JP5184010B2 - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式の画像形成装置、および、この画像形成装置に備えられる定着装置に関する。
複写機、プリンタ、複合機、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置としては、一般的に、圧接し合う定着ローラと加圧ローラとからなるローラ対と、定着ローラと加圧ローラとの両方或いはいずれか一方の内部に配置されたハロゲンヒータ等からなる加熱手段とを備えたもの(熱ローラ定着方式)が多用されている。このような定着装置では、前記加熱手段によって前記ローラ対が所定の温度(定着温度)に加熱された後、未定着トナー画像の形成された記録紙が加圧ローラと定着ローラとが接し合う圧接部(定着ニップ部)を通過し、前記圧接部に作用している熱と圧力とによって前記記録紙に対するトナー画像の定着が行われる。
また、弾性層を有する定着ローラ(弾性ローラ)を用いることにより、定着ローラ表面が未定着トナー画像の凹凸に対応して弾性変形してトナー画像面を覆い包むように接触するため、トナー量の多い未定着画像に対しても効果的に熱を伝えることができ、良好に加熱定着を行える。なお、カラー画像はモノクロ画像よりもトナー量が多いため、カラー画像の定着処理を行う定着装置には弾性層を有する定着ローラを備えることが好ましい。
また、弾性層を有する定着ローラを備えた定着装置においては、定着ニップ部にて歪んでいる弾性層の復元作用によって、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対する離型性を向上することができる。さらに、定着ローラを弾性ローラとした定着装置においては、定着ニップ部のニップ形状が上に凸(所謂、逆ニップ形状)となることから、用紙の剥離性能が向上し、剥離爪等の剥離手段を用いずとも用紙の剥離が可能となり(セルフストリップが可能となり)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
しかし、弾性層を具備する定着ローラにおいては前記弾性層の熱伝導性が非常に悪い。したがって、定着ローラ内部に加熱手段を設けた場合、熱伝達効率が低下し、ウオームアップ時間が長くなるという問題が生じる。また、定着ローラの熱伝達効率が低いと、画像形成プロセスのプロセス速度を高速にした場合に定着ローラから用紙に対して必要十分な熱を供給することが困難になるといった問題が生じる(定着ローラの熱追随性が低下するという問題が生じる)。
そして、これら問題を解決するものとして、下記特許文献1および特許文献2に示されるように、複数の支持ローラに架けられる定着ベルトを用いた定着方式が提案されている。定着ベルトは定着ローラに比べて熱伝導性に優れているため、定着ベルトを用いた定着方式では定着ローラを用いた方式よりもウオームアップ時間を抑制できる。また、定着ベルトを用いた定着方式では、定着ニップ部において定着ベルトの外周面を加圧ローラに巻き付けてニップ幅を稼ぐことによって、プロセス速度を高速にしても用紙に対して必要十分な熱を与えることが可能になる。
また、定着ベルトを用いた定着方式では、定着ニップ部よりも用紙搬送方向下流側においては小曲率の支持ローラ(剥離ローラ)によって定着ベルトが架けられており、この小曲率の支持ローラによって用紙が剥離するようになっている。
特公昭53−17061号(公告日:昭和53年6月6日) 特許第3287195号(発行日:平成14年5月27日)
さらに、定着ベルトを用いた方式においても、定着ローラを用いた方式と同様、トナー量の多い未定着画像に対しても効果的に熱を伝えるためには、弾性層を有する定着ベルトを用いるべきである。
しかし、弾性層を有する定着ベルトを備えた定着装置では、定着ベルトにおいて支持ローラに巻き架けられている部分でベルト表面の離型層が過剰に伸び、離型層にしわが発生することがある。また、用紙の剥離性を良好に維持するには、用紙剥離用の支持ローラの曲率を小さくする必要があるが、この曲率を小さくすると、定着ベルトにおいて用紙剥離用の支持ローラに巻きかけられている部分でベルト表面の離型層が過剰に伸び、離型層にしわが発生することがある。
さらに、定着ベルトにおいて支持ローラに巻かれていない箇所は平坦に張られるが、これによりベルト表面の離型層が過剰に縮んでしまい、離型層にしわが発生することがある。また、定着ベルトにおいて、支持ローラに巻かれていないが、加圧ローラに巻き付いている箇所でも、ベルト表面の離型層が過剰に縮んでしまい、離型層にしわが発生することがある。
そして、しわが生じてしまった定着ベルトによって定着処理が行われると、このしわが原因で画質の劣化した画像が生成されることがある。それゆえ、定着ベルトを備えた定着装置によって良質な画像を生成するためには、定着ベルトのしわを如何にして抑制するかが課題となる。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、定着ベルトにしわが発生しにくい定着装置を提供することを目的とする。
複数の支持ローラに架けられて周回する定着ベルトにおいては、支持ローラの外周に巻かれている箇所の離型層が前記周回の方向に伸び易い。そして、定着ベルトの離型層が一旦過剰に伸ばされると、離型層の伸縮性能が劣化してしまい、伸ばされた離型層は元通りに復元できなくなって離型層にしわが発生する。
これに対し、本願発明者は、定着ベルトの伸び率が所定の上限値を超えないように定着ベルトを支持ローラに架けるようにすれば、定着ベルトの伸縮性能を維持でき、定着ベルトの離型層にしわが発生することを抑制できるのではないかと考え、本願発明を実現するに至った。
本願発明は、内周側から外周側へ向けて基材と弾性層と外周面をなす離型層とがこの順に形成されていて複数の支持ローラに架けられて周回する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記支持ローラを押圧する加圧部材とを有する定着装置において、前記複数の支持ローラに架けられている状態の定着ベルトの外周面において前記周回の方向に沿って並ぶような第1ポイントと第2ポイントとを定め、この状態でのこれら両ポイント間の間隔をC1とし、前記定着ベルトが前記複数の支持ローラからはずされた状態での第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC0とした場合、下記の式1にて規定される伸び率αが10%以下になるように前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられていることを特徴とする。
伸び率α(%)={(C1−C0)/C0}×100 式1
上記特徴の如く、前記伸び率αが10%以下になるように前記定着ベルトを前記複数の支持ローラに架ければ、定着ベルトの離型層の伸縮性能を維持でき、離型層の表面において永久しわが生じることを抑制できるという効果を奏することが実験により明らかになっている。
また、複数の支持ローラに架けられている定着ベルトにおいては、支持ローラの外周に巻かれている領域にて伸びが大きくなる。それゆえ、本願発明において、前記C1は、前記定着ベルトにおける前記第1ポイントと第2ポイントとが前記支持ローラの外周に巻かれている状態にて計測された値であることが好ましい。これにより、定着ベルトにおいて伸びの大きくなる領域の伸び率αを10%以下に抑えることになるため、永久しわの発生をより効果的に抑制できる。
また、複数の支持ローラに架けられて周回する定着ベルトにおいては、支持ローラの外周から離間している箇所の離型層が前記周回の方向に縮み易い。そして、定着ベルトの離型層が一旦縮むと、離型層の伸縮性能が劣化してしまい、縮んだ離型層は元通りに復元できなくなって離型層にしわが発生する。
そこで、本願発明者は、定着ベルトの伸び率が所定の下限値を下回らないように定着ベルトを支持ローラに架けるようにすれば、定着ベルトの伸縮性能を維持でき、定着ベルトの離型層にしわが発生することを抑制できるのではないかと考え、本願発明を実現するに至った。
