JP5187296B2 - 屋外端末装置 - Google Patents

屋外端末装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5187296B2
JP5187296B2 JP2009239223A JP2009239223A JP5187296B2 JP 5187296 B2 JP5187296 B2 JP 5187296B2 JP 2009239223 A JP2009239223 A JP 2009239223A JP 2009239223 A JP2009239223 A JP 2009239223A JP 5187296 B2 JP5187296 B2 JP 5187296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker hole
terminal device
notch
outdoor terminal
speaker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009239223A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011087175A (ja
Inventor
有希 保科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Wave Inc
Original Assignee
Denso Wave Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Wave Inc filed Critical Denso Wave Inc
Priority to JP2009239223A priority Critical patent/JP5187296B2/ja
Publication of JP2011087175A publication Critical patent/JP2011087175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5187296B2 publication Critical patent/JP5187296B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

本発明は、屋外に設置される屋外端末装置に関する。
例えばセキュリティ装置の端末装置のように屋外に設置される屋外端末装置は、常に風雨に晒される。このような屋外端末装置は、内部に電子機器を収容している。そのため、従来の屋外端末装置は、高い水密性を確保するために、密閉に近い構造が採用されている。一方、近年では、音声による案内や警告を行うために、スピーカを備える屋外端末装置が普及しつつある。このようなスピーカを備える屋外端末装置の場合、水密性を確保するために密閉構造を採用すると、スピーカから発せられた音声が外部へ放出されにくくなる。そのため、希望する音量を確保するためにはスピーカの大型化、すなわち屋外端末装置自体の大型化を招くという問題がある。そこで、屋外端末装置の大型化を招くことなく十分な音量を確保するためには、スピーカから発せられた音声を外部へ放出するためのスピーカ穴が必要となる。しかし、スピーカ穴のような開口を形成すると、このスピーカ穴から水の浸入を招くおそれがあり、水密性が低下するという問題がある。
そこで、音量の確保と水密性の確保とを両立することを目的として特許文献1が公知である。特許文献1の場合、音声を案内する穴の形状を工夫することにより、音声の放出を確保しつつ、水の浸入を規制している。しかしながら、特許文献1の場合、穴の構造の複雑化により、音声が案内される方向の全長が拡大し、機器の体積も大型化を招くという問題がある。
特開2009−63859号公報
そこで、本発明の目的は、大型化を招くことなく、音量の確保と水密性の確保とを両立する屋外端末装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、本体ケースは、スピーカ穴の周囲に外側隆起部を備えている。外側隆起部は本体ケースの天板部から本体ケースを覆うカバー側へ突出しているため、本体ケースとカバーとの間には外側隆起部に囲まれた隙間空間部が形成される。スピーカ穴は、この隙間空間部に開口している。外側隆起部は、隙間空間部の内側と外側とを接続する切欠部を有している。また、隙間空間部においてスピーカ穴と切欠部との間には、平面視が略T字形状の内側隆起部が設けられている。