JP2012237316A - 内燃機関用ピストンの冷却装置 - Google Patents

内燃機関用ピストンの冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012237316A
JP2012237316A JP2012162198A JP2012162198A JP2012237316A JP 2012237316 A JP2012237316 A JP 2012237316A JP 2012162198 A JP2012162198 A JP 2012162198A JP 2012162198 A JP2012162198 A JP 2012162198A JP 2012237316 A JP2012237316 A JP 2012237316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
piston
supply port
valve
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012162198A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzuru Yamazaki
譲 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2012162198A priority Critical patent/JP2012237316A/ja
Publication of JP2012237316A publication Critical patent/JP2012237316A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】機関高回転時において、ピストンへのオイルの過度な供給量を抑制し得る内燃機関用ピストンの冷却装置を提供する。
【解決手段】シリンダブロック内のメインオイルギャラリー11と連通する供給口35を介して内部に供給されたオイルを吐出する吐出口36とを有するボディ31と、吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口からピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズル33と、ボディの内部に設けられて、前記供給口の下流側開口端を開閉する開閉弁38と、を備え、開閉弁は、弁体39が圧縮コイルばね40によって閉方向に付勢されていると共に、供給口から作用するオイル圧によって圧縮コイルばねの付勢力に抗して弁体が開作動した際に、弁体が吐出口の開口面積を減少させるように形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のピストンや、該ピストンとシリンダボアとの間にオイル(潤滑油)を強制的に供給して冷却などを行う冷却装置に関する。
従来の内燃機関用ピストンの冷却装置は、噴射ノズルからピストンの内部に向けて潤滑油であるオイルを噴射してピストンの冷却やシリンダボアとの間の潤滑を行っているが、機関の冷機状態や暖機状態であるにも拘わらず、前記噴射ノズルから噴射されるオイルの量がほぼ一定になっている。このため、例えば、機関始動直後の冷機状態で過剰にオイルをピストンに噴射することから暖機時間が長くなって、排気ガス中のハイドロカーボン(HC)などの発生が多くなるおそれがある。
そこで、以下の特許文献1に記載された冷却装置のように、機関の温度に応じてオイル噴射量を可変にする技術が提供されている。
この冷却装置は、入力ポートと出力ポートが形成されたプランジャケーシングと、該プランジャケーシング内を摺動するプランジャと、該プランジャを入力ポートの閉方向に付勢する開弁圧設定用スプリングと、該開弁圧設定用スプリングと対峙して設けられ、形状記憶合金材によって形成された開弁圧補正用スプリングと、ピストン内部に向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、を備えている。
そして、機関始動直後の冷機状態では、開弁圧設定用スプリングによって前記プランジャを押圧して入力ポートを閉止し、これによってオイルを内部に供給しないようになっている。
一方、暖機完了後は、油温が高くなって、開弁圧補正用スプリングが延伸し始めて、この開弁圧補正用スプリングの荷重が前記開弁圧設定用スプリングの付勢力に打ち勝ってプランジャを押し下げ、前記入力ポートを開く。これによって、入力ポートから噴射ノズルまで連通状態となり、オイルが噴射ノズルからピストンの内部に向かって噴射されてピストンを冷却するようになっている。
特開平09−324627号公報
しかしながら、前記公報記載の冷却装置にあっては、開弁圧補正用スプリングが形状記憶合金材によって形成されていることから、かかる形状記憶合金材が経時的に劣化するおそれがあり、この結果、開弁圧補正用スプリングのばね反力の精度が落ちて油温に適したオイル噴射量に調整することができなくなる、といった課題を招いている。
請求項1に記載の発明は、機関本体の内部に設けられて、ピストンにオイルを噴射する内燃機関用ピストンの冷却装置であって、
前記機関本体のオイル供給通路と連通する供給口と、該供給口を介して内部に供給されたオイルを吐出する吐出口とを有するボディと、
基端部が前記吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口から前記ピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、
前記ボディの内部に設けられて、前記供給口の下流側開口端を開閉する開閉弁と、
を備え、
前記開閉弁は、弁体が付勢部材によって閉方向に付勢されていると共に、前記供給口から作用するオイル圧によって前記付勢部材の付勢力に抗して前記弁体が開作動した際に、該弁体が前記吐出口の開口面積を減少させるように形成したことを特徴としている。
本発明によれば、機関高回転時において、ピストンへのオイルの過度な供給量が抑制されることから、ピストンとシリンダ壁との間のフリクションの発生を低減でき、この結果、機関の負荷を低減させることができる。
本発明の第1実施形態のオイルジェットがシリンダブロックに取り付けられた状態を示す要部拡大断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す要部拡大断面図である。 本実施形態のオイルジェットと従来のオイルジェットの油圧と流量との関係を示す特性図である。 本実施形態のオイルジェットが取り付けられた内燃機関の縦断面図である。 第2実施形態のオイルジェットを断面して示す斜視図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す縦断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す縦断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す縦断面図である。 第3実施形態のオイルジェットを示す縦断面図である。 本実施形態のオイルジェットの作用を示す縦断面図である。
以下、本発明の内燃機関用ピストンの冷却装置をいわゆるレシプロ型内燃機関に適用した実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔第1実施形態〕
すなわち、前記内燃機関1は、図4に示すように、シリンダブロック2のクランクケース3で隔成されたクランク室4の内部にクランクシャフト5が図外の軸受けによって回転自在に支持されている。また、クランクケース3の上部に形成された円筒状のシリンダ壁6の内部には、前記クランクシャフト5とコンロッド7を介して連結されたピストン8が摺動自在に設けられている。
前記シリンダ壁6の壁内には、冷却水が循環するウォータジャケット9が形成されていると共に、前記クランクケース3とシリンダ壁6との間の隔壁10の内部には、図外のオイルポンプから吐出されたオイル(潤滑油)を各機関の各摺動部などに供給するメインオイルギャラリー11、あるいは後述するオイルジェット30へ供給するためのオイル通路が形成されている。また、前記隔壁10の下部には、図1に示すように、前記メインオイルギャラリー11と連通する連通孔12が上下方向に沿って形成されていると共に、該連通孔12の内周面には雌ねじ12aが形成されている。
そして、前記隔壁10には、前記シリンダ壁6の内周面とピストン8との間などに冷却用及び潤滑用のオイルを供給するオイル供給装置としてのオイルジェット30が取り付けられている。
このオイルジェット30は、図1及び図2に示すように、金属材によって形成された円筒状のボディ31と、該ボディ31の外周部に嵌合保持されたほぼ円環状のリテーナ32と、該リテーナ32の周壁に径方向から固定された噴射ノズル33と、を備えている。
前記ボディ31は、例えば冷間鍛造及び加工などによって有底円筒状のボルト状に形成され、下端側には外周にスパナ等の工具が嵌着可能な多角形部を有する大径部31aが設けられている共に、該大径部31aの上端側には、外周に前記リテーナ32の下端部を載置保持するフランジ部31bが一体に設けられている。また、筒状の上端部31cの外周には、シリンダブロック隔壁10の連通孔12の雌ねじ12aに螺着する雄ねじ31dが形成されている。
また、前記ボディ31は、内部に円柱状のオイル室34が形成されている共に、該オイル室34の上端側、つまり前記上端部31cの内側には、前記連通孔12と連通する大径円柱状の供給口35が形成されている。さらに、前記ボディ31の軸方向のほぼ中央位置には、前記オイル室34と連通する吐出口36が前記オイル室34を径方向から貫通する形で形成されている。また、ボディ31の下端部には、前記オイル室34の下端を閉止する円形状の栓体41が液密的に圧入固定されている。さらに、前記供給口35の内部開口端には、テーパ円環状のシート面35aが形成されている。
前記リテーナ32は、金属材によって一体に形成され、周壁の側部に小径円筒状の突起部32aが一体に設けられていると共に、円環状の内周面と前記ボディ31の周壁外周面との間に、前記吐出口36と噴射ノズル33の基端部33a内とを連通する環状通路37が形成されている。前記突起部32aの内部には、前記噴射ノズル33のほぼ水平な基端部33aが挿通されつつロー付けによって固定されている。
また、このリテーナ32は、前記ボディ31の上端部31cを前記連通孔12に雌雄ねじ12a、31dを介してねじ込んで固定した際に、前記フランジ部31b上面と前記連通孔12の下端孔縁、つまり隔壁10の下面との間に挟持状態に締め付け固定されて、上端面が前記隔壁10の下面に圧接することによって、前記環状通路37をシールするようになっている。
