JP5182525B2 - 光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスクを製造する光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置に関する。
近年、情報記録の分野において、光学情報記録方式に関する研究開発が進められており、再生専用型、追記型、書換可能型等のさまざまな方式に対応可能となっている。このような光学情報記録方式を有するCD等の光ディスクは、大容量のデータを記録可能であり、従来よりも低価格化が進んでいるため、産業用から民生用まで幅広い用途で利用されている。
この光ディスクは、一般に、情報信号を示すピットやグルーブ等の凹凸パターンが形成されたディスク基板上に金属等からなる反射膜を形成し、この反射膜を大気中の水分や酸素から保護する保護膜を形成した構成を有している。光ディスクから情報信号を再生する場合には、その凹凸パターンに向けてレーザ光をディスク基板側から照射させ、その照射光(以降、「再生光」と称する場合もある)と戻り光との反射率の差によって情報信号を検出することが可能となる。
また、高記録密度化の要求に対応するため、光学ピックアップの再生光の照射時に用いられる対物レンズの開口数(NA:numerical aperture)を大きくすることにより、再生光のスポット径の小径化を図る技術も提案されている。ここで、対物レンズにおける高NA化を進めるには、ディスク基板を薄くする必要がある。これは、チルト角(光学ピックアップの光軸に対してディスク基板面の垂直軸からのズレ角度)の許容量が小さくなり、更にこのチルト角がディスク基板の厚さによる収差や複屈折の影響を受け易いためである。
そこで、図8に示すような多層構造の光ディスクが提案されている。この光ディスクは、ディスク基板13の一主面に凹凸パターンが形成され、この凹凸パターンの表面に反射膜32を成膜して第1情報信号部(L0記録部)を形成し、中間層としての光透過層11aを更に積層した後に、半反射膜34を成膜して第2情報信号部(L1記録部)を形成し、更にその上に表面を保護するカバー層としての光透過層11bを積層した構造を有している。再生光をディスク基板側から照射する従来法に代えて、ディスク基板13よりも薄い光透過層11bの側から照射することにより、対物レンズの高NA化に対応することが可能となる。
ここで、複屈折率を小さく保ちながら良好な透明性が維持された光透過層11(中間層として機能する光透過層11a、又はカバー層として機能する光透過層11b)を成膜により形成することは非常に困難であるため、シート接着法(仮称)が用いられる。このシート接着法は、光透過層に相当する光透過性シートを透明な接着剤を用いてディスク基板に貼り付ける方法であり、これにより小複屈折かつ透明性が良好な均一膜厚の光透過層を形成することができる。具体的には、粘着剤を表面に塗布した熱可逆性の光透過性シートをローラー圧着によりディスク基板表面に貼り付ける方法であったり、対向する2つの平面ステージ上に該光透過性シートとディスク基板とが互いに重なるよう載置し、押圧することにより光透過性シートとディスク基板とを貼り合わせる方法である。以下、中間層又はカバー層に光透過性シートを用いた場合の光ディスクの製造方法について簡単に説明しておく。
図9は、中間層に光透過性シートを用いた場合の光ディスクの製造方法を示す図である。まず、凹凸パターンの形成型を表面に有するNiスタンパ37と平面ステージ38との間にポリカーボネート樹脂36を挟み、押圧することにより一主面に凹凸パターンを形成したディスク基板13を形成する(第1工程)。次に、凹凸パターン上に反射膜32を成膜してL0記録部を形成する(第2工程)。続いて、中間層として機能する光透過性シート11aを貼り付け、Niスタンパ37の凹凸パターンと同様の形成型を表面に有するソフトスタンパ39を光透過性シート11aに押し付けてL1記録部を形成する(第3工程)。最後に、半反射膜34を成膜した後(第4工程)に、カバー層としての光透過層11bを積層する(第5工程)。
図10は、カバー層に光透過性シートを用いた場合の光ディスクの製造方法を示す図である。まず、L0記録部用の凹凸パターンの形成型を表面に有するL0用スタンパ37aと平面ステージ38との間にポリカーボネート樹脂36を挟み、押圧することにより一主面に凹凸パターンを形成したディスク基板13を形成する(第1工程)。次に、凹凸パターン上に反射膜32を成膜してL0記録部を形成する(第2工程)。その後、中間層としての光透過層11aを積層する(第3工程)。一方、これら第1から第3までの各工程とは別に、L1記録部用の凹凸パターンの形成型を表面に有するL1用スタンパ37bと平面ステージ38との間にカバー層として機能する光透過性シート11bを挟み、押圧することにより一主面に凹凸パターンを形成した光透過性シート11bを形成する(第A工程)。次に、凹凸パターン上に半反射膜34を成膜してL1記録部を形成する(第B工程)。最後に、第3工程で積層された光透過層11bの表面に第B工程で形成されたL1記録部を張り合わせることで、光ディスクを製造する。