本願発明は、内周側から外周側へ向けて基材と弾性層と外周面をなす離型層とがこの順に形成されていて複数の支持ローラに架けられて周回する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記支持ローラを押圧する加圧部材とを有する定着装置において、前記複数の支持ローラに架けられている状態の定着ベルトの外周面において前記周回の方向に沿って並ぶような第1ポイントと第2ポイントとを定め、この状態でのこれら両ポイント間の間隔をC1とし、前記定着ベルトが前記複数の支持ローラからはずされた状態での第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC0とした場合、下記の式2にて規定されるベルト伸び率αが−7%以上になるように前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられていることを特徴とする。
伸び率α(%)={(C1−C0)/C0}×100 式2
上記特徴の如く、伸び率αが−7%以上(縮み率が7%以下)になるように前記定着ベルトを前記複数の支持ローラに架ければ、定着ベルトの離型層の伸縮性能を維持でき、離型層の表面において永久しわが生じることを抑制できるという効果を奏することが実験により明らかになっている。
また、複数の支持ローラに架けられている定着ベルトにおいては、支持ローラに巻かれていない領域(支持ローラに巻かれていないが加圧部材に巻き付いている領域が有る場合はこの領域も含む)において縮みが大きくなる。それゆえ、本願発明において、前記C1は、前記定着ベルトにおける前記第1ポイントと第2ポイントとが前記支持ローラの外周に巻かれていない状態にて前記C1が計測された値であることが好ましい。これにより、縮みの大きくなる領域の伸び率αを−7%以上にできるため(縮み率を7%以下にできる)、永久しわの発生をより効果的に抑制できる。
また、複数の支持ローラに架けられて周回する定着ベルトにおいては、支持ローラの外周に巻かれている領域にて前記周回方向の伸びが生じ、支持ローラの外周から離間している領域にて前記周回方向の縮みが生じる。そして、定着ベルトの離型層が一旦過剰に伸縮すると、離型層の伸縮性能が劣化してしまい、離型層は元通りに復元できなくなって離型層にしわが発生する。
そこで、本願発明者は、定着ベルトにおいて支持ローラに巻かれている領域の伸び率が所定の上限値を超えず、定着ベルトにおいて支持ローラに巻かれていない領域の伸び率が所定の下限値を下回らないように定着ベルトを支持ローラに架ければ、定着ベルトの伸縮性能を維持でき、定着ベルトの離型層にしわが発生することを抑制できるのではないかと考え、本願発明を実現するに至った。
本願発明は、内周側から外周側へ向けて基材と弾性層と外周面をなす離型層とがこの順に形成されていて複数の支持ローラに架けられて周回する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記支持ローラを押圧する加圧部材とを有する定着装置において、前記複数の支持ローラに架けられている状態の定着ベルトの外周面において前記周回の方向に沿って並ぶような第1ポイントと第2ポイントとを定め、この状態でのこれら両ポイント間の間隔をC1とし、前記定着ベルトが前記複数の支持ローラからはずされた状態での第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC0とした場合、前記定着ベルトにおける前記第1ポイントと第2ポイントとが前記支持ローラの外周に巻かれている第1状態にて前記C1を測定した場合の下記式3の伸び率αをα1とし、前記第1ポイントと第2ポイントとが前記支持ローラの外周に巻かれていない第2状態にて前記C1を測定した場合の下記式3の伸び率αをα2とした場合、α1−α2≦15が満たされるように前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられていることを特徴とする。
ベルト伸び率α(%)={(C1−C0)/C0}×100 式3
前記特徴によれば、定着ベルトにおいて支持ローラに巻かれている領域の伸び率αが10%を超えず、定着ベルトにおいて支持ローラに巻かれていない領域の伸び率が−7%を下回らないようになり、これにより、定着ベルトの離型層の伸縮性能を維持でき、離型層の表面に生じる永久しわを抑制できるという効果を奏することが実験により明らかになっている。
さらに、定着ベルトが周回することによって前記定着ベルトにおける前記第1ポイントと第2ポイントとの位置が変わると、前記C1の値が変動し、算出される前記伸び率αの値も変動する。それゆえ、前記定着ベルトにおける前記第1ポイントと第2ポイントとの位置に拘わりなく、α1−α2≦15を満足する定着装置を実現するためには、前記第1状態では、前記α1が最高値になるような位置に前記第1ポイントと第2ポイントとが配され、前記第2状態では、前記α2が最低値になるような位置に前記第1ポイントと第2ポイントとが配されていることが好ましい。
また、本願発明において、前記定着ベルトは、第1支持ローラと第1支持ローラよりも小径の第2支持ローラとに架けられており、前記加圧部材が前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラを押圧することによって前記加圧部材と前記定着ベルトとの間にニップ部が形成される構成であってもよい。
前記構成によれば、径の小さな方の第2支持ローラではなく、径の大きな方の第1支持ローラと加圧部材とによって定着ベルトを挟持して前記ニップ部を形成するため、ニップ幅を広く確保でき、ニップ部を通過する用紙に対する熱定着力を高めることができる。
さらに、本願発明において、前記第2支持ローラは、前記第1支持ローラの方から搬送されてきた定着ベルトが前記第1支持ローラの方へ戻るように当該定着ベルトを巻き架けている構成であってもよい。
前記構成によれば、前記第1支持ローラから第2支持ローラに向けた方向が用紙搬送方向になり、前記第2支持ローラの外周において定着ベルトは用紙搬送方向から離間するように周回することになるため、この第2支持ローラの外周近傍において、用紙は定着ベルトから剥離することになる。ここで、第2支持ローラは第1支持ローラよりも小径(低曲率)なため、前記定着ベルトは前記用紙搬送方向から急なカーブを描くように離間していき、前記剥離の性能を高めることができる。
また、第2支持ローラの径が小さければ前記剥離の性能が高くなるが、特に高速の画像形成装置(例えばプロセス速度(用紙搬送速度)が200mm/s以上)に前記定着装置を適用する場合、前記剥離の性能を良好に維持するには、第2支持ローラの径を20mm以下にすることが好ましい事が実験より明らかになっている。
さらに、本願発明においては、前記定着ベルトが周回駆動を行っていない非駆動時には、前記定着ベルトが周回駆動を行っている駆動時よりも、前記定着ベルトに対して作用する張力を減少させる張力調整機構が備えられている構成であることが好ましい。
この構成では、装置停止時は前記定着ベルトに対して作用する張力を減少させることができるため、可能な限り定着ベルトの伸びを緩和することができ、離型層の永久しわの発生を抑制することができる。
また、以上にて示した定着装置は、複写機,複合機、プリンタ,ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に備えられるものである。
以上のように、本願発明の定着装置は、前記式1にて規定される伸び率αが10%以下になるように前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられていることを特徴とするものである。また、本願発明の定着装置は、前記式2にて規定されるベルト伸び率αが−7%以上になるように前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられていることを特徴とするものである。
これにより、定着ベルトの離型層の伸縮性能を維持でき、離型層の表面に生じる永久しわを抑制できるという効果を奏する。
〔画像形成装置について〕
本発明の一実施形態に係る定着装置の構成を説明する前に、まずは、本発明に一実施形態の定着装置を備える画像形成装置について説明する。
図1は、本実施形態の定着装置を備えた画像形成装置の内部構成を示した図であって画像形成装置の正面側からみた図である。つまり、図1におけるA方向は、画像形成装置100の正面から裏面に向けた方向である。
