JP5189071B2 - プラスチック光ファイバー - Google Patents

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Description

この発明は、短距離の光通信等に用いられるマルチモードのプラスチック光ファイバーに関する。
従来、光通信用光ファイバーとしては、シングルモード光ファイバーとマルチモード光ファイバーがある。そして、構内・車内のLAN配線や音声・ビデオの配線等の機器間、機器内等の短距離の光通信には、主にマルチモード光ファイバーが用いられる。
このマルチモード光ファイバーは、石英系(ガラス)光ファイバー(以下、GOFという)とプラスチック光ファイバー(以下、POFという)とに大別され、POFは、GOFに比して、安価であり、コア径(コア層の径)を大きくできる利点がある。
そして、POFは、コア径を大きくできるため、例えば短距離の光通信配線において最もコストを要する接続が容易に行える。また、低コストではあるが比較的コア径の大きな光ファイバーを必要とする発光ダイオード(LED)や面発光レーザ(VCSEL)のマルチモード光を使用できる。さらに、POFは素材がポリマーであることから屈曲、圧縮等による折れなどの問題が生じにくい利点がある。
ところで、POFの代表的なものとしては、ステップ・インデックス(SI)型のものがある。このSI型POFは、コア層とクラッド層とで屈折率が異なり、両層の界面で屈折率が不連続に変化するものであり、製造が簡単で安価であるが、入射(インプット)されたマルチモード光の波形が、出射(アウトプット)時に元の波形から崩れ易いことから高速伝送特性はやや劣る。また、SI型POFは、低コスト光源の波長で伝送損失が大きいことから伝送距離などの特性もやや劣る。
そして、SI型POFは、クラッド層の外径が1000〜750μm、コア層の径(コア径)が980−500μm程度であり、例えばLEDを光源として400Mbpsの情報の10m程度までの伝送が可能である。そのため、安価なSI型POFは、音声やビデオの短距離の光通信の配線、具体的には、自動車における音声の光通信の配線等に利用されている。
また、SI型POFは、機器内配線、機器内モジュール、基板内配線等における光導波路、光スイッチ、光分岐・合波器としても利用されている。
ところで、前記短距離の光通信の配線や、光導波路、光スイッチ、光分岐・合波器の施工に際しては、光通信の配線や信号路の半径10mm以下の曲げが必要になる場合もある。
この場合、光通信の配線や信号路としてのSI型POFは低曲げ損失の特性を備えることが必要となる。そして、一般的にSI型POFの開口率(NA)が大きいほど、クラッド層が複数化するほど、前記曲げ損失は小さくなる。この原理を利用して、低曲げ損失の特性を有するPOFとして、ダブルクラッド(DC)型のPOFも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年の情報量の増加に伴い、この種のPOFにおいては、より高帯域のPOFが望まれ、屈折率分布型とも呼ばれるグレーデッド・インデックス(GI)型のPOF(例えば、特許文献2、3参照)。あるいは、フォトニクスバンドギャップ理論を応用したマイクロストラクチャー(M)型のPOFも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
なお、前記GI型POFは、コア層の中心から離れるにしたがって屈折率が小さくなって光の速度が速くなるため、入射されたマルチモード光の波形が崩れにくく高速伝送が可能であり、構内・車内のLAN配線や機器間接続のインターコネクション、あるいは機器内配線などに好適であるが、SI型POFに比べて製造が難しく高価である。
特開平9−101423号公報 国際公開第93/08488 国際公開第94/04949 国際公開第03/052473A1
前記SI型POF等のこの種のPOFにおいては、発光ダイオード(LED)や面発光レーザ(VCSEL)などの光源から発せられたマルチモード光はPOFに入射(インプット)され、POF中でコア層の中心部を直線的に進む光と、中心部より外周部に行くにしたがって大きな螺旋を描きながら進むマルチモード(多数)の光の組合せから構成されていると考えられている。
そして、SI型POFの場合、真空中の光速をC、媒体の屈折率をnとすると、媒体中の光速νは次の式(1)に示すように、同じ屈折率nの媒体では同じ速度であるため、入射端面に入射されたマルチモードの光は、直線的に進む中心部と螺旋を描きながら外周部を進む光の行路差により、異なった時間で出射端面から出射(アウトプット)される。そのため、入射(インプット)されたマルチモード光の波形が時系列で崩れ帯域劣化が引き起こされるため、高帯域のPOFを提供できないという問題がある。
Figure 0005189071
一方、前記GI型POFは、コア層の中心部と外周部を進む光の行路差により生じる出射時間の差を減少させるため、前記式(1)に示した屈折率nの低い媒体中を進む光の速度の方が早いことを利用して、コア層の中心部から外周部に行くに従って段階的に屈折率nが低くなる屈折率分布を付与したPOFである。この場合、POFの横断面が円形であるとすると、屈折率nは径方向の位置によっては異なるが、同じ円周上ではどこでも同じ屈折率nである。
そして、この屈折率分布により、GI型POFの場合、直線的に進む光が多いコア層の中心部では屈折率が高いため光速が遅くなり、また、大きな螺旋を描きながら進むコア層の外周部では屈折率が低いため光速が早くなる。そのため、コア層の中心部と外周部の光の出射時間差が低減され、高帯域のPOFを提供できる。しかしながら、次に説明するように、コア層の素材が制限され、製造が容易でなく、高価になる問題がある。
すなわち、このGI型POFは、前述した屈折率分布を付与するためにドーパントと呼ばれる、コア層およびクラッド層を構成する基材ポリマーより屈折率nが大きな低分子量の有機化合物を使用して周知の界面ゲル重合法等によるプリフォーム法、ガス押出法等により製造される。この場合、基材ポリマーに屈折率nが異なる低分子量のドーパントを組み合わせるため、それらの素材の選択によっては、ドーパントが所望の分布形状にならない、あるいはドーパントの添加による基材ポリマーのガラス転移点(Tg)の低下等の問題が生じる。
