JP5183434B2 - 基板ケースの固定方法 - Google Patents

基板ケースの固定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5183434B2
JP5183434B2 JP2008296331A JP2008296331A JP5183434B2 JP 5183434 B2 JP5183434 B2 JP 5183434B2 JP 2008296331 A JP2008296331 A JP 2008296331A JP 2008296331 A JP2008296331 A JP 2008296331A JP 5183434 B2 JP5183434 B2 JP 5183434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
fixing
fixed
substrate case
dial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008296331A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010119628A (ja
Inventor
立寛 小林
Original Assignee
株式会社オリンピア
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社オリンピア filed Critical 株式会社オリンピア
Priority to JP2008296331A priority Critical patent/JP5183434B2/ja
Publication of JP2010119628A publication Critical patent/JP2010119628A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5183434B2 publication Critical patent/JP5183434B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Slot Machines And Peripheral Devices (AREA)

Description

この発明は、遊技機の制御基板などを収納する基板ケースの固定方法に関する。
スロットマシンなどの遊技機に使用される基板ケースは、ケースの外周をワンウェイネジによって固定封印し、封印部分を破壊しなければケースが開かないように形成されており、封印部分を複数設けて順次使用することによりケースの再利用を可能としていた(特許文献1参照)。
特許第3261084号公報
各請求項に記載された発明は、従来にないタイプの基板ケースの固定方法を提供すべくなされたものであり、以下のような目的を有する。
すなわち、請求項1記載の発明は、単一の固定部材で封印、封印解除の全行程を容易に行うことができる基板ケースの固定方法を提供することを目的とし、請求項2記載の発明は、上記目的に加え、予め定められた行程以外の順序で封印解除することができないようにすることを目的とする。
本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、本体(本体ケース2A、裏ケース20)及び蓋体(カバー2B、表ケース10)から構成され内部に板状の制御基板(P)を収納可能な箱形の基板ケース(1)を所定の基体(4)に固定する固定方法であって、前記基板ケース(1)の本体(20)又は蓋体(10)のいずれか一方の内部側に、前記本体(20)と前記蓋体(10)とを固定する固定部としての二者固定部(フック25,26)を設け、前記基体(4)に、前記基体(4)と前記基板ケース(1)の本体(20)及び蓋体(20)とを固定する固定部としての三者固定部(フック71,72)を設け、前記二者固定部(25,26)及び三者固定部(71,72)の双方に係合可能な単一の係合部を有するとともに、前記基板ケース(1)内を位置移動可能に支持された移動体(移動棒30、作動部42)を設け、前記移動体(30,42)の位置に応じて、前記基板ケース(1)を、前記二者固定部(25,26)と前記係合部とが係合し前記本体(20)と前記蓋体(10)が固定される二者固定状態、前記三者固定部(71,72)と前記係合部とが係合し前記本体(20)と前記蓋体(10)と前記基体(4)が固定される三者固定状態、前記係合部が前記二者固定部(25,26)とも前記三者固定部(71,72)とも係合せず前記本体(20)と前記蓋体(10)と前記基体(4)の固定が解除される固定解除状態とすることがでるきように形成した基板ケースの固定構造を用いた基板ケースの固定方法である。
そして、この固定方法は、前記移動体(30,42)を初期位置から一方向に移動させることによって、前記基板ケース(1)の固定状態を、1.二者固定状態、2.三者固定状態、3.固定解除状態、4.三者固定状態、5.二者固定状態の順に選択可能としたことを特徴とする。
本発明は、例えば遊技機の制御基板を収納する基板ケースに用いることができるものである。
ここで、前記基板ケース(1)は、本体(2A,20)及び蓋体(2B,10)によって箱形に形成される収納箱であって、本体(2A,20)及び蓋体(2B,10)それぞれは箱形でなくてもよい。
また、「基体」とは、基板ケース(1)を固定するベースであって、遊技機の筐体の壁や遊技機内部に設置される装置(例えばリールユニット)に設けられる取り付け板(ベース板70)とすることができる。
前記二者固定部(25,26)は、本体(2A,20)の基板収納部以外の部分に設けるのが好ましい。二者固定部(25,26)及び三者固定部(71,72)は、鉤型のフックやU字形のリング、断面L字型の板部材などとすることができ、双方が同形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。また、三者固定部(71,72)は、基板ケース(1)の基体(4)への取り付け時に、前記二者固定部(25,26)と重ならない位置に形成されていてもよいし、二者固定部(25,26)と重なる位置に形成されていてもよい。
前記「移動体」は、ケース内を摺動可能に支持された棒状体や、ケース内に回転可能に支持された回転体を含む。すなわち、移動体(30,42)の「移動」には、スライド移動、回転移動を含む。本発明においては、移動体(30,42)は「一方向」と逆方向に移動可能であってもよい。前記「係合部」は、前記移動体(30,42)に設けられた張り出し片や突部を含む。移動体(30,42)は、例えばケース外に露出する移動体の本体を直接操作することによって、又は移動体に連結された操作部の操作によって間接的に、位置移動させることができる。
(作用)
本発明においては、二者固定部(25,26)及び三者固定部(71,72)が2つずつ設けられている。そして、各固定部は、移動体(30,42)の係合部(31,47)の移動経路上に配置されている。そして、移動体(30,42)を初期位置から一方向に移動させることにより、移動体(30,42)の係合部が各固定部と係合し、若しくはいずれの固定部とも係合しないで、基板ケース(1)の固定状態を、二者固定状態、三者固定状態、固定解除状態、三者固定状態、二者固定状態の順に選択することができる。
