JP5195618B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

この発明は、NOx吸蔵還元型の触媒を備える内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、排気系にNOx吸蔵還元型の触媒を備えた内燃機関が知られている。また、本公報には、NOx吸蔵還元型の触媒に吸蔵されたNOxを還元するために、筒内に燃料を供給して理論空燃比以下で燃焼させるリッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施することが開示されている。このような制御によれば、触媒の浄化能力を回復させることができる。
特開2008−309080号公報 特開2008−286180号公報 特開2008−286062号公報
ところで、上記従来の内燃機関において、蒸留温度の高い燃料や、高分子のアロマ成分を多く含む燃料が給油される場合がありうる。このような燃料の性状は重質であり、上述したリッチ燃焼制御によるリッチスパイクが行われると、PMやスモークが多く発生する。特に筒内が高温となるような状況下では、着火遅れ時間が短くなり、十分に燃料と空気が混合されずに燃焼することから、PMやスモークが多く発生する。PMやスモークが多く発生すると、触媒の端面が詰まり、排気エミッションが悪化することが懸念される。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、蒸留温度が高い燃料やアロマ分の多い燃料が給油された場合、筒内が高温となるような場合であっても、排気エミッションの悪化を防止できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気浄化装置であって、
内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元型の触媒と、
前記触媒より上流側の排気系に還元剤を添加する排気添加弁と、
前記触媒に吸蔵されたNOxを還元すべきNOx還元要求があるか否かを判定するNOx還元要求判定手段と、
前記燃料の蒸留温度の高さ又はアロマ分の多さに応じた燃料性状値を取得する燃料性状値取得手段と、
前記内燃機関の筒内温度が高くなるほど、低い燃料性状閾値を取得する閾値取得手段と、
前記NOx還元要求がある場合において、前記燃料性状値が前記燃料性状閾値より低い場合に、前記燃料噴射弁に燃料を噴射させて理論空燃比以下で燃焼させるリッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施する第1リッチスパイク手段と、
前記NOx還元要求がある場合において、前記燃料性状値が前記燃料性状閾値以上の場合には、前記排気添加弁に排気ガス中へ還元剤を添加させる排気添加制御によるリッチスパイクを実施する第2リッチスパイク手段と、を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、NOx還元要求がある場合において、蒸留温度の高さやアロマ分の多さに応じた燃料性状値と筒内温度とに基づいて、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクと、排気添加制御によるリッチスパイクとを択一的に実施できる。
具体的には、燃料性状値が低い(軽質な)場合や筒内温度が高くない状況下では、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施することができる。NOx還元率の高いリッチ燃焼によるリッチスパイクを実施することで、触媒の浄化能力を好適に回復させることができる。一方、燃料性状値が高い(重質な)場合や筒内温度が高い状況下では、排気添加制御によるリッチスパイクを実施することができる。そのため、リッチ燃焼によればPMやスモークが多く発生してしまうような状況下であっても、PMやスモークの発生を抑制でき、触媒に吸蔵されたNOxを好適に還元することができる。
これらより、本発明によれば、燃料性状と筒内温度とに応じて、全域でNOxを好適に還元でき、排気エミッションの悪化を防止することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における吸入空気量係数Aと閾値T90aとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態1において時間により周囲環境が変化した場合のリッチスパイクの制御例を示す図である。 本発明の実施の形態1においてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態2における吸入空気量係数Aと閾値Aaとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態2において時間により周囲環境が変化した場合のリッチスパイク制御の例を示す図である。 本発明の実施の形態2においてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係るシステム構成を説明するための図である。図1に示すディーゼル機関10は、エンジン本体12を備えている。エンジン本体12は、直列に並んだ4つの気筒を有する。図1に示すディーゼル機関10は、直列4気筒型であるが、本発明において、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