また、このようなシート接着法のうち、特に光透過性シートをディスク基板に張り合わせる技術に着目し、接着層のはみだしや、接着ムラ、気泡混入等を防止する技術が特許文献1に開示されている。この光ディスク製造装置は、張り合わせ装置の内部を弾性体膜で仕切り、その仕切により形成された一方の部屋(メインチャンバー)内にディスク基板とシートとを所定の間隔で対向配置し、双方の部屋を同圧に真空排気した後に他方の部屋(サブチャンバー)を大気開放し、部屋間に生じた差圧に基づいて押し上げられた弾性体膜でディスク基板を押圧することにより、シートをディスク基板に貼り付けるようになっている。
特開2002−269853号公報
しかしながら、ディスク基板とシートとを弾性体膜の仕切りにより面接触させるため、接触や接着領域の広がりをコントロールすることが難しく、その改善が望まれている。また、メインチャンバー及びサブチャンバーの各部屋に対する圧力調整や制御、その調整等に伴う時間管理を必要とするため、光ディスク製造装置を構成する各機構や、その構造が複雑になって設備コストが高くなるので、その改善が望まれている。更に、真空排気や大気開放を行う加圧、減圧の圧力調整に時間がかかるため、工程時間(タクト)が長くなるので、その改善が望まれている。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、構造を簡易にすると共に工程を簡略化し、タクトの短縮が可能な光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置を提供することを目的とする。
そこで、本実施の形態では、上記した課題を解決するために、下記する(1)〜(5)の工程を有する光ディスク製造方法と、(6)〜(8)の構成を有する光ディスク製造装置を提供する。
(1)気泡が封入された発泡性弾性体シート9aと、気泡が封入されていない非発泡性弾性体シート9bとを貼り合わせた弾性体9を形成する工程と、
前記工程の後に、上蓋1の下側にディスク基板13を配置し、前記上蓋1の下方に対向配置された下蓋3上に、外圧の低下によって前記ディスク基板13側に湾曲する前記弾性体9と、光透過性シート11とを順次配置する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記上蓋1と前記下蓋3とで密閉された空間内の圧力を低下させ、前記弾性体9を前記光透過性シート11と共に前記ディスク基板13側に湾曲させて前記ディスク基板13と前記光透過性シート11とを貼り合わせる第2工程と、
を有することを特徴とする光ディスク製造方法。
(2)前記第2工程は、前記光透過性シート11の内側の一領域を前記ディスク基板13の内側の一領域に接触させ、この接触領域を前記光透過性シート11及び前記ディスク基板13の各外周に向けて順次拡大させて前記ディスク基板13と前記光透過性シート11とを貼り合わせることを特徴とする(1)記載の光ディスク製造方法。
(3)前記第1工程は、前記弾性体9の外周縁の一部又は全部を前記下蓋3に固定し、前記第2工程は、前記弾性体9の湾曲形状を、前記外周縁の固定された状態に応じて変形させることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光ディスク製造方法。
(4)前記第2工程の後に、前記空間内の圧力を低下させる前の状態に戻し、前記第2工程で湾曲した前記弾性体9を湾曲する前の状態に戻す第3工程をさらに有することを特徴とする(1)から(3)のいずれか1つに記載の光ディスク製造方法。
(5)前記第2工程は、前記弾性体9を前記光透過性シート11と共に前記ディスク基板13側に湾曲させると共に前記ディスク基板13を前記光透過性シート11に接近する方向に移動させて、前記ディスク基板13と前記光透過性シート11とを貼り合わせることを特徴とする(1)から(4)のいずれか1つに記載の光ディスク製造方法。
(6)ディスク基板が配置される上蓋1と、
前記上蓋1の下方に対向配置され、前記上蓋1とによって密閉空間を形成する下蓋3と、
前記密閉空間を減圧する減圧部15と、