本発明によれば、移動体(30,42)を直接又は間接的に操作するだけで、まずは本体(20)と蓋体(10)を固定し、これを基体(4)に固定し、基板ケース(1)を基体(4)から取り外した後で再び基板ケース(1)を基体(4)に取り付けることができ、その後基板ケース(1)を基体(4)から取り外すことができる。すなわち、ネジによる固定等を行う必要がない。さらに、本発明による固定方法によれば、移動体(30,42)を所定の軌道に沿って一方向に移動させるだけで、上記のように設定された固定状態を順次実行していくことができる。つまり、固定状態を変更する度に、移動体(30,42)をただ一方向に移動させればよいので、操作が単純である。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記固定構造において、前記移動体を一方向のみに移動可能とする逆方向移動防止機構を設け、前記基板ケースの固定状態1乃至5を、不可逆的に選択可能としたことを特徴とする。
ここで、前記「逆方向移動防止機構」は、例えばワンウエイクラッチとすることができる。また、「所定の配列で配置」とは、移動体(30,42)の係合部(31,47)移動方向に沿って、直線上又は円上に、第一の二者固定部(25A)、第一の三者固定部(71A)、第二の三者固定部(71B)、第二の二者固定部(25D)の順に、並べて配置することである。
本発明によれば、移動体(30,42)をひとたび次の固定段階に移動させてしまうと後戻りできず、全行程を終了してからやり直すしかない。従って、設定に従わない手順で固定解除をしようとすると、面倒なことになる。また、移動体(30,42)が一直線状に移動する場合には、基板ケース(1)から移動体(30,42)を(場合によってはケースを破壊して)取り出さなければならない。
本発明は、基板ケース(1)の開封が原則禁じられていて、特定時(警察による検査時)に例えば1回のみ開封するような、スロットマシンやパチンコ遊技機に用いられる基板ケースに適している。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、単一の固定部材で封印、封印解除の全行程を容易に行うことができる基板ケースの固定方法を提供することができ、請求項2記載の発明によれば、上記効果に加え、予め定められた行程以外の順序で封印解除することができないようにすることができる。
本発明を実施するための最良の形態を、第一及び第二の実施の形態に分けて、図面に基づき説明する。
(第一の実施の形態)
(図面の説明)
図1乃至図16は、本発明の第一の実施の形態を示すものである。
図1は基板ケース1の外観斜視図、図2は基板ケース1の分解斜視図、図3はスロットマシンSの分解斜視図、図4乃至図8はカシメ部3の詳細を示す図、図9乃至図16は封印及び封印解除の手順を示す図である。
(基板ケース1)
本実施の形態における基板ケース1は、図1に示すように、大きく分けて、基板収納部2と、カシメ部3とから構成されている。基板収納部2は、遊技機の作動を制御するための制御基板Pを収納するための薄型箱状のケースであって、図2に示すように、カバー2Bと本体ケース2Aを備えている。ここで、制御基板Pは、特に図示しないが、CPU、ROM、RAMなどの電子部品を搭載したプリント基板であり、主として遊技を制御する制御装置として機能するものである。カシメ部3は、基板収納部2の側方に設けられる箱形の装置であって、図2に示すように、カバー2Bに連接される表ケース10と、本体ケース2Aに連接される裏ケース20と、表ケース10に収納される連結棒30及び連結棒30を上方に移動させるためのダイヤル40を備えている。
そして、基板収納部2の本体ケース2Aの側端部に設けられたフック2Dをカバー2Bの正面側端部に設けられたスリット2Cに差し込んで、本体ケース2Aにカバー2Bを被せるようにして重ねあわせることにより、カシメ部3の裏ケース20を表ケース10が覆い、制御基板Pが基板収納部2の内部に収納される。さらに、カシメ部3のダイヤル40を回すことによる移動棒30の位置移動に伴って、表ケース10と裏ケース20がロックされ、結果として、基板収納部2のカバー2Bと本体ケース2Aがロックされるようになっている。
基板ケース1は、遊技機内部に設けられた所定の基体4に固定されるものである。例えば、図3に示すようなスロットマシンSに取り付けることができる。ここで、スロットマシンSは、図3に示すように、大きく分けて、正面側に開口部110を有する筐体100、筐体100内部に着脱自在に設けられる交換ユニット200、筐体100の開口部110を開閉自在な前扉とから構成されている。そして、この前扉は、筐体100の開口上部130を開閉可能な上扉300と、筐体100の開口下部140を開閉可能な下扉400とに分割されている。前記下扉400は筐体100に回動自在に取り付けられ、前記上扉300は交換ユニット200の支持体210に回動自在に取り付けられる。そして、交換ユニット200を筐体100の開口上部130に収納固定した状態で、前記上扉300を閉じてロックすることにより、開口上部130が閉塞されるようになっている。
交換ユニット200は、方形箱状の金属枠からなる支持体210を備え、この支持体210には、回転リールを備えたリールユニット220と、前記基板ケース1が固定される。すなわち、支持体210は、基板ケース1を遊技機内部に固定するための基体4として機能するものである。
なお、基板ケース1を直接筐体100に固定する場合には、筐体100、あるいは筐体100に固定される取り付け板などの部材が、基体4として機能することとなる。
そして、基板収納部2のカバー2B又は本体ケース2Aを、特に図示しない係合構造により基体4に軽視させるとともに、以下に述べるカシメ部3を基体4にロックすることにより、基板ケース1と基体4とが固定される。
(カシメ部3)
次に、カシメ部3の詳細な構成を、図4乃至図8に基づき説明する。前述したように、カシメ部3は、表ケース10と、裏ケース20と、表ケース10及び裏ケース20あるいは表ケース10及び裏ケース20及び基体4とをロックするための移動棒30と、移動棒30を移動させるためのダイヤル40とを備えている。
ここで、前記表ケース10及び裏ケース20は、基板収納部2のカバー2B及び本体ケース2Aと一体形成されていてもよいし、別々に製造後、カバー2B及び本体ケース2Aに固着してもよい。つまり、本体ケース2A及び裏ケース20は基板ケース1の本体を、カバー2B及び表ケース10は基板ケース1の蓋体をそれぞれ構成しているものであるが、説明の都合上、図4以降に示すカシメ部3については、カバー2B及び本体ケース2Aを省略してある。
(表ケース10)
