる。図35〜図46を除いて、全ての変形形態は、クイックレリーズアーム動作の迅速な調整のために、図8に示すような回転限界制御キャップを有する調整ナットを用いることができる。
次に、図47〜図98を参照して、本発明のさらなる好ましい実施形態を開示する。
場合によっては、一般的な自転車使用者が正しいクイックレリーズカム動作のために張力を適切に調整する方法を理解し難いことが分かっている。クイックレリーズの反対側にある調整ナットを、カムが「跳ね上げ(flip-over-the-top)」方法で操作されると正しく固定される位置まで回す方法は、理解し難い場合がある。一般的な使用者は、ノブをきつくなるまで単に回すこと、又は別個のアセンブリにおいて「跳ね上げ」レバーを単に操作することは理解できる。しかしながら、現在のクイックレリーズシステムの場合のようにこれら2つが組み合わさると、一般的な使用者は、多くの場合これを正しく行わず、クイックレリーズレバーを限界まで回転締結して、正しく機能するのに必要な「跳ね上げ」動作を無視することによって、クイックレリーズレバーを「蝶ナット」のように用いることが知られている。これは、車輪が十分に締結されているように見えるが実際にはそうでないという状況を生む。
したがって、カムレバーを「跳ね上げ」式に単に操作することによって車輪が確実に固定されるシステムを有することが望ましい。代替的に、ノブをきつくなるまで単に回すことによって車輪が確実に固定されるシステムを有することが望ましい。さらに、これらの単純なシステムでも使用者の過失が生じた場合、安全を確保するために、これらシステムはいずれも、自動的に係合するか又は使用者に手動係合させる二次保持システムを有するべきである。したがって、図47〜図84及び図96〜図98に示すに示す車輪固定システムは、以下の基準を満たす。
[a]手動操作式の主車輪固定機構が設けられた自転車には、二次車輪保持機構も設けられるものとし、二次車輪保持機構は、主車輪固定機構の解除後に車輪ハブがフォークドロップアウトから出る時点で二次車輪保持機構が手動係脱されている場合にのみ、車輪を自転車から取り外すことを可能にする。
[b]ドロップアウトへの車輪ハブの挿入は、車輪ハブがフォークドロップアウトへ入る時点で主車輪固定機構又は二次車輪保持機構が車輪を自動的に固定することを必要とするものとする。又は、車輪ハブがフォークドロップアウトに入る時点で主車輪固定機構又は二次車輪保持機構による車輪の手動固定を必要とするものとする。
[c]主車輪固定機構の固定及び解除の全状態の間、二次車輪保持機構は、無干渉状態では車輪ハブをフォークから離脱させないものとする。
図47〜図56は、回転なしで「跳ね上げ」動作のみを必要とする勾配付き(beveled)広スロークイックレリーズレバーと、離脱クレードルとを組み込んだ、第7の好ましい実施形態を示す。この広スロークイックレリーズは、2つのドロップアウト拘束面44の高さを合わせたのと少なくとも同じ長さのカム変位距離すなわち「スロー」を有する。図47〜図50は、車輪アセンブリがフォークアセンブリに挿入されるシーケンスを示す。図53〜図56は、車輪アセンブリがフォークアセンブリから取り外されているシーケンスを示す。図47を参照すると、車輪アセンブリは、フォークドロップアウトに挿入され始めたばかりであり、クレードルばね53によってアウトボードクレードル52がインボードクレードル54から分離されることにより、マレアブル(malleable)クレードルインサート59が勾配付きクイックレリーズ可変縁部55に押し付けられている。ロック可能調整ナット58が、ナイロック(nylock)を有するカウンタロックナット56に対して正しいクイックレリーズカム張力が得られる位置ですでにロックされている。最初の組み立て時には、車輪をフォークに挿入し、適切なクイックレリーズ動作を得るのにまさに正しい位置までロック可能調整ナット58をスキュア5に通す。次に、ナイロックを有するカウンタロックナット56をスキュア5に工具を用いて通し、ロック可能調整ナット58が回転しないようにしながら、ナイロックを有するカウンタロックナット56をそれに対してきつく締めて、これらをスキュア5の周りでこの地点から手で回転させることができないようにする。ナイロック57は、アセンブリが振動によってスキュア5の端から緩まりも外れもしないことを保証する。
車輪アセンブリが挿入されるとき(図47から図48の状態へ)、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がドロップアウトランプ16によって斜め外方に移動するときにハブ3は内側ハブセンタリングランプ66によってセンタリングされる。図48は、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がドロップアウト突出面43を乗り越えるようにするのに十分な余地が離脱クレードルの部材間にあることを示す。図48には、車輪を装着するにはインボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がドロップアウト突出面43に乗り上がってドロップアウト突出面43に沿って摺動するだけでよいため、離脱クレードル及び内側クレードルばね53が必ずしも完全に圧縮されるわけではないことも示されている。ドロップアウトランプ16が用いられない場合、図48は図55に置き換えられ、このシーケンスで手動操作される。
図49は、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がドロップアウト凹部11に嵌め込まれることにより、二次保持システムと係合しているところを示す。この時点で、主ロックシステム、可変カム体82、及びクイックレリーズ一体型カムアーム22がロックされていなくても、車輪はフォークから誤って離脱することはない。したがって、作業者が車輪をフォークに挿入したがクイックレリーズ領域にもハブ領域にも全く触れていないにもかかわらず、二次保持システムは安全のために自動的に係合されている。より強力なばねが用いられる場合、可聴「クリック音」がすることにより、二次保持システムが自動的に係合したことを使用者に知らせる。
図50は、クイックレリーズ一体型カムアーム22が「跳ね上げ」式に操作され、完全に係合した主ロックシステムと離脱クレードルとが互いに圧縮されているところを示す。クイックレリーズも調整ナットもスピンさせる必要はない。
図51は、円錐クレードルばね53の幅広端がインボードクレードル54側にある離脱クレードルの拡大図である。図52は、円錐クレードルばね53の幅広端がアウトボードクレードル52側にある離脱クレードルの拡大図である。
図53〜図56は、車輪をロック解除してフォークから取り外す手順を示す図のシーケンスである。図53は、ロックされた乗車位置を示す。図54は、クイックレリーズレバーがロック解除されたところを示す。この状態では、主ロックシステムは係脱されているが、二次保持システムは係合されたままである。可変カム体82及びクイックレリーズ一体型カムアーム22がカム主ロックシステムを解除するために「跳ね上げ」方法で操作されるとき、アウトボードクレードル52及びマレアブルクレードルインサート59は、可変カム体82に常に係合又は近接したままである。
図55は、インボードクレードル54がアウトボードクレードル52及び可変カム体82に手動で押し当てられることにより、スキュア5をロック可能調整ナット58に向けて押して、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がドロップアウト凹部11から出てドロップアウト拘束面44を離れるようにするところを示す。換言すれば、インボードクレードル54を引くのと同時に可変カム体82を押し、車輪取り外しのためにアセンブリがセンタリングされるように両者を保持する。このように、二次保持システムを手動で係脱させた状態で車輪がフォークから取り外される。
