JP5182508B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、光学フィルムの製造方法、前記製造方法によって得られた光学フィルム、前記光学フィルムを透明保護フィルムとして用いた偏光板、及び前記偏光板を備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置及びプラズマディスプレイ装置等は、省スペース、省エネルギであること等の理由から広く利用されている。また、液晶表示装置及びプラズマディスプレイ装置等の各種画像表示装置に用いられる光学フィルムとしては、例えば、セルロースエステル系フィルム等の透光性に優れた樹脂フィルムが用いられている。このような樹脂フィルムは、例えば、溶液流延製膜法等によって製造される。溶液流延製膜法とは、原料樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液を、走行する支持体上に流延し、ある程度乾燥して得られたフィルムを支持体から剥離し、そして、剥離したフィルムを搬送ローラで搬送しながら乾燥や延伸等を施すことによって、樹脂フィルムを製造する方法である。この方法は、均一な膜厚が得られやすいことや得られるフィルムの組成を調整しやすいこと等から好ましく用いられている。
また、画像表示装置、特にテレビジョン受信装置として用いる液晶表示装置は、大画面化及び高画質化等が求められている。このため、位相差フィルムとして用いられる光学フィルムにおける視認性のさらなる向上が求められるだけではなく、幅の広い広幅フィルムの製造が求められている。上記のような溶液流延製膜法によって広幅フィルムを製造するためには、幅の広い支持体や搬送ローラ等を用いて流延膜自体の幅を広くする方法やフィルムを延伸する方法等が挙げられる。
流延膜自体の幅を広くする方法は、要求される光学フィルムの幅が変わるたびに、設備変更や工場の新たな設立等が必要となり、コストがかかってしまうという問題があった。
また、フィルムを延伸する方法としては、例えば、原料樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリビニルアルコール等を用いた場合、フィルムの幅に対して2〜4倍程度まで延伸することが可能であり、広幅の樹脂フィルムを得ることができる。しかしながら、偏光板用の透明保護フィルムや位相差フィルムとしても使用可能なセルロースエステル系樹脂フィルムでは、高延伸にすると、破断のおそれがあるだけではなく、ヘイズが高まってしまい、光学フィルムとして使用できなくなるという問題があった。また、最悪の場合、破断してフィルムの製造を停止しなければならないおそれもあった。
また、フィルムを延伸して光学フィルムを製造する方法の一例としては、例えば、特許文献1に挙げられている。特許文献1には、フィルムを延伸する延伸工程と収縮させる収縮工程とを含むセルロースアシレートフィルムの製造方法等が開示されている。そして、その延伸工程としては、フィルムの両端部をクリップ等の把持手段で把持して、幅方向に延伸すること等が記載されている。
特開2007−290342号公報
特許文献1によれば、高いコントラストや色ずれを改良できるセルロースアシレートフィルムが得られることが開示されている。
しかしながら、上記のように、樹脂フィルムの両端部を把持して、幅方向に延伸しても、樹脂フィルムの端部付近には延伸応力が伝わりにくく、中央部が優先して延伸される。そうなると、延伸不足によって、光学値、例えば、リタデーション等が幅方向に均一な樹脂フィルムが得られないおそれがあった。
このような延伸不足による光学値不良が発生した樹脂フィルムであっても、例えば、端部付近を比較的広く切断して中央部のみを光学フィルムとして利用することはできる。しかしながら、光学フィルムの広幅化のために、延伸時の把持手段による把持部分は切断する必要があるにしても、切断する領域を狭め、できるだけ広い領域を光学フィルムとして利用したいとの要望が高まっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、光学値が均一な光学フィルムを得ることができる光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。また、このような光学フィルムの製造方法によって得られた光学フィルム、前記光学フィルムを透明保護フィルムとして用いた偏光板、及び前記偏光板を備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者は、樹脂フィルムを幅方向に延伸させる際、樹脂フィルムを把持した把持手段が幅方向に広がる角度が低い、すなわち、ゆるやかに延伸させると、樹脂フィルムの中央部が端部付近より優先して延伸される傾向があることを見出した。また、反対に、樹脂フィルムを把持した把持手段が幅方向に広がる角度が高い、すなわち、急激に延伸させると、樹脂フィルムが破断するおそれがあった。そこで、本発明者は、把持手段が幅方向に広がる角度が均一ではなく途中で変化させ、さらに、その角度や延伸時の条件を鋭意検討した結果、以下のような本発明に想到するに到った。
本発明の一態様に係る光学フィルムの製造方法は、樹脂フィルムの幅方向の両端部を複数の把持手段で把持しながら、前記把持手段が前記樹脂フィルムの長手方向に沿って移動することによって、前記樹脂フィルムを搬送する搬送工程と、前記把持手段が、前記樹脂フィルムの長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルムの幅方向に前記把持手段間の距離を徐々に広げる方向に移動する第1延伸工程と、前記把持手段が、前記樹脂フィルムの長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルムの幅方向に前記把持手段間の距離を前記第1延伸工程よりさらに広げる方向に移動する第2延伸工程とを備え、前記第1延伸工程における前記把持手段の移動方向と前記搬送工程における前記把持手段の移動方向とがなす角θ1と、前記第2延伸工程における前記把持手段の移動方向と前記第1延伸工程における前記把持手段の移動方向とがなす角θ2との関係が、下記式(1)及び下記式(2)を満たし、前記第2延伸工程における樹脂フィルムの温度が、前記第1延伸工程における樹脂フィルムの温度より高いことを特徴とするものである。
0° < θ1 < θ2 < 2.5° (1)
1.25×θ1 ≦ θ2 ≦ 4×θ1 (2)
上記のような構成によれば、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、樹脂フィルムの特定の領域、例えば、中央部のみの優先的な延伸が抑制され、光学値が幅方向に不均一になることが抑制される。したがって、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、光学値が均一な光学フィルムを得ることができる。