画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタであり、4つの可視像形成ユニット110を記録紙搬送路に沿って配列した所謂タンデム式のプリンタである。具体的には、可視像形成ユニット110に記録紙P(被加熱材,記録媒体)を供給する供給トレイ120と定着装置40との間に形成される記録紙Pの搬送路に沿って4つの可視像形成ユニット110Y・110M・110C・110Bが配設されている。そして、記録紙搬送手段である無端状の搬送ベルト130によって搬送される記録紙Pに対して各可視像形成ユニット110が各色トナー像を重ねて転写し、その後、定着装置40が記録紙Pに対してトナー像を定着し、これによりフルカラー画像が形成される。
搬送ベルト130は、駆動ローラ131とアイドリングローラ132とに架けられており、所定の周速度(本実施形態では220mm/s)に制御されて周回する。記録紙Pは、周回している搬送ベルト130に静電吸着することによって搬送される。
各可視像形成ユニット110においては、感光体ドラム111が備えられ、この感光体ドラム111の周囲に、帯電ローラ112、レーザ光照射手段113、現像器114、転写ローラ115、クリーナー116が配置されている。
ここで、可視像形成ユニット110Yの現像器にはイエロートナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Mの現像器にはマゼンタトナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Cの現像器にはシアントナーを含む現像剤が収容され、可視像形成ユニット110Bの現像器にはブラックトナーを含む現像剤が収容されている。なお、前記現像剤は、一成分現像剤、二成分現像剤のいずれであってもよい。また、一成分現像剤に含まれるトナーは非磁性であってもよいし磁性であってもよい。また、二成分現像剤に含まれるキャリアは非磁性であってもよいし磁性であってもよい。
そして、各可視像形成ユニット110において、記録紙P上にトナー像が転写されるが、この転写の手順は以下の通りである。まず、帯電ローラ112によって感光体ドラム111表面を一様に帯電し、その後、レーザ光照射手段113によって画像情報に応じて感光体ドラム111表面をレーザで露光して静電潜像を形成する。さらにその後、感光体ドラム111表面の静電潜像に対して現像器114によってトナーが供給される。これにより、前記静電潜像が現像(顕像化)されてトナー画像が生成される。そして、感光体ドラム111表面に生成されたトナー画像は、このトナー画像のトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された転写ローラ115によって、搬送ベルト(搬送手段)130にて搬送される記録紙Pに順次転写されるようになっている。
その後、記録紙Pは、搬送ベルト130の湾曲箇所(駆動ローラ131に巻き付いている部分)において搬送ベルト130から剥離し、定着装置40に搬送される。さらに、定着装置40において、所定の温度に加熱された定着ベルトによって記録紙Pに適度な温度と圧力とが与えられる。これにより、記録紙Pのトナーは溶解し、トナーが記録紙Pに定着し、記録紙P上に堅牢な画像が形成される。
〔定着装置について〕
次に定着装置40の構成について図2を用いて詳細に説明する。図2は、画像形成装置100の裏面側からみた定着装置40の断面を模式的に示した図である。定着装置40は、未定着のトナー画像が表面に形成された記録紙(記録材)Pに対して熱および圧力を与えることによって、このトナー画像を記録紙Pに定着させるものである。
図2に示すように、定着装置40は、加熱ローラ41と、加熱ローラ41との関係で軸方向が互いに平行になるように配されている剥離ローラ42と、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられておりこれらローラが回転することによって周回するように駆動する無端状の定着ベルト43と、加熱ローラ41との関係で軸方向が互いに平行になるように配されている加圧ローラ44とを備えている。なお、図2に記載されているN方向は、定着ベルト43の周回方向を示したものである。
加熱ローラ41および剥離ローラ42は、定着ベルト43の内周側の表面(以下「内周面」と称す)に巻き付かれるような位置に配されている。また、加圧ローラ44は、定着ベルト43を挟むように所定の荷重(ここでは200N)にて加熱ローラ41に押圧されている。そして、加圧ローラ44の外周においては、加熱ローラ41に押圧されている押圧部分とこの押圧部分よりもN方向下流側の一部とが定着ベルト43の外周側の表面(以下「外周面」と称す)に巻き付かれている。
なお、加圧ローラ44の外周における前記押圧部分を「実ニップ領域」と称し、加圧ローラ44の外周において前記押圧部分よりも下流側にて定着ベルト43の外周面に巻き付かれている領域を「仮想ニップ領域」と称する。そして、図2の定着装置40では、実ニップ領域のN方向の幅は5mmであり、仮想ニップ領域のN方向の幅は3mmである。
定着装置40においては、記録紙Pが実ニップ領域と仮想ニップ領域とを順に通過することによって、記録紙P上のトナー画像が記録紙P上に定着するようになっている。なお、記録紙Pが実ニップ領域および仮想ニップ領域を通過する時、定着ベルト43の外周面は記録紙Pのトナー画像形成面に接触し、加圧ローラ44の外周は記録紙Pにおけるトナー画像形成面とは反対の面に接触する。
加熱ローラ41は、所定の温度(ここでは190℃)になるように加熱され、定着ベルト43の内周面から定着ベルト43に熱を伝導するためのものである。なお、加熱ローラ41から熱が伝導された定着ベルト43は、実ニップ領域および仮想ニップ領域を通過する記録紙Pを加熱する。
加熱ローラ41は、鉄製であって厚み0.3mm且つ直径30mmの円筒状芯金からなるローラである。但し、加熱ローラ41の芯金の材質は、鉄に限定されるものではなく、たとえばステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等であっても構わない。なお、円筒状芯金の外周にシリコーンゴム等の弾性層を形成したものを加熱ローラ41としてもよい。
また、加熱ローラ41の内側には、加熱ローラ41を加熱するヒータランプ45が配置されている。ヒータランプ45は、制御回路(図示せず)によって通電されると発光し、赤外線を放射する。これにより、加熱ローラ41の内周側の面が赤外線を吸収して加熱され、加熱ローラ41全体が加熱される。
加圧ローラ44は、図2に示されるように、内側から順に芯金44a、弾性層44b、離型層44cが形成されているローラであり、直径30mmである。また、加圧ローラ44の芯金44aの内側には加圧ローラ44を加熱するためのヒータランプ48が備えられている。
芯金44aは、厚さ3mmであって鉄製の円筒状部材である。なお、芯金44aの材質は、鉄に限定されるものではなく、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等であっても構わない。
弾性層44bは、厚さ5mmのシリコーンゴムからなる層である。離型層44cは、加圧ローラ44の表層(外周の表面に露出されている層)に相当するものであり、厚さ50μmのPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)チューブからなるものである。なお、離型層44cの材質は、PFA以外のフッ素樹脂でもよく、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や、PFAとPTFEとの共重合体であってもよい。
剥離ローラ42は、鉄製であって厚み0.5mm且つ直径14mmの円筒状芯金からなるローラである。但し、剥離ローラ42の芯金の材質は、鉄に限定されるものではなく、たとえばステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等であっても構わない。この剥離ローラ42は、実ニップ部および仮想ニップ部を通った記録紙Pを定着ベルト43から剥離するために備えられたローラである。つまり、定着装置40に剥離ローラ42が備えられていることによって、実ニップ部および仮想ニップ部よりも記録紙搬送方向下流側において定着ベルト43は記録紙搬送方向から離れるように曲げられる。このような構成によって記録紙Pは定着ベルト43から剥離するのである。