この内側隆起部は、外側隆起部と接していないため、外側隆起部との間にスピーカから発せられた音が通る隙間が形成される。そのため、スピーカから発せられた音は、スピーカ穴、隙間空間部および切欠部を経由して本体ケースの外側へ放出される。これにより、スピーカの大型化を招くことなく音量が確保される。一方、隙間空間部は、切欠部を経由して外部に接続しているため、水の浸入を招くおそれがある。請求項1記載の発明の場合、切欠部は重力方向においてスピーカ穴よりも下方に設けられているため、切欠部から水が浸入しても、その水に加わる重力、外側隆起部とT字形状の内側隆起部との間に形成される迷路状の隙間、内側隆起部と外側隆起部との間の毛細管現象、および内側隆起部において水に加わる表面張力などの相互作用によって、スピーカ穴側への水の浸入は制限される。特に、内側隆起部をT字形状とすることにより、水平部の両端部において外側隆起部との間に隙間を形成しつつ、この隙間と切欠部との間に空間が確保される。一方、切欠部の内径、および内側隆起部と外側隆起部との間の隙間は、スピーカからの音の放出を容易にしつつ、水の浸入を防止するために微小である。そのため、内側隆起部と外側隆起部との間の隙間では、毛細管現象が生じやすい。また、本明細書中における重力方向とは、例えば家屋などの建造物の壁に屋外端末装置を取り付けた状態で定義している。屋外端末装置は、ユーザによって操作されるため、当然にカバーの平面状の部分が建造物の壁と平行にユーザに向けて正対する。このように屋外端末装置を壁に取り付けた状態で重力方向の上下を定義している。したがって、構造の複雑化にともなう大型化を招くことなく、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
請求項2記載の発明では、スピーカ穴は隙間空間部の上端に設けられている。これにより、重力方向において下方にある切欠部からスピーカ穴への水の移動は重力に逆らうこととなる。そのため、切欠部から隙間空間部へ浸入した水は、スピーカ穴へ到達しにくくなる。したがって、水密性をより高めることができる。
請求項3記載の発明では、内側隆起部の上端は重力方向において隙間空間部の中央よりも上方に設けられている。これにより、重力方向において下方にある切欠部からスピーカ穴への水の移動は、内側隆起部によって制限される。したがって、水密性をより高めることができる。
請求項4記載の発明では、内側隆起部の水平部の端部と外側隆起部との間の距離は、切欠部の内径よりも小さい。スピーカ穴から切欠部に向かう音の経路は、内側隆起部の水平部の各端部と外側隆起部との間に形成される。すなわち、この音の経路は、水平部の両端にそれぞれ設けられるため、この水平部の各端部と外側隆起部との間の距離を小さくしても、音の経路は十分な断面積が確保される。これにより、切欠部の内径よりも水平部の端部と外側隆起部との間の距離を小さくしても、スピーカ穴からの音は切欠部から外部へ十分な音量で放出される。一方、水平部の各端部と外側隆起部との間の距離を切欠部の内径よりも小さくすることにより、切欠部から浸入した水は水平部と外側隆起部との間を通過しにくくなる。したがって、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
請求項5記載の発明では、外側隆起部は左辺部および右辺部にそれぞれ切欠部を有している。これにより、切欠部の断面積は、より拡大する。そのため、外部へ放出される音の音量は十分に確保される。また、この切欠部は、隙間空間部側の内端部から外端部へかけて重力方向下方へ傾斜している。そのため、切欠部の外端部から隙間空間部側へ浸入する水は、傾斜する切欠部を重力に逆らって移動することとなる。その結果、水は、隙間空間部へ到達しにくくなる。したがって、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
本発明の第1実施形態による屋外端末装置の構成の概略を示す分解斜視図 第1実施形態による屋外端末装置を建造物に取り付けた状態を示す断面図 第1実施形態による屋外端末装置の機能領域部の正面視を示す模式図 比較例1の機能領域部の正面視を示す模式図 比較例2の機能領域部の正面視を示す模式図 比較例3の機能領域部の正面視を示す模式図 音圧に関する検証データを示す概略図 水密性に関する検証データを示す概略図 第2実施形態による屋外端末装置の図1に相当する図
