JP6268561B1 - 巻線端末絡げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行い、切断工程において刃物を用いずに巻線端末の余長部を切断でき、平角線に適用可能な巻線端末絡げ装置を提供する。【解決手段】巻線端末絡げ装置1は、回転可能なチャック2を備える。チャック2は、回転軸Rを挟んで対向する一対のチャック爪21a、21bを備える。チャック爪21a、21bは、互いに接近する閉位置および離間する開位置を有するとともに、その先端に位置し閉位置において巻線端末51aを把持可能な把持部25a、25bを備える。チャック2の回転に伴い把持部25a、25bが絡げ部82bの周囲を回転することによって、絡げ部82bに巻線端末51aを絡げるとともに、絡げ後の巻線端末51aの余長部を破断させることが可能である。チャック2は、回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致した状態で回転する。【選択図】図1

Description

本発明は、コイルの巻線端末を端子に絡げる巻線端末絡げ装置に関するものである。
一般に、コイル部品の製造工程は、コイルの巻線をボビン又はコアに巻回する巻回工程、巻線端末を端子に絡げる絡げ工程、絡げた後の巻線端末の余長部を切断する切断工程、巻線端末と端子のはんだ付けを行うはんだ付け工程を含む。切断工程においては、刃物によって巻線端末の余長部を切断する手法があるが、定期的な刃物の交換が必要となり、コストと手間がかかるという問題がある。そこで、刃物を用いずに、巻線端末に何らかの応力を発生させて破断する技術が公開されている(特許文献1〜5参照)。
特開昭60−204575号公報 特開平6−29141号公報 特開平7−245230号公報 特許第2824391号公報 特許第3634813号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載のいずれの技術も、巻回工程において所定の張力で巻線を供給するノズルを利用し、巻線端末がノズルに支持されている状態で絡げ工程及び切断工程を行っている。従って、切断工程が終わるまで次のコイルの巻回工程を開始できず、製造工程全体のボトルネックとなる可能性がある。また、巻回工程から切断工程までを同じ場所で行うと、1つの製造装置が大型化するとともに、制御も複雑となる。
そこで、巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行うことが望まれている。その上で、切断工程において刃物を用いないことが望ましい。また、コイルの巻線の種類は丸線と平角線があるが、占積率の向上が期待できる平角線にも適用できることが望ましい。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行い、切断工程において刃物を用いずに巻線端末の余長部を切断でき、平角線に適用可能な巻線端末絡げ装置を提供することである。
前述した目的を達成するための本発明は、端子の棒状の絡げ部にコイルの巻線端末を絡げるとともに、絡げた後の前記巻線端末の余長部を切断する巻線端末絡げ装置であって、回転可能なチャックを備え、前記チャックは、回転軸を挟んで対向する一対のチャック爪を備え、前記チャック爪は、互いに接近する閉位置および離間する開位置を有するとともに、その先端に位置し前記閉位置において前記巻線端末を把持可能な把持部を備え、前記チャックの回転に伴い前記把持部が前記絡げ部の周囲を回転することによって、前記絡げ部に前記巻線端末を絡げるとともに、絡げ後の前記巻線端末の余長部を破断させることが可能であり、前記回転軸が前記絡げ部の中心線の延長と一致した状態で前記チャックが回転することを特徴とする巻線端末絡げ装置である。本発明は、チャックの把持部が巻線端末を把持し、チャックの回転運動によって巻線端末を端子の絡げ部に絡げるので、巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行うことができる。また、チャックの回転運動によって絡げ後の巻線端末の余長部を破断させるので、切断工程において刃物を用いずに済む。また、回転軸が絡げ部の中心線の延長と一致した状態でチャックが回転するので、巻線が平角線であっても絡げ不良の発生を抑制することができる。
