JP5185766B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、不正に利益を得ようとする不正行為を防止し得るパチンコ遊技機に関する。
パチンコ遊技機において行われる不正行為の一つとして、遊技球の通過によって選出図柄を変動開始する入賞口に、磁石によって前面ガラス越しに遊技球を誘導する手口が知られている。また、入賞口に、開閉作動する可動翼片を備えた可変入賞装置が設けられた構成も知られており、この場合には、前記入賞口(可変入賞装置)の上方位置に、磁石によって前面ガラス越しに多量の遊技球を吸着保持しておき、可動翼片が開放駆動されるタイミングに合わせて保持した遊技球を一挙に落下させて入賞させる手口もある。
従来、このような磁石の使用による不正行為の防止手段としては、リードスイッチを用いたものが知られている。これは、遊技盤に配設された入賞口の上方位置に対応する遊技盤の裏面に、盲端状の取付孔を形成し、該取付孔内にリードスイッチを収納したものであり、磁石によってリードスイッチが閉成すると、警報ブザーや警報ランプが即座に作動するようになっている(特許文献1参照)。
また、不正行為としては、上記した磁石以外にも、遊技機を振動させたり、遊技機の隙間から薄板を挿入するなど様々な行為が報告されており、これら不正行為に対向する手段として、検知センサを設けて上記のように警報ブザーや警報ランプを作動するようにした構成が一般的である。
実開昭54−119476号公報
ところで、上記特許文献1に記載されている先行技術にあっては、リードスイッチが磁石を検知すると、警報ブザーや警報ランプが作動することによって、その不正行為を報知することはできるものの、警報ブザーや警報ランプが作動しても、パチンコ遊技機の遊技作動自体に変化はない。そのため、警報ブザーや警報ランプの作動中も、賞球の払い出しや遊技者に有利な当り遊技状態への移行は通常通り行われることから、不正行為による利益が発生し、不正行為を実質無効にすることができないという問題点がある。また、不正行為を検知して警報ブザーや警報ランプが作動しても、誤作動であると不正行為者が主張して不正行為を否認すれば、遊技店側が不正行為者による磁石の使用を直接確認していない限り、それ以上の追求ができないことが多い。さらに、不正行為者との間でトラブルに発展する場合もあり、遊技店側に被害が生じることもあり得る。以上のことから、不正行為を報知するだけでは、有効な不正防止手段にはなっていない。これは、磁石以外の不正行為にも共通する問題である。
本発明は、かかる従来の問題点を解消し、不正行為を確実に防止し得るパチンコ遊技機を提案するものである。
本発明は、遊技盤の前面側に配設された、選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、遊技盤の前面側に配設された、遊技球の通過を検知する球検知手段を備えた入賞口と、入賞口の球検知手段が遊技球を検知する毎に始動記憶を発生し、該始動記憶を消化することにより、図柄表示装置で選出図柄を変動開始してその停止図柄態様によって当り又はハズレを確定する遊技制御手段とを備えたパチンコ遊技機において、不正行為を検知して不正検知信号を発信する不正検知センサと、不正行為の発生を報知する不正報知装置と、遊技盤の背面側に配設された、ON作動により復帰信号を発信する復帰スイッチと、遊技盤の背面側に配設された、ON作動によりキャンセル信号を発信するキャンセルスイッチとを備えると共に、前記遊技制御手段は、不正検知信号の受信に従って、前記不正報知装置を駆動制御して不正行為の発生を報知すると共に、始動記憶を消化する処理を停止し、該不正検知信号の受信前に発生して消化処理を保留している全ての始動記憶を、不正前始動記憶として記憶保持し、且つ当該不正検知信号の受信後に発生して消化処理を保留した全ての始動記憶を不正後始動記憶として記憶保持する不正防止制御内容と、前記復帰信号の受信に従って、前記始動記憶の消化処理の停止を解除して、記憶保持している不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化開始する復帰制御内容と、前記キャンセル信号の受信に従って、前記始動記憶の消化処理の停止を解除して、記憶保持している不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化開始し、且つ全ての不正後始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するように処理するハズレ復帰制御内容とを備えていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
ここで、選出図柄としては、変動後に停止した停止図柄態様によって当り又はハズレを確定するためのものであり、一般的に設定されている特別図柄や普通図柄を適用可能である。そして、特別図柄と普通図柄の一方のみを選出図柄として適用しても良いし、両者を選出図柄として適用しても良い。また、不正行為としては、上述したように、磁石を用いた行為、振動による行為、薄板を挿入する行為など様々な行為に適用され、各不正行為を適正に検知し得る不正検知センサが適用される。例えば、磁石による不正行為に対しては、磁石の発生する磁気を検知して不正検知信号を発信する磁気センサが適用できる。この磁気センサは、上記入賞口の上方位置に対応する遊技盤内に配設される構成が好適である。これは、磁石によって遊技球を入賞口へ誘導する不正行為を確実に検知し得るためにである。また、不正報知装置としては、所定の警告音を発する警報ブザーや、所定の警告光を発する警報ランプなどが好適に用いられる。ここで、警告音や警告光は、他の音や光と明確に区別して、不正行為の発生を比較的容易に認識できるように特定の音や光の態様を設定することが好ましい。
かかる構成にあっては、不正検知センサにより不正行為を検知すると、始動記憶の消化処理を停止することから、消化処理を保留されている始動記憶および新たに発生した始動記憶を消化せず、選出図柄の変動とその停止図柄態様により生ずる当り又はハズレも生じない。ここで、一般的なパチンコ遊技機では、始動記憶の消化を保留する個数(以下、始動記憶数という)の上限数が予め設定されているため、例え、遊技球の発射を継続して始動記憶が発生しても、始動記憶数の上限数を越えて保留されない。そのため、始動記憶の消化処理を停止することによって、遊技を中断せざるをえなくなり、不正行為により始動記憶が発生しても、直ぐに消化されないためにその利益が供与されてしまうことを防止できる。。
そして、不正行為を検知すると、それを不正報知装置により報知するようにしていることから、遊技場側が不正行為の発生を直ぐに認知できると共に、不正行為が発覚したことを不正行為者へ認識させることができ、該不正行為が継続して実行されることを抑制できる。尚、不正報知装置による報知作動は、所定時間継続して作動するように制御しても良いし、復帰スイッチ又はキャンセルスイッチのON作動により作動停止するように制御しても良い。また、報知作動を停止するためのスイッチを別途設けるようにすることもできる。
さらに、不正行為を検知すると、その検知前に保留している始動記憶を不正前始動記憶として記憶保持し、検知後に発生した始動記憶を不正後始動記憶として記憶保持することにより、不正行為の検知前後で発生した始動記憶を区別するようにしている。これは、不正前始動記憶は、正常な遊技により発生した始動記憶であり、不正後始動記憶は、不正行為により得た始動記憶であると言えるためである。そして、本構成では、始動記憶の消化停止を解除するための復帰スイッチとキャンセルスイッチとを備えており、キャンセルスイッチがON作動した場合には、前記した不正後始動記憶を消化処理する際に、選出図柄がハズレ図柄で強制的に停止してハズレ確定するように制御している。これにより、不正行為により得た全ての始動記憶が強制的にハズレ確定されるため、該不正行為による利益が供与されない。そのため、不正行為が実質無効となるため、不正行為を防止することができ得る。尚、不正前始動記憶は、正常な遊技により発生しているとして、その消化処理により当り又はハズレを確定する通常通りの処理を行うようにしている。
