JP5191411B2 - 蛍光表示管の駆動方法 - Google Patents
蛍光表示管の駆動方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5191411B2 JP5191411B2 JP2009020275A JP2009020275A JP5191411B2 JP 5191411 B2 JP5191411 B2 JP 5191411B2 JP 2009020275 A JP2009020275 A JP 2009020275A JP 2009020275 A JP2009020275 A JP 2009020275A JP 5191411 B2 JP5191411 B2 JP 5191411B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phosphor
- display tube
- pulse width
- fluorescent display
- driving
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Luminescent Compositions (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
Description
一方、ダイナミック駆動におけるパルス幅tpとパルスの繰り返し周期Tとの比(tp/T)として表されるデューティサイクル(以下、Duと略称する)が一定の場合、応答速度の速い蛍光体ではパルス幅tpを変化させても輝度は略同一であるが、応答速度の遅い蛍光体ではパルス幅tpを短くすると輝度が低くなる。それゆえ必要な輝度を得るために応答速度の遅い蛍光体を用いたダイナミック駆動は不利になるとされている(特許文献1、非特許文献1)。
このため、応答速度の遅い蛍光体を用いる場合、パルスの繰り返し周期Tを必要以上に短くする(すなわち、パルス幅を短くする)ことを避けて、繰り返し周期Tを8〜20msecとしている。例えば、Du=1/10〜1/50、T=10msecのとき、パルス幅としては、200〜1000μsecの比較的長いパルス幅で駆動されている。
このため、陽極およびグリッドの少なくとも一方に印加する駆動パルスのパルス幅や電圧を調整することにより輝度ムラを改善する方法が知られている(特許文献2)。
また、複数色蛍光表示管でグリッドやアノードに印加するパルス電圧あるいはパルス幅を変えることにより輝度バランスを調整する方法が知られている(特許文献3)。
しかしながら、低速電子線励起用蛍光体として各種蛍光体が開発され、これらの蛍光体を用いた蛍光表示管が実用化されるにつれて、緑色発光のZnO:Zn蛍光体を除いては、上記改善方法を行なっても、輝度が低く、寿命も短い蛍光体が多く、更なる高輝度化、長寿命化が求められている。
また、上記局在形発光中心を有する蛍光体が遷移金属イオン発光中心および希土類イオン発光中心の少なくとも1つの発光中心を有する蛍光体であることを特徴とする。
また、上記発光中心がMnイオン、Prイオン、Euイオン、またはTbイオンであることを特徴とする。
また、上記蛍光体がZnS:Mn、ZnGa2O4:Mn、SrTiO3:Pr、CaTiO3:Pr、Gd2O2S:Eu、Y2O2S:Eu、ZnGa2O4、Gd2O2S:Tb、Y2O3:Eu、La2O2S:Eu、SnO2:Eu、Zn2SiO4:Mn、または、CaS:Mnから選ばれた少なくとも1つの蛍光体であることを特徴とする。
また、輝度が同じであれば陽極電圧、グリッド電圧、または陽極電流密度を下げることができるため、この駆動方式を用いる蛍光表示管の消費電力の低減および長寿命化ができる。
蛍光表示管1は、陽極基板7の表示面において複数の陽極5上にそれぞれ形成された蛍光体層6を備え、真空空間内においてその蛍光体層6の上方に位置する陰極9から発生させられた電子をそれら蛍光体層6と陰極9との間に設けられた複数のグリッド電極8で制御してそれら複数の蛍光体層6を選択的に発光させる表示管である。
なお、図1において、2はガラス基板であり、3はこのガラス基板上に形成された配線層であり、4は絶縁層であり、4aは配線層3と陽極電極5とを電気的に接続するスルーホールである。また、10はフェースガラス、11はスペーサガラスである。
ダイナミック駆動方法は、上記複数のグリッド電極8(G1〜Gn)に陰極9の電位よりも高い加速電圧を桁信号(グリッドスキャン)のパルス電圧として順次印加して走査し、その走査のタイミングに同期して所定の陽極5にその陰極9の電位よりも高い点灯電圧を、表示の種類に応じて選択的にON(正)またはOFF(負)のセグメント信号のパルス電圧として印加する駆動方法である。図2はa〜gのセグメントで算用数字を表している。このようなダイナミック駆動方法によれば、グリッド電極8が所定の発光単位(発光群)毎に分割して設けられる一方、複数の陽極5のうちその発光単位毎に予め定められた所定位置のものがそれぞれ共通の陽極配線に接続され、グリッド電極8は桁選択電極として、陽極5はセグメント選択電極として、それぞれ作用する。
図2において、TはT1〜Tnを周期とする繰り返し周期であり、tpはパルス幅であり、tbはブランキング時間である。DuはtpとTとの比(tp/T)として定義される。
ZnS:Mn蛍光体は応答速度が遅いため、従来のダイナミック駆動においては、発光が出来るだけ立ち上がるように、200〜1000μsecの比較的長いパルス幅で駆動されている。
上記測定は以下の方法で測定した。蛍光表示管のカーボン陽極上に各種低速電子線用蛍光体を塗布後、公知の蛍光表示管製造工程で管球化を行なった。ZnO:Zn以外の蛍光体には、チャージアップを防ぐために導電性の高いIn2O3を蛍光体とIn2O3との合計量に対して約10重量%混合した。フィラメント状陰極を通電し約650℃に加熱した状態で陽極・グリッド電極(ebc)を50Vppとして、Duとパルス幅tpとを変えて発光効率特性を測定した。
なお、発光効率は輝度を測定して、パルス幅tpが250μsecの輝度の値を100として、その相対値で表した。