以下、屋外端末装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態による屋外端末装置を図1および図2に示す。屋外端末装置10は、例えばセキュリティ装置あるいは空調機器などへ制御を入力するための装置であり、家屋の外部すなわち屋外に設置される。なお、図1および図2を初めとして本明細書の説明中において、重力方向および水平方向とは、図2に示すように屋外端末装置10を建造物11に設置した状態を基準とする。また、本明細書における重力方向および水平方向とは、重力方向および水平方向と完全に一致する場合に限らず、許容できる程度の誤差を含むものである。
屋外端末装置10は、本体ケース12、およびカバー13を備えている。本体ケース12は、壁部14および天板部15を有している。壁部14は、筒状に形成されており、図1および図2に示す第1実施形態の場合、四角筒状に形成されている。なお、壁部14は、四角筒状に限らず、円筒状や多角筒状など任意に設定することができる。壁部14は、その一方の端部が天板部15によって覆われている。壁部14は、図2に示すように天板部15と反対側の端部が底部16によって塞がれている。壁部14、天板部15および底部16は、互いに一体に成形、または別体に成形されている。なお、壁部14の天板部15と反対側の端部は、底部16を設けることなく開放されていてもよい。本体ケース12は、この壁部14と天板部15との間に、容器状の収容室17を形成している。この収容室17には、例えば電子部品21やスピーカ22などの機器が収容されている。天板部15は、図1に示すように中央部分に機能領域部23を有している。
カバー13は、図1および図2に示すようにメインカバー24およびサブカバー25から構成されている。メインカバー24は、図1に示すように天板部15の機能領域部23に対応する部分に開口26を有する板状に形成されている。メインカバー24は、機能領域部23を除く天板部15の壁部14と反対側を覆う。メインカバー24は、例えばスナップフィットなどにより天板部15に嵌合している。サブカバー25は、天板部15の機能領域部23を覆う。サブカバー25は、例えばシリコン樹脂などの柔軟な材料で形成され、機能領域部23の壁部14と反対側を覆っている。サブカバー25は、例えば接着剤や両面粘着テープなどにより機能領域部23に貼り付けられている。カバー13は、機能領域部23にサブカバー25を貼り付けた後、開口26にサブカバー25を収容しつつメインカバー24を取り付けることにより、本体ケース12に装着される。
屋外端末装置10は、図2に示すように家屋や塀などの建造物11に取り付けられている。具体的には、屋外端末装置10は、壁部14に対応する部分が建造物11に埋め込まれ、天板部15およびカバー13に相当する部分が建造物11の外側に露出している。これにより、電子部品21やスピーカ22など収容室17に収容されている部品は、建造物11の内側に位置する。このとき、天板部15は、建造物11の外壁面27に沿って、すなわち重力方向の上下へ延びて建造物11に取り付けられる。このように、屋外端末装置10は、ユーザによって操作されるため、カバー13の平面状の部分がユーザに正対する、すなわち建造物11の壁と平行に設けられる。したがって、本実施形態を含む本明細書中では、図2に示すように屋外端末装置10を建造物11の壁に取り付けた状態において、重力方向の上下を定義している。
本体ケース12は、図1および図2に示すようにスピーカ穴31、外側隆起部32および内側隆起部33を有している。スピーカ穴31は、天板部15の機能領域部23において天板部15を板厚方向に貫いている。スピーカ穴31は、収容室17に収容されるスピーカ22の近傍に設けられている。これにより、スピーカ22から発生する音声は、スピーカ穴31を経由して収容室17の外部すなわちカバー13側へ導かれる。
外側隆起部32は、スピーカ穴31の周囲に設けられている。外側隆起部32は、天板部15の端面35からカバー13側へ突出している。これにより、外側隆起部32は、天板部15とカバー13との間に、自身の厚さに対応する隙間空間部37を形成する。スピーカ穴31の端部すなわちスピーカ穴31のカバー13側の端部は、この隙間空間部37に開口している。また、外側隆起部32は、スピーカ穴31を包囲する一部に隙間空間部37の外側と内側とを接続する切欠部39を有している。切欠部39は、重力方向においてスピーカ穴31よりも下方に位置している。