表ケース10は、図4及び図5に示すように、長方形状の箱体である。表ケース10の正面板13には、図4に示すように、ダイヤル40を取り付けるための軸孔13Aと、後述する折取ピン15(15A,15B)を形成する2つの角孔13Bと、これも後述する係止爪16を形成する角孔13Cが設けられている。また、表ケース10の上面板11には、ミシン目11Aによって形成された切り取り部17と、裏ケース20を固定するための固定孔14が設けられている。切り取り部17は、移動棒30を抜き出すためのものである。そして、底面板12には、図5に示すように、移動棒30を下方から挿入可能な開口部12Aが形成されている。
前記軸孔13Aの周囲には、正面板13の外面側に円形の係合突起13Dが、内面側には同様の係合突起13Eが、それぞれ形成されている。これは、ダイヤル40を回転可能に支持するためのものである。また、図5に示すように、正面板13の内面側において軸孔13Aと係合突起13Eとの間には、ダイヤル40を一方向のみに回転可能とするための逆転防止装置50としての爪51が形成されている。
前記折取ピン15は、正面板13と一体形成された直方体形のブロックであり、上下に2つ設けられている。各折取ピン15A,15Bは、図4に示すように、連結片13aを介して、それぞれ角孔13B,13Bの中央部に位置しているとともに、長手方向の端部が正面板13の表面側と内面側に突出しており、垂直方向に力を加えられると連結片13aがちぎれて、正面板13から分離するようになっている。
前記係止爪16は、角孔13Cの内部に上方から垂下して形成された舌片であり、図5に示すように、正面板13の内面側に突出する爪部を有している。係止爪16は、移動棒30の位置決めを行うためのものである。
(裏ケース20)
裏ケース20は、図6に示すように、長方形状の箱体であって、前記表ケース10の内側に収納可能なサイズに形成されている(図11参照)。裏ケース20の上面板21及び底面板22には、移動棒30が貫通可能な切り欠き部21A、22Aがそれぞれ設けられている。また、上面板21には、表面側に突出し、表ケース10の固定孔14と係合可能な固定爪24が形成されている。そして、裏ケース20の裏面板23の内面側には、縦方向に4つ並んでフック25(25A,25B,25C,25D)が設けられている。さらに、裏面板23の、フック25に対応する位置には、図8に示すように、4個の角孔23Aが形成されている。
フック25は、図14に示すように、裏面板23から内面側に突出する立設片25aと、立設片25aの端部から裏面板23と平行に張り出す張り出し片25bとからなり、張り出し片25bと裏面板23との間に、移動棒30の舌片31(図7参照)を挟み込むことができるようになっている。また、4つのフック25は、もっとも下側に位置するフック25Aの上端とその上側に位置するフック25Bの下端との間、及びもっとも上側に位置するフック25Dの下端とその下側に位置するフック25Cの上端との間の距離は、移動棒30の舌片31の高さ寸法(正面視したときの上下長さ)よりも狭くなるように形成されている。そして、フック25Bの上端とフック25Cの下端との間の距離は、舌片31の高さ寸法よりも広くなるように形成されている(図11、図15参照)。
裏ケース20は、基体4のベース板70に取り付けられるものである。ここで、ベース板70は、遊技機の交換ユニット200の支持体210の背面に固定されている板金などであって、図6に示すように、正面側に2つのフック71(71A,71B)が形成されている。フック71の形状はフック25と同様であって、フック71は、ベース板70から正面側に突出する突出片71aと、突出片71aの先端からベース板70の表面と水平方向に張り出す係止片71bを備えている。そして、その外形寸法がフック25の内側寸法と同じかやや小さく形成されており(図14参照)、裏面板23の角孔23Aにケース外側から挿入可能である。また、下側のフック71Aの上端と上側のフック71Bの下端との間の距離は、裏ケース20のフック25Bとフック25Cの距離と同等に形成されている。なお、裏ケース20のベース板70への固定については後述する。
(移動棒30)
移動棒30は、図8に示すように、表ケース10に内蔵される断面略H型の棒状部材であって、図5及び図7に示すように、正面30Aには5つの位置決め穴34(34A,34B,34C,34D,34E)が形成されているとともに、側面30B、30B'には、長手方向にわたって相対向するスライド溝32が形成されている。そして、一方の側面30B'の上端付近には、側方に張り出す薄板状の舌片31が形成されているとともに、舌片31の下方にはラック33が形成されている。
移動棒30は、ガイド部材60を介して、表ケース10に摺動自在に取り付けられるものである。ここで、ガイド部材60は、図7に示すように、レール部61を有する一対の縦長部材であって、固定部60Aを表ケース10の正面板13の内面側に固定することにより、レール部61の間に移動棒30を挟持可能となる。そして、スライド溝32とレール部61の係合により、移動棒30が表ケース10に対して上下方向に移動可能に支持されるものである。
前記ラック33は、以下に述べるダイヤル40のギア46と噛合させることにより、ダイヤル40の回転に伴い移動棒30を垂直方向に移動可能とさせるためのものである。前記位置決め穴34は、表ケース10の係止爪16を係止可能なストッパであって、移動棒30を上側に移動させる際に一時停止させるためのものである。
(ダイヤル40)
ダイヤル40は、図4及び図5に示すように、表ケース10の表面に露出する操作部41と、表ケース10の内部に収納される作動部42とからなる。
操作部41は、円筒形のつまみ41Aと、断面略D字型の固定軸43とからなり、作動部42は、ギア46が形成されたスリーブ44を備えている。スリーブ44の内部には、軸固定孔45が形成されているとともに、逆転防止装置50としての係止板52が設けられている。つまみ41Aの軸側端面部には、図5及び図10に示すように、表ケース10の正面板13の係合突起13Dと係合可能な係合溝41Bが設けられている。また、スリーブ44の反ギア側端面部には、正面板13の内面側の係合突起13Eと係合可能な係合溝44Aが設けられている。
そして、固定軸43を、正面板13の軸孔13Aに貫通させて、軸固定孔45に固定することにより、操作部41と作動部42が一体的に回転可能に表ケース10に取り付けられ、操作部41を回転させることにより、移動棒30のラック33と噛合している作動部42のギア46が回転して、移動棒30が一定距離ずつ上下方向に移動するようになっている。つまり、移動棒30は、ギア46が歯車1つ分回転するごとに、移動棒30の位置を移動させることができる。このように、移動棒30を少しずつ移動させることができるので、移動棒30の移動距離を微調整可能である。
ただし、ダイヤル40は、以下に述べる逆転防止装置50によって、一方向にのみ回転可能である。具体的には、移動棒30を上方に移動させる方向にのみ回転するようになっている。従って、ダイヤル40の操作によって移動棒30を下方に移動させたり、移動棒30を下方に引き抜くことはできない。
なお、係合突起13Dと係合溝41Bを係合させる構造としてあるので、ダイヤル40内部に針金などを差し込んで逆転防止装置50を破壊するような行為も防ぐことができる。