ディーゼル機関10は、燃料タンク27と、コモンレールシステム28を備えている。本実施形態のシステムでは、燃料タンク27にGTL(Gas To Liquid)燃料が給油されることが想定されている。エンジン本体12の各気筒には、コモンレールシステム28の燃料噴射弁29が1つずつ配置されている。燃料タンク27から供給される燃料は、コモンレールシステム28の燃料噴射弁29から各気筒内に噴射される。なお、GTL燃料は、蒸留温度T90が低くアロマ分が少ない燃料である。蒸留温度T90とは、燃料が90%蒸発する温度をいう。蒸留温度T90が低いほど軽質であり燃料は蒸発し易くなる。燃料が蒸発し易いため、気筒内で微粒化して燃焼し易く、PMやスモークの発生は少ない。
エンジン本体12の各気筒の吸気ポートは、吸気マニホールド14に接続している。吸気マニホールド14には吸気温センサ(図示略)が配置されている。吸気マニホールド14から吸気通路の上流に向かって、スロットル26、インタークーラ24、エアフローメータ22が順次設けられている。エアフローメータ22側から新気が取り入れられ、吸気マニホールド14を介してエンジン本体12の各気筒へと空気が供給される。スロットル26の開度は、後述するECU50により、任意に制御可能になっている。なお、本発明は、スロットル26を備えないディーゼル機関にも適用可能である。
エンジン本体12の各気筒の排気ポートは、排気マニホールド16に接続している。排気マニホールド16の下流は、排気通路18に接続している。排気通路18には、空燃比センサ52が設けられている。空燃比センサ52の下流には、NOx吸蔵還元型の触媒36が配置されている。
また、排気マニホールド16には、排気添加弁38が設けられている。排気添加弁38は、排気マニホールド16を流れる排気ガスに還元剤としての燃料を添加するために備えられている。適宜のタイミングで排気添加弁38に燃料を添加させることで、触媒36に吸蔵されたNOxを還元することができる。
ディーゼル機関10は、排気ガスの一部を吸気マニホールド14に還流させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うことが可能なEGR通路39を備えている。図1に示すように、EGR通路39の一端は排気マニホールド16に接続され、他端は吸気マニホールド14に接続されている。EGR通路39の途中には、排気マニホールド16側から順に、EGRクーラ40と、EGRバルブ42が設けられている。EGRバルブ42の開度は、後述するECU50により、任意に制御可能になっている。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を更に備えている。ECU50には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータに加えて、ディーゼル機関10のクランク角度を検出するクランク角センサ(図示略)が電気的に接続されている。ECU50は、各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを作動させることにより、ディーゼル機関10の運転状態を制御する。
[実施の形態1における特徴的制御]
上述したシステム構成では、触媒36に吸蔵されたNOxの量が増大すると浄化能力が低下するため、リッチスパイクを行い、触媒36に吸蔵されたNOxを還元放出させる制御を実行する。リッチスパイクの方法として、排気添加弁38に排気ガス中へ燃料を添加させる排気添加制御がある。また、スロットル26やEGRバルブ42の開度、燃料噴射弁29から筒内に噴射される燃料を制御し、理論空燃比以下で燃焼させるリッチ燃焼制御がある。排気添加制御に比して、リッチ燃焼制御によるNOx還元率は高い。そのため、GTL燃料が給油されることを想定した本実施形態のシステムにおいて、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクを行うことが考えられる。
しかしながら、GTL燃料が給油されることを想定した本実施形態のシステムに、蒸留温度の高い燃料が給油される場合もありうる。蒸留温度が高い燃料は重質であり、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクを行えば、PMやスモークが多く発生することとなる。特に、筒内が高温となるような高負荷時や、周辺環境の高温時においては、着火遅れが短くなり、PMやスモークが多く発生する。スモークやPMが多く発生すれば、触媒36の端面が詰まる。そのため、NOx還元率が低下し、排気エミッションの悪化が懸念される。
そこで、本実施形態のシステムでは、燃料の蒸留温度と、筒内温度に影響する吸入空気量係数とに基づいて、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクと、排気添加制御によるリッチスパイクとを好適に選択する制御を行うこととした。
(リッチスパイク選択マップ)
より具体的な制御の内容について図2〜図3を用いて説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクか、排気添加制御によるリッチスパイクかを選択するために用いられるリッチスパイク選択マップについて説明する。図2は、リッチスパイク選択マップについて説明するための図である。
図2に示す、吸入空気量係数Aは、次式(1)から算出される。
吸入空気量係数A=a×T+b×P+c×V ・・・(1)