また、前記製造方法において、前記樹脂フィルムとして、透明性樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液を、走行する支持体上に流延ダイから流延して流延膜を形成する流延工程と、前記流延膜を樹脂フィルムとして前記支持体から剥離する剥離工程とを備える製造方法によって得られる樹脂フィルムを用いることが好ましい。
このような樹脂フィルムは、膜厚の均一性が高いので、幅方向に延伸した後、膜厚の不均一による光学値の均一性の低下が抑制され、光学値不良の発生のより抑制された光学フィルムを得ることができる。また、光学値が均一な光学フィルムを連続的に製造することができるので、好ましい。
また、前記光学フィルムの幅が、1000〜3000mmであることが好ましい。このような広幅の光学フィルムを製造しようとすると、一般的に、光学フィルムの、幅方向の光学値の均一性が低下しやすいが、上記の製造方法によれば、幅方向の光学値の均一性が低下することを抑制できる。したがって、光学値が均一であって、かつ広幅の光学フィルムを得ることができる。
また、本発明の他の一態様に係る光学フィルムは、前記光学フィルムの製造方法によって得られることを特徴とするものである。このような構成によれば、光学値が均一な光学フィルムが得られる。このため、光学値が均一であることが求められる液晶表示装置の工学フィルムとして、好適に使用できる。
また、本発明の他の一態様に係る偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の表面上に配置された透明保護フィルムとを備える偏光板であって、前記透明保護フィルムが、前記光学フィルムであることを特徴とするものである。
このような構成によれば、偏光素子の透明保護フィルムとして、光学値が均一な光学フィルムが適用されているので、例えば、液晶表示装置に適用した際に、コントラスト等に優れた液晶表示装置の高画質化を実現できる偏光板が得られる。さらに、偏光素子の透明保護フィルムとして用いられる光学フィルムとして、広幅の光学フィルムを用いた場合、大画面化した液晶表示装置にも適用可能である。
また、本発明の他の一態様に係る液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルを挟むように配置された2枚の偏光板とを備える液晶表示装置であって、前記2枚の偏光板のうち少なくとも一方が、前記偏光板であることを特徴とするものである。
このような構成によれば、光学値の均一な光学フィルムを備えた偏光板を用いるので、コントラスト等に優れた液晶表示装置の高画質化を実現できる。さらに、偏光板の透明保護フィルムとして、広幅の光学フィルムを用いた場合、大画面化を実現できる。
本発明によれば、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、光学値が均一な光学フィルムを得ることができる。
以下、本発明の光学フィルムの製造方法に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法は、透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)を、走行する支持体上に流延して流延膜(ウェブ)を形成する流延工程と、前記流延膜を樹脂フィルムとして前記支持体から剥離する剥離工程と、剥離した樹脂フィルムを延伸させる延伸工程と、前記樹脂フィルムを乾燥させる乾燥工程とを備える、いわゆる溶液流延製膜法による製造方法である。例えば、図1に示すような溶液流延製膜法による光学フィルムの製造装置によって行われる。ここでの樹脂フィルムとは、支持体上に流延されたドープからなる流延膜(ウェブ)が支持体上で乾燥され、支持体から剥離しうる状態となった以後のものを言う。なお、光学フィルムの製造装置としては、図1に示すものに限定されず、他の構成のものであってもよい。
図1は、溶液流延法による光学フィルムの製造装置11の基本的な構成を示す概略図である。光学フィルムの製造装置11は、無端ベルト支持体12、流延ダイ13、剥離ローラ14、延伸装置21、乾燥装置15、及び巻取装置16等を備える。前記流延ダイ13は、透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)19を前記無端ベルト支持体12の表面上に流延する。前記無端ベルト支持体12は、一対の駆動ローラと従動ローラとによって駆動可能に支持され、前記流延ダイ13から流延された樹脂溶液19からなるウェブを形成し、搬送しながら乾燥させることによって樹脂フィルムとする。そして、前記剥離ローラ14は、樹脂フィルム17を前記無端ベルト支持体12から剥離する。前記延伸装置21は、後述の条件下で、樹脂フィルム17を延伸させる。前記乾燥装置15は、延伸された樹脂フィルム17を搬送ローラで搬送させながら、乾燥させる。そして、前記巻取装置16は、延伸及び乾燥された樹脂フィルム17を巻き取って、フィルムロールとする。
前記流延ダイ13は、図1に示すように、前記流延ダイ13の上端部に接続されたドープ供給管からドープ19が供給される。そして、その供給されたドープが前記流延ダイ13から前記無端ベルト支持体12に吐出され、前記無端ベルト支持体12上にウェブが形成される。
前記無端ベルト支持体12は、図1に示すように、表面が鏡面の、無限に走行する金属製の無端ベルトである。前記ベルトとしては、フィルムの剥離性の点から、例えば、ステンレス鋼等からなるベルトが好ましく用いられる。前記流延ダイ13によって流延する流延膜の幅は、無端ベルト支持体12の幅を有効活用する観点から、無端ベルト支持体12の幅に対して、80〜99%とすることが好ましい。また、無端ベルト支持体の代わりに、表面が鏡面の、回転する金属製のドラム(無端ドラム支持体)を用いてもよい。
そして、前記無端ベルト支持体12は、その表面上に形成された流延膜(ウェブ)を搬送しながら、ドープ中の溶媒を乾燥させる。前記乾燥は、例えば、無端ベルト支持体12を加熱したり、加熱風をウェブに吹き付けることによって行う。その際、ウェブの温度が、ドープの溶液によっても異なるが、溶媒の蒸発時間に伴う搬送速度や生産性等を考慮して、−5〜70℃の範囲が好ましく、0〜60℃の範囲がより好ましい。ウェブの温度は、高いほど溶媒の乾燥速度を早くできるので好ましいが、高すぎると、発泡したり、平面性が劣化する傾向がある。
無端ベルト支持体12を加熱する場合、例えば、無端ベルト支持体12上のウェブを赤外線ヒータで加熱する方法、無端ベルト支持体12の裏面を赤外線ヒータで加熱する方法、無端ベルト支持体12の裏面に加熱風を吹き付けて加熱する方法等が挙げられ、必要に応じて適宜選択することが可能である。