図19は、蛍光表示管の陽極にパルス電圧を印加したときの蛍光体の発光の立上がり時間trおよび電圧印加停止後の立下り時間tfを示す図である。入力波形は陽極・グリッド電極(ebc)が50Vpp、パルス幅tpが1msecで、飽和輝度値の10%に低下する時間を「立下り時間tf」として測定した。
本発明に使用できる蛍光体は、ダイナミック駆動の同一Duにおいてパルス幅が短くなると輝度が向上する蛍光体であり、かつ立下り時間が100μsecをこえる蛍光体であり、好ましくは立下り時間が200μsec以上の蛍光体であり、より好ましくは立下り時間が290μsec以上の蛍光体である。そして、そのような特性を示す蛍光体は、遷移金属イオン発光中心および希土類イオン発光中心の少なくとも1つの発光中心を有する局在形発光中心を有する蛍光体である。発光中心としては、Mnイオン、Prイオン、Euイオン、またはTbイオンであることが好ましい。
蛍光表示管のカーボン陽極上に、約10重量%のIn2O3が混合されたSrTiO3:Pr蛍光体を塗布後、公知の蛍光表示管製造工程で管球化を行なった。
得られた蛍光表示管をダイナミック駆動方法により点灯した。条件は、Duが(1/60)のときに、輝度が同じになる条件Aと条件Bとで点灯した。条件Aは従来例であり、陽極・グリッド電極(ebc)が50Vpp、パルス幅tpが250μsec、パルスの繰り返し周期Tが15msecである。これに対して、条件Bは本発明の駆動方法による例であり、陽極・グリッド電極(ebc)が40Vpp、パルス幅tpが80μsec、パルスの繰り返し周期Tが4.8msecである。
条件Aと条件Bとで点灯したときの輝度寿命を図20に示す。
本発明方法による条件Bの場合、陽極電圧、陽極電流とも低くできるため従来の駆動条件Aに比較して輝度維持率が向上し、蛍光表示管の寿命が向上する。
蛍光表示管のカーボン陽極上に、約10重量%のIn2O3が混合されたCaTiO3:Pr蛍光体を塗布後、公知の蛍光表示管製造工程で管球化を行なった。
得られた蛍光表示管をダイナミック駆動方法により点灯した。条件は、Duが(1/60)のときに、輝度が同じになる条件Cと条件Dとで点灯した。条件Cは従来例であり、陽極・グリッド電極(ebc)が50Vpp、パルス幅tpが250μsec、パルスの繰り返し周期Tが15msecである。これに対して、条件Dは本発明の駆動方法による例であり、陽極・グリッド電極(ebc)が35Vpp、パルス幅tpが40μsec、パルスの繰り返し周期Tが2.4msecである。
条件Cと条件Dとで点灯したときの輝度寿命を図21に示す。
本発明方法による条件Dの場合、陽極電圧、陽極電流とも低くできるため条件Cに比較して輝度維持率が向上し、蛍光表示管の寿命が向上する。
2 ガラス基板
3 配線層
4 絶縁層
5 陽極電極
6 蛍光体層
7 陽極基板
8 グリッド
9 陰極
10 フェースガラス
11 スペーサガラス
Claims (5)
- 低速電子線励起下で陽極電極上に形成された蛍光体層をダイナミック駆動により表示する蛍光表示管の駆動方法であって、
前記蛍光体層に含まれる蛍光体は、前記ダイナミック駆動において、デューティサイクルを同一とする条件下でパルス幅が短くなると輝度が向上する蛍光体であり、かつ前記陽極電極に電圧が印加され、蛍光体の輝度が飽和された後に該電圧の印加停止後、前記蛍光体の輝度が飽和された輝度値の10%輝度値に低下する時間が200μsec以上の蛍光体であり、
前記ダイナミック駆動は、パルスの繰り返し周期が7.5msec以下で、かつパルス幅が150μsec以下で駆動されることを特徴とする蛍光表示管の駆動方法。 - 前記蛍光体が局在形発光中心を有する蛍光体であることを特徴とする請求項1記載の蛍光表示管の駆動方法。
- 前記蛍光体が遷移金属イオン発光中心および希土類イオン発光中心の少なくとも1つの発光中心を有する蛍光体であることを特徴とする請求項1記載の蛍光表示管の駆動方法。
- 前記発光中心がMnイオン、Prイオン、Euイオン、またはTbイオンであることを特徴とする請求項3記載の蛍光表示管の駆動方法。
- 前記蛍光体がZnS:Mn、ZnGa2O4:Mn、SrTiO3:Pr、CaTiO3:Pr、Gd2O2S:Eu、Y2O2S:Eu、ZnGa2O4、Gd2O2S:Tb、Y2O3:Eu、La2O2S:Eu、SnO2:Eu、Zn2SiO4:Mn、または、CaS:Mnから選ばれた少なくとも1つの蛍光体であることを特徴とする請求項4記載の蛍光表示管の駆動方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009020275A JP5191411B2 (ja) | 2009-01-30 | 2009-01-30 | 蛍光表示管の駆動方法 |
TW098145496A TWI444949B (zh) | 2009-01-30 | 2009-12-29 | A fluorescent display tube driving method and a fluorescent display tube |
US12/657,843 US8378929B2 (en) | 2009-01-30 | 2010-01-26 | Driving method for vacuum fluorescent display, and vacuum fluorescent display |
CN201010104050.6A CN101794544B (zh) | 2009-01-30 | 2010-01-27 | 荧光显示管的驱动方法和荧光显示管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009020275A JP5191411B2 (ja) | 2009-01-30 | 2009-01-30 | 蛍光表示管の駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010175983A JP2010175983A (ja) | 2010-08-12 |