したがって、二次保持システムが係脱された状態でない場合、車輪を取り外すことはできない。二次保持システムを単に操作して手を離すだけでは、車輪を取り外すことができない。このように、二次保持システムを係脱させてから係脱させたことを忘れてしまう可能性はない。この操作は、自転車のクイックレリーズ側からのみ行われ、自転車のロック可能調整ナット58側で操作を行う必要はない。
図56は、車輪がフォークから取り外された、シーケンスの最終状態を示す。この時点で、二次保持システムを開いた状態にしておく必要はもはやない。スキュア5は長さが様々であり得るため、長すぎる場合、突出したままだと乗り手の脚を切ってしまう可能性があるが、ロック可能調整ナット58は、このようなスキュア5を収容する空洞を提供するという点で新規である。このように、ロック可能調整ナット58は、乗り手に危険を及ぼすことなくスキュア5を長いままにしておくことができる(スキュア5が短く切断されすぎると、自明の理由から安全ではない)。図示はされていないが、このシステムは、二次保持システムの自動ロック用の1つ又は複数のランプを有さないフォークとともに用いられる。この場合、システムは、車輪を装着するために手動で離脱させなければならず、車輪を装着するシーケンスは、図53〜図56に示すシーケンスを逆にするだけである。
多数の変形形態が本発明の範囲内にあることが、当業者には自明であろう。こうした変形形態としては、限定はされないが、インボードクレードルを指用凹部のない単純な平座金か、又は多様な他の形状にすること、振れ止めナイロンインサートを有する標準的な調整ナット、又はスキュアと一体の端、又は任意の他の調整可能若しくは固定ナットを用いること、様々な他の形状のばねを用いること、及び異なる形状又は様式のクイックレリーズヘッドを用いること(両側で凹部を出ることを可能にするのに十分な「スロー」を与える限り)が挙げられる。さらに、図示のシステムは、前輪にも後輪にも用いることができる。これもまた図示されていないが、2部品離脱クレードル(52及び54)及び狭スロー(narrow throw)標準クイックレリーズが、図1に示すような回転ベースのシステムとともに用いられる。
使用のたびに回転させて再調整しなければならない今日の大半の自転車で用いられる「ハーフパイプ」クレードルを有する、標準的なクイックレリーズは、クイックレリーズクレードルがクイックレリーズレバー/カムに対して回転する量が変わることがあり得ることで、クイックレリーズカム変位面(varying surface)とクレードルとの間の位置ずれが生じるという問題を有する。この問題は、多くの場合、使用者がクレードルを正しい位置に回転し戻すことによって、又は調整ナットを緩めて不適合な嵌め合いに必要な余分な空間を与えることによって、補正される。
ドロップアウト拘束面44と少なくとも同じ大きさのカム変位距離すなわち「スロー」を有する広スロークイックレリーズカムの使用を考える場合、この問題はいくつかの理由から増幅される。第1に、広スロークイックレリーズは、正しいカム動作のために一度だけ予め設定され、特定の調整点で固定され、多くの場合はそれ以降手動で調整不可能であるため、クレードルとクイックレリーズカムとの関係が寸法変化しないことが重要である。「ハーフパイプ」クレードルがこの広スローカムに対して回転すれば、カムは概して「ハーフパイプ」の側部を圧潰して全体の寸法を変えるため、もはや調整不可能となり得る。第2に、広スローカム及びクレードルは、可変カム直径が小さい従来のクイックレリーズよりも「平坦」であることにより、望ましくない相対回転が生じやすくなる。
図57は、この問題を軽減する、広スロークイックレリーズヘッド、レバー、及びクレードルの好ましい実施形態を示す。斜縁55付きの可変カム体82は、椀形クレードル面63を有する適合するマレアブルクレードルインサート59を互いに対して任意の角度だけ回転させることが問題なくできる。いずれの相対回転角度でも、勾配付きクイックレリーズ可変縁55及び椀形クレードル面63は互いに対して広い圧接面で同じ調整状態を維持することにより、クレードルが回転する場合でも再調整を必要とせずに主ロックシステムを適切に機能させることができる。
図58は、ハーフパイプクレードル面64を有するマレアブルクレードルインサート59とともに用いてハーフパイプクレードル面64との間に広い圧接面を形成するクイックレリーズ可変縁23を有する、勾配なし(non-beveled)広スロークイックレリーズを示す。この勾配なしクイックレリーズ可変縁23は、非位置合わせ(non-aligning)椀形クレードル面63とも非位置合わせ平面(図示せず)とも用いることができない。いずれの場合も、クイックレリーズカムが車輪ロックのために十分な圧力を加えることができないようにする点荷重又は線荷重が生まれるであろう。この広スローレバーは、図59〜図61に示すシステムとともに用いることができる。本明細書に示す実施形態は全て、勾配付き又は平坦、又はサイドスロークイックレリーズとともに用いることができる。
図59は、ハーフパイプクレードル面64を有するマレアブルクレードルインサート59と、直径「A」を有するスキュア5よりも小さな位置維持ばね直径65「B」を有する内側クレードルばね53とを用いるシステムを示す。このように、円錐内側クレードルばね53の小端は、スキュア5に沿って容易に摺動しないため、クイックレリーズが「跳ね上げ」式に操作される間、アウトボードクレードル52に対して一定の圧力を加えてクイックレリーズ可変縁23に押し当てたままにする。このように、アウトボードクレードル52と可変カム体82との相対回転が妨げられる。
図60は、外側クレードル回転防止孔75内及びクイックレリーズスロット77内に嵌まることによりアウトボードクレードル52と可変カム体82とを相対回転させないようにする、スキュア取り付け式外側クレードル回転防止部61を示す。図61は、可変カム体82とアウトボードクレードル52との間の偶発的な回転を防止するために図示のような位置にあり得る一体型外側クレードル回転防止部62を有する、ハーフパイプクレードル面64を示す。クイックレリーズ内側スロット縁60は、一体型外側クレードル回転防止部62が占める追加領域に対応するように変更される。
これらの好ましい実施形態は、跳ね上げ式広スロークイックレリーズ又はサイドアームクイックレリーズを大型化し広スロー用途に適合させて作ってもよい。この既知のサイドアーム広スロー技術も、2つのドロップアウト拘束面44の高さを合わせたのと少なくとも同じ大きさの「スロー」を有さなければならない。後述する単動実施形態では、「スロー」は1つのドロップアウト拘束面44の高さよりもわずかに長い高さに減らすことができる。広スローサイドアームクイックレリーズを好ましい実施形態で用いる場合、クイックレリーズ外側カバーをインボードクレードル54内に部分的に収容することができる。この好ましい実施形態は、車輪挿入中に二次保持システムを自動的に係合させるか又は二次保持システムの手動係合を必要とするようにすることができる。自動システムが求められる場合、図62及び図63に示す傾斜ドロップアウトシステムが用いられる。