(逆転防止装置50)
逆転防止装置50は、図4に示すように、表ケース10の正面板13に設けられた爪51と、ダイヤル40の作動部42に設けられた係止板52とからなる。
爪51は、図10に示すように、正面板13の内面側に斜めに突出して形成された板状突起であり、図5に示すように、軸孔13Aの上下に一対設けられている。そして、軸孔13Aの上側に設けられた爪51と、軸孔13Aの下側に設けられた爪51とで、突出方向(傾斜方向)が逆になるように形成されている。
一方、係止板52は、図4に示すように、スリーブ44の内周に沿って一定間隔を開けて放射状に配置された複数の板部材であり、図10に示すように、各板部材の操作部41側の先端部は、一方の長辺角部にR面取りが施されている。そして、ダイヤル40を表ケース10に固定したとき、係止板52の先端部が爪51の突出端よりも正面板13側となるように形成されている。
そして、ダイヤル40のつまみ41Aを、下側が図10(A)の白矢印方向に移動するように(つまみ41Aを正面視したとき時計回りに)回転させた場合には、係止板52の面取り部が爪51の板面を滑って爪51を反突出方向に押しやり、爪51が撓むので、爪51が操作部41の回転を阻害することはない。しかし、ダイヤル40のつまみ41Aを、下側が図10(B)の白矢印方向に移動するように(逆回りに)回転させようとすると、爪51の先端が係止板52の面取りされていない角部と干渉するため、操作部41の回転がロックされるようになっているものである。
なお、逆転防止装置50は、結果としてダイヤル40のつまみ41Aが一方向にのみ回転可能となるように形成されていればよく、爪51を正面板13の表面側に突出させ、係止板52をつまみ41Aの内部に設けてもよい。逆転防止装置50としては、上記したような構成に限られず、例えば鋸歯歯車と係止ピンのような、いわゆるワンウェイクラッチの構成を備えているものであれば、どのような形態であっても構わないものである。
(カシメ部3の組み立て)
次に、上記構成を有する基板ケース1のカシメ部3の組み立て手順を説明する。
まず、図5に示すように、表ケース10の正面板13の内面側に、ガイド部材60を取り付ける。そして、正面板13の表面側から軸孔13Aにダイヤル40の固定軸43を貫通させ、正面板13の内面側に位置させた作動部42の軸固定孔45に固定軸43嵌合させ、操作部41と作動部42を固定する。これによりダイヤル40が表ケース10に回転可能に取り付けられる。
次に、表ケース10の底面板12の開口部12Aの下側から、舌片31を上側にし、正面30Aを表ケース10の正面板13に向け、かつラック33の形成されている側面30B'をダイヤル40のギア46側に向けて、移動棒30を挿入する。そして、スライド溝32とガイド部材60のレール部61を係合させる。移動棒30を摺動させてケース内側に押入することにより、ラック33とギア46が噛合する。なお、このときの移動棒30の位置は、図11に示す位置よりも下方となっているようにする。
続いて、表ケース10を裏ケース20に被せ、固定爪24が固定孔14に嵌ると表ケース10と裏ケース20が仮固定される。このとき、表ケース10の底面板12の開口部12Aと、裏ケース20の底面板22の切り欠き22Aとは合致しており、裏ケース20の上面板21の切り欠き21Aと、表ケース10の上面板11の切り取り部17とは合致している。
(カシメ部3の封印手順)
以下、基板ケース1の封印手順を説明する。
1.表ケース10と裏ケース20の固定(二者固定状態)
上記したように組み立てを終了した基板ケース1をロック状態(開封不能状態)とするには、まず、ダイヤル40のつまみ41Aを時計回り方向に回転させ、表ケース10の係止爪16が移動棒30の位置決め穴34Eに係止されるまで、移動棒30を移動させる。このとき、舌片31は、図11(A)に示すように、フック25Aと重なる位置となる。すなわち、図14(A)に示すように、舌片31の手前側(表ケース側)に、フック25Aの張り出し片25bが位置することなる。すなわち、表ケース10を裏ケース20から取り外そうとしても、舌片31がフック25Aに引っかかり、表ケース10の取り外し方向への移動を阻止するため、表ケース10を取り外すことができず、表ケース10と裏ケース20がロックされた二者固定状態となる。なお、表ケース10を無理に取り外すとフック25Aが破損して、痕跡が残ることになる。
このように、カシメ部3の表ケース10と裏ケース20がロックされることにより、基板収納部2のカバー2Bも、本体ケース2Aから取り外せない状態となる。
2.遊技機への固定(三者固定状態)
次に、上記したように組み立てを終了した基板ケース1を、遊技機に設置する場合について説明する。ここで、基板ケース1の基板収納部2側の端部は、基体4としてのベース板70(図6参照)にネジ止めするようにしてもよいが、ネジなどを用いずに固定する構成とするのが望ましい。例えば、特に図示しないが、本体ケース2A又はカバー2Bのカシメ部3と反対側の側面に、断面L字型の係合突起を縦方向に設け、ベース板70にはこの係合突起を差し込み可能な縦長のスリットを設け、カシメ部3側がベース板70から外れないとスリットと係合突起の係合が外れないような構造とすることができる。
そして、最初に、基板ケース1をベース板70に対して直交状態にして係合突起をスリットに差し込み、基板収納部2側をベース板70に係止させてから、基板ケース1をスリットを支点にして回転させ、カシメ部3の裏ケース20をベース板70に対向させ、裏面板23に形成された角孔23Aのうち、中央の2つ(フック25B,25Cに対応する角孔23A)に、ベース板70のフック71を嵌め込む。フック71は、フック25の外側に当接し(図14(B)参照)、角孔23Aと係合するとともに、本体ケース2Aの反対側の端部もベース板70に係止されているので、基板ケース1はベース板70に仮固定された状態(少なくとも上下方向には移動しない)となる。
次に、ダイヤル40を回転させて、移動棒30の位置決め穴34Dに係止爪16が係止されるまで移動棒30を移動させる。なお、位置決め穴34は、図11(B)等に示すように、断面逆三角形状に形成されているため、移動棒30が下から上に移動する場合には係止爪16の爪部を押しやって撓ませることができるので、移動棒30の移動を阻害することはない。逆に、移動棒30を上から下に移動させようとすると、位置決め穴34に係止爪16が引っかかるので、移動棒30を容易に移動させることはできない。従って、位置決め穴34と係止爪16の係止も、ダイヤル40の逆転防止装置50と同様に、移動棒30の下方向への移動を阻止する役割を果たしているといえる。
さて、移動棒30が、位置決め穴34Dに係止爪16が係止される位置まで移動すると、図12(A)に示すように、移動棒30の上面が折取ピン15Aに当接し、舌片31がフック25Bと重なる位置となる。このとき、図14(B)に示すように、舌片31の手前側に、フック71Aの係止片71bが位置することなる。すなわち、表ケース10を裏ケース20から取り外そうとしても、舌片31がフック71Aの係止片71bに引っかかり、表ケース10の取り外し方向への移動を阻止するため、表ケース10を取り外すことができず、表ケース10と裏ケース20が同時にベース板70にロックされた三者固定状態となる。そして、カシメ部3がベース板70にロックされることにより、基板ケース1全体がベース板70にロックされ、制御基板Pが封印された状態となる。
