以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の各実施の形態に共通するデジタルカメラ1の電子回路構成を示す図である。このデジタルカメラ1は、基本モードである撮影モードにおいて、ズームレンズ12−1を移動させて光学ズーム動作を行わせるズーム駆動部11−1、フォーカスレンズ12−2を移動させて合焦動作を行わせるAF駆動部11−2、ズームレンズ12−1及びフォーカスレンズ12−2を含む撮像レンズ2を構成するレンズ光学系12、撮像素子であるCCD13、タイミング発生器(TG)14、垂直ドライバ15、サンプルホールド回路(S/H)16、A/D変換器17、カラープロセス回路18、DMA(Direct Memory Access)コントローラ19、DRAMインターフェイス(I/F)20、DRAM21を備えていている。また、制御部22、VRAMコントローラ23、VRAM24、デジタルビデオエンコーダ25、表示部26、JPEG(Joint Photograph cording Experts Group)回路27、保存メモリ28を備えているとともに、顔検出部29−1、顔認識部29−2、データベース29−3、及びキー入力部30を備えている。
撮影モードでのモニタリング状態においては、ズーム駆動部11−1は、光学ズーム指示があると制御部22からの制御信号に基づいて、図示しないズームレンズ駆動モータを駆動してズームレンズ12−1を光軸に沿って前後に移動させることによりCCD13に結像させる画像の倍率そのものを変化させる。また、AF駆動部11−2は図示しないフォーカスレンズ駆動モータを駆動してフォーカスレンズ12−2を移動させる。そして、前記撮像レンズ2を構成するレンズ光学系12の撮影光軸後方に配置された撮像素子であるCCD13が、タイミング発生器(TG)14、垂直ドライバ15によって走査駆動され、一定周期ごとに結像した光像に対応する光電変換出力を1フレーム分出力する。
CCD13は被写体の二次元画像を撮像する固体撮像デバイスであり、典型的には毎秒数十フレームの画像を撮像する。なお、撮像素子はCCDに限定されずCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像デバイスでもよい。
この光電変換出力は、アナログ値の信号の状態でRGBの各原色成分ごとに適宜ゲイン調整された後に、サンプルホールド回路(S/H)16でサンプルホールドされ、A/D変換器17でデジタルデータ(画素)に変換され、カラープロセス回路18で画像補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行われて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb、Crが生成され、DMA(Direct Memory Access)コントローラ19に出力される。
DMAコントローラ19は、カラープロセス回路18の出力する輝度信号Y及び色差信号Cb、Crを、同じくカラープロセス回路18からの複合(composite)同期信号、メモリ書き込みイネーブル信号、及びクロック信号を用いてDRAMインターフェイス(I/F)20を介してバッファメモリとして使用されるDRAM21にDMA転送する。
制御部22は、このデジタルカメラ1全体の制御動作を司るものであり、CPU若しくはMPU(以下、CPU)と、後述するフローチャートに示す処理を実行するためのプログラム等を記憶したフラッシュメモリ等のプログラム格納メモリ、及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成される。そして、前記輝度及び色差信号のDRAM21へのDMA転送終了後に、この輝度及び色差信号をDRAMインターフェイス20を介してDRAM21から読出し、VRAMコントローラ23を介してVRAM24に書込む。
また、制御部22は、キー入力部30からの状態信号に対応してフラッシュメモリ等のプログラム格納用メモリに格納されている各モードに対応の処理プログラムやメニューデータを取り出して、デジタルカメラ1の各機能の実行制御、具体的には撮影動作や、光学ズーム時のズームレンズの動作制御や、デジタルズーム、スルー表示、自動合焦、撮影、記録、及び記録した画像の再生・表示等の実行制御等や機能選択時の機能選択メニューの表示制御、設定画面の表示制御等を行う。
デジタルビデオエンコーダ25は、前記輝度及び色差信号をVRAMコントローラ23を介してVRAM24から定期的に読み出し、これらのデータを基にビデオ信号を生成して前記表示部26に出力する。表示部26は、上述したように撮影モード時にはモニタ表示部(電子ファインダ)として機能するもので、デジタルビデオエンコーダ25からのビデオ信号に基づいた表示を行うことで、その時点でVRAMコントローラ23から取り込んでいる画像情報に基づく画像をリアルタイムに表示する。
制御部22は撮影指示に応じてその時点でCCD13から取り込んでいる1フレーム分の輝度及び色差信号のDRAM21へのDMA転送の終了後、直ちにCCD13からのDRAM21への経路を停止し、記録保存の状態に遷移する。
この保存記録の状態では、制御部22がDRAM21に書き込まれている1フレーム分の輝度及び色差信号をDRAMインターフェイス20を介してY、Cb、Crのコンポーネントごとに縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼称される単位で読み出してJPEG回路27に書込み、このJPEG回路27でADCT(Adaptive Discrete Cosine Transform:適応離散コサイン変換)、エントロピー符号化方式であるハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮する。そして得た符号データを1画像のデータファイルとしてJPEG回路27から読出し、保存メモリ28に記録保存する。また、1フレーム分の輝度及び色差信号の圧縮処理及び保存メモリ28への全圧縮データの書込み終了に伴って、制御部22はCCD13からDRAM21への経路を再び起動する。また、制御部22は、フレームデータからデジタルズーム領域の画像データを取り込むデジタルズームを行う。すなわち、制御部22は、デジタルズーム領域の中心であるズーム中心位置を取得し、フレームデータから該ズーム中心位置を中心とした画像データを切り出してデジタルズームを行う。
また、基本モードである再生モード時には、制御部22が保存メモリ28に記録されている画像データを選択的に読出し、JPEG回路27で画像撮影モード時にデータ圧縮した手順と全く逆の手順で圧縮されている画像データを伸張し、伸張した画像データを、VRAMコントローラ23を介してVRAM24に展開して記憶させた上で、このVRAM24から定期的に読出し、これらの画像データを元にビデオ信号を生成して表示部26で再生出力させる。
