JP5190428B2 - 内燃機関用ピストンの冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のピストンや、該ピストンとシリンダボアとの間にオイル(潤滑油)を強制的に供給して冷却などを行う冷却装置に関する。
従来の内燃機関用ピストンの冷却装置は、噴射ノズルからピストンの内部に向けて潤滑油であるオイルを噴射してピストンの冷却やシリンダボアとの間の潤滑を行っているが、機関の冷機状態や暖機状態であるにも拘わらず、前記噴射ノズルから噴射されるオイルの量がほぼ一定になっている。このため、例えば、機関始動直後の冷機状態で過剰にオイルをピストンに噴射することから暖機時間が長くなって、排気ガス中のハイドロカーボン(HC)などの発生が多くなるおそれがある。
そこで、以下の特許文献1に記載された冷却装置のように、機関の温度に応じてオイル噴射量を可変にする技術が提供されている。
この冷却装置は、入力ポートと出力ポートが形成されたプランジャケーシングと、該プランジャケーシング内を摺動するプランジャと、該プランジャを入力ポートの閉方向に付勢する開弁圧設定用スプリングと、該開弁圧設定用スプリングと対峙して設けられ、形状記憶合金材によって形成された開弁圧補正用スプリングと、ピストン内部に向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、を備えている。
そして、機関始動直後の冷機状態では、開弁圧設定用スプリングによって前記プランジャを押圧して入力ポートを閉止し、これによってオイルを内部に供給しないようになっている。
一方、暖機完了後は、油温が高くなって、開弁圧補正用スプリングが延伸し始めて、この開弁圧補正用スプリングの荷重が前記開弁圧設定用スプリングの付勢力に打ち勝ってプランジャを押し下げ、前記入力ポートを開く。これによって、入力ポートから噴射ノズルまで連通状態となり、オイルが噴射ノズルからピストンの内部に向かって噴射されてピストンを冷却するようになっている。
特開平09−324627号公報
しかしながら、前記公報記載の冷却装置にあっては、開弁圧補正用スプリングが形状記憶合金材によって形成されていることから、かかる形状記憶合金材が経時的に劣化するおそれがあり、この結果、開弁圧補正用スプリングのばね反力の精度が落ちて油温に適したオイル噴射量に調整することができなくなる、といった課題を招いている。
本発明は、前記従来の冷却装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、前記請求項1に記載の発明は、機関本体のオイル供給通路と連通する供給口と、該供給口を介して内部に供給されたオイルを吐出する吐出口とを有するボディと、基端部が前記吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口から前記ピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、前記吐出口と噴射口との間に配置されて、前記供給口から吐出口を介して噴射口に流入するオイルを通流させる複数のスリット孔が形成された絞り部材と、を備え、前記複数のスリット孔は、一つ当たりの開口面積が前記供給口と噴射口のいずれの開口面積よりも小さく形成されていると共に、開口総面積が前記噴射口の開口面積よりも大きく形成され、さらに、前記オイルの粘性抵抗に応じて前記吐出口へのオイル流入量を変化させることを特徴としている。
本発明によれば、例えば機関始動直後の冷機状態では、オイルの温度が低いことから粘度が高い状態になっているため、前記絞り部材の複数のスリット孔を通流する際の流動抵抗が大きくなる。これにより、前記供給口から吐出口を通って噴射口に至るオイルの流量が制限されて、前記噴射ノズルからピストンへ噴射されるオイル噴射量を抑制することができる。
一方、例えば暖機完了後は、油温が高くなることから粘度が低下して前記複数のスリット孔を通流する際の流動抵抗が小さくなる。これにより、ピストンに対するオイルの噴射量が増加して、ピストンの効果的な冷却を行うことができる。
本発明の第1実施形態のオイルジェットを縦断面して示す斜視図である。 本実施形態のオイルジェットがシリンダブロックに取り付けられた状態を示す要部拡大図である。 本実施形態の要部拡大断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す要部拡大断面図である。 本実施形態に供される絞り部材の一部を破断して示す斜視図である。 同絞り部材の平面図である。 図6のA−A線断面図である。 本実施形態のオイルジェットが取り付けられた内燃機関の縦断面図である。 油圧を350kPaとした場合の油温と流量との関係を本実施形態と従来技術を比較して示す特性図である。 同じく油圧を500kPaとした場合の油温と流量との関係を本実施形態と従来技術を比較して示す特性図である。 本発明の第2実施形態のオイルジェットを縦断面して示す斜視図である。 本実施形態のオイルジェットがシリンダブロックに取り付けられた状態を示す要部拡大断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す要部拡大断面図である。 第3実施形態のオイルジェットがシリンダブロックに取り付けられた状態を示す縦断面図である。 第4実施形態のオイルジェットがシリンダブロックに取り付けられた状態を示す縦断面図である。
以下、本発明の内燃機関用ピストンの冷却装置をいわゆるレシプロ型内燃機関に適用した実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔第1実施の形態〕
すなわち、前記内燃機関1は、図8に示すように、シリンダブロック2のクランクケース3で隔成されたクランク室4の内部にクランクシャフト5が図外の軸受けによって回転自在に支持されている。また、クランクケース3の上部に形成された円筒状のシリンダ壁6の内部には、前記クランクシャフト5とコンロッド7を介して連結されたピストン8が摺動自在に設けられている。
前記シリンダ壁6の壁内には、冷却水が循環するウォータジャケット9が形成されていると共に、前記クランクケース3とシリンダ壁6との間の隔壁10の内部には、図外のオイルポンプから吐出されたオイル(潤滑油)を各機関の各摺動部などに供給するメインオイルギャラリー11、あるいは後述するオイルジェット13へ供給するためのオイル通路が形成されている。また、前記隔壁10の下部には、前記メインオイルギャラリー11と連通する連通孔12が上下方向に沿って形成されていると共に、該連通孔12の内周面には雌ねじ12aが形成されている。
そして、前記隔壁10には、前記シリンダ壁6の内周面とピストン8との間などに冷却用及び潤滑用のオイルを供給するオイル供給装置としてのオイルジェット13が取り付けられている。
このオイルジェット13は、図1〜図4に示すように、金属材によって形成された円筒状のボディ14と、該ボディ14の外周部に嵌合保持された円環状の油路構成部材15と、該油路構成部材15の周壁に径方向から固定された噴射ノズル16と、を備えている。
前記ボディ14は、例えば金属粉末射出成形によって有底円筒状のボルト状に形成され、下端側には外周にスパナ等の工具が嵌着可能な多角形部を有する大径部14aを有している共に、該大径部14aの上端側には外周に前記油路構成部材15の下端部を載置保持するフランジ部14bが一体に設けられている。また、筒状の上端部14cの外周には、前記連通孔12の雌ねじ12aに螺着する雄ねじ14dが形成されている。
また、前記ボディ14は、内部に円柱状のオイル室17が形成されている共に、該オイル室17の上端部、つまり前記上端部14cの内側には、前記連通孔12と連通する大径円柱状の供給口18が形成されている。さらに、前記ボディ14の軸方向のほぼ中央位置には、前記オイル室17と連通する吐出口19が前記オイル室17を径方向から貫通する形で形成されている。
前記油路構成部材15は、金属材によって一体に形成され、周壁の側部に前記噴射ノズル16のほぼ水平な基端部16aが挿通されつつロー付けによって固定された小径円筒状の突起部15aが一体に設けられている。また、円環状の内周面と前記ボディ14の周壁外周面との間に、前記吐出口19と噴射ノズル16の基端部16a内とを連通する環状通路20が形成されている。
また、この油路構成部材15は、前記ボディ14の上端部14cを前記連通孔12に雌雄ねじ12a、14dを介してねじ込んで固定した際に、前記フランジ部14b上面と前記連通孔12の下端孔縁、つまり隔壁10の下面との間に挟持状態に締め付け固定されて、上端面が前記隔壁10の下面に圧接することによって、前記環状通路20をシールするようになっている。
前記噴射ノズル16は、金属パイプ状のほぼ中央位置から上方へほぼL字形状に折曲形成され、先端部16bが基端部16a側よりも漸次小さくなるように先端先細り状に形成されて先端の噴射口16cの開口面積d1が最小となるように形成されている。また、前記先端部16bは、前記ピストン8の下方から内部に指向している。
そして、前記ボディ14の供給口18の内部には、ほぼ円柱状の絞り部材21が設けられている。この絞り部材21は、図5〜図7に示すように、例えばメタルインジェクションモールド(MIM)などによって一体に形成され、軸心Pから直径方向の所定距離Lの円形範囲内に複数の絞り孔22が軸方向へ貫通形成されている。また、この絞り部材21は、上端外周縁が前記供給口18の孔縁をカシメ加工することによって供給口18内に固定されるようになっている。
なお、前記絞り部材21は、金属以外に軽量化を図るため硬度の高い合成樹脂材によって形成することも可能である。
前記各絞り孔22は、スリット状の溝によって形成され、それぞれが接線方向に沿って並設されおり、図6中、中央の絞り孔22aが横方向で最大に長く、その上下の絞り孔22bが外周の円形状に従って漸次短く形成されている。また、この各絞り孔22の幅Wは、すべて同じに設定されていると共に、前記供給口18からオイル室17に流入するオイルの粘度によって流通抵抗を変化させて、粘度が所定以上高い場合は流通抵抗が大きくなって単位時間当たりの流通量が少なくなり、粘度が所定以下の低い場合は流動抵抗が小さくなって単位時間当たりの流通量が多くなるようにその大きさが設定されている。
また、前記絞り孔22全体の開口総面積d2は、前記噴射ノズル16の先端部16bの開口面積d1よりも大きくなるように設定されて、高油温時には絞り孔22全体を通流したオイル流量は噴射口16cから噴出するオイル流量よりも十分に多くなるように設定されている。
前記絞り部材21の前記各絞り孔22が形成された下部には、図5にも示すように、円形状の受圧室23が形成されていると共に、該受圧室23が形成された下部孔縁には、後述する逆止弁25のボール弁体26が離着座する円環状のシート面24が形成されている。
前記逆止弁25は、図1及び図3、図4に示すように、前記オイル室17内に配置されて、前記シート面24に離着座して前記受圧室23を開閉する弁体である金属製のボール弁体26と、一端がオイル室17の底面に弾持され、他端が前記ボール弁体26に弾接して前記ボール弁体26を閉方向(シート面24の着座方向)へ付勢する付勢部材である圧縮コイルばね27と、を備えている。
前記圧縮コイルばね27は、そのばね荷重が所定圧に設定されて、前記メインオイルギャラリー11から供給口18及び各絞り孔22を経て受圧室23に圧送されたオイル圧が所定圧になると圧縮変形してボール弁体26を開作動させるようになっている。
以下、本実施形態の作用を説明すると、まず、内燃機関1の冷機始動時には、前記メインオイルギャラリー17にオイルポンプから圧送されたオイルは、いまだ温度が上がらず粘度が高くなっている。このため、メインオイルギャラリー11から連通孔12を介して供給口1内に流入したオイルは、前記絞り部材21の各絞り孔22を通過する際に、流動抵抗が大きくなることから、各絞り孔22から受圧室23へのオイル流入量が少なくなる。
したがって、前記ボール弁体26は、図3に示すように、開弁方向へ作用するオイル圧力が小さく、圧縮コイルばね27のばね力によってシート面24に着座して受圧室23を閉止した状態になる。
よって、オイル室17へオイルが供給されず、噴射ノズル16からはオイルが噴射されない。このため、噴射ノズル16からピストン8へのオイルの供給がないことから冷却作用がなく暖機が促進される。一方、オイルポンプからメインオイルギャラリー11に供給されたオイルは機関の各摺動部へ十分に供給されることになる。
その後、アイドリング運転中に暖機が進み、メインオイルギャラリー11内のオイルの温度が上昇するに伴いオイルの粘度が次第に低くなると、供給口18から各絞り孔22を通流するオイルの流動抵抗が小さくなって、前記受圧室23内にオイルが徐々に多く供給される。
このため、ボール弁体26は、図4に示すように、受圧室23内の油圧の上昇に伴って圧縮コイルばね27を圧縮変形しつつシート面24から離間して受圧室23、つまり供給口18を開成する。
これにより、オイルは、オイル室17に流入して吐出口19を通って環状通路20に流入し、ここから噴射ノズル16の基端部16a内を経て噴射口16cからピストン8の内部に噴射される。これにより、該ピストン8及びこの付近が十分に冷却されると共に、シリンダ壁6との間の潤滑性も向上する。
暖機完了後には、オイルの温度がさらに高くなって粘度がさらに低くなることから、各絞り部22を通過するオイルの流動抵抗がさらに小さくなって、受圧室23へのオイル供給量が多くなる。
したがって、ボール弁体26の開度量が大きくなってオイル室17から吐出口19及び環状通路20から噴射ノズル16内へのオイル吐出量が多くなり、噴射口16cからピストン8へのオイル噴射量が多くなってピストン8の冷却、潤滑効果がさらに大きくなる。
したがって、冷却が一層必要な機関負荷の高い状態では、オイルをピストン8に十分に供給して冷却効果が大きくなる。
図9及び図10は、油温とピストンへの供給流量との関係を本実施形態aと前記絞り部材21(絞り孔22)を有さない従来技術bとを比較したものを示し、図9はオイルポンプの吐出圧、つまりメインオイルギャラリー11から供給口18に作用するオイル圧が約350kPaになっている場合を示している。
この図からも明らかなように、従来技術bでは油温が約20℃程度の低い場合でもピストン8へのオイル供給流量b’が多く、その後、約120℃までオイル流量が直線的に立ち上がる特性を示している。
これに対して、本実施形態aでは、約20℃程度の低い場合は、オイル流量a’は十分に少なくなっていることが明らかであり、また、その後、約120℃まではやや段階的に増加して最終的に約120℃付近では従来技術同じ流量が得られるようになっている。
次に、図10はメインオイルギャラリー11から供給口18に作用するオイル圧が約500kPaになっている場合を示している。
この図からも明らかなように、従来技術bでは油温が約20℃程度の低い場合でもピストン8へのオイル供給流量b’がかなり多くなり、その後、約120℃までオイル流量が直線的に立ち上がる特性を示している。
これに対して、本実施形態aでは、約20℃程度の低い場合は、オイル流量a’は十分に少なくなっていることが明らかであり、また、その後、約120℃までは急激に増加して最終的に約120℃付近では従来技術同じ流量が得られるようになっている。
このように、本実施形態では、機関始動時などでオイルの温度が低く粘度が高い場合は、オイルポンプの吐出圧に拘わらず噴射ノズル16からピストン8へのオイル噴射量が十分に抑制されることから、暖機性能が向上すると共に、ピストン8冷却用のオイルの消費量を可及的に減少させることが可能になる。
また、本実施形態では、前記吐出口19がボディ14の直径方向に貫通形成されていると共に、該各吐出口19の開口端が油路構成部材15の環状通路20にそれぞれ連通していることから、オイル室17に流入したオイルを各吐出口19から環状通路20へ速やかに流入させることができる。したがって、前記環状通路20から噴射ノズル16内へのオイルの供給も速やかに行うことが可能になる。この結果、噴射ノズル16からピストン8へオイルを速やかかつ多量に供給することができる。
また、本実施形態では、オイルジェット12を隔壁10に取り付けるには、予めボディ14に油路構成部材15を上方から嵌合しつつフランジ部14b状に載置した状態で、前記ボディ14の雄ねじ14dを連通孔12の雌ねじ12aに螺着して締め付ければ、ボディ14の固定と一緒に油路構成部材15も隔壁10下面とフランジ部14bとの間に挟持状態に固定されることから、かかる取付作業が簡単かつ容易に行うことができる。
〔第2実施形態〕
図11〜図13は本発明の第2実施形態を示し、オイルジェット12のボディ14と油路構成部材15とを一体に形成したものである。
具体的に説明すると、前記ボディ14は、内部のオイル室17や逆止弁25、上端部14cの供給口18に設けられた絞り部材21、複数の絞り孔22などの構成は第1実施形態と同様であるが、下端部の大径部などが廃止されて該下端部側に前記油路構成部材15が一体に設けられている。
この油路構成部材15は、一端側に前記噴射ノズル16の基端部16aが挿通されてロー付け固定される突起部15a一体に設けられている一方、ボディ14と反対側の他端側が水平方向に延出されて、この延出部15bにボルト挿通孔15cが上下に貫通形成されている。
また、シリンダブロック2の隔壁10の下部には、前記ボルト挿通孔15cに挿通する取付ボルト28の先端雄ねじ部28aが螺着する雌ねじ孔10aが形成されている。他の構成は、第1実施形態と同様である。
したがって、この第2実施形態も前記絞り部材21や複数の絞り孔22によって、油温が低いときはピストン8へのオイル供給量を減少させ、油温が上昇するに伴って前記オイル供給量を増加させることができるなど、前述した第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
また、この第2実施形態では、前記ボディ14と油路構成部材15が一体に形成されていることから、かかる両者の製造が容易になると共に、部品管理が容易になる。
さらに、前記隔壁10への取付時には、ボディ14の上端部を連通孔12内に挿通した後、油路構成部材15のボルト挿通孔15cを隔壁10の雌ねじ孔10aに合わせつつ取付ボルト28を下方から雌ねじ孔10aに螺着して締め付ければ、両者14,15を同時に取り付けることが可能になる。したがって、この取り付け作業性が良好になる。
〔第3・第4実施形態〕
図14及び図15は第3・第4実施形態を示し、図14は基本構成が第1実施形態のものと同じであり、図15は基本構成が第2実施形態のものと同じであるが、異なるところは前記絞り部材21を噴射ノズル16の基端部16aの上流側と吐出口19との間に配置したものである。
したがって、この実施形態も前記第1、第2実施形態と同様な作用効果が得られると共に、特に絞り部材21をそれぞれの突起部15aの内部に圧入固定するだけであるから、ボディ14の製造が容易になると共に、絞り部材21の組付作業も容易になる。
以下、前記各実施形態の技術的思想から導かれる具体的な発明を記載する。
従属項
前記絞り部材は、ほぼ円柱状に形成されて前記ボディの供給口近傍に固定されていると共に、軸心を中心としたほぼ円形状の範囲内に前記複数のスリット孔が軸方向へ貫通形成され、かつ、一端面の前記各スリット孔の開口端が位置する部位に前記チェック弁の弁体が離着座するシート面が形成されていることを特徴とする請求項に記載の内燃機関用ピストンの冷却装置。
1…内燃機関
4…クランク室
8…ピストン
11…メインオイルギャラリー
12…連通孔
13…オイルジェット(オイル供給装置)
14…ボディ
14a…大径部
14b…フランジ部
14c…上端部
15…油路構成部
16…噴射ノズル
16a…基端部
16b…先端部
16c…噴射口
17…オイル室
18…供給口
19…吐出口
21…絞り部材
22…絞り孔(小孔、スリット孔)
23…受圧室
24…シート面
25…逆止弁
26…ボール弁体
27…圧縮コイルばね(付勢部材)

Claims (1)

  1. 機関本体の内部に設けられて、ピストンにオイルを噴射する内燃機関用ピストンの冷却装置であって、
    前記機関本体のオイル供給通路と連通する供給口と、該供給口から内部に供給されたオイルを吐出する吐出口とを有するボディと、
    基端部が前記吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口から前記ピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、
    前記供給口と噴射口との間のオイル流通経路に配置されて、前記供給口から吐出口を介して噴射口に流入するオイルを通流させる複数のスリット孔が形成された絞り部材と、
    を備え、
    前記複数のスリット孔は、一つ当たりの開口面積が前記供給口と噴射口のいずれの開口面積よりも小さく形成されていると共に、開口総面積が前記噴射口の開口面積よりも大きく形成され、さらに、前記オイルの粘性抵抗に応じて前記吐出口へのオイル流入量を変化させることを特徴とする内燃機関用ピストンの冷却装置。
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