前記噴射ノズル33は、金属パイプ状のほぼ中央位置から上方へほぼL字形状に折曲形成され、先端部33bが基端部33a側よりも漸次小さくなるように先端先細り状に形成されて先端の噴射口33cの開口面積d1が最小となるように形成されている。また、前記先端部33bは、前記ピストン8の下方から内部に指向している。
そして、前記オイル室34内には、前記メインオイルギャラリー11から供給口35内に導入されたオイル圧に応じて前記供給口35を開閉する開閉弁38が設けられている。
前記開閉弁38は、図1及び図2に示すように、前記オイル室34内に配置されて、前記シート面35aに離着座して前記供給口35の下部開口端を開閉する弁体であるプランジャ型の弁体39と、一端が前記栓体41の上面、つまり、オイル室34の底面に弾持され、他端が前記弁体39の内部段差面に弾接して前記弁体39を閉方向(シート面35aの着座方向)へ付勢する付勢部材である圧縮コイルばね40と、を備えている。
前記弁体39は、小径な有蓋円筒状の上端弁部39aと、該上端弁部39aの下端に一体に設けられて、オイル室34の内周面を摺動するスカート部39bと、を備えている。前記上端弁部39aは、円錐テーパ状の上面が前記シート面35aに離着座して前記供給口35を開閉するようになっていると共に、周壁の径方向に貫通した4つの通路孔39cが円周方向の等間隔位置に穿設されている。また、前記上端弁部39aの外周面には、オイル室34の内周面と共同して環状通路42が形成されており、この環状通路42は、前記各通路孔39cと連通している。
前記スカート部39bは、円筒状に形成されて、図中上下の摺動位置に応じて下端縁で前記吐出口36の開口面積を増減変化させるようになっている。すなわち、上端弁部39aがシート面35aに着座している位置では、前記吐出口36の開口面積を最大とし、下降へ摺動するにしたがって開口面積を減少させるようになっており、図2に示す最大下降位置では最小開口面積となるように設定されている。
なお、弁体39の最大下降位置は、前記圧縮コイルばね40の最大圧縮変形によって規制されるようになっている。また、オイル室34の内周面にストッパ突部を設けて規制することも可能である。
また、この実施形態では、前記メインオイルギャラリー11にオイルを供給するオイルポンプとして、本出願人が先に出願した例えば特開2009−092023号公報などに記載された可変容量型ポンプが用いられている。
概略を説明すれば、この可変容量型ポンプは、内燃機関のシリンダブロックの前端部などに設けられ、一端開口がカバーによって閉塞された有蓋円筒状のポンプハウジングと、該ポンプハウジングのほぼ中心部を貫通して、機関のクランク軸によって回転駆動される駆動軸と、前記ポンプハウジングの内部に回転自在に収容され、中心部が前記駆動軸に結合されたロータと、該ロータの外周側に揺動自在に配置された偏心移動可能なカムリングと、前記ロータの内周部側の両側面に摺動自在に配置された小径な一対のベーンリングと、を備えている。
前記カムリングは、内外二重の圧縮コイルばねによって一方向へ最大偏心回動位置に保持されて、機関回転の上昇に伴って吐出油圧によって前記各圧縮コイルばねのばね力に抗して他方向へ偏心回動するようになっている。
前記2つの圧縮コイルばねは、吐出油圧の上昇に伴って前記カムリングが所定の移動量に達したところで段階的にばね荷重が作用するように圧縮変形して非線形状態になって、カムリングを特異な揺動変化にさせる。これによって、オイルポンプの不必要な油圧上昇を抑制して動力損失を低減するようになっている。
したがって、この実施形態によれば、例えば機関の冷機始動後のアイドリング運転時には、前記可変容量ポンプから吐出されたオイル(潤滑油)がメインオイルギャラリー11を介して供給口35に供給されるが、この油圧はいまだ十分に上昇していないことから、図1に示すように、前記弁体39が圧縮コイルばね40のばね力によって閉方向へ付勢されて、上端弁部39aがシート面35aに着座して供給口35の開口端を閉塞している。したがって、オイル室34にはオイルが供給されず、噴射ノズル33からピストン8へオイルが噴射されない。
アイドリング運転から低回転運転に移行すると、可変容量ポンプの吐出量が急激に上昇して、メインオイルギャラリー11から供給口35に供給された油圧も急激に上昇する。これによって、弁体39は、圧縮コイルばね40のばね力に抗して徐々に下降移動してシート面35aから離間し、上端弁部39aが供給口35の開口端を開成する。このため、供給口35内のオイルが、図1の一点鎖線の矢印で示すように、環状通路42から各通路孔39cを通ってオイル室34内に流入し、ここから吐出口36を通って噴射ノズル33内に流入して先端部33bからピストン8内に噴射される。
そして、機関が低回転域から高回転域に移行した場合は、前記弁体39は、供給口35内の油圧の上昇によって前記圧縮コイルばね40のばね力に抗して漸次下降移動し、図2に示すように、前記スカート部39bの下端縁で前記吐出口36の開口面積を次第に減少させる。
このため、前記供給口35からオイル室34内に流入したオイル(実線矢印)は、前記スカート部39bの下端縁と吐出口30の孔縁との間に形成された絞り部42の変化、つまり開口面積の減少変化に応じて噴射ノズル33側への流入量が漸次制限される状態になる。
すなわち、図3は前記開閉弁38に作用する油圧と噴射ノズル33からピストン8への供給油量との関係を示す特性図であって、前記アイドリング運転中では、前述したように、弁体39に作用する油圧が圧縮コイルばね40のばね力に打ち勝つほど高くないことから閉弁状態となる。このため、図3のa領域で示すように、オイルの噴射量は零になり、この結果、暖機性能が向上する。