上記した復帰スイッチは、そのON作動により、不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化処理を開始するためのものであり、両始動記憶共にその消化処理により当り又はハズレを確定する通常通りの処理を行う。そして、この復帰スイッチのON作動により実行される復帰制御内容と、キャンセルスイッチのON作動により実行されるハズレ復帰制御内容とは、該ハズレ復帰制御内容が全ての不正後始動記憶を強制的にハズレ確定する処理以外は同じ処理を行うことから、表面上は同様に遊技が再開する。一方、復帰スイッチと上記のキャンセルスイッチとは、遊技盤の裏側に配設されていることから、不正行為者が操作することができないと共に、遊技場の係員が操作する際にも、いずれのスイッチを操作したのか不正行為者に分かり難くなっている。このように復帰スイッチとキャンセルスイッチの操作が不正行為者に認識し難いこと、およびハズレ復帰制御内容によりハズレ確定する処理が内部制御であることから、不正行為者には復帰スイッチとキャンセルスイッチとのいずれを操作したのか直ぐに分かり難い。これにより、係員が明らかに不正行為であると認識される場合には、例え不正行為者が誤作動であると主張する等しても、キャンセルスイッチをON作動すれば、不正行為者とのトラブルを回避でき、且つ上記のように不正行為による利益供与を防ぎ得る。
また、上記のように、不正行為を検知すると、消化処理を保留した全ての始動記憶(不正前始動記憶および不正後始動記憶)を記憶保持することから、仮に不正行為の検知が誤作動により生じた場合にあっても、復帰スイッチのON作動により、記憶保持した始動記憶を順次消化することによって、健全な遊技者の利益を保全することができる。そのため、健全な遊技者との間でトラブルが発生することも防ぎ得る。
尚、不正後始動記憶を強制的にハズレとする処理としては、各不正後始動記憶を消化処理する際に、当り又はハズレの判定を実行せずにハズレであると確定して、当該ハズレに従って選出図柄を変動停止する制御を行うようにする処理、又は、各不正後始動記憶を消化処理する際に、当りかハズレかを判定し、当りであった場合のみハズレとして確定して、当該ハズレに従って選出図柄を変動停止する制御を行うようにする処理のいずれとすることもできる。
上述したパチンコ遊技機にあって、遊技制御手段は、キャンセル信号の受信に従って、所定の無効時間または遊技球の無効発射数を設定し、該無効時間が経過するまでの間または無効発射数に達するまでの間に発生した全ての始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するように処理する不正ペナルティ制御内容を備えている構成が提案される。ここで、無効時間は、キャンセル信号を受信すると時限消化を開始するようにしており、この無効時間の計測方法(時限消化する方法)としては、タイマーによる時間計測、カウンタによる計測のいずれの方法を用いても良い。また、無効発射数は、キャンセル信号を受信すると発射装置による遊技球発射をカウント開始して計測する。
かかる構成にあっては、不正行為を行った者に対して、キャンセルスイッチのON作動により始動記憶の消化処理が再開した後で、無効期間中または無効発射数に達するまでに発生した全ての始動記憶を強制的にハズレとするように制御して、不正行為者にペナルティを与えるようにしている。この場合には、不正行為者が発射する遊技球は実質的にムダ球となることから、比較的厳しいペナルティを課している。これにより、不正行為を防止する効果が一層向上する。
尚、不正行為者がキャンセルスイッチのON作動後に比較的短時間で遊技機から離れてしまうと、次に当該遊技機を使用する健全な遊技者が上記のペナルティを負うこともあり得ることから、この不正ペナルティ制御内容を中止するスイッチなどを設けることが好ましい。また、不正ペナルティ制御内容を、遊技者が交替するまでに要する時間に比して短い無効時間を設定するものとした場合には、次の健全な遊技者が前の不正行為者に課されたペナルティを負うことを防止でき得る。
本発明のパチンコ遊技機は、上述したように、不正行為を検知して発信した不正検知信号を不正検知センサから受信すると、不正報知装置を作動すると共に、始動記憶の消化処理を停止し、不正検知信号の受信前に保留している始動記憶を不正前始動記憶とし且つ不正検知信号の受信後に保留した始動記憶を不正後始動記憶として記憶保持する不正防止制御内容を実行し、遊技盤の背面側に配設した復帰スイッチがON作動された場合には、始動記憶の消化処理の停止を解除して、不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化処理開始する復帰制御内容を実行し、遊技盤の背面側に配設したキャンセルスイッチがON作動された場合には、記始動記憶の消化処理の停止を解除して不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化処理開始して、不正後始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するハズレ復帰制御内容を実行するようにした構成であるから、不正行為を検知すると、始動記憶を消化せず、当該消化により発生し得る利益が供与されない。そして、キャンセルスイッチのON作動により、全ての不正後始動記憶をハズレ確定することから、不正行為による利益が供与されないため、該不正行為を防止する作用効果を奏する。また、復帰スイッチ又はキャンセルスイッチは、不正行為者が操作できず且つスイッチ操作を確認し難いこと、および復帰制御内容とハズレ復帰制御内容は、内部処理であるために表面上では始動記憶の消化処理が再開しているだけであることから、不正行為と認識されればキャンセルスイッチをON作動するだけで、遊技店側と不正行為者との間でトラブルが発生することを回避しつつ、不正行為による利益を供与しない。さらに、復帰スイッチのON作動により、不正前始動記憶と不正後始動記憶とが順次消化されることから、健全な遊技者の利益を保全することもできる。
上述したパチンコ遊技機にあって、キャンセルスイッチのON作動に従って、無効時間または遊技球の無効発射数を設定し、無効時間の経過又は無効発射数の到達までに発生した全て始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するように処理する不正ペナルティ制御内容を備えた構成にあっては、不正行為者に対して、キャンセルスイッチのON作動後の一定期間中は当りによる利益が発生しないようにし、実質ムダ球を消化させるという厳しいペナルティを課すことにより、不正行為の防止効果を一層向上させ得る。
本発明にかかるパチンコ遊技機1の一実施例を添付図面に従って説明する。
本実施例のパチンコ遊技機1は、図1,2に示すように、遊技島設備に固定される木製の外枠2と、該外枠2の開口部分に取り付けられた遊技機本体3とから構成されている。
遊技機本体3は、板状の本体枠5を備え、この本体枠5が上記外枠2にヒンジ部材4を介して枢着されている。この本体枠5の前面側には前枠扉6が開閉可能に配設されており、本体枠5の背面側には裏機構板7が配設されている。この前枠扉6には、後述する遊技領域12を臨む前面ガラス14が配設されている。尚、この前面ガラス14は二枚のガラス板を間隙を介して積層した所謂ペアガラス構造となっている(図示省略)。
本体枠5には、上部から中央部にかけて合板製の遊技盤8が取り付けられている。この遊技盤8の前面にはガイドレール13が取り付けられており、該ガイドレール13によって略円形の遊技領域12と、発射された遊技球を遊技領域12に案内する案内通路20が区画される(図3参照)。遊技領域12内には、図示しない遊技釘、後述する入賞装置や図柄表示装置などの遊技部品が配設される。