なお、表示部26には、透明のタッチパネル31が積層されており、タッチパネル31はタッチ位置を検出して制御部22に入力する。
前記JPEG回路27は複数の圧縮率に対応しており、圧縮率に対応させて記憶するモードには圧縮率の低い高解像度(一般に、高精細、ファイン、ノーマルなどと呼ばれる)に対応するモードと圧縮率の高い低解像度(一般にエコノミーなどと呼ばれる)モードがある。また、高画素数から低画素数にも対応している。例えば、SXGA(1600×1200)、XGA(1024×786)、SVGA(800×600)、VGA(640×480)、QVGA(320×240)等と呼ばれる記録画素サイズがある。
保存メモリ28は、内蔵メモリ(フラッシュメモリ)やハードディスク、あるいは着脱可能なメモリカード等の記録媒体からなり画像データや撮影情報等を保存記録する。
顔検出部29−1は、1フレーム分の画像から顔(顔領域を含む)を検出し、顔の特徴データ(図2(b)参照)を抽出する。顔が複数あった場合、すなわち、1フレーム内に複数の顔が写っている場合は複数の人物の顔をそれぞれ検出し、それぞれの顔の特徴データを抽出する。顔の検出方法は公知の方法を用いることもできる。例えば、特開2003−274271号公報に記載の技術や特開2000―30033号公報に記載の技術のように1フレーム中から人物の顔領域を検出する技術等を適宜採用することができる。なお、この顔検出処理のために専用の回路を設けても良いし制御部22で顔検出用プログラムを実行させるようにしてもよい。
顔認識部29−2は、顔検出部29−1で抽出された顔の特徴データとデータベース29−3の顔認識テーブルの顔認識レコードに記憶されている特徴データと比較して類似度を判定し、検出された顔がどの個人の顔であるかを特定して当該個人を特定する。類似度の判定には、例えば、検出した顔の特徴データと登録済みの人物の顔の特徴データの差分から距離を求め、距離が所定閾値以下の場合に当該人物と判定する。
データベース29−3は、個人の顔認識データや画質パラメータ等からなる顔認識レコードを複数記憶してなる顔認識テーブルや照合用画像データを格納してなり、顔認識部29−2によって参照される。データベース29−3は、ユーザのキー入力操作によって新規登録、調整、又は削除等の更新が可能である。
キー入力部30は、モードダイアル、カーソルキー、SETキー、ズームボタン(Wボタン、Tボタン)、シャッタキー、及び電源ボタン等と、それらのキーが操作されると操作されたキーの操作信号を生成して制御部22に送出するキー処理部(図示せず)等から構成されている。
モードダイアルは撮影モードや再生モードの選択を行うものである。ユーザはモードダイアルを操作して、通常撮影モード、後述する撮影回数カウントモード等の撮影モードを選択することができる。カーソルキーはモード設定やメニュー選択等に際して表示部26に表示されるメニューやアイコン等をカーソルでポイントを指定する際に操作するキーであり、カーソルキーの操作によりカーソルを上下又は左右に移動させることができる。また、SETキーはカーソルキーによってカーソル表示されている項目を選択設定する際に押されるキーである。ズームボタンは、ズーム操作に用いられ、光学ズームの場合はズームボタン(Wボタン又はTボタン)の操作に対応してズームレンズ(可変焦点距離レンズ)12−1がワイド側またテレ側に移動されズームボタンの操作に対応してズーム値が決定され、ズーム値の変化に追従して画角が実際に変化し、表示部26にはワイド(広角)画像又はテレ(望遠)画像が表示される。
シャッタキーは、撮影時にレリーズ操作を行うもので、2段階のストロークを有しており、1段目の操作(半押し状態)でオートフォーカス(AF)と自動露出(AE)を行わせるための合焦指示信号を発生し、2段目の操作(全押し状態)で撮影処理を行うための撮影指示信号を発生する。
図2はデータベース29−3に設けられた顔認識テーブル40の構成を示す図である。この顔認識テーブル40は、個人の名前や顔の特徴データ、照合用顔画像を取り出すためのポインタ、画質パラメータ等を登録した顔認識レコードを複数記憶している。そして、図2(a)に示すように、顔認識レコードを識別するための個人IDを記憶する個人ID欄41、個人ごとに名前を識別するための識別データである個人データを記録する個人データ欄42、顔の特徴データを記録する特徴データ欄44、照合画像ポインタを記憶する照合画像ポインタ欄45、各個人の顔画像を記憶する顔画像欄46を有している。
特徴データ欄44は、更に、図2(b)に示すように顔の各部位(目、鼻、口、耳、額顎、・・・等)の位置を記憶する位置欄44−1、各部位のサイズを記憶するサイズ欄44−2、各部分の角度を記憶する角度欄44−3、顔の各部位間の相対関係(例えば、左右の目の間隔、顔の横サイズとの比率等)を記憶する相対関係欄44−4等を示すデータからなり、顔認識部29−2で抽出した各特徴データと比較され類似判定される。
また、サイズ欄44−2における口のサイズには、図2(c)に示すように、通常時の口のサイズである通常口サイズMAと笑顔時の口のサイズである笑顔口サイズMBとが記憶されている。したがって、本実施の形態においては、当該撮影された個人A、B、Cのいずれかであるかを判定した後、口サイズが通常口サイズMAと笑顔口サイズMBのいずれであるかを判定することにより、当該判定された個人A、B、Cが笑顔であるか否かを判定することができる。
なお、本実施の形態においては、このように口サイズに基づき、笑顔であるか否かの判定である笑顔判定を行うようにしたが、笑顔判定の方法は、これに限ることなく、如何なる方法であってもよい。また、照合画像ポインタ欄45は、個人の顔画像を記憶した顔画像欄46における照合用の画像データの格納先の先頭アドレスである
そして、撮影中あるいは撮影後に、顔検出部29−1がフレーム内の画像における人物の顔を検出し、顔の特徴データを抽出すると、顔認識部29−2は抽出された特徴データをデータベース29−3の顔認識テーブル40を構成する各顔認識レコードの特徴データ欄44に記憶されている特徴データと比較し、類似度の最も大きな顔認識レコードに登録されている個人を検出された顔の人物として特定する。
なお、以下の説明においては、顔認識テーブル40に前記データが記憶されている人物を登録人物という。
図3及び図4は、本実施の形態において保存メモリ28又は制御部22内のRAMに設けられる第1〜第6テーブル51〜56を示す図である。
図3(a)に示す第1テーブル51には、登録人物A、B、Cごとに「笑顔」、「主役」、「アップ」、「ツーショット」、「特定人物」、「合計」の各撮影回数が記憶される。なお、これら「笑顔」〜「合計」は、下記事項を意味する。
「笑顔」:当登録人物が笑顔である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「主役」:画像面積に対する顔領域の面積が所定未満であるが(後述する「アップ」ではないが)、複数の人物のうち、最も当該登録人物の顔が大きく撮影されている撮影画像の枚数(撮影回数)。