外側隆起部32は、図3に示すようにスピーカ穴31を囲む形状である。これにより、外側隆起部32は、上辺部41、下辺部42、左辺部43および右辺部44を有している。図3に示す平面視において、上辺部41は重力方向においてスピーカ穴31の上方に位置し、下辺部42はスピーカ穴31の下方に位置している。左辺部43は上辺部41および下辺部42の左端部同士を接続し、右辺部44は上辺部41および下辺部42の右端部同士を接続する。第1実施形態の場合、スピーカ穴31は、上辺部41に近接して、すなわち隙間空間部37の上端に設けられている。また、切欠部39は、左辺部43において隙間空間部37の内側と外側とを接続している。
内側隆起部33は、隙間空間部37においてスピーカ穴31と切欠部39との間に設けられている。この内側隆起部33も、外側隆起部32と同様に天板部15の端面35からカバー13側へ突出している。内側隆起部33は、水平部45および垂直部46を有している。水平部45は、重力方向に対し垂直な水平方向へ延びている。垂直部46は、水平部45の中央から重力方向下方へ延びている。これにより、内側隆起部33は、平面視において略T字形状に形成されている。
内側隆起部33は、その上端が重力方向において隙間空間部37の中央よりも上方に設けられている。具体的には、内側隆起部33の水平部45の上端47は、隙間空間部37の重力方向の中央よりも上方に位置している。この内側隆起部33の水平部45の両端部と外側隆起部32との間、すなわち水平部45の左端部51と左辺部43との間、および水平部45の右端部52と右辺部44との間の距離は、切欠部39の内径すなわち切欠部39を形成する外側隆起部32の対向する端部間の距離よりも小さく設定されている。つまり、図3において、左端部51と左辺部43との間の距離、および右端部52と右辺部44との間の距離をいずれもD1とし、切欠部39の内径をD2とすると、D1<D2である。なお、左端部51と左辺部43との間の距離と、右端部52と右辺部44との間の距離は、異なっていてもよい。
次に、第1実施形態による屋外端末装置10の作用を、比較例と比較しながら説明する。
ここで、比較例について説明する。比較の対象とする比較例は、図4から図6に示すように天板部15の機能領域部23の形状が異なる三つを用意した。比較例1は、図4に示すように機能領域部23にスピーカ穴を含む構造体が設けられていない。すなわち、比較例1は、平坦な機能領域部23を有している。比較例2は、図5に示すように機能領域部23にスピーカ穴31のみを有している。比較例3は、図6に示すように機能領域部23にスピーカ穴31および外側隆起部32を有している。これら比較例1から比較例3は、機能領域部23の形状以外は上述の第1実施形態と同一である。これら比較例1から比較例3は、いずれも第1実施形態と同様にメインカバー24およびサブカバー25からなるカバー13によって覆われている。
スピーカ22から発せられる音の大きさを評価するために、第1実施形態による屋外端末装置10および比較例1から比較例3は、スピーカ22から同一の大きさの音声を発し、屋外端末装置10から1m離れた位置での音圧を測定した。また、屋外端末装置10の水密性を評価するために、屋外端末装置10のカバー13側においてその正面および周囲から水を散布した。
<音圧の評価>
以上の条件により測定した音圧について、図7に示す。第1実施形態の場合、74.7dBの音圧が得られた。これに対し、比較例1では60.4dB、比較例2では62.0dB、比較例3では71.0dBが得られた。通常、屋外端末装置10から1mの位置で60dBの音圧があれば十分と考えられるものの、例えば「ら」行の音など聞き分けが困難な音の場合、70dB以上の音圧が得られることが望ましい。そこで、屋外端末装置10から1mの位置で70dB以上の音圧が得られたものを合格とした。その結果、第1実施形態および比較例3が合格となった。
機能領域部23は、カバー13を構成するサブカバー25によって覆われている。そのため、スピーカ穴31が設けられていない比較例1、およびスピーカ穴31が設けられているもののスピーカ穴31の開口する端部がサブカバー25で覆われる比較例2は、得られる音圧が不十分である。これに対し、第1実施形態および比較例3は、外側隆起部32によって囲まれた隙間空間部37にスピーカ穴31が開口している。この場合、スピーカ22から発せられスピーカ穴31を経由して外側隆起部32とサブカバー25とに囲まれた隙間空間部37に導入された音は、外側隆起部32の切欠部39を経由して隙間空間部37の外側へ放出される。これにより、第1実施形態および比較例3では、比較例1および比較例2と比較してより大きな音圧が得られる。第1実施形態の場合、スピーカ穴31と切欠部39との間には、内側隆起部33が設けられている。この場合でも、スピーカ穴31から隙間空間部37へ導入された音は、内側隆起部33と外側隆起部32との間を経由して切欠部39へ到達する。