また、本体枠5の前面下部には、図1,2に示すように、樹脂材からなる下部パネル18が設けられており、この下部パネル18の前面下部中央に余剰の遊技球を貯留する余剰球貯留皿11が配設されている。下部パネル18には、余剰球貯留皿11内を臨む位置に球放出口19が開口しており、該球放出口19から余剰球貯留皿11内に遊技球が放出される。さらに、余剰球貯留皿11の右方には発射ハンドル26が突設されている。発射ハンドル26の外周部には回動操作可能な発射レバー27が設けられており、発射ハンドル26の内部には、発射レバー27の回動角度を検知する回動角度検知センサ(図示省略)が配設される。回動角度検知センサは後述する発射制御基板84(図6参照)に接続されている。
本体枠5の前面の、遊技盤8と余剰球貯留皿11との間には、遊技領域12へ遊技球を発射する弾球装置24が設けられている。また、また、弾球装置24の前面側には、弾球装置24の発射レール28へ遊技球を1個づつ順次供給する整流器25が配設されている。これら弾球装置24および整流器25は、後述する発射制御基板84により駆動制御され、上記した発射レバー27の回動角度センサに従って遊技球を遊技領域12へ打ち出す。尚、弾球装置24および整流器25は、従前から用いられている構成を適用できるため、その詳細については省略する。
上記の前枠扉6の前面側には、前面ガラス14の下側に発射球貯留皿10が配設されている。この発射球貯留皿10は、上記した整流器25を介して弾球装置24へ供給する遊技球を貯留する。発射球貯留皿10の右端に、整流器25に連通する球流入口(図示省略)が形成されており、発射球貯留皿10の左側内部に、遊技球を供給するための球払出口15が開口している。
一方、上記した裏機構板7には、図4のように、その上部に、遊技島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク71が設けられており、球タンク71の直下に、該球タンク71内の遊技球を流下させるタンクレール72が設けられている。そして、このタンクレール72の下端部と連通して遊技球を下方の払出装置73に導く上下方向の球通路74が設けられている。さらに、払出装置73には、発射球貯留皿10の球払出口15に連通する球流通路77と、上記した余剰球貯留皿11の球放出口19へ流下させるバイパス路76とが分岐して接続されている。
さらに、この裏機構板7には、遊技盤8の裏面側に突出した状態で取り付けられる制御装置や該制御装置の保護カバー(いずれも図示省略)との干渉を避けるために、その略中央部に矩形状の開口部78が形成されている。すなわち、この開口部78内に、遊技全般を制御する主制御基板80、払出装置73を制御する払出制御基板81、上記した弾球装置24や整流器25を制御する発射制御基板84等の各種制御基板が夫々配設されることとなる(図示省略)。さらに裏機構板7の上部位置には、遊技状態等の所要情報信号を出力する情報端子基板79が、球タンク71の横に並べて配設されており、本実施例にあっては、この情報端子基板79に、後述する復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97とが配設されている。
一方、上記した遊技盤8には、図3のように、その前面側の遊技領域12の略中央に、センターケース41が配設されている。このセンターケース41には、液晶表示器からなる図柄表示装置42が組み付けられており、該図柄表示装置42の表示画面43では、三つの特別図柄A,B,Cが変動表示される。また、表示画面43の一部領域には、右図柄と左図柄とからなる二つの普通図柄E1 ,E2 が変動表示される。この普通図柄E1 ,E2 は、「7」と「−」の二種類の図柄で構成されており、右図柄及び左図柄がともに「7」で停止する当り図柄態様で確定表示された場合には、後述する可変入賞装置51の可動翼片52,52が開閉駆動される。尚、前記図柄表示装置42としてはCRT表示器等を用いることも可能である。
ここで、本実施例にあっては、特別図柄A,B,C が本発明にかかる選出図柄である。そして、特別図柄A,B,Cが変動した後に停止した各特別図柄の組合せにより、本発明にかかる停止図柄態様が構成される。具体的にはA=B=Cとなる組合せが当り図柄態様であり、これ以外がハズレ図柄態様である。そして、このハズレ図柄態様となる特別図柄A,B,Cの停止図柄がハズレ図柄である。
センターケース41の下部には、4個のLEDからなる特別図柄始動記憶数表示装置46が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示装置46は、後述する主制御基板80(図6参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された特別図柄始動記憶数をLEDの点灯数によって表示する。また、センターケース41の左下部には、4個のLEDからなる普通図柄始動記憶数表示装置47が配設されており、後述する普通図柄始動スイッチS2 からの遊技球検出信号が、所定数を上限として主制御基板80(図6参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数をLEDの点灯数によって表示する。
上記センターケース41の左右側方には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)49,49が配設されており、遊技球の通過により、各普通図柄始動ゲート49に設けられた普通図柄始動スイッチS2 (図6参照)から遊技球検出信号が発生すると、前記表示画面43で普通図柄E1 ,E2 が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示される。
また、センターケース41の下方には、左右一対の可動翼片52,52を備えた可変入賞装置51が配設されている。可動翼片52,52は、図5(A)に示すように、基部が夫々支軸53,53によって回動可能に軸支されており、入賞口54の左右両側で逆ハ字形に外側方に拡開して遊技球の入賞を容易とする傾動位置と、該傾動位置から上下方向に起立して一個の遊技球が上方から入賞可能な間隔となる起立位置とにに変換駆動されるようになっている。そして、前記普通図柄E1,E2の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド56(図5(B)参照)を駆動源として可動翼片52,52が所定時間(約 0.2秒間)外側方に拡開されて、入賞口54に遊技球が入り易い状態となる。該入賞口54は、前記図柄表示装置42の特別図柄A,B,Cを変動させる契機となる図柄始動口となっており、その内部に配設された特別図柄始動スイッチS1 (図6参照)による遊技球の入賞検知に伴って、前記図柄表示装置42の表示画面に特別図柄A,B,Cを変動開始して様々な図柄変動態様(リーチ態様など)を実行した後に所定図柄で停止する図柄生成工程が実行される。尚、本実施例にあっては、特別図柄始動スイッチS1 により、本発明にかかる球検知手段を構成している。
さらに、可変入賞装置51の下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する大入賞口61を備え、かつ、横長矩形状の開閉扉62を大入賞口ソレノイド65(図6参照)等の駆動源によって前後方向に開閉駆動することにより、大入賞口61を開放状態と閉鎖状態とに変換する変動入賞装置63が配設されている。そして、前記図柄表示装置42の表示画面43に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせとなる当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとしての特別遊技作動が実行される。この特別遊技作動は、開閉扉62が前方に傾倒して開き、その開放状態で開閉扉62の上面の案内作用を介して、大入賞口61内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば 9個)の遊技球の入賞により開閉扉62が起立して大入賞口61が閉鎖される開閉ラウンドを、特定領域の球通過を条件として所定制限回数(例えば14回)継続するものであって、この特別遊技作動の実行によって多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。変動入賞装置63の内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3(図6参照)と、一回の開閉ラウンド毎の入賞個数を計数するカウントスイッチS4(図6参照)とが設けられている。また、特定領域スイッチS3 で検知される遊技球は、一回の開閉ラウンド中に計数される入賞個数に合算される。