図62は、車両をフォークに挿入すると二次保持システムと自動的に係合するフォークドロップアウト2の実施形態の詳細を示す。車輪がドロップアウトに挿入されると、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58がスロットハブセンタリングランプ67及びランプ間ベベル(ramp intersection bevel)68と接触し、車輪がさらに挿入されると、ドロップアウトランプ16と接触する。この一連の面は、インボードクレードル54及びロック可能調整ナット58を持ち上げてドロップアウト突出面43を乗り越えさせる役割を果たす。ドロップアウト鈍端72は、車輪がフォークに取り付けられていないときに輸送用カートン、床、又は乗り手に損傷を与え得る鋭端を有さないようにするものである。内側ハブセンタリングランプ66は、車輪装着中にハブ3をセンタリングする役割を果たす。
図63は、無凹部(凹部の無い)締め付け領域70及び無凹部ドロップアウト安全タブ71を有する、図62と同じように機能する無凹部ドロップアウト69を示す。この一連のランプは、二次保持システムが所定の場所に自動的に嵌まる間にハブ領域でいかなる操作も必要とせずに、自転車及び車輪を単に持ちながら車輪を容易に装着することを可能にする。さらに、この一連のランプは、車輪をフォークにおいて前後方向及び左右方向の両方でセンタリングすることも容易にする。詳述したこの一連のランプは、図7、図15、図32、図86、図87、及び図88に示すドロップアウトで用いることもできる。任意の好ましい実施形態の任意の他のドロップアウト形状とともに、種々のドロップアウトが交換可能である。
図64〜図67は、ロック可能調整ナット58の詳細を示す。図示の全ての場合において、何らかのカウンタロック手段がロック可能調整ナット58と組み合わせて用いられる。しかしながら、図68には、本出願全体でこれらのロックナットの代わりとなることができる今日の多くの自転車で見られるナイロック振れ止め(vibration stop)を有する標準的な調整ナットも示されている。図64は、重量を減らすために調整ナットナイロンカバー74を組み込んでいる。図65は、単一材料ロック可能調整ナット58を示す。図66は、ナイロック56を有するカウンタロックナットをカウンタロックナット76で置き換える変更形態を示す。これらナットのいずれにも、必要であれば工具適合面を設けることができる。
図67は、ねじ無しスキュア面84を締結する調整ナット止めねじ30を用いる滑り嵌めロックナット78を示す。これにより、スキュア5のねじ山が損傷することがなくなる。図69は、ロック可能調整ナット58とともに用いられるアセンブリを示す。図70は、ロック可能調整ナット58の代替例を示し、この場合、スキュア5は一体スキュア端79を有し、カム軸カウンタロックナット81に対して固定される調整可能・ロック可能カム軸80を用いて可変カム体82で調整が行われる。使用のたびにカム張力調整の必要がない、最初に調整可能で次にロック可能なシステムを作るには、図示はされていないが可能な多くの方法がある。
クイックレリーズ前輪の主な用途の1つは、輸送用車両に自転車を搭載できるようにすることである。現在の車両ラックは、多くの場合、以下のアイテムのいずれも提供しない。第1に、現在の車両ラックは、作業者が主ロックシステムのロックを忘れた場合に自転車を車両ラック上に自動的に保持する二次保持システムを提供しない。自転車が高速の状況で緩んだ場合に致死的な発射物になり得るため、これは重要である。第2に、使用者が両手で自転車を持ち上げてルーフラックに載せようと試みるとき、多くの場合、フォークをラックに固定するために自転車をスタンド上で垂直に保持しながら片手を離すことは困難である。これは、車高の高い車両ほど、又は斜面に停車中の車両ほど困難になる。したがって、自動二次保持システムを車両ラックシステムに組み込むことが有益であろう。
図71〜図74は、自転車を車両に搭載するためのラックシステムを包含する第8の好ましい実施形態を示す。図71は、車両用自転車ラック85が、前部が車両ラックフォークマウント86に取り付けられ後部が後輪マウント87に取り付けられた自転車を保持しているところを示す。図72は、車両ラックフォークマウント86に取り付けられて車両ラックフォークマウント斜縁88を用いてセンタリングされている自転車フォーク1の断面図である。取り付けプロセスは、車輪ハブが取り付けられる場合と同じであり、フォークが車両ラックフォークマウント86に取り付けられてラックの二次保持システムと自動的に係合した後で、可変カム体82及びクイックレリーズ一体型カムアーム22が主ロックを行うために操作される。使用者がラック上で複数の自転車を用い、適切なカム張力を得るためにいくらかの調整を必要とする場合があるため、ロック可能調整ナット58ではなく調整ナット9が図示されている。しかしながら、いずれのナットを用いてもよく、別のナットを用いてもよい。
図73は、ロック解除位置にあり自転車フォークを受け入れる準備ができている車両ラックフォークマウント86の断面図である。図74は、明確化のために図71には示さないが車両用自転車ラック85に取り付けることができる前輪マウントの断面図である。車両ラック車輪マウント89が車両ラック車輪マウント傾斜ドロップアウト90を用いて前輪を自動的に固定して二次保持システムを係合させる一方で、車両ラック車輪マウントマレアブル面91がクイックレリーズ一体型カムアーム22を用いて種々の予め設定された調整点で車輪を締め付けることを可能にする。図示の二次保持システムの自動係合ではなく二次保持システムの強制手動係合を必要とする、ランプを全く有さないシステムが、図示されていないが当業者には自明である。本出願に示される他の主システム及び二次システムを車両ラックシステムとともに用いることも、図示されていないが当業者には自明である。
図75〜図80は、単にクイックレリーズ一体型カムアーム22を開いてから可変カム体82を内方に押すだけで車輪取り外しが行われる、第9の好ましい実施形態を示す。この好ましい実施形態は、図28〜図34に示す実施形態と同様である。図75〜図78は、車輪の取り外しを示す断面図のシーケンスである。図75は、システムがロックされた乗車状態にあるところを示す。図76は、クイックレリーズ一体型カムアーム22がロック解除されて変更形のアウトボードクレードル93が可変カム体82と接触したまま外方に飛び出しているところを示す。図77は、可変カム体82を内方に押すことにより二次保持システムを解除するところを示す。図78は、可変カム体82を内方に押し続けながら車輪取り外しのプロセスを開始するところを示す。二次保持システムがドロップアウト拘束面44を離れると、車輪取り外しを完了するために可変カム体82をそれ以上内方に押し続ける必要はない。図79は、乗車状態にある図75に示す2部品クイックレリーズクレードルの細部断面図を示し、プッシュレリーズトリガ92がスキュア5(図示せず)に螺合され、二次保持システムを解除するのに正しい位置へ調整される。プッシュレリーズトリガ92は、同心内側マレアブルクレードルインサート59及び変更形のアウトボードクレードル93である。可変カム体82が内方に押されると、2つのことが起こる。すなわち、プッシュレリーズトリガ92がピボットレバー96を回転させることでインボードクレードル外側部品97をアウトボードに持ち上げてドロップアウト拘束面44から離し、スキュア5がロック可能調整ナット58をアウトボードに押して、車輪取り外し中にこれも同様にドロップアウト拘束面44を離れるようにする。インボードクレードル内側部品95は、ドロップアウト凹部スライド21(図15に示す)に嵌まってそれに沿って摺動する直径を有するが、インボードクレードル外側部品97は、ドロップアウト凹部スライド21を通り抜けず、車輪取り外しを行うために持ち上げられなければならない(raised up and over)。
図77及び図78の2部品クレードルの詳細図が図80に示されており、可変カム体82が押されて車輪取り外しを可能にする。この第9の好ましい実施形態に必要なフォークは図15に示すようなものである。スキュア5の片側を一度押すことで両方の二次保持システムの持ち上げを達成する多様な他の手段があることは、当業者には自明であろう。
