JP5187498B2 - ブラスト装置の運転方法 - Google Patents

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Description

本発明はブラスト装置の運転方法に係り、特に原子力発電所設備の壁面の塗膜を除去したり、塗膜が除去された素地面を除染したりすることを主目的としたブラスト装置の運転方法に関する。
近年、原子力発電所設備の廃止措置に関し、その廃止措置の解体基準について法整備が行われている。原子炉施設を解体する際には、放射性物質の拡散を防止する必要がある。母材に塗装がされている場合は、まず、その壁面の放射性物質を含む塗膜を除去し、次に、塗膜が除去された素地面(母材)を除染して素地面のコンタミ(放射線による放射性汚染物質)を除去する必要がある。
本願出願人は、特許文献1において、このような放射性物質を含む塗膜の除去、及び素地面の除染を目的としたブラスト装置を提案している。
特許文献1のブラスト装置は、研削材が多孔質弾性体(スポンジ)内に固着されたブラスト媒体を使用し、このブラスト媒体を塗装壁面に向けて投射させ、塗膜の除去、及び素地面の除染を行うものである。このブラスト装置によれば、ブラスト媒体が塗膜に衝突するとブラスト媒体が偏平になり、固着されている研削材が塗膜に直接高速で衝突するので、サンドブラスト装置と同様に、塗膜を研削材によって研削除去することができる。また、通常では空中に漂うことになる粉塵が、多孔質弾性体の中に取り込まれてそのまま落下するので、粉塵飛散を防止することができる。このような利点により、粉塵が作業環境中に大量に漂うサンドブラスト装置と比較して、作業環境を大幅に改善できるという特有の効果がある。
ところで、特許文献1に開示された乾式のブラスト装置は、アルミナやジルコニア等の硬度の高い研削材を多孔質弾性体に固着したブラスト媒体を主として使用するため、塗膜の研削除去作業は効率よく行うことができる。しかしながら、素地面の除染となると、ユリア樹脂等の硬度の低い研削材(研掃材ともいう)を使用した場合でも、水に研削材を含有させた液体のブラスト媒体を使用する湿式のブラスト装置と比べれば、すなわち、コンタミを液体で洗い落とす装置と比べれば、やはり除染効率が劣ることは否めない。
特許文献2の図1には、水ノズルと蒸気ノズルとからなるスチームインジェクタの蒸気水混合ノズルに研摩材を供給し、被処理物の酸化皮膜、及び金属母材を研削する湿式のブラスト装置が開示されている。このブラスト装置は、原子力施設の建屋埋設配管に圧縮空気と研摩材とを圧送して配管内面の酸化皮膜、及び金属母材を研削するものである。
特開2006−130618号公報 特開2000−75095号公報
特許文献2の湿式ブラスト装置は、水によってコンタミを洗い落とすことができるため、特許文献1の乾式ブラスト装置と比較して、除染効率が高いと言える。しかしながら、特許文献2のような湿式ブラスト装置は、基本的に水洗浄を主とした装置であるため、水洗浄により、放射性汚染物質を含むコンタミが水に混入した二次廃棄物が発生し、その水処理に専用の設備を要するという欠点があった。
また、特許文献2のブラスト装置は、水が高圧で供給されるスチームインジェクタの蒸気水混合ノズルに研摩材を供給する装置なので、ノズルにおいて、高圧で供給されてきた水が、低速で供給される研磨材により減速されることから、ブラストの仕事量が落ちるという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、水処理設備を要することなく、かつブラストを効率よく行うことができる、特に除染作業に好適なブラスト装置の運転方法を提供することを目的とする。
本発明のブラスト装置の運転方法は、前記目的を達成するために、炭酸カルシウム粉体をスポンジ片に固着してなるスポンジ状のブラスト媒体を、原子力発電所設備の壁面の塗膜が除去された素地面に投射して素地面を除染するブラスト装置の運転方法であって、前記ブラスト媒体が貯留されるとともに、所定の位置にブラスト媒体の供給口が形成されたタンクと、前記タンクの前記供給口に基端部が接続されたホースと、前記ホースの先端部に接続されたノズルと、前記ホースの基端部に圧縮エアを供給する圧縮エア供給部と、前記ホースの基端部に接続され、前記タンクの前記供給口から供給された前記ブラスト媒体の供給点に向けて液体を供給する液体供給部とを備えたブラスト装置の運転方法において、前記ブラスト媒体と前記液体との好適な混合比である、前記液体のみが前記ノズルから投射されず、前記液体によって湿潤した前記ブラスト媒体が前記ノズルから投射される前記好適な混合比を予め取得しておき、該好適な混合比となるように、前記ブラスト装置のブラスト媒体供給部によるブラスト媒体供給量、及び/又は前記液体供給部による液体供給量を制御部によって制御することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、ホースの基端部でパウダー状のブラスト媒体と液体とをミキシングし、ミキシングしたブラスト媒体と液体との混合媒体を、圧縮エアでホース中を空気輸送させ、ホース先端のノズルから被加工物に向けて投射する。これにより、混合媒体はノズルの位置で減速されることなく高速で投射される。また、ブラスト媒体と液体とがホースを通過することでミキシング域が長くなるので、ブラスト媒体と液体とのミキシングが確実に行われるようになる。このミキシング作用によって、パウダー状のブラスト媒体に液体が良好に絡みつくためブラスト媒体が湿潤し、液体がノズルから直接投射されなくなり、湿潤したブラスト媒体がノズルから投射される。これによって、投射したブラスト媒体に起因するダストの発生を抑制できる。また、除染を目的とした用途の場合には、ブラスト媒体に絡みついた液体によって素地面のコンタミが水洗浄の如く除去されるので、除染を効率よく実施することができる。更に、液体はブラスト媒体に絡みついており、液体単独で投射されないので、二次廃棄物(水)の発生を抑えることができる。
一方、ブラストに供して落下した使用済みのブラスト媒体は、液体が絡みついているため塊状になる。これにより、水と比較して容易に回収できる。また、回収したブラスト媒体が放射性汚染物質を含む場合には、これを除染処理し、キャスクに保管して既存の放射線管理区域に保管する。よって、放射性汚染物質を含む水と比較して二次廃棄物の除染設備が不要になり、二次廃棄物の取り扱いも格段に簡易になる。
ところで、ブラスト装置の制御部は、ブラスト媒体と液体との好適な混合比を、ブラスト媒体の種類に応じて予め取得しており、選択したブラスト媒体に応じて好適な混合比となるように、ブラスト装置のブラスト媒体供給部によるブラスト媒体供給量、及び/又は液体供給部による液体供給量を制御する。すなわち、制御部は、液体のみがノズルから直接投射されず、液体によって湿潤したブラスト媒体がノズルから投射される量にブラスト媒体供給量、及び/又は液体供給量を制御する。これにより、本発明は、水処理設備を要することなく、かつ除染を効率よく行うことができる。
なお、ブラスト媒体がパウダー状であっても、その硬度が高ければ(例えばモース硬度6以上)、塗膜の研削作業等のハードな作業を行うことができ、その硬度が低ければ(例えばモース硬度6未満)、除染作業(素地面に付着しているコンタミ除去作業)や鏡面加工等のソフトな作業を行うことができる。
ブラスト媒体として炭酸カルシウム粉体を使用することが好ましい。また、炭酸カルシウム粉体(比重:約1.55kgf/l)と液体(比重:約1.00kgf/l)との混合比である質量比を6:1〜4:1に制御することにより、液体が炭酸カルシウム粉体に良好に絡みつき、液体過少による炭酸カルシウム粉体の飛散を防止できるとともに、液体過多による液体の単独投射を防止できる。
また、炭酸カルシウム粉体として、帆立貝等の貝殻を粉砕したものを使用することにより、地球環境資源の保護に好適なパウダー状のブラスト媒体を得ることができる。なお、炭酸カルシウム粉体は工業的に生産されたものであってもよく、更に、この炭酸カルシウム粉体をスポンジ片に固着してスポンジ状のブラスト媒体としてもよい。
ブラスト媒体として珪砂、特に7号珪砂(比重:約1.38kgf/l)を使用することが好ましい。また、珪砂と液体(比重:約1.00kgf/l)との混合比である質量比を4:1〜3:1に制御することにより、液体が珪砂に良好に絡みつき、液体過少による珪砂の飛散を防止できるとともに、液体過多による液体の単独投射を防止できる。
本発明の前記制御部は、前記液体供給部の流量調整弁の開度を制御することにより前記液体供給量を制御することが好ましい。
本発明に係るブラスト装置の運転方法によれば、ホースの基端部でブラスト媒体と液体とをミキシングし、ミキシングしたブラスト媒体と液体との混合媒体を、圧縮エアでホース中を輸送させ、ノズルから被加工物に向けて投射するので、水処理設備を要することなく、かつブラストを効率よく行うことができ、特に除染作業に好適となる。
また、本発明は、ブラスト媒体と液体との好適な混合比を、ブラスト媒体の種類に応じて予め取得しておき、好適な混合比となるように、ブラスト装置のブラスト媒体供給部によるブラスト媒体供給量、及び/又は液体供給部による液体供給量を制御するので、すなわち、液体のみがノズルから直接投射されず、液体によって湿潤したブラスト媒体がノズルから投射される量にブラスト媒体供給量、及び/又は液体供給量を制御するので、水処理設備を要することなく、かつ除染を効率よく行うことができる。
以下添付図面に従って、本発明に係るブラスト装置の運転方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1に示す実施の形態のブラスト装置10は、原子力発電所設備の壁面12の塗膜が除去された素地面14の除染用として使用されるブラスト装置である。
まず、ブラスト装置10を用いた除染工法について説明すると、この除染工法で使用する媒体は、図2に示すようにブラスト媒体であるパウダー状の炭酸カルシウム粉体16と液体18とをミキシングした混合媒体20であって、液体18が単独で分離せず、炭酸カルシウム粉体16に染み込み、炭酸カルシウム粉体16が液体18で湿潤した状態の混合媒体20である。この混合媒体20を圧縮エアによって素地面14に高速で投射し、素地面14を除染する。
このブラスト装置10によれば、図2(A)の如く混合媒体20が素地面14に衝突すると、図2(B)の如く炭酸カルシウム粉体16、16…が液体18とともに素地面14に直接高速で衝突する。この衝撃力で素地面14が除染されるとともに素地調整され、素地面14に付着しているコンタミが液体18によって水洗浄の如く除去される。また、通常では空中に漂うことになる粉塵が混合媒体20の中に取り込まれてそのまま落下するので、粉塵飛散も防止することができる。更に、反発力も液体18によって吸収されるため、混合媒体20の跳ね返りは殆ど発生しない。このような特性により、図1の如くブラスト装置10を取り扱う作業者22の装備も軽装ですむ。なお、炭酸カルシウム粉体16に代えて珪砂、特に7号珪砂を適用しても、炭酸カルシウム粉体16と同様な効果を得ることができる。
図1は、ブラスト装置10のノズル24近傍のホース26を作業者22が両手で把持し、素地面14に向けて混合媒体20を投射している図が示されている。この作業者22は、サンドブラスト工法のようにプロテクタを全身に装備する必要はなく軽装となっている。これにより、作業者22の労力が大幅に低減されている。
同図に示すブラスト装置10はタンク28、ブラスト媒体供給装置(ブラスト媒体供給部)30、ホース26、ノズル24、エアコンプレッサ(圧縮エア供給部)32、及び液体タンク34と流量調整弁36からなる液体供給部38等から構成される。
タンク28には、図1の如くブラスト媒体である炭酸カルシウム粉体16が貯留されるとともに、ホッパ部28Aの下部に炭酸カルシウム粉体16の供給口29が形成されている。また、タンク28は、エアコンプレッサ40からの圧縮エアによって圧力が付与された直圧式のタンクである。
ホース26は所定の長さを有し、タンク28の供給口29に基端部26Aが略十字形状のジョイント管42を介して接続され、このホース26の先端部26Bにノズル24が接続されている。
エアコンプレッサ32は、ジョイント管42に接続され、このジョイント管42を介してホース26の基端部26Aに圧縮エアを供給する。
液体供給部38は、前述の如く液体タンク34と流量調整弁36とから構成され、液体タンク34に貯留された液体18が流量調整弁36を介してホース26の基端部26Aにジョイント管42を介して供給される。また、流量調整弁36の開度が後述する制御部によって制御されることにより、液体18の供給量が制御される。
ジョイント管42における液体18の供給位置は、ブラスト媒体供給装置30の下流端位置(ブラスト媒体の供給点)に設定されている。これによって、供給口29から供給されてきた炭酸カルシウム粉体16に液体18が直接供給される。
ブラスト媒体供給装置30は、ジョイント管42内でジョイント管42の水平軸方向に沿って内設されたスクリューである。ブラスト媒体供給装置30が回転駆動されると、タンク28に貯留された炭酸カルシウム粉体16は、スクリューによって供給口29から強制的に掻き出され、ホース26に導かれる。また、掻き出された炭酸カルシウム粉体16は、ブラスト媒体供給装置30のミキシング作用により液体18と混合され、ここで混合媒体20となるとともに、エアコンプレッサ32からの圧縮エアによりノズル24に向けて圧送される。そして、圧送される間に圧縮エアによって更にミキシングされ、ノズル24から投射される前段階で、液体18が炭酸カルシウム粉体16に染み込んだ混合媒体20となる。このような混合媒体20を生成するために、ブラスト媒体供給装置30による炭酸カルシウム粉体16の供給量及び液体18の供給量が好適な値にそれぞれ設定されている。なお、ブラスト媒体供給装置30は、タンク28の供給口29の下方位置にホッパ28Aの軸心に沿って鉛直方向に配設してもよい。また、ブラスト媒体供給装置30は後述する制御部によってその回転速度が制御され、これによって、炭酸カルシウム粉体16の供給量が制御されている。
次に、前記の如く構成されたブラスト装置10の作用について説明する。
このブラスト装置10の基本動作は、ホース26の基端部26A側で炭酸カルシウム粉体16と液体18とをブラスト媒体供給装置30によってミキシングし、ミキシングしたブラスト媒体16と液体18との混合媒体20を、圧縮エアでホース26中を空気輸送させ、ホース26の先端のノズル24から素地面14に向けて投射することにある。すなわち、混合媒体20は、ホース26の基端部26Aから加速されてノズル24から素地面14に向けて高速で投射される。
したがって、混合媒体20はノズル24の位置で減速されることなく投射される。また、炭酸カルシウム粉体16と液体18とがホース26を通過することでミキシング域が長くなるので、炭酸カルシウム粉体16と液体18とのミキシングが確実に行われるようになる。このミキシング作用によって、炭酸カルシウム粉体16に液体18が良好に染み込むため、液体18がノズル24から直接投射されなくなり、液体18が染み込んだ炭酸カルシウム粉体16がノズル24から投射される。
以上の作用によって、投射した炭酸カルシウム粉体16に起因するダストの発生を抑制できるとともに、炭酸カルシウム粉体16に染み込んだ液体18によって素地面14のコンタミが水洗浄の如く除去されるので、除染を効率よく実施することができる。また、液体18は炭酸カルシウム粉体16に染み込んでおり、液体18単独で投射されないので、二次廃棄物(水)の発生を抑えることができる。
一方、ブラストに供して落下した使用済みの混合媒体20は、液体18が絡みついているため塊状になる。これにより、水と比較して容易に回収できるようになる。また、回収した混合媒体20は、コンタミ(放射性汚染物質)を含むため、キャスクに保管して既存の放射線管理区域に保管することが好ましい。これにより、放射性汚染物質を含む水と比較して二次廃棄物の水処理設備が不要になるため、廃棄物の取り扱いも格段に簡易になる。
実施の形態では、ブラスト媒体としてパウダー状の炭酸カルシウム粉体16を使用しているが、炭酸カルシウム粉体16の硬度が高ければ(例えばモース硬度6以上)、塗膜の研削作業等のハードな作業を行うことができる。また、その硬度が低ければ(例えばモース硬度6未満)、実施の形態の如く除染作業や鏡面加工等のソフトな作業を行うことができる。更に、炭酸カルシウム粉体16として、帆立貝等の貝殻を粉砕したものを使用することにより、地球環境資源の保護に好適なパウダー状のブラスト媒体を得ることができる。なお、炭酸カルシウム粉体16は、工業的に生産されたものであってもよい。
ところで、実施の形態のブラスト装置10は、ブラスト媒体と液体18との好適な混合比を、ブラスト媒体の種類に応じて予め取得しておき、好適な混合比となるように、ブラスト媒体供給部30によるブラスト媒体供給量、及び/又は液体供給部38による液体供給量を制御部48が制御する。
すなわち、この運転方法は、ダストの発生を抑えることができ、かつ、液体18が単独でノズル24から投射されない好適な混合比を、実験等を行い予め確認し、その混合比をブラスト媒体の種類に応じて取得しておく。そして、いくつかのブラスト媒体の中から所望のブラスト媒体を選択した際に、そのブラスト媒体に対応した好適な混合比をそのデータから抽出し、この混合比となるようにブラスト媒体供給量(質量)、及び/又は液体供給量(質量)を制御部48によって制御する。これにより、ブラスト媒体を変更しても、良好なブラスト環境に維持できる。