続いて、機関低回転域に移行すると、前記弁体39に作用する油圧が急激に高くなって圧縮コイルばね40のばね力に抗して前記供給口35の開口端を開成することから、図3のb領域に示すように、オイルの噴射量が急激に多くなってピストン8を効果的に冷却する。
その後、低中回転域から高回転域に移行すると、前記可変容量型ポンプの吐出量が所定まで僅かに上昇した後に制限されて、前記メインオイルギャラリー11への過度な供給量が抑制される。このため、供給口35内での油圧は、当初は前記ポンプの吐出圧に追随して僅かに上昇するものの、その後はほぼ一定の大きさになって弁体39が供給口35の開口端を開成した状態を維持する。
したがって、弁体39は、図2に示すように、最大に下降した位置に維持されて、スカート部39bの下端縁によって吐出口36の前記絞り部42の開口面積が小さくなる。このため、噴射ノズル33からピストン8に噴射されるオイルの流量は、図3のc領域に示すように、当初は僅かに上昇するものの、その後は所定のほぼ一定量に制限される。
よって、機関高回転時において、ピストン8へのオイルの過度な供給量が抑制されることから、ピストン8とシリンダ壁との間のフリクションの発生を低減でき、この結果、機関の負荷を低減させることが可能になる。
なお、図3の細い実線は、実施形態のオイルジェットを用いて開弁圧を先の実施形態のものよりも小さくした場合の油圧とオイル流量の特性を示し、この場合も油圧に応じてオイル流量が僅かに大きくなるものの、所定以上で一定に低減される。
図3の破線は、前記従来のオイルジェットを用いた場合のオイル流量と油圧を示しており、この場合は、前述したように、機関高回転域では油圧の上昇に伴ってオイル流量も比例的に上昇してしまうことが明らかである。
すなわち、従来の内燃機関では、オイルポンプから圧送されたオイル(潤滑油)は、メインオイルギャラリーから各摺動部の他に、機関内部に設けられたオイルジェットからピストンの内部に噴射供給されて冷却用として用いられている。
しかし、前記オイルポンプは、機関の回転上昇と共に吐出量が多くなり、前記オイルジェットから噴射される冷却用オイルの供給量も多くなる。特に、機関高回転高負荷時には、ピストンを十分に冷却する必要があることから、従来のオイルジェットからの多量のオイルが噴射されている。
このため、ピストンとシリンダ壁との間にも多量のオイルが供給されて、必要以上のオイルが供給されると却ってピストンとシリンダ壁との間の摺動抵抗を招くおそれがあると共に、オイル消費量が多くなってオイルポンプの負荷、ひいては内燃機関の負荷が大きくなって燃費に影響を与えることになる。
そこで、本発明では、油圧感応型のオイル供給装置(オイルジェット)を用いて必要以上のオイルの供給量を抑制したものである。
〔第2実施形態〕
図5〜図8は第2実施形態を示し、基本構造は第1実施形態と同じであるが、特に前記栓体41の上面ほぼ中央位置に、ほぼ円柱状のガイド部43を立設した点が異なっている。このガイド部43は、前記圧縮コイルばね40の伸縮変形時に、該圧縮コイルばね40の内周面を摺動案内して傾きを規制するものである。
この第2実施形態も第1実施形態と同じように、まず、アイドリング運転時には、図6に示すように、供給口35内の油圧が低いことから、弁体39は供給口35の開口端を閉止した状態となり、したがって、ピストン8へのオイル噴射は行われない。
次に、低回転域に移行すると、図7に示すよう、弁体39が圧縮コイルばね40のばね力に抗して僅かに下降移動して、供給口35の開口端を開く(開弁初期)。これによって、ノズル先端部33bからピストン8へオイルが噴射されて効果的に冷却する。
その後、高回転域に移行した場合は、図8に示すように、弁体39が最大下降移動して供給口35の開口端を大きく開成するものの、スカート部39bの下端縁で吐出口36の開口面積を絞って小さくする。
このため、噴射ノズル33からピストン8へのオイル噴射量を十分に低減させることが可能になり、前記第1実施形態と同じように図3の細線で示すような特性が得られる。
また、前記ガイド部43によって圧縮コイルばね40の変形時の傾きを抑制するので、弁体39に対する圧縮コイルばね40の安定したばね作用が得られる。この結果、弁体39の上下摺動作用が安定化して、絞り部42の開口面積変化を精度良く行うことが可能になる。
〔第3実施形態〕
図9及び図10は第3実施形態を示し、弁体39のほぼ円盤状に形成された弁部39a上端面に、供給口35の内部を軸方向へ貫通配置されたロート状の絞り部材44が一体に設けられている。この絞り部材44は、均一径の軸部44aと、該軸部44aの上端に一体に設けられた縦断面逆三角形状の絞り部44bと、から構成されている。
そして、前述したように、前記供給口35内の油圧が小さい場合は、図9に示すように、前記絞り部44bが供給口35の上部開口端35bから上方に離間して該開口端35bを全開状態とすると共に、弁部39aが供給口35の円環状シート面35aに着座して下部開口端を閉止している。よって、ピストン8へのオイル噴射がない。
一方、機関低回転域から高回転域になると、前記供給口35内の油圧が上昇して弁体39が圧縮コイルばね40のばね力に抗して下降移動して供給口35の開口端を開成し、さらに所定量まで下降移動すると、図10に示すように、弁部39bが吐出口36の一部も漸次開いて供給口35と吐出口36を連通させる。これによって、噴射ノズル33からピストン8へオイルが噴射されるが、この噴射量も、前記図3の細線で示すように、特に高回転域では所定量に抑制されることから、第1、第2実施形態と同様な作用効果が得られる。