気泡が封入された発泡性弾性体シート9aと前記発泡性弾性体シート9aに貼り合わされ気泡が封入されていない非発泡性弾性体シート9bとを備え、前記下蓋3上に前記上蓋1と対向配置され、前記密閉空間が減圧されることによって前記上蓋1側に湾曲する弾性体9と、
を備えることを特徴とする光ディスク製造装置。
(7)前記弾性体9はその外周縁の一部又は全部が前記下蓋3側に固定されており、前記弾性体9の湾曲形状は前記外周縁の固定された状態に応じて変形することを特徴とする(6)記載の光ディスク製造装置。
(8)前記弾性体9は、前記密閉空間を減圧することによって湾曲し、前記密閉空間を減圧前の状態に戻すことによって湾曲する前の状態に戻ることを特徴とする(6)又は(7)に記載の光ディスク製造装置。
本発明によれば、構造を簡易にすると共に工程を簡略化し、タクトの短縮が可能な光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置を提供することができる。
第1の実施の形態に係る光ディスク製造装置の断面を示す断面図である。 弾性体ステージの断面を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る光ディスク製造方法を示す工程図である。 第2の実施の形態に係る光ディスク製造装置の断面を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る光ディスクの製造方法を示す工程図である。 外周縁を2箇所固定した場合の減圧雰囲気中における弾性体ステージの変形状態を示す図である。 外周縁を4箇所固定した場合の減圧雰囲気中における弾性体ステージの変形状態を示す図である。 光ディスクの断面を示す断面図である。 中間層に光透過性シートを用いた場合の光ディスクの製造方法を示す図である。 カバー層に光透過性シートを用いた場合の光ディスクの製造方法を示す図である。
以下、2つの実施の形態について図面を用いて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る光ディスク製造装置の断面を示す断面図である。本実施の形態に係る光ディスク製造装置100は、上蓋1及び下蓋3で密閉された内部空間を形成し、光ディスク製造用の固定台5を内部空間側の下蓋3に配置し、軸方向(図1に示す上下方向)に摺動可能なセンターピン7を下蓋3及び固定台5の中央に設け、センターピン7で中心を貫かれた弾性体ステージ9を固定台5の上に載置すると共に光透過性シート11を弾性体ステージ9の上に配置し、ディスク基板13をセンターピン7の上端で支えた構成を備えている。また、上蓋1の側面一部には排気口が形成されており、この排気口を介して排気ポンプ15により内部空間の大気を排気させて真空減圧可能となっている。さらに、下蓋3と上蓋1との接続部分や下蓋3とセンターピン7との接続部分にはOリング17が用いられており、内部空間の密閉度を高くして外部からの気体が内部空間内に侵入することを防止可能となっている。以下、各構成要素の機能について個別具体的に説明すると共に、各構成を備えることによる本発明の作用及び効果について説明する。
弾性体ステージ9は、外圧の低下に伴って封入気体を膨張させ、この膨張に応じて徐々に盛り上がる形状変化を利用して、上面に配置されている光透過性シート11を押し上げながらディスク基板13に接着させる機能を備えている。具体的には、例えば図2(a)に示すように、内部に気泡91が封入された発泡性弾性体9aと気泡91が封入されていない非発泡性弾性体9bとを貼り合わせた2重構造となっており、発泡性弾性体9aが光透過性シート11に接触するように配置されている。弾性体ステージ9の外部周辺の圧力が低くなると、これまで弾性体ステージ9に作用していた外圧が低下するため、発泡性弾性体9aに封入された気泡の体積が次第に大きくなり、発泡性弾性体9aが膨張することになる。一方、非発泡性弾性体9bには気泡が封入されていないため、このような膨張作用は生じることはない。これにより、図2(b)に示すように、非発泡性弾性体9bと貼り合わされた発泡性弾性体9aの体積の増加量が大きくなり、平面方向(X軸−Y軸方向)及び厚み方向(Z軸方向)に膨張するため、発泡性弾性体9aが凸状に盛り上がる形状(椀状、断面で見れば弓状に反った形状)に変化することになる。逆に、外部周辺の圧力が復圧した場合には、弾性力によって形状を原形に戻す可逆性の特徴を有している。