具体的には、重合後のポリマーが安定なPMMA(ポリメチルメタアクリレート)を用いて界面ゲル重合法で製造したGI型POFは、例えば図8(a)に示すように屈折率nの分布が高帯域化に理想的と言われている2次曲線に近い形状となるが、特許文献3に記載されるような重合後のポリマーが不安定のためそのまま使用できない透明フッ素樹脂等を用いて製造したGI型POF(FGI型のPOF)は、ドーパントの拡散が熱拡散となるため、図8(b)に示すようにガウス分布(正規分布)に従った分布となる。このためドーパントの分布、すなわち屈折率nの分布が裾を引いた形状となり、高帯域化に理想的と言われている2次曲線に近い形状となりにくい。
また、長期的な帯域特性を保持するため、低分子量のドーパントは、長期的な使用温度範囲で屈折率nの所定の分布形状を保持し、不用意に拡散しないものであることが必要である。さらに、低分子量のドーパントを添加すると基材ポリマーのガラス転移点(Tg)が低下する。そして、例えば屋内LAN配線に求められる60℃以下の使用温度を確保するにはガラス転移点(Tg)が約100℃以上である必要があり、また、自動車の車内LAN配線等に求められる85℃以下の使用温度を確保するにはガラス転移点(Tg)が約125℃以上である必要があり、さらに、自動車のエンジンルーム内のようなより高温環境下の配線等も用いるのであれば、125℃以下の使用温度を確保する必要があり、そのために、ガラス転移点(Tg)は約165℃以上である必要がある。しかしながら、長期的な使用温度範囲でドーパントを拡散させないための高いガラス転移点(Tg)を満足する透明ポリマーは限られ、ドーパントや基材ポリマーの選択に大きな制限が加わる。
したがって、GI型POFの場合、コア層の素材が制限され、製造が容易でなく、高価になる問題がある。
なお、上記したSI型POFやGI型POFにおいては、全反射によって光をコア層とクラッド層の間に閉じ込めるが、前述したM型POFは、フォトニックスバンドギャップと呼ばれる原理、すなわち光の波長と同程度の周期で比較的大きな屈折率の変化がある場合に光は跳ね返されるというブラック条件を利用した原理と、前述の全反射を組み合わせて光をコア層とクラッド層の間に閉じ込める。そして、M型POFは、特許文献4、米国特許第654429B1号明細書に見られるように高帯域と低曲げ損失の特性を併せ持つことが可能であるが、周知の押出法やプリフォーム法等で製造する際に、微細な空洞を潰さず保持する工夫が必要であり、また、空洞があるため使用環境が多湿である場合、あるいは長期に使用する場合は、基材がポリマーであるため水蒸気を透過し易く、また、接続するための切断面より空洞に水等が溜まり易い。そのため、性能を劣化させる等の問題が発生すると考えられている。したがって、M型POFによる実用化は進んでいない。
本発明は、SI型POFより高帯域で、しかも、使用するポリマー素材の制限が少なく、安価かつ容易に製造でき、さらには、低曲げ損失化も図ることができる、従来にない新規な構造のPOFを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のPOFにおいては、コア層は、円形横断面の少なくともコア中心より所定半径の内周からクラッド層に内接する最外周までのドーナツ形状の領域が屈折率の異なる複数のポリマー材の領域が存在する構造であり、前記コア中心から離れるにしたがって全周の平均屈折率が連続的に減少し、かつ、前記コア中心から各距離それぞれの全周の屈折率が不連続な分布を示し、前記全周の平均屈折率の分布は、その両端部において直線状または上向き凸状の放物線状に減少していることを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のPOFにおいては、さらに、前記コア中心の部分のポリマー材より屈折率の小さなポリマー材の領域は、前記所定半径の内周位置から外周方向に前記クラッド層まで連続的に存在し、前記クラッド層は、前記コア層の最も屈折率が小さいポリマー材と同じ屈折率またはそれより小さい屈折率であることを特徴としている(請求項2)。
また、本発明のPOFにおいては、前記ドーナツ形状の領域において、前記クラッド層の内周に内接する円弧を有し該円弧の両端に接続される頂点が前記所定半径の内周上に配置される扇状を成す、前記コア中心の部分のポリマー材より屈折率の小さなポリマー材の領域が存在することを特徴としている(請求項3)。
また、本発明のPOFにおいては、前記扇状の領域の前記円弧の両端と前記頂点とは、それぞれ、当該領域の内側に湾曲する曲線により接続されていることを特徴としている(請求項4)。
請求項1に係る本発明のPOFの場合、コア層のコア中心から一定距離以上離れた部分が屈折率の異なる複数のポリマー材の領域の集合体で形成されている。そして、コア層は、コア中心から離れるにしたがって平均屈折率が連続的に減少し、かつ、コア中心から同じ距離の周上の屈折率が不連続な分布を示す。
ところで、SI型POFで説明したように、POFに入射したマルチモード光は、コア中心部を直線的に進む光と、中心部より外周部に行くにしたがって大きな螺旋を描きながら進むマルチモード(多数)の光の組合せから構成されている。これは直線の光(シングルモード)を出すことができるレーザーダイオード(LD)の光をPOFに入射した場合、図9のPOF1xの円形の横断面に示すコア中心部L1に入射した光は直線的に進み、その外周部L2に入射した光は同じ円周上で螺旋を描きながら進み、同様に、その外周部L3に入射した光も同じ円周上で螺旋を描きながら進むことからも明らかである。なお、入射されたシングルモードの光も、長距離になるに従い、多くの曲げ箇所やコア層のごみ等によりシングルモード光がマルチモード光に変化するが、前記したようにコア中心部では光は直線的に進み、外周部の光は螺旋を描きながら進むと考えられる。