なお、前記弁体39の最大下降移動位置は、ボディ31の内周に形成された段差部45によって規制されるようになっている。
1…内燃機関
4…クランク室
8…ピストン
10…隔壁
11…メインオイルギャラリー
12…連通孔
30…オイルジェット(オイル供給装置)
31…ボディ
32…リテーナ
33…噴射ノズル
34…オイル室
35…供給口
36…吐出口
37…環状通路
38…開閉弁
39…弁体
40…圧縮コイルばね(付勢部材)
41…栓体
42…環状通路
43…ガイド部

Claims (3)

  1. 機関本体の内部に設けられて、ピストンにオイルを噴射する内燃機関用ピストンの冷却装置であって、
    前記機関本体のオイル供給通路と連通する供給口と、該供給口を介して内部に供給されたオイルを吐出する吐出口とを有するボディと、
    基端部が前記吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口から前記ピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、
    前記ボディの内部に設けられて、前記供給口の下流側開口端を開閉する開閉弁と、
    を備え、
    前記開閉弁は、弁体が付勢部材によって閉方向に付勢されていると共に、前記供給口から作用するオイル圧によって前記付勢部材の付勢力に抗して前記弁体が開作動した際に、該弁体が前記吐出口の開口面積を減少させるように形成したことを特徴とする内燃機関用ピストンの冷却装置。
  2. 機関本体の内部に設けられて、ピストンにオイルを噴射する内燃機関用ピストンの冷却装置であって、
    オイルポンプから圧送されたオイル圧が所定値になると前記ピストンに向かってオイルを噴射すると共に、前記オイル圧が所定値以上になると前記ピストンへのオイル噴射量を減少させるように形成したことを特徴とする内燃機関用ピストンの冷却装置。
  3. 機関本体の内部に設けられて、ピストンにオイルを噴射する内燃機関用ピストンの冷却装置であって、
    前記機関本体のオイル供給通路と連通する供給口と、該供給口を介して内部に供給されたオイルを吐出する吐出口とを有するボディと、
    基端部が前記吐出口の下流側に接続され、先端部の噴射口から前記ピストンに向けてオイルを噴射する噴射ノズルと、
    前記ボディの内部に設けられて、前記供給口の下流側開口端を弁体が開閉する開閉弁と、
    を備え、
    前記供給口から前記弁体に作用するオイル圧が所定圧になると、付勢部材の付勢力に抗して前記弁体が開作動して前記供給口と吐出口を連通させて前記噴射口からオイルをピストンに向けて噴射すると共に、オイル圧が所定圧以上になると前記弁体が吐出口の開口面積を減少させてオイル噴射量を減少させることを特徴とする内燃機関用ピストンの冷却装置。
JP2012162198A 2012-07-23 2012-07-23 内燃機関用ピストンの冷却装置 Pending JP2012237316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162198A JP2012237316A (ja) 2012-07-23 2012-07-23 内燃機関用ピストンの冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162198A JP2012237316A (ja) 2012-07-23 2012-07-23 内燃機関用ピストンの冷却装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009216348A Division JP5190428B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 内燃機関用ピストンの冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012237316A true JP2012237316A (ja) 2012-12-06

Family

ID=47460405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012162198A Pending JP2012237316A (ja) 2012-07-23 2012-07-23 内燃機関用ピストンの冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012237316A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016182122A1 (ko) * 2015-05-11 2016-11-17 성광정밀 주식회사 블록 삽입형 오일 제트
KR101756004B1 (ko) * 2016-04-01 2017-07-07 현대자동차주식회사 오일제트 체크밸브
JP2018076808A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 荻野工業株式会社 オイルジェット装置
JP2019148231A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 オイルジェット装置