式(1)の変数Tは、吸気マニホールド14内の吸入吸気温度を示している。吸入空気温度は、EGRの影響を受け、上述の吸気温センサから検出される。変数Pは、吸気マニホールド14内の吸入空気圧力を示している。吸入空気圧力は、機関回転数、機関負荷、EGRバルブ42の開度と相関しており、これらが高くなると吸入空気圧力も高くなることが推定される。なお、機関回転数は、クランク角センサの信号に基づいて算出される。また、変数Vは、吸気マニホールド14内の吸入空気体積を示している。吸入空気体積は、新気の体積とEGRガスの体積との合計である。新気の体積は、エアフローメータ22から検出される。また、ECU50は、EGRバルブ42の開度や機関回転数と、吸気マニホールド14に導入されるEGRガスの体積との関係をマップに記憶しており、このマップからEGRガスの体積を取得する。なお、式(1)に示すa,b,cは定数である。
図2に示す、閾値T90aは、吸入空気量係数Aに応じて定められた、リッチ燃焼制御か排気添加制御かを択一的に選択するための蒸留温度T90の境界値である。図2に示す通り、本実施形態のシステムにおいては、吸入空気量係数Aが低い領域で閾値T90aを高く定め、吸入空気量係数Aが高い領域で閾値T90aを低く定めている。そして、蒸留温度T90の検出値が、閾値T90aよりも低い領域をリッチ燃焼領域と定め、蒸留温度T90の検出値が、閾値T90a以上の領域を排気添加領域と定めている。
(リッチスパイク選択マップを用いた制御例)
次に、図2に示したリッチスパイク選択マップを用いた制御例について説明する。図3は、本発明の実施の形態1において、時間経過により周囲環境が変化する場合のリッチスパイクの制御例を示す図である。図3(B)は、時間経過と、吸入空気量係数Aとの関係を表している。図3(A)は、吸入空気量係数Aの変化に伴って、リッチ燃焼制御と排気添加制御とを切替える制御を表している。図3(A)に示す蒸留温度Tfは、空燃比センサ52の検出値から算出される蒸留温度T90である。具体的には、蒸留温度が高い燃料ほど、微粒化し難く燃焼が安定しないため、検出値の変動幅は大きくなる。そのため、検出値の変動幅が大きいほど、蒸留温度の高い燃料であると判断できる。ECU50は、空燃比センサの検出値の変動幅に応じて蒸留温度T90を定めたマップを記憶している。
図3に示す制御例は、時間経過に伴い、周囲環境が高温となり吸入空気量係数Aが増大するケースである(図3(B))。図2のリッチスパイク選択マップに示す通り、吸入空気量係数Aの増大に伴って、閾値T90aは小さくなる(図3(A))。時刻t1までは、給油された燃料の蒸留温度Tfは、閾値T90aよりも低く、リッチ燃焼領域にある。そのため、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクが選択される。一方、時刻t1以降は、蒸留温度Tfは、閾値T90aよりも高く、排気添加領域にある。そのため、排気添加制御によるリッチスパイクが選択される。このように、筒内温度(吸入空気量係数A)が高くなるような状況下では、閾値T90aの低下に伴い、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクから排気添加制御によるリッチスパイクに制御を切り替えることができる。
(リッチスパイク制御ルーチン)
図4は、上述の動作を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンでは、まず、ステップ100において、NOx還元要求があるか否かが判定される。NOx還元要求は、他のルーチンにおいて、NOx吸蔵状態を推定し、所定値以上のNOxが吸蔵されていると推定された場合にNOx還元要求が出される。なお、NOx還元要求がない場合には、本ルーチンの処理は終了される。
NOx還元要求がある場合には、次に、ステップ110において、機関状態が蒸留温度T90測定条件を満たしているか否かが判定される。例えば、空燃比センサ52が未だ活性化していない場合には、蒸留温度T90測定条件を満たしていないと判断できる。この場合、後述するステップ190以降の処理(排気添加制御によるリッチスパイク)が実行され、その後、本ルーチンの処理は終了される。
蒸留温度T90測定条件を満たしている場合には、次に、ステップ120において、蒸留温度T90を示すTfを測定する。図3(A)において説明した通り、空燃比センサによる検出値の変動幅が大きい場合には、蒸留温度T90が高いと判断でき、空燃比センサによる検出値の変動幅が小さい場合には、蒸留温度T90が低いと判断できる。ECU50は、空燃比センサによる検出値の変動幅と蒸留温度T90(Tf)との関係を定めたマップを記憶している。
次に、ステップ130において、運転状況に応じた吸入空気量係数Aを計測する。吸入空気量係数Aは、図2において説明した通り、式(1)から算出される。筒内が高温となるような高負荷時や周囲環境が高温時には、吸入空気量係数Aは高くなる。
さらに、ステップ140において、図2で説明したリッチスパイク選択マップから、吸入空気量係数Aに応じた閾値T90aを取得する。ECU50は、図2に示すリッチスパイク選択マップを記憶している。
続いて、ステップ150において、上記ステップ120において測定した、給油された燃料の蒸留温度Tfと、上記ステップ140において取得した閾値T90aとを大小比較する。Tfが閾値T90aよりも低い場合には、リッチ燃焼制御が選択される(ステップ160)。ECU50は、運転条件に応じて燃料噴射弁29から噴射させる燃料を定めたリッチ燃焼マップを予め記憶しており、リッチ燃焼マップに基づいてリッチスパイク制御を実施する(ステップ170)。その後、リッチスパイク制御の終了に伴い、触媒36のNOxを還元する制御は終了される(ステップ180)。
