JP5185740B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の発電停止時に掃気を行う制御を備えた燃料電池システムに関する。
車両などに搭載される燃料電池システムでは、燃料電池のアノードに供給される水素と、カソードに供給される空気(酸素)との反応により発電が行われるとともに、カソードでは水が生成される。また、カソードで生成された水は、電解質膜を介してアノードに透過する。ところで、車両が氷点下に至るような低温環境下で使用されると燃料電池内に残留する水が凍結するおそれがあるため、燃料電池の発電停止時に燃料電池のカソードの残留水とともにアノードの残留水を外部に排出する必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−193984号公報(段落0042、図2)
しかしながら、アノードに残留する生成水を除去する際には、大量の水が燃料電池のアノード側の出口から排出されるので、燃料電池のアノードの排出側に設けられたパージライン(例えば、配管、パージ弁自体およびフィルタ)に液滴が残ってしまうという課題があった。その結果、パージ弁の凍結による固着によって、燃料電池の起動時に行われるOCV(Open Circuit Voltage)パージができなくなり、またフィルタの氷結や配管内氷結による圧力損失増加によって、OCVパージ時のパージ流量が低下して、起動時OCVパージにおいて確実にガス置換できずに燃料電池の起動が停止するという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、氷点下起動時において、燃料電池を安定して起動することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、アノードとカソードとを備えて発電を行う燃料電池と、前記アノードに燃料ガスを流通させる燃料流路と、前記カソードに酸化剤ガスを流通させる酸化剤流路と、前記燃料流路上の前記アノードの下流に配置され、開閉により前記燃料流路内の燃料ガスを放出可能な開閉手段と、前記燃料流路内を前記燃料ガスとは異なる流体で掃気して置換する置換手段と、前記酸化剤流路上の前記カソードの下流に配置され、前記燃料電池のカソードの圧力を制御する背圧制御弁と、前記燃料流路内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記カソードの上流側の前記酸化剤流路と前記アノードの上流側の前記燃料流路とを連通して前記流体が通流する流体導入流路に配置され、前記流体導入流路を開閉する流体導入弁と、前記燃料流路内の前記流体を前記置換時よりも高い圧力とする圧力付与手段と、前記置換手段による前記置換後、前記背圧制御弁を閉弁しつつ前記圧力付与手段により前記燃料流路内の前記流体の圧力を高めるとともに前記圧力検出手段により検出した圧力に基づいて前記開閉手段の故障検知を行い、その後前記背圧制御弁を開弁する際に前記流体導入弁に閉弁指示するとともに前記圧力検出手段により検出した圧力に基づいて前記流体導入弁の故障検知を行った後前記開閉手段により前記流体を放出させる制御部と、を備えることを特徴とする。なお、流体導入流路および流体導入弁は、実施形態でのエア導入配管およびエア導入弁に対応する。
これによれば、燃料電池のアノードを燃料ガスとは異なる流体で置換することによりアノードに残留する液滴を除去する掃気を実施した後、燃料流路内に圧力を高くした流体を封じ込めて、その後開閉手段を開放することによって、開放した瞬間の圧力差により開閉手段を含むパージラインに残留する液滴が吹き飛ばされて外部に排出される。これにより、氷点下起動時に残留水の凍結によるパージラインの閉塞や圧力損失増加を防止できるので、氷点下起動時において燃料電池を安定して起動することが可能になる。
また、エア導入弁を閉弁指示した際に燃料流路内の圧力が下降した場合には、エア導入弁自体が故障していると判断することができる。
また、前記圧力付与手段は、前記カソードに供給される空気を加圧して送り出すコンプレッサであり、前記流体は、前記カソードに供給される空気であることを特徴とする。これによれば、燃料電池のカソードに酸化剤ガスを供給する手段と圧力付与手段とを兼用することにより、燃料電池システムの簡略化およびコストダウンを図ることが可能になる。
