JP5196568B2 - 線材の絡げ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、線材の絡げ方法に関し、特に巻線を行うボビンの端子に線材を絡げるのに好適な線材の絡げ方法に関する。
コイルを製造する巻線機が知られている。かかる巻線機においては、線材を供給するノズルを所定位置に移動させ、ボビンの回転に伴ってノズルを軸線方向に移動させることが行われている。巻線を行うボビンには通常複数の端子が設けられており、ボビン周囲に巻線を行った線材の両端は端子に絡げられ、更に端子に対してハンダ付けされ、電気的導通を実現するようになっている。
ここで、従来の絡げ装置においては、巻き始めの際に、フィンガーで把持している線材を端子に絡げ、その後、端子から延びている線材の先端部分は、フィンガーを端子から遠ざけて引きちぎるか、別のカッターユニットでカットし、それから巻線を始めるようにしている。このようにしてカットされた不要な線材を捨て線と呼ぶが、捨て線の処理が問題となっている。
しかるに、高圧コイル巻線等の場合は、通常0.02mm〜0.05mmという極めて線径の細い線材を用いており、例えばフィンガーに捨て線が絡みつきやすく、それを除去するために巻線機を停止するなどの措置が必要となり、機械の稼働率を低下させる一因となる。また、何かの拍子に捨て線がボビンに絡みつき、その状態で巻線が行われると、コイル本来の性能を発揮できない恐れもある。一方、捨て線を廃棄場所に適切に移送できたとしても、これを再利用するにはコストがかかるという問題がある。しかしながら、特に最近の環境問題を鑑みると、捨て線を単に産業廃棄物として処理するのでは不十分であり、全く捨て線のない巻線(ゼロエミッション)を実現することが社会的にも期待されているという実情がある。
一方、捨て線を生じさせる線材のカットを避けるため、線材の先端を極力端子に接近させて絡げを行うことも考えられる。しかしながら、特に巻始めの端子の絡げにおいては、線材の先端をフィンガーで把持して保持する必要があるため、フィンガーから解放した後に、ある程度線材の先端は端子から延在した状態のままとなり、いわゆるヒゲを形成することとなる。かかるヒゲは、例えフィンガーの小型化を図っても、またフィンガーを端子に極力接近させたとしても必ず残存する。特に、ボビンの素材はプラスチックであることが多く、インサート成形した金属端子の位置のばらつきにより、ヒゲが長くなる傾向がある。
これに対し本発明者は、特許文献1に示すように、端子上に絡げられた線材の先端近傍が、それに続く線材と端子との間に介在し、且つ前先端近傍に続く線材が先端近傍に対して交差するように絡げることで、捨て線やヒゲの発生を阻止する画期的な技術を開発した。
特開2007−137540号公報
ところが、特許文献1によれば、線材の先端を端子の長手方向に向けるために、線材の先端近傍を把持するフィンガーを90度ねじり回転させる必要がある。フィンガーをねじるためには、駆動機構を余分に搭載する必要があり、装置のコスト高や大型化を招くという問題がある。また、既存の巻線機に使用されているフィンガーでは、かかる技術を適用できないという問題もある。
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、単純な動作により、巻線時の捨て線やヒゲを抑制できる線材の絡げ方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成すべく、本発明の線材の絡げ方法は、巻線用のボビンに設けられた端子に線材を絡げる線材の絡げ方法において、
線材の先端側を把持するフィンガーを前記端子の近傍に位置させた状態で、前記線材を挿通したノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端側に移動させることにより、前記線材を前記端子に巻き付けるステップと、
前記端子の末端側に移動した前記ノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端から離れる方向に移動させることにより、前記線材を前記端子に重ねて巻き付けるステップと、
前記フィンガーから前記線材の先端側を解放するステップと、
更に、前記ノズルを、前記端子の周囲で前記線材の先端側と交差するように回動させることにより、前記線材の先端側を巻き込むようにして前記線材を前記端子に巻き付けるステップとを有し、
前記フィンガーから前記線材の先端側を解放する前に、前記フィンガーを前記端子の末端から離れる方向に移動させることを特徴とする。
本発明の線材の絡げ方法によれば、線材の先端側を把持するフィンガーを、前記端子の近傍に位置させた状態で、前記線材を挿通したノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端側に移動させることにより前記線材を前記端子に巻き付ける。次いで、前記端子の末端側に移動した前記ノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端から離れる方向に移動させると、前記線材は前記端子に重ねて、即ち少なくとも二重に巻き付くので、これにより前記線材の先端近傍が固定されるため、前記フィンガーから前記線材の先端側を解放したときに、定位置で前記線材の先端近傍が突き出した状態となる。そこで、前記ノズルを、前記端子の周囲で前記線材の先端側と交差するように回動させることにより、確実且つ円滑に、突き出した前記線材の先端側を巻き込むようにして前記線材を前記端子に巻き付けることができる。これにより、前記線材の先端は端子から延在することがなく、捨て線やヒゲの発生を抑制することができる。即ち本発明によれば、フィンガーの動作が単純であり、複雑な機構を用いることなく捨て線やヒゲの発生を効果的に抑制できるため、既存の巻線機等にも適用可能である。
前記フィンガーから前記線材の先端側を解放する前に、前記フィンガーを前記端子の末端から離れる方向に移動させると、更に前記線材の先端側を巻き込みやすくなるので好ましい。
前記線材の先端側を巻き込むようにして前記線材を前記端子に巻き付ける際に、前記ノズルを、前記端子に対し前記線材の先端側が突出した側では、前記端子の末端に近い位置になり、前記線材の先端側が突出した側と反対側では、前記端子の末端から遠い位置になるような軌跡で、前記端子の周囲を回動させると、確実に前記線材の先端側を巻き込むことができるので好ましい。
以下、本発明による実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる線材の絡げ方法を実施可能な多軸巻線機の斜視図である。図1において、筐体1上に、巻軸回転ユニット10と、ノズル駆動ユニット20とが配置されている。巻軸回転ユニット10は、水平方向に並べられた8本の巻軸11A〜11Hと、駆動部12とからなる。駆動部12内には不図示のモータが配置され、巻軸11A〜11Hを同期して回転させるようになっている。なお、8つのフィンガーが設けられているが、ここでは1つのみ図示する。又、テーブル間に配置されるリニアガイドなども図示を省略する。
ノズル駆動ユニット20は、ノズル駆動ユニット20の両側に配置された左側駆動部21と右側駆動部22とからなる。左側駆動部21は、筐体1上に固定されたベース2Aに対してX軸方向(図1参照)に移動可能なX軸テーブル21aと、ベース2Aに搭載され且つベース2Aに対してX軸テーブル21aをX軸方向に駆動するX軸サーボモータ(アクチュエータ)21bと、X軸テーブル21aに対して、X軸方向に直交するY軸方向(図1参照)に移動可能なY軸テーブル21cと、X軸テーブル21aに搭載され且つX軸テーブル21aに対してY軸テーブル21cをY軸方向に駆動するY軸サーボモータ(アクチュエータ)21dと、Y軸テーブル21cに対して、X軸方向及びY軸方向に直交するZ軸方向(図1参照)に移動可能なZ軸テーブル21eと、Y軸テーブル21cに搭載され且つY軸テーブル21cに対してZ軸テーブル21eをZ軸方向に駆動するZ軸サーボモータ(アクチュエータ)21fとを有している。
より具体的には、各サーボモータ21b、21d、21fの回転軸に連結されたねじ軸が、駆動するテーブル21a、21c、21eに螺合することで、ねじ軸の回転方向及び回転量に応じてテーブル21a、21c、21eを移動させることができる。
一方、右側駆動部22は、筐体1上に固定されたベース2Bに対してX軸方向に移動可能なX軸テーブル22aと、ベース2Bに搭載され且つベース2Bに対してX軸テーブル22aをX軸方向に駆動するX軸サーボモータ(アクチュエータ)22bと、X軸テーブル22aに対して、X軸方向に直交するY軸方向に移動可能なY軸テーブル22cと、X軸テーブル22aに搭載され且つX軸テーブル22aに対してY軸テーブル22cをY軸方向に駆動するY軸サーボモータ(アクチュエータ)22dと、Y軸テーブル22cに対して、X軸方向及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動可能なZ軸テーブル22eと、Y軸テーブル22cに搭載され且つY軸テーブル22cに対してZ軸テーブル22eをZ軸方向に駆動するZ軸サーボモータ(アクチュエータ)22fとを有している。
同様に、各サーボモータ22b、22d、22fの回転軸に連結されたねじ軸が、駆動するテーブル22a、22c、22eに螺合することで、ねじ軸の回転方向及び回転量に応じてテーブル22a、22c、22eを移動させることができる。全てのサーボモータは、不図示の制御装置により駆動制御されるようになっている。
左側駆動部21のZ軸テーブル21eと、右側駆動部22のZ軸テーブル22eとは、梁(ノズルホルダーともいう)23の両端にそれぞれ連結されている。梁23には、中空細円筒のノズル24A〜24Hが、巻軸11A〜11Hと同じピッチで取り付けられている。図示していないが、各ノズル24A〜24Hには、不図示のテンション装置を介して所定の張力を付与された線材が、その供給源より供給されている。又、ノズル24A〜24Hと対の関係になるように、フィンガー30がそれぞれ設けられているが、図1においては代表して1つのみを示す。
図1に示すフィンガー30において、X軸ステージ31上には、固定されたL字板状のフィンガー部30aと、開閉アクチュエータ31によりフィンガー部30aに沿って駆動されるL字板状のフィンガー部30bとが設けられている。X軸ステージ32は、Y軸ステージ33上にX軸方向に移動可能に支持されており、且つX軸アクチュエータ34によりX軸方向に駆動されるようになっている。Y軸ステージ33は、Z軸ステージ35上にY軸方向に移動可能に支持されており、且つY軸アクチュエータ36によりY軸方向に駆動されるようになっている。Z軸ステージ33は、フレームに対してZ軸方向に移動可能に支持されており、且つZ軸アクチュエータ37によりZ軸方向に駆動されるようになっている。全てのアクチュエータは、不図示の制御装置により駆動制御されるようになっている。図示していないフィンガーも同様である。
本実施の形態の多軸巻線機によれば、ノズル24A〜24Hを用いて絡げ動作を行う際に、X軸サーボモータ21b、22bが互いに同期して駆動され、Y軸サーボモータ21d、22dが互いに同期して駆動され、Z軸サーボモータ21f、22fが互いに同期して駆動され、またフィンガー30を駆動する開閉アクチュエータ31、X軸アクチュエータ34,Y軸アクチュエータ36、Z軸アクチュエータ37がノズル24A〜24Hに同期して駆動される。一方、フィンガー部30a、30bは、ノズル24A〜24Hと連係し、開閉アクチュエータ31の駆動により先端を閉止させ又は開放し、また各アクチュエータ32,36,37の駆動により3次元方向に移動可能となっている。
ここで、ノズルの絡げ動作を含む巻線動作について、一つのノズル24A及びフィンガー30を例に取り図面を参照して説明するが、全てのノズル及びフィンガーは同期して移動する。なお、ノズル24A〜24Hは、梁23に固定されているので、梁23を駆動することにより、ノズル24B〜24Hは、ノズル24Aと同様に3次元的に移動する。ここで、ノズル24A(〜24H)の任意の移動は、サーボモータ21b、22b、21d、22d、21f、22fを所定量(ゼロを含む)駆動することで達成されるが、その制御の詳細は記載しない。
図2〜14は、ボビン近傍を拡大して示す図であるが、巻軸11Aに取り付けられたボビンBの本体B1については図2を除いて省略する。又、図3〜14は、図2とは逆の方向(巻線機側)から見た図である。図2に示すように、プラスチック製のボビンBは、円筒状の本体B1の端部において、その軸線に直交する平面に沿って並べられた2つの細い円筒状の端子T1,T2を有しているものとする。ボビンBは巻軸11Aと共に回転可能となっている。
以下に、線材Wのからげ動作を、順を追って説明するが、特に断らない限り個々のサーボモータやアクチュエータの動作については省略する。まず、端子T1,T2を鉛直方向上方に向けた状態でボビンBを静止させる。ここで、図3に示すように、ノズル24Aから突出した線材Wの先端は、ノズル24Aから距離Δの位置で、閉止したフィンガー部30a、30bにより把持されている。距離Δは、少なくともノズル24Aの外径と端子T1の外径の和より大きくなっている。かかる状態は、図14を参照して後述するように、線材Wを把持したフィンガー部30a、30bで、線材Wをカットした結果である。この点については、後述する。ここで、フィンガー部30a、30bからノズル24Aまで延在した線材の距離Δの部分を、先端近傍Weというものとする。
図3に示した状態から、線材Wを挿通したノズル24Aと、閉止状態で線材Wの先端を把持したフィンガー部30a、30bを、巻始めの端子T1に接近させる。ついで、図4に示すように、フィンガー部30a、30bに対してノズル24Aが、端子T1を挟んで、斜め上方に位置するよう相対的に離し、フィンガー部30a、30bを固定する。このとき、先端近傍Weは斜め下方に向くこととなる。
かかる状態から、図5に示すように、ノズル24Aを、端子T1の周囲で螺旋状に回動させつつ、フィンガー部30a、30bから離れる方向(ここでは上方)に、端子T1の上端近傍(末端側の所定位置)まで移動させることにより、線材Wを螺旋状に端子T1に3巻程度(複数巻きが好ましい)巻き付ける。
その後、図6に示すように、端子T1の上端近傍まで移動したノズル24Aを、端子T1の周囲で螺旋状に回動させつつ、フィンガー部30a、30bに近づく方向(ここでは下方)に移動させることにより、線材Wを1巻目と交差するようにして端子T1に螺旋状に巻き付ける。これにより線材Wは、端子T1の周囲に二重逆螺旋状に巻き付けられることになるので、先端近傍Weの張力が消失しても、斜め下方に傾いた状態が維持されることとなる。
そこで、フィンガー部30a、30bを開放して、線材Wの先端を解放すると、図7に示すように、先端近傍Weは斜め下方に傾いた状態となる。ここで、線材Wの先端を解放する前に、フィンガー30をボビンBに近づけるように下降させても良い。更に、巻線の邪魔にならないように、図8に示すごとく、フィンガー部30a、30bを端子T1から待機位置へと退避させる。
フィンガー部30a、30bの退避と並行して、図9に示すように、ノズル24Aを、端子T1の周囲で同じ方向に螺旋状に回動させつつ、同方向に(下方に)移動させることにより、先端Weと交差させながら先端Weを巻き込むようにして、線材Wを端子T1に巻き付ける。これにより、端子T1から斜め下方に突出していた先端Weは、線材Wに巻かれるに連れて突出量が小さくなり、結果として殆どヒゲがなくなり、よって端子T1のハンダ付け作業が向上し、ショートなどの不具合を抑制することができる。
ここで、線材Wが端子T1に絡げられた状態で、図2に示す巻軸11AをボビンBともに高速回転させる。それにより不図示の供給源から供給された線材Wがノズル24Aを介して供給され、ボビンBの周囲に巻き付けられる。この際ボビンBの回転に同期させて、ノズル24AをボビンBの長さ方向に所定のピッチで移動させ、それにより同一箇所に線材Wが巻き付くことを防止する。所定回数だけ、線材WがボビンBの本体外周に巻き付いた段階で巻軸11Aを停止させ、端子T1,T2を鉛直方向上方に向けるようにする。
このようにしてボビンBの周囲に巻線が行われた後、図11に示すように、ノズル24Aを端子T2に接近させ、更に、端子T2の周囲において上向き螺旋状に回動させる。これにより線材Wを端子T2に絡げることができる。
次いで、ノズル24Aを端子T2から離し、図12に示すように、待機位置のフィンガー部30a、30bを端子T2とノズル24Aとの間に介在するよう接近させた後、図13に示すように、先端を閉止して線材Wを把持する。このとき、フィンガー部30a、30bを極力端子T2に接近させることで、切断後に端子T2から突出するヒゲを短くすることができる。巻線後であるので、フィンガー部30a、30bを端子T2に接触するまで接近させることができるため、例えヒゲが生じても短いものとなり、特に問題となることはない。
かかる状態から、図14に示すように、ノズル24Aとフィンガー部30a、30bを一体で端子T2から引き離すと、端子T2の円筒状外周よりも、フィンガー部30a、30bのエッジの方で線材Wの応力が高くなるため、フィンガー部30a、30b側で線材Wが切断されることとなる。このとき、ノズル24Aとフィンガー部30a、30bとの間隔Δを上述した値に設定すると、次の巻線に備えた調整が不要になるので、ボビンを交換すれば、すぐに新たな巻線を行うことができる(図3〜14参照)。但し、ノズル24Aとフィンガー部30a、30bとは独立して移動可能であるので、必ずしも線材Wが切断した地点で間隔Δを設定する必要はなく、その後の調整で間隔Δを出すようにしても良い。本実施の形態によれば、フィンガーの動作が単純であり、複雑な機構を用いることなく捨て線やヒゲの発生を効果的に抑制できるため、既存の巻線機等にも適用可能である。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
次に、図15〜30を用いて、別な実施の形態にかかる線材の絡げ方法について説明する。図15〜30は、ボビン近傍を拡大して示す図であるが、角形のボビンを軸線方向に見た状態で示している。ノズル24Aやフィンガー30の構成は、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。
まず、端子T1を鉛直方向上方に向けた状態でボビンBを静止させたとき、図15に示すように、ノズル24Aとフィンガー30が、巻始めの端子T1に近接して配置されている。先端を閉止したフィンガー30により把持されている線材Wの先端Weから、ノズル24Aまで延在する線材Wは、略水平方向に延在している。
ここで、図16に示すように、ノズル24Aを、端子T1の周囲で螺旋状に回動させつつ、フィンガー30から離れる方向(ここでは上方)に、端子T1の上端近傍(所定位置)まで移動させることにより、線材Wを螺旋状に端子T1に3巻程度(複数巻きが好ましい)巻き付ける。
その後、図17に示すように、端子T1の上端近傍まで移動したノズル24Aを、端子T1の周囲で螺旋状に回動させつつ、フィンガー30に近づく方向(ここでは下方)に移動させることにより、線材Wを1巻目と交差するようにして端子T1に螺旋状に巻き付ける。これにより線材Wは、端子T1の周囲に二重逆螺旋状に巻き付けられることになる。
図18に示すように、巻降ろしてきた線材Wが、先端Weと交差する位置まできたら、図19に示すように、フィンガー30をボビンBに近づけるように下降させる。このとき、線材Wが切れないように、フィンガー30を、端子T1に接近させながら下降させ、即ち円弧を描くように移動させるとよい。これにより、線材Wの先端Weは斜め下方に傾くこととなるが、フィンガー30から先端Weを解除すると、線材Wの弾性変形により、その傾きが幾分戻ることとなる。ここで重要な点は、以降の絡げ動作で、先端Weを線材Wで巻き込んで端子T1に確実に縛り付けることである。
まず絡げ動作の邪魔にならないように、図20に示すように、フィンガー30を端子T1から待機位置へと退避させる。次に、図22〜29に示すように、ノズル24Aを、端子T1に対し線材Wの先端Weが突出した側(図で右側)では、先端Weより高い位置(所定位置に近い位置)になり、その反対側(図で左側)では、先端Weより低い位置(所定位置から遠い位置)になるような軌跡で(即ち先端Weと交差させながら)、端子T1の周囲を2回以上回動させる。ここでは、ノズル24Aをまず水平方向に半周回動させた後、垂直方向に移動させるよう図示したが、同時に3次元的に移動させても良い。これにより、先端Weは、その上から巻かれた線材Wにより、徐々に押し下げられるようになる。かかる状態では、先端Weと端子T1とのなす角は小さくなり、以降、その上から線材Wを螺旋状に巻き付けるだけで、確実に先端Weを巻き込むことができる。かかる動作は、上述の実施の形態で行っても良い。
その後、ノズル24Aを、端子T1の周囲で同じ方向に螺旋状に回動させつつ下方に移動させることにより、先端Weを巻き込むようにして、線材Wを端子T1に巻き付ける。これにより、端子T1から斜め下方に突出していた先端Weは、線材Wに巻かれるに連れて突出量が小さくなり、結果として殆どヒゲがなくなり、よって端子T1のハンダ付け作業が向上し、ショートなどの不具合を抑制することができる。以降の巻線動作(端子T2の絡げを含む)は、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態にかかる線材の絡げ装置を備えた巻線機の一例を示す斜視図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。 ボビンBの端子近傍を拡大して示す図である。
符号の説明
10 巻軸回転ユニット
11A〜11H 巻軸
12 駆動部
20 ノズル駆動ユニット
21 左側駆動部
22 右側駆動部
23 梁
24A〜24H ノズル
30 フィンガー
30a フィンガー部
30b フィンガー部
31 開閉アクチュエータ
32 X軸ステージ
33 Y軸ステージ
34 X軸アクチュエータ
35 Z軸ステージ
36 Y軸アクチュエータ
37 Z軸アクチュエータ
B ボビン
B1 本体
T1,T2 端子
W 線材
We 先端近傍

Claims (2)

  1. 巻線用のボビンに設けられた端子に線材を絡げる線材の絡げ方法において、
    線材の先端側を把持するフィンガーを前記端子の近傍に位置させた状態で、前記線材を挿通したノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端側に移動させることにより、前記線材を前記端子に巻き付けるステップと、
    前記端子の末端側に移動した前記ノズルを、前記端子の周囲で螺旋状に回動させつつ、前記端子の末端から離れる方向に移動させることにより、前記線材を前記端子に重ねて巻き付けるステップと、
    前記フィンガーから前記線材の先端側を解放するステップと、
    更に、前記ノズルを、前記端子の周囲で前記線材の先端側と交差するように回動させることにより、前記線材の先端側を巻き込むようにして前記線材を前記端子に巻き付けるステップとを有し、
    前記フィンガーから前記線材の先端側を解放する前に、前記フィンガーを前記端子の末端から離れる方向に移動させることを特徴とする線材の絡げ方法。
  2. 前記線材の先端側を巻き込むようにして前記線材を前記端子に巻き付ける際に、前記ノズルを、前記端子に対し前記線材の先端側が突出した側では、前記端子の末端に近い位置になり、前記線材の先端側が突出した側と反対側では、前記端子の末端から遠い位置になるような軌跡で、前記端子の周囲を回動させることを特徴とする請求項に記載の線材の絡げ方法。
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