JP5188074B2 - アルミナ質焼結体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、緑色系のアルミナ質焼結体及びその製造方法に関するものである。
アルミナ質焼結体は、耐摩耗性や耐腐食性、耐熱性などの優れた特性を有するセラミック材料として良く知られ、切削工具、ポンプ用部品、耐熱材などに広く使用されており、その焼結体の表面は、白色や象牙色などである。
また、装飾品や宝飾品に用いるカラーセラミックとして、色調の改善が図られている他、酸性溶液やアルカリ性溶液に対する耐食性を有することが求められている。
特許文献1には、酸化ニッケルを含んだアルミナを温度1400〜1500℃、酸素分圧0.01kg/cm〜400kg/cmの範囲で焼成して得られた青色系、青緑色系のアルミナ質焼結体が記載されている。
特許文献2には、アルミナ98.5〜99.8重量%と酸化ニッケル0.1〜0.5重量%を含有するとともに、酸化ネオジウム、酸化プラセオジム、または酸化ユーロピウムのいずれか1種以上を0.1〜1.0重量%含有している透光性の高い緑色系アルミナ質焼結体が記載されている。この焼結体は、着色剤としての酸化ニッケルの添加量を必要最小限に抑え、焼結助剤としても有効な着色剤である希土類を添加したものであり、大気雰囲気で仮焼(600〜1000℃、1時間保持)して脱脂処理を行った後、減圧下でアルミナ匣鉢に入れて予備焼成し、さらにアルミナ粉末とともにHIP処理し、さらに大気雰囲気で焼成することにより作製されている。
特開平2−302360号公報 特開2002−293613号公報
しかしながら、特許文献1の青緑色系アルミナ焼結体は、緑色の発色が不十分であった。この理由は、製造過程において焼成時の酸素分圧が±10%を超えて変動すると、部分的に発色しない部分が焼結体に形成され、特に酸素分圧が200kg/cmより低いと青色が主色調となり緑色の発色が十分でなかったからである。また、1500℃以上で焼成した場合でも、緑色の発色が不十分であった。
特許文献2の緑色系の透光性アルミナ質焼結体は、十分に濃い緑色とならないだけでなく、酸性溶液やアルカリ性溶液に対する耐食性が悪かった。また、このアルミナ質焼結体は、大気雰囲気で脱脂処理を行った後、予備焼成、HIP処理し、さらに大気雰囲気で焼成しなければ緑色を発色せず、製造工程および管理が複雑であった。
また、特許文献1及び2のアルミナ質焼結体は、いずれも酸性溶液やアルカリ性溶液に対する耐食性が悪いという問題があった。
本発明は、十分に緑色系の色調を有し、耐食性に優れたアルミナ質焼結体とその製造方法を提供することを目的とする。
上記に鑑みて本発明は、アルミナを主成分とし、Ni、Zr、Pr、Siの酸化物を含むアルミナ質焼結体であって、前記アルミナがAl換算で85〜94.1重量%、前記NiがNiO換算で〜1質量%、前記ZrがZrO換算で0.質量%、前記PrがPr11換算で0.1質量%、前記SiがSiO換算で0.1〜5質量%であり、前記Niの組成が表面側ほど少ないことを特徴とする。
また、好ましくは、表示系での色度指数aが−10以下、かつ、彩度bが0以上であることを特徴とする。
さらに、好ましくは、前記Niの組成が表面から深さ方向へ向かって0.05〜2μmの範囲で漸次多くなっていくことを特徴とする。
また、本発明の製造方法は、AlをAl換算で85〜94.1質量%、NiをNiO換算で〜1質量%、ZrをZrO換算で0.質量%、PrをPr11換算で0.1質量%、SiをSiO換算で0.1〜5質量%含有する粉末を成形して成形体を得る成形工程と、前記成形体を酸素分圧1〜100kPaの雰囲気中で1500〜1800℃で焼成して緑色系のアルミナ質焼結体を作製する焼成工程とを有することを特徴とする。