定着ベルト43は、図3に示すように、内周面側から外周面側に向けて、厚さt1の基材43a、厚さt2の弾性層43b、厚さt3の離型層43cがこの順に積層されてなり、内径L1が40mmの無端状のベルトである。なお、図3は、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない状態の定着ベルト43を径方向に平行な平面で切断した場合の断面を示した模式図である。
基材43aは、定着ベルト43の内周面をなす層であり、ポリイミド(耐熱樹脂)からなり、厚さt1が0.1mmの中空円筒状の部材である。但し、基材43aの材質は、ポリイミドに限定されるものではなく、ステンレスやニッケル等の金属材料であってもよい。なお、定着ベルト43の蛇行を抑制するために、基材43aにフッ素樹脂等をコーティングしてもよい。
弾性層43bは、厚さt2が0.2mmのシリコーンゴムからなる層である。離型層43cは、定着ベルト43の表層且つ外周面を構成する層であって、厚さt3が50μmのPFAチューブからなる層である。但し、離型層43cの材質は、PFA以外のフッ素樹脂でもよく、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や、PFAとPTFEとの共重合体であってもよい。
また、図2に示すように、定着装置40においては、定着ベルト43の外周面に接するようにサーミスタ(温度検知手段)46が配され、加圧ローラ44の外周に接するようにサーミスタ(温度検知手段)47が配されている。そして、サーミスタ46は定着ベルト43の外周面の温度を検出し、サーミスタ47は加圧ローラ44の外周の温度を検出する。さらに、図示しない制御回路は、サーミスタ46・47によって検出される温度が各々所定温度に近づくように、ヒータランプ45・48に対する通電状態と非通電状態とを切り替える。
そして、実ニップ部および仮想ニップ部に所定の定着速度および複写速度で未定着トナー像が形成された記録紙Pが搬送され、熱と圧力とにより定着処理が行われる。なお、定着速度は、所謂プロセス速度のことで、本実施形態では220mm/secである。また、複写速度は、1分あたりのコピー枚数のことで、本実施形態では50枚/分である。
また、図1および図2には示していないが、画像形成装置100には、実ニップ領域および仮想ニップ領域を記録紙Pが通過するように、加熱ローラ41を回転駆動する駆動モータ(駆動手段)が設けられている。また、剥離ローラ42、加圧ローラ44、定着ベルト43は、加熱ローラ41の回転に従動して回転する。
〔定着ベルトの伸縮度について〕
以上のような定着装置40において良質な画像を生成するためには、定着ベルト43のしわを如何にして抑制するかが課題となる。この課題に対し、本願発明者は、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられた定着ベルト43の離型層43cにおいては、架けられる前と比べて伸縮が生じることに着目し、この伸縮の度合としわの発生との間に因果関係があるか否かについて検討した。この検討内容を以下にて説明する。
図4は、離型層43cの伸び率の計測方法を示した説明図である。なお、伸び率とは、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられた定着ベルト43の離型層43cが加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられる前からどの程度伸びたか(どの程度縮んだか)を示すパラメータである。
以下、伸び率の計測手順を説明する。まず、図5(a)図5(b)に示すように、定着ベルト43の外周面(つまり離型層43c)にマーカーAおよびマーカーBを記す。なお、図5(a)図5(b)に示すように、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42からはずされた状態において、マーカーAおよびマーカーBは定着ベルト43の外周面において同一円周上(同一周方向上)に位置するように記される。このようにマーカーを記せば、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられている状態では、図4に示されるように、マーカーAおよびマーカーBは、定着ベルト43の周回方向であるN方向に沿って並ぶように記されていることになる。
そして、図5(a)に示されるように、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42からはずされた状態のマーカーAとマーカーBとの間隔をC0とし、図4に示されるように、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられた状態のマーカーAとマーカーBとの間隔をC1とする。ここで、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられた定着ベルト43の離型層43cが架けられる前からどの程度伸びたかを示したパラメータである離型層43cの伸び率は、
伸び率(%)={(C1−CO)/CO}×100
となる。
なお、伸び率の値がプラスであれば離型層43cが伸びていることを示し、伸び率の値がマイナスのときは離型層43cが縮んでいることになる。
そして、加熱ローラ41が回転すると、図4に示すように、定着ベルト43はN方向に周回するが、マーカーAとマーカーBとの間隔C1はマーカーAおよびマーカーBの位置に応じて変化する。それゆえ、離型層43cの伸び率も一定ではなく離型層43cの位置に応じて変化するのである。この点について以下具体的に説明する。
図4に示すように、定着ベルト43の離型層43cは、剥離ローラ42の外周にて巻かれている部分において最も大きな伸びを示す。したがって、定着ベルト43においてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が剥離ローラ42の外周にて巻かれている時にC1および伸び率は最大値になる。
なお、定着ベルト43の離型層43cは、加熱ローラ41の外周にて巻かれている部分においても伸びを示すが、剥離ローラ42の外周にて巻かれている部分の方が伸びは大きい。これは、加熱ローラ41の径よりも剥離ローラ42の径の方が小さく(曲率が小さく)、定着ベルト43において、剥離ローラ42の外周にて巻かれている部分は加熱ローラ41の外周にて巻かれている部分よりも湾曲される度合が大きいからである。したがって、剥離ローラ42の径を小さくするほど、定着ベルト43において剥離ローラ42の外周にて巻かれている部分の伸びが大きくなるとも言える。
そして、本願発明者は、定着ベルト43の各層の厚みまたは剥離ローラ42の直径を様々に変更することによって、定着ベルト43の離型層43cにおいてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が剥離ローラ42の外周にて巻かれている時の当該部分の伸び率を様々に変化させ、この伸び率と永久しわ発生の有無との関係を調べてみた。この結果を表1に示す。
Figure 0005184010
なお、〔表1〕において、L1は定着ベルト43の内径を示し、t1は基材43aの厚みを示し、t2は弾性層43bの厚みを示し、t3は離型層43cの厚みを示す(図3参照)。また、〔表1〕において、伸び率Eは、定着ベルト43においてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が剥離ローラ42の外周にて巻かれている時の当該部分の離型層43cの伸び率を示したものである。
また、定着ベルト43において基材43aの材質をポリイミドからステンレスまたはニッケルに変更しても〔表1〕の結果は殆ど変わらなかった(〔表2〕〔表3〕についても同様)。さらに、定着ベルト43において弾性層43bの材質をシリコーンゴムから例えばフッ素ゴムに変更しても〔表1〕の結果は殆ど変わらなかった(〔表2〕〔表3〕についても同様)。また、定着ベルト43において離型層43cの材質をPFAからPTFEに変更しても〔表1〕の結果は殆ど変わらなかった(〔表2〕〔表3〕についても同様)。
〔表1〕の結果より、伸び率Eが10%を超えると、離型層43cに元に戻らない永久しわが発生することがわかる(しわの発生は、ベルトを目視することで判定した)。これは、伸び率Eが10%を超えると、離型層43cが伸びきってしまい、元に戻らなくなるためである。この状態で定着処理を行うと、離型層43cのしわに起因して、定着された画像においてスジ状の光沢ムラが発生する。また、伸び率Eは、剥離ローラ42の直径が小さいほど大きくなり、また、定着ベルト43が厚いほど大きくなる。