その他、遊技領域12には、複数の一般入賞口58が配設されており、その内部に具備する一般入賞スイッチS5(図6参照)による遊技球の入賞検知に伴って所定数の賞球が払い出される。
次に、上述のパチンコ遊技機1の遊技制御手段を構成する制御回路について、図6に示すブロック図に従って説明する。
本実施例の遊技制御手段を構成する制御回路には、主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、電源基板83、発射制御基板84が配設されている。主制御基板80は、マイクロコンピュータにより構成されており、パチンコ遊技機1の遊技を統括的に制御するものである。そして、この主制御基板80には、上述した遊技盤8に配設された入賞口54、大入賞口61、一般入賞口58へ流入した遊技球を検知するための各スイッチやセンサ(図示省略)等が盤面中継端子板を介して接続されている。
主制御基板80には、各種センサなどからの入力信号に従って演算処理を実行して所定の制御指令信号を出力する中央制御装置CPU、演算処理に用いる制御プログラムを格納する記憶装置ROM、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)とを介して接続され、主制御基板80の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、普通当り乱数テーブル、普通当り図柄乱数テーブル、大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル、リーチ乱数テーブル、リーチ図柄乱数テーブル、リーチ態様乱数テーブル等の固定データが格納されている。そして所定の図柄始動条件が成立すると中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、普通当り乱数値、普通当り図柄乱数値、大当り特別乱数値、大当り図柄乱数値、ハズレ図柄乱数値、リーチ乱数値、リーチ図柄乱数値、リーチ態様乱数値等が選出される。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 ,普通図柄始動スイッチS2 のON作動数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
さらに、主制御基板80の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、中央制御装置CPUに接続されている。そして中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
また、上記主制御基板80の基板回路には、中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板80からの制御指令信号が、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板80の入力ポートには、盤面中継基板(図示省略)を介して、特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2 ,特定領域スイッチS3 ,カウントスイッチS4 ,一般入賞スイッチS5 が接続されている。そして、主制御基板80は、所定時間毎(例えば2ms毎)に各スイッチS1 〜S5 の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板80の出力ポートには、盤面中継基板を介して大入賞口ソレノイド65,普通電動役物ソレノイド56が接続されており、中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
また、主制御基板80の中央制御装置CPU及び上記した各制御基板81〜84に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御基板80の中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板81〜84に夫々送信し、各制御基板81〜84の中央制御装置CPUがこの制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
一方、上記した演出制御基板82は、上述した図柄表示装置42で演出する図柄制御や、各種スピーカから音響を発する制御や、各種ランプおよびLEDを発光する制御などを行うものである。そして、この演出制御基板82には、図柄表示装置42を構成する液晶表示器(図示省略)と、各種LEDをLED中継端子板を介して発光制御するランプ制御基板(図示省略)と、スピーカが接続された演出中継端子板(図示省略)とが夫々に接続されている。ここで、ランプ制御基板には、後述する第一警報灯21を構成するLEDと第二警報灯22を構成するLEDとが接続されており、演出制御基板82から制御指令信号に従って点灯制御するようになっている。また、演出制御基板82にも、上述した主制御基板80と同様に、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMを備えている。このような演出制御基板82は、主制御基板80から受信した演出制御指令信号に従って、図柄表示装置42による演出、各LEDの発光、スピーカの発音を制御実行する。
また、払出制御基板81は、賞球や貸球を払い出す払出装置73を駆動制御するものである。この払出制御基板81は、主制御基板80から受信した払出制御指令信号に従って上記した払出装置73を駆動して、所定の賞球を払い出す制御を実行する。
また、発射制御基板84は、上記した発射レバー27の回動角度を検知する回動角度検知センサからの検知信号に従って、発射用貯留皿10から遊技球を供給して該遊技球を遊技領域12へ発射する制御を行う。すなわち、この発射制御基板84には、上記した弾球装置24および整流器25が接続されており、前記回動角検知センサからの検知信号に従って弾球装置24と整流器25を駆動制御して、遊技球を発射制御する。尚、発射制御基板84も、上記した主制御基板80と接続されており、主制御基板80から所定の制御指令信号に従って弾球装置24と整流器25を制御するようにもなっている。
また、上述した電源基板83は、外部電源から供給された電力を、所定の電圧に変換して、上述した主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84に送電するものである。電源基板83には、外部電源からAC24Vの電流が送電される。そして、このAC24Vを、DC32V、DC12V、DC5Vに変換する回路が夫々配設されている。さらに、過剰の電流が流れないようする過負荷保護回路、リセット回路、バックアップ用コンデンサ(バックアップ電源)などが配設されている。
この電源基板83からDC32V、DC12V、DC6Vの各電力を夫々供給された主制御基板80、払出制御基板81、演出制御基板82、発射制御基板84は、夫々が駆動制御するモータ、ソレノイド、スイッチ、センサ、LED、スピーカ、表示装置などに所定の電力を分配する。
次に、図6に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