「アップ」:画像面積に対する当該登録人物の顔領域の面積が所定以上である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「ツーショット」:当該登録人物と予め選択された他の登録人物との二名(ペア)のみからなる撮影画像の枚数(撮影回数)。
「特定人物」:当該登録人物を特定人物として、この特定人物と他の登録人物とを含む(ツーショットでなくてもよい)撮影画像の枚数(撮影回数)。
「合計」:当該人物における「笑顔」〜「特定人物」を合計した撮影画像の枚数(撮影回数)。
図3(b)に示す第2テーブル52には、各登録人物A、B、Cがメインである場合の撮影枚数(撮影回数)が、他の登録人物とのペアごとに記憶されるとともに、これらの合計枚数(撮影回数)が記憶される。つまり、Aがメインの撮影枚数は、当該「Aがペア」である場合を除き、「Bがペア」、「Cがペア」の撮影枚数と、これらの合計撮影枚数(撮影回数)が記憶される。
図4(a)に示す第3テーブル53には、各登録人物A、B、Cの撮影枚数(撮影回数)が「笑顔and主役」、「笑顔andアップ」、「笑顔andツーショット」、「笑顔and特定人物」ごとに記憶される。これら「笑顔and主役」〜「笑顔and特定人物」は下記事項を意味する。
「笑顔and主役」:当該人物が「笑顔」で、かつ「主役」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「笑顔andアップ」:当該人物が「笑顔」で、かつ「アップ」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「笑顔andツーショット」:当該人物が「笑顔」で、かつ「ツーショット」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「笑顔and特定人物」:当該人物が「笑顔」で、かつ「特定人物」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
図4(b)に示す第4テーブル54には、各登録人物A、B、Cの撮影枚数(撮影回数)が「主役andアップ」、「主役andツーショット」、「主役and特定人物」ごとに記憶される。これら「主役andアップ」〜「主役and特定人物」は下記事項を意味する。
「主役andアップ」:当該人物が「主役」で、かつ「アップ」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「主役andツーショット」:当該人物が「主役」で、かつ「ツーショット」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「主役and特定人物」:当該人物が「主役」で、かつ「特定人物」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
図4(c)に示す第5テーブル55には、各登録人物A、B、Cの撮影枚数(撮影回数)が「アップandツーショット」及び「アップand特定人物」ごとに記憶される。これら「アップandツーショット」、「アップand特定人物」は下記事項を意味する。
「アップandツーショット」:当該人物が「アップ」で、かつ「ツーショット」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「アップand特定人物」:当該人物が「アップ」で、かつ「特定人物」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
図4(d)に示す第6テーブル56には、各登録人物A、B、Cの撮影枚数(撮影回数)が「笑顔and主役andアップ」、「笑顔and主役andツーショット」、「笑顔and主役and特定人物」ごとに記憶される。これら「笑顔and主役andアップ」〜「笑顔and主役and特定人物」は下記事項を意味する。
「笑顔and主役andアップ」:当該人物が「笑顔」かつ「主役」で、さらに「アップ」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「笑顔and主役andツーショット」:当該人物が「笑顔」かつ「主役」で、さらに「ツーショット」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
「笑顔and主役and特定人物」:当該人物が「笑顔」かつ「主役」で、さらに「特定人物」である撮影画像の枚数(撮影回数)。
以上の構成に係る本実施の形態において、ユーザが顔登録モードを設定して登録すべき人物、例えば人物Aを撮影すると、制御部22は、登録処理を実行し、まず撮影された被写体人物の顔の特徴を検出する。この顔の特徴は、前述のように、顔の各部位(目、鼻、口、耳、額顎、・・・等)の位置、各部位のサイズ、各部分の角度、顔の各部位間の相対関係等である。そして、これら検出した特徴を示す特徴データを特徴データ欄44に記憶し、通常時の口のサイズである通常口サイズMAと、この通常口サイズMAから推定される笑顔時の口のサイズである笑顔口サイズMBとを記憶し、対応する顔画像欄46に顔画像を記憶する。したがって、特徴データ欄44において、顔の各部位(目、鼻、口、耳、額顎、・・・等)の位置は位置欄44−1に、各部位のサイズはサイズ欄44−2に、各部分の角度は角度欄44−3に、顔の各部位間の相対関係は相対関係欄44−4に各々記憶されることとなり、対応する顔画像は顔画像欄46に記憶されることとなる。その後、個人データを顔特徴データ及び撮影顔画像に対応付けて記憶する等により、人物Aの顔認識用データの記憶が完了する。
したがって、同様に人物B、Cに対しても顔登録モードで撮影を行うことにより、図2に示したように、顔認識テーブル40には、登録人物A、B、Cの顔認識用データが登録されることとなる。
そして、ユーザが撮影を行うべく、撮影モードを設定し、かつ撮影回数カウントモードを選択すると、制御部22は、プログラムに従って図5のフローチャートに示すように処理を実行する。まず、カウント条件選択画面を表示し(ステップS101)、このカウント条件選択画面において、カウント条件の入力を検知したか否かを判断する(ステップS102)。
図6(a)は、前記ステップS101で表示部26表示されるカウント条件選択画面例を示す図である。この選択画面には、「撮影回数のカウント条件を選択して下さい(複数可)」の文字列と、選択肢「笑顔」、「主役」、「アップ」、「ツーショット」、「特定人物とのショット」とが表示されるとともに、「笑顔」、「主役」とにチェック「レ」が予め付されている。したがって、デフォルトの状態では、「笑顔」、「主役」とが撮影回数のカウント条件として設定されている。よって、ユーザが「笑顔」、「主役」とを撮影回数のカウント条件とする場合には、カウント条件の入力を行う必要はない。この場合、ステップS102の判断がNOとなって、ステップS105に進むことになるが、設定はデフォルトの状態に維持されることから、「笑顔」、「主役」とが撮影回数のカウント条件として設定されることとなる。