図81〜図84は、図75〜図80と同様の第10の好ましい実施形態を示し、この場合、単にクイックレリーズ一体型カムアーム22を開いてから可変カム体82を内方に押して回転させるだけで車輪取り外しが行われる。図81〜図84は、車輪の取り外し中のクイックレリーズ側動作を示す断面図のシーケンスである。図81は、システムがロックされた乗車位置にあるところを示す。図82は、クイックレリーズ一体型カムアーム22がロック解除されたところを示す。図83は、可変カム体82がインボードに押されることで、変更形プッシュレリーズトリガ98がトリガピン99とともにインボードクレードル内側部品「L字」形切欠部100(図示せず)及びインボードクレードル外側部品持ち上げ切欠部101内を、インボードクレードル内側部品95と接触して止まるまで進むようにすることを示す。次に、図84は、クイックレリーズ一体型カムアーム22が回転することで変更形プッシュレリーズトリガ98及びトリガピン99も回転するが、インボードクレードル内側部品95は変更形プッシュレリーズトリガ98とドロップアウトとの間に挟み付けられているため回転しないところを示す。インボードクレードル内側部品95は、望ましくない回転が行われないようにするのを助けるために高摩擦インボード面を有してもよい。インボードクレードル外側部品97は、インボードクレードル内側部品95に回転固定されるため、トリガピン99がインボードクレードル外側部品持ち上げ切欠部101に沿って押し進み摺動して初めてドロップアウト凹部から持ち上がって出ることができる。トリガピン99は、インボードクレードル外側部品97と接触したままであるが、この接触は断面に示されていない。
このシステムも、第9の好ましい実施形態の場合のように、図15に示すようなフォークドロップアウトを用いる。この押し回しシステムは、スキュアに回転固定されていない、また図85に示すようにスキュアが軸/車輪に対する回転に抵抗する、クイックレリーズヘッドとともに用いることもできる。カムクイックレリーズを開いてからそのクイックレリーズの二次運動で二次保持システムを係脱させることを用いる、多様な他の機構(図示せず)及び方法があることは、当業者には自明である。この二次運動は、押し、引き、押し捻り、引き捻り、「跳ね上げ」操作のさらなる組み合わせ等であり得る。クイックレリーズのこのような二次運動により、車輪の両側で二次保持システムを解除することができる。
図85は、対応する形状の嵌合ハブ軸106内に嵌まって互いに回転固定されるようにする、この場合は六角形の回転抵抗スキュア102を示す。さらに、アウトボードクレードル52及び回転抵抗カム軸83も回転抵抗スキュア102に回転固定されることにより、可変カム体82に対して誤って回転できないハーフパイプクレードル面64が得られる。このシステムはまた、自転車の重量が、嵌合ハブ軸106がドロップアウトに対して回るのを防ぎ、したがって回転抵抗スキュア102が回るのも防ぐため有益である。これはさらに、以下の好ましい実施形態に示すように回転抵抗スキュア102を回すことなく回動ノブを回転抵抗スキュア102の端に螺合させる。
前述のように、一般的な自転車使用者は、適切なカム動作のための微調整を行うためにクイックレリーズシステムを回してからカムの「跳ね上げ」操作を用いる際に、多少苦労する。しかしながら、これら2つの操作自体はいずれも理解し難いものではない。前述の好ましい実施形態は、回転させない「跳ね上げ」操作を必要とする。以下の好ましい実施形態は、主ロックシステム及び二次保持システムをロックするために単純な回転しか必要としない。しかしながら、単純な手動回転は概して、「跳ね上げ」カムクイックレリーズが生み出すことができるのと同じレベルの締め付け力を生み出さない。したがって、より小さな締め付け力で安全且つ効果的な車輪保持を提供することができる新規のシステムが望ましい。
図86〜図88は、ドロップアウトのインボードハブ側に新規のドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103を組み込んだ同じフォークドロップアウトの3つの図である。このドロップアウトは、対応する形のハブとともに用いられる。特定の形状が図示されているが、同じ固定を行うために多様な非平坦合わせ面(marrying surfaces)を用いることができる。ドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103は、主固定装置がロックされるときに、ハブとドロップアウトとの間の微動に対して平面よりも大きな抵抗を与える。さらに、傾斜面は、車輪がドロップアウトから出るために、車輪取り外し中にフォークブレードがアウトボード方向に曲がって固定機構を乗り越えるのに十分な余地がなければならないため、二次保持装置も提供する。フォークブレードを広げるのに十分な引張力も車輪に対して車輪取り外し方向に加えられなければならない。この力は、片側に分布するようにタイヤ/リム領域に加えられる方がよいことが分かっている。
前述のシステムとは異なり、このシステムは、ハブの各側にあるばねを用いてセンタリングされることが好ましい。前述の実施形態の全てにおいて、二次保持システムが手動で係脱された状態になると、車輪にはフォークから出るのに障害となる物が何もなくなる。ドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103を有するドロップアウトを用いる場合、重力で車輪が外れ易くなることはない。車輪は強制的に取り外さなければならない。基本的に保持又は非保持でありそれらの中間がない二元機能であった従来技術の二次保持システムとは異なり、このドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103は、より大きな力によって克服される車輪取り外しに対する抵抗を用いる二次保持システムを提供する。
図89〜図94は、回動ノブ104を用いて主固定システムをロックする第11の好ましい実施形態を示すが、二次保持装置の変形形態が示されている。図89は、ドロップアウトキャッチフィンガレバー111が開かれた状態になってドロップアウトキャッチ突起部110が逆回転止めキャッチ109の回転を抑えなくならない限り、回動ノブ104を緩めるように回すことができないシステムを示す。回動ノブキャップナット105は、回動ノブ104が回りすぎることを防止する。嵌合ハブ軸106は、回動ノブ104を回転させながら回転抵抗スキュア102が回転するのを防止する。
前述のシステムとは異なり、複数の二次保持システムが図示されている。二次保持システムの1つはドロップアウトキャッチフィンガレバー111であり、もう1つはドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103であり、これはハブ凹部107に対する運動に抵抗する。ドロップアウトキャッチフィンガレバー111は、回動ノブ104を緩めながら手動で係脱される。乗り手がフォークに取り付けられる車輪の方向を逆にすることが多いため、ドロップアウトキャッチフィンガレバー111は図示のように両方のドロップアウトに装着されるべきである。回転抵抗スキュア102が図示されているが、標準的なスキュア5が用いられる場合、ドロップアウトキャッチフィンガレバー111を用いて、回動ノブ104を回転させながら一体スキュア端79の回転に抵抗することができるであろう。逆回転止めキャッチ109は、回動ノブ104を締結するときにドロップアウトキャッチフィンガレバー111を操作する必要がないように構成される。