本発明は、アルミナ質焼結体を緑色に発色させるために、酸化ニッケルを青色の着色成分として、ジルコニアと酸化プラセオジムとシリカを黄色成分として混合し、アルミナ質焼結体へ添加して色調を緑色としたものである。
本発明によれば、酸性溶液とアルカリ性溶液に対する耐食性に優れた緑色系のアルミナ質焼結体とすることができる。
さらに、L表示系の表示色における色度指数aが10以下、彩度bが0以上とすることができる。
以下、本発明の実施するための最良の形態について説明する。
本発明のアルミナ質焼結体は、アルミナを主成分とし、Ni、Zr、Pr、Siの酸化物を含むアルミナ質焼結体であって、前記アルミナがAl換算で85〜94.1質量%、前記NiがNiO換算で〜1質量%、前記ZrがZrO換算で0.質量%、前記PrがPr11換算で0.1質量%、前記SiがSiO換算で0.1〜5質量%であることによって、酸性溶液とアルカリ性溶液に対する耐食性に優れた緑色系のアルミナ質焼結体とすることが重要である。
NiがNiO換算で質量%以上1質量%以下である場合には、アルミナ質焼結体が緑色になると同時に、酸性溶液、アルカリ性溶液に対する耐食性が向上するが、この範囲以外ではアルミナの自然色である白色に近い色調となり耐食性も悪くなる。
ZrがZrO換算で0.05質量%未満、PrがPr11換算で0.02質量%未満の場合には、アルミナの自然色である白色に近い色調となり、緑色系の色調とならない。
さらに本発明は、L表示系での色度指数aが−10以下、かつ、彩度bが0以上であることが好ましく、この範囲であれば装飾品や宝飾品に使用する場合、美的外観に優れたものとすることができ、また、焼結体に発生したクラック欠点を発見するためのレッドチェック浸透液による探傷検査において、欠点を容易に発見することができる。
また色度指数を用いた画像処理による検査方法においては、その判定が容易になり、欠点の検出精度を高めることができる。
より好ましくは、(1)b≧−0.1×a−0.1、(2)b≦−10×a−100の式(1)、(2)を満たすことが好ましく、これによって、美的外観に優れた装飾品に要求される緑色系の焼結体とすることができる。
前記Niの組成が表面側ほど少ないアルミナ質焼結体とすることによって耐食性を特に向上させることができる。Niの酸化物は、金属ニッケルと同様に、アルカリ性溶液に対する耐食性に優れている。また、金属ニッケルは酸性溶液である硝酸および希硫酸には溶けやすいものの、Niの酸化物は、酸性溶液に対する耐食性に優れている。本発明のアルミナ質焼結体においてはさらにNiの組成を表面側ほど少なくすることによって、アルカリ性溶液および酸性溶液いずれの溶液に対しても特に耐食性の優れるアルミナの含有量を表面側で増加させることができるので、特に耐食性が向上することになる。
より好ましくは前記Niの組成が表面から深さ方向へ向かって0.05〜2μmの範囲で漸次多くなっていくことが好ましい。Niの組成が表面から深さ方向へ向かって0.05〜2μmの範囲で漸次多くなっていくのであれば、表面付近でNiが腐食され難くなり、耐食性を特に向上させることができる。
特に、PrをPr11換算で0.05〜1.1質量%、SiをSiO換算で0.質量%以上含有させることで、PrとSiが焼結助剤としてアルミナ質焼結体の粒成長を抑える働きをするので、耐食性を向上させることができる。
本発明のアルミナ質焼結体が緑色を呈する理由は明確ではないが、次のように推測される。Niは青色の発色成分として、Zr、PrおよびSiは黄色の発色成分として作用し、これらの青色と黄色の発色成分が混合されることにより、緑色の色調のアルミナ質焼結体が得られると考えられる。
本発明のアルミナ質焼結体は、Al,Ni,Zr、Pr,Si以外の元素が含有されていても良く、例えば、混合粉砕時にセラミックボール等の粉砕媒体を使用するときには、この粉砕媒体を構成する成分が混合粉砕中に必然的に含有され、アルミナ質焼結体中に5質量%以下混入されることが許容されるものであり、MgをMgO換算で0.2〜1質量%、CaをCaO換算で0.1〜2質量%含有させることが好ましい。
そして本発明のアルミナ質焼結体は、機械的な強度にも優れ、例えば、300MPa以上の曲げ強度を有するものとなる。
次に本発明のアルミナ質焼結体の各種測定方法について説明する。
アルミナを主成分とすることは、アルミナ質焼結体のAl量をICP発光分光分析で測定し、Al量をAlに換算したときのAl含有量が50%以上であることで確認することができる。同時に、アルミナ質焼結体の主結晶相がAlであることでも確認することができ、特にα−Alであることが好ましい。
Ni、Zr、Pr、Siのそれぞれの含有量は、ICP発光分光分析によりNi、Zr、Pr、Siの含有量をそれぞれ測定し、それぞれNiO、ZrO、Pr11、SiOに換算することによって測定することができる。
Niが焼結体表面側で少ないことは、X線マイクロアナライザを用いて焼結体の表面側と内部のNi量を相対的に比較することで、測定することができる。
表示系の表示色は、色差計を用いて測定することができる。
酸性溶液に対する耐食性は、硝酸溶液などにアルミナ質焼結体を長時間浸漬し、浸漬前後における重量変化によって測定することができる。重量減少が大きいと耐食性が悪いといえる。アルカリ性溶液に対する耐食性は、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)溶液などにアルミナ質焼結体を長時間浸漬し、浸漬前後における重量変化によって測定することができる。重量減少が大きいと耐食性が悪いといえる。
次に本発明のアルミナ質焼結体の製造方法について説明する。
本発明のアルミナ質焼結体の製造方法は、AlをAl換算で85〜94.1質量%、NiをNiO換算で〜1質量%、ZrをZrO換算で0.質量%、PrをPr11換算で0.1質量%、SiをSiO換算で0.1〜5質量%含有する粉末を成形して成形体を得る成形工程と、前記成形体を焼成して緑色系のアルミナ質焼結体を作製する焼成工程とを有することが重要である。
さらに、前記焼成工程が〜100kPaの酸素分圧中で行われるものであることが好ましく、酸性溶液およびアルカリ性溶液に対する耐食性に優れた緑色系のアルミナ質焼結体を製造することができる。
アルミナ粉末、酸化ニッケル(NiO)粉末、酸化ジルコニウム(ZrO)粉末、酸化プラセオジム(Pr11)粉末、二酸化珪素(SiO)粉末の各粉末を、Al換算で85〜94.1質量%、NiO換算で〜1質量%、ZrO換算で0.質量%、Pr11換算で0.1質量%、SiO換算で0.1〜5質量%の割合となるよう秤量し、混合する。
ここで、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化プラセオジム、シリカの各原料粉末の平均粒径を5μm以下、好ましくは1μm以下とするのがよい。着色成分の平均粒径が5μm未満であれば、各成分が均質に分散しやすくなるため、部分的に緑色が薄い部分が生じるおそれが少ないからである。
混合した粉末を湿式粉砕し、さらに有機バインダーを添加したスラリーを噴霧乾燥、造粒し、得られた顆粒を加圧成形して所定形状に成形し、得られた成形体を焼成する。
焼成温度は1500〜1800℃が好ましく、この範囲であれば十分に緻密な焼結体が作製でき、焼結体の結晶粒子が粗大化せず、十分に濃い緑色になるからである。
本発明のアルミナ質焼結体の焼肌面においては、Niが焼結体内部よりも焼結体の表面側で少ないアルミナ質焼結体となっている。Niが焼結体の表面側で少なくなる原因は明確にはわからないが、1500〜1800℃で焼成または熱処理することによって、表面側にあるNi成分が焼結体の外へ蒸発等によって減少するためと考えられる。
本発明のアルミナ質焼結体の製造方法においては、焼成によって酸化ニッケルがアルミナと反応してNiAl(スピネル)が形成される。このNiAlは青色を発色する機能を有するものの、酸化ジルコニウム、酸化プラセオジムおよび酸化珪素を前記割合で混合しない場合には、焼成後にまでNiAlを十分に残留させて製造することは必ずしも容易でないため、NiAlの含有量が少なくなって青色の発色機能が不十分となりやすい。特に焼成温度が1500℃以上の場合は、NiAlの含有量が少ない焼結体となるおそれがあるので、青色の発色機能が低くなるおそれが大きい。そこで、酸化ジルコニウム、酸化プラセオジムおよび酸化珪素を前記の割合で混合させる製造方法とすることによって、NiAlを十分に生成させて青色の発色機能を十分に発現させ、さらに得られる焼結体を緑色系にすることができる。この理由は明確ではないが次のように考えられる。酸化ジルコニウム、酸化プラセオジムおよび酸化珪素を前記の範囲で混合させることによって、Pr4+(金属イオン)がZrSiO(ジルコン)結晶中に固溶した黄色の固溶体を生成させることができる。この固溶体は、NiAlの含有量の減少を抑制する機能を有すると考えられるので、NiAlの青色の発色機能と前記固溶体の黄色の発色機能を同時に発現させることができる。その結果、緑色系のアルミナ質焼結体を製造することができる。
特に、前記固溶体は1500℃以上の高温でも安定な化合物であるため、高温で焼成しても十分な緑色系を呈するアルミナ質焼結体を製造することが可能となる。高温で焼成すると、得られるアルミナ質焼結体は、気孔率が小さく、高密度であるため、耐食性にも優れたものとなる。
本発明のアルミナ質焼結体の製造方法においては、焼成工程は酸素分圧が1〜100kPaで行われるものであることが好ましい。酸素分圧をこの範囲とすることにより、深さ方向に表面から0.05〜2μmの範囲でNiが内部よりも少ない焼結体を製造することができる。これにより、L表示系の表示色における色度指数aが10以下、彩度bが0以上であり、耐食性がさらに高いアルミナ質焼結体を製造することができる。
本発明のアルミナ質焼結体の製造方法においては、ホットプレスやHIP(熱間加圧)などの製造コストの高い焼成方法が不要である。また、本発明のアルミナ質焼結体を研磨等により加工して内部を露出した場合でも、さらに酸素分圧1〜100kPaの雰囲気中1500〜1800℃で熱処理することで、Niが表面側で少ないアルミナ質焼結体とすることができるので、アルカリ性水溶液に対する耐食性に優れたアルミナ質焼結体を製造することができる。
アルミナ粉末、酸化ニッケル(NiO)粉末、酸化ジルコニウム(ZrO)粉末、酸化プラセオジム(Pr11)粉末、二酸化珪素(SiO)粉末、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)の各粉末を秤量し、混合した。酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化プラセオジム、シリカの各原料粉末の平均粒径は0.5〜1μmとした。混合した粉末を湿式粉砕し、さらに有機バインダーとしてポリビニルアルコールを添加してスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥、造粒し、顆粒を作製した。得られた顆粒を金型を用いて加圧成形して直径20mm、厚み4mmに成形し、得られた成形体を焼成し、本発明の試料を作製した。焼成時の温度、酸素分圧は表1に示す通りである。