3.警察の検査時における封印解除(固定解除状態)
スロットマシンなどの遊技機は、制御基板Pに規定外の基板を取り付けるなどの不正行為が行われていないかどうかを確認するために、警察の立ち入り検査が行われるようになっている。すなわち、基板ケース1の蓋を開いて中の制御基板Pを点検する必要がある。このような場合には、ダイヤル40を回転させて、移動棒30を上方に移動させる。このとき、移動棒30の上面に押されて、折取ピン15Aが表ケース10の13Bから折りとられる。あるいは、折取ピン15Aを折り取らないと、移動棒30を上方に移動させることができない。さらに、移動棒30の位置決め穴34Cに係止爪16が係止されるまで移動棒30を移動させると、図13(A)に示すように、舌片31がフック25Bとフック25Cとの間に位置する。このときには、図14(C)に示すように、舌片31は、フック25及びフック71のいずれとも係合していない。すなわち、表ケース10は手前側への移動を阻止されることなくベース板70から取り外し可能となり、裏ケース20も表ケース10と一体でベース板70から取り外し可能な固定解除状態となる。
従って、カシメ部3とベース板70とのロックを解除した後は、基板収納部2をベース板70に係止している係合突起とスリット(いずれも図示せず)との係合を外して基板ケース1全体をベース板70から取り外し、必要に応じて、表ケース10の固定孔14と裏ケース20の固定爪24(図2、図3参照)の係合を解除して表ケース10及びカバー2Bを裏ケース20及び本体ケース2Aから取り外し、内部の制御基板Pの点検を行うことができる。
4.検査後の再固定(三者固定状態)
点検終了後は、上記2.で述べたように、基板ケース1をベース板70にセットし、ダイヤル40を回転させて移動棒30を上方に移動させる。そして、位置決め穴34Cに係止爪16が係止される位置まで移動棒30を移動させると、特に図示しないが、移動棒30の上面が折取ピン15Bに当接するとともに、舌片31がフック25Cと重なる位置となる。そして、上記2.で説明したのと同様に、基板ケース1がベース板70にロックされて三者固定状態となる。
なお、このようにして再度ベース板70にロックされた基板ケース1においては、折取ピン15Aが折り取られているので、基板ケース1が一度ロック解除されたことが一目瞭然となる。また、同時に、表ケース10の下方に突出している移動棒30の長さが変化しているので、折り取った折取ピン15Aを接着させるなどしても、基板ケース1の開封を隠蔽することができない。
5.回収時(二者固定状態)
機種交換に伴い、交換ユニット200を基板ケース1とともに工場に回収する際には、ダイヤル40を回転させて、移動棒30を上方に移動させる。このとき、移動棒30の上面に押されて、折取ピン15Bが表ケース10の13Bから折りとられる。あるいは、折取ピン15Bを折り取らないと、移動棒30を上方に移動させることができない。さらに、移動棒30の位置決め穴34Aに係止爪16が係止されるまで移動棒30を移動させると、図15(A)に示すように、舌片31の手前側に、フック25Dの張り出し片25bが位置して、表ケース10と裏ケース20はロックされ、カシメ部3とベース板70とのロックが解除された二者固定状態となる。このとき、移動棒30の上面は、表ケース10の上面板11の裏面に当接しており、移動棒30の下面は基板ケース1の底面と面一となっている。この状態で返却することにより、この基板ケース1が使用済みのものであることが一目瞭然となる。
なお、この後、表ケース10と裏ケース20のロックを解除する(すなわち基板ケース1の蓋をあける)ためには、移動棒30を舌片31がフック25Dと重なる位置よりも上側となる位置まで移動させなければならないが、そのためには、上面板11の切り取り部17を破壊しなければならない。
6.再使用
前記5.の状態で回収された基板ケース1は、さらにダイヤル40を回転させることにより、図16に示すように、移動棒30の上面で表ケース10の上面板11に形成されたミシン目11Aを押し破って切り取り部17を切り離すことができる。そして、さらにダイヤル40を回転させて、移動棒30を表ケース10から抜き取ることができるものである。移動棒30を抜き取った後、あるいは、舌片31がフック25Dと重なる位置から外れたところで、表ケース10と裏ケース20とのロックが解除されるので、表ケース10を裏ケース20から取り外し、内部部品を固定しているネジを外して分解することができる。カシメ部3においては表ケース10以外の構成部品は破壊されることがないので、他の構成部材をそのままリユースすることができる。
このように、第一の実施の形態によれば、カシメ部3を、操作部(ダイヤル40の操作部41)の回転に応じて移動体(移動棒30)が不可逆的に一方向のみに移動して、封印、封印解除の手順を所定の順序で行わせることができるように形成してあるので、カシメ部3と反対側の端部を基体4にネジ止め等せずに係止するだけでも、基板ケース1を基体4に取り外し不能に固定することができる。従って、基板ケース1の取り付け作業を簡易かつ迅速に行うことができる。
また、ダイヤル40の回転に従って、移動棒30の表ケース10から露出している部分が徐々に短くなっていくので、開封、封印の手順がどの段階まで行われているのか一目瞭然であり、これに加えて、封印を解除する際には、折取ピン15が折れて解除の痕跡が残る。さらに、移動棒30は表ケース10の切り取り部17を切り取らないと抜き出せず、移動棒を抜き取らないと表ケース10と裏ケース20のロックが解除されないので、移動棒30を抜き取ってもう一度移動棒30を初期位置にセットしたとしても、痕跡が残る。例えば、警察の検査前に開封すれば、検査時に折取ピン15Aが折れていることによって不正が発覚し、警察の検査後に開封すると、切り取り部17が切り取られていることによって不正が露見する。従って、正規の手順以外に開封したことがすぐさま判別でき、効果的に不正防止をすることができるものである。
さらに、開封により破壊されるのは、カシメ部3の表ケース10のみであるから、他の構成部品をそのままリユースでき、環境性及び経済性に優れた基板ケース1を提供することができる。
なお、上記した第一の実施の形態では、移動棒30を上方に移動させるように形成してあったが、移動棒30が下方に移動するようにしてもよい。つまり、図1に示すカシメ部3の構造を上下逆転させてもよい。あるいは、移動棒30が左右に移動するようにしてもよい。この場合、初期状態において移動棒30の全体が基板ケース1の内部に収納されるようにしてもよいし、逆に移動棒30の一部が基板ケース1から露出しているように形成してもよい。すなわち、図1に示すカシメ部3の構造を右側に90度回転させた構造とてもよいし、左側に90度回転させた構造としてもよい。このように形成した場合、移動棒30の左側端部が基板収納部2に突出するため、制御基板との干渉を避ける必要がある。