また、加熱風を吹き付ける場合、その加熱風の風圧は、溶媒蒸発の均一性等を考慮し、50〜5000Paであることが好ましい。加熱風の温度は、一定の温度で乾燥してもよいし、無端ベルト支持体12の走行方向で数段階の温度に分けて供給してもよい。
無端ベルト支持体12の上にドープを流延した後、無端ベルト支持体12からウェブを剥離するまでの時間は、作製する光学フィルムの膜厚、使用する溶媒によっても異なるが、無端ベルト支持体12からの剥離性を考慮し、0.5〜5分間の範囲であることが好ましい。
前記無端ベルト支持体12による流延膜の搬送速度は、例えば、50〜200m/分程度であることが好ましい。また、前記無端ベルト支持体12の走行速度に対する、流延膜の搬送速度の比(ドラフト比)は、0.8〜1.2程度であることが好ましい。前記ドラフト比がこの範囲内であると、安定して流延膜を形成させることができる。例えば、ドラフト比が大きすぎると、流延膜が幅方向に縮小されるネックインという現象を発生させる傾向があり、そうなると、広幅のフィルムを形成できなくなる。
前記剥離ローラ14は、無端ベルト支持体12のドープ19が流延される側の表面に接しており、無端ベルト支持体12側に加圧することによって、乾燥されたウェブ(樹脂フィルム)が剥離される。無端ベルト支持体12から樹脂フィルムを剥離する際に、剥離張力及びその後の搬送張力によって樹脂フィルムは、樹脂フィルムの搬送方向(Machine Direction:MD方向)に延伸する。このため、無端ベルト支持体12から樹脂フィルムを剥離する際の剥離張力及び搬送張力は、50〜400N/mにすることが好ましい。
また、樹脂フィルムを無端ベルト支持体12から剥離する時の樹脂フィルムの残留溶媒率は、無端ベルト支持体12からの剥離性、剥離時の残留溶媒率、剥離後の搬送性、搬送・乾燥後にできあがる光学フィルムの物理特性等を考慮し、30〜200質量%であることが好ましい。なお、フィルムの残留溶媒率は、下記式(3)で定義される。
残留溶媒率(質量%)={(M−M)/M}×100 (3)
ここで、Mは、フィルムの任意時点での質量を示し、Mは、Mを測定したフィルムを115℃で1時間乾燥させた後の質量を示す。
前記延伸装置21は、後述する構成であって、樹脂フィルム17をウェブの搬送方向と直交する方向(Transverse Direction:TD方向)に延伸させる。具体的には、図2に示すように、樹脂フィルム17の搬送方向に垂直な方向の両端部を把持手段であるクリップ24等で把持して、対向するクリップ24間の距離を大きくすることによって、TD方向に延伸する。
図2は、前記延伸装置21の構成を示す概略図である。前記延伸装置21は、第1レール22、第2レール23、及び複数のクリップ24等を備える。
前記第1レール22は、前記樹脂フィルム17の一方の端部に沿って延び、後述するように、前記クリップ24の走行方向を定める。前記第2レール23は、前記樹脂フィルム17の他方の端部に沿って延び、後述するように、前記クリップ24の走行方向を定める。前記クリップ24は、前記樹脂フィルム17の両端部を把持し、前記樹脂フィルム17を把持したまま、前記第1レール22及び前記第2レール23上を樹脂フィルム17の搬送方向に順次走行する。
前記第1レール22及び前記第2レール23による前記クリップ24の走行方向は、以下のように定められる。まず、領域A1において、樹脂フィルム17の幅方向の両端部を複数のクリップ24で把持しながら、前記クリップ24が前記樹脂フィルム17の長手方向に沿って移動することによって、前記樹脂フィルム17を搬送する工程を行うように走行する。すなわち、前記クリップ24が、前記樹脂フィルム17の両端部に沿って、前記クリップ24間の距離をほとんど変更しないように走行する。次に、領域A2において、前記クリップ24が、前記樹脂フィルム17の長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルム17の幅方向に前記クリップ24間の距離を徐々に広げる方向に移動する工程を行うように走行する。領域A3において、前記クリップ24が、前記樹脂フィルム17の長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルム17の幅方向に前記クリップ24間の距離を領域A2の場合よりさらに広げる方向に移動する工程を行うように走行する。最後に、領域A4において、前記クリップ24が、領域A3での前記クリップ24間の距離をほとんど変更しないように走行する。そして、領域A4でのクリップ24を、樹脂フィルム17から開放して、領域A1まで戻す。
そして、前記領域A2における前記クリップ24の移動方向と前記領域A1における前記クリップ24の移動方向となすが角(第1屈曲率)θ1と、前記領域A3における前記クリップ24の移動方向と前記領域A2における前記クリップ24の移動方向とがなす角(第2屈曲率)θ2との関係が、下記式(1)及び下記式(2)を満たすように、各クリップ24が走行する。
0° < θ1 < θ2 < 2.5° (1)
1.25×θ1 ≦ θ2 ≦ 4×θ1 (2)
さらに、前記角θ1と前記角θ2との関係は、下記式(4)又は下記式(5)を満たすことが好ましい。
0.3° < θ1 < θ2 < 2.3° (4)
1.7×θ1 ≦ θ2 ≦ 2.3×θ1 (5)
また、前記角θ1及び前記角θ2は、上記各範囲を満たせばよいが、前記角θ1としては、0.2°以上2°以下であることが好ましく、前記角θ2としては、0.3°以上2.4°以下であることが好ましい。
前記角θ1が小さすぎると、最終延伸率が低くなり、光学フィルムの広幅化が困難になるという傾向があり、また、大きすぎると、把持手段(クリップ)で把持した箇所から、樹脂フィルムが裂けて破断するおそれがある。
また、前記角θ2が小さすぎると、均一な延伸が困難となり、光学値が幅方向に不均一になるという傾向があり、また、大きすぎると、把持手段(クリップ)で把持した箇所から、樹脂フィルムが裂けて破断するおそれがある。
そして、前記角θ1と前記角θ2との差分が小さすぎると、均一な延伸が困難となり、光学値が幅方向に不均一になるという傾向があり、また、大きすぎると、把持手段(クリップ)で把持した箇所から、樹脂フィルムが裂けて破断するおそれがある。
従って、前記角θ1及び前記角θ2は、上記各範囲を満たすと、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、樹脂フィルムの特定の領域、例えば、中央部のみの優先的な延伸が抑制され、光学値が幅方向に不均一になることが抑制される。