しかし、ユーザが「笑顔」又は「主役」からチェック「レ」を消去したり、他の選択項目にチェック「レ」を加えると、ステップS102の判断がYESとなる。したがって、ステップS102からステップS103に進み、入力に応じて画面表示処理を実行する。
なお、このフローチャート及び後述するフローチャートにおいて、表示部26に表示された選択肢に対するチェック「レ」の変更や追加、あるいはや画像の選択や指定は、図6に示に示したように、表示部26に表示させたカーソル260をユーザの操作に応じて移動させ、その後の決定操作により決定されるか、又はタッチパネル31によりタッチ位置を特定して決定されるものとする。
図6(b)(c)は、「ツーショット」が選択された場合においてステップS103で表示される表示画面例を示す図である。まず、「ツーショットのメインを選択して下さい」の文字列とともに、前記顔画像欄46に記憶されている全登録人物の顔画像を表示し、これにより本例においては図6(b)に示すように、登録人物A,B,Cの顔画像が表示部26に表示されることとなる。
この図6(b)の表示画面から、いずれかの登録人物をツーショットのメインとして選択すると、同図(c)の表示画面に移行し、登録人物A,B,Cの顔画像が表示されたまま、文字列が「ツーショットのペアを選択して下さい(複数可)」へと変化する。ユーザは、この表示画面(c)において、ペアを選択すると、ステップS103からステップS104に進み、カウント条件を設定する。
したがって、表示画面(b)の状態で登録人物Aを選択し、表示画面(c)の状態で登録人物Bを選択すると、登録人物Aをメインとする登録人物A,Bのツーショットがカウント条件として設定される。また、表示画面(b)の状態で登録人物Aを選択し、表示画面(c)の状態で登録人物B、Cとを選択すると、登録人物Aをメインとする登録人物A,Bのツーショットと、登録人物Aをメインとする登録人物A,Cのツーショットとがカウント条件として設定される。
なお、後述するカウント条件に対応する撮影回数カウント(ステップS117)においては、メインとして選択された登録人物の「ツーショット」のみに撮影回数がカウントされる。
図6(d)は、「特定人物とのツーショット」が選択された場合においてステップS103で表示される表示画面例を示す図である。この表示画面においては、「特定人物を選択して下さい(複数可)」の文字列とともに、前記顔画像欄46に記憶されている全登録人物の顔画像を表示し、これにより本例においては、登録人物A,B,Cの顔画像が表示部26に表示されることとなる。
この図6(d)の表示画面から、いずれかの登録人物を選択すると、ステップS103からステップS104に進み、カウント条件が設定される。したがって、表示画面(d)の状態で登録人物Aを選択すると、登録人物Aが特定人物として設定される。また、表示画面(d)の状態で登録人物B、Cとを選択すると、登録人物B及びCが特定人物として設定される。そして、後述するカウント条件対応する撮影回数カウント(ステップS117)においては、特定人物として選択された登録人物の「特定人物」の撮影回数がカウントされる。
以上のようにして、撮影回数のカウント条件の設定が完了したならば、表示部26にてスルー画像の表示を開始する(ステップS105)。したがって、このステップS105での処理より、図7に示すように表示部26には、スルー画像261が表示される。
引き続き、設定されたカウント条件をアイコン表示する(ステップS106)。したがって、カウント条件として「笑顔」が設定されている場合には、図7(a)に示すように、スルー画像261の一部に、カウント条件として「笑顔」が設定されていることを示す笑顔アイコン262が表示され、「ツーショット」が設定されている場合には、図7(b)に示すように、ツーショットアイコン263が表示される。また、「笑顔」と「主役」が設定されている場合には、図7(c)に示すように、笑顔アイコン262と主役アイコン264とが表示され、「笑顔」と「アップ」と「主役」が設定されている場合には、図7(d)に示すように、笑顔アイコン262と主役アイコン264、及びアップアイコン265が表示されることとなる。
したがって、撮影者はこれら撮影中にスルー画像261とともに表示されるこれらアイコンを視認することにより、現在設定されているカウント条件を認識しつつ、当該カウント条件に合った画像の撮影を行うことができる。
次に、スルー画像中における登録人物を認識するとともに(ステップS107)、現在のカウント条件に対応する撮影回数を前記第1〜第6テーブル51〜56から、読み出す(ステップS108)。そして、このステップS108で読み出しカウント条件に対応する撮影回数を、前記ステップS107で認識した登録人物ごとに表示する(ステップS109)。このとき、当該カウント条件における平均撮影回数よりも少ない撮影回数は赤表示し、平均撮影回数より少ない撮影回数は青表示する(撮影回数が平均撮影回数である場合は、黒表示)。
したがって、カウント条件として「笑顔」が設定されており、図3(a)の第1テーブル51に示すように登録人物A,B,Cの「笑顔」における撮影回数がそれぞれ「4」、「0」、「3」であったとすると、図7(a)に示すように、スルー画像261において登録人物Aの上部に撮影回数「4」が青表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「0」が赤表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「3」が青表示されることとなる。また、図7(a)に示すように、撮影回数「0」の登録人物Bの上部には、登録人物Bが全く撮影されていない状態であることを示す「!」マークが表示される。
また、カウント条件として「ツーショット」が設定されており、図3(a)の第1テーブル51に示すように登録人物A,B,Cの「ツーショット」における撮影回数がそれぞれ「4」、「3」、「4」であったとすると、図7(b)に示すように、スルー画像261において登録人物Aの上部に撮影回数「4」が青表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「3」が赤表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「4」が青表示さることとなる。
また、カウント条件として「笑顔」と「主役」とが設定されており、図4(a)の第3テーブル53に示すように登録人物A,B,Cの「笑顔and主役」における撮影回数がそれぞれ「4」、「4」、「3」であったとすると、図7(c)に示すように、スルー画像261において登録人物Aの上部に撮影回数「4」が青表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「4」が青表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「3」が赤表示さることとなる。
さらに、カウント条件として「笑顔」と「アップ」と「主役」とが設定されており、図4(d)の第6テーブル56に示すように登録人物A,B,Cの「笑顔and主役andアップ」における撮影回数がそれぞれ「1」、「2」、「3」であったとすると、図7(c)に示すように、スルー画像261において登録人物Aの上部に撮影回数「1」が赤表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「2」が黒表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「3」が青表示さることとなる。
したがって、撮影者はこれら撮影回数を視認することにより、撮影回数の少ない登録人物の撮影を励行しようと意識し、その結果各カウント条件における登録人物の撮影回数を平均化することができる。
しかも、撮影回数の多少に応じて異なる色で数値表示がなされることから、撮影回数の平均化を効果的に是正することができる。また、各カウント条件における撮影回数「0」の登録人物の上部には、「!」マークが表示される。これにより、撮影者は各被写体を最低限1回は撮影しようと意識し、撮影回数の平均化を是正することができる。
なお、本実施の形態においては、撮影回数を異なる色で着色表示するようにしたが、撮影回数が最も少ない登録人物を報知するメッセージを表示部26に表示するようにしてもよい。これによって、特定の登録人物の当該カウント条件にける撮影回数が他の登録人物と比較して少ない状態を是正することができる。
次に、シャッタキーの半押しが検知された否かを判断し(ステップS110)、検知されない場合には、ステップS107に戻る。シャッタキーの半押しが検知された場合には、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値(例えば、平均回数の1/2)を下回る登録人物に対して、AF、AE、又は電子ズーム処理を実行する(ステップS111)。したがって、例えば図7(a)に示した状態で撮影者によりシャッタキーが半押しされたとすると、撮影回数が「0」であって平均撮影回数の1/2である約「1.16」を下回る登録人物Bに対して、AF、AE、又は電子ズーム処理が実行される。すなわち、CCD13上において登録人物Bが合焦するようにAF駆動部11−2を制御してフォーカスレンズ12−2を駆動し、登録人物Bが最適露出となるように露出制御を行う。あるいは、登録人物Bの位置をズーム中心位置として、登録人物Bのみを含む所定領域をデジタルズーム領域として切り出して取り込むデジタルズーム処理を行い、撮影範囲に登録人物Bのみが写るようにする。
引き続き、シャッタキーの全押しを検知したか否かを判断し(ステップS112)、シャッタキーの全押しを検知したならば、前述した撮影処理を実行するとともに(ステップS113)、DRAM21に書き込まれている1フレーム分の撮影画像データを処理して、保存メモリ28に記録する(ステップS114)。
このとき、保存メモリ28に記録される撮影画像は、前記ステップS111での処理により、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値を下回る登録人物に対して、AF、AE処理がなされものである。これによって、当該登録人物のみにピントが合う。一方、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値を下回らない登録人物にはピントが合わない、即ち、ボケることとなる。すると、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値を下回る登録人物のみが明瞭に撮影される。その結果、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値を下回る登録人物を優先的に明瞭にした撮影画像を保存メモリ28に記録することができる。又、前記ステップS111での処理により、現在のカウント条件に対応する撮影回数が所定値を下回る登録人物に対して、電子ズーム処理がなされる場合がある。この場合、撮影者は、当該登録人物のみを撮影範囲内に収めるようにデジタルカメラ1を振るといった面倒な操作を行うことなく、当該登録人物のみを撮影できる。その結果、現在のカウント条件に対応する撮影回数の偏りを容易になくすことができる。
引き続き、この保存メモリ28に記録した撮影画像中の登録人物を認識し(ステップS115)、この認識された各登録人物の状態が、現在のカウント条件を満たすか否かをそれぞれ判断する(ステップS116)。そして、このステップS116で現在のカウント条件を満たすと判断された各登録人物の、現在のカウント条件に対応する撮影回数を前記第1〜第6テーブル51〜56においてインクリメントする(ステップS117)。
したがって、カウント条件として「笑顔」が設定されており、図7(a)に示す画像が撮影画像であり、登録人物B以外の登録人物A,Cが現在のカウント条件「笑顔」を満たすと判断された場合には、図3(a)の第1テーブル51において、登録人物A,Cの「笑顔」における撮影回数がそれぞれインクリメントされる。
また、カウント条件として「ツーショット」が設定されており、図7(b)に示す画像が撮影画像であり、「ツーショット」の「メイン」として登録人物Aが「ペア」として登録人物Bが選択されていた場合、当該撮影画像は登録人物AとBのツーショットではないから、図3(a)の第1テーブル51において登録人物Aの「ツーショット」における撮影回数はインクリメントされない。
ただし、図7(b)に示す画像において、登録人物Cが存在しない場合には、図3(a)の第1テーブル51において登録人物Aの「ツーショット」における撮影回数はインクリメントされることになる。
また、カウント条件として「笑顔」と「主役」とが設定されており、図7(c)に示す画像が撮影画像であり、登録人物Aのみが現在のカウント条件「笑顔」と「主役」とを満たすと判断されたとすると、図4(a)の第3テーブル53において、登録人物Aの「笑顔and主役」における撮影回数がインクリメントされる。
さらに、カウント条件として「笑顔」と「アップ」と「主役」とが設定されており、図7(c)に示す画像が撮影画像であり、登録人物Cのみが現在のカウント条件「笑顔」「アップ」と「主役」とを満たすと判断されたとすると、図4(d)の第6テーブル56において、登録人物Cの「笑顔and主役andアップ」における撮影回数がインクリメントされる。
したがって、第1〜第6テーブル51〜56に記憶された数値により、被写体が所望の状態になったときにおける撮影回数を把握することができる。