回動ノブ104の望ましくない緩み回転に抵抗するか又は緩み回転を止める多様な他の機構が、図示はされていないが当業者には自明である。
図90は、回動ノブ104及びドロップアウトキャッチフィンガレバー111の側面図である。図91は、二次保持システムが、高摩擦面112に押し当たって望ましくない緩み回転をなくすドロップアウトばね付勢式玉軸受113を備えることを除いて、図89と同様のシステムを示す。図92は高摩擦面112を示し、図93はドロップアウトばね付勢式玉軸受113の可能な配置を示す。図94は図91と同様であるが、回動ノブ104の望ましくない緩み回転にいかなる抑制も与えられず、設けられる二次保持システムは、ハブ傾斜取り付け隆起部115を収容するドロップアウトハブ取り付け凹部114だけである。多様な非平坦の対応ハブと、車輪取り外しに抵抗するドロップアウト取り付け面の非平坦形状とが、当業者には自明である。
図95は、無凹部ドロップアウト108を締め付け、ドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103を乗り越えるのに十分な「スロー」を有する可変カム体82を示す。ドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103によって提供される二次保持システムは、図示されているが、以下の図に示す二次保持システムとともに用いられる場合は必要ない。
本明細書で説明する実施形態の全てが、フォークドロップアウトに作用する二次保持システムを用いる。これらの種々の実施形態を操作する際には、タイヤがブレーキから出るのに十分なクリアランスを与えるために、従来のリムブレーキシステムを通常は係脱させなければならない。従来のリムブレーキシステムでは、ハブが誤ってドロップアウトから出ると、リムに取り付けられたブレーキは、タイヤと係合して車輪のスピンを或る程度止めてしまうことが多い。場合によっては、ハブ軸がドロップアウトから出る前にブレーキパッドがタイヤと係合するかもしれず、これにより車輪の回転が急停止して、乗り手をハンドルバーの上に放り出す可能性が高い。図示の全ての車輪実施形態は、何らかの形態の自動又は強制手動二次保持システムを有するが、フロントブレーキを再固定するよう機械的に注意を促すものはない。したがって、二次車輪保持及びフロントブレーキ再固定を組み合わせ、これら両方が自動であるか又は強制的に手動で再係合されるシステムを有することが理想的であろう。
図96〜図98は、車輪取り外しのシーケンスを示す。図96は、車輪及びフロントブレーキが乗車状態にあるところを示す。ブレーキが作動されると、2つのブレーキアーチ129がインボードに動いて、高摩擦ブレーキパッド面125を有するブレーキパッド116がリムブレーキ面117に対して作用して自転車を減速又は停止させるようにする。リム二次車輪保持機構118が、低摩擦面124よりも上に、ハブ軸がドロップアウトから出るためにハブが移動するのに必要な距離よりも短い距離だけ離れて設定される。ブレーキケーブル119が、ブレーキケーブルハウジング128内のブレーキ制御レバー(図示せず)まで延び、ブレーキケーブルハウジング128は、ハウジング止めピボット126を用いて第1のケーブルレリーズユニット121に枢着されるブレーキケーブルハウジング止め120で終端する。第2のケーブルレリーズユニット122は、ケーブルレリーズばね123で第1のケーブルレリーズユニット121の一端に枢着して、ブレーキケーブルハウジング止め120及び第1のケーブルレリーズユニット121を図96に示す位置に付勢する。ブレーキアーチ129は、ブレーキアーチばね127によってリムブレーキ面117から引き離され続ける。ブレーキを解除することによって二次車輪保持システムを係脱させるためには、第1のケーブルレリーズユニット121の左側を持ち上げて、図示のように時計方向にケーブルレリーズばね123を中心に枢動させる(pivoted up, over, and around)。ケーブルレリーズばね123は、第1のケーブルレリーズユニット121が図96に示す位置から図97に示す位置へ移動するときの動きに抵抗する。
したがって、無干渉状態で、第1のケーブルレリーズユニット121及びアセンブリ全体は、常に図96に示すような構成に戻って、2つのブレーキアーチばね127を克服することになる。第1のケーブルレリーズユニット121は、図96に示す位置では、ブレーキがかけられてブレーキケーブル119が張るとケーブルレリーズばね123の周りをさらに反時計方向に回転しようとする傾向がある。しかしながら、第1のケーブルレリーズユニット121が第2のケーブルレリーズユニット122に衝突するため、この方向へのさらなる回転は不可能である。図示はされていないが、第1のケーブルレリーズユニット121を回転させるために解除する必要があるオプションのキャッチがある。
図97は、第1のケーブルレリーズユニット121がケーブルレリーズばね123の周りを手動で回転させられており、ブレーキアーチ129がアウトボードに回転させられて、車輪が取り外されるとリム二次車輪保持機構118が低摩擦面124にもはや衝突しない位置にケーブルレリーズばね123を付勢しているところを示す。低摩擦面124は、主車輪保持システムが誤って乗車中に車輪をフォークドロップアウトから離脱させ始めた場合に、リム二次車輪保持機構118と接触していても車輪をスピンさせ続ける。
図98は、車輪の取り外し中に手でケーブルレリーズばね123を付勢してブレーキアーチ129を開き続けているところを示す。第1のケーブルレリーズユニット121、ブレーキケーブルハウジング128、第2のケーブルレリーズユニット122、及びブレーキケーブル119を持っている手を放すと、システムは図96に示す構成に即座に戻る。換言すれば、システムは、車輪の取り外し中に手動で係脱させていなければならない。車輪がフォークに再び挿入されるとき、システムは、図示のように手動で離脱されることを必要とするか、又は車輪装着中の離脱が自動であるように傾斜させることができる。このように、フォークドロップアウトの前輪の二次保持及びフロントブレーキの係合は、同時に行われ、不可避的事象となる。
図示はされていないが、第1のケーブルレリーズユニット121が図96に示す位置にあり、車輪が強制的に取り外されようとする状況がある。この場合、リム二次車輪保持機構118が低摩擦面124に衝突し、車輪をフォークアウトドロップアウトから出さないようにし、車輪を乗車のために回転させ続ける。
このシステムは、多様な主車輪保持システムとともに用いることができる。図95は、ドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部103を有する、したがって図96〜図98に示すシステムと組み合わせると2つの二次保持システムを有するシステムを示す。標準的な調整ナット9を有する単純な小スロークイックレリーズ(クイックレリーズヘッド6と同様)、及びドロップアウト凹部11を有さず平坦なハブ取り付け面を有するドロップアウトを、図96〜図98と組み合わせて用いることができる。本出願のいかなる他の実施形態も、図96〜図98と組み合わせることができる。図96〜図98に示すシステムは、自動又は強制手動車輪保持及びブレーキ再固定/機能のために、既存の自転車に後付けすることもできる。
図示はされていないが、異なるリム外形を用い、リム二次車輪保持機構118を必要としないオプションのリムブレーキ面130に対して動作するブレーキシステムがある。これは、従来の外形のリムの使用を可能にし、既存の自転車の後付けを容易にすることができる。同様に図示はされていないが、リムにリム二次車輪保持機構118が設けられるが、標準的な従来のブレーキケーブル配設(routing)が用いられ、ブレーキが標準的な方法で解除されるときにのみ車輪を取り外すことができるシステムがある。