<水密性の評価>
次に、水密性の評価について図8に示す。第1実施形態の場合、水漏れは確認されなかった。また、比較例1および比較例2についても水漏れは確認されなかった。これに対し、比較例3では水漏れが確認された。この水漏れは、スピーカ穴31を経由して収容室17の内側まで水が浸入した場合を不合格とした。その結果、第1実施形態、比較例1および比較例2が合格となった。
機能領域部23は、上述の通りサブカバー25によって覆われている。そのため、スピーカ穴31が設けられていない比較例、およびスピーカ穴31が設けられているもののスピーカ穴31の開口する端部がサブカバー25で覆われている比較例2は、水密性が高く、収容室17への水の浸入は生じない。これに対し、比較例3では、外側隆起部32の左辺部43に切欠部39を有するため、横方向からの水はこの切欠部39を経由して隙間空間部37へ浸入する。隙間空間部37へ浸入した水は、切欠部39からのさらなる水の浸入あるいは切欠部39から吹き込む空気によって隙間空間部37を形成する天板部15の端面35に沿ってスピーカ穴31へ到達する。その結果、比較例3の場合、隙間空間部37へ浸入した水の一部は、スピーカ穴31から収容室17側へ浸入する。このような比較例3の場合、スピーカ穴31から収容室17側に浸入する水漏れは、にじむ程度である。しかし、このにじむ程度の水漏れであっても、収容室17に収容されているスピーカ22および電子部品21には大きな影響を及ぼす。このように、比較例3の場合、切欠部39は音の放出には有利に作用するものの、水の浸入には不利になる。
一方、図3に示す第1実施形態の屋外端末装置10の場合、比較例3と同様に外側隆起部32に切欠部39を有しているものの、この切欠部39からスピーカ穴31までの間に内側隆起部33が設けられている。これにより、切欠部39から隙間空間部37へ浸入した水は、スピーカ穴31側へ移動するとき、内側隆起部33によって移動が制限される。この隙間空間部37に浸入した水は、重力、微小な隙間における毛細管現象による力、および外側隆起部32または内側隆起部33の表面における表面張力などの相互作用を受ける。そのため、切欠部39から内側隆起部33の水平部45の左端部51と外側隆起部32の左辺部43との間の微小な隙間を通過した水は、水平部45の上端47すなわち水平部45のスピーカ穴31側の端面に沿って右方へ流れる。
これは、主として毛細管現象により左端部51と左辺部43との間の微小な隙間を通過した水が水平部45の上方の空間へ到達することにより、その水は空間側と水平部45のスピーカ穴31側の端面とに分岐する。このとき、水には重力が加わるため、水はより移動が容易な水平部45の端面側に沿って流れる。その結果、左端部51と左辺部43との間を通過した水は、スピーカ穴31側への移動が制限される。この場合、切欠部39の内径、および外側隆起部32と内側隆起部33との間の隙間は、スピーカ22からの音の放出を容易にしつつ、水の浸入を防止するために微小である。そのため、外側隆起部32と内側隆起部33との間の隙間は、毛細管現象が容易に生じる程度の距離である。
そして、水平部45の上端47に沿って右方へ流れた水は、主として毛細管現象により水平部45の右端部52と外側隆起部32の右辺部44側との間の微小な隙間を経由して水平部45の下方へ案内される。その結果、切欠部39から隙間空間部37へ浸入した水は、スピーカ穴31側へ到達することなく、T字形状の内側隆起部33によって内側隆起部33を挟んで切欠部39の反対側へ案内される。したがって、第1実施形態では、高い水密性を確保することができる。
また、第1実施形態の場合、水平部45の左端部51と外側隆起部32の左辺部43との間の距離D1、および右端部52と右辺部44との間の距離D1は、切欠部39の内径D2に比較して小さい。そのため、切欠部39から浸入した水は、距離が小さな水平部45の左端部51と外側隆起部32の左辺部43との間の隙間でスピーカ穴31側への移動が制限される。一方、この水平部45と外側隆起部32との間の隙間を小さくしても、水平部45はその両端において外側隆起部32との間にそれぞれ隙間を形成している。そのため、スピーカ穴31から発せられた音の通路は、水平部45の両端側において断面積が十分に確保される。したがって、第1実施形態では、水密性を確保しつつ、音の通路の確保を図ることができる。