また、前記領域A4における前記クリップ24の移動方向と前記領域A3における前記クリップ24の移動方向とがなす角θ3は、前記角θ1と前記角θ2との合計値になるが、2.5°以上4.4°以下であることが好ましい。
また、樹脂フィルム17を延伸させる際、通常、樹脂フィルム17を加熱して行う。具体的には、前記領域A1で加熱し始め、前記領域A2及び前記領域A3においては、下記の条件で加熱する。そして、前記領域A4において、樹脂フィルムを冷却させる。この樹脂フィルムの加熱は、例えば、加熱風をフィルムに吹きつけることによって行ってもよいし、赤外線ヒータ等の加熱装置で加熱してもよい。
前記領域A2及び前記領域A3における樹脂フィルムの温度は、前記領域A3における樹脂フィルムの温度が、前記領域A2における樹脂フィルムの温度より高い。このように設定することによって、前記角θ1及び前記角θ2を上記の関係にしても、樹脂フィルムの破断を防止することができる。また、前記領域A2における樹脂フィルムの温度は、具体的には、100℃以上150℃以下であることが好ましく、前記領域A3における樹脂フィルムの温度は、具体的には、130℃以上180℃以下であることが好ましい。
また、領域A2と領域A3との、樹脂フィルムの搬送方向の長さの比は、1:1〜1:5であることが好ましく、例えば、1:1が例示される。
前記乾燥装置15は、複数の搬送ローラを備え、そのローラ間を樹脂フィルムを搬送させる間に樹脂フィルムを乾燥させる。その際、加熱空気、赤外線等を単独で用いて乾燥してもよいし、加熱空気と赤外線とを併用して乾燥してもよい。簡便さの点から加熱空気を用いることが好ましい。乾燥温度としては、樹脂フィルムの残留溶媒率により、好適温度が異なるが、乾燥時間、収縮ムラ、伸縮量の安定性等を考慮し、30〜180℃の範囲で残留溶媒率により適宜選択して決めればよい。また、一定の温度で乾燥してもよいし、2〜4段階の温度に分けて、数段階の温度に分けて乾燥してもよい。また、乾燥装置15内を搬送される間に、樹脂フィルムを、MD方向に延伸させることもできる。
前記巻取装置16は、前記延伸装置21で延伸させ、前記乾燥装置15で乾燥させた樹脂フィルムを必要量の長さに巻き芯に巻き取る。なお、巻き取る際の温度は、巻き取り後の収縮によるスリキズ、巻き緩み等を防止するために室温まで冷却することが好ましい。使用する巻き取り機は、特に限定なく使用でき、一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等の巻き取り方法で巻き取ることができる。
上記のような工程によって、樹脂フィルムを幅方向に延伸しても、光学値が均一な光学フィルムを得ることができる。このため、光学値が充分に均一であることが求められる位相差フィルム、特にIPS用の位相差フィルムとして、液晶表示装置等の画像表示装置に適用できる。
また、前記光学値としては、面内方向リタデーション(Ro)及び厚み方向リタデーション(Rt)等のリタデーションが挙げられる。また、ここで得られた光学フィルムは、Ro及びRtがともに−5nm以上5nm以下であることが好ましい。なお、Ro及びRtは、下記式(6)及び(7)で定義される。
Ro=(Nx−Ny)×d (6)
Rt={(Nx+Ny)/2−Nz}×d (7)
ここで、Nxは、樹脂フィルムの遅相軸方向の屈折率を示し、Nyは、進相軸方向の屈折率を示し、Nzは、厚み方向の屈折率、dは、フィルムの膜厚(nm)を示す。
また、Ro及びRtは、自動複屈折率計を用いて測定することができる。例えば、自動複屈折率計KOBRA−21ADH(王子計測機器株式会社製)を用いて、温度23℃、湿度55%RHの環境下で、波長590nmで求めることができる。
また、ここでの光学フィルムのTD方向の延伸率は、15〜30%程度であることが好ましい。このような高延伸にすると、一般的に、光学フィルムの光学値が不均一になりやすいが、上記の条件でフィルムを延伸させると、光学値が不均一になることを抑制できる。したがって、光学値が均一で、かつ広幅の光学フィルムを得ることができる。また、光学フィルムの幅が広いと、大型の液晶表示装置への使用、偏光板加工時のフィルムの使用効率、生産効率の点からも好ましい。なお、延伸率は、下記式(8)で定義される。
延伸率(%)={(L−L−)/L}×100 (8)
ここで、Lは、フィルムの所定の位置の端部間の延伸前の長さを示し、Lは、フィルムの所定の位置の端部間の延伸後の長さを示す。なお、フィルムの幅は、C型JIS1級の鋼製スケールで幅を測定した値である。
また、光学フィルムの幅は、1000〜3000mmであることが好ましい。このような広幅の光学フィルムを製造しようとすると、一般的に、光学フィルムの光学値が不均一になりやすいが、上記の条件で樹脂フィルムを延伸させると、光学値が不均一になることを抑制できる。したがって、光学値が均一で、かつ広幅の光学フィルムを得ることができる。また、光学フィルムの幅が広いと、大型の液晶表示装置への使用、偏光板加工時のフィルムの使用効率、生産効率の点からも好ましい。また、光学フィルムの膜厚は、液晶表示装置の薄型化、フィルムの生産安定化の観点等の点から、30〜90μmであることが好ましい。ここで膜厚とは、平均膜厚のことであり、株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、光学フィルムの幅方向に20〜200箇所、膜厚を測定し、その測定値の平均値を膜厚として示す。
また、本実施形態は、溶液流延製膜法により得られた樹脂フィルムを延伸して光学フィルムを製造する方法について記載したが、延伸させる樹脂フィルムは、上記の樹脂フィルムに限定されず、例えば、溶融流延製膜法により得られた樹脂フィルムであってもよいし、他の方法により得られた樹脂フィルムであってもよい。上記製造方法によれば、延伸前の樹脂フィルムの膜厚の均一性が高いので、幅方向に延伸した後、膜厚の不均一による光学値の均一性の低下が抑制され、光学値不良の発生のより抑制された光学フィルムを得ることができる。そして、光学値が均一な光学フィルムを連続的に製造することができる。これらの点から、好ましい。
以下、本実施形態で使用する樹脂溶液の組成について説明する。
本実施形態で使用する樹脂溶液は、透明性樹脂を溶媒に溶解させたものである。
前記透明性樹脂は、溶液流延製膜法等によって基板状に成形したときに透明性を有する樹脂であればよく、特に制限されないが、溶液流延製膜法等による製造が容易であること、ハードコート層等の他の機能層との接着性に優れていること、光学的に等方性であること等が好ましい。なお、ここで透明性とは、可視光の透過率が60%以上であることであり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。
