JPH0921898A - 金属廃棄物の除染処理方法およびその装置 - Google Patents
金属廃棄物の除染処理方法およびその装置Info
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- JPH0921898A JPH0921898A JP7170739A JP17073995A JPH0921898A JP H0921898 A JPH0921898 A JP H0921898A JP 7170739 A JP7170739 A JP 7170739A JP 17073995 A JP17073995 A JP 17073995A JP H0921898 A JPH0921898 A JP H0921898A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/10—Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working
Abstract
物の表面を除染し、二次廃棄物の発生量を低減する。 【構成】除染槽2内で噴射ノズル3からブラスト材を金
属廃棄物5に吹き付けブラスト処理する除染処理方法に
おいて、ブラスト材として酸化ジルコニウムに酸化イッ
トリウムを重量比で6%以下添加した粒径50μm以上の
球状セラミックス粒子を使用する。噴射ノズル3と金属
廃棄物5の表面との角度を60〜90°、噴射ノズル3と金
属廃棄物5の表面と距離を80〜 100mmに選ぶことによ
り、金属の研削速度が速くなるため、短時間で金属廃棄
物5の放射能が除去できる。酸化ジルコニウムのセラミ
ックス粒子は破砕され難いため、繰り返し再使用しても
安定した除染性能が得られる。粒子分布幅を狭くすると
研削粉とセラミックス粒子を容易に分離できる。
Description
期検査時および廃止措置時に発生する放射性物質で汚染
された金属廃棄物の除染処理方法およびその装置に関す
る。
物の除染処理技術としては、(1) 砂をノズルから高圧で
金属廃棄物に吹き付けて除染するサンドブラスト方法、
(2) 氷の粒子を吹き付けて除染するアイスブラスト方
法、(3) ドライアイスの粒子を吹き付けて除染するアイ
スブラスト方法、等が知られている。これらの除染処理
技術は、金属廃棄物にルーズに付着した酸化皮膜、塗料
および油などの除去に効果的である。
は金属母材をほとんど研削しないため、強固に付着した
酸化皮膜、塗料および金属母材の一部に入り込んだ放射
能汚染の除去には不向きな技術である。また、(1) の除
染方法では砂は安価であるが再使用が難しいため、二次
廃棄物が多量に発生する課題があった。
る方法としては、セラミックス材料をブラスト材として
使用した除染技術が知られている。例えば、酸化アルミ
ニウム粒子を金属廃棄物表面に吹き付けて除染した場
合、金属母材の一部まで研削するため強固に付着してい
る酸化皮膜、または塗料等を効果的に除去可能である。
しかしながら、酸化アルミニウム粒子は、粒径範囲が広
く、しかも破砕され易いため、二次廃棄物が多量に発生
する等の課題があった。
logy(英国)により酸化珪素を添加した酸化ジルコニウ
ム粒子をブラスト材として使用したブラスト除染方法が
されている。(M A Gugan,et al.:Wat Abrasive Parti
cle Impact as A Nuclear Decontamination Technique,
SPECTRUM ‘90,pp.269 〜271 ,1990)
状の粒子で酸化アルミニウムと比較して金属母材の研削
速度は劣るものの反面、破砕され難いため、ブラスト材
として繰り返し再使用できる利点がある。
の幅が広くなっているため、ある定められた粒径以下の
粒子を分離して再使用する場合、研削粉の他に小粒径の
ブラスト材が二次廃棄物となり、また、長期間繰り返し
再使用すると徐々に破砕され粉末化するため、破砕粉が
二次廃棄物となる等の課題がある。
たもので、ブラスト材として適用可能な破砕され難いセ
ラミック材料を使用することにより除染に伴う二次廃棄
物の発生量を低減でき、かつ金属廃棄物の相互汚染(ク
ロスコンタミネーション)を防止できる放射性金属廃棄
物の除染処理方法およびその除染処理装置を提供するこ
とにある。
理面にブラスト材を吹き付けてブラスト処理して処理す
る除染処理方法において、前記ブラスト材として酸化ジ
ルコニウムに酸化イットリウムを添加した球状セラミッ
クス粒子を使用し、前記酸化イットリウムの添加量は6
重量%以下(ただし、0を含まず)とすることを特徴と
する。また、前記ブラスト材は真球に近い球形状であ
り、粒径は50μmを越える粒子であることを特徴とす
る。
処理装置は、下部にホッパを接続した除染槽と、この除
染槽内に配置される金属廃棄物の処理面と対向して設け
られた噴射ノズルと、この噴射ノズルに圧縮空気供給ラ
インを介して接続されたブラスト材供給装置と、前記噴
射ノズルに接続された循環ラインと、この循環ラインと
前記ホッパとの間に接続された循環ポンプと、前記ホッ
パに接続する供給ポンプおよび供給ラインを介して設置
された研削粉分離装置と、この研削粉分離装置に分離ラ
インを介して接続された分離槽と、前記研削粉分離装置
と前記除染槽とを接続する回収ラインとを具備したこと
を特徴とする。
表面の角度は60〜90°、噴射ノズルと金属表面の距離は
100mm以下に保持することを特徴とする。また、前記研
削粉分離装置は粒径が50μm以下の粒子と50μmを越え
る粒子を分離できる性能を有する液体サイクロンセパレ
ータからなることを特徴とする。
研削粉分離装置で分離した50μm以下の粒子をセメント
固化することを特徴とする。前記50μm以下の粒子の
内、金属母材研削粉を無機酸で溶解し、中和処理してセ
メント固化することを特徴とし、前記無機酸は、硫酸ま
たは硝酸溶液であることを特徴とする。前記50μm以下
の粒子と使用済ブラスト材を混合してセメント固化する
ことを特徴とする。
たは酸化ジルコニウムに酸化珪素を添加したセラミック
ス粒子と比較して破砕され難いため、繰り返し再使用し
ても安定した除染性能が得られる。とくに酸化ジルコニ
ウムに酸化イットリウムを重量比で6%以下、望ましく
は5%程度添加した酸化ジルコニウム球状粒子は耐摩耗
性にすぐれている。
とることにより、研削粉と使用済ブラスト材を容易に分
離することができる。したがって、研削粉に含まれる放
射性物質とブラスト材を容易に分離できるため、ブラス
ト材を繰り返し再使用した場合の相互汚染(クロスコン
タミネーション)の防止および除染処理操作に伴う二次
廃棄物の発生量を低減できる。
ルと金属廃棄物の処理面との角度は60〜90°、噴射ノズ
ルと金属表面の距離は 100mm以下に保つことにより金属
の研削速度が速くなるため、この条件で金属廃棄物の除
染を行うと短時間に放射能を除去でき、除染作業効率が
向上する。
びその装置の第1の実施例を図1により説明する。図1
は本発明の請求項1と、請求項9から13に対応する第1
の実施例を説明するためのブラスト法による除染処理方
法とその除染処理装置を説明するための構成図である。
すなわち、図1において、符号1は金属廃棄物の金属表
面処理装置で、この金属表面処理装置1は除染槽2と、
この除染槽2内に設けられる噴射ノズル3と、除染槽2
の下部に接続されているホッパ4等から構成されてい
る。除染槽2内には金属廃棄物5が移動自在に架台上に
配置され、除染槽2の下部とホッパ4の上部とは連通し
ている。
のブラスト材供給装置6はホッパ4内のブラスト材と水
の混合液7を噴射ノズル3に供給するための循環ポンプ
8と混合液循環ライン9と、高圧空気を噴射ノズル3に
供給するためのコンプレッサ10とブラスト材としては酸
化ジルコニウムに酸化イットリウムを添加した球状セラ
ミックスである。高圧空気供給ライン11で構成される。
内の除染処理中または処理後の研削粉等の微粉末を分離
するものである。この研削粉分離装置12は、ホッパ4に
接続する供給ポンプ13と、供給ポンプ13に供給ライン14
を介して接続する液体サイクロンセパレータ15と、この
液体サイクロンセパレータ15の上部に接続した研削粉等
の微粉末を分離槽16に供給する分離ライン17と、液体サ
イクロンセパレータ15の下部に接続し研削粉等の微粉末
を分離した後のブラスト材をホッパ4に戻す回収ライン
18とから構成されている。
る。除染槽2内に金属廃棄物5を設置し、噴射ノズル3
にホッパ4内のブラスト材と水の混合液7を循環ポンプ
8により循環ライン9を通して供給する。これと同時に