そして、このようなマルチモードの光が上記構造の本発明のPOFに入射すると、少なくともコア外周部の光は螺旋を描きながら進行するが、その時、コア中心から少なくとも一定距離以上離れたコア外周部では、コア中心から離れる程、平均屈折率が連続的に減少するため、GI型POFと同様に平均の光速νを早くする効果が得られ、本発明のPOFはマルチモード光に対してGI型POFと同じように作用し、SI型POFより高帯域化することができる。
しかも、GI型POFの場合は基材ポリマーに屈折率が異なるドーパントを組合せ、コア中心部から離れるにしたがって平均屈折率が連続的に減少し、しかも、コア中心部から同じ距離の周上では同じ屈折率になるように、ドーパントを均質な所望の分布形状に分散等する必要があり、さらに、そのようなドーパントの添加等による基材ポリマーのガラス転移点(Tg)の低下等が生じないようにしなければならないが、本発明のPOFは、屈折率の異なる複数のポリマー材の領域の集合体で形成され、ドーパントを均質な所望の分布形状になるように高精度に分散等する必要がなく、基材ポリマーのガラス転移点(Tg)の低下等も生じない。そのため、使用するポリマー素材の制限が少なく、安価かつ容易に製造でき、また、低曲げ損失化も図ることができる。
したがって、SI型POFより高帯域で、しかも、使用するポリマー素材の制限が少なく、安価かつ容易に製造でき、また、低曲げ損失化も図ることができる、従来にない新規な構造のPOFを提供することができる。
そして、本発明のPOFは、前記短距離の光通信の配線に利用できるだけでなく、従来SI型POFの構造を有する光導波路、光スイッチ、光分岐・合波器にも適用可能である。
本発明の第1の実施形態のプラスチック光ファイバー(POF)の一部の斜視図である。 図1の横断面の構造例と屈折率の変化の説明図である。 (a)〜(d)はそれぞれ図1の横断面の他の構造例の説明図である。 本発明の第2の実施形態のプラスチック光ファイバー(POF)の一部の斜視図である。 図4の横断面の構造例と屈折率の変化の説明図である。 本発明の第3の実施形態のプラスチック光ファイバー(POF)の一部の斜視図である。 本発明の4の実施形態のプラスチック光ファイバー(POF)の一部の斜視図である。 GI型のプラスチック光ファイバー(GI型POF)の屈折率の分布の説明図であり、(a)は界面ゲル重合法の半径に対する屈折率の変化Δnの特性例、(b)は熱拡散法の半径に対する屈折率の変化の特性例である。 マルチモードのプラスチック光ファイバー(POF)において、シングルモード光をコア層の各場所に入射した場合の光の伝播方法の説明図である。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図7を参照して詳述する。
(第1の実施形態)
まず、図1〜図3により、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は本実施形態のPOF1aの一部を示し、本実施形態のPOF1aは、中心から順のコア層2、クラッド層3の2層構造の円柱形状である。
図2はPOF1aの端面を拡大して示し、コア層2は、横断面の少なくともコア中心から一定距離以上離れた部分が屈折率の異なる複数のポリマー材の領域が存在する構造であり、最も簡単には、所定屈折率の第1のポリマー材Aの領域21と、第1のポリマー材Aより屈折率が0.001〜0.37の範囲で小さい低屈折率の第2のポリマー材Bの領域22とで構成された構造である。
本実施形態の場合、領域21は、コア層2の横断面において、コア中心部を占め、領域22は、領域21の外周を埋める形状であり、外周方向にクラッド層3まで連続的に存在している。
そして、コア中心部は領域21のみであり、それから外周に離れる程、領域22の割合が多くなる。その結果、図2の屈折率の変化に示すように、コア層2は、コア中心から離れるにしたがって全周の平均屈折率が連続的に減少する。しかも、同じ円周上であっても、領域21の部分はポリマー材Aの屈折率であり、領域22の部分はポリマー材Bの屈折率であり、コア中心から各距離それぞれの全周の屈折率は不連続な分布を示す。
クラッド層3は、コア層2の最も屈折率が小さいポリマー材と同じ屈折率またはそれより小さい屈折率であり、本実施形態の場合、第2のポリマー材Bと同じ屈折率またはそれより小さい屈折率である。
上記構成であるので、本実施形態のPOF1aは、つぎに説明するようにSI型POFより高帯域で、しかも、ポリマー材A、Bの材料の制限が少なく、また、製造が容易であり、その上、低曲げ損失化にも対応できる。
すなわち、POF1aに入射したマルチモード光は、コア中心部を直線的に進む光と、中心部より外周部に行くにしたがって大きな螺旋を描きながら進むマルチモードの光の組合せから構成されている。
この時、POF1aは、図2に示すように範囲Daのコア層2を、屈折率の異なるポリマーAの領域21と、それより0.001〜0.37以下の範囲で屈折率が小さいポリマー(低屈折率ポリマー)の領域22との集合体で構成することにより、コア中心から少なくとも一定距離以上離れた部分(これはコア中心からでも、少し離れた途中からであってもよいという趣旨である)は、コア中心から離れる程、同じ円周上の平均屈折率が連続的に減少し、GI型POFと同様に平均の光速νを早くする効果が得られる。そのため、POF1aは前述のように伝播するマルチモード光に対してGI型POFと同様に作用し、SI型POFより高帯域化することができる。
ところで、第2のポリマー材Bの領域22は、外周方向に連続的にクラッド層3まで構成されることがPOF1aの製造上好ましい。すなわち、POF1aの製造は、例えばPMMA(ポリメチルメタアクリレート)系POFでモノマーを重合しながら製造する重合押出法、あるいはスクリュウ圧力でなくガス圧力を利用したガス押出法等の周知の押出法またはプリフォーム法で行うことができる。また、特に生産効率のよい押出法で製造する場合、異なる種類の材料が交わる界面を極力少なくすることができ、また、極力異なる種類の材料部分が独立して存在しないようにできることから、簡単なダイスの形状にすることができ、より生産効率を向上させることができる。