前記透明性樹脂としては、具体的には、例えば、セルロースジアセテート樹脂、セルローストリアセテート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂等のセルロースエステル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂;ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、セロファン、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、シンジオタクティックポリスチレン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等のビニル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルケトンイミド樹脂;ポリアミド系樹脂;フッ素系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、セルロースエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)系樹脂が好ましい。さらに、セルロースエステル系樹脂が好ましく、セルロースエステル系樹脂の中でも、セルロースアセテート樹脂、セルロースプロピオネート樹脂、セルロースブチレート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルローストリアセテート樹脂が好ましく、セルローストリアセテート樹脂が特に好ましい。また、前記透明性樹脂は、上記例示した透明性樹脂を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
次に、前記セルロースエステル系樹脂について説明する。
セルロースエステル系樹脂の数平均分子量は、30000〜200000であることが、樹脂フィルムに成型した場合の機械的強度が強く、かつ、溶液流延製膜法において適度なドープ粘度となる点で好ましい。また、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が、1〜5の範囲内であることが好ましく、1.4〜3.0の範囲内であることがより好ましい。
また、セルロースエステル系樹脂等の樹脂の平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。よって、これらを用いて数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。
セルロースエステル系樹脂は、炭素数が2〜4のアシル基を置換基として有しているものが好ましい。その置換度としては、例えば、アセチル基の置換度をX、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、XとYとの合計値が2.2以上2.95以下であって、Xが0より大きく2.95以下であることが好ましい。
また、アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在している。これらのセルロースエステル系樹脂は、公知の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法は、ASTM−D817−96の規定に準じて測定することができる。
前記セルロースエステル系樹脂の原料であるセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ(針葉樹由来、広葉樹由来)、ケナフ等を挙げることができる。また、それらから得られたセルロースエステル系樹脂はそれぞれ任意の割合で混合使用することができるが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。これらのセルロースエステル系樹脂は、アシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いてセルロース原料と反応させて得ることができる。
また、前記樹脂溶液には、後述する配向複屈折性を有する化合物を含有してもよい。
前記負の配向複屈折性を有する化合物とは、樹脂フィルムの中で、フィルムの延伸方向に対して負の複屈折性を示す材料を意味する。前記樹脂フィルムとして、例えば、セルロースエステル系樹脂からなるフィルムの場合、具体的には、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フラノース構造又はピラノース構造を有する化合物、及びスルホン化合物等が挙げられ、これらの中でも、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
負の配向複屈折性を有しているか否かは、その化合物を添加した系としていない系でのフィルムの複屈折を複屈折計により測定し、その差を比較することにより知ることができる。
前記アクリル系樹脂としては、延伸方向に対して負の配向複屈折性を示す、質量平均分子量Mwが500以上30000以下であるアクリル系樹脂であることが好ましく、側鎖に芳香環を有するアクリル系樹脂及び側鎖にシクロヘキシル基を有するアクリル系樹脂であることがより好ましい。
また、前記アクリル系樹脂の重合方法としては、例えば、クメンペルオキシドやt−ブチルヒドロペルオキシドのような過酸化物重合開始剤を使用する方法、重合開始剤を通常の重合より多量に使用する方法、重合開始剤の他にメルカプト化合物や四塩化炭素等の連鎖移動剤を使用する方法、重合開始剤の他にベンゾキノンやジニトロベンゼンのような重合停止剤を使用する方法、特開2000−128911号公報又は特開2000−344823号公報に記載されているような1つのチオール基と2級の水酸基とを有する化合物、又は、該化合物と有機金属化合物とを併用した重合触媒を用いて塊状重合する方法等を挙げることができる。特に、特開2000−128911号公報又は特開2000−344823号公報に記載されている方法が好ましく用いられる。
また、前記アクリル系樹脂は、JIS K 0070(1992)に準じて測定した水酸基価が、30〜150mgKOH/gであることが好ましい。
前記樹脂溶液の溶媒は、前記透明性樹脂に対する良溶媒を含有する溶媒を用いることができ、透明性樹脂が析出してこない範囲で、貧溶媒を含有させてもよい。セルロースエステル系樹脂に対する良溶媒としては、例えば、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。また、セルロースエステル系樹脂に対する貧溶媒としては、例えば、メタノール等の炭素原子数1〜8のアルコール等が挙げられる。
また、本実施形態で使用される樹脂溶液は、本発明の効果を阻害しない範囲で、前記透明性樹脂、及び前記溶媒以外の他の成分(添加剤)を含有してもよい。前記添加剤としては、例えば、微粒子、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤、導電性物質、難燃剤、滑剤、及びマット剤等が挙げられる。