また、前記制御部は、前記圧力付与手段によって前記燃料流路内を所定圧に高めた後、前記開閉手段を開弁する前において、前記背圧制御弁を開弁することを特徴とする。これによれば、背圧制御弁に付着した液滴(水分)を除去できる。
本発明によれば、氷点下起動時において、燃料電池を安定して起動することができる燃料電池システムを提供できる。
図1は本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図、図2は本実施形態の燃料電池システムにおける掃気制御を示すフローチャート、図3はアノード圧力および各種弁の動作を示すタイムチャートである。なお、本実施形態では、燃料電池自動車(車両)に適用した場合を例に挙げて説明するが、船舶や航空機用の燃料電池システム、あるいは家庭用や業務用の定置式の燃料電池システムなど様々なものに適用できる。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料電池10、アノード系20、カソード系30、制御系40などで構成されている。
燃料電池10は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード(水素極)とカソード(酸素極)とで挟み、さらに一対の導電性のセパレータで挟んで構成した単セルを複数積層し、各単セルを電気的に直列に接続した構造を有している。また、アノードに対向する各セパレータには、水素(燃料ガス)が流通するアノード流路10aが形成され、カソードに対向する各セパレータには、空気(酸化剤ガス)が流通するカソード流路10bが形成されている。また、セパレータには、燃料電池10を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が形成されている。
アノード系20は、水素タンク21、エゼクタ22、パージ弁23、エア排出弁24、配管25a〜25eなどで構成されている。
水素タンク21は、高純度の水素を高い圧力で充填した容器であり、例えばインタンク式の電磁遮断弁(不図示)を備えている。
エゼクタ22は、循環ポンプの一種であり、入口22aが配管25aを介して水素タンク21と接続され、出口22bが配管25bを介して燃料電池10のアノード側の入口10a1と接続されている。また、エゼクタ22の戻り口22cは、配管25cを介して燃料電池10のアノード側の出口10a2と接続されている。これにより、燃料電池10のアノード側の出口10a2から排出された未反応の水素が、エゼクタ22内において水素タンク21から供給される水素の流れによって吸引され、配管25bを介して燃料電池10のアノードに再び供給されるようになっている。
パージ弁23(開閉手段)は、例えば電磁作動式の開閉弁であり、配管25cの途中で分岐して接続された配管25dに設けられている。なお、図示していないが、パージ弁23の弁座の上流側には、弁座などに異物が噛み込まないようにするためのフィルタが一体に設けられている。なお、パージ弁23は、適宜開弁することにより、燃料電池10の起動時のアノード内を水素に置換し、また発電中にアノード流路10aおよび配管25b,25c内に蓄積した不純物を外部(車外)に排出する機能を有する。
エア排出弁24は、例えば電磁作動式の開閉弁であり、配管25cの途中で分岐して接続された配管25eに設けられている。このエア排出弁24は、掃気時に開弁するものであり、パージ弁23が設けられた配管25dよりも大流量のエアが流通するようになっている。
なお、本実施形態では、配管25a〜25eによって燃料流路が構成されている。また、図示していないが、水素タンク21とエゼクタ22との間には、水素タンク21からの高圧の水素を所定圧に減圧するレギュレータなどが設けられている。
カソード系30は、コンプレッサ31、加湿器32、背圧制御弁33、希釈器34、エア導入配管35、エア導入弁36、配管37a〜37eなどで構成されている。
コンプレッサ31は、例えばモータで駆動される機械式の過給器であり、車外の外気(空気)を取り込んで圧縮し、燃料電池10のカソードに向けて供給する機能を有する。なお、コンプレッサ31は、掃気ガスとしての空気を供給する置換手段の一部としての機能を有する。