上記した発射レバー27の操作に従って、遊技球が遊技領域12に発射される。この遊技球が普通図柄始動ゲート49を通過し、普通図柄始動スイッチS2 がON作動すると、主制御基板80は普通図柄処理を行う。すなわち、普通図柄始動スイッチS2 のON作動の信号を認識した主制御基板80の中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている普通当り乱数テーブルと普通当り図柄乱数テーブルから抽選によって、普通当り乱数値と普通当り図柄乱数値を夫々選出し、これら乱数値を一セットの普通図柄始動記憶として、記憶装置RAMに一旦格納する。尚、遊技球が普通図柄始動ゲート49,49を連続的に通過した場合には、普通図柄始動スイッチS2 のON作動に基づいて抽選される前記乱数値からなる普通図柄始動記憶が、発生順に主制御基板80の記憶装置RAMに夫々記憶される。そして、この普通図柄始動記憶の記憶数が、主制御基板80の記憶装置RAMに記憶され、上述したように普通図柄始動記憶数表示装置47のLEDがその始動記憶数に応じて順次点灯されて、普通図柄始動記憶数を最高4個(上限数)まで表示する。このLEDは表示画面43の普通図柄E1 ,E2 が変動開始する度に消灯されて、普通図柄始動記憶数が減少する。尚、普通図柄始動記憶数が満杯(4個)となっている場合には、普通図柄始動ゲート49,49を遊技球が通過しても無効となる。
そして、主制御基板80は、記憶装置RAMに普通図柄始動記憶が記憶されている場合には、発生順に普通図柄始動記憶の消化処理を行う。すなわち、普通図柄始動記憶を読み込み、普通図柄始動記憶数表示装置47のLEDを1個消灯し、普通図柄E1 ,E2 の図柄変動を開始し、当該普通図柄始動記憶の普通当り乱数値を判定し、その結果に基づき、図柄表示装置42の表示画面43に表示される普通図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を演出制御基板82に送信する。ここで、普通当り乱数値が所定の当り乱数値である場合、演出制御基板82は、普通当り図柄乱数値に従い普通図柄E1 ,E2 を当り図柄で停止させて確定表示する。そして、普通図柄E1 ,E2 を当り態様で確定表示すると、主制御基板80は、可変入賞装置51を可動する処理を行う。すなわち、主制御基板80は、盤面中継基板を介して普通電動役物ソレノイド56を駆動して、可変入賞装置51の可動翼片52,52を所定時間(例えば0.2秒間)逆ハ字形に外側方に拡開させて傾動位置に変換する。これにより、入賞口54に遊技球が入り易い状態となる。一方、普通当り乱数値が所定のハズレ乱数値である場合、演出制御基板82は、普通図柄E1 ,E2 をハズレ図柄で停止させて確定表示する。
尚、上述したように普通図柄始動記憶は最大4個まで記憶されて、その発生順に上記消化処理が行われることから、消化処理前の普通図柄始動記憶は該消化処理を保留されている状態である。
一方、遊技球が遊技領域12を転動流下し入賞口54に流入すると、図7のように、特別図柄始動スイッチS1がON作動し、その信号を認識した主制御基板80は、上記した各乱数値を抽出して特別図柄始動記憶を記憶する処理(特別図柄始動記憶処理)を行う。すなわち、主制御基板80の中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている大当り特別乱数テーブル、大当り図柄乱数テーブル、ハズレ図柄乱数テーブル等からの抽選によって、大当り乱数値や大当り図柄乱数値やハズレ図柄乱数値などを夫々に抽出し、これら各乱数値を一セットの特別図柄始動記憶として、記憶装置RAMに一旦格納する。尚、遊技球が入賞口54に連続的に流入した場合には、上記した普通図柄始動記憶の場合と同様に、特別図柄始動スイッチS1 のON作動に基づいて抽選される前記各乱数値からなる特別図柄始動記憶が、発生順に主制御基板80の記憶装置RAMに記憶されるとともに、この特別図柄始動記憶の記憶数が主制御基板80の記憶装置RAMに記憶され、特別図柄始動記憶数表示装置46のLEDがその始動記憶数に応じて順次点灯されて、特別図柄始動記憶数を最高4個(上限数)まで表示する。このLEDは表示画面43の特別図柄A,B,C が変動開始する度に消灯されて、特別図柄始動記憶数が減少する。尚、特別図柄始動記憶数が満杯(4個)となっている場合には、入賞口54に遊技球が流入しても無効となる(図7参照)。
そして、主制御基板80は、記憶装置RAMに特別図柄始動記憶が記憶されている場合には、図8のように、発生順に特別図柄始動記憶を消化して特別図柄を変動制御する特別図柄処理を行う。すなわち、特別図柄始動記憶を読み込み、特別図柄始動記憶数表示装置46のLEDを1個消灯し、特別図柄A,B,Cの図柄変動を開始し、当該特別図柄始動記憶の大当り乱数値を判定する。ここで、大当りであると、大当り図柄乱数値を選択して当り図柄を選択すると共に、その他の乱数値に従って図柄表示装置42で表示される当り図柄変動パターンを選択し、演出制御基板82により大当り図柄処理を実行する。これにより、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cを当り図柄態様で確定停止する図柄生成工程が演出表示される。このように当りとなると、上述したように、大入賞口61を開閉作動する大当りラウンドを開始する。一方、大当り乱数値がハズレ乱数値であった場合には、ハズレ図柄乱数値を選択してハズレ図柄を選択すると共に、ハズレ図柄変動パターンを選択し、演出制御基板82によりハズレ図柄処理を実行する。これにより、図柄表示装置42で、特別図柄A,B,Cをハズレ図柄で確定表示する。
尚、特別図柄始動記憶にあっても、上述した普通図柄始動記憶と同様に、最大4個まで記憶されて、その発生順に上記消化処理が行われることから、消化処理前の特別図柄始動記憶は該消化処理を保留されている状態である。
尚、本実施例にあっては、上述したように特別図柄始動記憶を消化する処理について主に説明したが、その他の処理(例えば、メイン処理など)については、従来の構成と同様に実行できるため、その詳細を適宜省略している。
次に、本発明の要部について説明する。
前記入賞口54(可変入賞装置51)の左右上方位置に対応する遊技盤8の内部には、図5(A)のように、磁石100が発生する磁気を検知して不正検知信号を送信するリードスイッチからなる磁気センサ91,91が夫々に配設されている。各磁気センサ91,91は、図5(B)に示すように、ゴム等の弾性体からなる略筒状の保持部材92に内嵌した状態で、遊技盤8の裏面から表面側に貫通しない程度に表面側に近接させて形成した盲端状の取付孔93に挿入して保持されている。ここで、磁気センサ91としてのリードスイッチは、その長手方向の一端側に、磁石100のN極またはS極が位置したとき、磁石100が発生する磁気を最も高感度で検知する特性があるため、このように、磁気センサ91としてのリードスイッチを、遊技盤8に対して垂直に配置して、その長手方向の一端を前面ガラス14に対向させることにより、該前面ガラス14越しに近づけられる磁石100のN極またはS極を高感度で検知し得るようになっている。また、このように、磁気センサ91を盲端状の取付孔93に挿入して保持することにより、遊技盤8の表面側からの磁気センサ91の視認を不能とし得るとともに、遊技盤8の表面に施されるデザインが損なわれないため、遊技盤8の外的美観の低下を防止できるようになっている。尚、磁気センサ91としては、図示したリードスイッチ以外にホール素子,MR(磁気抵抗)素子,MI(磁気インピーダンス)素子等の感磁性半導体素子を用いることも可能である。
この磁気センサ91は、盤面中継基板を介して主制御基板80の入力ポートに接続されている(図6参照)。そして、磁気センサ91が、磁石100による磁気を検知すると、不正検知信号を発信し、当該信号が主制御基板80に入力される。
また、図1のように、前枠扉6には、その右上部角位置に第一警報灯21が設けられ、上記した遊技領域12を囲むように円環状の第二警報灯22が設けられている。第一警報灯21および第二警報灯22はそれぞれ、複数のLEDと、各LEDを被覆するように配設した樹脂製カバーとを備えてなる。第一警報灯21および第二警報灯22の各LEDは、上記したように、ランプ制御基板(図示省略)に接続されており(図6参照)、演出制御基板82により駆動制御される。本実施例にあっては、この第一警報灯21および第二警報灯22により、本発明にかかる不正報知装置を構成しており、不正行為を検知した場合に主制御基板80からの制御指令信号に従って連続して点滅するようになっている。尚、この第一警報灯21および第二警報灯22の点滅は、磁石100を検知したことを報知するためのものであるから、警報としての作用を印象付けることができるように、比較的強力かつ特定色により発光する。
また、遊技盤8の背面側に配設された裏機構板7には、図4のように、ボタンスイッチからなる復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97とが設けられている。この復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97にあっても、盤面中継基板を介して主制御基板80の入力ポートに接続されている(図5参照)。そして、復帰スイッチ96がそのON作動により復帰信号を発信し、また、キャンセルスイッチ97がそのON作動によりキャンセル信号を発信し、夫々の信号が主制御基板80に入力される。
一方、主制御基板80の記憶装置ROMには、上記した不正検知信号の入力に伴って実行される不正防止制御プログラムが記憶保持されており、この不正防止制御プログラムを実行することにより不正防止制御処理(図9参照)が行われる。尚、本発明にかかる不正防止制御内容、復帰制御内容、ハズレ復帰制御内容、不正ペナルティ制御内容は、前記の不正防止制御処理と、上記した入賞口処理および特別図柄処理とによって構成されている。
以下に、磁気センサ91による磁気検知に伴って実行される制御態様について説明する。
上記のように不正検知信号を主制御基板80が受信すると、図9のように、不正防止制御プログラムにより不正防止制御処理(不正防止制御内容)を実行し、上述した第一警報灯21および第二警報灯22を点滅駆動する警報発光処理と、上述した普通図柄始動記憶および特別図柄始動記憶の消化処理を停止する制御とを行う。詳述すると、主制御基板80は、上記した磁気センサ91から不正検知信号を入力すると、不正防止制御プログラムを読み込んで割り込み処理を実行し、警報発光処理を実行する。この警報発光処理は、主制御基板80から演出制御基板82へ警報指令信号を発信し、警報指令信号を受信した演出制御基板82が、ランプ制御基板を介して第一警報灯21のLEDと第二警報灯22のLEDとを点滅する。このように、第一警報灯21および第二警報灯22は、磁石100を検知した場合に点滅し、磁石100による不正行為を検知したことを、遊技場の係員へ報知する作用と、不正行為者に不正行為が発覚したことを報知する作用との両方を発揮する。尚、本実施例にあっては、後述するように、第一警報灯21と第二警報灯22の点滅を、復帰スイッチ96またはキャンセルスイッチ97がON作動するまで継続するようにしている。
さらに、不正防止制御プログラムにより、上述した普通図柄始動記憶を消化処理および特別図柄始動記憶の消化処理を処理停止する。具体的には、図9のように、不正防止制御処理により消化実行フラグ=1とし、これに伴い、図8の特別図柄処理の場合、該始動記憶が保留されていても消化実行フラグ=1であることから、特別図柄始動記憶を消化する処理を行わない。このように、特別図柄処理では、消化実行フラグ=1であれば、特別図柄始動記憶が読み込まれず、実質消化処理が停止する。そして、特別図柄始動記憶の消化処理が停止すると、図柄表示装置42で特別図柄A,B,Cの変動も開始されない。尚、通常、消化実行フラグ=0であり、この場合には、上述したように特別図柄始動記憶の消化処理が実行される。
このように特別図柄始動記憶の消化処理が停止するに伴い、この時点で、不正検知信号の受信前に発生して消化処理を保留している全ての特別図柄始動記憶が、記憶装置RAMに記憶された状態で維持される。
ここで、磁気センサ91により磁力を検知しても、当該磁力を用いて遊技球を入賞口54へ誘導する不正行為は実行されてしまう。さらに、その後も遊技球を継続して発射すれば、該遊技球が入賞口54へ流入することができると共に、再度磁力による不正行為を行うことも可能である。そのため、上記のように不正検知信号の受信前に保留している特別図柄始動記憶の記憶数を不正行為検知前の記憶数として設定し、不正検知信号の受信後に特別図柄始動スイッチS1がON作動する毎に不正行為検知後の記憶数をカウントするように設定する。詳述すれば、不正検知信号を受信すると、その時点における特別図柄始動記憶数を不正前フラグに設定する(図9参照)と共に、上記した消化実行フラグ=1の状態で特別図柄始動スイッチS1がON作動する毎に不正後フラグに1加算して、特別図柄始動記憶を発生して記憶する(図7参照)。すなわち、不正前フラグの値が不正行為検知前(不正検知信号の受信前)に保留している特別図柄始動記憶数を示し、不正後フラグの値が不正行為検知後(不正検知信号の受信後)に発生して保留した特別図柄始動記憶数を示す。特別図柄始動記憶は、発生順に記憶装置RAMに記憶されることから、不正前フラグと不正後フラグとによって不正前後の各特別図柄始動記憶数を夫々に設定することにより、記憶装置RAMに記憶されている全ての特別図柄始動記憶を、実質的に不正行為の検知前後でそれぞれ区別することができる。このように不正前フラグにより特定する全ての特別図柄始動記憶が、本発明にかかる不正前始動記憶であり、不正後フラグにより特定する全ての特別図柄始動記憶が、本発明にかかる不正後始動記憶である。
尚、特別図柄始動記憶数の最大値(上限数)は4個であることから、不正前フラグと不正後フラグとの合計値は4個以下である。そして、上記のように、特別図柄始動記憶の消化処理を停止することから、不正検知信号の受信前に保留している特別図柄始動記憶数によって、不正検知信号の受信後に発生し得る特別図柄始動記憶数が決まる。
また、本実施例にあっては、上記の不正防止制御処理により消化実行フラグ=1となると、普通図柄始動記憶の消化処理も、特別図柄始動記憶の消化処理と同様に停止する(図示省略)。そして、消化処理を保留している普通図柄始動記憶は、記憶装置RAMに記憶されて維持され、普通図柄E1,E2の変動も開始されない。尚、本実施例では、普通図柄始動記憶を、不正行為の検知前後で区別せずに記憶保持するようにしている。
このように、不正防止制御処理によって、特別図柄始動記憶および普通図柄始動記憶の消化処理を停止して、特別図柄A,B,Cおよび普通図柄E1,E2の変動が開始しないことから、特別図柄始動記憶数と普通図柄始動記憶数とが満杯(各4個)となった時点で、実質的に遊技が中断する。そのため、磁石100を前面ガラス14越しに用いて遊技球を入賞口54へ誘導する不正行為が行われた場合にあって、不正行為者には、入賞口54への遊技球流入に基づいて特別図柄A,B,Cが変動開始することにより得られる利益が供与されない。さらに、第一警報灯21と第二警報灯22とが発光して点滅することによって、不正行為者に対して不正行為が発覚したということを想起させる作用を生じる。特に第二警報灯22は、遊技領域12を囲繞するように設けられていることから、前記不正発覚を想起させる作用が高い。
一方、上記のように第一警報灯21と第二警報灯22とが発光すると、遊技場の係員が当該パチンコ遊技機1に向う。ここで、上記した不正防止制御処理による特別図柄始動記憶と普通図柄始動記憶との消化停止を解除するためには、上記した復帰スイッチ96またはキャンセルスイッチ97をON作動することを要する。復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97は、上記のように裏機構板7に配設されていることから、不正行為者には操作することができず、遊技場の係員などが遊技機本体3の本体枠5を外枠2から開放することにより操作できる。