また、図4に示すように、定着ベルト43の離型層43cは、加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない部分(仮想ニップ部)において、最も縮みが大きくなる。したがって、定着ベルト43においてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない場合に間隔C1および伸び率は最小値になる。
そして、本願発明者は、定着ベルト43の各層の厚みまたは剥離ローラ42の直径を様々に変更することによって、定着ベルト43の離型層43cのマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が加圧ローラ44に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない時の当該部分の伸び率を様々に変化させ、この伸び率と光沢ムラ(定着処理後の画像に生じる光沢ムラ)の有無との関係を調べてみた。この結果を表2に示す。
Figure 0005184010
なお、〔表2〕において、L1は定着ベルト43の内径を示し、t1は基材43aの厚みを示し、t2は弾性層43bの厚みを示し、t3は離型層43cの厚みを示す(図3参照)。また、伸び率Fは、定着ベルト43の離型層43cにおいてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が加圧ローラ44の外周に巻かれ且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない時の当該部分の伸び率を示したものである。但し、〔表2〕に示される各伸び率Fの値は夫々マイナスであるため、定着ベルト43の離型層43cのマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が加圧ローラ44に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない時、当該部分は縮んでいることになる。
また、〔表2〕に示されるデータより、伸び率Fが−7%よりも小さくなると、定着処理後の画像においてスジ状の光沢ムラが発生することがわかる(ベタ画像を試験的に印刷し、当該ベタ画像にスジ状のムラが生じているか否かを目視にて判定した。表3についても同様。)。また、伸び率Fは、加圧ローラ44の直径が小さくなるほど小さくなり、定着ベルト43が厚くなるほど小さくなる。
なお、表2の「伸び率F」の値の正負の符号を反転して得られる値は、離型層43cの縮み度の大きさを示した「縮み率F」に相当するものになる。
つぎに、定着ベルト43の伸縮とスジ状の光沢ムラとの関係を〔表3〕に示す。
Figure 0005184010
表3に示されるデータより、伸び率Eと伸び率Fとの差が15%を超えると、10枚の印刷でスジ状の光沢ムラが発生し、比較的少ない印刷処理量(短時間)で画質劣化が生じることがわかる。
つぎに、剥離ローラ42の直径と用紙剥離性との関係について〔表4〕に示す。
Figure 0005184010
〔表4〕に示されるデータからすれば、定着速度(プロセス速度)200mm/s以上の高速機においては、本実施形態の定着装置40にように、剥離ローラ42の直径を20mm以下にする必要があることがわかる。なお、表4は、定着速度100mm/sのマシンと定着速度200mm/sのマシンとの双方において、剥離ローラ42の直径を様々に変化させて試験印刷を行った場合の用紙剥離の可否を示した結果である。また、この試験印刷では、単位面積の重量が90g/mの用紙に対してカラートナーの濃度が1.5mg/cmの画像の印刷を行った。
つぎに、定着ベルト43の離型層(PFAチューブ)43cがどの程度伸縮するかを簡易的に見積もる方法について図に基づいて以下説明する。なお、実際には、弾性層43bの厚み変化や基材43aの伸縮があって、見積もりとは異なる場合もある。
図5(a)に示すように、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42からはずされた状態において、定着ベルト43の内径をL1(mm)とすると、定着ベルト43の内周(基材43a)の長さはL1×π(mm)となり、定着ベルト43の外周(離型層43c)の長さは(L1+2(t1+t2+t3))×πとなる。
そして、定着ベルト43の外周面(離型層43c)においてマーカーAとマーカーBとの間隔COは、
CO=(L1+2(t1+t2+t3))×π×θ1/360
となり、
図5(a)に示すように、定着ベルト43の内周面(基材43a)においてマーカーAに対向する箇所とマーカーBに対向する箇所との間隔をCO´とすると、
CO´=L1×π×θ1/360
となる。なお、θ1は、図5(a)に示すように、定着ベルト43の軸とマーカーAとを結ぶ定着ベルト43の半径と、定着ベルト43の軸とマーカーBとを結ぶ定着ベルト43の半径とのなす角度である。
これにより、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42からはずされている場合、マーカーAとマーカーBとが記されている箇所においての基材43aの長さと離型層43cの長さとの比率Sは、下記の〔数1〕に示すようになる。なお、〔表1〕〜〔表3〕においては、これら表にて示されている各定着ベルトについてSの値を例示している。
Figure 0005184010
〔数1〕からすれば、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない場合、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとの間において、離型層43cの長さは基材43aの長さのS倍になることがわかる。
つぎに、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられている場合であって、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている箇所が剥離ローラ42の外周にて巻かれている状態において、当該箇所における基材43aの長さと離型層43cの長さとの比率について検討した。
図6に示すように、定着ベルト43が直径L2(mm)の剥離ローラ42と剥離ローラ42よりも直径の長い加熱ローラ41とに架けられており、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている場合、定着ベルト43の外周面(離型層43c)のマーカーAとマーカーBとの間隔C1は、
C1=(L2+2(t1+t2+t3))×π×θ2/360
となり、
定着ベルト43の内周面(基材43a)においてマーカーAに対向する箇所とマーカーBに対向する箇所との間隔をC1´とすると、
C1´=L2×π×θ2/360
となる。なお、θ2は、図6に示すように、剥離ローラ42の軸とマーカーAとを結ぶ剥離ローラ42の半径と、剥離ローラ42の軸とマーカーBとを結ぶ剥離ローラ42の半径とのなす角度である。
これにより、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ、且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている状態において、マーカーAとマーカーBとの間において、基材43aの長さと離型層43cの長さとの比率R1は、下記の〔数2〕に示すようになる。なお、〔表1〕〜〔表3〕においては、これら表にて示されている各定着ベルトについてR1の値を例示している。
Figure 0005184010
〔数2〕からすれば、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ、且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている場合、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとの間において離型層43cの長さ(定着ベルト43の外周面の長さ)は基材43aの長さ(定着ベルト43の内周面の長さ)のR1倍になることがわかる。