前記微粒子は、使用目的に応じて適宜選択されるが、透明性樹脂中に含有することによって、可視光を散乱させることができる微粒子であることが好ましい。前記微粒子としては、酸化珪素等の無機微粒子であってもよいし、アクリル系樹脂等の有機微粒子であってもよい。
また、上記各組成を混合させることによってセルロースエステル系樹脂の溶液が得られる。また、得られたセルロースエステル系樹脂の溶液は、濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過することが好ましい。
前記可塑剤としては、特に限定なく使用できるが、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等が挙げられる。前記可塑剤を含有させる場合、その含有量は、寸法安定性、加工性の点を考慮すると、セルロースエステル系樹脂に対して、1〜40質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、4〜15質量%であることがさらに好ましい。可塑剤の含有量が少なすぎると、スリット加工や打ち抜き加工した際、滑らかな切断面を得ることができず、切り屑の発生が多くなる傾向がある。すなわち、可塑剤を含有させる効果が充分に発揮できない。
前記酸化防止剤としては、特に限定なく使用できるが、例えば、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられる。また、前記酸化防止剤を含有させる場合、酸化防止剤の含有量は、セルロースエステル樹脂に対して質量割合で1ppm〜1.0%であることが好ましく、10〜1000ppmであることがより好ましい。
本実施形態に係る製造方法によって製造された樹脂フィルムは、その高い寸法安定性から、偏光板又は液晶表示用部材等に使用することが可能であり、この場合、偏光板又は液晶等の劣化防止のため、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
前記紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、且つ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。具体的には380nmの透過率が10%未満であることが好ましく、特に5%未満であることがより好ましい。前記紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物(ベンゾフェノン系紫外線吸収剤)、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。これらの中では、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましい。前記紫外線吸収剤の含有量は、紫外線吸収剤としての効果、透明性等を考慮し、0.1質量%〜2.5質量%であることが好ましく、0.8質量%〜2.0質量%であることがより好ましい。
前記熱安定剤としては、例えば、カオリン、タルク、けい藻土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩等が挙げられる。
前記導電性物質としては、特に限定はされないが、例えば、アニオン性高分子化合物等のイオン導電性物質、金属酸化物の微粒子等の導電性微粒子及び帯電防止剤等が挙げられる。前記導電性物質を含有させることによって、好ましいインピーダンスを有する樹脂フィルムを得ることができる。ここでイオン導電性物質とは、電気伝導性を示し、電気を運ぶ担体であるイオンを含有する物質のことである。
次にドープを調製する方法の一例として、透明性樹脂としてセルロースエステル系樹脂を用いた場合について説明する。
ドープを調製する時の、セルロースエステル系樹脂の溶解方法としては、特に限定なく、一般的な方法を用いることができる。加熱と加圧を組み合わせることによって、常圧における溶媒の沸点以上に加熱できることを利用し、常圧における沸点以上で溶媒にセルロースエステル系樹脂を溶解させることが、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止する点から好ましい。また、セルロースエステル系樹脂を貧溶媒と混合して湿潤又は膨潤させた後、さらに良溶媒を添加して溶解する方法も好ましく用いられる。
前記加圧は、窒素ガス等の不活性気体を圧入する方法や、密閉容器に溶媒を加熱して、前記加熱によって溶媒の蒸気圧を上昇させる方法によって行ってもよい。前記加熱は、外部から行うことが好ましく、例えば、ジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好ましい。
セルロースエステル系樹脂を溶解させる時の溶媒の温度(加熱温度)は、高い方がセルロースエステルの溶解性の観点から好ましいが、加熱温度を高くしようとすると、前記加圧によって容器内の圧力を高くしなければならず、生産性が悪化する。よって、前記加熱温度は、45〜120℃であることが好ましい。また、前記圧力は、設定温度で溶媒が沸騰しないような圧力に調整される。もしくは冷却溶解法も好ましく用いられ、これによって酢酸メチル等の溶媒にセルロースエステル系樹脂を溶解させることができる。
次に、得られたセルロースエステル系樹脂の溶液を濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過する。前記濾過材としては、不溶物等を除去するために絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さ過ぎると濾過材の目詰まりが発生しやすいという問題がある。このため絶対濾過精度が0.008mm以下の濾過材が好ましく、0.001〜0.008mmの濾過材がより好ましい。
濾過材の材質は、特に制限はなく、通常の濾過材を使用することができる。例えば、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾過材や、ステンレススティール等の金属製の濾過材が繊維の脱落等がなく好ましい。濾過により、原料のセルロースエステル系樹脂の溶液に含まれていた不純物、特に輝点異物を除去、低減することが好ましい。前記輝点異物とは、2枚の偏光板をクロスニコル状態にして配置し、その間に樹脂フィルムを置き、一方の偏光板の側から光を当てて、他方の偏光板の側から観察した時に反対側からの光が漏れて見える点(異物)のことであり、径が0.01mm以上である輝点数が200個/cm以下であることが好ましい。