コンプレッサ10により供給圧縮空気ライン11を通して高
圧空気を噴射ノズル3に供給する。
せて吹き付けると、金属廃棄物5の金属母材の一部が研
削されると伴に、金属廃棄物5の処理面に付着している
酸化皮膜またはペイント等が除去される。噴射された混
合液7は、ホッパ4内に回収され、循環ライン9を通し
て繰り返し再使用される。
粉、酸化皮膜またはペイント等の研削粉は、供給ポンプ
13によりブラスト材の混合液7とともに供給ライン14を
通してサイクロンセパレータ15に供給され、研削粉は分
離ライン17を通って分離槽16に回収される。また、使用
済ブラスト材は回収ライン18を通してホッパ4に戻され
金属廃棄物5の除染処理に繰り返し再使用される。
対応する第2の実施例を図2により説明する。図2は図
1に示した金属廃棄物の除染処理装置を用い、各種ブラ
スト材の金属研削速度を測定したもので、ブラスト材は
表1に示す3種類を、金属廃棄物としての被研削物には
炭素鋼について実施した。
力が0.4MPa、噴射ノズル3と金属廃棄物5の距離が80m
m、噴射ノズルと金属廃棄物5の角度が酸化アルミニウ
ムの場合は45°、酸化ジルコニウムの場合は90°で実施
した。
の酸化アルミニウムは粒子の形状が被球形であるため、
初期の研削速度は酸化ジルコニウムと比較して数倍大き
いものの、繰り返し再使用すると酸化アルミニウム粒子
が破砕されて研削速度は急激に低下した。試験No.2と
3の酸化ジルコニウムは粒子の形状が球形であるため、
研削速度は小さいものの破砕され難いため繰り返し再使
用しても研削速度の低下はほとんど認められなかった。
アルミニウムと比較して破砕され難いため、繰り返し再
使用しても一定の研削速度が得られることがわかった。
したがって、酸化ジルコニウム粒子をブラスト材に用い
た場合は、安定した除染性能が得られる。
の実施例を説明する。第2の実施例で用いた試験No.2
の酸化ジルコニウムは、AEA Technology(英国)がブラ
スト除染に適用したブラスト材である。試験No.3の酸
化ジルコニウムは、本発明の金属廃棄物の除染処理方法
およびその装置に適用するブラスト材である。研削速度
は両ブラスト材とも同程度で、繰り返し再使用した場合
においてもほぼ一定の研削速度があらわれている。
観察したところ、本実施例に適用した試験No.3の酸化
ジルコニウムは、粒子形状にほとんど変化が認められな
かったが、試験No.2の酸化ジルコニウムは一部の粒子
に破砕が認められた。
発生するため、これらの金属廃棄物をブラスト処理する
場合は、二次廃棄物の低減の観点から長期間繰り返し再
使用できる破砕され難いブラスト材が必要である。
ラスト材として繰り返し再使用した場合の破砕され難さ
を評価するため、島津製作所製の卓上型精密万能試験機
(型式:AGS−D)により圧縮破壊強度を測定した。
測定結果を以下に示す。なお、表2に示す試験No.4は
試験No.3と同様に酸化ジルコニウムを主成分として酸
化イットリウムが5%添加された酸化ジルコニウム粒子
であるが、製作メーカが異なる。
化ジルコニウム粒子は 5.8Nで破壊された。一方、試験
No.3と試験No.4の酸化イットリウムが5%程度添加
された酸化ジルコニウム粒子は12N前後で破壊された。
本測定結果より酸化イットリウムが添加された酸化ジル
コニウム粒子は、酸化珪素が添加された酸化ジルコニウ
ム粒子と比較して圧縮破壊強度が大きいことがわかっ
た。
加された酸化ジルコニウム粒子は、圧縮破壊強度が大き
いため、金属廃棄物のブラスト処理用のブラスト材に適
用した場合、長期間繰り返し再使用しても安定した除染
性能が得られ、しかも破砕され難いため二次廃棄物の発
生量を低減できる。
第4の実施例を説明する。金属廃棄物の表面をブラスト
処理する場合、その金属母材の研削力は、下式で示され
る。
さくすればするほど大きくなるから、ブラスト材として
は硬くて、反発力の強い材質を選び、噴射角度は金属表
面に対して90°が衝突力は増加する。また、仕事量はブ
ラスト材の噴射速度の2乗に比例しているから、噴射圧
力を高く、しかも噴射ノズルと金属表面の距離が近いと
増加する。
トリウムが添加された酸化ジルコニウム粒子をブラスト
材として用いた場合について確認し、金属廃棄物の除染
処理に使用できる条件範囲を求めたものである。第4の
実施例を図3と図4に示す。図1のブラスト装置を用