以上のように、第1実施形態では、本体ケース12は、スピーカ穴31の周囲に外側隆起部32を備えている。これにより、本体ケース12とカバー13との間には外側隆起部32に囲まれた隙間空間部37が形成される。スピーカ穴31は、この隙間空間部37に開口している。外側隆起部32は、隙間空間部37の内側と外側とを接続する切欠部39を有している。また、隙間空間部37においてスピーカ穴31と切欠部39との間には、平面視が略T字形状の内側隆起部33が設けられている。この内側隆起部33は、外側隆起部32と接していないため、外側隆起部32との間にスピーカ22から発せられた音が通る隙間を形成する。そのため、スピーカ22から発せられた音は、スピーカ穴31、隙間空間部37および切欠部39を経由して本体ケース12の外側へ放出される。これにより、スピーカ22の大型化を招くことなく音量が確保される。一方、隙間空間部37は、切欠部39を経由して外部に接続しているため、水の浸入を招くおそれがある。第1実施形態の場合、切欠部39は重力方向においてスピーカ穴31よりも下方に設けられているため、切欠部39から水が浸入しても、その水に加わる重力、外側隆起部32とT字形状の内側隆起部33との間に形成される迷路状の隙間、内側隆起部33と外側隆起部32との間の毛細管現象、ならびに外側隆起部32および内側隆起部33の表面において水に加わる表面張力などの相互作用によって、スピーカ穴31側への水の浸入は制限される。したがって、構造の複雑化にともなう大型化を招くことなく、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
特に、第1実施形態の場合、内側隆起部33をT字形状とすることにより、水平部45の両端部において外側隆起部32との間に隙間を形成しつつ、この隙間と切欠部39との間に空間が確保される。これにより、切欠部39から水が浸入しても、浸入した水はまず内側隆起部33の水平部45および垂直部46と外側隆起部32との間に区画される空間に流入する。そのため、水は、この空間よりも上方へ位置する水平部45と外側隆起部32との間の隙間へ浸入しにくくなる。したがって、内側隆起部33を略T字形状に形成することにより、スピーカ穴31側への水の浸入をより低減することができるとともに、音量も確保することができる。
また、第1実施形態では、スピーカ穴31は、隙間空間部37の上端、すなわち外側隆起部32の上辺部41に隣接して設けられている。これにより、重力方向において下方にある切欠部39からスピーカ穴31への水の移動は重力に逆らうこととなる。そのため、切欠部39から隙間空間部37へ浸入した水は、スピーカ穴31へより到達しにくくなる。したがって、水密性をより高めることができる。
第1実施形態では、内側隆起部33の上端は、重力方向において隙間空間部37の中央よりも上方に設けられている。これにより、重力方向において下方にある切欠部39からスピーカ穴31への水の移動は、中央よりも上方にある内側隆起部33によって制限される。したがって、水密性をより高めることができる。
第1実施形態では、内側隆起部33の水平部45の各端部と外側隆起部32との間の距離は、切欠部39の内径よりも小さい。スピーカ穴31から切欠部39に向かう音の経路は、内側隆起部33の水平部45の各端部と外側隆起部32との間に形成される。すなわち、この音の経路は、水平部45の両端にそれぞれ設けられるため、この水平部45の各端部と外側隆起部32との間の距離を小さくしても、音の経路は十分な断面積が確保される。これにより、切欠部39の内径よりも水平部45の各端部と外側隆起部32との間の距離を小さくしても、スピーカ穴31からの音は切欠部39を経由して外部へ十分な音量で放出される。一方、水平部45の各端部と外側隆起部32との間の距離を切欠部39の内径よりも小さくすることにより、切欠部39から浸入した水は水平部45の各端部と外側隆起部32との間を通過しにくくなる。したがって、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態による屋外端末装置を図9に基づいて説明する。
第2実施形態の場合、屋外端末装置10は、外側隆起部32の形状が第1実施形態と異なる。第2実施形態の場合、外側隆起部32は、上辺部61、下辺部62、左辺部63および右辺部64を有している。そして、外側隆起部32は、左辺部63および右辺部64にそれぞれ切欠部65を有している。切欠部65は、左辺部63および右辺部64において隙間空間部37側の内端部から外側隆起部32の外側の外端部にかけて下方へ傾斜している。また、切欠部65の内端部すなわち隙間空間部37側の端部は、内側隆起部33の水平部45よりも下方に位置している。