一方、ステップ150において、Tfが閾値T90a以上であると判断された場合には、排気添加制御が選択される(ステップ190)。ECU50は、運転条件に応じて排気添加弁38から添加させる燃料を定めた排気添加マップを予め記憶しており、排気添加マップに基づいてリッチスパイク制御を実施する(ステップ200)。その後、リッチスパイク制御の終了に伴い、触媒36のNOxを還元する制御は終了される(ステップ180)。
以上説明したように、図4に示すルーチンによれば、GTL燃料ではない蒸留温度T90が高い燃料が給油された場合であっても、可能な範囲でNOx還元率の高いリッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施することができる。そのため、触媒の浄化を好適に行うことができる。加えて、筒内が高温となるような状況下であり、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクを行えば、PMやスモークが多く発生するような場合であっても、排気添加制御によるリッチスパイクを実施することで、PMやスモークの発生を抑制したNOx還元を行うことができる。このため、本実施例のシステムによれば、蒸留温度と筒内温度とに応じて、全域でNOxを好適に還元し、好適な排気エミッションを実現することができる。
尚、上述した実施の形態1においては、燃料噴射弁29が前記第1の発明における「燃料噴射弁」に、触媒36が前記第1の発明における「触媒」に、排気添加弁38が前記第1の発明における「排気添加弁」に、それぞれ相当している。
また、ここでは、ECU50が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「NOx還元要求判定手段」が、上記ステップ120の処理を実行することにより前記第1の発明における「燃料性状値取得手段」が、上記ステップ130〜140の処理を実行することにより前記第1の発明における「閾値取得手段」が、上記ステップ150〜170の処理を実行することにより前記第1の発明における「第1リッチスパイク手段」が、上記ステップ150及びステップ190〜200の処理を実行することにより前記第1の発明における「第2リッチスパイク手段」が、それぞれ実現されている。
更に、実施の形態1においては、上記ステップ120において取得される蒸留温度Tfが前記第1の発明における「燃料性状値」に、上記ステップ140において取得される閾値T90aが前記第1の発明における「燃料性状閾値」に、それぞれ対応している。
実施の形態2.
[実施の形態2のシステム構成]
次に、図5〜図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。
図5は、本発明の実施の形態2のシステム構成を説明するための図である。図5のシステム構成は、空燃比センサ52を省き、燃料タンク27内に燃料のアロマ分を検出するためのアロマセンサ54を設けている点を除き、上述した図1のシステム構成と同様であるため、共通する構成については共通する符号を付してその説明を省略する。
[実施の形態2における特徴的制御]
上述した実施の形態1では、燃料の蒸留温度T90に基づいて、最適なリッチスパイク制御を選択し、好適な排気エミッションを実現している。これに対して、本実施の形態では、燃料のアロマ分に基づいて、実施の形態1と同様の効果を実現する点に特徴を有している。
まず、本実施形態のシステムにおいて、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクか、排気添加制御によるリッチスパイクかを選択するために用いられるリッチスパイク選択マップについて説明する。図6は、リッチスパイク選択マップについて説明するための図である。図6に示す吸入空気量係数Aは、図2で説明した式(1)から算出される。図6に示す閾値Aaは、吸入空気量係数Aに応じて定められた、リッチ燃焼制御か排気添加制御かを択一的に選択するためのアロマ量の境界値である。図6に示す通り、本実施形態のシステムにおいては、吸入空気量係数Aが低い領域で閾値Aaを高く定め、吸入空気量係数Aが高い領域で閾値Aaを低く定めている。そして、アロマ量の検出値が、閾値Aaよりも低い領域をリッチ燃焼領域と定め、アロマ量の検出値が、閾値Aa以上の領域を排気添加領域と定めている。
次に、図6に示したリッチスパイク選択マップを用いた制御例について説明する。図7は、本実施形態において、時間経過により周囲環境が変化する場合のリッチスパイクの制御例を示す図である。図7(B)は、上述した図3(B)と同様に、時間経過に伴い、周囲環境が高温となり吸入空気量係数Aが増大する状況を表している。図7(A)は、吸入空気量係数Aの変化に伴って、リッチ燃焼制御と排気添加制御とを切替える制御を表している。図7(A)に示すアロマ量Afは、アロマセンサ54から検出される。検出されるアロマ量Afは燃料のアロマ分の分量(割合)である。アロマ量が多いほど性状は重質であり、PMやスモークが多く発生する。
図7に示す制御例では、図6のリッチスパイク選択マップに示す通り、吸入空気量係数Aの増大に伴って、閾値Aaが小さくなる(図7(A))。時刻t1までは、給油された燃料のアロマ量Afは、閾値Aaよりも低く、リッチ燃焼領域にある。そのため、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクが選択される。一方、時刻t1以降は、アロマ量Afは、閾値Aaよりも高く、排気添加領域にある。そのため、排気添加制御によるリッチスパイクが選択される。このように、筒内温度(吸入空気量係数A)が高くなるような状況下では、閾値Aaの低下に伴い、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクから排気添加制御によるリッチスパイクに制御を切替えることができる。