さらに、上記実施の形態では、ダイヤル40を用いて移動棒30を移動させる構造としてあったが、移動棒30を直接操作して固定位置及び固定解除位置に移動させるようにしてもよい。具体的には、表ケース10の下方から露出している移動棒30を、所定の一時停止位置(位置決め穴34に係止爪16が係止される位置)まで押し込むことにより、舌片31とフック25(又はフック71)が係合する位置になるように形成することができる。なお、位置決め穴34と係止爪16との係合によっても、移動棒30を逆移動(引き抜き)不能に係止することは可能であるが、これとは別に、一時停止した移動棒30を、押入方向には移動可能であるものの引き抜く方向には移動不能とするための逆方向移動防止機構を設けてもよい。逆方向移動防止機構としては、図11等に示す位置決め穴34及び係止爪16と同様のものとすることができる。
ただ、移動棒30を押し込み過ぎて係止させようとする位置を過ぎてしまうトラブル防止に鑑み、ダイヤル40のような移動補助手段によって移動棒30を徐々に移動させるようにするのが好ましい。
あるいは、上記とは逆に、移動補助手段によって移動棒30を所定位置まで一気に移動させるようにしてもよい。例えばロータリースイッチやレバースイッチのごとく、一定以上の回転力・押圧力を加えることにより所定の位置までつまみが移動して停止するようにし、これに伴い、つまみに連結された移動棒30が、リンク機構やカム構造によって所定位置まで位置移動するように形成することができる。
(第二の実施の形態)
第二の実施の形態は、移動体の移動態様を回転移動にしたものである。
(図面の説明)
図17乃至図19は、本発明の第二の実施の形態を示すものであり、図17はカシメ部3の正面図及び側面図、図18はカシメ部3の部分拡大断面図、図19は、ダイヤル40の回転に伴う封印及び封印解除の過程を示す図である。
なお、第二の実施の形態における基板ケース1の基本的構成は、第一の実施の形態と同様であるため共通する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴点のみ述べる。
(カシメ部3)
第二の実施の形態におけるカシメ部3は、図17に示すように、表ケース10と、裏ケース20と、表ケース10及び裏ケース20あるいは表ケース10及び裏ケース20及び基体4とをロックするための差し込み片47を備えたダイヤル40とを備えている。
表ケース10の正面板13の略中央部には、図17(A)及び図18(B)に示すように、軸孔13Aが形成されており、この軸孔13Aの右下半分の周囲には、3個の透視孔18(18A,18B,18C)が形成されている。また、透視孔18Cの上側近傍には、折取ピン19が設けられている。さらに、前記軸孔13Aの上下には、図4、図5に示したのと同様の爪51が設けられている。
ここで、透視孔18は、表ケース10に形成された透明部であって、透視孔18からケースの内側が視認可能となっているものである。透明部は、例えば、表ケース10に形成した丸孔としてもよいし、表ケース10の全体を透明部材で形成し、透視孔18以外の部分に着色フィルムを貼付したものとしてもよい。ケース内への異物挿入を防止することに鑑み、透視孔18は開口していない方が望ましい。
一方、裏ケース20の正面板23の内面側には、図18に示すように、円弧上に並んだ4つのフック26(26A,26B,26C,26D)が設けられている。各ストッパー26は、第一の実施の形態におけるフック25と同様に、裏面板23から内面側に突出する立設片26aと、立設片26aの端部から裏面板23と平行に張り出す張り出し片26bとからなり、張り出し片26bと裏面板23との間に、ダイヤル40のスリーブ44に形成された差し込み片47を挟み込むことができるようになっている。なお、ベース板70には、フック26B及びフック26Cと合致する2つのフック72(72A,72B)が設けられている。フック72の形状は、第一の実施の形態におけるフック71と同様である。
そして、本実施の形態におけるダイヤル40は、図18に示すように、作動部42のスリーブ44の手前側(操作部42側)に凸部48が形成されているとともに、凸部48の対向側であってスリーブ44の反操作部42側には、前記フック26と係合可能な差し込み片47が形成されている。さらにスリーブ44の内部には、第一の実施の形態と同様に、逆転防止装置50としての係止板が設けられており、ダイヤル40のつまみ41Aは一方向にのみ回転可能となっている。すなわち、本実施の形態は、作動部42が移動体、操作部41が移動補助手段として位置づけられるものである。
前記凸部48は、その正面に色彩が施してあり、表ケース10の透視孔18を通して視認可能な長さに形成されている。すなわち、透視孔18の色を見れば、差し込み片47がどの位置にあるかを把握できるようになっている。また、凸部48は、作動部42が回転することにより、折取ピン19と干渉する一方、フック26とは干渉しない厚みに形成されている。
なお、本実施の形態においては、第一の実施の形態の移動棒30の位置決め手段の代わりに、つまみ41Aの回転を一時停止させることによりダイヤル40を回転させすぎないようにするためのストッパ手段を設けることができる。例えば、特に図示しないが、固定軸43に先端が球状の出没突起を埋め込み、軸孔13Aの所定位置(差し込み片47が各フック26と合致する位置)に出没突起が係合可能な凹部を設けたものとすることができる。ストッパ手段としては、これ以外にも、周知のどのような機構を利用してもよい。
(カシメ部3の組み立て及び封印手順)
次に、上記構成を有するカシメ部3の組み立て手順及及び封印手順を説明する。
まず、表ケース10の正面板13の表面側から軸孔13Aにダイヤル40の固定軸43を貫通させ、正面板13の内面側に位置させた作動部42の軸固定孔45に固定軸43嵌合させ、操作部41と作動部42を固定する。これによりダイヤル40が表ケース10に回転可能に取り付けられる。このとき、差し込み片47が正面視右側を向くようにスリーブ44を固定軸43に固定する。
それから、裏ケース20に表ケース10を被せて取り付け、ダイヤル40を、差し込み片47がフック26Aと係合する位置まで回転させる。この位置は、前記したストッパ手段によって最初に一時停止した位置でダイヤル40の回転を止めればよい。これにより、表ケース10と裏ケース20がロックされ、二者固定状態となる。このとき、透視孔18からは何も見えていない。
続いて、上記したようにカシメ部3をロックし組み立てを終了した基板ケース1を、遊技機に設置する場合には、カシメ部3の裏ケース20を、基体4としてのベース板70に向け、図18に示すようにフック72Aとフック26B、フック72Bとフック26Cを合致させて、ダイヤル40を回転させる。次にダイヤル40が一時停止するまで回転させると、透視孔18Aから凸部48の表面の色彩が視認可能となる。このとき、差し込み片47がフック26Bと合致する位置に移動する。そして、表ケース10及び裏ケース20及びベース板70がロックされ、三者固定状態となる。このように、透視孔18Aの色が変化しているときには、基板ケース1が封印状態となっていることを表すものとなる。