外側隆起部32は、水平部45の下方側に位置する部分が隙間空間部37の内側、すなわち垂直部46側へ突出している。これにより、内側隆起部33の両端部と外側隆起部32との間は、切欠部65の内径に比較して距離が小さく形成されている。
第2実施形態では、外側隆起部32は、左辺部63および右辺部64にそれぞれ切欠部65を有している。これにより、切欠部65の断面積は、第1実施形態に比較してより拡大する。そのため、外部へ放出される音の音量は十分に確保される。また、この切欠部65は、隙間空間部37側の内端部から外端部へかけて重力方向下方へ傾斜している。そのため、切欠部65の外端部から隙間空間部37側へ浸入する水は、傾斜する切欠部65を重力に逆らって移動することとなる。その結果、水は、隙間空間部37へ到達しにくくなる。したがって、音量の確保と水密性の確保とを両立することができる。
(その他の実施形態)
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
例えば、上述の複数の実施形態においてスピーカ穴31は、左右方向の中心が内側隆起部33の左右方向の中心とほぼ一致する位置に設ける例について説明した。しかし、スピーカ穴31は、内側隆起部33に対し左方または右方へずらして配置してもよい。また、スピーカ穴31は、矩形状に限らず、円形や多角形状など任意の形状とすることができる。
図面中、10は屋外端末装置、12は本体ケース、13はカバー、14は壁部、15は天板部、17は収容室、21は電子部品、22はスピーカ、31はスピーカ穴、32は外側隆起部、33は内側隆起部、37は隙間空間部、39、65は切欠部、41、61は上辺部、42、62は下辺部、43、63は左辺部、44、64は右辺部、45は水平部、46は垂直部を示す。

Claims (5)

  1. 筒状の壁部、および前記壁部の一方の端部を覆う天板部を有し、前記壁部と前記天板部とから区画される収容室に電子部品およびスピーカを収容する本体ケースと、
    前記天板部の前記壁部と反対側を覆うカバーと、を備える屋外端末装置であって、
    前記本体ケースは、
    前記天板部を貫いて前記スピーカから発生する音声を前記収容室の外部へ導くスピーカ穴と、
    前記天板部から前記カバー側へ突出して前記スピーカ穴の周囲に設けられ、前記カバーとの間に前記スピーカ穴の端部が開口する隙間空間部を形成し、重力方向において前記スピーカ穴よりも下方に前記隙間空間部の内側と外側とを接続する切欠部を有する外側隆起部と、
    前記隙間空間部において前記スピーカ穴と前記切欠部との間に、前記天板部から前記カバー側へ突出して前記外側隆起部に接することなく設けられ、水平方向へ延びる水平部、および前記水平部の中央から重力方向下方へ延びる垂直部を有する平面視が略T字形状の内側隆起部と、
    を備えることを特徴とする屋外端末装置。
  2. 前記スピーカ穴は、前記隙間空間部の上端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の屋外端末装置。
  3. 前記内側隆起部の上端は、重力方向において前記隙間空間部の中央よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の屋外端末装置。
  4. 前記水平部の端部と前記外側隆起部との間の距離は、前記切欠部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1、2または3記載の屋外端末装置。
  5. 前記外部隆起部は、重力方向において前記スピーカ穴の上方に位置する上辺部、重力方向において前記スピーカ穴の下方に位置する下辺部、前記上辺部および前記下辺部の左端同士を接続する左辺部、ならびに前記上辺部および前記下辺部の右端同士を接続する右辺部を有し、
    前記切欠部は、前記左辺部および前記右辺部にそれぞれ設けられ、前記隙間空間部側の内端部から外端部へかけて重力方向下方へ傾斜し、前記内端部が前記内側隆起部の前記水平部よりも下方に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の屋外端末装置。