また、前記絡げ部の長手方向をX軸の方向とし、前記X軸の方向に垂直な一の方向をY軸の方向とし、前記X軸の方向及び前記Y軸の方向に垂直な方向をZ軸の方向とするとき、前記把持部は、前記回転軸が前記Z軸と平行の状態で前記巻線端末を把持し、前記チャックは、前記把持部が前記巻線端末を把持している状態で、前記回転軸が前記X軸と平行になるように前記把持部付近を中心として円弧補間にて移動した後、前記X軸に平行に前記絡げ部に近づく方向へ移動するようにしても良い。これによって、巻線端末を絡げ部に引っ掛ける際のフック部を形成することができ、このフック部によって確実に巻線端末を絡げ部に絡げることができる。
また、前記把持部は、前記回転軸に対向する内面を有し、前記チャックは、前記内面が前記絡げ部と対向する向きで前記巻線端末を把持するようにしても良い。これによって、巻線端末が把持部に絡まる等の不具合の発生を回避できる。
また、前記チャックは、回転中に、前記X軸に平行に前記絡げ部から遠ざかる方向へ断続的又は継続的に移動するようにしても良い。これによって、巻線端末が絡げ部の長手方向に均一に絡げられるので、後工程のはんだ付けが容易になる。
また、前記把持部は、前記巻線端末と当接する巻線端末当接部を有し、前記巻線端末当接部は、一対の前記チャック爪の間に設けられ、前記チャック爪の開閉方向に延びる棒部材であり、一方の端部が一方の前記チャック爪に固定され、他方の端部が他方の前記チャック爪に設けられる貫通孔に挿入されるようにしても良い。これによって、巻線端末の初期位置に関わらず、巻線端末の把持位置を一定に保つことができるとともに、巻線端末当接部がチャック爪の開閉運動の妨げになることがない。
本発明により、巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行い、切断工程において刃物を用いずに巻線端末の余長部を切断でき、平角線に適用可能な巻線端末絡げ装置を提供することができる。
巻線端末絡げ装置のチャックを模式的に示す側面図及び正面図 巻線端末絡げ装置の支持台を模式的に示す側面図及び正面図 巻線端末絡げ装置の動作の流れを示すフローチャート 巻線端末絡げ装置の初期位置及びステップS1における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す側面図 ステップS2における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す正面図 ステップS3における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す側面図 ステップS4における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す側面図 ステップS5〜S7における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す側面図 ステップS8における巻線端末絡げ装置の動作を模式的に示す側面図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。最初に、図1、図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る巻線端末絡げ装置1の構成を説明する。
巻線端末絡げ装置1は、コイル5a、5bの巻線端末51a〜51dを端子8a〜8dに絡げるとともに、絡げた後の巻線端末51a〜51dの余長部を切断する装置である。図2に示すコイル部品の例では、1個のコア6に2個のコイル5a、5bが巻回されている。巻線端末51a、51bは、コイル5aの巻線の巻き始めと巻き終わりのコア6に巻回されていない部分である。巻線端末51c、51dは、コイル5bの巻線の巻き始めと巻き終わりのコア6に巻回されていない部分である。コイル5a、5bは、4個の端子8a〜8dを有する筐体7に固定されている。巻線端末51a〜51dは、それぞれ端子8a〜8dに絡げられる。
本発明の実施形態におけるコイル部品の製造工程は、コア6にコイル5a、5bの巻線を巻回する巻回工程、巻線端末51a〜51dを端子8a〜8dに絡げる絡げ工程、絡げた後の巻線端末51a〜51dの余長部を切断する切断工程、及び絡げた後の巻線端末51a〜51dと端子8a〜8dのはんだ付けを行うはんだ付け工程を含む。
巻回工程は、不図示の巻線巻回装置が行う。巻線端末51a〜51dは、巻回工程が終了した段階で、端子8a〜8dに絡げるために十分な長さを残して、巻線を供給するノズル等から切断部52a〜52dで切り離されている。本発明の実施形態に係る巻線端末絡げ装置1は、図2に示す状態のコイル部品に対して、チャック2のみを用いて、一連の動作で絡げ工程及び切断工程を行う。はんだ付け工程は、不図示のはんだ付け装置が行うか、又は手作業によって行う。
