JP5192769B2 - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池に関する。
色素増感型太陽電池は、電池に光が当たると、電池中の色素が電子を放出する。色素が放出する電子は酸化チタン(TiO2)を経由して透明電極に達し、外部に流れる。一方、電子を放出して陽イオンになった色素は、対向電極から供給される電子を、電解液中のヨウ素(I)を経由して受け取り、元の状態に戻る。
このような色素増感型太陽電池の特徴は、次のような点にある。
・プロセス温度が400〜500℃程度とシリコン系よりも低い。
・真空プロセスを必要としない。
・材料に安価な酸化チタンを用いる。
このような特徴から、色素増感型太陽電池は、低価格の太陽電池である。そのため、色素増感型太陽電池は、住宅用太陽電池だけでなく、携帯端末用の電池としても非常に有望である。
携帯端末等への応用を考えた場合、色素増感型太陽電池には、フレキシブル性を実現することと、軽量化を図ることが要求される。
そのため、従来の色素増感型太陽電池では、フレキシブル性の実現と軽量化を図るために様々な工夫がなされている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
特許文献1に開示された光電変換素子は、透明導電基板上に形成した酸化物半導体電極と、この電極上に吸着された色素と、電荷移動層と、対電極と、を備え、酸化物半導体電極は、金属有機化合物と有機高分子材料の混合物を溶媒に溶解させて溶液とし、この溶液を、透明導電膜を積層した高分子フィルム基板上に塗布して乾燥し、紫外線を照射して形成されたことを特徴とする。この光電変換素子によれば、紫外線照射法により低温で酸化物半導体電極を形成することによって、高分子フィルム基板上にフレキシブルで軽量な光電変換素子を作製することができ、フレキシブルな太陽電池として携帯端末等への応用が可能となる。
また、特許文献2に開示された色素増感型太陽電池は、半導体層の焼結を高耐熱性の犠牲基板表面で行い、その後、半導体層表面に導電層および支持基板を形成し、得られた積層体と対向電極を形成した対向基板とを電荷輸送層を介して積層することで、支持基板に耐熱性の低いプラスチックなどを使用でき、軽量化を図ることができる。
また、特許文献3に開示された色素増感型太陽電池は、厚さが5μm〜0.5mmの導電性の箔状基板の一方の面に形成された増感色素を担持させた半導体電極と、厚さ5μm〜0.5mmのガラス板又はプラスチックフィルムの一方の面に形成された透明導電膜とを内側にして、その四辺を接合することにより閉じた領域を形成してなり、その閉じた領域には電解液を有することを特徴とする。
特開2002−231326号公報 特開2001−160426号公報 特開平11−288745号公報
ところで、上記特許文献1に開示された従来技術では、耐候性が高くない高分子フィルム基板を用いているため、耐用年数に課題がある。
また、上記特許文献2に開示された従来技術では、支持基板に耐候性が高くないプラスチックなどを使用できるようにしているため、耐用年数に課題がある。
また、上記特許文献3に開示された従来技術では、増感色素を担持させた半導体電極が形成された導電性の箔状基板側からは光を入射させることができないため、透明導電膜が形成された厚さ5μm〜0.5mmのガラス板又はプラスチックフィルム側から光を入射させるようになっている。この構成では、ガラス板又はプラスチックフィルム側から入射した光は、増感色素を担持させた半導体電極に到達して電子を発生させる前に、電解液で散乱されたり吸収されたりする可能性があり、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率が落ちてしまう虞がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、フレキシブル性の実現と軽量化を図りつつ、長寿命化と変換効率の向上を図った色素増感型太陽電池を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、第1の薄板ガラスと、該第1の薄板ガラス上に形成された透明電極と、該透明電極上に形成された多孔質膜と、第2の薄板ガラスと、該第2の薄板ガラス上に形成された対向電極と、該対向電極と前記多孔質膜の間に封止して設けられた電解液と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1の薄板ガラスを用いているので、第1の薄板ガラス上に形成された透明電極上に、抵抗の低い多孔質膜を形成することができる。また、透明電極側の基板として第1の薄板ガラスを用いると共に、対向電極側の基板として第2の薄板ガラスを用いている。これにより、フレキシブル性の実現と軽量化を図った色素増感型太陽電池を得ることができる。