ブレーキケーブルがブレーキアーチ、ブレーキレバー、又は別の場所に延びている多様なシステムがあることは、当業者には自明であろう。同様に図示はされていないが、ブロック手段が二次保持システムとして車輪に作用する、フロントブレーキとは別個の二次システムがある。これは、従来のフロントカンチレバー、ディスク、又は油圧ブレーキとともに用いることができる。最後に、図示はされていないが、開放状態のままにし続ける必要なく単動で車輪を取り外すためにブレーキが解除されるが、車輪を再装着する動作でブレーキが再係合されるシステムがある。これは、車輪がフォークに挿入されてからフォークが自動的にブレーキと係合するとタイヤ又はリムにレバーを操作させることによって、行うことができる。
さらに、図示はされていないが、ブレーキレバーまでのブレーキケーブルの長さは変わらないが、車輪が挿入されるときに枢動して脇に外れ車輪が取り外されるときに手動で枢動して脇に外されるブレーキユニットが考慮されるシステムがある。この場合も同様に、無干渉状態で、ブレーキは動作/乗車状態に自動的に枢動し戻る。
本発明をいくつかの好ましい実施形態に関して説明したが、本開示に基づいてこれら実施形態の変更形態を実施することができ、それらが依然として本発明の全範囲内にあることは、当業者には明らかとなるであろう。可能性の範囲を網羅することが試みられているのではなく、本発明の基本的態様を開示することが試みられている。
示される説明及び図面は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定することは意図されず、本発明の一部として提供されるものである。
クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝達する、第1の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズを回転させて「スロー」を増大させるとともにスキュアの調整ナットを緩めてあるところを示す断面図である。この状態ではハブをまだ外すことができない。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが単一部材安全装置に押し付けられて、クイックレリーズと遠隔にある調整ナットとがそれぞれのドロップアウト凹部から押し出されるところを示す断面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。好ましい実施形態ともに用いることができる従来のドロップアウトを示す側面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。車輪を再装着したときに自動的に固定位置になるように安全装置及びナットを広げるランプを設けて変更した非標準ドロップアウトを示す側面図である。 クイックレリーズに隣接してスキュアに軸方向に取り付けられた単一部材が安全装置として働き、クイックレリーズ拘束力を伝える、第1の好ましい実施形態を示す。回転限界制御キャップを有するように変更された「ノンタッチ」調整ナットを示す断面図である。ナットは、車輪取り外しのための正しい位置で外方への進行を停止し、適切なクイックレリーズカム張力が得られる正しい位置で内方への進行を停止する。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズを回転させて「スロー」を増大させるとともにスキュアの調整ナットを緩めてあるところを示す断面図である。この状態ではハブをまだ外すことができない。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが装置に押し付けられて、アセンブリをセンタリングしながら、安全構成部品と遠隔にある調整ナットとがそれぞれのドロップアウト凹部から押し出されるところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。2部品装置の細部断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第2の好ましい実施形態を示す。車輪取り外し中にスキュアをセンタリングするためのドロップアウト凹部スライド領域を有するドロップアウトを示す側面図である。 図9と同じ2部材安全装置を有するが、車輪取り外しのためにクイックレリーズとナットとの間を広げるための回転を必要としない単一大スロー(large throw)クイックレリーズを有する、変更形の第2の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しのシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 図9と同じ2部材安全装置を有するが、車輪取り外しのためにクイックレリーズとナットとの間を広げるための回転を必要としない単一大スロークイックレリーズを有する、変更形の第2の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しのシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 図9と同じ2部材安全装置を有するが、車輪取り外しのためにクイックレリーズとナットとの間を広げるための回転を必要としない単一大スロークイックレリーズを有する、変更形の第2の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しのシーケンスの1つであり、クイックレリーズが装置に押し付けられて、アセンブリをセンタリングしながら、安全構成部品と遠隔にある回転不可能ナットとがそれぞれのドロップアウト凹部から押し出されるところを示す断面図である。 図9と同じ2部材安全装置を有するが、車輪取り外しのためにクイックレリーズとナットとの間を広げるための回転を必要としない単一大スロークイックレリーズを有する、変更形の第2の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しのシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズを回転させて「スロー」を増大させるとともにスキュアの調整ナットを緩めてあるところを示す断面図である。この状態ではハブをまだ外すことができない。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが装置に押し付けられて、アセンブリをセンタリングしながら、安全構成部品と遠隔にある調整ナットとがそれぞれのドロップアウト凹部から押し出されるところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。車輪の取り外し操作を示すシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。安全乗車位置にある装置の細部断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する、2部品装置を有する第3の好ましい実施形態を示す。車輪取り外し位置にある安全装置の細部断面図である。 一方の部材が安全構成部品であり、他方の部材が車輪取り外し中にクイックレリーズの力を伝達してスキュアをセンタリング保持する2部品装置を有する、第3の好ましい実施形態を示す。