巻線端末絡げ装置1は、図1に示す一対のチャック爪21a、21bを有するチャック2と、図2に示すコイル5a、5bの筐体7を支持する支持台3と、を備える。筐体7は、コイル5a、5b及び端子8a〜8dを固定する。端子8a〜8dは、筐体7に固定される棒状の固定部81a〜81dと、固定部81a〜81dの一方の端部から垂直に延びる棒状の絡げ部82a〜82dと、を備える。巻線端末51a〜51dは、それぞれ絡げ部82a〜82dに絡げられる。本発明の実施形態では、絡げ部82a〜82dの長手方向をX軸の方向とし、X軸の方向に垂直な一の方向をY軸の方向とし、X軸の方向及びY軸の方向に垂直な方向をZ軸とする。図1、図2では、X軸及びY軸が水平方向、Z軸が鉛直方向であるが、これに限定されず、X軸及びZ軸が水平方向、Y軸が鉛直方向でも良いし、その他の方向でも良い。
チャック2は、不図示のアームに固定されて支持され、アームの移動に伴ってX軸、Y軸及びZ軸の三次元方向に移動可能である。また、チャック2は、Y軸と平行する不図示の回転軸を中心にしてXZ平面にて回転可能である。また、チャック2は、回転シャフト4と連結し、回転軸Rを中心にして回転シャフト4とともに回転可能である。
チャック2は、例えばエアチャックであり、回転軸Rを挟んで対向する一対のチャック爪21a、21bと、チャック爪開閉機構22と、を有する。チャック爪21a、21bは、互いに接近する閉位置および離間する開位置を有し、ねじ等の締結部材によって連結部23においてチャック爪開閉機構22と連結される。図1(b)は、チャック爪21a、21bが開位置の状態を示している。チャック爪開閉機構22は、チャック爪21a、21bをY軸方向に開閉運動させる機構であり、例えば、SMC株式会社製の平行開閉型エアチャックMHZ2シリーズなどを用いることができる。
把持部25a、25bは、チャック爪21a、21bの先端部29a、29bに位置し、閉位置において巻線端末51a〜51dを把持可能である。把持部25a、25bは、チャック爪21a、21bが閉位置と開位置のどちらの状態であっても、回転軸Rから離間している。すなわち、チャック2が回転軸Rを中心に回転するとき、把持部25a、25bの回転軌跡は、回転軸Rから偏心した位置を通過する。
把持部25a、25bのX軸方向の寸法は、連結部23に近い基端部30a、30bのX軸方向の寸法よりも狭い。把持部25a、25bのY軸方向の寸法は、基端部30a、30bのY軸方向の寸法と同一である。図1(a)では、把持部25a、25bは、側面から見て基端部30a、30bから棒状に突出しているが、テーパ状に突出しても良い。
把持部25a、25bは、回転軸Rに対向する内面27a、27bと、反対の面である外面28a、28bと、を有する。更に、把持部25a、25bは、巻線端末51a〜51dを把持する際に巻線端末51a〜51dと当接し、巻線端末51a〜51dの位置決めの役割を果たす巻線端末当接部24を有する。巻線端末当接部24は、一対のチャック爪21a、21bの間に延びる棒部材であり、一方の端部24bが一方のチャック爪21bに固定されている。他方のチャック爪21aには巻線端末当接部24が延びる位置に貫通孔26が設けられる。そして、巻線端末当接部24の他方の端部24aは貫通孔26に挿入される。従って、巻線端末当接部24がチャック爪21a、21bの開閉運動の妨げになることはない。
巻線端末絡げ装置1は、チャック2の回転に伴い把持部25a、25bが絡げ部82a〜82dの周囲を回転することによって、絡げ部82a〜82dに巻線端末51a〜51dを絡げるとともに、絡げ後の巻線端末51a〜51dの余長部を破断させることが可能である。
本発明の実施形態における巻線は、コイル5a、5bの占積率の向上が期待できる平角線である。但し、巻線の種類は平角線に限定されず、丸線であっても良いし、巻線の太さも限定されない。
次に、図3〜図9を参照しながら、巻線端末51aを端子8aに絡げる場合を例にして、巻線端末絡げ装置1の動作を説明する。図4(a)は、巻線端末51aを端子8aに絡げる場合の巻線端末絡げ装置1の初期位置を示している。X軸のプラス方向は、棒状の絡げ部82aの長手方向であって絡げ部82aの先端部83aから絡げ部82aの基端部84aへ向かう方向、図4(a)であれば左から右へ向かう方向である。Y軸のプラス方向は、図4(a)であれば紙面の裏側から表側へ向かう方向である。Z軸のプラス方向は、図4(a)であれば下から上へ向かう方向である。
図4(a)に示す通り、巻線端末51aは、巻回工程の影響によって緩やかに曲がりくねっているものの、全体としてX軸方向に延伸している。巻線端末絡げ装置1のチャック2の初期位置は、巻線端末51aの切断部52aよりもX軸のプラス側、かつ巻線端末51aよりもZ軸のプラス側である。また、回転軸RがZ軸と平行であり、把持部25a、25bの内面27a、27bが外面28a、28bよりもX軸のプラス側である。