また、第1の薄板ガラスと第2の薄板ガラスは、耐候性に優れているので、耐用年数の向上を図ることができ、寿命の長い色素増感型太陽電池を得ることができる。さらに、透明電極上に多孔質膜が形成されているので、透明電極から入射した光が、色素に到達して電子を効率良く発生させることができる。
上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、フレキシブル性を有する第1の薄板ガラスと、該第1の薄板ガラス上に形成された透明電極と、該透明電極上に金属酸化物の微粒子を含むペーストを塗布し、加熱焼成して形成され、吸着した色素に光が当たって放出される電子を前記透明電極へ伝える多孔質膜と、フレキシブル性を有する第2の薄板ガラスと、該第2の薄板ガラス上に形成された対向電極と、該対向電極と前記多孔質膜の間に封止して設けられ、前記対向電極から前記色素へ電子を受け渡す電解液と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブル性を有しかつ耐熱性に優れた第1の薄板ガラスを用いているので、第1の薄板ガラス上に形成された透明電極上に酸化チタン(TiO2)などの金属酸化物の微粒子を含むペーストを塗布し、400〜500℃程度の温度で加熱焼成することができ、抵抗の低い多孔質膜、例えば、酸化チタン多孔質膜を形成することができる。また、透明電極側の基板として第1の薄板ガラスを用いると共に、対向電極側の基板としてフレキシブル性を有する第2の薄板ガラスを用いている。これにより、フレキシブル性の実現と軽量化を図った色素増感型太陽電池を得ることができる。
また、第1の薄板ガラスと第2の薄板ガラスは、耐候性に優れているので、耐用年数の向上を図ることができ、寿命の長い色素増感型太陽電池を得ることができる。さらに、透明電極上に、色素に光が当たって放出される電子を透明電極へ伝える多孔質膜が形成されているので、透明電極から入射した光が、色素に到達して電子を効率良く発生させることができる。このため、上記特許文献3に開示された従来技術のように、透明電極から入射した光が色素に到達して電子を発生させる前に電解液で散乱されたり吸収されたりするのを抑制することができ、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率を向上させることができる。なお、ここにいう「フレキシブル性を有する薄板ガラス」とは、可撓性を有する程度の厚さの薄いガラスを意味する。
請求項3に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、第1の薄板ガラスおよび/または第2の薄板ガラスの厚さは、5μm以上0.5mm以下であることを特徴とする。
この構成によれば、十分なフレキシブル性を有し、可撓性のある色素増感型太陽電池を作製することができる。
請求項4に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、第1の薄板ガラスの表面および第2の薄板ガラスの表面は、樹脂でそれぞれ被覆されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の薄板ガラスの表面および第2の薄板ガラスの表面をそれぞれ被覆する樹脂は、薄板ガラスに傷ができ、薄板ガラスが破損するのを防ぐための保護膜として機能するので、色素増感型太陽電池をフレキシブル性が必要な用途に用いる場合には、寿命の長い色素増感型太陽電池を得ることができる。
請求項5に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、前記透明電極と前記対向電極の間で、前記多孔質膜の周囲および前記電解液の周囲を封止する封止部を備え、該封止部内に、前記透明電極と電気的に接触する配線材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、電解液を封止するのに必要となる封止部のスペースを有効に利用し、透明電極の導電性を補うための配線材を封止部内に設けているので、透明電極と配線材を介して色素から発生した電子を効率的に取り出すことができ、変換効率の向上を図ることができる。