つぎに、ガウス分布(正規分布)に制約される従来の熱拡散によるドーパントの屈折率分布ではその分布に自由度はなかったが、本発明のコア中心から離れるに従って減少するコア層2の平均屈折率分布の形状は自由度があり、この点でもPOF1aは製造が容易である。ただし、屈折率分布を定める領域21、22の形状および、これらの領域21、22のポリマーの屈折率の選択には注意を要する。領域21、22の屈折率をnA、nBとすると、屈折率nA、nBの差が大きくなり過ぎると、使用波長と領域21、22の形状によってはフォトニックスバンドギャップと呼ばれる原理、すなわち光の波長と同程度の周期で比較的大きな屈折率の変化がある場合に、この光は跳ね返されるという周知のブラッグ条件により外周部の螺旋を描きながら進んでいる光は領域22に入ることができなくなって、光は螺旋を描きながら進むことができず本発明の効果が十分に発揮できない可能性が生じる。また、領域21、22の屈折率nA、nBの差が比較的小さな場合でも、臨界角θ(sinθ=nB/nA)が大きい場合、すなわち、入射された光がより直線的に進むときには、高屈折率媒体から低屈折率媒体への入射界面、すなわち、領域21と領域22の界面で全反射の起こる可能性がある。そして、マルチモードのPOFの光源として使用される発光ダイオード(LED)や面発光レーザ(VCSEL)などから発せられたマルチモード光の広がり、すなわち発光面積と開口数(NA)が個々の特性によって異なるため、使用する光源の個々の特性に応じて領域21、22の形状および屈折率を設定する必要がある。
つぎに、特にコア層2の帯域劣化に大きな影響を与える部分はPOF1aの外周部に近い部分である。この外周部に近い部分を通る光は、大きな螺旋を描きながら進むため行路長が長くなり、中心部を直線的に進む光より出射時間が遅延するため、帯域の劣化に大きな影響を与えるからである。そこで、POF1aの帯域によっては、前記したようにコア中心から少なくとも一定距離以上離れた部分、すなわち、外周部のみ領域21、22が存在するようにして屈折率の傾斜を付与すればよい場合も考えられる。
そして、コア層2の領域21、22の形状は、図2の形状に限られるものではく、外周部のみ領域21、22が存在するようにすることも考慮して、種々の形状であってよい。
また、本発明は、低曲げ損失のプラスチック光ファイバーとして知られている複数のコアで構成されるマルチコア型プラスチック光ファイバーにも応用できる。
図3(a)〜(d)は、それぞれコア層2の領域21、22の横断面形状の他の例を示す。
一方、クラッド層3は、コア層2の領域21を構成する第1のポリマー材Aと0.001〜0.37以下の範囲で屈折率が小さい領域22の第2のポリマー材(低屈折率ポリマー)Bと同じポリマー材であってもよいし、POF1aをさらに低曲げ損失にするため、ポリマー材Bより0.001〜0.37の範囲で屈折率が小さいポリマー材を使用してもよい。
なお、第2のポリマー材B、クラッド層3のポリマー材を、第1のポリマー材Aより0.001〜0.37の範囲で屈折率が低いポリマー材としたのは、第1、第2のポリマー材、クラッド層3のポリマー材に、低曲げ損失の観点で好適なポリマー材の一つの組合せである、ポリペンタブロモフェニルメタアクリレート(屈折率1.710)の共重合体とサイトップ(屈折率1.34)の差から上限値を設定し、また、下限値は測定可能な値としたためである。
つぎに、伝送特性および光源特性面からのPOF1aの材料特性について説明する。
まず、POF1aが用いられる短距離通信の分野は、構内や航空機のLAN配線、工場内のFA配線などの最大で1km程度の伝送距離の分野、100m程度の伝送距離が要求されるホームネットワーク、インターコネクションなどの分野、数m程度の伝送距離が要求される自動車の車内LAN配線、ロボット配線の分野、さらには、1m以下の伝送距離が要求される機器内の配線等の広範囲の利用分野である。また、光導波路、光スイッチ、光分岐・合波器は、機器内配線、機器内モジュール、基板内配線等に利用される場合、その要求伝送距離は1m以下、主に数cmの用途が多い。
そこで、POF1aのコア層2、クラッド層3のポリマー材の伝送損失は、数m程度の自動車の車内LAN配線や、数cm程度の機器内モジュール、基板内配線等の分野をカバーするため、10,000dB/kmを上限値とすることが好ましい。また、ポリマー材で最も伝送損失値の低い材料として知られている旭硝子の商標名「サイトップ」の伝送損失の理論値4dB/kmを下限値とすることが好ましい。
つぎに、通信用途で現在使用されている光源の波長は、1550nm、1300nm、850nm、780nm、650nmである。また、市販のDVDやブルーレイディスクの記録再生等で利用されている波長780nm、650nm、405nmのレーザー、さらには、照明用途の波長630nm、520nm、430nmのLEDも通信用の光源として開発がなされており、将来的に光源として利用の可能が高い。そこで、これら波長の光源を利用するため、POF1aのコア層2のポリマー材の伝送損失がカバーする波長は、400nm〜1550nmであることが好ましく、これらの波長において、伝送損失を10,000dB/km以下に設定することが好ましい。
つぎに、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材の具体例について説明する。
上記の屈折率の関係や、伝送損失等を考慮した場合、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材として使用するポリマーは、所望の屈折率のものが容易に得られる、ベンゼン環、フッ素、塩素、臭素、硫黄、リン等を含む化合物で変性可能なポリマー、あるいは含有比率を調整可能なポリマーであることが好ましい。
具体的には、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材は、ポリスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、PMMA系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、フッ素系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリアリルエステル系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリメチルペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、EMAA(エチレンとメタクリル酸の共重合体)、PVA(ポリビニールアルコール)、ポリイミド等であることが好ましい。
ポリスチレン系ポリマーとしては、GPポリスチレン(スチレンホモポリマー)、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)等が好適である。さらに、GPポリスチレンの具体例としては、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、難燃剤でもあるブロモスチレンとジブロモスチレン等がある。また、これらのモノマーとの共重合体も、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材に適していると考えられる。
ポリ塩化ビニル系ポリマーとしては、具体的には、ポリ塩化ビニルの単重合体、あるいは塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、クロロトリフルオロエチレンとの共重合体、あるいは特開2008−115291号公報、特開2008−116614号公報、特開2008−197213号公報に記載されるポリ塩化ビニル系ポリマーがある。
PMMA系ポリマーとしては、具体的には、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、フッ素化アクリル酸エステル、フッ素化メタクリル酸エステル、UV硬化型アクリル等の重合体を例示することができる。
メタクリル酸エステルとしては、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ジフェニルメチル、メタクリル酸1−ナフチル(屈折率1.641)等を例示することができる。
アクリル酸エステルとしては、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等を例示することができる。
フッ素化アクリル酸エステルとしては、具体的には、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルアクリレート、パーフルオロヘキシルエチルアクリレート等を例示することができる。
フッ素化メタクリル酸エステルとしては、具体的には、2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタアクリレート、パーフルオロオクチルメタアクリレート、パーフルオロオクチルメタアクリレート等を例示することができる。
また、屈折率の高い臭素化PMMA系ポリマーとしては、ポリペンタブロモフェニルメタアクリレート(屈折率1.710)、ポリペンタブロモベンジルメタアクリレート(屈折率1.710)、さらに屈折率の高い塩素化PMMA系ポリマーとしては、ポリペンタクロロフェニルメタアクリレート(屈折率1.608)等を例示することができる。
また、ジルコニウムアクリレートと前記モノマーとの共重合体等も例示することができる。
なお、特開平6−214125公報、特開平9−101423公報、特開2006−188544公報、特開2007−58047公報に記載されているエステルもコア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材に適している。
ポリカーボネート系ポリマーとしては、具体的には、三菱エンジニアリングプラスチックスの商標名「ユーピロン」、「ノバックス」、住友ダウの商標名「カリバー」、「SDポリカ」、帝人化成の商標名「パンライト」、出光興産の商標名「タフロン」等のポリマーを例示することができる。
なお、また前述のポリマーの一部に難燃剤であり、高屈折率材料であるテトラブロモビスフェノールA(TBA)を使用したもの、特開平5−70583号公報、特開2002−228852号公報に記載されるポリマー材もコア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材に適している。
フッ素系ポリマーとしては、具体的には、脂肪族環状フッ素樹脂である旭硝子の商標名「サイトップ」およびデュポンの商標名「テフロン(登録商標)AF」、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・ビニリデンフルオライド共重合体、フッ素化ポリイミド、フッ素塗料である旭硝子の商標名「ルミフロン」、セントラル硝子の商標名「セフラルコート」、東亜合成の商標名ザフロン、大日本インキ化学工業の商標名フルオネート、ダイキン工業の商標名ゼッフル、フッ素系UV硬化樹脂であるダイキン工業の商標名「オプトダインUV」、旭硝子の商標名「AL−Polymer」等のポリマーや、これらのモノマーと他のモノマーの共重合体を例示することができる。特にポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)とパーフルオロアルコキシアルカン、ヘキサフルオロプロピレン、前記「サイトップ」および前記「テフロン(登録商標)AF」のモノマー等との共重合体が好ましい。
なお、特許文献3、特開平04−189802号公報、特開平5−112635号公報に記載されるフッ素系ポリマーも適している。
シクロオレフィン系ポリマーとしては、具体的には、三井化学の商標名「アペル」、ティコナの商標名「Topas」、日本ゼオンの商標名「ゼオネックス」、ゼオノア、JSRの商標名「アートン」などを例示することができる。またフッ素化により水素がフッ素に置換した部分フッ素化、あるいはパーフルオロのシクロオレフィン系ポリマーも例示することができる。
ポリアリルエステル系ポリマーとしては、具体的には、ユニチカの商標名「Uポリマー」等を例示することができる。
ポリエーテルスルホン系ポリマーとしては、具体的には、住友化学工業の商標名「スミカエクセル」等を例示することができる。
ポリメチルペンテンとしては、具体的には、三井化学の商標名「TPX」などを例示することができる。
エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)としては、具体的には、酢酸ビニルの含有量を増やすと結晶化度が小さくなるため利用可能となる、三井・デュポンポリケミカルの商標名「エバフレックス」などを例示することができる。
EMAAとしては、具体的には、三井・デュポンポリケミカルの商標名「ニュクレ」や「アイオノマー」等を例示することができる。
PVA(ポリビニールアルコール)としては、具体的には、クラレの商標名「ポバール」等を例示することができる。
ポリイミドとしては、具体的に4,4−[p−スルホニルビス(フェニレンスルファニル)]ジフタル酸無水物(屈折率1.71)、フッ素化ポリイミド等、あるいは特開平5−1148号公報に記載のもの等を例示することができる。
さらに、前述のポリスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、PMMA系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、フッ素系ポリマー、シクロオレフィン系ポリマー、ポリアリルエステル系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリメチルペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、EMAA、PVA(ポリビニールアルコール)、ポリイミドの臭素化、塩素化、フッ素化、重水素化による変性体、あるいは、それらと上記した他のモノマーとの共重合体もコア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材に適している。
また、コア層2の第2のポリマー材Bの領域が少ない場合、コア層2の第2のポリマー材Bを第1のポリマー材Aに低屈折率のドーパントを添加したものとすることも可能である。この場合、第2のポリマー材Bのドーパントを添加によるガラス転移点(Tg)の低下は起こるが、その領域が少ない場合はPOF全体の耐熱性は保持されることからドーパントを添加することも可能である。
また、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材の一部または全部が透明なエラストマーであってもよい。
本発明に使用可能なエラストマー材料としては、熱可塑性エラストマーおよび加硫前のゴムが適している。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系ではポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ポリイソプレンまたは水添ポリイソプレンとの共重合体、あるいはポリウレタン系(TPU)ではダウケミカルの商標名ペレセン、クラレの商標名クラミロン、あるいはポリエステル系(TPEE)では東洋紡の商標名ぺルプレン、フッ素系ではダイキン工業の商標名ダイエルサーモプラスチックなどを例示することができる。
また加硫前のゴムとしては、ブタジエン系ゴム、ブチル系ゴム、エチレンプロピレン系ゴム、エピクロルヒドリン系ゴム、シリコーン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴム、アクリル系ゴム、フッ素系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム、塩素化ポリエチレン系ゴム、二トリル系ゴム等を例示することができる。
熱可塑性エラストマーまたは加硫前のゴムは本発明のプラスチック光ファイバーを押出成型しながら架橋する方法でも利用可能である。
そして、特に近赤外領域での高光透過性が期待されるフッ素系ゴムとしては、四フッ化エチレン・プロピレンゴム(FEPM)、四フッ化エチレン・フルオロメチルビニルエーテルゴム(FFKM)、二フッ化ビニリデン・四フッ化エチレン・六フッ化プロピレンゴム、二フッ化ビニリデン・六フッ化プロピレンゴム、二フッ化ビニリデン・四フッ化エチレン・フルオロメチルビニルエーテルゴム等が、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材の代替材に適している。
また、旭硝子の商標名「アフラス」、デュポンの商標名「カルレッツ」、「バイトン」、ダイキン工業の商標名「ダイエル」、ソルベイの商標名「テクノフロン」等として表示される材料も例示することができる。
そして、POF1aを製造する際は、上記した多数の各ポリマーから、屈折率等を考慮してコア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材となるポリマーを選択する。具体的には、第1の例としては、ポリマー材Aとしてポリメチルメタアクリレートを、ポリマー材Bとしてメチルメタアクリレートと2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレートとの共重合体を、クラッド層3のポリマーとして2,2,2−トリフルオロエチルメタアクリレートのホモポリマーの組合せを選択する。また、第2の例としては、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)とパーフルオロアルコキシアルカンの共重合体で、CTFEの含有比率の高い方をポリマー材Aとし、クラッド層3のポリマーとしてサイトップの組合せを選択する。さらに、第1、第2のポリマー材A、Bとして選択した2種類のポリマーとクラッド層3のポリマーを、周知の押出法等で例えば図2、図3のような形状に押出してコア層2とその外側をクラッド層3のポリマーで覆ったPOFを形成する。
なお、さらに具体的な製造方法例を説明すると、一般的なPOFの材料であるPMMA系ポリマーを用いる場合の押出法、あるいは当該モノマーを重合しながらPOFを製造する重合押出法を利用することが考えられる。重合押出法は、原材料がモノマーであるため、POFの伝送損失等に悪影響を与えるごみ等を除去し易いが、重合したポリマーの安定性に問題ある脂肪族環状フッ素樹脂等の場合は重合押出法が利用できない。この場合は、米国特許第6527986B2号明細書に記述されているガス押出法を用いることが好ましい。この場合、当該ガス押出法はドーパントの熱拡散部を含んでいるが、本発明の実施には不必要であるので、より安易に製造できる利点がある。また、最終構成のPOFと同じ構成のプリフォームを作成し、そのプリフォームを加熱延伸して製造するプリフォーム法も、複雑なコア形状が要求される場合等には本発明の製造法に適している。さらに、コア層2のみを押出法またはプリフォーム法にて作成し、クラッド層3をコーティング法により製造することも可能である。
以上説明したように、本実施形態のPOF1aは、コア層2の平均屈折率がコア中心から外周方向に向かって連続的に減少するので、螺旋を描きながら進む光に対してはGI型POFと同様の高帯域化効果が得られ、SI型POFより高帯域であり、しかも、使用されるポリマー材の制限が少なく、安価かつ容易に製造できる。しかも、短距離通信等のPOFの特性として重要な低曲げ損失化も図ることができる。
さらに、コア層2の領域21のポリマーと0.001〜0.37の範囲で屈折率が小さいポリマー(低屈折率ポリマー)で構成される領域22がコア中心から外周方向に連続的にクラッド層3まで伸びた構造であり、かつ、クラッド層3を低屈折率ポリマーで形成できるので、GI型POFのように低分子量のドーパントは不要であり、しかも、ドーパントの拡散が不要であるため、押出法等の簡便な製造法で簡単かつ安価に製造できる利点もある。
さらに、POF1aは、400nm〜1550nmの波長において、伝送損失が4dB/km〜10,000dB/kmであり、短距離光通信における、構内のLANやホームネットワーク、コンピューター間等のインターコネクション、家電機器間の接続に使用されるHDMI等の機器間接続体、自動車の車内LAN、あるいはIC間、ICとハードディスク間、ICとディスプレイ間等を接続する機器内配線、さらには、デバイス・基板内の配線である光導波路、光スイッチ、光分岐・合波器などに用いることができる。また、POF1aは、短距離光通信以外にも、センサーやライトガイド等にも適用可能である。
ところで、コア層2の第1、第2のポリマー材A、Bおよび、クラッド層3のポリマー材には、上記の各ポリマーのエラストマー(ゴム等)で形成してもよい。エラストマーは非晶質であり透明性の高い有機材料として知られている。GI型POFではドーパントを添加するためガラス転移点(Tg)の高いポリマーのみが利用可能であったが、POF1aはドーパントを使用しないことから、ガラス転移点(Tg)の低いポリマーやエラストマーも利用可能であり、その結果、コア層2およびクラッド層3に使用する材料の選択範囲が一層拡大する。
なお、コア層2およびクラッド層3に使用するポリマーやエラストマーは屈折率が異なる必要がある。したがって、コア層2やクラッド層3の材料としては、屈折率を変化させることができる、ベンゼン環、フッ素、塩素、臭素、硫黄、リン等を含む化合物で変性可能なポリマーやエラストマー、あるいは含有比率を変化することが可能なポリマーやエラストマーであることが好ましい。
(第2の実施形態)
つぎに、図4、図5を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は本実施形態のPOF1bの一部を示し、本実施形態のPOF1bは、クラッド層3の外周に、さらに屈折率が小さい外周クラッド層(ダブルクラッド層)4を備える。
図5は図2と同様にPOF1bの端面を拡大して示し、図中の屈折率のDbはクラッド層3までの径を示し、Dcは外周クラッド層4を含む径を示す。
このように構成することにより、本実施形態のPOF1bは、上記のDC型POFと同様にさらに低曲げ損失になる利点がある。
なお、この場合、外周クラッド層4は、実用的には、クラッド層3より0.001〜0.37の範囲で屈折率が小さい透明ポリマーや透明エラストマーであることが必要である。また、クラッド層3および外周クラッド層4は、屈折率差を大きくする程、より低曲げ損失になる。さらに、外周クラッド層4への光の浸出しも考慮すると、コア層2およびクラッド層3を構成するポリマーやエラストマー(ゴム材料)の中から選択されるのが好ましいが、コア層2およびクラッド層3程には低損失であることは要求されないため、材料選択の範囲は一層広がる。
(第3の実施形態)
つぎに、図6を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6は本実施形態のPOF1cの一部を示し、本実施形態のPOF1cは、コア層の一部のポリマー材、具体的には領域21の第1のポリマー材Aが液体である。
この場合、液体は結晶性を有しないため透明な材料が得られ易い利点がある。なお、液体は、水溶液でも、有機化合物溶液でもよく、また、低分子量の化合物溶液、オリゴマーであってもよい。さらに、粘度の高いものでもよく、粘土の低いものでも利用可能である。ただし、液体は主としてコア層2を構成する領域21の第1のポリマー材Aの代替として使用するものであるため、極力、高屈折率の液体であることが好ましい。そのような高屈折率の有機化合物溶液としては、ベンゼン環、塩素、臭素、重水素、硫黄、リンを含む有機化合物の溶液がある。具体的には、第1の実施形態で例示したポリマーやエラストマーのオリゴマー、あるいは塩素系溶剤、フッ素系溶剤、ベンゼン系溶剤、シリコーンオイル、高屈折率無機塩の水溶液等であることが好ましく、特に、クロロトリフルオロエチレンオリゴマー、ジフェニルメタン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、ピリジン、炭酸カルシウム水溶液等、および特開2002−53839号公報、特開2007−258664号公報に記載される高屈折率液体が好ましい。