CN114592963A (zh) * 2022-03-17 2022-06-07 潍柴动力股份有限公司 一种活塞冷却系统监测方法、装置及发动机

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5759908U (ja) * 1980-09-27 1982-04-09
JP2006138307A (ja) * 2004-10-15 2006-06-01 Toyota Motor Corp 内燃機関の潤滑装置
JP2006283603A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関のピストン冷却装置
JP2009197630A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Ogino Kogyo Kk オイルジェット装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5759908U (ja) * 1980-09-27 1982-04-09
JP2006138307A (ja) * 2004-10-15 2006-06-01 Toyota Motor Corp 内燃機関の潤滑装置
JP2006283603A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関のピストン冷却装置
JP2009197630A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Ogino Kogyo Kk オイルジェット装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016182122A1 (ko) * 2015-05-11 2016-11-17 성광정밀 주식회사 블록 삽입형 오일 제트
KR101756004B1 (ko) * 2016-04-01 2017-07-07 현대자동차주식회사 오일제트 체크밸브
JP2018076808A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 荻野工業株式会社 オイルジェット装置
JP2019148231A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 オイルジェット装置
CN114592963A (zh) * 2022-03-17 2022-06-07 潍柴动力股份有限公司 一种活塞冷却系统监测方法、装置及发动机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011064155A (ja) 内燃機関用ピストンの冷却装置
US10570818B2 (en) Longitudinally adjustable connecting rod
JP6236015B2 (ja) 往復ピストンエンジン用のコネクティングロッド
JP2012237316A (ja) 内燃機関用ピストンの冷却装置
US9518484B2 (en) Variable displacement pump
US8613610B2 (en) Variable displacement pump
US8151691B2 (en) Variable compression ratio piston with rate-sensitive response
US4809650A (en) Variable compression control arrangement for internal combustion engine
CN107201943B (zh) 可变压缩比装置
US20180023427A1 (en) Engine oil feeding device
US7434557B2 (en) Hydraulic valve clearance compensation element
US20150377234A1 (en) Relief device for oil circuit of engine
US7325523B2 (en) Valve timing gear of an internal combustion engine
JP2009209801A (ja) 燃料噴射ポンプのデリベリバルブ
JP2014156783A (ja) ラッシュアジャスタ
US3667433A (en) Variable compression ratio piston including oil filter means
JP2011157918A (ja) 高圧ポンプ
JPWO2020071061A1 (ja) オイルポンプ及び制御弁
JP5095441B2 (ja) オイルジェット及びオイル供給システム
JP2015007389A (ja) エンジンの油供給構造
JP7100467B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2011099387A (ja) オイルジェット
JP2014070609A (ja) ピストンクーリングジェット
JP6480813B2 (ja) 油量制御バルブ
JP2020007934A (ja) 内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130910