請求項6に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、前記透明電極と前記対向電極の間で、前記多孔質膜の両側および前記電解液の両側を封止する左右の封止部を備え、該左右の封止部の少なくとも一方の内部に、前記透明電極と電気的に接触する配線材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、電解液を封止するのに必要となる封止部のスペースを有効に利用し、透明電極の導電性を補うための配線材を左右の封止部の内部に設けているので、透明電極と配線材を介して色素から発生した電子を効率的に取り出すことができ、変換効率の向上を図ることができる。また、透明電極に、この導電性を補うためのグリッド電極を設ける従来の構成では、グリッド電極に銀等を用いることが多いので、入射した光がグリッド電極で反射され、グリッド電極下部において色素に光が到達しない領域ができ、その領域にリーク電流が流れ、変換効率が低下してしまう。請求項6に記載の発明によれば、そのような変換効率の低下は発生しない。これは、多孔質膜の両側および電解液の両側を封止する左右の封止部の少なくとも一方の内部に、透明電極と電気的に接触する配線材が設けられているので、多孔質膜に吸着された全ての色素に光が到達するからである。
請求項7に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、対向電極は金属電極であることを特徴とする。
この構成によれば、透明電極側から入射した太陽光は、多孔質膜に吸着された色素に当たると共に、対抗電極で反射された光も色素に当たるので、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率をさらに向上させることができる。
請求項8に記載の発明に係る色素増感型太陽電池は、対向電極は透明電極であることを特徴とする。
この構成によれば、第1の薄板ガラス上に形成された透明電極側から入射した太陽光が多孔質膜に吸着された色素に当たると共に、第2の薄板ガラス上に形成された対向電極(透明電極)から入射した太陽光も多孔質膜に吸着された色素に当たるので、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率をさらに向上させることができるとともに、両面受光型太陽電池として使うことができるため用途が広がる。
本発明によれば、フレキシブル性の実現と軽量化を図りつつ、長寿命化と変換効率の向上を図った色素増感型太陽電池を実現することができる。
以下、本発明に係る色素増感型太陽電池の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は一実施形態に係る色素増感型太陽電池の概略構成を示す断面図、図2は色素増感型太陽電池の動作を説明するための模式図である。
この色素増感型太陽電池は、図1に示すように、フレキシブル性を有する第1の薄板ガラス1と、第1の薄板ガラス1上に形成された透明電極2と、透明電極2上に形成され、吸着した色素3(図2参照)に光が当たって放出される電子を透明電極2へ伝える酸化チタン多孔質膜(酸化物多孔質膜)4と、を備える。また、色素増感型太陽電池は、フレキシブル性を有する第2の薄板ガラス5と、第2の薄板ガラス5上に形成された対向電極6と、対向電極6と酸化物多孔質膜4の間に封止して設けられ、対向電極6から色素3へ電子を受け渡す電解液7と、を備える。
透明電極2は、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜で形成されている。対向電極6は、金属電極である。なお、対向電極6を、ITO膜などの透明導電膜で形成した透明電極としてもよい。電解液7には、ヨウ素(I)などが含まれている。
酸化チタン多孔質膜4は、酸化チタン(TiO2)のナノ粒子(金属酸化物の微粒子)を含むペーストを透明電極2上に塗布し、400〜500℃程度の温度で加熱焼成して形成される。この後、酸化チタン多孔質膜4に、色素3を吸着(染色)させる。
第1の薄板ガラス1と第2の薄板ガラス5の厚さは、それぞれ5μm以上0.5mm以下である。薄板ガラス1,5の厚さ5μmは製造上或いは取扱い上の限界である。薄板ガラス1,5の厚さが5μm未満であると、薄板ガラス1,5の製造或いは取扱いが難しくなり、好ましくない。また、薄板ガラス1,5の厚さ0.5mmはフレキシブル性の限界であり、薄板ガラス1,2の厚さが0.5mmを越えると、薄板ガラス1,5のフレキシブル性が不十分になり、好ましくない。なお、第1の薄板ガラス1および/または第2の薄板ガラス5の厚さ、つまり、両薄板ガラス1,5の少なくとも一方の厚さが、5μm以上0.5mm以下であっても良い。
第1の薄板ガラス1の表面および第2の薄板ガラス5の表面は、樹脂8,9でそれぞれ被覆されている。樹脂8,9は、薄板ガラス1,5に傷ができ、薄板ガラス1,5が破損するのを防ぐための保護膜として機能する。特に、本実施形態に係る色素増感型太陽電池をフレキシブル性が必要な用途に用いる場合には、保護膜として機能する樹脂8,9が重要になる。従って、その色素増感型太陽電池を、フレキシブル性が必要な用途に用いない場合、つまり、色素増感型太陽電池を曲げたりしない場合には、樹脂8,9は無くても良い。
さらに、色素増感型太陽電池は、図1に示すように、透明電極2と対向電極6の間で、酸化物多孔質膜4の両側および電解液7の両側を封止する左右の封止部10,11を備えている。左右の封止部10,11の内部に、透明電極2と電気的に接触する配線材12,13がそれぞれ設けられている。配線材12,13は、導電性接着剤14,15によって透明電極2に固定されている。このように、本実施形態に係る色素増感型太陽電池は、電解液7を封止するのに必要となる封止部10,11のスペースを有効に利用し、ITO膜などからなる透明電極2の導電性を補うための配線材12,13を左右の封止部10,11の内部に設けて、変換効率の向上を図れるようにしている。
以上の構成を有する色素増感型太陽電池の動作を図2に基づいて説明する。なお、図2では、図1に示す構成の一部を省略して示してある。
色素増感型太陽電池は、樹脂8(図1参照)および透明電極2を通って入射した太陽光が色素3に当たると、色素3が電子を放出する。色素3が放出する電子は酸化チタン多孔質膜4を経由して透明電極2に達し、外部に流れる。一方、電子を放出して陽イオンになった色素3は、対向電極6から供給される電子を、電解液7中のヨウ素(I)を経由して受け取り、元の状態に戻る。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○フレキシブル性を有しかつ耐熱性に優れた第1の薄板ガラス1を用いているので、第1の薄板ガラス1上に形成された透明電極2上に酸化チタン(TiO2)などの金属酸化物の微粒子を含むペーストを塗布し、400〜500℃程度の温度で加熱焼成することができ、抵抗の低い酸化チタン多孔質膜4を形成することができる。また、透明電極2側の基板として第1の薄板ガラス1を用いると共に、対向電極6側の基板としてフレキシブル性を有する第2の薄板ガラス5を用いている。これにより、フレキシブル性の実現と軽量化を図った色素増感型太陽電池を得ることができる。
○第1の薄板ガラス1と第2の薄板ガラス5は、耐候性に優れているので、耐用年数の向上を図ることができ、寿命の長い色素増感型太陽電池を得ることができる。
○透明電極2上に、色素3に光が当たって放出される電子を透明電極2へ伝える酸化チタン多孔質膜4が形成されているので、透明電極2から入射した光が、色素3に到達して電子を効率良く発生させることができる。このため光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率を向上させることができる。
○フレキシブル性の実現と軽量化を図りつつ、長寿命化と変換効率の向上を図った色素増感型太陽電池を実現することができる。
○第1の薄板ガラス1および第2の薄板ガラス5の厚さは、それぞれ5μm以上0.5mm以下としているので、十分なフレキシブル性を有し、可撓性のある色素増感型太陽電池を作製することができる。
○第1の薄板ガラス1の表面および第2の薄板ガラス5の表面をそれぞれ被覆する樹脂8,9は、薄板ガラスに傷ができ、薄板ガラスが破損するのを防ぐための保護膜として機能するので、色素増感型太陽電池をフレキシブル性が必要な用途に用いる場合には、寿命の長い色素増感型太陽電池を得ることができる。
○樹脂8,9の材料を適宜選択することにより、樹脂8,9に波長選択特性を持たせることができる。これにより、色素3により吸収され易い特定の波長の光を色素3に入射させることができ、これによっても変換効率の向上を図れる。
○電解液7を封止するのに必要となる封止部のスペースを有効に利用し、ITO膜などからなる透明電極2の導電性を補うための配線材12,13を左右の封止部10,11の内部に設けているので、透明電極2と配線材12,13を介して色素3から発生した電子を効率的に取り出すことができ、変換効率の向上を図れる。