上記液体は毛細管現象を利用して領域21の第1のポリマー材Aの隙間に注入することができ、このような注入法でPOF1cを製造することができる。
そして、POF1cもPOF1a、1bと同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
つぎに、図7を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
図7は本実施形態のPOF1dの一部を示し、本実施形態のPOF1dは、コア層2、クラッド層3、外周クラッド層4のいずれか一つまたは複数にエラストマーまたは液体を使用し、端面処理を、透明樹脂製キャップ5を両端面それぞれに取り付けて行うようにしたものである。
すなわち、コア層2、クラッド層3、外周クラッド層4のいずれかにエラストマーまたは液体を使用した場合、一般的なPOFの端面処理である研磨が行えない可能性がある。また、液漏れまたは端面の凹凸により生じる反射を抑えるために透明樹脂製キャップ5を装着することにより、このような場合にも端面処理を行うことができる。なお、コア層2、クラッド層3、外周ダクラッド層4が全て固体のポリマー材で形成される場合にも、透明樹脂製キャップ5を取り付けることにより、現場での端面処理の施工時間が短くなって接続作業の迅速化を図ることが可能になる利点がある。
そして、透明樹脂製キャップ5の材料としては、コア層2に使用した材料と同程度の屈折率を有し、かつ透明な材料であればよく、前記各実施形態で示したポリマーまたはエラストマーが好ましい。また、透明樹脂製キャップ5の形状は、どのようであってもよく、平面的な蓋のような形状であってもよく、コア層2に差し込めるような凹凸を有する形状、さらには、図7に示したような円筒のキャップ状としてフェルールの代替として利用するようにしてもよい。
また、本実施形態のPOF1dは、第2には、クラッド層3または外側クラッド層4の外側に、ジャケット(外套)6を被覆したコード状に形成したものである。ジャケット6の材料としては、ジャケット材料として一般的な塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の他にプレナム対応のフッ素樹脂等も使用することができる。
ところで、コア層2、クラッド層3、外周クラッド層4のいずれか一つまたは複数にゴムや液体を使用した場には、ジャケット6とクラッド層3または外周クラッド層4の間に強度の補強層を形成することが好ましい。また、クラッド層3、外周クラッド層4の外径が500ミクロン以下の強度不足が懸念される場合にも強度の補強層を付加することが好ましい。補強層の材料としては、補強のできる強度を有する材料であれば構わないが、POFのコア層中に含まれるごみ等の検査のため、前述の本発明の実施範囲であるコアまたはクラッド材料であるほうが好ましい。
なお、POF1dは、その一つまたは複数よりケーブルを構成するようにしてもよい。その際、ケーブルは、テンションメンバを含んでもよい。このようなケーブルは、ケーブル、POF、コードを構成する材料が透明、あるいは半透明であれば、壁とケーブルの区別が付きにくいため、室内配線に適している。
そして、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、コア層2は屈折率の異なる3種類以上のポリマー材の領域の集合体で形成されていてもよい。
また、コア層2の領域21、22等の形状は、図2、図3の形状に限るものではない。
また、POF1a〜1dの製造方法や用途はどのようであってもよい。
また、本発明のPOFは横断面が楕円形、矩形等であってもよいのは勿論である。
さらに、コア層2やクラッド層3等に使用されるポリマーやエラストマー、液体の具体例は、前記各実施形態で説明したものに限られるものではない。
そして、本発明は、種々の用途のマルチモードのPOFに適用できる。また、マルチモードGOFの代替として利用することもできる。
1a〜1d、1x プラスチック光ファイバー(POF)
2 コア層
3 クラッド層
4 外周クラッド層(ダブルクラッド層)
5 透明樹脂製キャップ
21 第1のポリマー材の領域
22 第2のポリマー材の領域

Claims (4)

  1. コア層は、円形横断面の少なくともコア中心より所定半径の内周からクラッド層に内接する最外周までのドーナツ形状の領域が屈折率の異なる複数のポリマー材の領域が存在する構造であり、前記コア中心から離れるにしたがって全周の平均屈折率が連続的に減少し、かつ、前記コア中心から各距離それぞれの全周の屈折率が不連続な分布を示し、
    前記全周の平均屈折率の分布は、その両端部において直線状または上向き凸状の放物線状に減少していることを特徴とするプラスチック光ファイバー。
  2. 請求項1に記載のプラスチック光ファイバーにおいて、
    前記コア中心の部分のポリマー材より屈折率の小さなポリマー材の領域は、前記所定半径の内周位置から外周方向に前記クラッド層まで連続的に存在し、
    前記クラッド層は、前記コア層の最も屈折率が小さいポリマー材と同じ屈折率またはそれより小さい屈折率であることを特徴とするプラスチック光ファイバー。
  3. 請求項1または2記載のプラスチックファイバーにおいて、
    前記ドーナツ形状の領域において、前記クラッド層の内周に内接する円弧を有し該円弧の両端に接続される頂点が前記所定半径の内周上に配置される扇状を成す、前記コア中心の部分のポリマー材より屈折率の小さなポリマー材の領域が存在することを特徴とするプラスチック光ファイバー。
  4. 請求項3に記載のプラスチック光ファイバーにおいて、
    前記扇状の領域の前記円弧の両端と前記頂点とは、それぞれ、当該領域の内側に湾曲する曲線により接続されていることを特徴とするプラスチック光ファイバー。
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