JP2009239223A 2009-10-16 2009-10-16 屋外端末装置 Active JP5187296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239223A JP5187296B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 屋外端末装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239223A JP5187296B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 屋外端末装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011087175A JP2011087175A (ja) 2011-04-28
JP5187296B2 true JP5187296B2 (ja) 2013-04-24

Family

ID=44079795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009239223A Active JP5187296B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 屋外端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5187296B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5759909B2 (ja) * 2012-01-23 2015-08-05 アンデン株式会社 筺体構造

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2903200B2 (ja) * 1994-11-10 1999-06-07 株式会社小糸製作所 車輌用灯具
JPH0936568A (ja) * 1995-07-24 1997-02-07 Yazaki Corp 箱用カバーの止水構造
JP2000113725A (ja) * 1998-10-06 2000-04-21 Ichikoh Ind Ltd 車両用装置の呼吸構造
JP2001332871A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Sumitomo Wiring Syst Ltd 電子機器
JP4413771B2 (ja) * 2004-12-28 2010-02-10 Hoya株式会社 防水機能を備えたカメラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011087175A (ja) 2011-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210046346A1 (en) Fire detection apparatus
JP5187296B2 (ja) 屋外端末装置
US9328935B2 (en) Housing structure
JP2012256250A (ja) 煙感知器
JP5943253B2 (ja) 電気機器の筺体構造
JP2004312156A (ja) 音響用開口部の排水構造
JP4766670B2 (ja) 防災防犯機器の防水構造
JP7169107B2 (ja) 火災検出装置
JP6034214B2 (ja) 発信機
US20200134999A1 (en) Alarm apparatus
JP2020035296A (ja) 火災検出装置
JP5237190B2 (ja) 防水構造を備えた水濡れ禁止機器付きカバー
JP7280025B2 (ja) 火災検出装置
TWM519680U (zh) 取暖換氣扇
JP7197378B2 (ja) カードリーダ
JP2014002663A (ja) 電気機器の水抜き構造
JP2014086962A (ja) 電気機器の防水構造
JP7197377B2 (ja) カードリーダ
JP2020102036A (ja) 火災検出装置
JP7445475B2 (ja) インターホン機器
JP7042129B2 (ja) 封止構造、及び火災検出装置
JP2011070389A (ja) 火災報知器
JP5316480B2 (ja) 屋外端末装置
JP5341119B2 (ja) 電子機器の筐体および電源分離型増幅器
JP2015031463A (ja) 空気調和機の室内機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5187296

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250