加湿器32は、コンプレッサ31から供給される乾燥したエアを加湿して燃料電池10のカソードに供給する機能を有している。また、加湿器32は、加湿前のエア(空気)が導入される入口32aが配管37aを介してコンプレッサ31と接続され、出口32bが配管37bを介して燃料電池10のカソード側の入口10b1と接続され、カソードオフガスが導入される入口32cが配管37cを介して燃料電池10のカソード側の出口10b2と接続され、出口32dが配管37dを介して背圧制御弁33と接続されている。
なお、加湿器32は、例えば、水透過性を有する複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束を有する中空糸膜モジュールを有し、各中空糸膜の内側と外側の一側に導入されるコンプレッサ31からの乾燥したエアが、他側に導入される燃料電池10のカソードから排出されたカソードオフガスに含まれる水蒸気によって加湿される。
背圧制御弁33は、例えばバタフライ弁などの開度調節が可能な弁で構成され、燃料電池10のカソードの圧力を調節する機能を有する。また、背圧制御弁33は、配管37eを介して希釈器34と接続されている。
希釈器34は、アノード系20から排出される水素をカソードオフガスで希釈して車外に排出する機能を有する。なお、希釈器34には、前記したパージ弁23を備えた配管25dとエア排出弁24を備えた配管25eがそれぞれ接続されている。なお、希釈器34の下流には、水素濃度を検出する水素センサ(図示せず)が設けられ、希釈器34から排出されるオフガスに含まれる水素の濃度を検出するように構成されている。
エア導入配管35は、コンプレッサ31から供給されるエアを燃料流路に供給する流路を構成し、カソード側の端部がコンプレッサ31と加湿器32との間の配管37aに接続され、アノード側の端部がエゼクタ22と燃料電池10の入口10a1との間の配管25bに接続されている。
エア導入弁36は、エア導入配管35上に設けられ、例えば電磁作動式の遮断弁により構成されている。このエア導入弁36は、掃気時に開弁することにより、コンプレッサ31から供給されるエアをアノードに供給する。
なお、本実施形態では、前記したコンプレッサ31と、エア導入配管35と、エア導入弁36とで置換手段が構成されている。
制御系40は、ECU41、温度センサ42、圧力センサ43などで構成されている。
ECU41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)などを備え、燃料流路内のエア圧力を高める制御を行う制御部を有する。
温度センサ42は、燃料電池10の温度を検出する機能を有している。なお、温度センサ42は、アノードの出口10a2側の配管25c、カソードの出口10b2側の配管37cなどに設けられていてもよく、燃料電池10の内部を直接に検出するものであってもよい。また、図2に示すフローチャートでは、温度センサ42によって検出される温度をシステム温度とする。
圧力センサ43は、燃料流路の圧力(アノード圧力)を検出する機能を有し、例えばアノードの出口10a2側の配管25cに設けられている。
次に、本実施形態の燃料電池システム1の動作について図2および図3(適宜、図1)を参照して説明する。図2に示すように、運転者によってイグニッションスイッチ(IGSW)がオフにされると、水素タンク21に設けられた図示しない電磁遮断弁が閉じられて燃料電池10のアノードへの水素の供給が停止され、またコンプレッサ31が停止されて燃料電池10のカソードへの空気の供給が停止される。そして、図示しないコンタクタが遮断されることにより発電が停止する。なお、発電が停止すると、ECU41に内蔵されたタイマを起動する。
そして、ステップS1において、ECU41は、タイマによって計測された時間が所定時間以上であるか否かを判断して、所定時間以上でない場合には(No)、ステップS1を繰り返し、所定時間以上となった場合には(Yes)、ステップS2に進む。
ステップS2において、ECU41は、システム温度が所定値以下であるかどうかを判断する。なお、所定値とは、燃料電池システム1内に残留する水分がその後凍結すると判断される閾値であり、例えば10℃に設定される。ステップS2において、ECU41は、システム温度が所定値以下ではないと判断した場合には(No)、ステップS3に進み、前記タイマをリセットして再スタートし、システム温度が所定値以下であると判断した場合には(Yes)、ステップS4に進む。
ステップS4において、ECU41は、燃料電池10のアノードに残留している液滴状の水分を排出するアノード液滴除去掃気を実行する。すなわち、ステップS4において、ECU41は、エア導入弁36とパージ弁23とエア排出弁24をそれぞれ開弁し、背圧制御弁33を閉弁した状態において、コンプレッサ31の駆動を開始する。なお、アノード液滴除去掃気では、コンプレッサ31のモータの回転速度を、アノードに付着している液滴を吹き飛ばすことができる大流量のエアが流れるように設定する。このときのモータの回転速度は、予め実験等によって求められる。これにより、コンプレッサ31から供給されたエアは、エア導入配管35を通って燃料電池10のアノードに供給され、アノードの表面に残留する生成水が、パージ弁23およびエア排出弁24を通って外部(車外)に排出される。
そして、ステップS5において、ECU41は、タイマによってアノード液滴除去掃気を開始してからの時間を計測して、所定時間T1が経過したかどうかを判断する。なお、所定時間T1は、アノード内に残留している液滴状の水分を排出することができる時間であり、予め実験等によって求められた値に設定される。ステップS5において、ECU41は、所定時間T1が経過していない場合には(No)、ステップS5の処理を繰り返し、所定時間T1が経過した場合には(Yes)、ステップS6に進む。
そして、ステップS6において、ECU41は、コンプレッサ31のモータの回転速度を低下させ、パージ弁23とエア排出弁24をそれぞれ閉弁する。これにより、燃料流路の出口が閉塞されるので、燃料流路内のアノード圧力が徐々に高められる。なお、アノード圧力は、圧力センサ43によって監視される。
そして、ステップS7において、ECU41は、アノード圧力が所定圧P1以上であるかどうかを判断する。なお、このとき設定される所定圧P1は、予め実験等によって求められ、アノード液滴除去掃気後にパージ弁23、フィルタ(不図示)および配管25d(以下、パージラインと表記する)に残留する水分(液滴)を確実に移動排出できる流量となる圧力に設定される。ステップS7において、ECU41は、アノード圧力が所定圧P1以上ではない場合には(No)、ステップS7の処理を繰り返し、アノード圧力が所定圧P1以上である場合には(Yes)、ステップS8に進む。
ステップS8において、ECU41は、コンプレッサ31のモータの回転速度をさらに低下させ、背圧制御弁33を開弁し、またその際エア導入弁36を閉弁する。背圧制御弁33を開弁することにより、背圧制御弁33に付着した水分(液滴)を除去することができる。エア導入弁36を閉じることにより、アノード系20の燃料流路内が非常に高い圧力の状態で密閉される。
そして、ステップS9において、ECU41は、背圧制御弁33を開弁およびエア導入弁36を閉弁してから所定時間T2が経過したかどうかを判断する。なお、所定時間T2は、予め実験等によって求められ、背圧制御弁33に付着した水分(液滴)を除去できる時間に設定される。ステップS9において、ECU41は、所定時間T2が経過していない場合には(No)、ステップS9の処理を繰り返し、所定時間T2が経過した場合には(Yes)、ステップS10に進む。
ステップS10において、ECU41は、コンプレッサ31を停止(OFF)するとともに、パージ弁23を開く。パージ弁23を開くことにより、開いたときの瞬間の圧力変化によって、パージラインに付着した水分(液滴)が吹き飛ばされる。
そして、ステップS11において、ECU41は、燃料流路内のアノード圧力が所定圧P2以下となったかどうかを判断する。なお、所定圧P2は、燃料流路内と燃料流路外との圧力差がほとんどなくなる圧力であり、例えば大気圧に設定される。なお、ステップS11では、パージ弁23の開時間を圧力によって判断したが、予め実験等で求めた時間によって判断してもよい。
ステップS11において、ECU41は、アノード圧力が所定圧P2以下ではない場合には(No)、ステップS11の処理を繰り返し、アノード圧力が所定圧P2以下である場合には(Yes)、パージ弁23を閉じてシステムを停止する。