図3は、巻線端末絡げ装置1の動作の流れを示している。図3に示す処理は、巻線端末絡げ装置1に内蔵されるコントローラが、予めインストールされるプログラムを実行することによって実現される。
ステップS1において、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、図4(b)に示すように、巻線端末当接部24が巻線端末51aに当接する位置まで、チャック2をZ軸のマイナス方向に平行移動する。巻線端末当接部24によって、巻線端末51aの初期位置に関わらず、把持部25a、25bによる巻線端末51aの把持位置を一定に保つことができる。
ステップS2において、巻線端末絡げ装置1は、図5に示すように、回転軸RがZ軸と平行の状態で、チャック爪開閉機構22によってチャック2を閉位置にし、把持部25a、25bが巻線端末51aを把持する。ここで、チャック2は、把持部25a、25bの内面27a、27bが絡げ対象の端子8aの絡げ部82aと対向する向きで、図4(b)に示す開位置から図5に示す閉位置になり、巻線端末51aを把持する。
ステップS3において、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、図6に示すように、回転軸RがX軸と平行になるように、把持部25a、25b付近の点Pを中心として矢印Qの方向に円弧補間にて移動する。ここで、巻線端末絡げ装置1は、回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致するように、Y軸方向及びZ軸方向の位置合わせを行う。尚、Y軸方向の位置合わせは、図4(a)に示す初期位置の時点で行っていても良い。
巻線端末51aは、チャック2の円弧補間による移動に伴って塑性変形する。具体的には、図6に示すように、巻線端末51aの一部が湾曲し、側面から見て巻線端末51aの一部がやや上方に突き出る。
ステップS4において、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、図7に示す絡げ開始位置に移動する。具体的には、チャック2は、X軸に平行に絡げ部82aに近づく方向、すなわちX軸のプラス方向へ、把持部25a、25bの先端部29a、29bが、予め設定されている所定位置に到達するまで平行移動する。ここで、把持部25a、25bの内面27a、27bから回転軸Rまでの離間距離は、絡げ部82a〜82dの径の1/2よりも大きい。従って、チャック2の平行移動によって、把持部25a、25bと絡げ部82a〜82dとが衝突することはない。
巻線端末51aは、チャック2の平行移動に伴って更に塑性変形する。具体的には、図7に示すように、巻線端末51aの一部が更に湾曲し、側面から見て巻線端末51aの一部が絡げ部82aよりも上方に大きく突き出る。この大きく突き出る部分が絡げ部82aの周りを囲むことによって、巻線端末51aを絡げ部82aに引っ掛ける役割を果たすフック部53となる。
チャック2は、ステップS4の実行前に、Y軸の方向においてコイル5aの中心に近づく方向、すなわちY軸のマイナス方向にわずかに平行移動し、ステップS4の実行後に、Y軸方向において回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致する位置に戻るようにしても良い。これによって、確実にフック部53を形成することができる。
ステップS5において、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、図8に示すように、回転軸Rを中心に回転する。回転方向は、X軸のマイナス側からプラス側の方向に向かって見て時計回りである。このチャック2の回転に伴い、把持部25a、25bが絡げ部82aの周囲を回転する。図8(a)は図7(b)から90度回転した状態、図8(b)は図7(b)から180度回転した状態、図8(c)は図7(b)から270度回転した状態、図8(d)は図7(b)から360度回転した状態である。図8(a)〜図8(d)に示すように、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致した状態で回転する。すなわち、チャック2は、把持部25a、25bの内面27a、27bが常に絡げ部82aに対向し、内面27a、27bと絡げ部82aとの離間距離が一定の状態で回転する。これによって、巻線端末51aが、長手方向と直交する断面方向(以下、「断面方向」という。)への捻れが抑えられるので、巻線が平角線であっても絡げ不良の発生を抑制することができる。