このような弾性体ステージ9を構成する材料としては、シリコンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、又はそれらを混合してなるゴムを一例に挙げることができる。また、発泡性弾性体9aは、内部から気体を発泡させて成形させた弾性体や、外部から気泡が混入して又は混入させてできた弾性体のいずれでもよく、気泡内の気体が外部に漏れず、外圧の低下に応じて膨張し形状変化するものであればどのようなものでもよい。さらに、気泡内の気体の種類、大きさ、X軸−Y軸方向やZ軸方向に対する気泡の混入位置を変化させることにより、弾性体ステージ9が各軸方向に形状変化する変化率を調整することが可能である。
光透過性シート11は、情報信号の記録や再生に用いるレーザ光を透過可能な光透過性樹脂を有し、同様のレーザ光を透過可能であってディスク基板13との一主面(情報記録層)との接着に用いる接着剤が光透過性樹脂の表面に付されている。なお、前述したように弾性体ステージ9及び光透過性シート11の中心はセンターピン7で貫かれており、その中心穴の径はセンターピン7の径と略同径であるため、面方向(図1に示す左右方向)への移動のズレが防止され、センターピン7の軸方向へのみ摺動可能となっている。
ディスク基板13は、情報信号を再生・記録可能な情報記録層を一主面に形成し、再生時や記録時において回転する際に用いる中心穴をセンターピン7の上端に形成された凸部で支持することにより、情報記録層が光透過性シート11に所定の間隙を開けて対向するように配置されている。
次に、第1の実施の形態に係る光ディスク製造方法について説明する。図3は、本実施の形態に係る光ディスク製造方法を示す工程図である。
最初に、上蓋1及び下蓋3で密閉された内部空間内において、光ディスク製造用の固定台5は内部空間側の下蓋3の上に配置されている。また、同内部空間内において、弾性体ステージ9は、固定台5に載置されると共に弾性体ステージ9の外周縁の全周が固定台5に固定されている。また、同内部空間内において、光透過性シート11は弾性体ステージ9の上に配置されており、光透過性シート11におけるディスク基板13と対向する面には接着剤が付与されている。また、ディスク基板13は、固定台5と弾性体ステージ9と光透過性シート11とを貫いて内部空間の中央に位置するセンターピン7の上端に情報記録層が光透過性シート11に対向するように配置されている(第1工程)。なお、上述した第1工程は、上蓋1と下蓋3とで密閉した後に行ってもよいし、上蓋1と下蓋3とで密閉する前に行ってもよい。
次に、排気ポンプ15を用いて密閉された内部空間の減圧を開始して空間内の圧力を低下させ、弾性体ステージ9における発泡性弾性体9aを膨張させて、ディスク基板13に向けて盛り上がった形状に変化させ、この形状変化を利用して光透過性シート11を押し上げる(第2工程)。この第2工程により、光透過性シート11が外周から内周に向けて椀状に盛り上がった状態になる。
続いて、センターピン7を徐々に降下させる。又は、センターピン7を一気に抜いてディスク基板13を自由落下させる(第3工程)。この第3工程により、光透過性シート11の一領域がディスク基板13における情報記録層の内周に接着し、時間の経過に伴って、接着した一領域が外周縁方向に向けて徐々に拡大することになる。
最後に、センターピン7を弾性体ステージ9と光透過性シート11とディスク基板13とから抜去し、所定の時間放置することによりプレス(圧着)を完了させる(第4工程)。この第4工程により接着領域が外周縁まで完全に広がり、光透過性シート11をディスク基板13の情報記録層に接着させる貼り合わせが終了する。
なお、第3工程において、センターピン7の降下が光透過性シート11をディスク基板13に接触させる契機であることを説明したが、光透過性シート11とディスク基板13との間隙をより狭くすることにより、弾性体ステージ9の形状変化に伴う光透過性シートの押し上げ時をその接触契機とすることも可能である。その場合には、弾性体ステージ9が、光透過性シート11とディスク基板13とが接触している一領域を外周に向けて徐々に拡大するよう光透過層を押し上げることになる。
第1の実施の形態によれば、空間内の減圧により弾性体ステージ9を膨張させ、この膨張に応じて徐々に盛り上がる形状変化を利用して光透過性シート11を押し上げてディスク基板13に接着させ、ディスク基板13と光透過性シート11との接触領域を内周部から外周縁方向に向かって拡大させるため、ディスク基板13と光透過性シート11との間の空気を外周縁方向に押し出しながら接着を進めることが可能となり、気泡混入や接着ムラ・接着しわの発生を防止することが可能となる。また、減圧と同時に接着及びプレス(圧着)が進行するので、光ディスク製造装置100の構造を簡易にすると共に製造工程を簡略化し、減圧−接着−プレスの工程時間の短縮を可能とし、コストダウンを図ることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。