JP5191411B2 true JP5191411B2 (ja) | 2013-05-08 |
Family
ID=42707005
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009020275A Expired - Fee Related JP5191411B2 (ja) | 2009-01-30 | 2009-01-30 | 蛍光表示管の駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5191411B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5208789B2 (ja) * | 2009-02-04 | 2013-06-12 | ノリタケ伊勢電子株式会社 | 蛍光表示管の駆動方法および蛍光表示管 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1185090A (ja) * | 1997-09-10 | 1999-03-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 蛍光表示管駆動装置 |
JP2003195818A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-09 | Noritake Co Ltd | 蛍光表示管およびその駆動方法 |
JP4910327B2 (ja) * | 2005-08-03 | 2012-04-04 | ソニー株式会社 | 冷陰極電界電子放出表示装置、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の駆動方法 |
JP2007256530A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Ngk Insulators Ltd | 電子放出装置 |
-
2009
- 2009-01-30 JP JP2009020275A patent/JP5191411B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010175983A (ja) | 2010-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001144332A (ja) | Led駆動方法およびled装置ならびにledランプ、ledランプ駆動方法と表示装置 | |
TWI444949B (zh) | A fluorescent display tube driving method and a fluorescent display tube | |
CN1893744A (zh) | 操作有机发光元件的方法和有机发光元件 | |
JP5191411B2 (ja) | 蛍光表示管の駆動方法 | |
JP5208789B2 (ja) | 蛍光表示管の駆動方法および蛍光表示管 | |
CN1159954C (zh) | 放电灯 | |
US5760542A (en) | Color display device having short decay phosphors | |
TWI609362B (zh) | 螢光顯示管 | |
JP2000319651A (ja) | 低電圧用白色蛍光体 | |
EP1708155A2 (en) | Electron emission display device and method of controlling the same | |
JP2000319652A (ja) | 低電圧用ピンク色蛍光体 | |
US20100039022A1 (en) | Trichromatic field-emission display and phosphors thereof | |
JPS5941669B2 (ja) | 低速電子線励起けい光体及びこの低速電子線励起けい光体を用いたけい光表示装置 | |
JP4711588B2 (ja) | 薄膜エレクトロルミネッセンス発光体 | |
JP3783543B2 (ja) | 蛍光表示管 | |
JPH09255953A (ja) | 蛍光体及びその製造方法 | |
JPH0451490A (ja) | 有機薄膜型電界発光素子の駆動方法 | |
KR20000007354A (ko) | 적색 발광 형광체 및 이를 이용한 전계 방출 표시소자 | |
RU2267817C2 (ru) | Способ управления вакуумными флуоресцентными дисплеями | |
KR20070073342A (ko) | 전자방출소자의 구동장치 및 그 구동방법 | |
JP2822524B2 (ja) | けい光表示管 | |
JP3445107B2 (ja) | 薄膜エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 | |
KR20060114483A (ko) | 전자방출소자의 구동장치 및 그 구동방법 | |
JP2002338958A (ja) | 低速電子線用蛍光体および蛍光表示管 | |
JPS588547B2 (ja) | 表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111014 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121030 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130129 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5191411 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160208 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |