JP5187838B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)用の磁場発生装置に関し、特に、傾斜磁場コイル内の配線構造に関するものである。
MRI装置には、水平磁場方式の円筒型の静磁場発生装置を用いたものと、垂直磁場方式の対向型の静磁場発生装置を用いたものがあり、垂直磁場方式のものは開放性に優れるという利点がある。MRI装置では、MRI信号に位置情報を付与するために3軸方向の傾斜磁場が用いられるが、垂直磁場方式の場合、傾斜磁場コイルは、上下に対向して配置された静磁場発生装置のそれぞれに固定されている。
上下1対の静磁場発生装置の間に形成される測定空間の開放性を向上させるために、静磁場発生装置の中央部に窪みを設け、その窪みの中に傾斜磁場コイルを設置したMRI装置も提案され、実用化されている。
上述のような傾斜磁場コイルと静磁場発生装置の配置において、傾斜磁場コイルにパルス状の電流が印加されることにより生じる問題がある。その一つは、パルス状電流の印加によって発生する電磁力により傾斜磁場コイルが振動し、静磁場発生装置を振動させて磁場変動を引き起こすという問題である。この静磁場発生装置の振動は、特に上下に静磁場発生装置を対向配置した垂直磁場方式のMRI装置で問題となる。この振動に起因する静磁場の磁場変動については、静磁場発生装置と傾斜磁場コイルとの間に、高い導電材料からなる磁場変動低減部材を配置し、この導電材料に磁場変動による渦電流を発生させて磁場変動をキャンセルすることが提案されている(特許文献1)。
もう一つの問題は、傾斜磁場コイルにパルス状の電流が流れることにより、その近傍に存在する導電材料に渦電流が発生するという問題である。この渦電流は、傾斜磁場コイルが発生する傾斜磁場を打ち消すような磁場を発生するものであり、本来印加すべき傾斜磁場が印加できないことになるので、できるだけ抑制することが望ましい。特に、渦電流が不均一な場合に、画質を劣化させる大きな原因となる。
特許第4037272号公報
静磁場発生装置の磁場変動を低減するために導電材料である磁場変動低減部材を設けたMRI装置では、静磁場の変動は低減されるが、磁場変動低減部材に発生した渦電流が所望の傾斜磁場を変化させる。この渦電流による変化分、つまり渦電流による誤差磁場による影響割合(所望の磁場に対する誤差磁場の割合)が撮像空間内でばらつくと画質が劣化する。
特に、静磁場発生装置に傾斜磁場コイルを収納するための窪みを形成したMRI装置では、傾斜磁場コイル駆動の際に発生する渦電流に不均一を生じやすい。例えば、静磁場発生装置に窪みを設けたMRI装置に前述の磁場変動低減部材を設ける場合、その形状は、平板状ではなく、窪みを有する形状とする必要がある。このため磁場変動低減部材に発生する渦電流が不均一となる。この問題は、磁場変動低減部材のみならず、静磁場発生装置のカバーにステンレス等の導電材料を用いた場合にも同様に発生する。
また傾斜磁場コイルには、それを駆動電源と接続するための配線が必要である。水平磁場方式のMRI装置においては、配線材のユニット化したものを傾斜磁場コイルの外周部に配置することが提案されているが(特許文献2)、上述した静磁場発生装置に窪みを持つMRI装置では、この配線材を窪み内部に配置し、磁場変動抑制部材に切り欠きを設けて、外部に引き出す必要がある。このような配線材の配置や切り欠きは、磁場変動低減部材に発生する渦電流を不均一にする大きな要因となる。
特開2006−158697号公報
そこで本発明は、傾斜磁場コイルの駆動によってその近傍の導体に生じる渦電流の不均一を解消し、渦電流不均一による画質の劣化を防止することを課題とする。
本発明のMRI装置は、静磁場発生装置の窪みに収納される傾斜磁場コイルの配線材の形状や配置を変更することにより、傾斜磁場コイル駆動時に配線材によって渦電流を発生させて、傾斜磁場コイル近傍に存在する導体、例えば磁場変動低減部材の渦電流不均一を解消する。
すなわち本発明のMRI装置は、対向配置され、間に均一磁場領域を形成する1対の静磁場発生源と、前記静磁場発生源の対向面側に均一磁場領域を挟んで対向配置された1対の傾斜磁場コイルを備え、前記静磁場発生装置には、前記傾斜磁場コイルを収容する窪みを有し、当該窪み内に前記傾斜磁場コイルの配線材を収納したMRI装置であって、前記傾斜磁場コイルの配線材は、前記傾斜磁場コイルの近傍の導体に所望の渦電流を流すように形状及び/または配置が調整されていることを特徴とする。
配線材の形状として、例えば、互いに電流の向きが逆となる一対をツイストした形状を採用する。
本発明によれば、配線材の形状を、磁束を発生するような形状にするとともにそれと傾斜磁場近傍の導体との位置関係を調整することにより、傾斜磁場近傍の導体に発生した渦電流による誤差磁場による影響割合(影響率)を計測空間内でほぼ均一にすることができる。
以下、本発明について、発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1に、本発明が適用されるMRI装置の概略を示す。このMRI装置は、垂直磁場方式のMRI装置であり、測定空間を挟んで配置される上下一対の静磁場発生源1と、傾斜磁場コイル2と、高周波磁場コイル3とを備えている。上下一対の静磁場発生源1は、測定空間に均一な磁場領域10を形成する。図示しない被検体は、均一磁場領域10に配置され、図示しないベッド上に横たわっている。傾斜磁場コイル2は、均一磁場領域10を挟んで、静磁場発生源1に設けた窪みに対向配置され、静磁場発生源1と均一磁場領域10との間に固定される。高周波磁場コイル3は、均一磁場領域10を挟んで、対向配置され、均一磁場領域10と傾斜磁場コイル2の間に固定される。
静磁場発生源1は、超電導磁石、または常電導磁石、または永久磁石が用いられる。超電導磁石は、超電導材料をコイル形状に巻いた超電導コイルを、ステンレス、またはGFRP(グラスファイバー強化プラスチック)製のクライオ容器内に収容している。
傾斜磁場コイル2は、互いに直交した3つの方向に傾斜させた磁場を発生させるため、X、Y、Zの3つのコイルから構成される。各コイルは、メインコイルと、メインコイルが発生する磁場が外部に漏洩するのを防止するためのシールドコイルとからなり、メインコイルとシールドコイルを一組として、それぞれ配線材5により傾斜磁場電源(図示せず)に接続されている。
静磁場発生源1と傾斜磁場コイル2の間には、振動による静磁場の変動を低減するために、磁場変動低減部材4が設けられる。この磁場変動低減部材4は、導電性のアルミや銅が用いられ、静磁場の磁束をできるだけカバーするため、静磁場発生源1の測定空間に面した面の形状に倣った形状を有している。すなわち、窪みの底面部4aと窪みの側面部4bと鍔部4cとがそれぞれ電気的に接続(導通)した構造を有している。
傾斜磁場コイル2の配線材5は、磁場変動低減部材4と傾斜磁場コイル2の側面や底面との間の空隙に配置され、磁場変動低減部材4に設けられた切り欠き40から外部に引き出されるようになっている。
このような構成のMRI装置では、傾斜磁場コイル2にパルス状の電流を通電すると、磁場変動低減部材4を貫通する磁束によって磁場変動低減部材4に渦電流が発生する。この渦電流は、例えば、立上がり時間300μ秒で500Aを通電した時に、100〜200A程度流れ、時間と共に減衰する。また渦電流の量及び電流経路は、傾斜磁場コイル2から漏れる磁束の量や磁場変動低減部材4との位置関係、及び磁場変動低減部材4の形状による。
図2に、Xコイル通電時の撮像空間内の任意点における磁場波形を示す。横軸は時間、縦軸は磁場強度である。図中、点線はX軸の位置によって決まる所望の磁場波形であり、実線は実際に観測される磁場波形である。所望の磁場波形によって実現される磁場強度をB1、実際に観測される磁場波形によって実現される磁場強度をB2とすると、このB1とB2の差、Beddyが傾斜磁場コイル周囲に存在する導体、ここでは磁場変動低減部材4に発生した渦電流による誤差磁場である。この誤差磁場BeddyをB1で除した値(Beddy/B1)を渦電流の影響率と定義すると、撮像空間内の影響率のばらつきが0.3%以下であれば、画質に影響しないが、それ以上であると画質が劣化することがわかっている。
渦電流影響率の分母は所望の傾斜磁場B1であることから、撮像空間内の渦電流影響率のばらつきを最小にするためには、Xコイルを例にすると、渦電流による誤差磁場の量もX軸方向の距離に比例することが重要である。また、X軸に関しては対称であり、かつ、局所的に発生する漏れ磁場を小さくすることが必要である。つまり渦電流は、発生すべき傾斜磁場の軸について対称性があり、且つ軸方向にリニアであれば画質に与える影響は少ない。
本実施の形態のMRI装置では、磁場変動低減部材4と傾斜磁場コイル2との間の空間に収納される配線材51、52、53の形状を、渦電流の不均一を解消するような磁束を配線材から発生するような形状に変更し、これにより渦電流の傾斜磁場軸に対する対称性と軸方向の直線性を改善する。以下、配線材の形状を変更する実施の形態を説明する。
<第一の実施の形態>
本実施の形態では、電流の向きが異なる配線材をペアとして所定の間隔でツイストすることにより、傾斜磁場コイルからの漏れ磁束によって磁場変動低減部材4に生じる渦電流に配線材が与える影響を均一にする。
本実施の形態における傾斜磁場コイル2と配線材5との関係を図3に示す。図3では、一例としてXコイルを示すが、YコイルやZコイルについても同様である。
図示するように、Xコイル20は、メインコイル21とシールドコイル22とからなり、それぞれY軸について対称な+側のコイル21a、22aと、−側のコイル21b、22bとから構成される。
+側のコイル21a、22aは、それぞれ一方の端子が電気的に互いに接続され、他方の端子が配線材51、52に接続されている。同様に、−側のコイル21b、22bは、それぞれ一方の端子が電気的に互いに接続され、他方の端子が配線材53、52に接続されている。配線材51、53の他方の端部は、それぞれ、Xコイル20に電力を供給するための供給口55、56に接続され、供給口55、56を介して傾斜磁場電源に接続されたケーブル57、58に接続されている。
磁場変動低減部材4の側面4b又は底面4aには、外部からのケーブル57、58を通すための切り欠き40が形成されている。
図示するように、Xコイル20の配線材5が、XコイルのX軸に対し片側に配置されている場合、磁場変動低減部材4に発生する渦電流がX軸に対し非対称となる。すなわち配線材50が配置された磁場変動低減部材4の部分では、Xコイル20自体からの漏洩磁場に起因する渦電流に加えて、配線材50に流れる電流によって生じる磁束に起因して渦電流が発生する。このことは、YコイルやZコイルの場合も同様であり、発生する傾斜磁場の軸に対し片側に配置されている配線材により、磁場変動低減部材4に発生する渦電流が傾斜磁場の軸に対し非対称となる。
これに対し、流れる電流の向きが異なる配線材をツイストした場合には、図4に示すように、電流の向きが異なるループが連続しているのと等価になる。つまり、傾斜磁場コイル20にパルス電流を供給したある時点でループ50aでは例えば電流の向きが時計回りとなり、紙面に垂直下向きの磁束が発生し、隣のループ50bでは電流の向きが半時計回りとなり、紙面に垂直上向きの磁束は発生する。配線材に電流が流れることによって発生する磁束は、磁場変動低減部材4に発生する渦電流による磁場変動に影響を与えるが、配線材をツイストした場合、隣接するループには異なる向きの磁束が発生するため、全体としては互いにキャンセルしあうことになる。これにより、配線材50をX軸に対し片側に配置することによる影響を低減することができる。
この場合、ツイストする間隔は短い方が良いが、線材や線径によって限界値があり、実用上は線径約10mmの銅より線で80〜100mm程度が良い。これにより、Y軸方向の渦電流影響率のばらつきは小さくなり、無視できるレベルにすることができる。
<第二の実施の形態>
第一の実施の形態では、配線材自体が渦電流の不均一を起こす場合について、それを解消する配線材の形状を説明したが、本実施の形態では、磁場変動低減部材4において渦電流の不均一が発生する箇所において、配線材50のループに電流が流れることによって生じる磁場を利用し、ツイストした形状や磁場変動低減部材4との位置を調整することにより渦電流の不均一を解消する。
不均一が発生する箇所の一例として、図5に磁場変動低減部材4に設けられている切り欠き40の近傍を示す。前述したように、切り欠き40は、外部からの電力供給用ケーブル57、58を通すためのものであり、電力供給用ケーブル57、58に電流が流れることにより、磁場変動低減部材4の側面4b及び底面4aには図示するような渦電流が流れる。このような渦電流は、不均一な渦電流であり画質を劣化させる。
このような場合、この渦電流により発生する磁場を打ち消すような磁場を発生する電流ループが形成されるようにツイストした配線材を配置する。配線材50によって発生する渦電流の量は、磁場変動低減部材と配線材との距離、電流ループ(ツイスト)の大きさ、位置などに関係する。従って、渦電流が不均一となる部分に配置される配線材の位置及び形状を最適化することにより、磁場変動低減部材の形状の違いによる渦電流影響率のばらつきを最小にする。
例えば、渦電流量を小さくする場合は、磁場変動低減板からの距離を遠ざける、或いは一対の配線材間の距離を近づける、つまりは電流のループを小さくする。逆に、渦電流量を大きくする場合は、磁場変動低減板に近づける、或いは一対の配線材間の距離を遠ざける、つまりは電流のループを大きくする。または、隣接するループの大きさを変えることでも渦電流の大小を変化させることができる。窪みや磁場変動低減板及び傾斜磁場コイルのサイズから、磁場変動低減板との距離を変更することが困難な場合には、ループの形状やサイズおよび位置を変更することが有効である。
切り欠き40以外にも磁場変動低減部材4の形状や構造に起因して不均一な渦電流を生じる場合がある。例えば、配線材と傾斜磁場コイルとの接続部近傍(図3のA部やB部)も不均一な渦電流が発生しやすい。またXコイルで言えば、X軸の軸方向の両端部で発生する渦電流が異なる場合もある。
配線材の位置を異ならせて渦電流の不均一を解消した例を図6(a)、(b)に示す。図6(a)、(b)は、図3に示す傾斜磁場コイル20と配線材52、53との接続部近傍(A部)を撮像空間側から見た斜視図である。配線材の端部52a、53aは、それぞれ所望のコイルパターンの接続部に配線される。
図6(a)に示す例では、この配線材端部52a、53aは、磁場変動低減部材の底面4aからの高さ位置が異なり、撮像空間側から見ると重なっている。つまりXY平面上では同じ位置である。この場合、渦電流の向きは、図に示す実線の矢印の向きに配線材の電流が流れると、磁場変動低減部材の側面4bには図の点線の矢印の向きに渦電流が流れる。
図6(b)に示す例では、配線材端部52a、53aは、底面4aからの高さが略同じで、平面方向の位置が異なる。この場合、磁場変動低減部材の底面4aに図のような渦電流が流れる。
配線材とコイルとの接続部近傍の磁場変動低減部材に発生する渦電流に応じて、配線材の配置を図6(a)、(b)あるいはその中間の位置に調整することにより、X軸方向の両端(A部、B部)における渦電流の影響率を同程度に調整するとともに、渦電流の不均一を解消することができる。
<第三の実施の形態>
本実施の形態では、配線材端部とコイルとを接続する金具の構造を変更することにより接続部近傍の渦電流の影響率を制御する。
第一の実施の形態では、流れる電流の向きが異なる配線材をツイストすることによって、隣接する電流ループに異なる磁場を発生させて、それによって発生する渦電流をキャンセルするというものであるが、配線材端部においては、配線材の形状や磁場変動低減部材4との位置関係がその他の部分と異なることによって不均一な渦電流が発生しやすい。本実施の形態では、配線材端部の金具構造を利用して、渦電流の不均一性を解消する。
図7は、配線材端部における渦電流の発生を説明する図であり、図3のB部を詳細に示す図である。配線材51の端部には金具71が、配線材52の端部には金具72がそれぞれ固定されており、これら金具71、72は傾斜磁場コイルと配線材51、52を接続している。このような接続において、図中、実線矢印で示すように電流が流れると、それによって点線矢印で示すような磁束が形成される。この磁束は、傾斜磁場コイル近傍の導体(ここでは磁場変動低減部材4の側面4b)を貫通し、その磁束が変化する際に、導体にはこの磁束の変化を打ち消す方向に渦電流が流れる。
このような渦電流は、撮像空間領域での渦電流影響率を考えた場合、B部に近い側の影響率が他の部位の影響率と異なり、影響率のばらつきが大きい場合がある。この場合、配線材を渦電流が発生している導体(側面4a)との距離を変化させることにより、影響率のばらつきを抑制することができるが、寸法的な制約がある場合は不可能となる。そこで本実施の形態では、金具の形状を渦電流を増加あるいは減少させる形状とすることにより、影響率のばらつきを制御する。
図8は、B部に発生する渦電流が大きく、このため渦電流影響率が他の部位の影響率よりも高い場合に好適な金具の構造を示す。金具81、82は配線材端部をコイルに接続したときに、コイルとの接続部と配線材との接続部との中間で互いにクロスするような形状を有している。これにより、配線材端部でできる電流ループと逆向きの電流ループが金具81、82によって形成される。この金具81、82による電流ループによって形成される磁束は、配線材端部の電流ループによって形成される磁束を弱める働きをするため、それがなければB部に発生する渦電流を低減することができる。この場合、500A通電時に0.5〜2μT程度の渦電流による磁場を低減することができ、これにより0.01〜0.05%の影響率のばらつきを小さくできる。
図9は、B部に発生する渦電流が小さく、このため渦電流影響率が他の部位の影響率よりも小さい場合に好適な金具の構造を示す。金具91、92は配線材端部をコイルに接続したときに、両方の配線材との接続部の間隔が広くなるような形状を有している。これにより配線材端部の電流ループの大きさが大きくなるため、それによって発生する磁束と渦電流が大きくなる。
以上、配線材によって渦電流を発生させるための種々の実施の形態を説明したが、配線材の位置及び形状は、傾斜磁場コイル近傍の導体の形状、材質、及びその導体との位置関係などに応じて適宜変更することが可能である。例えば、配線材をツイストすることによって生じるループの形状を変化させることにより、傾斜磁場コイルが発生した傾斜磁場に比例した渦電流を発生させることも可能である。
本発明が適用される垂直磁場方式のMRI装置の全体概要を示す図 傾斜磁場コイルが発生する傾斜磁場と渦電流の関係および渦電流の影響率を説明する図 第一の実施の形態による傾斜磁場コイルと配線材との位置関係を示す図 第一の実施の形態による作用を説明する図 磁場変動低減部材(導体)の切り欠きに発生する渦電流を説明する図 第二の実施の形態による渦電流の調整を説明する図 配線材端部に発生する渦電流を説明する図 第三の実施の形態における配線材端部の金具構造の一例を示す図 第三の実施の形態における配線材端部の金具構造の他の例を示す図
符号の説明
1・・・静磁場発生源、2、21、22・・・傾斜磁場コイル、3・・・RFコイル、4・・・磁場変動低減部材、5、51、52、53・・・配線材

Claims (6)

  1. 対向配置され、間に均一磁場領域を形成する1対の静磁場発生源と、前記静磁場発生源の対向面側に均一磁場領域を挟んで対向配置された1対の傾斜磁場コイルを備え、前記静磁場発生装置には、前記傾斜磁場コイルを収容する窪みを有し、当該窪み内に前記傾斜磁場コイルの配線材を収納した磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記傾斜磁場コイルの配線材は、前記傾斜磁場コイルの近傍の導体に所望の渦電流を流すように形状及び/または配置が調整されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記傾斜磁場コイルの近傍の導体は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場コイルとの間に設けられた磁場変動低減用導体であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記傾斜磁場コイルの配線材は、互いに電流の向きが逆となる一対をツイストした形状を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記傾斜磁場コイルの配線材は、前記傾斜磁場コイルの近傍の導体の形状に起因する誤差磁場のばらつきを最小にするような渦電流を発生させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記傾斜磁場コイルの配線材は、前記傾斜磁場コイルへ電力を供給するためのケーブルによって発生する誤差磁場を打ち消すような渦電流を発生させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項1の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記傾斜磁場コイルの配線材は、前記傾斜磁場コイルが発生した傾斜磁場に比例した渦電流を発生させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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