なお、図2では図示していないが、アノード液滴除去掃気(ステップS4およびS5)の開始前に、カソード内を含む配管37a〜37e内の水分(液滴)を除去するためのカソード液滴除去掃気が実施される。この場合、背圧制御弁33を全開にした状態において、コンプレッサ31を駆動する。また、同時にエア導入弁36を開弁し、パージ弁23を開閉しながら燃料流路内の水素濃度を低下させる水素希釈を実施する。ただし、掃気開始時にアノード側の水素濃度が十分に低下していると判断された場合には、アノード液滴除去掃気等をカソード液滴除去装置よりも先に実施してもよい。水素濃度が十分に低下しているかの判断は、イグニッションスイッチのオフ(IG−OFF)からの経過時間に基づいて判断できる。
さらに、図3のタイムチャートを参照しながら説明すると、IG−OFF後における時刻t0において、システム温度が所定値以下になると(S2、Yes)、パージ弁23、エア導入弁36およびエア排出弁24を開弁し、背圧制御弁33を閉弁した状態において、コンプレッサ31の駆動を開始し、アノード液滴除去掃気を実施する(S4)。
そして、所定時間T1経過後(S5、Yes)の時刻t1において、パージ弁23およびエア排出弁24を閉弁することによって(S6)、燃料流路の出口側の流路が遮断され、またコンプレッサ31からエア導入配管35を介して導入される空気によって、燃料流路内のアノード圧力が徐々に上昇する。
そして、アノード圧力が所定圧P1に達したとき(S7、Yes)の時刻t2において、背圧制御弁33を全開にし、エア導入弁36を閉弁する(S8)。これにより、コンプレッサ31からのエアは、燃料電池10のカソード側を流通する。また、エア導入弁36の閉弁によって燃料流路が密閉されるので、アノード圧力は所定圧P1の状態が所定時間T2経過後の時刻t3まで維持される。
そして、所定時間T2経過後(S9、Yes)における時刻t3において、パージ弁23が開弁され(S10)、コンプレッサ31の駆動が停止される。これにより、燃料流路内のアノード圧力は、パージ弁23の開弁により低下する。なお、燃料流路内のアノード圧力は、パージ弁23の下流に接続された希釈器34などを備えた外部の圧力より非常に高く設定されているので、パージ弁23を開弁したときの瞬間的な圧力差によって、パージラインに残留している水分(液滴)が吹き飛ばされるようにして排出される。
そして、アノード圧力が所定圧P2以下となった時点(S11、Yes)の時刻t4において、パージ弁23を閉じてシステムを停止する。なお、燃料流路内は空気によって置換されているので、その後イグニッションスイッチがオン(IG−ON)されて水素タンク21からアノードに水素が供給される際、パージ弁23を適宜開弁(開閉)することにより、燃料流路内の水素濃度が高められる。そして、燃料電池10の開放端電圧(OCV;Open Circuit voltage)が所定電圧となったときに(OCVパージ完了)、コンタクタをオンにして燃料電池10と外部負荷(走行モータ、コンプレッサ31など)とを接続して発電を開始する。
ところで、アノード液滴除去掃気により燃料電池10のアノードが掃気されても、アノードの下流のパージラインに水分(液滴)が残留することがある。このため、車両が氷点下に至るような低温環境下で使用される場合、パージ弁23の凍結固着により、燃料電池10の起動時のOCVパージができなくなり、またフィルタの氷結、配管25d内氷結による圧力損失増加により、OCVパージ時の流量が低下して起動時のOCVパージにおいて水素への置換を確実に実施できず燃料電池システム1が停止する問題があった。
そこで、本実施形態の燃料電池システムによれば、アノード液滴除去掃気後において、燃料流路内をエアによってアノード圧力を高めた後にパージ弁23を開いて排出するように構成したことにより、圧力差によって生じる非常に高い流量の空気によってパージラインに残留している水分(液滴)をパージ弁23から外部に排出することが可能になる。したがって、パージ弁23の凍結固着による閉塞、パージラインの凍結およびフィルタの氷結による圧力損失の増加を防止できる。よって、氷点下起動時であっても起動時のOCVパージにおいて確実にガス(水素)置換することが可能になる。
また、本実施形態によれば、アノード圧力を高める処理(t1〜t2)とパージ弁23を開放する処理(t3〜t4)との間の処理において、背圧制御弁33を開弁することにより、背圧制御弁33に付着した水分(液滴)を確実に除去することができる。
また、本実施形態によれば、アノード圧力を高める処理(t1〜t2)直後の背圧制御弁液滴除去掃気(t2〜t3)の直前にエア導入弁36を閉弁することにより、エア導入弁36を閉弁指示した際に燃料流路内のアノード圧力が下降した場合には、エア導入弁36自体が故障(開いたままとなる故障;開故障)していると判断できる。その結果、その後速やかに故障対応を開始することが可能になる。なお、アノード圧力を高める処理(t1〜t2)でパージ弁23とエア排出弁24を閉弁したときのアノード圧力の変化を監視することで、パージ弁23やエア排出弁24の故障検知も可能になる。つまり、時刻t1においてパージ弁23およびエア排出弁24を閉弁したときに、アノード圧力が上昇しない場合には、パージ弁23またはエア排出弁24が閉弁していないと判断できる。
なお、本実施形態では、アノード圧力を高めてパージ弁23から残留水を排出する処理(t1〜t2)を1回のみ実施した場合を例に挙げて説明したが、1回に限定されるものではなく、複数回実施するようにしてもよい。
また、本実施形態では、通常のパージ制御や起動時OCVパージに用いられるパージ弁23と、アノード液滴除去掃気などに用いるエア排出弁24とを別個に備えた燃料電池システム1を例に挙げて説明したが、パージ弁23とエア排出弁24とを共有して、単一の弁とした燃料電池システムに適用してもよい。
本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。 本実施形態の燃料電池システムにおける掃気制御を示すフローチャートである。 アノード圧力および各種弁の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池
23 パージ弁(開閉手段)
25a〜25e 配管(燃料流路)
31 コンプレッサ(圧力付与手段、置換手段)
33 背圧制御弁
35 エア導入配管(置換手段、エア導入流路)
36 エア導入弁(置換手段)
37a〜37e 配管(酸化剤流路)
41 ECU(制御部)
43 圧力センサ(圧力検出手段)

Claims (3)

  1. アノードとカソードとを備えて発電を行う燃料電池と、
    前記アノードに燃料ガスを流通させる燃料流路と、
    前記カソードに酸化剤ガスを流通させる酸化剤流路と、
    前記燃料流路上の前記アノードの下流に配置され、開閉により前記燃料流路内の燃料ガスを放出可能な開閉手段と、
    前記燃料流路内を前記燃料ガスとは異なる流体で掃気して置換する置換手段と、
    前記酸化剤流路上の前記カソードの下流に配置され、前記燃料電池のカソードの圧力を制御する背圧制御弁と、
    前記燃料流路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記カソードの上流側の前記酸化剤流路と前記アノードの上流側の前記燃料流路とを連通して前記流体が通流する流体導入流路に配置され、前記流体導入流路を開閉する流体導入弁と、
    前記燃料流路内の前記流体を前記置換時よりも高い圧力とする圧力付与手段と、
    前記置換手段による前記置換後、前記背圧制御弁を閉弁しつつ前記圧力付与手段により前記燃料流路内の前記流体の圧力を高めるとともに前記圧力検出手段により検出した圧力に基づいて前記開閉手段の故障検知を行い、その後前記背圧制御弁を開弁する際に前記流体導入弁に閉弁指示するとともに前記圧力検出手段により検出した圧力に基づいて前記流体導入弁の故障検知を行った後前記開閉手段により前記流体を放出させる制御部と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記圧力付与手段は、前記カソードに供給される空気を加圧して送り出すコンプレッサであり、
    前記流体は、前記カソードに供給される空気であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 記制御部は、前記圧力付与手段によって前記燃料流路内を所定圧に高めた後、前記開閉手段を開弁する前において、前記背圧制御弁を開弁することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
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