上記の実施形態とともに用いることができる従来のドロップアウトを示す側面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが内方に押圧されて、安全装置と遠隔の回転不可能ナットとをそれぞれのドロップアウト凹部から出すところを示す断面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外し中にスキュアをセンタリングするためのドロップアウト凹部スライド領域を有するドロップアウトを示す側面図であり、歯車アセンブリも示す。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。安全乗車位置にある安全装置の細部断面図である。 車輪取り外しのためにクイックレリーズのロック解除及び軸方向押圧のみを必要とする、歯車駆動システムを備える2部材安全装置を有する、第4の好ましい実施形態を示す。クイックレリーズは、車輪取り外しのために回転を必要としない単一大スロークイックレリーズである。車輪取り外し位置にある安全装置の細部断面図である。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。シーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。シーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。シーケンスの1つであり、クイックレリーズを回転させて「スロー」を増大させるとともにスキュアのクイックレリーズカムを緩めてあるところを示す断面図である。この状態ではハブをまだ外すことができない。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。シーケンスの1つであり、クイックレリーズが内方に押圧されて、安全装置と遠隔の回転不可能ナットとをそれぞれのドロップアウト凹部から出すところを示す断面図である。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。シーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 ドロップアウトの内側にある凹部及び車輪ハブの凹部に収まる安全装置を有する、第5の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。内側凹面及び外側凹面と、車輪を再装着したときに自動的に固定位置になるように非回転ナット及び安全装置を片側に移動させるランプシステムとを有するドロップアウトを示す断面図である。両方のドロップアウトが、車輪を自転車の両側にクイックレリーズで取り付けることができるようになっている。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロックされ前輪ハブが乗車位置にあるところを示す断面図である。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズがロック解除位置にあるがハブを外すことができないところを示す断面図である。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズを回転させて「スロー」を増大させるとともにスキュアのクイックレリーズカムを緩めてあるところを示す断面図である。この状態ではハブをまだ外すことができない。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが内方に押圧されて、安全装置と遠隔の回転不可能ナットとをそれぞれのドロップアウト凹部から出すところを示す断面図である。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。車輪取り外しを示すシーケンスの1つであり、車輪ハブがドロップアウトから取り外されたところを示す断面図である。 スプリット又はダブルドロップアウトの凹部に収まる安全装置を有する、第6の好ましい実施形態を示す。車輪取り外しには、クイックレリーズのロック解除、回転、及び軸方向押圧が必要であり、クイックレリーズを回転させてもスキュアは回転しない。安全装置用の空洞及び車輪取り外し中に安全装置が移動する溝路を有するスプリット又はダブルドロップアウトを示す側面図である。 車輪ハブがフォークに自動的に装着される2部品クレードルを有する広スロークイックレリーズを示すシーケンスの1つであり、外側クレードル及び調整ナットがドロップアウトランプによって広げられているところを示す断面図である。 車輪ハブがフォークに自動的に装着される2部品クレードルを有する広スロークイックレリーズを示すシーケンスの1つであり、クレードル及び調整ナットがフォークドロップアウトランプによって広げられ、続いてドロップアウト突出面の上に位置するところを示す断面図である。 車輪ハブがフォークに自動的に装着される2部品クレードルを有する広スロークイックレリーズを示すシーケンスの1つであり、クレードル及び調整ナットがドロップアウト凹部内に嵌まることによって二次保持システムと自動的に係合したところを示す断面図である。 車輪ハブがフォークに自動的に装着される2部品クレードルを有する広スロークイックレリーズを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが締結されアセンブリが乗車位置にあるところを示す断面図である。 外方に細くなる円錐ばねを有するクレードル機構の拡大断面図である。 図51と同様であるが内方に細くなる円錐ばねを有するクレードル機構の拡大断面図である。 図47〜図50に見られるのと同じ広スロークイックレリーズシステムの車輪取り外しを示すシーケンスの1つを示し、図50と同じであり、車輪が乗車位置にあるところを示す。 図47〜図50に見られるのと同じ広スロークイックレリーズシステムの車輪取り外しを示すシーケンスの1つを示し、図49と同じであり、クイックレリーズアームが反転されて主ロックを解放したが、ハブがまだ二次保持システムによって所定位置に保持されているところ示す。 図47〜図50に見られるのと同じ広スロークイックレリーズシステムの車輪取り外しを示すシーケンスの1つを示し、2部品クレードルが合わせて握られてスキュアがセンタリングのために内方に押されるため、調整ナット及びクレードルがドロップアウト拘束面を離れることができるところを示す断面図である。 図47〜図50に見られるのと同じ広スロークイックレリーズシステムの車輪取り外しを示すシーケンスの1つを示し、2部品クレードルが合わせて握られたままハブがドロップアウトから取り外されるところを示す断面図である。 斜縁付き広スロークイックレリーズの上面図、端面図、側面図、及び斜視図を示し、「椀」形のクレードル面も示す。 「ハーフパイプ」クレードルを用いる平坦縁付き広スロークイックレリーズの端面図、上面図、及び斜視図を示す。 標準的な「ハーフパイプ」クレードル、運動抵抗ばね(movement resistant spring)、及びスキュアの断面を示す。 非回転クレードルを示す斜視図である。 非回転クレードルを示す別の斜視図である。 二次保持システムと自動的に係合して車輪の装着を容易にするためのランプ及びベベルを有する凹部を備えるドロップアウトの斜視図である。 図62のドロップアウトと同じように機能する、無凹部ドロップアウトの斜視図である。 各種の調整ナット及びカウンタロックシステムを示し、プラスチックカバー及びロックナットを有する調整ナットの部分断面図である。 各種の調整ナット及びカウンタロックシステムを示し、単一材料調整ナット及びロックナットの部分断面図である。 各種の調整ナット及びカウンタロックシステムを示し、工具締結式カウンタロックナットを有する調整ナットの断面図である。 各種の調整ナット及びカウンタロックシステムを示し、滑り嵌めロックナット及び止めねじを有する調整ナットの断面図である。 