ここで、絡げ不良とは、巻線端末51aが絡げ部82aに十分に絡げられる前に破断したり、絡げ後の巻線端末51aが外れてしまったりすることである。巻線が丸線の場合、巻線端末51aが断面方向に捻れても、絡げ不良の発生は少ない。これは、丸線の場合、断面が円形であることから、断面方向に捻れても外形はほとんど変形しないためである。一方、巻線が平角線の場合、巻線端末51aが断面方向に捻れると、巻線端末51aの外形が大きく変形し、予期しない場所で大きな応力が発生し、巻線端末51aが絡げ部82aに十分に絡げられる前に破断し易くなる。また、巻線端末51aと絡げ部82aとの間に隙間が生まれ、絡げ後の巻線端末51aが外れ易くなる。本発明の実施の形態における巻線端末絡げ装置1は、回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致した状態でチャック2が回転するので、巻線端末51aの断面方向への捻れが抑えられ、このような絡げ不良の発生を抑制することができる。更に、把持部25a、25bが絡げ部82aに近い位置で回転することによって、巻線端末51aが絡げ部82aに強く絡まり、外れ難い仕上がりとすることができる。
ステップS6において、巻線端末絡げ装置1のチャック2は、回転中に、図8(d)に示すように、X軸に平行に絡げ部82aから遠ざかる矢印Sの方向、すなわちX軸のマイナス方向へ断続的又は継続的に平行移動する。これによって、巻線端末51aが絡げ部82aの長手方向に均一に絡げられるので、後工程のはんだづけが容易になる。尚、チャック2は、把持部25a、25bの先端部29a、29bが、予め設定されている所定位置に到達すると、ステップS6による移動を停止し、回転のみを行う。例えば、巻線端末絡げ装置1は、1〜数回転ごとに断続的にチャック2を移動させるようにしても良い。この場合、巻線端末絡げ装置1は、移動回数が予め設定されている所定の回数に到達すると、ステップS6による移動を停止し、回転のみを行う。
ステップS7において、巻線端末絡げ装置1は、巻線端末51aの破断に十分な回転数として予め設定されている所定の回転数に到達したか否か確認する。所定の回転数に到達していない場合(ステップS7のNo)、巻線端末絡げ装置1は、ステップS5から処理を繰り返す。所定の回転数に到達している場合(ステップS7のYes)、巻線端末絡げ装置1は、ステップS8に進む。
巻線端末51aは、所定の回転数に近づくにつれて、チャック2の回転運動による張力によって破断する。このとき、巻線端末51aは、把持部25a、25b及び絡げ部82aの2点で支持されているので、把持部25a、25bから絡げ部82aまでの間のいずれかで破断する。本発明の実施の形態では、把持部25a、25bが絡げ部82aに近いため、巻線端末51aが把持部25a、25bから絡げ部82aまでの間のどこで破断しても、絡げ後の巻線端末51aの破断箇所は端子8aに近い位置になり、後工程のはんだ付けが容易になる。
ステップS8において、巻線端末絡げ装置1は、チャック爪開閉機構22によってチャック爪21a、21bを開位置にし、把持部25a、25bによって把持されている巻線端末51aの余長部54を解放する。図9(a)はステップS8の実行前の状態、図9(b)はステップS8の実行後の状態である。図9(a)の状態では、巻線端末51aが破断しており、把持部25a、25bは巻線端末51aの余長部54を把持している。図9(b)の状態では、巻線端末51aの余長部54が解放され、重力によって落下している。
以上の通り、本発明の実施の形態における巻線端末絡げ装置1は、チャック2の把持部25a、25bが巻線端末51aを把持し、チャック2の回転運動によって巻線端末51aを端子8aの絡げ部82aに絡げるので、巻回工程において用いられる、巻線を供給するノズル等が不要であり、巻回工程と独立して絡げ工程及び切断工程を行うことができる。また、チャック2の回転運動によって絡げ後の巻線端末51aの余長部54を破断させるので、切断工程において刃物を用いずに済む。また、回転軸Rが絡げ部82aの中心線の延長と一致した状態でチャック2が回転するので、巻線が平角線であっても絡げ不良の発生を抑制することができる。