濾過は、特に限定なく、通常の方法で行うことができるが、溶媒の常圧での沸点以上で、且つ加圧下で溶媒が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら濾過する方法が、濾過前後の濾圧の差(差圧という)の上昇が小さく、好ましい。前記温度としては、45〜120℃であることが好ましい。前記濾圧は、小さい方が好ましく、例えば、1.6MPa以下であることが好ましい。
前記各添加剤を含有させる場合は、例えば、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に前記添加剤を溶解してからドープに添加するか、又は直接ドープ組成中に添加してもよい。また、無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、添加剤とセルロースエステル系樹脂とをデゾルバーやサンドミルを使用して、セルロースエステル系樹脂中に添加剤を分散したものをドープに添加することが好ましい。
得られたセルロースエステル系樹脂の溶液に前記微粒子を分散させる。分散させる方法は、特に限定なく、例えば、以下のようにして行うことができる。例えば、まず、分散用溶媒と微粒子を撹拌混合した後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とする。この微粒子分散液を上記セルロースエステル系樹脂の溶液に加えて撹拌する。
前記分散用溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール類が挙げられる。また、低級アルコール類に特に限定されないが、セルロースエステル系樹脂の溶液を調製する際に用いた溶媒と同様のものを用いることが好ましい。
前記分散機としては、特に限定なく使用でき、一般的な分散機を使用できる。分散機は、大きく分けてメディア分散機とメディアレス分散機に分けられるが、メディアレス分散機のほうかがヘイズが低くなる(透光性が高くなる)点から好ましい。前記メディア分散機としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ダイノミル等が挙げられる。また、前記メディアレス分散機としては、超音波型、遠心型、高圧型等が挙げられ、高圧型分散装置が好ましい。前記高圧分散装置とは、微粒子と溶媒とを混合した組成物を、細管中に高速通過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす装置である。前記高圧分散装置としては、例えば、Microfluidics Corporation社製の超高圧ホモジナイザ(商品名マイクロフルイダイザ)、ナノマイザ社製ナノマイザ等が挙げられ、他にマントンゴーリン型高圧分散装置等も挙げられる。また、マントンゴーリン型高圧分散装置としては、例えばイズミフードマシナリ製ホモジナイザ、三和機械(株)製UHN−01等が挙げられる。
本実施形態に係る製造方法によって製造された光学フィルムは、前記製造方法によって得られるものであり、リタデーションが充分に低く、かつ広幅の光学フィルムである。このため、リタデーションが充分に低いことが求められる位相差フィルム、特にIPS用の位相差フィルムとして、液晶表示装置等の画像表示装置に適用できる。
(偏光板)
本実施形態に係る偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の表面上に配置された透明保護フィルムとを備え、前記透明保護フィルムが、前記光学フィルムである。前記偏光素子とは、入射光を偏光に変えて射出する光学素子である。
前記偏光板としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素溶液中に浸漬して延伸することによって作製される偏光素子の少なくとも一方の表面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて、前記樹脂フィルム又は前記積層フィルムを貼り合わせたものが好ましい。また、前記偏光素子のもう一方の表面にも、前記光学フィルムを積層させてもよいし、別の偏光板用の透明保護フィルムを積層させてもよい。この偏光板用の透明保護フィルムとしては、例えば、市販のセルロースエステルフィルムとして、KC8UX2M、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC8UY−HA、KC8UX−RHA(以上、コニカミノルタオプト(株)製)等が好ましく用いられる。あるいは、セルロースエステルフィルム以外の環状オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂フィルムを用いてもよい。この場合は、ケン化適性が低いため、適当な接着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。
前記偏光板は、上述のように、偏光素子の少なくとも一方の表面側に積層する保護フィルムとして、前記光学フィルムを使用したものである。その際、前記光学フィルムが位相差フィルムとして働く場合、樹脂フィルムの遅相軸が偏光素子の吸収軸に実質的に平行または直交するように配置されていることが好ましい。
また、前記偏光素子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが挙げられる。ポリビニルアルコール系偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。前記ポリビニルアルコール系フィルムとしては、エチレンで変性された変性ポリビニルアルコール系フィルムが好ましく用いられる。
前記偏光素子は、例えば、以下のようにして得られる。まず、ポリビニルアルコール水溶液を用いて製膜する。得られたポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸させた後染色するか、染色した後一軸延伸する。そして、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を施す。
前記偏光素子の膜厚は、5〜40μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。
該偏光素子の表面上に、セルロ−スエステル系樹脂フィルムを張り合わせる場合、完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせることが好ましい。また、セルロースエステル系樹脂フィルム以外の樹脂フィルムの場合は、適当な粘着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。