警察の検査時に封印を解除する場合には、次にダイヤル40が一時停止するまで回転させると、透視孔18Bから凸部48の表面の色彩が視認可能となる。このとき、図19(A)に示すように、差し込み片47がフック26Bとフック26Cの間の位置に移動し、表ケース10及び裏ケース20及びベース板70のロックが解除されて固定解除状態となる。
点検終了後は、前述したように基板ケース1をベース板70にセットし、次にダイヤル40が一時停止するまでダイヤル40を回転させる。これにより、透視孔18Cの色が変わり、図19(B)に示すように、差し込み片47がフック26Cと合致する位置に移動して、表ケース10及び裏ケース20及びベース板70が再びロックされ三者固定状態となる。
そして、基板ケース1を回収する際には、さらにダイヤル40が一時停止するまで回転させる。このとき、凸部48に押されて、折取ピン19が折り取られる。あるいは、折取ピン19を折り取らないと、ダイヤル40を回転させることができない。そして、図19(C)に細線で示すように、差し込み片47がフック26Dと合致する位置に移動して、表ケース10と裏ケース20はロックされ、カシメ部3とベース板70とのロックが解除された二者固定状態となる。折取ピン19が折れているので、この基板ケース1が使用済みであることを判別可能である。
回収された基板ケース1は、さらにダイヤル40を回転させることにより、図19(C)に実線で示すように、差し込み片47がいずれのフック26とも合致しない位置となって、表ケース10と裏ケース20のロックが解除され固定解除状態となる。
このように、移動体(ダイヤル40の作動部42)が、移動の結果元の位置に復帰するようにした場合でも、第一の実施の形態と同様に、操作部(ダイヤル40の操作部41)の回転角度に応じて、封印、封印解除、封印、封印解除の手順を行わせることができる。また、少なくとも再度の封印を解除する場合(警察の検査後に封印を解除する場合)には、折取ピン19が折れて解除の痕跡が残るので、検査後に開封して制御基板Pに改変を加え、ダイヤル40を元に戻すことはできない。
なお、折取ピン19を透視孔18Aの正面右側にも設けて、検査時に開封した痕跡を残すようにしてもよい。また、上記した第二の実施の形態では、第一の実施の形態と同様に、二者固定部としてフック26を4つ設けてあるが、図18(A)に示すフック26A,26Bを一体にして円弧状のストッパーに形成し、フック26C,26Dを一体にして円弧状のストッパーに形成してもよい。このように形成した場合でも、差し込み片47が裏ケース20のストッパーのみに係合しているときには二者固定状態となり、差し込み片47が裏ケース20のストッパー及びベース板70のフック72にも係合しているときには三者固定状態となり、差し込み片47がいずれのストッパーにも係合していない場合には固定解除状態となる。
さらに、上記した第二の実施の形態では、作動部42と操作部41を同軸に配置してあったが、操作部41の回転に伴って作動部42が回転するように形成されていれば、例えばギアやカムなどを介在させることによって作動部42と操作部41が同軸上に位置しないようになっていてもよい。このように形成した場合、ギア等の仕様によって、操作部41の操作に伴う作動部42の回転角度を調整することができ、操作部41の回しすぎによるトラブルを防ぐことができる。
また、上記した第一及び第二の実施の形態では、基板ケース1が固定解除状態された痕跡を残すための解除痕付加手段として、折取ピンを用いているが、解除痕付加手段としては、例えば移動棒30の移動やダイヤル40の作動部42の回転に伴い、表ケース10の裏側の塗装が剥がれるように形成したものなど、何らかの痕跡が残るようになっていればどのような構成のものであっても構わない。
ところで、本発明には、二者固定部と三者固定部が重ならないように配置したものも含まれる。例えば図6において、二者固定部としてのフック25を、図示した最下部に位置するフック25Dと最上部に位置するフック25Aの2つだけ設け、フック25B,25Cの位置には角穴23A(図8参照)のみを形成しておく。そして、裏ケース20をベース板70に当接させたとき、三者固定部としてのフック71が角穴23Aからケース内側に突出するようにする。このように形成した場合でも、移動棒30の舌片31がフック71と係合している場合には、表ケース10がベース板70から取り外し不能となることよって、裏ケース20と表ケース10を分離することができず、結果的にベース板70及び表ケース10及び裏ケース20が固定された三者固定状態となる。ただ、三者固定状態の確実性及び安定性に鑑み、上記した実施の形態のように二者固定部としてのフック25と三者固定部としてのフック71が重なるようにしたほうが好適である。
本発明の第一の実施の形態であって、基板ケースの外観斜視図である。 基板ケースの分解斜視図である。 スロットマシンの分解斜視図である。 表ケースとダイヤルの正面斜視図である。 表ケースの分解内面斜視図である。 裏ケースの内面斜視図である。 移動棒及びガイド部材の斜視図である。 カシメ部の分解裏面斜視図である。 組み立て時におけるカシメ部の正面図及び側面図である。 図9のI−I線部分拡大断面図である。 図9のII−II線及びIII−III線断面図である。 取り付け時におけるカシメ部の断面図である。 検査時におけるカシメ部の断面図である。 図11のIV−IV線断面図及び図12のV−V線断面図及び図13のVI−VI線断面図である。 返却時におけるカシメ部の断面図である。 移動棒取り出し時のカシメ部の正面斜視図である。 本発明の第二の実施の形態であって、カシメ部の正面図及び側面図である。 図17のVII−VII線及びVIII−VIII線断面図である。 第二の実施の形態における封印手順を示す説明図である。
符号の説明
S スロットマシン(遊技機)
1 基板ケース 2 基板収納部
2A 本体ケース(本体) 2B カバー(蓋体)
3 カシメ部 4 基体
10 表ケース(蓋体) 11 上面板(周面部)
12 底面板(周面部) 12A 開口部
13 正面板 13A 軸孔
13B 角孔 13C 角孔
13D 係合突起 13E 係合突起
14 固定孔 15 折取ピン(解除痕付加手段)
16 係止爪(位置決め手段) 17 切り取り部(破壊可能部)
18 丸孔 19 折取ピン(解除痕付加手段)
20 裏ケース(本体) 21 上面板(周面部)
21A 開口部 22 底面板(周面部)
22A 開口部 23 裏面板(板面部)
24 固定爪 25,26 フック(二者固定部)
25a,26a 立設片(立設部) 25b,26b 張り出し片(張り出し部)
30 移動棒(移動体) 31 舌片(差し込み部・係合部)
32 スライド溝 33 ラック
34 位置決め穴(位置決め手段)
40 ダイヤル(移動補助手段) 41 操作部
41A つまみ 41B 係合溝
42 作動部(移動体) 43 固定軸
43a 切り欠き 44 スリーブ
44A 係合溝 45 軸固定孔
46 ギア 47 差し込み片(差し込み部・係合部)