そして、定着ベルト43において基材43aの長さが不変であると仮定し、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている場合、マーカーAとマーカーBの間の離型層43cの長さは、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない状態のマーカーAとマーカーBの間の離型層43cの長さのR1/S倍になる。
さらに、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている場合、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない状態よりも、マーカーAとマーカーBとが記されている部分の離型層43cは伸ばされて長くなっているため、R1>Sとなる。それゆえ、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が剥離ローラ42にて巻かれている場合、当該部分の離型層43cの伸び率は、
伸び率(%)={(R1/S)−1}×100 …式(a)
と表すことができる。
そして、〔数1〕〔数2〕および式(a)からすれば、定着ベルト43において剥離ローラ42に巻かれている箇所の離型層43cの伸び率は、剥離ローラ42の径が小さいほど大きくなり、且つ定着ベルト43が厚いほど大きくなることが分かる。
つぎに、剥離ローラ42から離間した後であって加熱ローラ41に到達する前の定着ベルト43の離型層43cの伸び率について図7に基づいて説明する。図7に示すように、定着ベルト43は、剥離ローラ42の外周から離間すると加熱ローラ41の外周に到達するまでは真っ直ぐになるように張られる。そして、定着ベルト43の離型層43cは、剥離ローラ42の外周では巻かれつつ伸ばされていたが、剥離ローラ42から離間して真っ直ぐに張られる状態になると基材43aと長さが等しくなるように縮もうとする。
したがって、式(a)においてR1=1を代入することができ、剥離ローラ42から離間した後であって加熱ローラ41に到達する前の定着ベルト43における離型層43cの伸び率は、
{(1/S)−1}×100<0
となり、伸び率はマイナスを示す。それゆえ、定着ベルト43の離型層43cは、剥離ローラ42から離間して真っ直ぐに張られる状態になると、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない定着ベルト43の離型層43cと比べて縮むか、縮みきれなくなってしわとなる。
なお、剥離ローラ42から離間した後であって加熱ローラ41に到達する前の定着ベルト43における離型層43cの伸び率,縮み率は、
伸び率(%)={(1/S)−1}×100…式(b)
縮み率(%)=−{(1/S)−1}×100…式(c)
と表すことができる。
つぎに、定着ベルト43において加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない部分における定着ベルト43の離型層43cの伸び率について図8に基づいて説明する。図8に示すように、定着ベルト43において加圧ローラ44の外周にて巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない部分はベルトの外周面(つまり離型層43c)が凹んでいる。
図8に示すように、定着ベルト43においてマーカーAとマーカーBとが記されている箇所が直径L3(mm)の加圧ローラ44に巻かれている場合、定着ベルト43の外周面(離型層43c)のマーカーAとマーカーBとの間隔C1は、
C1=L3×π×θ3/360
となり、定着ベルト43の内周面(基材43a)においてマーカーAに対向する箇所とマーカーBに対向する箇所との間隔をC1´とすると、
C1´=(L3+2(t1+t2+t3))×π×θ3/360
となる。なお、θ3は、図8に示すように、加圧ローラ44の軸とマーカーAとを結ぶ加圧ローラ44の半径と、加圧ローラ44の軸とマーカーBとを結ぶ加圧ローラ44の半径とのなす角度である。
これにより、定着ベルト43において基材43aの長さが不変であると仮定すると、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ、定着ベルト43においてマーカーAとマーカーBとが記されている部分が加圧ローラ44に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない場合、マーカーAとマーカーBとの間においての基材43aの長さC1´と離型層43cの長さC1との比率R2は下記の〔数3〕に示すようになる。なお、〔表2〕〔表3〕においては、これら表にて示されている各定着ベルトについてR2の値を例示している。
Figure 0005184010
〔数3〕からすれば、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ且つ定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている箇所が加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない場合、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとの間において、離型層43cの長さ(定着ベルト43の外周面の長さ)は基材43aの長さ(定着ベルト43内周面の長さ)のR2倍になる。
さらに、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられ、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が加圧ローラ44に巻き付き且つ加熱ローラ41に巻かれていない場合、この部分の離型層43cは、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられていない状態よりも縮み、R2<Sが成立する。
それゆえ、定着ベルト43のマーカーAとマーカーBとが記されている部分が加圧ローラ44に巻き付き且つ加熱ローラ41に巻かれていない場合、この部分においての離型層43cの伸び率,縮み率を、
伸び率(%)={(R2/S)−1}×100…式(d)
縮み率(%)=−{(R2/S)−1}×100…式(e)
と表すことができる。
そして、〔数1〕〔数3〕および式(d)式(e)からすれば、定着ベルト43において加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41に巻かれていない部分の離型層43cの縮み率は、定着ベルト43の内径L1が小さいほど大きくなり、定着ベルト43が厚いほど大きくなることが分かる。
なお、定着ベルト43においては、加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない部分(図8)と、いずれもローラ41・42・44にも巻かれていない部分(図7)との双方にて離型層43cの縮みが発生する。しかし、加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない部分の方が大きな縮みを示す。したがって、定着ベルト43においてマーカーAおよびマーカーBが記されている部分が加圧ローラ44の外周に巻き付き且つ加熱ローラ41の外周に巻かれていない時にC1およびC1から算出される伸び率は最低値になる。
つぎに、定着ベルト43の離型層43cの伸びを抑制するための機構を以下にて説明する。図9(a)および図9(b)に示すように、定着ベルト43の内側において加熱ローラ41と剥離ローラ42との他にテンションローラ(張力調整機構)49を設ける。さらに、図9(c)に示すように、テンションローラ49は偏心カム(張力調整機構)55に取り付けられており、偏心カム55を回転させることによってテンションローラ49を変位させることができる。
このような構成において、定着処理時(定着ベルト43の周回駆動時)は、図9(a)に示すように、定着ベルト43が張られるように加熱ローラ41と剥離ローラ42とテンションローラ49とによって定着ベルト43を架け、定着処理待機時(定着ベルト43の駆動停止時)は、図9(b)に示すように、偏心カム55を回転させることによってテンションローラ49を定着ベルト43から離間させ、定着ベルト43の張力を減少させてベルトを緩めている。このようにすれば、図9(a)および図9(b)に示すように、定着処理待機時は、定着処理時よりも、剥離ローラ42の外周において定着ベルト43の曲率を大きくでき、剥離ローラ42の外周において定着ベルト43の離型層43cの伸び具合を抑えることができる。