上述のような偏光板は、透明保護フィルムとして、本実施形態に係る広幅の樹脂フィルムを用いることによって、大画面化した液晶表示装置にも適用可能となる。
(液晶表示装置)
本実施形態に係る液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルを挟むように配置された2枚の偏光板とを備え、前記2枚の偏光板のうち少なくとも一方が、前記偏光板である。なお、液晶セルとは、一対の電極間に液晶物質が充填されたものであり、この電極に電圧を印加することで、液晶の配向状態が変化され、透過光量が制御される。このような液晶表示装置は、偏光板用の透明保護フィルムとして、本実施形態に係る広幅の光学フィルムを用いることによって、大画面化が可能となる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に示す方法により光学フィルムを製造した。
(ドープの調製)
まず、メチレンクロライド400質量部及びエタノール45質量部を入れた溶解タンクに、透明性樹脂としてセルローストリアセテートプロピオーネ(アシル基置換度:2.5(酢化度:61.0%)、質量平均分子量Mw:300000、数平均分子量Mn:100000)100質量部を添加し、さらに、トリフェニルホスフェート5.5質量部、エチルフタリルエチルグリコレート5.5質量部を添加した。そして、液温が80℃になるまで昇温させた後、3時間攪拌した。そうすることによって、セルローストリアセテート樹脂溶液が得られた。その後、攪拌を終了し、液温が43℃になるまで放置した。そして、得られた樹脂溶液を、濾過精度0.005mmの濾紙を使用して濾過した。濾過後の樹脂溶液を一晩放置することにより、樹脂溶液中の気泡を脱泡させた。このようにして得られた樹脂溶液を、ドープとして使用して、以下のように、光学フィルム(セルローストリアセテートプロピオーネフィルム)を製造した。
(セルローストリアセテートフィルムの製造)
まず、得られたドープの温度を35℃に、無端ベルト支持体の温度を25℃に調整した。そして、図1に示すような光学フィルムの製造装置を用い、流延ダイから無端ベルト支持体にドープを流延した。そうすることによって、無端ベルト支持体上にウェブを形成し、乾燥させながら、搬送した。そして、無端ベルト支持体からフィルムを剥離し、剥離したフィルムを延伸装置(テンター)を用いて、ウェブの両端をクリップで把持しながら、表1に示す条件でMD方向に延伸した。なお、領域A2と領域A3との、樹脂フィルムの搬送方向の長さの比が1:1である。そうすることによって、実施例1〜12及び比較例1〜8に係る各セルローストリアセテートプロピオーネフィルムを製造した。
上記のようにして得られた光学フィルム(実施例1〜12及び比較例1〜8)のRo及びReを自動複屈折率測定装置(王子計測機器株式会社製のKOBRA−21ADH)を用いて測定した。そして、測定して得られた光学値の幅方向の光学値偏差を算出し、下記の基準で評価した。
A:幅方向の光学値偏差が±1未満である(偏光板の透明保護フィルムとして用いても問題ないレベルである)。
B:幅方向の光学値偏差が、Aよりは大きいが、±3未満である(偏光板の透明保護フィルムとして用いてもほとんど問題ないレベルである)。
C:幅方向の光学値偏差が、Bよりは大きい(偏光板の透明保護フィルムとして用いると問題が発生するレベルである)。
そして、フィルム製造時にフィルムに破断が発生したかどうかを目視で判断した。
それらの結果を表1に示す。なお、フィルムの破断が発生して、上記光学値が測定できない場合、幅方向の光学値偏差は、「−」と表記した。
Figure 0005182508
表1から、第1屈曲率θ1と第2屈曲率θ2との関係が所定の関係を満たし、前記領域A3での樹脂フィルムの温度が前記領域A2での樹脂フィルムの温度より高い条件で樹脂フィルムを延伸させると(実施例1〜12)、θ2/θ1が小さすぎる場合(比較例1,3,5)、θ2/θ1が大きすぎる場合(比較例2)、θ1が大きすぎる場合(比較例4,6,7)と比較して、フィルムの破断が発生せず、さらに、幅方向の光学値偏差が小さいことがわかる。また、前記領域A2での樹脂フィルムの温度が前記領域A3での樹脂フィルムの温度より高い条件で延伸させる(比較例8)と、フィルムが破断してしまうことがわかる。
溶液流延製膜法による光学フィルムの製造装置11の基本的な構成を示す概略図である。 前記延伸装置21の構成を示す概略図である。
符号の説明
11 光学フィルムの製造装置
12 無端ベルト支持体
13 流延ダイ
14 剥離ローラ
15 乾燥装置
16 巻取装置
17 樹脂フィルム
19 ドープ
21 延伸装置
22 第1レール
23 第2レール
24 クリップ

Claims (3)

  1. 樹脂フィルムの幅方向の両端部を複数の把持手段で把持しながら、前記把持手段が前記樹脂フィルムの長手方向に沿って移動することによって、前記樹脂フィルムを搬送する搬送工程と、
    前記把持手段が、前記樹脂フィルムの長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルムの幅方向に前記把持手段間の距離を徐々に広げる方向に移動する第1延伸工程と、
    前記把持手段が、前記樹脂フィルムの長手方向に移動するとともに、前記樹脂フィルムの幅方向に前記把持手段間の距離を前記第1延伸工程よりさらに広げる方向に移動する第2延伸工程とを備え、
    前記第1延伸工程における前記把持手段の移動方向と前記搬送工程における前記把持手段の移動方向とがなす角θ1と、前記第2延伸工程における前記把持手段の移動方向と前記第1延伸工程における前記把持手段の移動方向とがなす角θ2との関係が、下記式(1)及び下記式(2)を満たし、
    前記第2延伸工程における樹脂フィルムの温度が、前記第1延伸工程における樹脂フィルムの温度より高いことを特徴とする光学フィルムの製造方法。
    0° < θ1 < θ2 < 2.5° (1)
    1.25×θ1 ≦ θ2 ≦ 4×θ1 (2)
  2. 前記樹脂フィルムとして、
    透明性樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液を、走行する支持体上に流延ダイから流延して流延膜を形成する流延工程と、
    前記流延膜を樹脂フィルムとして前記支持体から剥離する剥離工程とを備える製造方法によって得られる樹脂フィルムを用いることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記光学フィルムの幅が、1000〜3000mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
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