図4は、第2の実施の形態に係る光ディスク製造装置の断面を示す断面図である。本実施の形態に係る光ディスク製造装置100は第1の実施の形態で説明した光ディスク製造装置100の構成と略同様の構成を備えているが、軸方向(図4に示す上下方向)に摺動可能なシリンダ19を上蓋1に取り付けて密閉された内部空間を形成し、センターピン7の上端でディスク基板13を支えるのに代えて、シリンダ19の内部空間側に置かれた緩衝材21の表面にディスク基板13を配置すると共に、ディスク基板13を、その中心穴を爪23で引っ掛けて固定して光透過性シート11に対向して配置するようになっている。なお、第1の実施の形態と同様に、内部空間の密閉度を高くするため、上蓋1とシリンダ19との接続部分にはOリング17が用いられている。その他の構成については第1の実施の形態で説明した構成と同様なので、重複する説明は省略する。
次に、第2の実施の形態に係る光ディスク製造方法について説明する。図5は、本実施の形態に係る光ディスクの製造方法を示す工程図である。
最初に、軸方向に摺動可能なシリンダ19が取り付けられた上蓋1及び下蓋3で密閉された内部空間内において、光ディスク製造用の固定台5は内部空間側の下蓋3の上に配置されている。また、同内部空間内において、弾性体ステージ9は、固定台5に載置されると共に固定台5の外周縁の全周が固定台5に固定されている。また、同内部空間内において、光透過性シート11は弾性体ステージ9の上に配置されており、光透過性シート11におけるディスク基板13と対向する面には接着剤が付与されている。また、ディスク基板13は、シリンダ19の内部空間側に配置された緩衝材21の表面に、情報記録層が光透過性シート11に対向するように配置されており、ディスク基板13の中心穴の近傍は爪23で引っ掛けて固定されている(第1工程)。なお、上述した第1工程は、上蓋1と下蓋3とで密閉した後に行ってもよいし、上蓋1と下蓋3とで密閉する前に行ってもよい。
次に、排気ポンプ15を用いて密閉された内部空間の減圧を開始して空間内の圧力を低下させ、弾性体ステージ9における発泡性弾性体9aを膨張させて、ディスク基板13に向けて盛り上がった形状に変化させ、この形状変化を利用して光透過性シート11を押し上げる(第2工程)。この第2工程により、光透過性シート11が外周から内周に向けて椀状に盛り上がった状態になる。また、内部空間の減圧によりシリンダ19が大気圧に押されて下降するが、シリンダ19の下降はバネとダンパからなる緩衝器25によって弾性体ステージ9の動作よりも遅れて動作し始める。
続いて、内部空間の減圧を更に継続し、下降するシリンダ19でセンターピン7を下方に押下げる(第3工程)。この第3工程により、光透過性シート11の一領域がディスク基板13における情報記録層の内周に接着し、時間の経過に伴って接着した一領域が外周縁方向に向けて徐々に拡大することになる。
最後に、爪23のロックを外し、内部空間の減圧を所定の時間引き続き継続することによりプレス(圧着)を完了させる(第4工程)。この第4工程により接着領域が外周縁まで完全に広がり、光透過性シート11をディスク基板13の情報記録層に接着させる貼り合わせが終了する。その後、排気ポンプ15の排気を停止し、密閉された内部空間を大気圧に戻すことにより、シリンダ19が元の位置に戻ることになる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、空間内の減圧により弾性体ステージ9を膨張させ、この膨張に応じて徐々に盛り上がる形状変化を利用して光透過性シート11を押し上げてディスク基板13に接着させ、ディスク基板13と光透過性シート11との接触領域を内周部から外周縁方向に向かって拡大させるため、ディスク基板13と光透過性シート11との間の空気を外周縁方向に押し出しながら接着を進めることが可能となり、気泡混入や接着ムラ・接着しわの発生を防止することが可能となる。また、減圧と同時に接着及びプレスが進行するので、光ディスク製造装置100の構造を簡易にすると共に製造工程を簡略化し、減圧−接着−プレスの工程時間の短縮を可能とし、コストダウンを図ることができる。