つぎに、図10において、図2に示した定着装置40とは別の実施形態の定着装置40aを示す。なお、図10において、図2にて示した部材と同一部材については同一参照符号を示す。
図10の定着装置40aにおいては、定着ベルト43は加熱ローラ41と懸架ローラ62と剥離ローラ42とによって架けられている。なお、同図に示すように、剥離ローラ42の直径は、加熱ローラ41および懸架ローラ62の直径よりも小さくなるように設計されている。
そして、定着装置40aにおいては、定着ベルト43を介して加圧ローラ44を押圧するように配置されているのは懸架ローラ62である。なお、この懸架ローラ62は、芯金60と弾性層61とからなるローラであり加熱機能は有していない。
以上のような構成の定着装置40aにおいても、定着ベルト43においては剥離ローラ42の外周に接している部分の離型層43cの伸びが最大になる。また、定着ベルト43において加圧ローラ44の外周に接しており懸架ローラ62に接していない部分において離型層43cの伸びが最小(縮みが最大)となる。
以上示したように、本実施形態の定着装置40は、図1のように、定着ベルト43と加圧ローラ(加圧部材)44と加熱ローラ(支持ローラ)41と剥離ローラ(支持ローラ)42とを有している。そして、定着ベルト43は、内周側から外周側へ向けて基材43aと弾性層43bと離型層43cとがこの順に形成されていて、加熱ローラ41と剥離ローラ42とに架けられて周回する構成である。また、加圧ローラ44は定着ベルト43を介して加熱ローラ41を押圧している。
さらに、以上の実施形態では、このような定着装置40において、図4に示すように、定着ベルト43の外周面において前記周回の方向に沿って並ぶようなマーカーA(第1ポイント)とマーカーB(第2ポイント)とを記している。
そして、以上の実施形態からすれば、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42からはずされた状態でのマーカーAとマーカーBとの間隔をC0とし、定着ベルト43が加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられた状態でのマーカーAとマーカーBとの間隔をC1とした場合、下記の式10にて規定される伸び率αが10%以下になるように定着ベルト43を加熱ローラ41および剥離ローラ42に架ければ、離型層43cの表面に生じる永久しわを抑制できることがわかる。
伸び率α(%)={(C1−C0)/C0}×100 式10
また、以上の実施形態からすれば、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられている定着ベルト43において、伸びが大きくなるのは、剥離ローラ42の外周に巻かれている領域であることがわかる。それゆえ、前記C1は、定着ベルト43においてマーカーAとマーカーBとが剥離ローラ42の外周に巻かれている状態にて計測された値であることが好ましい。これにより、最も伸びの大きくなる領域の伸び率αを10%以下に抑えることになるため、永久しわの発生をより効果的に抑制できる。
さらに、以上の実施形態からすれば、前記式10にて規定される伸び率αが−7%以上になるように定着ベルト43を加熱ローラ41および剥離ローラ42に架ければ、離型層の表面に生じる永久しわを抑制できることがわかる。
また、以上の実施形態からすれば、加熱ローラ41および剥離ローラ42に架けられている定着ベルト43において縮みが大きくなるのは、加熱ローラ41および剥離ローラ42に巻かれていない領域(加熱ローラ41および剥離ローラに巻かれていないが加圧ローラ44に巻き付いている領域も含む)であることがわかる。それゆえ、前記C1は、定着ベルト43においてマーカーAとマーカーBとが加熱ローラ41の外周および剥離ローラ42の外周に巻かれていない状態にて計測されたものであることが好ましい。これにより、縮みの大きくなる領域の伸び率αを−7%以上にできるため、永久しわの発生をより効果的に抑制できる。
さらに、以上の実施形態からすれば、定着ベルト43におけるマーカーAとマーカーBとが剥離ローラ42の外周に巻かれている第1状態にて前記C1を測定した場合の前記式10の伸び率αをα1とし、定着ベルト43におけるマーカーAとマーカーBとが加熱ローラ41および剥離ローラ42の外周に巻かれていない第2状態にて前記C1を測定した場合の前記式10の伸び率αをα2とした場合、α1−α2≦15が満たされるように定着ベルト43を加熱ローラ41および剥離ローラ42に架ければ、離型層の表面に生じる永久しわを抑制できることがわかる。
さらに、定着ベルト43が周回することによって定着ベルト43におけるマーカーAとマーカーBとの位置が変わると、前記C1の値が変動し、算出される伸び率αの値も変動する。それゆえ、定着ベルト43におけるマーカーAとマーカーBとの位置がいずれに配されようとも、α1−α2≦15を満足する定着装置40を実現するためには、前記第1状態では、算出される伸び率α1が最高値になるような位置にマーカーAとマーカーBとが配され、前記第2状態では、算出される伸び率α2が最低値になるような位置にマーカーAとマーカーBとが配されていることが好ましい。
また、定着ベルトは、内側から順にポリイミドの基材、シリコーンゴムの弾性層、PFAチューブの薄い離型層から成る。そして、定着ベルトの内径よりも小径の懸架ローラに定着ベルトを巻きかけて使用すると、懸架ローラに接している部分の定着ベルトの離型層は周方向に伸ばされる。基材の伸縮が無いとすると、外側の弾性層が伸び、それにつれて薄い離型層のPFAチューブが伸びる。このときの伸びが離型層の伸縮可能な長さよりも大きいと、元の長さに戻らなくなり、離型層にしわが生じる可能性がある。しわが生じると、定着画像にしわによって生じるスジ状の光沢ムラが発生し、画質が著しく低下する。特にベルト停止時において、小径の懸架ローラに巻きかけられている部分のベルトは継続して離型層が伸びる方向にストレスがかかるので、離型層が伸びて元の長さに戻らなくなる可能性が増す。その結果、その部分において、永久的なしわが生じてしまう。そこで、式10の伸び率αを10%以下に抑えると、前記永久しわが生じにくくでき、定着ニップにおける離型層のしわが画像に与える影響を少なくすることが出来ることが実験から分かった。
さらに、懸架ローラに定着ベルトを巻きかけて使用すると、懸架ローラに接していない部分の定着ベルトはほぼ平坦になる。このとき定着ベルトの離型層は周方向に縮むかしわとなる。基材の伸縮が無いとすると、外側の弾性層が縮み、それにつれて薄い離型層のPFAチューブが縮む。このときの縮みが離型層の伸縮可能な範囲よりも大きいと、離型層にしわが生じる。しわが生じると、定着画像にしわによって生じるスジ状の光沢ムラが発生し、画質が著しく低下する。特に定着ニップ部において、離型層にしわがあって且つ定着ベルトと用紙との圧接力が弱い場合、画像にスジ状の光沢ムラが現れる可能性がある。これに対し、式10の伸び率を−7%以上(縮み率を7%以下)にすると、前記光沢ムラが生じにくくなることが実験から分かった。
また、ベルトを懸架するローラの中で最もローラ径の小さなローラに接しているとき、定着ベルトの離型層の伸び率が最大(Tmax)になり、逆に定着ベルトが懸架ローラに接しておらず加圧ローラにだけ接しているときに定着ベルトの離型層の伸びは最小(マイナスの値を取り縮んでいる。)となる。定着ベルトが回転する中で、離型層は伸びと縮みのストレスを受け続ける。その結果、長期間の使用において、定着ニップ部分で離型層にしわが生じやすくなることが実験から明らかになった。しわが生じると画像面にスジとなって現れる。Tmax−Tminの値を15%以下にすれば、前記ストレスを受けても定着ニップにおけるしわが画像に与える影響を少なくすることが出来る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式のプリンタ、複写機、複合機、ファクシミリに好適であり、モノクロ画像を形成する画像形成装置、カラー画像を形成するカラー画像形成装置のいずれに用いることも可能である。