図8は、上述の動作を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、ステップ110〜ステップ150の処理がステップ210〜ステップ250に置き換えられている点を除き、図4に示すルーチンと同様である。以下、図8において、図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
ステップ210において、機関状態に応じたアロマ測定条件を満たしているか否かが判定される。アロマ測定条件を満たしていない場合には、上述したステップ190以降の処理(排気添加制御によるリッチスパイク)が実行され、その後、本ルーチンの処理は終了される。
アロマ測定条件を満たしている場合には、次に、ステップ220において、アロマ分成分を示すアロマ量Afがアロマセンサ54から検出される。次に、ステップ230において、運転状況に応じた吸入空気量係数Aを求める。吸入空気量係数Aは、上述した式(1)から算出される。筒内が高温となるような高負荷時や周囲環境が高温時には、吸入空気量係数Aは高くなる。
さらに、ステップ240において、図6で説明したリッチスパイク選択マップから、吸入空気量係数Aに応じた閾値Aaが取得される。ECU50は、図6に示すリッチスパイク選択マップを記憶している。
続いて、ステップ250において、上記ステップ220において測定した、給油された燃料のアロマ量Afと、上記ステップ240において取得した閾値Aaとを大小比較する。アロマ量Afが閾値Aaよりも低い場合には、リッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施すべく、上述したステップ160〜180の処理が実行される。
一方、ステップ250において、アロマ量Afが閾値Aa以上であると判断された場合には、排気添加制御によるリッチスパイクを実施すべく、上述したステップ190〜200及びステップ180の処理が実行される。
以上説明したように、図8に示すルーチンによれば、アロマ分と筒内温度とに応じて、上述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。なお、実施の形態1で説明した蒸留温度T90に基づいた制御と組み合わせることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップ220の処理を実行することにより前記第1の発明における「燃料性状値取得手段」が、上記ステップ230〜240の処理を実行することにより前記第1の発明における「閾値取得手段」が、上記ステップ250及びステップ160〜170の処理を実行することにより前記第1の発明における「第1リッチスパイク手段」が、上記ステップ250及びステップ190〜200の処理を実行することにより前記第1の発明における「第2リッチスパイク手段」が、それぞれ実現されている。
更に、実施の形態2においては、上記ステップ220において取得されるアロマ量Afが前記第1の発明における「燃料性状値」に、上記ステップ240において取得される閾値Aaが前記第1の発明における「燃料性状閾値」に、それぞれ対応している。
10 ディーゼル機関
14 吸気マニホールド
16 排気マニホールド
18 排気通路
22 エアフローメータ
26 スロットル
27 燃料タンク
29 燃料噴射弁
36 触媒
38 排気添加弁
40 EGR通路
42 EGRバルブ
50 ECU
52 空燃比センサ
54 アロマセンサ
A 吸入空気量係数
Tf 蒸留温度
Af アロマ量
T90a、Aa 閾値

Claims (1)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元型の触媒と、
    前記触媒より上流側の排気系に還元剤を添加する排気添加弁と、
    前記触媒に吸蔵されたNOxを還元すべきNOx還元要求があるか否かを判定するNOx還元要求判定手段と、
    前記燃料の蒸留温度の高さ又はアロマ分の多さに応じた燃料性状値を取得する燃料性状値取得手段と、
    前記内燃機関の筒内温度が高くなるほど、低い燃料性状閾値を取得する閾値取得手段と、
    前記NOx還元要求がある場合において、前記燃料性状値が前記燃料性状閾値より低い場合に、前記燃料噴射弁に燃料を噴射させて理論空燃比以下で燃焼させるリッチ燃焼制御によるリッチスパイクを実施する第1リッチスパイク手段と、
    前記NOx還元要求がある場合において、前記燃料性状値が前記燃料性状閾値以上の場合には、前記排気添加弁に排気ガス中へ還元剤を添加させる排気添加制御によるリッチスパイクを実施する第2リッチスパイク手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
JP2009108880A 2009-04-28 2009-04-28 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Fee Related JP5195618B2 (ja)

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