遊技場の係員は、磁石100を用いた不正行為が行われたと認めると、遊技機本体3の本体枠5を開放し、キャンセルスイッチ97をON作動して閉鎖する。キャンセルスイッチ97のON作動により発信したキャンセル信号を主制御基板80が受信すると、図9のように、第一警報灯21および第二警報灯22を発光停止する警報停止処理と、普通図柄始動記憶および特別図柄始動記憶の消化処理を再開する制御(ハズレ復帰制御内容)とを行う。ここで、警報停止処理は、主制御基板80から演出制御基板82へ警報停止指令信号を送信し、警報停止指令信号を受信した演出制御基板82が、ランプ制御基板を介して第一警報灯21のLEDと第二警報灯22のLEDとを消灯するように制御する。
さらに、主制御基板80は、普通図柄始動記憶および特別図柄始動記憶の消化処理を再開する。詳述すれば、上記した消化実行フラグ=0とし、これに伴って、記憶装置RAMに記憶されて保留されている特別図柄始動記憶を順次消化する処理が実行される。同様にして、記憶装置RAMに記憶されて保留されている普通図柄始動記憶も順次消化する。ここで、特別図柄処理では、図8のように、消化実行フラグ=0であることから、上述したように特別図柄始動記憶を読み込んで、特別図柄始動記憶数表示装置46のLEDを1個消灯し、特別図柄A,B,Cを変動開始する。そして、不正前フラグを確認し、不正前フラグが1以上であれば、該不正前フラグから1減算し、通常通り大当り乱数値を判定して当り又はハズレを判定する処理を行う。すなわち、上記のように磁気センサ91による磁気検知前(不正行為の検知前)に保留している全ての特別図柄始動記憶(不正前始動記憶)は、通常通り消化処理して、当り又はハズレのいずれかとなる。
不正行為検知前に保留した特別図柄始動記憶(不正前始動記憶)を全て消化すると、不正前フラグ=0となることから、不正後フラグを確認して1以上であれば、該不正後フラグから1減算すると共に、大当り乱数値の判定を行わずに、ハズレ図柄乱数値を選択してハズレ図柄処理を実行し、強制的にハズレ確定するように制御する。これにより、不正行為の検知後に発生して記憶された全ての特別図柄始動記憶(不正後始動記憶)は、その消化により変動開始した特別図柄A,B,Cがハズレ図柄乱数値に従ってハズレ図柄で確定表示するように制御処理する。このようにハズレ確定する制御処理は、不正後フラグ=0となるまで実行され、磁気センサ91による磁気検知後に発生して記憶した全ての特別図柄始動記憶を、その消化により強制的にハズレ確定する。このような制御処理(ハズレ復帰制御処理)によって、磁石100を用いた不正行為による利益が不正行為者に供与されないようにしている。
このように不正前フラグと不正後フラグとを夫々に設定することによって、上述したように、記憶装置RAMに記憶保持している特別図柄始動記憶を、実質的に不正行為の検知前に記憶したものと不正行為の検知後に発生して記憶したものとに区別している。そのため、不正行為検知後の特別図柄始動記憶のみを全てハズレ確定するように正確に制御できる。
尚、特別図柄始動記憶の消化処理を再開した際に、不正行為検知前の特別図柄始動記憶が無い場合には、不正前フラグ=0であることから、不正後フラグを確認して上記したハズレ確定する制御処理を行う。また、不正後フラグ=0である場合には、通常通り、大当り乱数値により当り又はハズレを判定する処理を行う。
また、本実施例にあっては、普通図柄始動記憶の消化処理は通常通りに実行するようにしている。すなわち、上述した記憶装置RAMに記憶している全ての普通図柄始動記憶について、その当り又はハズレを判定して、当りの場合には可変入賞装置51を駆動する制御を行う。
さらに本実施例にあっては、上記のようにキャンセル信号を主制御基板80が受信すると、その後も一定期間、大当りが発生しないようにする制御処理(不正ペナルティ制御内容)を行うようにしている。すなわち、所定の無効時間を設定して、該無効時間が経過するまでの間に入賞口54に遊技球が流入して新たな特別図柄始動記憶が発生しても、無効時間内に発生した全ての特別図柄始動記憶を、その消化により当りが発生しないように処理する。具体的には、無効時間処理により、無効時間を5分間として設定し、特別図柄始動記憶の消化処理の再開時点からタイマーTMにより前記無効時間を計測する。そして、無効時間の計測開始と同時に無効フラグ=1とし、無効時間が経過すると、無効フラグ=0とする。この無効フラグ=1の状態で特別図柄始動記憶が発生する毎に、図7のように、上記した不正後フラグに1加算する。これにより、無効時間内に発生した特別図柄始動記憶にあっても、上述したように、その消化によってハズレ確定するように制御する。そして、無効時間が経過して無効フラグ=0となると、これ以降に発生した特別図柄始動記憶は通常通り消化処理される。
このようにキャンセルスイッチ97のON作動によって、特別図柄始動記憶および普通図柄始動記憶を夫々の発生順に従って消化処理を再開し、不正行為の検知前に保留して記憶している特別図柄始動記憶(不正前始動記憶)は通常通り、当り又はハズレのいずれかとなるように判定し、不正行為の検知後に発生して記憶した特別図柄始動記憶(不正後始動記憶)については、全て強制的にハズレ確定することから、不正行為による利益が不正行為者に供与されないようにしている。これにより、実質的に磁石100を用いた不正行為が無効となるため、当該不正行為を防止する効果が得られる。さらに、キャンセルスイッチ97のON作動により、特別図柄始動記憶の消化処理再開後から無効時間が経過するまでの間に発生した特別図柄始動記憶にあっても、その消化により強制的にハズレ確定するようにしていることから、実質的に無効時間内はムダ球を消費することとなる。そのため、不正行為者は利益を得られないだけでなく、不利益をも被ることとなっていることから、不正行為を防止する効果が一層向上する。
一方、磁気センサ91による磁気検知に従って特別図柄始動記憶と普通図柄始動記憶の消化処理を停止した場合にあって、当該磁気検知が不正行為に因るものでなく、明らかに誤作動と認識されると、遊技場の係員が上記した復帰スイッチ96をON作動する。これにより発信した復帰信号を主制御基板80が受信すると、図9のように、第一警報灯21と第二警報灯22とを消灯する警報停止処理を実行すると共に、消化実行フラグ=0、不正前フラグ=0、不正後フラグ=0とする。消化実行フラグ=0となることにより、特別図柄始動記憶と普通図柄始動記憶の消化処理を夫々に再開する。さらに、特別図柄処理では、不正前フラグ=0および不正後フラグ=0であることから、記憶装置RAMに記憶保持している全ての特別図柄始動記憶を、通常通り、大当り乱数値により当り又はハズレのいずれかに判定するように制御処理する。さらに、無効フラグ=0で維持されることから、不正後フラグが加算されることも無い。このように、健全な遊技者には、正常な特別図柄処理が再開され、中断に伴う不利益が生じないようにしている。そのため、例え、磁気センサ91の磁気検知による特別図柄始動記憶と普通図柄始動記憶の消化処理が停止した場合にも、遊技者との間でトラブルが発生することを防止でき得る。
このように、復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97の各ON作動により実行される制御処理としては、両者共に、警報停止処理を行うと共に、消化実行フラグ=0として特別図柄始動記憶および普通図柄始動記憶の消化処理を再開する。そのため、いずれのON作動によっても、表面上、同様に特別図柄始動記憶の消化処理が再開されることとなっており、キャンセルスイッチ97のON作動によって、磁気センサ91による磁気検知後に発生した全ての特別図柄始動記憶をハズレ確定する制御処理については、内部制御であることから、不正行為者が明確に認識し難い。加えて、復帰スイッチ96とキャンセルスイッチ97とは、裏機構板7に配設されており、遊技機本体3の本体枠5を外枠2から開放して操作される。そのため、遊技場の係員がキャンセルスイッチ97又は復帰スイッチ96を操作する際に、いずれのスイッチをON作動したのか、不正行為者には分かり難い。以上のことから、上記のように磁気センサ91の磁気検知により遊技が中断した場合に、その原因が明らかに不正行為であると認識されれば、例え、不正行為者が誤作動であると主張しても、キャンセルスイッチ97をON作動すれば良いだけであることから、不正行為者と遊技場の係員との間で言い争いなどの無用なトラブルが生じることを回避できる。