本発明の一実施形態の定着装置を備えた画像形成装置の内部構成を示した図であって画像形成装置の正面側からみた図である。 図1の画像形成装置の裏面側からみた定着装置の断面を模式的に示した図である。 加熱ローラおよび剥離ローラに架けられていない状態の定着ベルトを径方向に平行な平面で切断した場合の断面を模式的に示した図である。 定着ベルトの伸び率の計測方法を示した説明図である。 (a)は、加熱ローラおよび剥離ローラに架けられていない状態の定着ベルトを径方向に平行な平面で切断した場合の断面を模式的に示した図であって、マーカーAおよびマーカーBを定着ベルト外周面に記した様子を示した図である。(b)は、加熱ローラおよび剥離ローラに架けられていない状態の定着ベルトの側面を示した図であって、マーカーAおよびマーカーBを定着ベルト外周面に記した様子を示した図である。 定着ベルトにおいて剥離ローラにて巻かれている部分を模式的に示した図である。 定着ベルトにおいて剥離ローラから離間した後であって加熱ローラに到達する前の部分を模式的に示した図である。 定着ベルトにおいて加圧ローラの外周にて巻かれ且つ加熱ローラの外周に巻かれていない部分を模式的に示した図である。 (a)は、テンションローラ,剥離ローラ,加熱ローラによって架けられている定着ベルトを示した図である。(b)は、テンションローラが定着ベルトから離間することによって定着ベルトが緩められた状態を示した図である。(c)は、テンションローラと偏心カムとを示した図である。 本発明の他の実施形態に係る定着装置を示した図である。
符号の説明
40 定着装置
40a 定着装置
41 加熱ローラ(支持ローラ)
42 剥離ローラ(支持ローラ)
43 定着ベルト
43a 基材
43b 弾性層
43c 離型層
44 加圧ローラ(加圧部材)
49 テンションローラ(張力調整機構)
55 偏心カム(張力調整機構)
62 懸架ローラ(支持ローラ)
100 画像形成装置

Claims (7)

  1. 内周側から外周側へ向けて基材と弾性層と外周面をなす離型層とがこの順に形成されていて複数の支持ローラに架けられて周回する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記支持ローラを押圧する加圧ローラとを有し、
    前記定着ベルトのうち、前記支持ローラに巻かれている箇所では前記定着ベルトの内周面が前記支持ローラに接触し、前記加圧ローラに巻かれている箇所では前記定着ベルトの外周面が前記加圧ローラに接触している定着装置において、
    前記離型層は、PFAまたはPTFEであって、厚みが50μmに設定されており、
    前記定着ベルトの外周面において、前記周回の方向に沿って並ぶような第1ポイントと第2ポイントとを定め、
    前記複数の支持ローラに架けられている状態の前記定着ベルトのうち前記複数の支持ローラに巻かれておらず且つ前記加圧ローラに巻かれている領域に前記第1ポイントおよび第2ポイントが同時に位置することがあるように、前記第1ポイントと第2ポイントとの間隔が定められており、
    前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられており、前記定着ベルトのうち第1ポイントと第2ポイントとが記されている部分が前記複数の支持ローラに巻かれておらず且つ前記加圧ローラに巻かれている状態の第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC1とし、前記定着ベルトが前記複数の支持ローラからはずされた状態での第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC0とする場合、下記の式1にて規定される伸び率αが−7%以上になるように前記定着装置が設計されていることを特徴とする定着装置。
    伸び率α(%)={(C1−C0)/C0}×100 式1
  2. 前記複数の支持ローラに架けられている状態の定着ベルトのうち前記複数の支持ローラのなかで最も径の小さな支持ローラに巻かれている領域に前記第1ポイントおよび第2ポイントが同時に位置することがあるように、前記第1ポイントと第2ポイントとの間隔が定められており、
    前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられており、且つ、前記定着ベルトのうち第1ポイントと第2ポイントとが記されている部分が前記複数の支持ローラのなかで最も径の小さな支持ローラに巻かれている状態の第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC1とする場合の前記式1の伸び率αが10%以下になるように前記定着装置が設計されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 内周側から外周側へ向けて基材と弾性層と外周面をなす離型層とがこの順に形成されていて複数の支持ローラに架けられて周回する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記支持ローラを押圧する加圧ローラとを有し、
    前記定着ベルトのうち、前記支持ローラに巻かれている箇所では前記定着ベルトの内周面が前記支持ローラに接触し、前記加圧ローラに巻かれている箇所では前記定着ベルトの外周面が前記加圧ローラに接触している定着装置において、
    前記離型層は、PFAまたはPTFEであって、厚みが50μmに設定されており、
    前記定着ベルトの外周面において、前記周回の方向に沿って並ぶような第1ポイントと第2ポイントとを定め、
    前記複数の支持ローラに架けられている状態の前記定着ベルトのうち前記複数の支持ローラに巻かれておらず且つ前記加圧ローラに巻かれている領域に前記第1ポイントおよび第2ポイントが同時に位置することがあるように、前記第1ポイントと第2ポイントとの間隔が定められ、
    さらに、前記複数の支持ローラに架けられている状態の定着ベルトのうち前記複数の支持ローラのなかで最も径の小さな支持ローラに巻かれている領域に前記第1ポイントおよび第2ポイントが同時に位置することがあるように、前記第1ポイントと第2ポイントとの間隔が定められており、
    前記定着ベルトが前記複数の支持ローラからはずされた状態での第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC0とし、
    前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられており、且つ、前記定着ベルトのうち第1ポイントと第2ポイントとが記されている部分が前記複数の支持ローラのなかで最も径の小さな支持ローラに巻かれている状態の第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC1とする場合の下記の式2の伸び率をα1とし、
    前記定着ベルトが前記複数の支持ローラに架けられており、前記定着ベルトのうち第1ポイントと第2ポイントとが記されている部分が前記複数の支持ローラに巻かれておらず且つ前記加圧ローラに巻かれている状態の第1ポイントと第2ポイントとの間隔をC1とした場合の下記の式2の伸び率をα2とする場合、α1−α2≦15が満たされるように前記定着装置が設計されていることを特徴とする定着装置。
    伸び率(%)={(C1−C0)/C0}×100 式2
  4. 前記複数の支持ローラは、第1支持ローラと、第1支持ローラよりも小径の第2支持ローラとからなり、
    前記加圧ローラが前記定着ベルトを介して前記第1支持ローラを押圧することによってニップ部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第2支持ローラの直径は20mm以下であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記定着ベルトが周回駆動を行っていない非駆動時には、前記定着ベルトが周回駆動を行っている駆動時よりも、前記定着ベルトに対して作用する張力を減少させる張力調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置を備えている画像形成装置。

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