い、図3は金属廃棄物5の研削速度に及ぼす噴射ノズル
3と金属廃棄物5の距離の影響試験結果を、図4は金属
廃棄物5の研削速度に及ぼす噴射ノズル3と金属廃棄物
5の角度の影響試験結果を示す。試験条件は、前記表1
に示した試験No.3の酸化ジルコニウム粒子を用い、以
下に示す条件で行った。
では、80mmまではほぼ一定の研削速度で金属母材を研削
し、それ以上になると徐々に研削速度は低下した。この
ことから、酸化ジルコニウム粒子をブラスト材に用いて
金属廃棄物をブラスト処理した場合、噴射ノズルと金属
廃棄物の距離は、80mm以下に保持すると、放射能を短時
間に除去できる。
では、60°までは徐々に研削速度が増加し、60〜90°ま
ではほぼ一定の研削速度が得られた。このことから、酸
化ジルコニウム粒子をブラスト材に用いて金属廃棄物を
ブラスト処理した場合、噴射ノズルの角度は60〜90°に
保持すると短時間に放射能を除去できる。
いほど大きくなるが、金属母材表層の酸化皮膜や金属母
材の一部まで入り込んだ汚染等の除去に対しては、取り
扱いが容易で、安価なコンプレッサで容易に得られる圧
力(1MPa 未満)で十分である。
る第5の実施例を図5から図7を用いて説明する。第5
の実施例は、酸化イットリウムが添加された酸化ジルコ
ニウム粒子をブラスト材に用いてステンレス鋼をブラス
ト処理した後の研削粉の粒径分布を測定した。この測定
を行うことにより、図1に示したブラスト材と研削粉を
分離するための研削粉分離装置12の分離性能を決定する
ことができる。
ットリウムを添加した酸化ジルコニウム粒子の試験前の
粒径分布を示す。試験前の酸化ジルコニウム粒子の粒径
は、ほぼ60〜 150μmの範囲に分布している。
分布を示し、試験前と比較して50μm以下の粒子が増加
した。図7は、試験後に増加した50μm以下の粒子が、
ステンレス鋼母材の研削粉であることを確認するため、
酸化ジルコニウム粒子を硫黄に入れ、研削粉を溶解した
後の粒径分布を示す。
解後は50μm以下の粒子が溶解され、試験前の粒径分布
と同様の傾向を示した。酸化ジルコニウムは、耐酸性が
あるため、溶解された50μm以下の粒子は、ステンレス
鋼母材の研削粉である。
8を用いて説明する。図1に示した液体サイクロンセパ
レータ15は、前記第5の実施例を基に50μm以下の粒子
と50μmを越える粒子を分離できる性能を有し、50μm
を越える粒子は液体サイクロンセパレータ15の下部に接
続された回収ライン18を通過してホッパ4に戻され繰り
返し再使用され、50μm以下の粒子は液体サイクロンセ
パレータ15の上部に接続された分離ライン17を通過す
る。
粒子の粒径分布を測定した結果である。この測定結果か
らわかるように、分離ライン17を通過した粒子は50μm
以下のみが測定され50μmを越える粒子は測定されなか
った。
1に示したブラスト材と研削粉を分離するための研削粉
分離装置12は、50μm以下の粒子と50μmを越える粒子
を分離できる性能を有することにより、金属廃棄物から
除去された放射能は分離槽16へ分離できるため、ブラス
ト材を繰り返し再使用した場合の金属廃棄物の相互汚染
を防止できる。
素を添加した酸化ジルコニウム粒子と比較して破砕され
難く、したがって、長期間繰り返し再使用した場合は研
削粉のみが廃棄物となるため、除染処理に伴う二次廃棄
物の発生量を低減できる。
する第7の実施例を図9を用いて説明する。第7の実施
例は、ブラスト材を繰り返し再使用した場合の金属廃棄
物の相互汚染を防止するため、第1の実施例(図1)に
示した研削粉分離装置12の性能を高めたものである。す
なわち、第7の実施例において第1の実施例と異なる点
は回収タンク19を設け、液体サイクロンセパレータ15の
回収ライン18を除染槽2に接続することなく回収タンク
19に接続し、回収タンク19の回収液貯留部20に循環ポン
プ8を接続し、循環ポンプ8を循環ライン9に接続し、
この循環ライン9を噴射ノズル3に接続したことにあ
る。
7は供給ポンプ13により供給ライン14を経由して液体サ
イクロンセパレータ15に導入される。この液体サイクロ
ンセパレータ15により分離された混合液7中の50μmを
越える粒子は回収ライン18を介して回収液として回収タ
ンク19の回収液貯留部20に回収される。一方、50μm以
下の粒子は分離ライン17を介して分離槽16に導入され
る。
粒子が混入した回収液は、循環ポンプ8により循環ライ
ン9を経由して噴射ノズル3から噴射され、ブラスト材
として繰り返し再使用される。
削粉分離装置12に回収タンク19を付加することにより相
互汚染(クロスコンタミネーション)の原因となる50μ
m以下の研削粉(金属母材、酸化皮膜など)は、再使用
するブラスト材からほとんど分離できる。したがって、
ブラスト材を長期間繰り返し再使用した場合において
も、ブラスト材自身の汚染または金属廃棄物のクロスコ
ンタミネーションを防止できる。
化ジルコニウム粒子または研削粉を処分する場合におい
ては、酸化ジルコニウム自体がセメント材料である酸化
アルミニウムと同じセラミックス材料であるため、研削
粉と混合して容易にセメント固化することが可能であ
る。
であるため、このままの状態でセメント固化し処分を行
った場合、処分場の地下水と反応して水素ガスが発生す
ることが考えられる。これを防ぐために第5の実施例に
示したように研削粉は硫酸で容易に溶解できるため、そ
の後に苛性ソーダで中和処理、セメント固化することも
可能である。
をブラスト処理した場合には、原子力発電所内で使用さ
れている硫酸を使用するが、再処理施設内で金属廃棄物
をブラスト処理した場合には、施設内で使用されている
硝酸を研削粉の溶解に使用することができる。
いた酸化イットリウムが添加された酸化ジルコニウム粒
子がブラスト材として長期間繰り返し再使用しても破砕
され難く、また研削粉とブラスト材の分離性に優れてい
る理由は、粒子の球形度(最大直径/最小直径)が1.03
〜1.05の真球に近い球状であることも一つの要因であ
る。
62〜 310μmの範囲で製造されており、これらの粒子の
球形度は上記範囲内にあるため、これらの粒子をブラス
ト材として使用しても同様の性能が得られる。
る。 (1) ブラスト材として酸化ジルコニウムに酸化イットリ
ウムを添加した球状のセラミックス粒子を用いることに
より、従来の酸化アルミニウム粒子または酸化珪素を添
加した酸化ジルコニウム粒子等と比較して破砕され難い
ため、長期間繰り返し再使用しても安定した除染性能が
得られる。
°、噴射ノズルと金属表面の距離は 100mm以下で金属母
材の研削速度が大きいため、短時間に金属廃棄物から放
射能を除去できる。
どであるため、ブラスト材と研削粉を分離する分離装置
は、50μm以下の粒子と50μmを越える粒子を分離でき
る性能を有することで、金属廃棄物から除去された放射
能をブラスト材から容易に分離できる。したがって、ブ
ラスト材を繰り返し再使用した場合、ブラスト材自身の
汚染と金属廃棄物の相互汚染を防止できる。
り、除染処理中は金属廃棄物表面の酸化皮膜または金属
母材のみが二次廃棄物として発生するため、従来の酸化
アルミニウムまたは酸化珪素を添加した酸化ジルコニウ
ム粒子等と比較して二次廃棄物の発生量を低減できる。
ルコニウム粒子は、粒子自体がセメント材料である酸化
アルミニウムと同じセラミックス材料であるため、容易
にセメント固化でき、安定した状態で処分することが可
能である。
棄物の除染処理装置を示す構成図。
の研削速度に及ぼす各種ブラスト材の平均使用回数との
関係を示す特性図。
の研削速度に及ぼす噴射ノズルと金属廃棄物表面の距離
との関係を示す特性図。
の研削速度に及ぼす噴射ノズルと金属廃棄物表面の角度
との関係を示す特性図。
ットリウムを添加した酸化ジルコニウム粒子の試験前粒
径を示す粒径分布図。
ットリウムを添加した酸化ジルコニウム粒子の試験後粒
径を示す粒径分布図。
の酸化イットリウムを添加した酸化ジルコニウム粒子を
酸に溶解させた後の粒径を示す粒径分布図。
イクロンセパレータにより分離した金属母材研削粉の粒
径を示す粒径分布図。
属廃棄物の除染処理装置を示す構成図。
4…ホッパ、5…金属廃棄物、6…ブラスト材供給装
置、7…混合液、8…循環ポンプ、9…循環ライン、10
…コンプレッサ、11…圧縮空気供給ライン、12…研削粉
分離装置、13…供給ポンプ、14…供給ライン、15…液体
サイクロンセパレータ、16…分離槽、17…分離ライン、
18…回収ライン、19…回収タンク、20…回収液貯留部。
Claims (13)
- 【請求項1】 金属廃棄物の処理面にブラスト材を吹き