より具体的には、第1テーブル51に記憶された数値により、各登録人物が「笑顔」、「主役」、「アップ」、「ツーショット」、「特定人物」であった撮影回数を把握することができ、2テーブル52に記憶された数値によりには、各登録人物が他の登録人物とペアであった撮影回数を把握することができ、第3テーブル53に記憶された数値により、各登録人物が「笑顔and主役」、「笑顔andアップ」、「笑顔andツーショット」、「笑顔and特定人物」であった撮影回数を把握することができる。また、第4テーブル54に記憶された数値により、各登録人物が「主役andアップ」、「主役andツーショット」、「主役and特定人物」であった撮影回数を把握することができ、第5テーブル55記憶された数値により、各登録人物が「アップandツーショット」及び「アップand特定人物」であった撮影回数を把握することができ、第6テーブル56に記憶された数値により、各登録人物が「笑顔and主役andツーショット」、「笑顔and主役and特定人物」であった撮影回数を把握することができる。
次に、撮影者の操作によるカウント条件の変更を検知したか否かを判断し(ステップS118)、カウント条件の変更を検知した場合にはステップS101に戻る。また、カウント条件の変更を検知しない場合には、撮影終了指示を検知したか否かを判断する(ステップS119)。撮影終了指示を検知しない場合には、ステップS107に戻り、検知した場合にはこのフローに従った処理を終了する。
なお、本実施の形態においては、図6(a)において説明したように、デフォルトの状態では、「笑顔」、「主役」とが撮影回数のカウント条件として設定されているものとしたが、デフォルトの状態ではいずれのカウント条件も設定されていないこととしてもよい。この場合、ユーザがカウント条件の入力を行わないと、ステップS102の判断がNOとなって、カウント条件は全く設定されないこととなる。しかし、このようにカウント条件の設定が全く行われなくても、ステップS105のスルー画像の表示開始処理や、ステップS113の撮影処理、及びステップS114の撮影画像を生成、記録する処理は実行されることから、撮影自体は可能となる。したがって、この場合は、撮影回数をカウントすることのない通常の撮影モードとなる。
したがって、デフォルトの状態ではいずれのカウント条件も設定されていないとすることにより、カウント条件の入力の有無に応じて、通常撮影モードと撮影回数カウントモードとの切替が可能な仕様にすることができる。
図8及び図9は、本実施の形態におけるカウント条件別再生モードの処理手順を示す一連のフローチャートである。カウント条件別再生モードが設定されると制御部22は、この一連のフローチャートに示すように処理を実行する。すなわち、各登録人物の代表サムネイル画像、又は登録画像を含むカウント条件指定画面を表示部26に表示する(ステップS201)。このステップS202での処理により、図10(a)に示すように、表示部26に各登録人物A,B,Cの代表サムネイル画像、又は顔認識テーブル40の顔画像欄46に記憶されている顔画像が表示されるとともに、選択肢「笑顔」、「主役」、「アップ」、「ツー」、「特定」が表示される。なお、この選択肢において、「ツー」は「ツーショット」を意味し、「特定」は「特定人物とのショット」を意味する。
次に、カウント条件の指定を検知したか否かを判断する(ステップS202)。この判断は、前記選択肢のいずれか少なくとも一つを選択することにより、チェック「レ」が付された否かの判断である。したがって、図10(a)に示すように、「笑顔」が選択(指定)されてチェック「レ」が付されると、ステップS202の判断はYESとなり、ステップS203に進む。そして、このステップS203では、「ツーショット」条件の指定を検知したか否かを判断し、「ツーショット」条件の指定を検知しなかった場合には、「特定人物とのショット」条件の指定を検知したか否かを判断する(ステップS204)。
ステップS203及びS204の判断がNOであって、「ツーショット」と「特定人物とのショット」以外の他の選択肢が単数又は複数指定された場合には、指定されたカウント条件に対応する撮影回数を、対応するテーブルから読み出して登録人物ごとに表示する。したがって、「笑顔」がカウント条件として指定され、図3(a)の第1テーブル51に示すように登録人物A,B,Cの「笑顔」における撮影回数がそれぞれ「4」、「0」、「3」であったとすると、図10(b)に示すように、サムネイル画像(又は登録画像)において登録人物Aの上部に撮影回数「4」が表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「0」が表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「3」が表示さることとなる。
引き続き、登録人物の指定を検知したか否かを判断する(ステップS206)。登録人物の指定を検知したならば、指定された登録人物が指定された条件で写っている撮影画像をサムネイル形式で表示する(ステップS207)。したがって、前述のように「笑顔」がカウント条件として指定され、登録人物Aが指定されたとすると、図3(a)の第1テーブル51に示すように、登録人物Aの「笑顔」での撮影回数は「4」であるから、保存メモリ28から登録人物Aが「笑顔」である4枚の画像が読み出されて、図10(c)に示すように、4枚のサムネイル画像A1〜A4が表示される。
次に、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS208)、検知した場合にはステップS206に戻る。戻り指示を検知しない場合には、サムネイル画像の指定を検知したか否かを判断する(ステップS209)。サムネイル画像の指定が検知されたならば、指定されたサムネイル画像に対応する撮影画像データ(本画像データ)を表示し、又は図10(d)に示すように、指定されたサムネイル画像を全画面表示する。
つまり、サムネイル画像A1〜A4のいずれかの指定が検知されたならば、対応する撮影画像データを保存メモリ28から読み出して表示部26に表示するか、又は表示部26に表示されている指定されたサムネイル画像を表示部26に全画面表示する。したがって、前者のように撮影画像データを表示した場合には、指定されたカウント条件かつ指定された登録人物であって、指定されたサムネイル画像に対応する撮影画像を観賞することができ、後者のように、サムネイル画像を全画面表示した場合には、指定されたカウント条件かつ指定された登録人物であって、指定されたサムネイルの拡大画像を観賞することができる。
次に、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS211)、検知した場合にはステップS209に戻る。戻り指示を検知しない場合には、表示終了指示を検知したか否かを判断し(ステップS212)、表示終了指示を検知した時点でこのフローに従った処理を終了する。