得られた試料の組成(Al換算でのAl含有量、NiO換算でのNi含有量、ZrO換算でのZr含有量、Pr11換算でのPr含有量、SiO換算でのSi含有量、MgO換算でのMg含有量、CaO換算でのCa量)をICP発光分光分析により測定した。色調を目視で観察した。日本電色工業株式会社製NF−777を用いてL表示系における表示色を測定した。表面から内部までのNi量は、表面と、表面から内部の深さ方向における、試料表面に垂直な断面とを、日本フィリップス製のEDS(エネルギー分散型)X線マイクロアナライザによるカウント値で比較し、この比を、表面のNiピーク強度/内部のNiピーク強度で示した(表1では記号Zで示した。)。X線回折により、試料に含まれる結晶相を測定した。
耐食性の評価は次のように行った。酸性溶液として3Nの硝酸水溶液に試料を24時間浸漬し、浸漬前から浸漬後に、試料が試料面積1cm当たりどれだけ重量減少したかを測定し、mg/(cm・日)の単位で表した。アルカリ性溶液として3Nの水酸化ナトリウム水溶液に試料を24時間浸漬し、同様に重量減少をmg/(cm・日)の単位で表した。
結果を表1に示す。本発明の試料No.1〜1は、硝酸水溶液浸漬後の重量減少が0.015mg/(cm・日)以下、水酸化ナトリウム水溶液浸漬後の重量減少が0.139mg/(cm・日)以下と小さく耐食性に優れたアルミナ質焼結体であった。また、L表示系による色度指数はaが−29.6から−13.8の範囲、bが0.9から15.2の範囲であり、良好な緑色を呈していた。
また、本発明の試料の呈色は、上記式(1)および(2)を満たしていた。
なお、本発明の試料の組成は、各原料粉末の混合組成と同じであることをICP発光分光分析で確認した。
次に、比較例として、本発明の範囲外の試料を、表1に示す条件以外は実施例と同様にして測定し、実施例と同様に評価した。その結果、比較例の試料No.12は象牙色(アイボリー)、試料No.13は白色であった。試料No.14〜20は、硝酸水溶液浸漬後の重量減少が0.037mg/(cm・日)以上であったり、水酸化ナトリウム水溶液浸漬後の重量減少が0.254mg/(cm・日)以上であったりしたため、耐食性が悪かった。
Figure 0005188074
さらに本発明の臨界的意義を補足するデータを表2に示す。
Figure 0005188074
試料番号21は本願発明の標準条件で作製されており、試料番号22以下は組成やNi分布を変化させている。
ここで、Z=0、結晶相はαアルミナ、ニッケルスピネルを含有、焼成温度を1620℃、酸素分圧は21Paで統一して、色調及びL を評価するとともに、耐食性も評価したものであり、それぞれ本発明における数値範囲の臨界的意義を示している。

Claims (4)

  1. アルミナを主成分とし、Ni、Zr、Pr、Siの酸化物を含むアルミナ質焼結体であって、前記アルミナがAl換算で85〜94.1質量%、前記NiがNiO換算で〜1質量%、前記ZrがZrO換算で0.質量%、前記PrがPr11換算で0.1質量%、前記SiがSiO換算で0.1〜5質量%であり、
    前記Niの組成が表面側ほど少ないことを特徴とするアルミナ質焼結体。
  2. 表示系での色度指数aが−10以下、かつ、彩度bが0以上であることを特徴とする請求項1に記載のアルミナ質焼結体。
  3. 前記Niの組成が表面から深さ方向へ向かって0.05〜22μmの範囲で漸次多くなっていくことを特徴とする請求項1または2に記載のアルミナ質焼結体。
  4. AlをAl換算で85〜94.1質量%、NiをNiO換算で〜1質量%、ZrをZrO換算で0.質量%、PrをPr11換算で0.1質量%、SiをSiO換算で0.1〜5質量%含有する粉末を成形して成形体を得る成形工程と、前記成形体を酸素分圧1〜100kPaの雰囲気中で1500〜1800℃で焼成して緑色系のアルミナ質焼結体を作製する焼成工程とを有することを特徴とするアルミナ質焼結体の製造方法。
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