付けてブラスト処理する除染処理方法において、前記ブ
ラスト材として酸化ジルコニウムに酸化イットリウムを
添加した球状セラミックス粒子を使用することを特徴と
する金属廃棄物の除染処理方法。 - 【請求項2】 前記酸化ジルコニウムに対する前記酸化
イットリウムの添加量は重量比で6%以下(ただし、0
を含まず)とすることを特徴とする請求項1記載の金属
廃棄物の除染処理方法。 - 【請求項3】 前記ブラスト材は真球に近い球形状に形
成されていることを特徴とする請求項1記載の金属廃棄
物の除染処理方法。 - 【請求項4】 前記ブラスト材の粒径は、50μmを越え
る粒子であることを特徴とする請求項1記載の金属廃棄
物の除染処理方法。 - 【請求項5】 前記ブラスト処理後の使用済ブラスト材
から分離した50μmを越えるセラミック粒子は再使用
し、50μm以下の粒子はセメント固化することを特徴と
する請求項1記載の金属廃棄物の除染処理方法。 - 【請求項6】 前記50μm以下の粒子中に含まれる金属
母材研削粉は無機酸で溶解し、中和処理した後セメント
固化することを特徴とする請求項1記載の金属廃棄物の
除染処理方法。 - 【請求項7】 前記50μm以下の粒子と前記使用済ブラ
スト材を混合してセメント固化することを特徴とする請
求項1記載の金属廃棄物の除染処理方法。 - 【請求項8】 前記無機酸は硫酸または硝酸溶液である
ことを特徴とする請求項1記載の金属廃棄物の除染処理
方法。 - 【請求項9】 下部にホッパを接続した除染槽と、この
除染槽内に配置される金属廃棄物の処理面と対向して設
けられた噴射ノズルと、この噴射ノズルに圧縮空気供給
ラインを介して接続されたブラスト材供給装置と、前記
噴射ノズルに接続された循環ラインと、この循環ライン
と前記ホッパとの間に接続された循環ポンプと、前記ホ
ッパに接続する供給ポンプおよび供給ラインを介して設
置された研削粉分離装置と、この研削粉分離装置に分離
ラインを介して接続された分離槽と、前記研削粉分離装
置と前記除染槽とを接続する回収ラインとを具備したこ
とを特徴とする金属廃棄物の除染処理装置。 - 【請求項10】 前記噴射ノズルと前記金属廃棄物の処
理面の角度を60〜90°に保持することを特徴とする請求
項9記載の金属廃棄物の除染処理装置。 - 【請求項11】 前記噴射ノズルと金属表面の距離を 1
00mm以下に保持することを特徴とする請求項9記載の金
属廃棄物の除染処理装置。 - 【請求項12】 前記研削粉分離装置は粒径が50μm以
下の粒子と50μmを越える粒子を分離できる性能を有す
る液体サイクロンセパレータからなることを特徴とする
請求項9記載の金属廃棄物の除染処理装置。 - 【請求項13】 前記研削粉分離装置に回収ラインを接
続し、この回収ラインに回収液貯留部を有する回収タン
クを接続し、この回収液貯留部に循環ポンプを接続し、
この循環ポンプの吐出口に循環ラインを接続し、この循
環ラインを前記噴射ノズルに接続してなることを特徴と
する請求項9記載の金属廃棄物の除染処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7170739A JP3015713B2 (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 金属廃棄物の除染処理方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7170739A JP3015713B2 (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 金属廃棄物の除染処理方法およびその装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0921898A true JPH0921898A (ja) | 1997-01-21 |
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ID=15910493
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1995
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