一方、前記ステップS203での判断の結果、「ツーショット」条件の指定検知した場合には、このステップS203から図9のステップS213に進み、各登録人物の代表サムネイル画像又は登録画像とともに、ツーショットの合計撮影回数を、対応するテーブルから読み出して登録人物ごとに表示する。したがって、図3(a)の第1テーブル51に示すように登録人物A,B,Cの「ツーショット」における撮影回数がそれぞれ「4」、「3」、「4」であったとすると、図11(a)の表示画面から同図(b)の表示画面に遷移して、サムネイル画像(又は登録画像)において登録人物Aの上部に撮影回数「4」が表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「3」が表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「4」が表示さることとなる。
引き続き、ツーショットにおけるメインの指定を検知したか否かを判断する(ステップS214)。メインの指定を検知したならば、当該指定された登録人物をメインとするツーショットの組合せごとに合計撮影回数を表示する(ステップS215)。したがって、図11(b)の表示状態で、登録人物Aがツーショットにおけるメインとして指定されると、図3(b)の第2テーブル52に示すように、登録人物Aをメインとする登録人物Bとのペア撮影回数が「2」、登録人物Bとのペア撮影回数も「2」であることから、図11(c)に示すように、登録人物A,B間に「2」、登録人物A,C間に「2」が表示される。
また、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS216)、検知した場合にはステップS214に戻る。戻り指示を検知しなかった場合には、ペアの指定を検知したか否かを判断する(ステップS217)。ペアの指定の検知したならば、指定されたツーショットの画像をサムネイル形式で表示する(ステップS218)。したがって、図11(c)に示す表示状態(登録人物Aがツーショットにおけるメインとして既に指定されている状態)で、登録人物Cがベアとして指定されたとすると、登録人物Aをメインとする登録人物Cとのペア2枚の画像データが保存メモリ28から読みされ、図11(d)に示すようにそのサムネイル画像AC1、AC2が表示される。
次に、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS219)、検知した場合にはステップS217に戻る。戻り指示を検知しない場合には、サムネイル画像の指定を検知したか否かを判断し(ステップS220)、検知したならば指定されたサムネイル画像に対応する撮影画像データ(本画像データ)を表示する(ステップS221)。したがって、図11(d)に示す表示状態で、サムネイル画像AC1が指定されたとすると、このサムネイル画像AC1対応する撮影画像データが保存メモリ28から読み出されて、表示部26に表示される。また、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS222)、検知した場合にはステップS220に戻り、検知しない場合には前記図8のステップS212に進む。
したがって、以上に説明した手順で指定を行うことにより、ユーザは所望の登録人物をメインとし、かつ所望の登録人物がペアとするツーショット画像を迅速に検索して観賞することができる。
他方、前記ステップS204での判断の結果、「特定人物とのショット」条件の指定検知した場合には、このステップS204から図9のステップS223に進み、各登録人物の代表サムネイル画像又は登録画像とともに、特定人物とのショットの合計撮影回数を、対応するテーブルから読み出して登録人物ごとに表示する。したがって、図3(a)の第1テーブル51に示すように登録人物A,B,Cの「特定人物とのショット」における撮影回数がそれぞれ「3」、「1」、「4」であったとすると、図12(a)の表示画面から同図(b)の表示画面に遷移して、サムネイル画像(又は登録画像)において登録人物Aの上部に撮影回数「3」が表示され、登録人物Bの上部に撮影回数「1」が表示され、登録人物Cの上部に撮影回数「4」が表示さることとなる。
引き続き、特定人物とのショットにおける特定人物の指定を検知したか否かを判断する(ステップS224)。特定人物の指定を検知したならば、当該指定された特定人物とのショットの画像をサムネイル形式で表示する(ステップS225)。したがって、図12(b)の表示状態で、登録人物Aが特定人物として指定されたとすると、登録人物Aを特定人物とする3枚の画像データが保存メモリ28から読みされ、図12(c)に示すようにそのサムネイル画像AS1、AS2、AS3が表示される。
次に、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS226)、検知した場合にはステップS224に戻る。戻り指示を検知しない場合には、サムネイル画像の指定を検知したか否かを判断し(ステップS227)、検知したならば指定されたサムネイル画像に対応する撮影画像データ(本画像データ)を表示(全画面表示)する(ステップS228)。したがって、図12(c)に示す表示状態で、サムネイル画像AS3が指定されたとすると、このサムネイル画像AC3対応する撮影画像データが保存メモリ28から読み出されて、図12(d)に示すように、表示部26に表示される。また、戻り指示を検知したか否かを判断し(ステップS229)、検知した場合にはステップS227に戻り、検知しない場合には前記図8のステップS212に進む。
したがって、以上に説明した手順で指定を行うことにより、ユーザは所望の登録人物を特定人物とするショット画像であって、所望のショット画像を迅速に検索して観賞することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態において制御部22内のプログラム格納メモリには、特開2002−10133号公報にも開示されているように、図13に示す撮影条件データ101が記憶されている。この撮影条件データ101は、後述する撮影シーン推奨モードにおいて、設定可能な複数の撮影シーンの各々に対応して予め記憶されている本デジタルカメラ1の撮影条件を示すデータである。より具体的には、図示したようにシーン番号1、2・・・ごとに「人物と風景」、「アップ」・・・等の撮影シーン名称が記憶されているとともに、これら撮影シーン名称に対応して、フォーカス制御、シャッター速度、絞り、EVシフト量、感度、・・・等の当該デジタルカメラ1において制御可能な複数の制御項目の制御内容を示すパラメータが記憶されている。
図14(a)は、本実施の形態において保存メモリ28又は制御部22内のRAMに設けられる第7テーブル57を示す図である。この第7テーブル57には、登録人物A、B、Cごとに、各シーン「人物と風景」、「アップ」・・・の各設定回数が記憶される。
以上の構成に係る第2の実施の形態において、ユーザが撮影を行うべく、撮影モードを設定し、かつ撮影シーンカウントモードを選択すると、制御部22は、プログラムに従って図15のフローチャートに示すように処理を実行する。まず、表示部26にてスルー画像の表示を開始する(ステップS301)。次に、前記撮影条件データ101におけるいずれかの撮影シーンの指定を検知したか否かを判断する(ステップS302)。撮影シーンの指定を検知したならば、指定されたアイコンが示す撮影シーンに対応する撮影条件を設定する(ステップS303)。つまり、デジタルカメラ1における撮影時の撮影条件を、撮影条件データ101において、指定されたアイコンに対応する撮影シーンのシーン番号に記憶されているパラメータに基づき設定する。