具体的な混合比について説明すると、ブラスト媒体として炭酸カルシウム粉体16を選択した場合には、図3に示すように炭酸カルシウム粉体16と液体18との混合比である質量比が6:1〜4:1に制御部48によって制御されている。このように、炭酸カルシウム粉体(比重:約1.55kgf/l)16と液体(比重:約1.00kgf/l)18との混合比である質量比を6:1〜4:1に制御することにより、液体18が炭酸カルシウム粉体16に良好に絡みつき、液体過少による炭酸カルシウム粉体16の飛散を防止できるとともに、液体過多による液体18の単独投射を防止できる。すなわち、図3によれば液体を「1」とした場合の炭酸カルシウム粉体16の質量比が4未満である場合、炭酸カルシウム粉体16が少量のため、液体18が単独投射される。また、炭酸カルシウム粉体16の質量比が6を超えると、炭酸カルシウム粉体16が多量のため、炭酸カルシウム粉体16が飛散する。
炭酸カルシウム粉体16として、帆立貝等の貝殻を粉砕したものを使用することにより、地球環境資源の保護に好適なパウダー状のブラスト媒体を得ることができる。なお、炭酸カルシウム粉体16は工業的に生産されたものであってもよく、更に、この炭酸カルシウム粉体16をスポンジ片に固着してスポンジ状のブラスト媒体としてもよい。
一方、ブラスト媒体として珪砂、特に7号珪砂を選択した場合には、図4に示すように珪砂と液体18との混合比である質量比が4:1〜3:1に制御部48によって制御されている。このように7号珪砂(比重:約1.38kgf/l)と液体(比重:約1.00kgf/l)との混合比である質量比を4:1〜3:1に制御することにより、液体18が珪砂に良好に絡みつき、液体過少による珪砂の飛散を防止できるとともに、液体過多による液体18の単独投射を防止できる。すなわち、図4によれば液体を「1」とした場合の7号珪砂の質量比が3未満である場合、7号珪砂が少量のため、液体18が単独投射される。また、7号珪砂の質量比が4を超えると、7号珪砂が飛散する。
ところで、液体18として単なる水を使用すると、素地面14が錆びるため、アルカリ電解水(pH11以上)を使用することが好ましい。また、このアルカリ性界面活性剤を混ぜることが好ましい。これにより、素地面のコンタミを除去し易くなるので、高い除染効果を得ることができる。なお、除染対象物がアルミニウムの場合、中性の界面活性剤を使用する。
また、素地面14の除染工程の前段で行われる塗膜除去工程においても、実施の形態のブラスト装置10を使用することができる。この場合、ブラスト媒体として、硬度の高い銅スラグ(カラミ)、スチールグリット、アルミナ、ジルコニア等の研削材を使用することが好ましい。
実施の形態のブラスト装置の全体構成を示した説明図 図1に示したブラスト装置による混合媒体の動作を示した説明図 液体を「1」とした場合の炭酸カルシウム粉体の質量比に対する液体単独投射、及び炭酸カルシウム粉体の飛散発生を示した説明図 液体を「1」とした場合の7号珪砂の質量比に対する液体単独投射、及び7号珪砂の飛散発生を示した説明図
符号の説明
10…ブラスト装置、12…原子力発電所設備の壁面、14…素地面、16…炭酸カルシウム粉体、18…液体、20…混合媒体、22…作業者、24…ノズル、26…ホース、28…タンク、30…ブラスト媒体供給装置、32…エアコンプレッサ、34…液体タンク、36…流量調整弁、38…液体供給部、40…エアコンプレッサ、42…ジョイント管、48…制御部

Claims (2)

  1. 炭酸カルシウム粉体をスポンジ片に固着してなるスポンジ状のブラスト媒体を、原子力発電所設備の壁面の塗膜が除去された素地面に投射して素地面を除染するブラスト装置の運転方法であって、
    前記ブラスト媒体が貯留されるとともに、所定の位置にブラスト媒体の供給口が形成されたタンクと、前記タンクの前記供給口に基端部が接続されたホースと、前記ホースの先端部に接続されたノズルと、前記ホースの基端部に圧縮エアを供給する圧縮エア供給部と、前記ホースの基端部に接続され、前記タンクの前記供給口から供給された前記ブラスト媒体の供給点に向けて液体を供給する液体供給部とを備えたブラスト装置の運転方法において、
    前記ブラスト媒体と前記液体との好適な混合比である、前記液体のみが前記ノズルから投射されず、前記液体によって湿潤した前記ブラスト媒体が前記ノズルから投射される前記好適な混合比を予め取得しておき、該好適な混合比となるように、前記ブラスト装置のブラスト媒体供給部によるブラスト媒体供給量、及び/又は前記液体供給部による液体供給量を制御部によって制御することを特徴とするブラスト装置の運転方法。
  2. 前記制御部は、前記液体供給部の流量調整弁の開度を制御することにより前記液体供給量を制御する請求項1に記載のブラスト装置の運転方法。
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