なお、第2の実施の形態では、上蓋1にシリンダ19が取り付けられた場合について説明したが、下蓋3に同様のシリンダを取り付けた場合であっても、同様の効果を得ることが可能である。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、弾性体ステージ9の外周縁の全周が一様に固定台5に接着されている場合について説明したが、外周縁の一部を固定した場合であっても同様の効果を得ることが可能である。例えば、2箇所のみを固定した場合には、図6に示すように、減圧雰囲気中で弾性体ステージ9はカマボコ状に変形することになる。また、90度おきに4箇所のみを固定した場合にあっては、図7に示すように、弾性体ステージ9は丸みを帯びた四角形状の変形することになる。勿論、本実施の形態と同様に無限箇所を固定すれば、弾性体ステージ9は椀状に変化することになる。弾性体ステージ9の外周縁の一部を固定した場合であっても全部を固定した場合であっても得られる効果は同じであるが、減圧雰囲気中で変化する弾性体ステージ9の形状に差異を与えることが可能となるため、弾性体ステージ9における機能説明と同様に、固定台5への固定状態によって弾性体ステージ9がX軸−Y軸方向やZ軸方向に形状変化する変化率を調整することが可能である。
1…上蓋
3…下蓋
5…固定台
9…弾性体ステージ(弾性体)
9a…発泡性弾性体(発泡性弾性体シート)
9b…非発泡性弾性体(非発泡性弾性体シート)
11…光透過性シート(光透過層)
11a…光透過性シート(中間層としての光透過層)
11b…光透過性シート(カバー層としての光透過層)
13…ディスク基板
15…排気ポンプ(減圧部)
17…Oリング
19…シリンダ
21…緩衝材
23…爪
25…緩衝器
32…反射膜
34…半反射膜
36…ポリカーボネート樹脂
37…Niスタンパ
37a…L0用スタンパ
37b…L1用スタンパ
38…平面ステージ
39…ソフトスタンパ
91…気泡
100…光ディスク製造装置

Claims (8)

  1. 気泡が封入された発泡性弾性体シートと、気泡が封入されていない非発泡性弾性体シートとを貼り合わせた弾性体を形成する工程と、
    前記工程の後に、上蓋の下側にディスク基板を配置し、前記上蓋の下方に対向配置された下蓋上に、外圧の低下によって前記ディスク基板側に湾曲する前記弾性体と、光透過性シートとを順次配置する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記上蓋と前記下蓋とで密閉された空間内の圧力を低下させ、前記弾性体を前記光透過性シートと共に前記ディスク基板側に湾曲させて前記ディスク基板と前記光透過性シートとを貼り合わせる第2工程と、
    を有することを特徴とする光ディスク製造方法。
  2. 前記第2工程は、前記光透過性シートの内側の一領域を前記ディスク基板の内側の一領域に接触させ、この接触領域を前記光透過性シート及び前記ディスク基板の各外周に向けて順次拡大させて前記ディスク基板と前記光透過性シートとを貼り合わせることを特徴とする請求項1記載の光ディスク製造方法。
  3. 前記第1工程は、前記弾性体の外周縁の一部又は全部を前記下蓋に固定し、前記第2工程は、前記弾性体の湾曲形状を、前記外周縁の固定された状態に応じて変形させることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク製造方法。
  4. 前記第2工程の後に、前記空間内の圧力を低下させる前の状態に戻し、前記第2工程で湾曲した前記弾性体を湾曲する前の状態に戻す第3工程をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ディスク製造方法。
  5. 前記第2工程は、前記弾性体を前記光透過性シートと共に前記ディスク基板側に湾曲させると共に前記ディスク基板を前記光透過性シートに接近する方向に移動させて、前記ディスク基板と前記光透過性シートとを貼り合わせることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光ディスク製造方法。
  6. ディスク基板が配置される上蓋と、
    前記上蓋の下方に対向配置され、前記上蓋とによって密閉空間を形成する下蓋と、
    前記密閉空間を減圧する減圧部と、
    気泡が封入された発泡性弾性体シートと前記発泡性弾性体シートに貼り合わされ気泡が封入されていない非発泡性弾性体シートとを備え、前記下蓋上に前記上蓋と対向配置され、前記密閉空間が減圧されることによって前記上蓋側に湾曲する弾性体と、
    を備えることを特徴とする光ディスク製造装置。
  7. 前記弾性体はその外周縁の一部又は全部が前記下蓋側に固定されており、前記弾性体の湾曲形状は前記外周縁の固定された状態に応じて変形することを特徴とする請求項6記載の光ディスク製造装置。
  8. 前記弾性体は、前記密閉空間を減圧することによって湾曲し、前記密閉空間を減圧前の状態に戻すことによって湾曲する前の状態に戻ることを特徴とする請求項6又は7に記載の光ディスク製造装置。
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