また、本発明の実施形態において、仮に、巻線端末絡げ装置1が、把持部25a、25bの外面28a、28bが絡げ部82aに対向する向きで巻線端末51aを把持すると、ステップS3、S4において形成される巻線端末51aのフック部53が意図しない形状や位置関係となり、ステップS5におけるチャック2の回転において、巻線端末51aが把持部25a、25bに絡まる等の不具合が発生してしまう。このような不具合の発生を回避するために、巻線端末絡げ装置1は、把持部25a、25bの内面27a、27bが絡げ部82aと対向する向きで巻線端末51aを把持し、ステップS3、S4を実行する。
また、前述の説明では、巻線端末51aを端子8aに絡げる場合を例にしたが、巻線端末51bを端子8bに絡げることも可能である。この場合、ステップS1におけるZ軸のマイナス方向への移動量が異なることと、ステップS5における回転方向が正面から見て反時計回りとなることの2点が前述の説明と異なるが、それ以外については、巻線端末絡げ装置1は、前述の説明と同様に絡げ工程及び切断工程を行うことができる。また、巻線端末51c、51dを端子8c、8dに絡げる場合、筐体7をXY平面において180度回転させることで、巻線端末絡げ装置1は、巻線端末51a、51bを端子8a、8bに絡げる場合と同様に絡げ工程及び切断工程を行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る巻線端末絡げ装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………巻線端末絡げ装置
2………チャック
3………支持台
4………回転シャフト
5a、5b………コイル
6………コア
7………筐体
8a〜8d………端子
21a、21b………チャック爪
22………チャック爪開閉機構
23………連結部
24………巻線端末当接部
25a、25b………把持部
26………貫通孔
27a、27b………内面
28a、28b………外面
29a、29b………先端部
30a、30b………基端部
51a〜51d………巻線端末
52a〜52d………切断部
53………フック部
54………余長部
81a〜81d………固定部
82a〜82d………絡げ部
83a〜83d………先端部
84a〜84d………基端部
R………回転軸

Claims (5)

  1. 端子の棒状の絡げ部にコイルの巻線端末を絡げるとともに、絡げた後の前記巻線端末の余長部を切断する巻線端末絡げ装置であって、
    回転可能なチャックを備え、
    前記チャックは、回転軸を挟んで対向する一対のチャック爪を備え、
    前記チャック爪は、互いに接近する閉位置および離間する開位置を有するとともに、その先端に位置し前記閉位置において前記巻線端末を把持可能な把持部を備え、
    前記チャックの回転に伴い前記把持部が前記絡げ部の周囲を回転することによって、前記絡げ部に前記巻線端末を絡げるとともに、絡げ後の前記巻線端末の余長部を破断させることが可能であり、
    前記回転軸が前記絡げ部の中心線の延長と一致した状態で前記チャックが回転することを特徴とする巻線端末絡げ装置。
  2. 前記絡げ部の長手方向をX軸の方向とし、前記X軸の方向に垂直な一の方向をY軸の方向とし、前記X軸の方向及び前記Y軸の方向に垂直な方向をZ軸の方向とするとき、
    前記把持部は、前記回転軸が前記Z軸と平行の状態で前記巻線端末を把持し、
    前記チャックは、前記把持部が前記巻線端末を把持している状態で、前記回転軸が前記X軸と平行になるように前記把持部付近を中心として円弧補間にて移動した後、前記X軸に平行に前記絡げ部に近づく方向へ移動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の巻線端末絡げ装置。
  3. 前記把持部は、前記回転軸に対向する内面を有し、
    前記チャックは、前記内面が前記絡げ部と対向する向きで前記巻線端末を把持する
    ことを特徴とする請求項2に記載の巻線端末絡げ装置。
  4. 前記チャックは、回転中に、前記X軸に平行に前記絡げ部から遠ざかる方向へ断続的又は継続的に移動する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の巻線端末絡げ装置。
  5. 前記把持部は、前記巻線端末と当接する巻線端末当接部を有し、
    前記巻線端末当接部は、一対の前記チャック爪の間に設けられ、前記チャック爪の開閉方向に延びる棒部材であり、一方の端部が一方の前記チャック爪に固定され、他方の端部が他方の前記チャック爪に設けられる貫通孔に挿入される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の巻線端末絡げ装置。
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