JP5193716B2 - 反転式表示具 - Google Patents

Description

本発明は、例えば保育園、幼稚園の園児の顔写真等を掲示する反転式表示具に関するものである。

特開２００１−２８６３７４号公報の板状体スタンドは、写真を保持する保持具の下端を台座に設けた凹部に支持させ、保持具の上端とフレームの上端とに互いに引き合う磁石を対設し、僅かな風力により写真が３６０度、或いは連続回転して、表裏の写真が交互に鑑賞されるように構成したものであって、写真を反転した状態で正確に停止させるものではない。

また実用新案登録第３００４４４８号公報には、外側面に写真を添着した立方体状の写真保持体の下端を支持枠の下端に設けた凹部に支持させ、写真保持体の上端に設けた磁性体を、支持枠の上端に設けたマグネットと対向させることにより、写真保持体を鉛直姿勢に保持するように構成した写真立が開示されている。この写真立ても、上記の板状体スタンドと同様に、写真保持体を回転自在としたものである。
特開２００１−２８８３７４号公報 実用新案登録第３００４４４８号公報

本発明は、顔写真等を表示したり、これを隠蔽したりする反転式表示具に関するものである。

本発明に係る請求項１の反転式表示具は、上下両側枠の内面中央に軸受けを設けた保持枠内に、写真等を装着する表示体を嵌合すると共に、表示体の上下に設けた枢軸を、上記保持枠の軸受けに夫々回転自在に嵌合してなる表示具であって、保持枠の軸受け内と、この軸受けに嵌合した表示体の枢軸内に、円柱体の周面の片側が軸方向の一端から他端に亘ってＮ極、周面の反対側が軸方向の一端から他端に亘ってＳ極の磁石１１を、表示体が保持枠内に重なった状態で上下に平行し且つ軸を中心に回動可能に配設することにより、表示体が保持枠内で磁力により停止するように構成したことを特徴としている。

この反転式表示具の表示体は、枠状のものと板状のものがある。枠状の場合は、保育園とか幼稚園にあっては、園児の人数分の表示具をボードに設置し、各反転式表示具における表示体内に、園児の顔写真とかスナップ写真を嵌めて使用する。表示体が板状の場合は、ボードに設置した各表示具における表示体の表面に夫々園児の顔写真とかスナップ写真を嵌めて使用する。また家庭にあっては、枠状又は板状の表示体に写真や絵画を装着して使用する。

本発明の反転式表示具は、表示体が保持枠内に重なった状態で、保持枠の軸受け内の円柱状の磁石と表示体の枢軸内の円柱状の磁石が上下に平行になるように配設したから、この表示体の一側を磁力に抗して、指先で９０度を僅かに越える位置まで押すと、表示体は磁力により素早く反転し、保持枠に重なった位置で停止し、安定する。

本発明に係る請求項１の反転式表示具は、園児全体の顔写真が整然と表示されるので、お休みの園児の表示体を反転することにより、出席している園児を容易に確認することができる。また表示体に写真や絵画を装着して机上に設置し、その写真や絵画を鑑賞し、反転して写真や絵画を隠蔽することができる。更に表示体の表面に会社名とか氏名を表示し、これをネックストラップに装着するときは、名前を隠蔽することができる名札表示具として使用することができる。

殊に、保持枠の軸受け内に設けた円柱状の磁石と、表示体の枢軸内に設けた円柱状の磁石とにより、引き合って表示体が保持枠内で停止しているため、この表示体の一側を押すと、表示体は磁力で瞬時に反転し、保持枠内に重なった位置で正確に停止するから、表示体が１回転或いはそれ以上の連続回転することがない。また表示体を９０度を超える位置まで押し込まない限り、表示体が反転することがないので、特に保育園とか幼稚園で園児が表示体に触れる程度では、表示体に表示した写真等が反転され、隠蔽されることがない。名札表示具の場合も、隠蔽した氏名が何時の間にか表面に表示されることがない。

保持枠の軸受け内、及び表示体の枢軸内には、磁極の方向を考慮することなく磁石を配設することができるので、組立てが容易である。

本発明に係る反転式ｂ表示具の実施形態に付き、図１〜図６を参照して詳細に説明する。図１は表示具の正面図、図２は図１に示すＡ−Ａ断面図、図３は図１に示すＢ−Ｂ断面図、図４は要部を示す拡大断面図、図５は図４に示すＣ−Ｃ断面図、図６は使用状態を示す斜視図である。

符号１はプラスチック製の複数の保持枠であり、壁に吊設するとか部屋の適所に樹立状態で設置したボード２の切り抜き孔３に嵌着している。４は保持枠１内に回転可能に枢着したプラスチック製の枠状の表示体である。この表示体は、図２、図３及び図５に示すように、表側の成型部材４ａと裏側の成型部材４ｂを重合して形成し、且つ成型部材４ａと成型部材４ｂとの間には、一側に挿入口５を有する写真６の支持溝７を形成している。

上記保持枠１の上下中央には筒状の軸受け８，９を対向させている。この上側の軸受け８内には、保持枠１の表裏の方向に水平の横溝１０を設け、この横溝１０内に、円柱体の周面の片側が軸方向の一端から他端に亘ってＮ極、周面の反対側が軸方向の一端から他端に亘ってＳ極の磁石１１を、該磁石の軸を中心に回動可能に嵌合している。下側の軸受け９は、小径の透孔により形成している。

上記表示体４の上下両端中央には枢軸１２、１３を突設し、枢軸１２を保持枠１の軸受け８に、枢軸１３を保持枠１の軸受け９に回転自在に嵌入している。この上下の枢軸１２、１３は、前記表側の成型部材４ａと、裏側の成型部材４ｂの断面半円弧状の突部により形成している。また枢軸１２内には、表示体４の表裏の方向に水平の横孔１４を形成し、この横孔１４内に、円柱体の周面の片側が軸方向の一端から他端に亘ってＮ極、周面の反対側が軸方向の一端から他端に亘ってＳ極の磁石１５を、該磁石の軸を中心に回動可能に嵌合している。従って、軸受け８側の磁石１１と枢軸１３側の磁石１５が引き合って平行状態となり、表示体４は、保持枠１内に重なった状態で安定する。

本発明に係る反転式表示具の実施形態にあっては、保育園とか幼稚園に設置したボード２内の各表示体４の内周に、挿入口５を有する写真６の支持溝７を形成しているから、この表示体４を挿入口５が手前に開口するように回動させ、この挿入口５より支持溝７内に園児の顔写真６を挿入すれば、園児全体の顔写真が整然と表示されるので、お休みの園児の表示体４を反転することにより、出席している園児を容易に確認することができる。

上記の実施形態は、表示体４が枠状であるが、板状の場合は、その表面に園児の顔写真を表示して、前記と同様に使用する。また上記実施形態は、保持枠１の上端の軸受け８と表示体４の上端の枢軸１２に磁石１１，１５を配設したが、下端の軸受け９と下側の枢軸１３にも磁石を配設することもある。

尚、本発明に係る反転式表示具は、写真や絵画、学校の時間割り等を表示体４に表示し、例えば子供部屋の机上に置いて使用することもある。本発明の表示具を、ネックストラップに取り付け、名前を隠蔽することができる名札表示具とし使用することもある。

本発明に係る反転式表示具の実施の形態を示す正面図である。 図１に示すＡ−Ａ線の断面図である。 図１に示すＢ−Ｂ線の断面図である。 同上実施の形態の要部を示す拡大断面図である。 図４に示すＣ−Ｃ線の断面図である。 使用状態の一例を示す斜視図である。

符号の説明

１ 保持枠
２ ボード
３ 切り抜き孔
４ 表示体
５ 挿入口
６ 写真
７ 支持溝
８ 軸受け
９ 軸受け
１０ 水平溝
１１ 磁 石
１２ 枢 軸
１３ 枢 軸
１４ 水平孔
１５ 磁 石

Claims (1)

1. 上下両側枠の内面中央に軸受けを設けた保持枠内に、写真等を装着する表示体を嵌合すると共に、表示体の上下に設けた枢軸を、上記保持枠の軸受けに夫々回転自在に嵌合してなる表示具であって、保持枠の軸受け内と、この軸受けに嵌合した表示体の枢軸内に、円柱体の周面の片側が軸方向の一端から他端に亘ってＮ極、周面の反対側が軸方向の一端から他端に亘ってＳ極の磁石１１を、表示体が保持枠内に重なった状態で上下に平行し且つ軸を中心に回動可能に配設することにより、表示体が保持枠内で磁力により停止するように構成したことを特徴とする反転式表示具。

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