Nylock振れ止めを有する標準的な調整ナットの断面図である。 調整端ナットを有するクイックレリーズアセンブリの断面図である。 一体スキュア端を有するスキュアと、調整可能な広スロークイックレリーズレバー端とを示すクイックレリーズアセンブリの断面図である。 傾斜フォークを備える自転車及び他の自転車用の車両ルーフラック取り付けシステムを示し、新規の自転車ラック上に自転車が載った自動車の側面図である。 傾斜フォークを備える自転車及び他の自転車用の車両ルーフラック取り付けシステムを示し、クイックレリーズが締結位置にあり自転車搬送の準備ができているところを示す、フロントフォーク取り付けシステムの断面図である。 傾斜フォークを備える自転車及び他の自転車用の車両ルーフラック取り付けシステムを示し、クイックレリーズが反転されて自転車が取り外されたところを示す、フロントフォーク取り付けシステムの断面図である。 傾斜フォークを備える自転車及び他の自転車用の車両ルーフラック取り付けシステムを示し、未装着前輪用のホルダを示す断面図である。 クイックレリーズがロック解除されてから二次保持システムを解除するために内方に押される、車輪固定システムを示すシーケンスの1つであり、機構がロックされた乗車位置にあるところを示す断面図である。 クイックレリーズがロック解除されてから二次保持システムを解除するために内方に押される、車輪固定システムを示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが反転されてロック解除されたところを示す断面図である。 クイックレリーズがロック解除されてから二次保持システムを解除するために内方に押される、車輪固定システムを示すシーケンスの1つであり、スキュアが内方に押されて、インボードクレードルの一部をドロップアウト凹部から持ち上げるとともに調整ナットをドロップアウトから押し出すところを示す断面図である。 クイックレリーズがロック解除されてから二次保持システムを解除するために内方に押される、車輪固定システムを示すシーケンスの1つであり、インボードクレードルの内側部品がドロップアウト凹部に沿って摺動して出ながらシステムがドロップアウトを離れるところを示す断面図である。 図75に示すクレードルの詳細である。 図77及び図78に示すクレードルの詳細である。 クイックレリーズを内方に押してから回すことによって二次保持システムが解除される、車輪固定システムの一部を示すシーケンスの1つであり、機構がロックされた乗車位置にあるところを示す断面図である。 クイックレリーズを内方に押してから回すことによって二次保持システムが解除される、車輪固定システムの一部を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズが反転されてロック解除されたところを示す断面図である。 クイックレリーズを内方に押してから回すことによって二次保持システムが解除される、車輪固定システムの一部を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズ及びスキュアが内方に押されたところを示す断面図である。 クイックレリーズを内方に押してから回すことによって二次保持システムが解除される、車輪固定システムの一部を示すシーケンスの1つであり、クイックレリーズ及びスキュアが回されて、インボードクレードルの外側部品を持ち上げてドロップアウト凹部から出すことで車輪取り外しの準備ができたところを示す断面図である。持ち上げ切欠部を有するインボードクレードルの外側部品の外観図も示す。 回転抵抗スキュア、軸、アウトボードクレードル、及びカム軸を示す断面図である。 非平坦インボードドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部を有するドロップアウトを示し、ドロップアウト傾斜面を示すインボード側の斜視図である。 非平坦インボードドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部を有するドロップアウトを示し、標準的な凹部を有するアウトボード側の側面図である。 非平坦インボードドロップアウト傾斜ハブ取り付け隆起部を有するドロップアウトを示し、ドロップアウト傾斜面を有するインボード側の側面図である。 逆回転止めキャッチシステムを有する回動ノブを備える回転抵抗スキュアを示す断面図である。 逆回転止め装置を示す側面図である。 回動ノブ及び回転抵抗装置を有する回転抵抗スキュアの断面図である。 高摩擦面を示す回動ノブの下面図である。 ばね付勢式玉軸受の位置を示すドロップアウトの側面図である。 ドロップアウトの代わりにハブに傾斜取り付け隆起部がある、回転抵抗スキュア及び回動ノブを示す断面図である。 アウトボード面に標準的な凹部及び広スロークイックレリーズがない、インボード傾斜取り付け隆起部を有するドロップアウトを示す断面図である。 二次車輪保持システムがドロップアウト/ハブ/クイックレリーズ領域にない、新規の車輪保持・ブレーキ係合システムシーケンスの1つを示し、アセンブリが乗車位置にある、リム及びタイヤが断面図で示されているブレーキ・二次保持システムの側面図である。 二次車輪保持システムがドロップアウト/ハブ/クイックレリーズ領域にない、新規の車輪保持・ブレーキ係合システムシーケンスの1つを示し、ブレーキケーブルレリーズシステムが手動で開かれて開位置に保持されている、リム及びタイヤが断面図で示されているブレーキ・二次保持システムの側面図である。 二次車輪保持システムがドロップアウト/ハブ/クイックレリーズ領域にない、新規の車輪保持・ブレーキ係合システムシーケンスの1つを示し、ブレーキケーブルレリーズシステムが手動で開かれて開位置に保持されることで車輪を取り外すことが可能になる、リム及びタイヤが断面図で示されているブレーキ・二次保持システムの側面図である。

Claims (4)

  1. 車両に接続される少なくとも2つの車輪マウントとともに用いられる手動操作式の車輪固定システムであって、
    車輪と、前記車輪マウントに取り付け可能なハブ及びハブ軸と、該ハブ軸内に同心状に取り付けられる車輪スキュアと、該車輪スキュアの一端に配置される主ロック及び二次保持装置と、前記車輪スキュアの他端に配置される保持部材とを備え、
    前記主ロックは、前記車輪スキュアの一端に軸方向の力を加えて前記ハブ軸を前記車輪マウントにロックし、
    前記二次保持装置は、前記車輪が前記車輪マウントに入ると、前記車輪を両方の前記車輪マウント上に保持するように自動的に係合する手段を備え、
    前記車輪を取り外せるようにするためには、前記二次保持装置の係合を手動操作によって解除しなければならない、手動操作式の車輪固定システム。
  2. 前記自動的に係合する手段は、前記車輪スキュアを前記ハブに対して軸方向に一端に向かって移動するように付勢する少なくとも1つのばねを備え、前記主ロック及び前記二次保持装置はいずれも、前記車輪スキュアの同じ端から、車輪取り外しのために操作される、請求項1に記載の手動操作式の車輪固定システム。
  3. 前記二次保持装置は、前記ハブ軸が前記車輪マウントに入ると、前記ハブ軸を前記車輪マウント上に保持するように前記ばねの作用によって自動的に係合する、請求項2に記載の手動操作式の車輪固定システム。
  4. 前記自動的に係合する手段は、前記主ロックの解除後に前記車輪マウントからの車輪の初期取り外し運動中に前記二次保持装置が手動で係脱された状態にあるときに、前記車輪を前記車輪マウントから取り外すことを可能にするように構成される、請求項1に記載の手動操作式の車輪固定システム。
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