また、キャンセルスイッチ97のON作動に従って設定する無効時間としては、適宜定めることができるが、遊技者の交替によって、次の遊技者が不利益を被らないようにすることが求められる。例えば、不正行為者がキャンセルスイッチ97のON作動後に比較的短時間で当該遊技機1での遊技をやめてしまった場合には、次の遊技者が得た特別図柄始動記憶がハズレ確定することもあり得るため、このような不利益が発生しないことを考慮する。そのため、前記無効時間としては、遊技者の交替に要する時間を考慮して定めることが好適である。本実施例では、無効時間を5分間として設定していることから、例えキャンセルスイッチ97のON作動後に直ちに遊技者が代わったとしても、その交替に要する時間で5分間が経過してしまうことから、次の遊技者が不利益を被ることがない。尚、当然ながら、無効時間は、3分間や10分間などのように適宜設定するように制御処理することもできる。さらに、無効時間の開始時点を、キャンセルスイッチ97のON作動後に最初に発射レバー27を操作した時点として設定する等、様々に設定することもできる。
一方、上述した実施例にあっては、キャンセルスイッチのON作動により、不正行為検知後に発生して記憶した全ての特別図柄始動記憶を強制的にハズレ確定するようにした構成であるが、同様に普通図柄始動記憶についても、不正行為検知後に発生して記憶した全てを強制的にハズレ確定するようにしても良い。さらに、無効時間内に発生した普通図柄始動記憶を強制的にハズレ確定するようにしても良い。このように普通図柄始動記憶についてもハズレ確定する制御処理を行うことにより、不正行為に対する利益供与を一層制限できると共に、不正行為者への利益供与をほとんど発生させないことから、不正行為を防止する効果がさらに向上する。
また、上述した実施例にあっては、キャンセルスイッチのON作動により無効時間を設定するようにした構成であるが、その他の構成として、弾球装置により発射された遊技球の発射数を無効発射数として設定し、該無効発射数が発射されるまでの間に発生した特別図柄始動記憶を強制的にハズレ確定するようにした構成とすることもできる。この場合には、例えば、キャンセル信号の受信により、前記無効発射数(例えば100球)が設定され、遊技球の発射数をカウントし、該発射数が無効発射数に達するまでに特別図柄始動記憶が発生すると、該発生毎に、上記した不正後フラグに1加算する処理を行う。これにより、キャンセルスイッチのON作動後から無効発射数に達するまでの間に発生した特別図柄始動記憶を、その消化により強制的にハズレ確定するように処理する。
また、上述した実施例では、特別図柄処理で、特別図柄始動記憶を強制的にハズレ確定する制御処理として、不正行為検知後に発生して記憶していた特別図柄始動記憶を、その大当り乱数値を判定することなく、ハズレ図柄乱数値などを確認してハズレ確定するようにしているが、その他の制御処理として、大当り乱数値を判定して、ハズレの場合には通常通りハズレ図柄乱数値などを確認してハズレ図柄処理を行い、当りであった場合には大当り乱数値をハズレ乱数値に変換して(例えば、大当り乱数値に1加算して)、ハズレ図柄乱数値などを確認してハズレ図柄処理を行うようにしても良い。この場合には、大当り乱数値が当り乱数値であったときのみ、強制的にハズレ確定するように制御処理するようにしている。このような制御処理によっても、不正行為の検知後に発生して記憶した特別図柄始動記憶を、全てハズレ確定することができる。
また、上述した実施例では、キャンセルスイッチのON作動に従って、無効時間を設定して該無効時間内に発生した特別図柄始動記憶をハズレ確定するにようにしているが、無効時間を設定せず、キャンセルスイッチのON作動後に発生した特別図柄始動記憶は通常通り行うようにしても良い。
また、上述した実施例では、不正検知信号により実行する警報発光処理により第一警報灯21および第二警報灯22を発光制御するようにした個性であるが、その他の構成として、スピーカから所定の警報音を発生するように制御処理することもできる。この場合にあっても、遊技場の係員に不正行為の発生を報知する作用効果と、不正行為者に不正行為が発覚したことを報知する作用効果とを生じ得る。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、その他の構成についても、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。例えば、振動センサを配設し、該振動センサによる振動検知に従って、上述と同様の不正防止制御処理を実行するようにしても良い。これにより、遊技機を叩く等の不正行為を防止でき得る。さらに、上記の磁気センサと振動センサとの両方を配設するようにしても良い。
パチンコ遊技機1の斜視図である。 前枠扉6を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤8の正面図である。 裏機構板7を示す背面図である。 (A)可変入賞装置51の拡大正面図と、(B)磁気センサ91の配設態様を示す説明図である。 遊技制御手段を構成する制御回路のブロック回路図である。 入賞口処理を示すフロー図である。 特別図柄処理を示すフロー図である。 不正防止制御処理を示すフロー図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
8 遊技盤
21 第一警報灯(不正報知装置)
22 第二警報灯(不正報知装置)
42 図柄表示装置
54 入賞口
91 磁気センサ(不正検知センサ)
A,B,C 特別図柄(選出図柄)
S1 特別図柄始動スイッチ(球検知手段)

Claims (1)

  1. 遊技盤の前面側に配設された、選出図柄を変動表示する図柄表示装置と、
    遊技盤の前面側に配設された、遊技球の通過を検知する球検知手段を備えた入賞口と、
    入賞口の球検知手段が遊技球を検知する毎に始動記憶を発生し、該始動記憶を消化することにより、図柄表示装置で選出図柄を変動開始してその停止図柄態様によって当り又はハズレを確定する遊技制御手段と
    を備えたパチンコ遊技機において、
    不正行為を検知して不正検知信号を発信する不正検知センサと、
    不正行為の発生を報知する不正報知装置と、
    遊技盤の背面側に配設された、ON作動により復帰信号を発信する復帰スイッチと、
    遊技盤の背面側に配設された、ON作動によりキャンセル信号を発信するキャンセルスイッチとを備えると共に、
    前記遊技制御手段は、
    不正検知信号の受信に従って、前記不正報知装置を駆動制御して不正行為の発生を報知すると共に、前記始動記憶を消化する処理を停止し、該不正検知信号の受信前に発生して消化処理を保留している全ての始動記憶を、不正前始動記憶として記憶保持し、且つ当該不正検知信号の受信後に発生して消化処理を保留した全ての始動記憶を不正後始動記憶として記憶保持する不正防止制御内容と、
    前記復帰信号の受信に従って、前記始動記憶の消化処理の停止を解除して、記憶保持している不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化開始する復帰制御内容と、
    前記キャンセル信号の受信に従って、前記始動記憶の消化処理の停止を解除して、記憶保持している不正前始動記憶と不正後始動記憶とを順次消化開始し、且つ全ての不正後始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するように処理するハズレ復帰制御内容と、
    キャンセル信号の受信に従って、所定の無効時間または遊技球の無効発射数を設定し、該無効時間が経過するまでの間または無効発射数に達するまでの間に発生した全ての始動記憶を、その消化により変動する選出図柄の停止図柄態様をハズレ図柄で確定するように処理する不正ペナルティ制御内容とを備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
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