○透明電極にこの導電性を補うためのグリッド電極を設ける構成では、上述したように変換効率の低下が発生するが、このような変換効率の低下は発生しない。これは、酸化チタン多孔質膜4の両側および電解液7の両側を封止する左右の封止部10,11の内部に、透明電極2と電気的に接触する配線材12,13が設けられているので、酸化チタン多孔質膜4に吸着された全ての色素3に光が到達するからである。
○対向電極6を金属電極としている構成により、透明電極2側から入射した太陽光は、酸化チタン多孔質膜4に吸着された色素3に当たると共に、対抗電極6で反射された光も色素3に当たるので、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率をさらに向上させることができる。
○フレキシブル性の実現と軽量化を図りつつ、長寿命化と変換効率の向上を図った色素増感型太陽電池を実現できるので、住宅用太陽電池だけでなく、携帯端末用の電池にも有効に利用できる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記一実施形態において、色素増感型太陽電池を、フレキシブル性が必要な用途に用いない場合、つまり、色素増感型太陽電池を曲げたりしない場合には、樹脂8,9は無くても良い。このような樹脂8,9の無い色素増感型太陽電池にも本発明は適用可能である。
・上記一実施形態において、対向電極6を、透明電極2と同様の透明電極とした構成の色素増感型太陽電池にも本発明は適用可能である。この構成によれば、第1の薄板ガラス1上に形成された透明電極2側から入射した太陽光が酸化チタン多孔質膜4に吸着された色素3に当たると共に、第2の薄板ガラス5上に形成された対向電極(透明電極)6から入射した太陽光も酸化チタン多孔質膜4に吸着された色素3に当たるので、光エネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率をさらに向上させることができる。
一実施形態に係る色素増感型太陽電池の概略構成を示す断面図。 一実施形態に係る色素増感型太陽電池の動作を説明するための模式図。
符号の説明
1:第1の薄板ガラス
2:透明電極
3:色素
4:酸化チタン多孔質膜(多孔質膜)
5:第2の薄板ガラス
6:対向電極
7:電解液
8,9:樹脂
10,11:封止部
12,13:配線材
14,15:導電性接着剤

Claims (6)

  1. 第1の薄板ガラスと、該第1の薄板ガラス上に形成された透明電極と、該透明電極上に形成された多孔質膜と、第2の薄板ガラスと、該第2の薄板ガラス上に形成された対向電極と、該対向電極と前記多孔質膜の間に封止して設けられた電解液と、前記透明電極と前記対向電極の間で、前記多孔質膜の周囲および前記電解液の周囲を封止する封止部とからなり、
    前記第1の薄板ガラスおよび前記第2の薄板ガラスの厚さは、5μm以上0.5mm以下であり、
    前記第1の薄板ガラスおよび前記第2の薄板ガラスのみが樹脂でそれぞれ被覆されていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 前記多孔質膜は、前記透明電極上に金属酸化物の微粒子を含むペーストを塗布し、加熱焼成して形成され、吸着した色素に光が当たって放出される電子を前記透明電極へ伝え、前記電解液は、前記対向電極から前記色素へ電子を受け渡すことを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 前記封止部内に、前記透明電極と電気的に接触する配線材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  4. 前記透明電極と前記対向電極の間で、前記多孔質膜の両側および前記電解液の両側を封止する左右の封止部を備え、該左右の封止部の少なくとも一方の内部に、前記透明電極と電気的に接触する配線材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  5. 前記対向電極は金属電極であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の色素増感型太陽電池。
  6. 前記対向電極は透明電極であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の色素増感型太陽電池。
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