次に、シャッタキーの半押しが検知された否かを判断し(ステップS304)、検知されない場合には、ステップS302に戻る。シャッタキーの半押しが検知された場合には、AF、AE、又は電子ズーム処理を実行する(ステップS305)。引き続き、シャッタキーの全押しを検知したか否かを判断し(ステップS306)、シャッタキーの全押しを検知したならば、前記ステップS303で設定された撮影条件で撮影し(ステップS307)、この撮影によるDRAM21に書き込まれている1フレーム分の撮影画像データを処理して、保存メモリ28に記録する(ステップS308)。
引き続き、この保存メモリ28に記録した撮影画像中の登録人物を認識し(ステップS309)、この認識された各登録人物の、現在設定されている撮影回数をそれぞれ前記第7テーブル57においてインクリメントする(ステップS310)。そして、撮影終了指示を検知したか否かを判断し(ステップS111)、撮影終了指示を検知しない場合には、ステップS107に戻り、検知した場合にはこのフローに従った処理を終了する。
したがって、本実施の形態によれば、前記特開2002−10133号公報に開示されている発明のように、被写体に応じたより適切な撮影条件を容易に設定することができるのみならず、撮影シーンの設定頻度を被写体ごとに把握することが可能となる。
(第2の実施の形態の変形例)
図14は、第2の実施の形態の変形例において保存メモリ28又は制御部22内のRAMに設けられる第7及び第8テーブル57、58を示す図である。図14(a)に示す第7テーブル57には、前述した構成であり、図14(b)に示す第8テーブル58には、登録人物A、B、Cごとに、設定回数の多い上位3つの撮影シーン「人物と風景」、「アップ」・・・の各設定回数が記憶される。
以上の構成に係る第2の実施の形態の変形例において、ユーザが撮影を行うべく、撮影モードを設定し、かつ撮影シーン推奨モードを選択すると、制御部22は、プログラムに従って図16のフローチャートに示すように処理を実行する。まず、表示部26にてスルー画像の表示を開始する(ステップS401)。次に、タッチパネル31の走査結果に基づき、表示部26に表示されている被写体の指定(タッチ)が検知されたか否かを判断し(ステップS402)、被写体の指定が検知されない場合には後述するステップS408に進む。
また、タッチによる被写体の指定が検知された場合には、タッチされた被写体が顔認識テーブル40に登録されている登録人物であるか否かを判断し(ステップS403)、登録人物でなかった場合には、後述するステップS408に進む。登録人物であった場合には、第8テーブル58を参照して、つまり当該テーブルに記憶されている指定された被写体(登録人物)に対応する撮影シーンの設定履歴を参照し、設定回数の多い上位3つの撮影シーンを読み出す(ステップS404)。そして、この読み出された3つの撮影シーンのアイコンを、指定された被写体に重ねて表示する。
例えば、図17に示すように、表示部26に登録人物A,B,Cが存在するスルー画像が表示され、このスルー画像中の登録人物Aがタッチされたとする。この場合、図14(b)の第8テーブル58に示すように、登録人物Aの設定回数の多い上位3つの撮影シーンは「人物と夜景」、「アップ」、「夜景」であるから、このスルー画像中の登録人物Aに重ねて「人物と夜景」のシーンを示すアイコン301、「アップ」のシーンを示すアイコン302、「夜景」のシーンを示すアイコン303が表示されることとなる。
なお、このアイコンに、第8テーブル58に記憶されている「1位」、「2位」、「3位」を示す数値を付加して表示することが好ましい。
次に、この表示されたアイコンに対するタッチによる指定が検知されたか否かを判断し、検知されない場合には後述するステップS408に進む。アイコンの指定が検知された場合には、指定されたアイコンが示す撮影シーンに対応する撮影条件を設定する(ステップS407)。つまり、デジタルカメラ1における撮影時の撮影条件を、撮影条件データ101において、指定されたアイコンに対応する撮影シーンのシーン番号に記憶されているパラメータに基づき設定する。
次に、シャッタキーの半押しが検知された否かを判断し(ステップS408)、検知されない場合には、ステップS402に戻る。シャッタキーの半押しが検知された場合には、AF、AE、又は電子ズーム処理を実行する(ステップS409)。引き続き、シャッタキーの全押しを検知したか否かを判断し(ステップS410)、シャッタキーの全押しを検知したならば、前記ステップS407で設定された撮影条件で撮影し(ステップS411)、この撮影によるDRAM21に書き込まれている1フレーム分の撮影画像データを処理して、保存メモリ28に記録する(ステップS412)。
また、この撮影において前記指定された被写体が登録人物であるか否かを判断する(ステップS413)。指定された被写体が登録人物である場合には、第7テーブル57を更新する(ステップS414)。つまり、今回撮影で指定された登録人物と指定された撮影シーンとに基づき、第7テーブル57における当該登録人物の当該撮影シーンのカウント値をインクリメントする。
また、このインクリメントの結果、当該登録人物における設定回数の多い上位3つの撮影シーンに変化が生じたか否かを判断する(ステップS415)。変化が生じた場合には、当該登録人物において新たに設定回数の多い上位3つの撮影シーンを第8テーブル58に上書きして、これを更新する(ステップS416)。そして、撮影終了指示を検知したか否かを判断し(ステップS111)、撮影終了指示を検知しない場合には、ステップS107に戻り、検知した場合にはこのフローに従った処理を終了する。
ここで、上記の特開2002−10133号公報に記載された発明では、撮影される被写体によらず所定の順番で各撮影シーンを表示しているため、ユーザは各被写体(登録人物)に応じた最適な撮影シーンを容易に把握できないという課題があった。これに対し、この第2の実施の形態の変形例によれば、被写体(登録人物)に応じて、設定頻度の高い撮影シーンが自動的にユーザに示されるため、ユーザは各被写体(登録人物)に応じた最適な撮影シーンを容易に把握することができる。そのため、この第2の実施の形態の変形例では、かかる課題を持たない。
なお、実施の形態では、この発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明しているが、デジタルカメラばかりでなく、光学系及び撮像素子を介して取り込んだ画像データを記録する機能を備えた装置、例えば、カメラ付携帯電話や撮像機能を備えた電子機器にも適用できる。また、この実施の形態では、被写体として「人物」を例に挙げているが、動物、建造物などを被写体としてこの発明を適用してもよい。