JP6034214B2 - 発信機 - Google Patents
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Description
なお、本明細書において、方向を示す上下とは、発信機を壁面等の取付面に取り付けた状態を基準に表示するものであり、例えば発信機を屋内に取り付けた場合には、「上」とは天井側で「下」とは床側である。また、発信機の構成部品の「面」の特定についても同様であり、「前面」とは壁面等の発信機を取り付ける取付面の表面と同じ側の面をいい、「背面」とは取付面の背面と同じ側の面をいう。
このように、押ボタンのストロークの確保と前記機構の収納の要請から、押ボタンを格納する押ボタン格納部にはある程度の空間が形成されている。その一方で、発信機は建物の廊下等の壁面のように雨等がかかるような場所に設置されることがあるため、押ボタン格納部への水の浸入を防止する必要がある。
押ボタン格納部には、空間を形成しつつ高い防滴性能が要求される。
そのため、特許文献1のような構造の発信機を壁面等の取付面に取り付ける際には、発信機の背面と取付面との間に設置する防滴パッキンとして、単なる板状のものではなく、本体の側面(本体の周面とカバー体との境界)を覆うことができる形状のものを用いる必要がある。
前記押ボタン格納部は、前記押ボタンを格納する空間部を囲む周壁部と、前記空間部を覆うように装着される有底枠体状の蓋体とを備え、
該蓋体の装着状態において、前記蓋体の枠部内周面が前記周壁部の外周面に当接すると共に前記周壁部の上端面が前記蓋体の底面に当接するように構成されていることを特徴とするものである。
以下に発信機1の各構成を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
押ボタン格納部7は、発信スイッチ4(図4参照)を作動させるための押ボタン3を格納する部位である。
押ボタン格納部7は、押ボタン3を格納する空間部6を囲む周壁部9と、空間部6を覆うように装着される有底枠体状の蓋体11とを備えている。
蓋体11には、押ボタン3を外部から操作可能にするための押ボタン用開口部11bが設けられている。
また、押ボタン格納部7内の空間部6には、図4に示すように、本体部5側に押下可能に設けられている押ボタン3と、押ボタン3の押下状態を保持する保持片10とが設けられている。
押ボタン格納部7内には、保持片10が、下方の押ボタン3に向かって出没可能に設けられており、コイルバネ8によって常時、押ボタン3側に付勢されている。そして、保持片10は、押ボタン3が押下されたときに、押ボタン3の爪部3aと係止して、押ボタン3の押下状態を保持する。
このように構成することで、周壁部9と蓋体11の枠部11a内周面との接触面積を大きくでき、高い防滴性能を実現できる。
このため、発信機1の取付時において、押ボタン格納部7の側面を特殊な形状の防滴パッキンで覆う必要がなく、その分コスト削減ができる。なお、水滴の他に埃の侵入も防止できるのは言うまでもない。
また、周壁部9と蓋体11の当接面積が広いので、押ボタン格納部7の側方に物がぶつかる等の外力が作用しても蓋体11が外れにくく、また剛性も高いという効果もある。
なお、蓋体11を押ボタン格納部7に取り付ける際に、排水スリット9aおよび排水スリット11cを連通させるために、蓋体11の正確な位置合わせが可能になる位置合わせ手段が備えられている。具体的には、排水スリット9a下方のフランジ部9bに排水スリット9aより小さな突起があり、その突起が排水スリット11cにガイドされることにより、蓋体11は押ボタン格納部7に対して所定の方向で取り付けられることになる。
本体部5は、図1〜図3に示す通り、箱状からなり押ボタン格納部7の背面側にあって発信スイッチ4等を収容する。本体部5の背面側下部には、図示しない受信機等と外部配線13(図7参照)で接続するための端子部21が設けられている(図2、図6参照)。本体部5の背面には、端子部21を覆う防滴カバー23が設けられており、防滴カバー23は開閉自在のカバー蓋体23bを有している(図5参照)。
端子部21と防滴カバー23について以下に詳細に説明する。
図6に示すように、本体部5の背面下部には端子部21が設けられ、端子部21には複数の端子21aが一列に配置されている。
端子部21には、図7に示すように外部配線13が下方から接続されるようになっている。外部配線13を端子部21の下方から接続すると、例えば、図8に示すように、外部配線13を上方に引き回す場合においては、外部配線13を端子部21の下方で折り返すことになる。従って、図8に示すように、外部配線13を伝う水滴51は外部配線13の折り返し箇所で落下するため、端子部21に水滴51が侵入することがない。
防滴カバー23は開閉自在のカバー蓋体23bを有しており、カバー蓋体23bは、上部に設けられたヒンジ部23aを基軸にして開閉自在になっている。カバー蓋体23bを閉じることで、端子部21を背面側から覆い、端子部21に水滴等がかかるのを防止する。なお、防滴カバー23の下面側は、図2に示すように、開口しており、端子部21に接続された外部配線13の引き出しが可能になっている。
外部配線13の接続後はカバー蓋体23bを閉じるだけで端子部21を水滴から保護することができ、従来のようにゴム製のカバーで端子部21を覆うような手間のかかる作業は必要ない。
さらに、カバー蓋体23bの裏側には支持部25が備えられている。そのため、発信機1の設置者が外部配線13を発信機1に接続する際に、カバー蓋体23bを開けた後、手をカバー蓋体23bから放したとしても、防滴カバー23本体の上辺に支持部25が当接し、カバー蓋体23bは開放状態を維持することになる。これにより、発信機1の設置者は、カバー蓋体23bの開放を維持するために、手でカバー蓋体23bを持っている必要がなく、容易に外部配線13を発信機1に接続することができる。
なお、防滴カバー23を樹脂で成形する場合には、成形の際に例えばストリップゲージなどを設けてもよい。
取付面41には、予め、発信機1の本体部5が挿入可能な開口部41a(図4参照)と、開口部41aの左右両縁に発信機1をねじ固定するためのねじ孔(図示なし)を設けておく。
次に、カバー蓋体23bを閉じて端子部21を水滴から保護する(図7参照)。このように、単にカバー蓋体23bを閉じればよいので手間がかからない。
3 押ボタン
3a 爪部
4 発信スイッチ
5 本体部
6 空間部
7 押ボタン格納部
7a ネジ孔
8 コイルバネ
9 周壁部
9a 排水スリット
9b フランジ部
10 保持片
11 蓋体
11a 枠体
11b 押ボタン用開口部
11c 排水スリット
13 外部配線
21 端子部
21a 端子
23 防滴カバー
23a ヒンジ部
23b カバー蓋体
25 支持部
31 防滴パッキン
41 取付面
41a 開口部
51 水滴
Claims (4)
- 発信スイッチを作動させるための押ボタンを格納する押ボタン格納部を有する発信機であって、
前記押ボタン格納部は、前記押ボタンを格納する空間部を囲む周壁部と、前記空間部を覆うように装着される有底枠体状の蓋体とを備え、
該蓋体の装着状態において、前記蓋体の枠部内周面が前記周壁部の外周面に当接すると共に前記周壁部の上端面が前記蓋体の底面に当接するように構成されていることを特徴とする発信機。 - 前記蓋体の枠部の外周面から前記押ボタンを格納する前記空間部まで連通する排水スリットを設けたことを特徴とする請求項1記載の発信機。
- 外部配線用の端子部を、背面側の下部に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の発信機。
- 前記端子部を背面側から覆うカバー蓋体を、背面上部側を基軸として開閉可能に設けたことを特徴とする請求項3記載の発信機。
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