JP5195507B2 - 閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法および電力変換装置の冷却システム - Google Patents

閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法および電力変換装置の冷却システム Download PDF

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本発明は閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法および電力変換装置の冷却システムに関し、特に電力変換回路の電力半導体を冷却するとともに内部の空気を冷却する構成を有する閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法およびこのような内部空気温度推定方法を適用する閉鎖型電力変換ユニットを備えた電力変換装置の冷却システムに関する。
電力変換装置は、その電力変換ユニットにて電力半導体を備え、この電力半導体をスイッチング動作させることにより、交流を直流若しくは交流に、または直流を直流若しくは交流に変換している。電力半導体は、そのスイッチング動作の際に大量の発熱をするので、そのような熱を放熱して電力半導体を冷却する必要がある。
特に密閉された筐体構造を有する閉鎖型電力変換ユニットでは、電力半導体が発熱した熱を装置外部に導いて放散させることにより電力半導体を冷却し、電力変換ユニット内の空気に放熱された熱については、これを吸熱フィンで吸熱することにより電力変換ユニット内の空気を冷却するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
このような閉鎖型電力変換ユニットでは、装置外部に設置された放熱器との間で液体の冷媒を通流させるようにした冷却体を備え、その冷却体に電力半導体を搭載している。電力半導体が発熱した熱は、冷却体を通流する冷媒によって装置外部へ導出され、外部に設置された放熱器により放散され、これによって、電力半導体が冷却されている。
また、電力半導体の発熱量は、電力変換装置の出力に応じて変化するので、電力変換装置の出力電力が低いときには、電力半導体が過剰に冷却されることになる。これに対し、電力半導体を過剰に冷却することのない冷却システムが知られている(たとえば、特許文献2参照)。この冷却システムによれば、電力半導体の発熱量に応じ、冷媒を循環させているポンプの回転数を制御するようにして、電力半導体の冷却を適正に行うようにしている。
閉鎖型電力変換ユニットにおいては、その内部の空気の温度が外部の空気温度より高くなると、内部の熱が筐体を貫通して外部へ伝わる熱通過現象によって自然に放熱され、冷却される。しかし、その熱通過による放熱量は、一般に少なく、また、ファンにより内部の空気を強制対流させても筐体への熱伝達率を大幅に向上させることも困難である。これに対し、特許文献1の関連技術では、電力変換装置の内部にて空気を強制対流させているファンは、強制対流の空気を、冷却体に熱的に接続した冷却フィンに当てる構成にしている。これにより、発熱電子部品が空気中に放熱した熱は、一度、冷却フィンによってより効率よく集熱され、その熱は、電力半導体の冷却体に移動され、さらにその冷却体から電力変換装置の外部に移送されて放熱されることになる。
特開2008−60515号公報 特開2008−130791号公報
しかしながら、閉鎖型電力変換ユニットでは、内部の空気温度が電子部品の推奨周囲温度以上にならないように空気温度を温度センサで検出しようとする場合、発熱電子部品の空気中への放熱が局所的に行われていることで平均温度より高温になっている部位と、閉鎖型電力変換ユニットの筐体のように熱通過による自然放熱および強制対流による熱伝達で平均温度より低温になっている部位とがあるので、閉鎖型電力変換ユニットの空気温度を1つの温度センサで適切に検出することが難しく、また、複数の温度センサで検出する場合には、コストの面で不利であるという問題点があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、閉鎖型電力変換ユニットの内部の空気温度を適切に求めることができる閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法およびそのような内部空気温度推定方法を適用した電力変換装置の冷却システムを提供することを目的とする。
本発明では上記の課題を解決するために、電力半導体を有する電力変換器と、前記電力変換器の出力を所望の値に制御する制御回路と、前記電力半導体を搭載した冷却体と、前記冷却体に熱的に接続されて内部の空気の熱を吸熱する吸熱器と、内部の空気を循環させるファンと、を備えた閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法において、前記閉鎖型電力変換ユニットの内部に放熱される熱量と内部の空気から前記吸熱器を通して前記冷却体に伝熱される経路の熱抵抗とから前記冷却体と空気との間の温度差を演算し、検出した前記冷却体の温度に演算した前記温度差を加算して前記閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を推定することを特徴とする閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法が提供される。
また、本発明では、電力半導体を有する電力変換器と、前記電力変換器の出力を所望の値に制御する制御回路とを含む閉鎖型電力変換ユニットを備えた電力変換装置の冷却システムにおいて、前記電力半導体が搭載される冷却体と、前記冷却体に熱的に接続されて前記閉鎖型電力変換ユニット内の空気の熱を吸熱する吸熱器と、前記閉鎖型電力変換ユニット内で空気を循環させるファンと、前記冷却体の温度を検出する温度センサと、前記閉鎖型電力変換ユニットの内部に放熱される熱量と内部の空気から前記吸熱器を通して前記冷却体に伝熱される経路の熱抵抗とから前記冷却体と空気との間の温度差を演算する温度差演算回路と、前記温度センサが検出した前記冷却体の温度に前記温度差演算回路が演算した前記温度差を加算して前記閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を算出する空気温度推定回路と、を備えていることを特徴とする電力変換装置の冷却システムが提供される。
このような閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法および電力変換装置の冷却システムによれば、冷却体の温度を検出し、その温度を基に閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を推定するようにしている。これは、電力変換器の出力に応じた発熱電子部品の損失熱量が既知であり、吸熱器から冷却体への伝熱経路の熱抵抗も既知であることに基づいており、冷却体の温度を検出する1つの温度センサで閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を適切に知ることができる。
上記の閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法および電力変換装置の冷却システムは、冷却体の温度から閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を推定するようにしたので、温度が一様でない閉鎖型電力変換ユニットの内部の温度を1つの温度センサで適切に知ることができるという利点がある。
閉鎖型電力変換ユニットの構成を示すブロック図である。 閉鎖型電力変換ユニット内の熱回路を示す図である。 吸熱フィンの吸熱特性を示す図である。 閉鎖型電力変換ユニットの別の構成例を示すブロック図である。 閉鎖型電力変換ユニットおよびその冷却システムを示すブロック図である。 回転数指令回路の構成例を示す図である。 多相電動機用の電力変換装置の冷却システムを示すブロック図である。 電動機制御回路の第1の構成例を示す図である。 電動機制御回路の第2の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は閉鎖型電力変換ユニットの構成を示すブロック図、図2は閉鎖型電力変換ユニット内の熱回路を示す図、図3は吸熱フィンの吸熱特性を示す図である。
電力変換装置を構成する閉鎖型電力変換ユニット10は、電力半導体11および制御回路12を備えている。電力半導体11は、これをスイッチング動作させることにより電力の変換が行われる電力変換器を構成するもので、電流を通電したときの電力損失により大量の熱を発生する。制御回路12は、そのような電力半導体11を含む電力変換器を制御して直流の電力または交流の電力を、直流の電力または交流の電力に変換するもので、マイクロコンピュータを有し、電力変換器の出力を所望の値に制御する電子部品によって構成されている。
電力半導体11は、冷却体20に搭載されている。冷却体20は、閉鎖型電力変換ユニット10の外部に設置した放熱器との間で冷媒を循環させて電力半導体11から移動された熱を閉鎖型電力変換ユニット10の外部に移送して外部に放熱する。これにより、電力半導体11は、冷却体20によって冷却される。冷却体20には、吸熱フィン(吸熱器)21がたとえばヒートパイプによって熱的に接続され、その吸熱フィン21に隣接して閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気を循環送風するファン22が設置されている。
閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気は、ファン22により循環され、その循環通路に配置された吸熱フィン21に当てられることで空気の熱量が吸熱されて、閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気は、冷却される。吸熱フィン21で吸熱した熱は、冷却体20に移動し、さらに冷媒に移動して外部の放熱器で放熱される。
閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度は、空気温度推定回路30によって推定される。この空気温度推定回路30は、冷却体20の温度を検出する温度センサ31の出力と、制御回路12から出力される伝熱回路に関するデータとに基づいて空気温度を推定する。
ここで、閉鎖型電力変換ユニット10の内部における伝熱回路について説明する。ここでは、電力半導体11の例として、たとえばインバータ回路のパワースイッチング素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)およびそのスイッチング時に発生する逆起電力を消費させるフリーホイーリングダイオード(FWD)を収容したパワーモジュールの場合について説明する。
パワーモジュール11aでは、図2に示したように、IGBTの接合部が発熱源であり、その温度は、Tj(IGBT)で、発熱量は、PIGBTである。フリーホイーリングダイオードの温度は、Tj(FWD)で、発熱量は、PFWDである。IGBTおよびフリーホイーリングダイオードの接合部とケースとの間の熱抵抗は、Rth(j−c)で、ケース温度は、Tcで示している。このパワーモジュール11aで発生した熱量P(=PIGBT+PFWD)は、パワーモジュール11aのケースから冷却体20へ移動するが、そのときの熱抵抗は、Rth(c−f)である。
冷却体20に熱的に接続された吸熱フィン21は、空気温度Taの空気から熱量Qを吸熱し、そのときの熱抵抗は、Rth(a−fa)で、温度は、Tfaである。また、吸熱フィン21と冷却体20との間の熱抵抗は、Rth(fa−f)である。
冷却体20は、パワーモジュール11aで発生した熱量Pおよび吸熱フィン21が吸熱した熱量Qの移動により、温度がTfとなる。パワーモジュール11aおよび吸熱フィン21から冷却体20に移動された熱量(P+Q)は、冷却体20と冷媒との間の熱抵抗であるRth(f−w)を介して循環する冷媒に移動され、そのときの冷媒の温度は、Twである。
冷却体20の温度Tfは、冷媒温度Twに、パワーモジュール11aの発生熱量Pに冷却体20と冷媒との間の熱抵抗Rth(f−w)を乗じて得た温度を加えた温度で表される。この冷却体20の温度Tfは、温度センサ31によって検出される。
閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度Taは、冷却体20の温度Tfに、発熱部品の放熱量Qと空気から吸熱フィン21を通して冷却体20に伝熱する経路の熱抵抗Rthとを掛けて得た温度差を加えた温度で表される。なお、吸熱フィン21は、図3に示した吸熱特性を有している。すなわち、空気と吸熱フィン21との間の熱伝達率は、吸熱フィン21に当たる循環風の風速の影響を受ける。このため、風速が速いほど熱伝達率が良く、空気と冷却体20との間の温度差が小さくなる。
閉鎖型電力変換ユニット10の内部における空気温度Taは、回路部品・回路導体から内部に放熱された熱量が、吸熱フィン21により吸熱される熱量Qと閉鎖型電力変換ユニット10の筐体表面から外部に自然放熱される熱量の合計が一致したときに熱的に飽和する。
閉鎖型電力変換ユニット10の内部に放熱される熱としては、電子部品で構成した制御回路12の動作により消費した電力により発生する熱、電力変換器の電流通電により発生するパワーモジュール11aの周辺部品(たとえばスナバ回路等)や導体での損失により発生する熱、およびパワーモジュール11a自身の温度上昇により表面から放熱される熱等がある。これらの熱は、閉鎖型電力変換ユニット10の動作状態に応じて各部で発生する量をあらかじめ算出しておくことができ、制御回路12において、冷却体20と空気との間の温度差を演算するのに使用される。
パワーモジュール11aの内部で発生する損失による熱の大部分は、パワーモジュール11aを取り付けた冷却体20により閉鎖型電力変換ユニット10の外部に熱移送されて放熱されるが、そのような場合、パワーモジュール11aによる閉鎖型電力変換ユニット10の内部空気の温度上昇に対する影響は小さい。
閉鎖型電力変換ユニット10の表面から外部への放熱量が小さい場合、閉鎖型電力変換ユニット10の内部における空気温度Taが飽和したとき、内部に放熱された熱はすべて吸熱フィン21により吸熱され、冷却体20に移送されたことになる。よって、内部放熱量Qに空気と冷却体20との間の熱抵抗Rthを乗じて算出した温度が、内部空気と冷却体20との間の温度差となり、冷却体20の温度Tfに、この吸熱フィン21を含む空気と冷却体20との間の温度差を加えた温度が、ほぼ空気温度Taと推定できる。すなわち、閉鎖型電力変換ユニット10の内部の推定空気温度Taeは、冷却体20の温度をTf、空気と冷却体20との間の熱抵抗をRth=Rth(a−fa)+Rth(fa−f)、パワーモジュール11aを除く発熱部品の総放熱量をQとすると、
Tae=Tf+Rth×Q・・・(1)
で表すことができる。この推定空気温度Taeの算出において、空気と冷却体20との間の熱抵抗Rthおよび発熱部品の放熱量Qは、装置の運転状態によって定まり、一定である。
したがって、冷却体20の温度Tfを温度センサ31で検出し、制御回路12が閉鎖型電力変換ユニット10内に放熱される熱量Qと、空気から吸熱フィン21を通して冷却体20に熱が流れる経路の熱抵抗Rthとを基にして閉鎖型電力変換ユニット10内の冷却体20と空気との間の温度差を演算し、空気温度推定回路30が検出した冷却体20の温度Tfに演算した温度差を加算することにより、推定空気温度Taeを求めることができるのである。
図4は閉鎖型電力変換ユニットの別の構成例を示すブロック図である。なお、この図4において、図1に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この図4に示す閉鎖型電力変換ユニット10は、冷却体20に熱的に接続した放熱フィン23を外部に設置している。放熱フィン23、必要に応じてファンを並設することができる。これにより、冷却体20に集熱された熱は、閉鎖型電力変換ユニット10の外部にて自然対流により外部空気に直接放熱され、または、ファンによる強制対流により外部に直接放熱される。
このような冷却システムを有する閉鎖型電力変換ユニット10においても、閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気から吸熱フィン21を通して冷却体20に伝熱される経路の温度差を制御回路12が演算し、冷却体20の温度を温度センサ31が検出することにより、空気温度推定回路30によって閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度を推定することができる。
以上のようにして推定された閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度は、これを所定値に保つように制御する冷却システムに適用することができる。すなわち、推定空気温度Taeの式(1)からは、閉鎖型電力変換ユニット10の出力が一定であれば、閉鎖型電力変換ユニット10内に放熱される熱量Qも一定であるので、冷却体20の温度Tfを調節することにより空気温度Taを所定値に保つように制御できることがわかる。ここで、冷却体20の温度Tfは、冷媒温度Twに冷媒と冷却体20との間の温度差△Tを加えたもので、
Tf=Tw+△T・・・(2)
で表される。冷媒と冷却体20との間の温度差△Tは、冷却体20から冷媒に伝熱される熱量(P+Q)に冷却体20と冷媒との間の熱抵抗Rth(f−w)を乗じて得られる温度である。この熱抵抗Rth(f−w)は、単位時間に冷却体20に流れる冷媒量と伝熱面積Sとで定まる。冷媒と冷却体20との間の熱伝達率をhとすると、温度差△Tは、
△T=(P+Q)/(h・S)・・・・(3)
で表される。閉鎖型電力変換ユニット10の出力が一定であれば、冷却体20から冷媒に伝熱される熱量(P+Q)は一定である。したがって、内部の空気温度Ta、さらには、冷却体20の温度Tfを調節するためには、冷媒と冷却体20との間の熱伝達率hを調節すればよい。この熱伝達率hは、冷却体20に流す冷媒量に依存するので、結局は、冷却体20に流す冷媒量を調節することにより、閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度Taを所定値に保つように制御することができるのである。
次に、以上のような内部空気温度推定方法を適用した閉鎖型電力変換ユニット10の冷却システムについて説明する。
図5は閉鎖型電力変換ユニットおよびその冷却システムを示すブロック図、図6は回転数指令回路の構成例を示す図である。なお、この図5および図6において、図1に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この閉鎖型電力変換ユニット10は、その外部に放熱器24が備えられ、放熱器24と電力半導体11を搭載する冷却体20との間で冷媒が循環するように配管25および電動機付きポンプ26が設けられて、冷却システムを構成している。この冷却システムは、また、冷却体20の温度を検出するように冷却体20に取り付けられた温度センサ31を備え、この温度センサ31の出力は、回転数指令回路32の入力に接続されている。その回転数指令回路32の出力は、電動機制御回路33の入力に接続され、その出力は、電動機付きポンプ26を駆動制御するように接続されている。
回転数指令回路32は、図6に示したように、回転数調節回路34と、空気温度推定回路30と、温度設定部35とを有し、空気温度推定回路30は、温度センサ31の出力および制御回路12が有する温度差演算回路12aの出力を受けて空気温度を推定し、回転数調節回路34に出力している。回転数調節回路34は、空気温度推定回路30が推定した空気温度と温度設定部35の温度設定値とを入力し、推定された空気温度が温度設定部35によって設定された空気温度になるような回転数指令を電動機制御回路33に出力する。電動機制御回路33は、たとえば比例積分調節器を有し、回転数指令回路32の回転数調節回路34より与えられた回転数指令値と実際の回転数検出値との偏差をゼロにするような比例積分動作の信号を発生し、電動機付きポンプ26を駆動制御する。つまり、この閉鎖型電力変換ユニット10の冷却システムでは、閉鎖型電力変換ユニット10の内部における空気温度を推定し、その推定した空気温度が設定した空気温度に一致するように、閉鎖型電力変換ユニット10に内蔵する冷却体20に循環させる冷媒の量を制御している。
温度設定部35の設定値としては、たとえば、制御回路12に搭載されている電子部品等に許容されている周囲温度に余裕を持たせた温度を設定する。具体的には、電子回路の動作保証周囲温度は、40℃〜60℃程度が一般的であるので、それ以下の温度に設定するのがよい。これにより、閉鎖型電力変換ユニット10の内部の空気温度は、所定の設定値を超えることがないように制御することができる。
次に、この閉鎖型電力変換ユニット10の冷却システムを多相電動機用の電力変換装置に適用した実施の形態について説明する。
図7は多相電動機用の電力変換装置の冷却システムを示すブロック図、図8は電動機制御回路の第1の構成例を示す図、図9は電動機制御回路の第2の構成例を示す図である。なお、この図7において、図5に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図7に示す電力変換装置1は、互いに独立した複数の単相巻線を有する多相電動機40を駆動するためのもので、各相を個別に制御するために、複数の閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nを備えている。それぞれの閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nは、図5に示した閉鎖型電力変換ユニット10と同じ構成を有している。
この電力変換装置1の冷却システムは、すべての閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nの冷却体20から出ている冷媒導出側の配管および冷媒導入側の配管がそれぞれ纏められて放熱器24の冷媒入口および電動機付きポンプ26の冷媒出口に接続されている。
電動機付きポンプ26を制御する電動機制御回路33は、図8に示したように、平均回転数指令演算回路36と、電動機駆動回路37とを有している。平均回転数指令演算回路36は、それぞれの閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nの回転数指令回路32から出力された回転数指令a,b,・・・,nを入力し、これら回転数指令a,b,・・・,nの平均値を演算し、指令値として出力する。電動機駆動回路37は、平均回転数指令演算回路36から出力された指令値に基づいて、電動機付きポンプ26を駆動制御することになる。これにより、この電力変換装置1の冷却システムは、それぞれの閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nの内部の空気温度が所定値に保つように電動機付きポンプ26の回転数を制御することになる。
また、図9に示す電動機制御回路33は、最高回転数指令選択回路38と、電動機駆動回路37とを有している。最高回転数指令選択回路38は、それぞれの閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nの回転数指令回路32から出力された回転数指令a,b,・・・,nを入力し、これら回転数指令a,b,・・・,nの最大値を指令値として選択する。電動機駆動回路37は、最高回転数指令選択回路38から出力された指令値に基づいて、電動機付きポンプ26を駆動制御することになる。これにより、この電力変換装置1の冷却システムは、それぞれの閉鎖型電力変換ユニット10a,10b,・・・,10nの内部の空気温度が所定値を保つように電動機付きポンプ26の回転数を制御することになる。
1 電力変換装置
10 閉鎖型電力変換ユニット
10a,10b,・・・,10n 閉鎖型電力変換ユニット
11 電力半導体
11a パワーモジュール
12 制御回路
12a 温度差演算回路
20 冷却体
21 吸熱フィン
22 ファン
23 放熱フィン
24 放熱器
25 配管
26 電動機付きポンプ
30 空気温度推定回路
31 温度センサ
32 回転数指令回路
33 電動機制御回路
34 回転数調節回路
35 温度設定部
36 平均回転数指令演算回路
37 電動機駆動回路
38 最高回転数指令選択回路
40 多相電動機

Claims (6)

  1. 電力半導体を有する電力変換器と、前記電力変換器の出力を所望の値に制御する制御回路と、前記電力半導体を搭載した冷却体と、前記冷却体に熱的に接続されて内部の空気の熱を吸熱する吸熱器と、内部の空気を循環させるファンと、を備えた閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法において、
    前記閉鎖型電力変換ユニットの内部に放熱される熱量と内部の空気から前記吸熱器を通して前記冷却体に伝熱される経路の熱抵抗とから前記冷却体と空気との間の温度差を演算し、
    検出した前記冷却体の温度に演算した前記温度差を加算して前記閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を推定することを特徴とする閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度推定方法。
  2. 電力半導体を有する電力変換器と、前記電力変換器の出力を所望の値に制御する制御回路とを含む閉鎖型電力変換ユニットを備えた電力変換装置の冷却システムにおいて、
    前記電力半導体が搭載される冷却体と、
    前記冷却体に熱的に接続されて前記閉鎖型電力変換ユニット内の空気の熱を吸熱する吸熱器と、
    前記閉鎖型電力変換ユニット内で空気を循環させるファンと、
    前記冷却体の温度を検出する温度センサと、
    前記閉鎖型電力変換ユニットの内部に放熱される熱量と内部の空気から前記吸熱器を通して前記冷却体に伝熱される経路の熱抵抗とから前記冷却体と空気との間の温度差を演算する温度差演算回路と、
    前記温度センサが検出した前記冷却体の温度に前記温度差演算回路が演算した前記温度差を加算して前記閉鎖型電力変換ユニットの内部空気温度を算出する空気温度推定回路と、
    を備えていることを特徴とする電力変換装置の冷却システム。
  3. 外部に設置された放熱器と、
    前記冷却体と前記放熱器との間で冷媒を循環させる電動機付きポンプと、
    前記空気温度推定回路で推定した空気温度と設定温度とから回転数指令値を演算する回転数指令回路と、
    前記回転数指令回路の出力を指令値として前記電動機付きポンプの回転数を駆動制御する電動機制御回路と、
    を備え、前記閉鎖型電力変換ユニット内の空気温度を所定値に保つように前記電動機付きポンプの回転数を制御する請求項2記載の電力変換装置の冷却システム。
  4. 前記閉鎖型電力変換ユニットの内部の前記吸熱器は、前記ファンによって循環される空気の循環経路に設置されている請求項2記載の電力変換装置の冷却システム。
  5. 前記電力変換装置は、複数の前記閉鎖型電力変換ユニットを備え、
    すべての前記閉鎖型電力変換ユニット内の前記冷却体は、冷媒が循環するように前記放熱器に接続され、
    前記電動機制御回路は、すべての前記閉鎖型電力変換ユニットの前記回転数指令回路が出力した回転数指令値の平均値を指令値として前記電動機付きポンプの回転数を駆動制御するようにした請求項3記載の電力変換装置の冷却システム。
  6. 前記電力変換装置は、複数の前記閉鎖型電力変換ユニットを備え、
    すべての前記閉鎖型電力変換ユニット内の前記冷却体は、冷媒が循環するように前記放熱器に接続され、
    前記電動機制御回路は、すべての前記閉鎖型電力変換ユニットの前記回転数指令回路が出力した回転数指令値のうちの最高値を指令値として前記電動機付きポンプの回転数を駆動制御するようにした請求項3記載の電力変換装置の冷却システム。
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