48 凸部
50 逆転防止装置(逆方向移動防止機構)
51 爪 52 係止板
60 ガイド部材 60A 固定部
61 レール部
70 ベース板 71,72 フック(三者固定部)
71a,72a 突出片(突出部) 71b,72b 係止片(重複張り出し部)
100 筐体 110 開口部
120 中板 130 開口上部
140 開口下部 150 ホッパーユニット
200 交換ユニット 210 リールユニット
220 回転リール
300 上扉 400 下扉

Claims (2)

  1. 本体及び蓋体から構成され内部に板状の制御基板を収納可能な箱形の基板ケースを所定の基体に固定する固定方法であって、
    前記基板ケースの本体又は蓋体のいずれか一方の内部側に、前記本体と前記蓋体とを固定する固定部としての二者固定部を設け、前記基体に、前記基体と前記基板ケースの本体及び蓋体とを固定する固定部としての三者固定部を設け、
    前記二者固定部及び三者固定部の双方に係合可能な単一の係合部を有するとともに、前記基板ケース内を位置移動可能に支持された移動体を設け、
    前記移動体の位置に応じて、前記基板ケースを、前記二者固定部と前記係合部とが係合し前記本体と前記蓋体が固定される二者固定状態、前記三者固定部と前記係合部とが係合し前記本体と前記蓋体と前記基体が固定される三者固定状態、前記係合部が前記二者固定部とも前記三者固定部とも係合せず前記本体と前記蓋体と前記基体の固定が解除される固定解除状態とすることがでるきように形成した基板ケースの固定構造を用いて、
    前記移動体を初期位置から一方向に移動させることによって、前記基板ケースの固定状態を、
    1.二者固定状態
    2.三者固定状態
    3.固定解除状態
    4.三者固定状態
    5.二者固定状態
    の順に選択可能としたことを特徴とする基板ケースの固定方法。
  2. 前記固定構造において、前記移動体を一方向のみに移動可能とする逆方向移動防止機構を設け、前記基板ケースの固定状態1乃至5を、不可逆的に選択可能としたことを特徴とする請求項1記載の基板ケースの固定方法。
JP2008296331A 2008-11-20 2008-11-20 基板ケースの固定方法 Expired - Fee Related JP5183434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296331A JP5183434B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 基板ケースの固定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296331A JP5183434B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 基板ケースの固定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010119628A JP2010119628A (ja) 2010-06-03
JP5183434B2 true JP5183434B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=42321502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008296331A Expired - Fee Related JP5183434B2 (ja) 2008-11-20 2008-11-20 基板ケースの固定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5183434B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5876964B1 (ja) * 2015-10-15 2016-03-02 山佐株式会社 遊技機用封止部材付きカバー及び遊技機

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09240408A (ja) * 1996-03-11 1997-09-16 Toyo Tire & Rubber Co Ltd エアバッグ装置
JP3587771B2 (ja) * 2000-08-16 2004-11-10 株式会社三共 スロットマシン
JP3877314B2 (ja) * 2002-10-02 2007-02-07 株式会社オリンピア パチンコ機
JP4365759B2 (ja) * 2004-09-29 2009-11-18 株式会社オリンピア 基板ケース及び遊技機
JP5046175B2 (ja) * 2006-04-12 2012-10-10 奥村遊機株式会社 遊技機用基板ケース

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010119628A (ja) 2010-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5785271B2 (ja) 開閉体のロック装置
JP2004008291A (ja) ケースの締結構造、及びケース
JP5183434B2 (ja) 基板ケースの固定方法
JP5183433B2 (ja) 基板ケースの固定構造
JPH09253300A (ja) パチンコ機における基板収納ボックスの封印構造
JP2008036338A (ja) 遊技機の基板ケース
JP2002159707A (ja) 遊技機における回路基板の閉止構造
JP2008104634A (ja) 開封数制限用封印装置
JPH06319850A (ja) 遊技用回路基板ケースの固定構造
JP5240734B2 (ja) ケース封印構造
JP5275820B2 (ja) 回路遮断器におけるハンドルロック構造
JP2010178769A (ja) 制御基板の封印構造
JP2009165869A (ja) 遊技機
JP5005288B2 (ja) 遊技機の基板ケース
JP5467943B2 (ja) 遊技機用基板ケース及びそれを備えた遊技機
JP5703613B2 (ja) 遊技機
JP2000070525A (ja) 遊技機用収納ボックス装置
JP5974253B2 (ja) 収納箱
JP4936427B2 (ja) 回路遮断器のハンドルロック機構
JP2009183681A (ja) 基板取付け装置
JP5703614B2 (ja) 遊技機
JP3111663U (ja) 遊技機の裏側カバーの施錠装置
JP2009183601A (ja) 基板ケース及び基板取付け装置
JP5804129B2 (ja) 遊技機
JP5519231B2 (ja) 遊技機用の基板取付け構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5183434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees