JP5180980B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技制御プログラムに基づいて遊技の進行を制御する遊技制御を実行することが可能な遊技制御実行手段と、遊技制御実行手段により制御されて補助遊技を実行するための補助遊技実行手段と、を備え、予め定められた始動条件の成立に基づいて補助遊技を実行し、該補助遊技の結果が特別結果となることに起因して遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機においては、遊技領域に発射した遊技球が始動入賞口に入賞することにより、液晶表示器等からなる演出表示装置に複数の識別情報(図柄)を変動表示する変動表示ゲーム等の補助遊技を行い、該補助遊技の結果が予め定めた特別結果となったことに関連して、特別遊技を発生する等の遊技者に有利な特定の遊技価値を付与するようにしたものがある。
この種の遊技機では、遊技機枠に対して遊技盤を入替可能なように遊技機枠と遊技盤とを分離可能にして、遊技盤には遊技制御を実行するための遊技制御装置を設ける一方、遊技機枠には遊技場管理装置等の遊技情報(稼動情報)を収集するための情報収集装置(外部装置)に各種イベント信号(大当り信号、始動口信号、図柄確定信号、枠開放信号、エラー信号等)を出力するための外部端子(外部情報端子)を設け、遊技の進行過程で各種イベントが発生したことに基づいて、遊技制御装置が外部情報端子を介して各種イベント信号を情報収集装置(外部装置)へ出力するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2008−148999号公報
ところで、近年では遊技場から遊技機メーカに対して、遊技機の入れ替えやレイアウト変更の増加による遊技場管理装置へのデータ登録作業の簡略化や不正監視の強化を図りたいという要望が数多く寄せられている。しかしながら、特許文献1に記載された遊技機においては、外部情報端子から外部の装置(遊技場管理装置や遊技媒体貸出装置)に対して出力される情報がイベント情報(遊技の進行過程で発生する遊技情報)のみであり、遊技機の入れ替えやレイアウト変更に伴う遊技場管理装置への自動データ登録や遊技機に対する不正の監視(遊技制御装置の交換や遊技プログラムの改竄等)をサポートできる情報が遊技機から出力されていないという問題がある。
そこで、自動データ登録や不正監視のサポートという観点から遊技機の個体識別情報を情報収集装置等の外部装置へ出力することが考えられるが、個体識別情報を出力するための専用の通信回路を設ける場合には遊技制御装置の回路構成を大幅に変更する必要が出てしまうほか、一部の情報収集装置(外部装置)の通信回路と通信レートが合わないことが想定され、外部装置で個体識別情報を受け取ることができない可能性がある。また、通信回路のような外部からの入力を受け付けるような回路を遊技制御装置に設けてしまうと、その入力を利用して不正を行われてしまう可能性も出てきてしまう。
そのため、遊技機に搭載されている外部情報端子板を介して単方向で個体識別情報を出力することが好適であるが、個体識別情報のようにデータ量の多い情報をパラレルで出力する場合には、遊技制御装置と外部情報端子を接続する信号線が増大するほか、遊技制御装置の出力ポートも増やす必要がある。よって、出力ポートから1本の信号線で個体識別情報をシリアルデータで出力する形態を採用した方が、遊技制御装置の回路構成をほとんど変更せずに個体識別情報を外部の装置へ出力することが可能となる。
しかしながら、1本の信号線で個体識別情報を出力する場合であっても、外部の装置ではいつのタイミングで個体識別情報が出力されているのか、また、どのような周期で取り込めばよいのかが判断できず、結局のところ、遊技機から出力された個体識別情報を正常に取り込むことができない可能性がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、遊技機の入れ替えやレイアウト変更に伴う外部の装置(遊技場管理装置)への自動遊技機データ登録や遊技機に対する不正の監視(遊技制御装置の交換や遊技プログラムの改竄等)をサポートすることが可能なように、外部情報端子板を介して単方向で遊技機の個体識別情報をシリアル信号として出力するとともに、既知のイベント信号を利用して個体識別情報の読み込みタイミングを外部の装置で把握可能なようにする遊技機を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技制御プログラムに基づいて遊技の進行を制御する遊技制御を実行することが可能な遊技制御実行手段と、
前記遊技制御実行手段により制御されて補助遊技を実行するための補助遊技実行手段と、を備え、
予め定められた始動条件の成立に基づいて前記補助遊技を実行し、該補助遊技の結果が特別結果となることに起因して遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
当該遊技機から外部の装置に対して単方向で情報を出力するための複数の情報出力端子が設けられる外部情報端子板と、
前記遊技制御の実行過程で予め定められたイベントが発生したことに基づいて、当該イベントの発生を示すイベント信号を前記情報出力端子を介して出力することが可能なイベント信号出力手段と、
当該遊技機を識別することが可能な個体識別情報を記憶する個体識別情報記憶手段と、
前記イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して、前記個体識別情報記憶手段に記憶された前記個体識別情報を前記情報出力端子を介して出力することが可能な個体識別情報出力手段と、を備え、
前記複数の情報出力端子は、前記イベント信号出力手段が前記イベント信号を出力するためのイベント用端子と、前記個体識別情報出力手段が前記個体識別情報を出力するための個体識別情報用端子とを含み、
前記個体識別情報出力手段は、前記個体識別情報を構成するデータの各ビットの値を前記個体識別情報用端子から順に出力することで前記個体識別情報をシリアル信号として出力するよう構成され、
前記イベント信号出力手段は、前記個体識別情報出力手段による前記個体識別情報の出力ビットの変化に合わせて前記イベント用端子から出力する前記イベント信号の信号レベルを順次変化させるよう構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、当該遊技機から外部の装置に対して単方向で情報を出力するための複数の情報出力端子が設けられる外部情報端子板と、遊技制御の実行過程で予め定められたイベントが発生したことに基づいて、当該イベントの発生を示すイベント信号を情報出力端子を介して出力することが可能なイベント信号出力手段と、当該遊技機を識別することが可能な個体識別情報を記憶する個体識別情報記憶手段と、イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して、個体識別情報記憶手段に記憶された個体識別情報を情報出力端子を介して出力することが可能な個体識別情報出力手段と、を備え、複数の情報出力端子は、イベント信号出力手段がイベント信号を出力するためのイベント用端子と、個体識別情報出力手段が個体識別情報を出力するための個体識別情報用端子とを含み、個体識別情報出力手段は、個体識別情報を構成するデータの各ビットの値を個体識別情報用端子から順に出力することで個体識別情報をシリアル信号として出力するよう構成され、イベント信号出力手段は、個体識別情報出力手段による個体識別情報の出力ビットの変化に合わせてイベント用端子から出力するイベント信号の信号レベルを順次変化させるよう構成されているので、外部情報端子板を介して単方向で遊技機の個体識別情報をシリアル信号として出力するとともに、既知のイベント信号を利用して個体識別情報の読み込みタイミングを外部の装置で把握可能なようにするので、個体識別情報を受け取った外部の装置(例えば、遊技場管理装置等の情報収集装置)で、遊技機の入れ替えやレイアウト変更に伴う遊技機情報(個体識別情報)の自動データ登録や遊技機に対する不正の監視(遊技制御装置の交換や遊技プログラムの改竄等)を行うことが可能となる。また、個体識別情報信号を出力するための信号線や情報出力端子が1つで済むので、外部情報端子板を大幅に変更しないで済むというメリットもある。
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機などが含まれる。
補助遊技は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置、外周に識別情報が付された回転ドラム式のドラム表示装置等の変動表示装置を用いて複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームであってもよいし、開閉部材を備えた変動入賞装置の特別入賞領域に遊技球が入賞するか否かのゲームを行うものであってもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記イベント信号出力手段は、前記個体識別情報出力手段による前記個体識別情報の出力中に前記イベントが終了した場合であっても、前記個体識別情報の出力が終了するまでは前記イベント信号の信号レベルの変化を継続することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、イベント信号出力手段は、個体識別情報出力手段による個体識別情報の出力中に前記イベントが終了した場合であっても、個体識別情報の出力が終了するまではイベント信号の信号レベルの変化を継続するので、外部情報端子板から出力された個体識別情報が中途半端な屑データとならずに済み、結果として、外部の装置(情報収集端末装置3等)で個体識別情報を正常に受信することが可能になる
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記個体識別情報は、当該遊技機に一意な個別IDと、当該遊技機の機種に関わる機種情報とを含み、
前記イベント信号出力手段は、
当該遊技機の電源投入に基づいて前記イベント信号を出力する電源投入時イベント信号出力手段と、
当該遊技機の状態変化に基づいて前記イベント信号を出力する状態変化時イベント信号出力手段と、を備え、
前記個体識別情報出力手段は、
前記電源投入時イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して前記個別ID及び前記機種情報を出力する電源投入時個体識別情報出力手段と、
前記状態変化時イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して前記個別IDのみを出力する状態変化時個体識別情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、個体識別情報は、当該遊技機に一意な個別IDと、当該遊技機の機種に関わる機種情報とを含み、イベント信号出力手段は、当該遊技機の電源投入に基づいてイベント信号を出力する電源投入時イベント信号出力手段と、当該遊技機の状態変化に基づいてイベント信号を出力する状態変化時イベント信号出力手段と、を備え、個体識別情報出力手段は、電源投入時イベント信号出力手段によるイベント信号の出力に並行して個別ID及び機種情報を出力する電源投入時個体識別情報出力手段と、状態変化時イベント信号出力手段によるイベント信号の出力に並行して個別IDのみを出力する状態変化時個体識別情報出力手段と、を備えたので、遊技機の電源投入時以外の出力条件の成立時には、外部の装置(情報収集端末装置3や遊技場管理装置1)での自動登録処理に不必要な機種情報(メーカコード、機種コード)を送信しないことによって遊技制御実行手段での遊技制御を圧迫しないですむし、外部の装置での個体識別情報の取り込み処理も楽になる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、
前記遊技制御の実行に必要な作業領域を提供する揮発性記憶手段と、
遊技機の電源断時に前記揮発性記憶手段に対して電源を供給するバックアップ電源手段と、
遊技機の電源投入時に予め定められた初期化条件が成立したか否かを判定する初期化条件判定手段と、
前記初期化条件判定手段により前記初期化条件が成立したと判定された場合に、前記揮発性記憶手段に記憶された記憶情報を初期化して前記遊技制御の状態を初期化させる初期化処理を実行する初期化手段と、
前記初期化条件判定手段により前記初期化条件が成立していないと判定された場合に、前記揮発性記憶手段に記憶された記憶情報に基づいて前記遊技制御の状態を電源断前の状態に復帰させる状態復帰処理を実行する状態復帰手段と、を備え、
前記状態変化時イベント信号出力手段は、前記初期化処理が実行される場合及び前記状態復帰処理が実行される場合に前記イベント信号を出力し、
前記電源投入時個体識別情報出力手段は、前記初期化処理が実行される場合にのみ前記個体識別情報を出力することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、遊技制御の実行に必要な作業領域を提供する揮発性記憶手段と、遊技機の電源断時に揮発性記憶手段に対して電源を供給するバックアップ電源手段と、遊技機の電源投入時に予め定められた初期化条件が成立したか否かを判定する初期化条件判定手段と、初期化条件判定手段により初期化条件が成立したと判定された場合に、揮発性記憶手段に記憶された記憶情報を初期化して遊技制御の状態を初期化させる初期化処理を実行する初期化手段と、初期化条件判定手段により初期化条件が成立していないと判定された場合に、揮発性記憶手段に記憶された記憶情報に基づいて遊技制御の状態を電源断前の状態に復帰させる状態復帰処理を実行する状態復帰手段と、を備え、状態変化時イベント信号出力手段は、初期化処理が実行される場合及び状態復帰処理が実行される場合にイベント信号を出力し、電源投入時個体識別情報出力手段は、初期化処理が実行される場合にのみ個体識別情報を出力するので、揮発性記憶手段が初期化された場合にのみ、外部の装置(情報収集端末装置3や遊技場管理装置1)での自動登録処理に不必要な機種情報(メーカコード、機種コード)を送信することよって遊技制御実行手段での遊技制御を圧迫しないですむし、外部の装置での個体識別情報の取り込み処理も楽になる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段を備えて遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、
前記遊技制御装置からの制御情報に基づいて被制御装置を制御する従属制御装置と、を備え、
前記遊技制御装置は、前記初期化処理の終了後又は前記状態復帰処理の終了後に前記従属制御装置に対して前記制御情報を送信することが可能な制御情報送信手段と、を備え、
前記状態復帰手段は、前記状態復帰処理において前記従属制御装置が前記制御情報を受信可能な状態となるまでの待機処理を実行するよう構成され、
前記電源投入時イベント信号出力手段及び電源投入時個体識別情報出力手段は、前記待機処理の代替処理として前記初期化手段による初期化処理の実行中に前記イベント信号及び前記個体識別情報を出力することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、遊技制御手段を備えて遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、遊技制御装置からの制御情報に基づいて被制御装置を制御する従属制御装置と、を備え、遊技制御装置は、初期化処理の終了後又は状態復帰処理の終了後に従属制御装置に対して制御情報を送信することが可能な制御情報送信手段と、を備え、状態復帰手段は、状態復帰処理において従属制御装置が制御情報を受信可能な状態となるまでの待機処理を実行するよう構成され、電源投入時イベント信号出力手段及び電源投入時個体識別情報出力手段は、待機処理の代替処理として初期化手段による初期化処理の実行中にイベント信号及び個体識別情報を出力するので、揮発性記憶手段の初期化が行われる場合には、余計な待機処理を実行しなくても従属制御装置(演出制御装置や払出制御装置等)が制御情報を受信可能な状態となるまでの時間を稼ぐことができる。
本発明によれば、当該遊技機から外部の装置に対して単方向で情報を出力するための複数の情報出力端子が設けられる外部情報端子板と、遊技制御の実行過程で予め定められたイベントが発生したことに基づいて、当該イベントの発生を示すイベント信号を情報出力端子を介して出力することが可能なイベント信号出力手段と、当該遊技機を識別することが可能な個体識別情報を記憶する個体識別情報記憶手段と、イベント信号出力手段によるイベント信号の出力に並行して、個体識別情報記憶手段に記憶された個体識別情報を前記情報出力端子を介して出力することが可能な個体識別情報出力手段と、を備え、複数の外部情報端子は、イベント信号出力手段が前記イベント信号を出力するためのイベント用端子と、個体識別情報出力手段が個体識別情報を出力するための個体識別情報用端子とを含み、個体識別情報出力手段は、個体識別情報を構成するデータの各ビットの値を個体識別情報用端子から順に出力することで個体識別情報をシリアル信号として出力するよう構成され、イベント信号出力手段は、個体識別情報出力手段による個体識別情報の出力ビットの変化に合わせてイベント信号の信号レベルを順次変化させるよう構成されているので、外部情報端子板を介して単方向で遊技機の個体識別情報をシリアル信号として出力するとともに、既知のイベント信号を利用して個体識別情報の読み込みタイミングを外部の装置で把握可能なようにするので、個体識別情報を受け取った外部の装置(例えば、遊技場管理装置等の情報収集装置)で、遊技機の入れ替えやレイアウト変更に伴う遊技機情報(個体識別情報)の自動データ登録や遊技機に対する不正の監視(遊技制御装置の交換や遊技プログラムの改竄等)を行うことが可能となる。また、個体識別情報信号を出力するための信号線や情報出力端子が1つで済むので、外部情報端子板を大幅に変更しないで済むというメリットもある。
本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。 (A)本発明の実施形態の遊技場管理装置の構成を示すブロック図である。 (B)本発明の実施形態の情報収集端末装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の遊技装置の構成を示す説明図である。 本発明の実施形態の遊技機の構成例における背面図である。 本発明の実施形態の遊技機に設けられる制御システム及び遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 遊技用マイコンの詳しい構成を示すブロック構成図である。 (A)本発明の実施形態における遊技機から情報収集端末装置へ出力される遊技信号の説明図である。 (B)本発明の実施形態における遊技信号の出力態様を示す説明図である。 遊技制御装置で実行されるメイン処理の前半部分のフローチャートである。 遊技制御装置で実行されるメイン処理の後半部分のフローチャートである。 図9のメイン処理で実行される識別情報信号送信処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図9のメイン処理で実行される初期値乱数更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図9のメイン処理で実行されるチェックサム算出処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 遊技制御装置で実行されるタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理で実行される出力処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理で実行される入賞口スイッチ/エラー監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理で実行される磁石不正監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理で実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理で実行される外部情報編集処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図17の外部情報編集処理で実行される大当り1信号編集処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図18(A)の大当り1信号編集処理で実行される大当り開始監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図18(A)の大当り1信号編集処理で実行される大当り1信号レベル制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図18(A)の大当り1信号編集処理で実行される大当り終了監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図17の外部情報編集処理で実行されるセキュリティ信号編集処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図20(A)のセキュリティ信号編集処理で実行されるエラー発生監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図20(A)のセキュリティ信号編集処理で実行されるセキュリティ信号レベル制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図20(A)のセキュリティ信号編集処理で実行されるエラー解除監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図17の外部情報編集処理で実行される識別情報信号編集処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図22(A)の識別情報信号編集処理で実行される識別情報信号出力開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)図22Aの識別情報信号編集処理で実行される識別情報信号レベル制御処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (B)図22(A)の識別情報信号編集処理で実行される識別情報信号出力終了処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (A)本発明の実施形態において遊技制御装置から個体識別情報を出力する際のイベントとイベント発生時の出力情報を示す説明図である。 (B)図10の識別情報信号送信処理で出力されるイベント信号と個体識別情報信号の出力タイミングを示す説明図である。 図13の出力処理で出力されるイベント信号と個体識別情報信号の出力タイミングを示す説明図である。 本発明の実施形態の遊技システムの各機器で実行される具体的な処理の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態の遊技場管理装置の記憶領域に記憶される情報データベースの情報例を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
図1は、本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワーク22が設けられており、当該内部ネットワーク22には遊技場管理装置(ホールコンピュータ)1及び情報収集端末装置3が接続される。遊技場内に設けられた内部ネットワーク2は、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。当該内部ネットワーク2に接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置(情報伝達装置)3を介して遊技用装置4から遊技データを収集して、各遊技機5(図3参照)の動作状態を監視する。なお、遊技用装置4は、遊技機5及び遊技媒体貸出装置6(図3参照)のことである。また、遊技場管理装置1には、停電時、UPS(Uninterruptible Power Supply)10から電気が供給される。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技情報(稼動データ)を収集して、所定期間の遊技情報(稼動データ)の累積値(例えば、遊技機5から出力される大当り(特賞)信号に基づいて算出される大当り(特賞)回数の累積値、図柄確定信号に基づいて算出される変動表示ゲームの実行回数の累積値、アウトタンク43から出力される回収信号に基づいて算出される回収球数の累積値)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出したり、遊技情報の累積値や算出した稼動量を遊技場管理装置1に送信したりする。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技情報(稼動データ)の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。ただし、複数の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成の場合、遊技媒体貸出装置6は各遊技機5に一対一に対応して接続する構成とする。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技情報(稼動データ)に基づいて、遊技場管理装置1へ出力する情報を生成し、生成した情報を遊技場管理装置1へ送信する。ここでは、遊技場管理装置1及び情報収集端末装置3が情報収集装置に相当する。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機5に遊技媒体貸出装置6が付加されて構成される。なお、遊技機5及び遊技媒体貸出装置6については、図3で詳細を説明する。
コーナーランプ7は、島設備毎に設けられており、島設備に設置された遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該島設備に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。なお、コーナーランプ7の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
呼出しランプ8は、遊技用装置4毎に設けられており、遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。
ジェットカウンタ(計数機)9は、遊技者が遊技の結果獲得した遊技媒体を計数し、計数後の遊技媒体を島設備を介して遊技用装置4に再度供給できるように、図示しない島設備内の貯留タンクに計数後の遊技媒体を貯留する。
図2Aは、本発明の実施の形態の遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられている。
RAM103は、各種データ(例えば、遊技機5の補助遊技の実行回数であるスタート回数、始動入賞数又はアウト数等)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU101の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりに、HDD104にプログラムを保存し、RAM103にプログラムをコピーしRAM103でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107が接続されている。
ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワーク2を介して情報収集端末装置3、コーナーランプ7及び呼出しランプ8と情報転送可能に接続されている。
I/Oポート107には、遊技用装置4によって遊技が実行過程において生成される始動入賞信号や図柄確定信号等の、情報収集端末装置3から収集した累積遊技情報(稼動データ)や、遊技場管理装置1の稼動状態を表示するディスプレイや、遊技機5における大当り(特賞)発生を報知するスピーカによって構成される出力装置109が接続される。また、I/Oポート107には、遊技場管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。また、I/Oポート107には、停電時に遊技場管理装置1に電源を供給するUPS10が接続される。
このように、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から累積遊技情報を収集する情報収集装置(手段)としての機能を有する。
図2Bは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ150、図示しない電源回路及びデータ入出力用端子が設けられる。
マイクロプロセッサ150は、3個のCPU151〜153を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)151、ネットワークCPU152及びアプリケーションCPU153の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU151〜153が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス154には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM155、EEPROM156及びROM157が接続される。
RAM305は、各種データ(例えば、後述する台番号設定スイッチにより設定される遊技機5の台番号、遊技機5から収集した遊技情報等)を一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU153の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM156は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3が接続されるネットワークの構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。EEPROM156のプログラムによって書き換え可能な領域及びROM157には、遊技データ及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
また、コモンバス154には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート158、I/Oポート159及び通信ポート160が接続される。
ネットワーク通信ポート158は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート158は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク通信ポート158はネットワークケーブルを介して遊技場管理装置1に接続され、さらに、内部ネットワーク2を通じて遊技場管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
I/Oポート159は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機5から出力される賞球信号、各種大当り信号、図柄確定信号、始動入賞信号及びセキュリティ信号、個体識別情報信号、周辺装置11(例えば、ジェットカウンタ9等)から出力される補給信号又はアウトタンク43(図3参照)から出力される回収信号等のデータ、並びに遊技媒体貸出装置6から出力される貸出信号等が入力される。なお、賞球信号、大当り信号、図柄確定信号、始動入賞信号、セキュリティ信号及び個体識別情報信号は、通信ポート160と、遊技機5の遊技用マイクロコンピュータ511とで直接通信することによって受信することもできる。
また、I/Oポート159には、図示しない台番号設定スイッチ及び報知用LEDが接続される。台番号設定スイッチは、情報収集端末装置3に接続された遊技機5の台番号を情報収集端末装置3に設定するためのスイッチである。
台番号設定スイッチは、例えば、サムホイールスイッチやディップスイッチ等の小型のスイッチが用いられ、当該台番号設定スイッチに台番号と同じ値(例えば、001)を設定すると、情報収集端末装置3に台番号が設定される。
また、台番号設定スイッチは、台番号を設定する入力部(例えば、小型のキーボード)と入力部によって設定された台番号を表示する表示部とを備えたものであってもよい。報知用LEDは、情報収集端末装置3に備わり、エラー発生時等に出力されるLED点灯指令に対応して点灯する。
I/Oポート159は、台番号設定スイッチから出力される情報収集端末装置3に設定された台番号通知信号を受信し、報知用LEDを点灯(又は点滅)させる命令を、報知用LEDに送信する。
通信ポート160は、遊技機5に設けられた遊技用マイクロコンピュータ511の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート160は、遊技機5の遊技制御基板上に設けられた外部通信端子(図示省略)と接続される。
プロセッサには、CPU151〜153のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路161も内蔵される。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技情報(稼動データ)が入力されると、アプリケーションCPU153によって遊技データの累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU153は、算出された遊技情報(稼動データ)の累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技情報(稼動データ)の累積値は、RAM155に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート158から出力して、遊技場管理装置1で管理してもよい。
図3は、本発明の第1実施形態の遊技用装置4の構成の説明図である。
まず、遊技機5の構成について説明する。
遊技機5の前面枠19は、本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は、前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
遊技盤50について説明する。
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置58が設けられるセンターケース40が設置される。表示装置58は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は、表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示領域から突出して設けられている。
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲーム(補助遊技)を演出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース40の下側には、開閉可能な一対の可動部材を有する普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。
また、センターケース40の下側に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置58の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
遊技機5では、図示しない発射装置から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入り、遊技機5の裏面側のアウトタンク43に排出される。
なお、遊技球が各種入賞口又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
また、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の可動部材の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口センサ32a〜32m(図5参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は、始動入賞口センサ34a、34b(図5参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技機5の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置35(図5参照)の特図表示器に表示される。遊技機5は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞又は始動記憶があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が左(第一識別情報)、右(第二識別情報)、中(第三識別情報)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する回数だけ、特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、一括表示装置35(図5参照)の特図表示器では、大当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36の大入賞口は、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換されることを所定回数だけ繰り返す大当り状態(特別遊技状態)となる。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36の大入賞口への遊技球の入賞は、カウントセンサ36aによって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートセンサ31aによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技機5内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は一括表示装置35(図5参照)の普図表示器に表示される。
普図入賞記憶があると、遊技機5は、普図入賞記憶に基づいて一括表示装置35(図5参照)の普図表示器で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換されるため、始動入賞口34は、遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するようにしてもよい。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
また、入賞した遊技球やアウト口39によって回収された遊技球は、遊技機裏面側からアウトタンク43に排出される。アウトタンク43に排出された遊技球は、回収球として計数された後に島設備に回収される。この回収球は、図示しない揚送装置により島設備の上部に揚送され、再度補給球として島設備に配設されている遊技機5に分配される。なお、アウトタンク43は、所定数(例えば、10個)の遊技球を計数する毎に、回収信号を情報収集端末装置3に出力する。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材16が備えられている。この装飾部材16の内部にはランプやLED等からなる図示しない装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材16が所定の発光態様によって発光する。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット37が備えられている。
前面枠19の下部の開閉パネル20には図示しない発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿29、下皿23及び図示しない発射装置の操作部24等が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、図示しない発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備えられている。
遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が有価価値を消費して遊技媒体を借りる場合に操作する貸出ボタン26、及び、遊技媒体貸出装置6からカード(ワンデイカード、会員カード等)を排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、会員カードやワンデイカード等のカードに記憶された残高を表示する残高表示部28が設けられる。
また、下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。
前面枠19の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
遊技媒体貸出装置6は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63、状態表示部64、払出口66、遊技媒体払出案内装置67、及び各台計数器68を備える(なお、場内にジェットカウンタ9が設置されていれば各台計数器68を備えていなくても良い)。
カード挿入口61は、遊技媒体貸出装置6の表示装置62の下方に設けられる。カード挿入口61には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入される。
表示装置62は、遊技媒体貸出装置6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示部621及び操作部622を備える。
操作部622は、中断スイッチ6221、及びカードIDクリアスイッチ6222を備える。
中断スイッチ6221は、遊技者が食事など遊技用装置4の前を離れる場合(つまり、遊技を中断する場合)に操作されるスイッチである。遊技媒体貸出装置6は、中断スイッチ6221が操作されると、カード挿入口61に挿入されているカードのカードIDを記憶してからカードを排出する。そして、カード挿入口61にカードが新たに挿入されても、挿入されたカードのカードIDとカード排出時に記憶されたカードIDとが一致しなければ、新たに挿入されたカードを排出し、排出時に記憶されたカードID以外のカード以外での遊技を禁止する。
カードIDクリアスイッチ6222は、中断スイッチ6221が操作された場合に記憶されるカードIDを消去する場合に操作される。
表示部621は、カード情報表示画面、大当り情報表示画面及び残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)が表示される。大当り情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。
残高情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された有価価値、又は、カードが挿入されない状態で、紙幣挿入口63に紙幣が挿入されることにより、記憶媒体受付端末装置6内にストックされたカードに記憶された有価価値の残高が表示される。なお、表示部621は、タッチパネルが操作されることによって、遊技媒体貸出装置6への入力が行われる。
紙幣挿入口63は、遊技媒体貸出装置6の表示装置62の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
紙幣挿入口63の上方には、状態表示部64が設けられる。状態表示部64は、記憶媒体受付端末装置6の動作に対応して色を変化させる。例えば、遊技媒体貸出装置6が利用可能状態である場合には、状態表示部64は緑色に点灯し、遊技媒体貸出装置6のカード挿入口61にカードが挿入されている間、状態表示部64は赤色に点灯する。
遊技者が所有する遊技媒体(各台計数器68やジェットカウンタ30によって計数された獲得球、貯球など)を使用して遊技を行う場合には、遊技媒体貸出装置6が遊技球を払い出す。具体的には、遊技媒体貸出装置6のカード挿入口61の上部に払出口66が設けられ、払出口66から遊技球が払い出される。払出口66から払い出された遊技球は、球払出案内装置67によって、上皿21に案内される。
各台計数器68は、遊技媒体貸出装置6の下部に設けられる。各台計数器68の設置された箇所から遊技機の下皿球抜き機構42の下方へ導入路53が配設されている。
各台計数器68は、下皿球抜き機構42が操作されることによって導入路53へ排出され、導入路53により遊技媒体貸出装置6側へ導かれた遊技球を計数する。各台計数器68は、遊技媒体貸出装置6の下皿球抜き機構42よりも下方に設置されている。
このように、遊技媒体貸出装置6が各台計数器68を備え、遊技球が導入路53により各台計数器68に導かれるので、各台計数器68を後から導入する場合に島設備の工事の必要がない。
なお、本実施形態の遊技媒体貸出装置6は、紙幣の挿入を受け付ける機能は備えなくてもよく、カードの挿入を受け付けるものであればよい。また、紙幣の挿入により、遊技媒体の貸出をして、払出口66から遊技媒体(遊技球、メダル)を払い出す、所謂現金貸出機でも良い。
次に、遊技媒体貸出装置6から情報収集端末装置3へ出力される各種信号について説明する。
遊技媒体貸出装置6は、カード挿入口61にカードが挿入された場合、挿入されたカードに記憶された各種データを読み取り、読み取ったデータを記憶する。
遊技媒体貸出装置6は、遊技機5に備わる貸出ボタン26が操作され、遊技者が所有する有価価値(カードに記憶された残額)から所定数(例えば、25個の)の遊技球を払い出す毎に「貸出情報」を情報収集端末装置3へ送信する。
遊技媒体貸出装置6は、貯球から所定数(例えば、25個)の遊技球を払い出す毎に「貯球払出情報」を情報収集端末装置3へ出力する。また、遊技媒体貸出装置6は、獲得球から所定数(例えば、25個)の遊技球を払い出す毎に「獲得球払出情報」を情報収集端末装置3へ出力する。なお、「貯玉払出情報」及び「獲得球払出情報」を総称して「払出情報」という。また、紙幣挿入口63に紙幣が挿入された場合には、挿入された紙幣の金額を特定して、特定した金額を「入金情報」として情報収集端末装置3へ出力する。
次に、遊技機5の裏面側の構成について図4を参照して説明する。
遊技機5の裏面側には、裏機構盤70が形成され、該裏機構盤70に略矩形状の開口窓部71を開設し、前面枠194の収納部に遊技盤5を前方から交換可能な状態で取り付けるとともに、遊技盤5の後部(裏面側部)を開口窓部71から後方へ臨ませている。なお、遊技盤5の後方には、入賞装置の後部やセンターケースの後部を覆うカバー体72を配置しており、さらに、裏機構盤70には一連の裏機構部品を設けている。
裏機構部品として、裏機構盤70の上部には、遊技機5で遊技の進行過程において生成される遊技情報、つまり、上述した賞球信号、各種大当り信号、図柄確定信号、始動入賞信号及びセキュリティ信号、個体識別情報信号等を情報収集端末装置(外部装置)3に出力するための外部情報端子板73と、島設備に設けられた補給装置(図示省略)から補給される遊技球を貯留するための球貯留ユニット74が配設される。
また、裏機構盤70の側部であって球貯留ユニット74の下方には、球貯留ユニット74から供給される遊技球を遊技機前面に配設された上皿21又は下皿23に払い出すための球払出ユニット75が配設され、裏機構盤70の下部には、球払出ユニット75を制御する払出制御装置580、電源装置300、及び、払出制御装置580と遊技媒体貸出装置6とを接続するための中継基板76が配設される。
外部情報端子板73には、情報収集端末装置3と電気的に接続するための複数の接続端子が設けられており、各接続端子から上述した各種信号がフォトカプラを介して情報収集端末装置3に単方向で出力される。
球貯留ユニット74は、遊技球を貯留可能な貯留タンク77と、貯留タンク77の下方に配置されて貯留タンク77から供給される遊技球を球導出シュート78と、を備え、球払出ユニット75は、球導出シュート78から供給される遊技球を流下させる案内流路79、案内流路79の下端に接続された球払出装置80、及び、球払出装置80から払い出された遊技球を上皿21又は下皿23に誘導する誘導流路81とを備える。そして、払出制御装置580からの制御信号に基づいて球払出装置80の払出モータ(図示省略)を駆動して所要数の遊技球の払い出しを実行するように構成されている。
そして、遊技盤5の裏面のうちカバー体72の下方には、横長な装着ベース82が配置され、カバー体72の内部には、払出制御装置と同様に従属制御装置の一種である演出制御装置550が配設されており、装着ベース82の裏面側には、主制御装置である遊技制御装置500が着脱可能な状態で装着されている。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機5は遊技制御装置500を備え、遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)511を有するCPU部510と、入力ポートを有する入力部520と、出力ポートやドライバなどを有する出力部530、CPU部510と入力部520と出力部530との間を接続するデータバス540などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)511と、入力部520内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)521からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン511に入力させるインバータなどからなる反転回路512と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)513などを有する。遊技制御装置500及び該遊技制御装置500によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置300で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置300は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部310と、遊技用マイコン511の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部320と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置500に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部330などを備える。
この実施形態では、電源装置300は、遊技制御装置500と別個に構成されているが、バックアップ電源部320及び制御信号生成部330は、別個の基板上あるいは遊技制御装置500と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤50及び遊技制御装置500は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置300若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部320及び制御信号生成部330を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部320は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置500の遊技用マイコン511(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部330は、例えば通常電源部310で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
遊技用マイコン511は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン511は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)5111、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)5112及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)5113を備える。
ROM5112は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM5113は、遊技制御時にCPU5111の作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM5112又はRAM5113として、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM5112は、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU5111が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が16R大当りや2R大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置58を有し、該表示装置58が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機5において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置58の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置58の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置58に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ等が設定されている。
なお、期待度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU5111は、ROM5112内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置580や演出制御装置550に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、後述するように、遊技用マイコン511は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路5123と、発振回路513からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU5111に対する所定周期(例えば、2ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータ5119を備えている。
払出制御装置580は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置500からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、球払出装置80の払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580は、遊技媒体貸出装置(カードユニット)6からの貸出要求信号に基づいて球払出装置80の払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン511の入力部520には、始動入賞口34内の始動口1スイッチ34a、普通変動入賞装置33内の始動口2スイッチ34b、普図始動ゲート31内のゲートスイッチ31a、一般入賞口スイッチ32a〜32m、カウントスイッチ36aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)521が設けられている。近接I/F521は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F521の出力はすべて第1入力ポート522aへ供給されデータバス540を介して遊技用マイコン511に読み込まれるとともに、遊技制御装置500から図示しない中継基板を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F521の出力のうち始動口1スイッチ34aと始動口2スイッチ34bの検出信号は、第1入力ポート522bの他、反転回路512を介して遊技用マイコン511へ入力されるように構成されている。反転回路512を設けているのは、遊技用マイコン511の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ34aと始動口2スイッチ34bとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路512を設けずに直接遊技用マイコン511へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ34aと始動口2スイッチ34bからの負論理の信号を直接遊技用マイコン511へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F521は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F521には、電源装置300から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部520には、遊技機10の前面枠19等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ39a及び振動センサスイッチ39bからの信号及び上記近接I/F521により変換された始動入賞口34内の始動口1スイッチ34a、普通変動入賞装置33内の始動口2スイッチ34b、ゲートスイッチ31a、一般入賞口スイッチ32a〜32m、カウントスイッチ36aからの信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する第1入力ポート522aが設けられている。第1入力ポート522aが保持しているデータは、遊技用マイコン511が第1入力ポート522aに割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部520には、遊技機5のガラス枠18等に設けられた前枠開放検出スイッチ18a及び前面枠(遊技枠)19等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ19aからの信号及び払出制御装置580からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する第2入力ポート522bが設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部520には、電源装置300からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン511等に入力するためのシュミットトリガ回路541が設けられており、シュミットトリガ回路541はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置300からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第2入力ポート522bに入力され、データバス540を介して遊技用マイコン511に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン511に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路541によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン511に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部530の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部530を介さずに直接図示しない中継基板に出力することで、試射試験装置591へ出力するために中継基板のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部520の各ポート522a,522bには供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン511によって出力部530の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部520の各ポートから遊技用マイコン511が読み込んだデータは、遊技用マイコン511のリセットによって廃棄されるためである。
出力部530は、データバス540に接続され払出制御装置580へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置550へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート531aと、演出制御装置550へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート531bとを備える。遊技制御装置500から払出制御装置580及び演出制御装置550へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部530には、演出制御装置550の側から遊技制御装置500へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信(単方向通信)を担保するために第1出力ポート531aからの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート531bからの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ532aが設けられている。なお、第1出力ポート531aから払出制御装置580へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部530には、データバス540に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを図示しない中継基板を介して出力するバッファ532bが実装可能に構成されている。このバッファ532bは遊技場に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)500には実装されない部品である。なお、前記近接I/F521から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ532bを通さずに図示しない中継基板を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bのようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン511に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス540からバッファ532b、中継基板を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板には、上記バッファ532bから出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板上のポートには、遊技用マイコン511から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部530には、データバス540に接続され特別変動入賞装置36を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)42dや普通変動入賞装置33の可動部材を開成させるソレノイド(普電ソレノイド)38bの開閉データと、一括表示装置35のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート531c、一括表示装置35に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート531d、イベント信号としての大当り信号やセキュリティ信号及び個体識別情報など遊技機5に関する情報を外部情報端子板73へ出力するための第5出力ポート531eが設けられている。外部情報端子板73から出力された遊技機5に関する情報は、例えば遊技場に設置された情報収集端末装置3や遊技場管理装置1に供給される。
さらに、出力部530には、第3出力ポート531cから出力される大入賞口ソレノイド42dの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)533a、第3出力ポート531cから出力される一括表示装置35の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ533b、第4出力ポート531dから出力される一括表示装置35の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ533c、第5出力ポート531eから情報収集端末装置3や遊技場管理装置1等の外部装置へ供給する信号を外部情報端子板73へ出力する第4ドライバ533dが設けられている。
上記第1ドライバ533aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置35のセグメント線を駆動する第3ドライバ533cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ533bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ533cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ533bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。上述のイベント信号や個体識別情報信号からなる外部情報信号を外部情報端子板73へ出力する第4ドライバ533dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
さらに、出力部530には、警察等の公的機関が所持する検査装置592へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ534が設けられている。フォトカプラ534は、遊技用マイコン511が検査装置592との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン511が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート522a,522bのようなポートは設けられていない。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置500の遊技用マイコン511のCPU5111では、普図始動ゲート31に備えられたゲートスイッチ31aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当たり判定用乱数値を抽出してROM5112に記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、一括表示装置35の普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド38bを動作させ、普通変動入賞装置33の可動部材を所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口34に備えられた始動口1スイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM5112に記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置33に備えられた始動口2スイッチ34bからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM5112に記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU5111は、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置550に出力する。そして、一括表示装置35の特図1表示器や特図2表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置550では、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、表示装置58で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置550では、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、スピーカ30a,30bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU5111は、特図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、一括表示装置35の特図1表示器や特図2表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態(大当り状態)を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU5111は、例えば、大入賞口ソレノイド42dにより特別変動入賞装置36の開閉扉を開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置35の特図1表示器や特図2表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置500は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置500は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置33を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置33の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置33が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置33の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置33の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置33に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置33の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、図6を用いて、図4の遊技機制御システムを構成する遊技用マイコン511の構成について説明する。図6には遊技用マイコン511のブロック構成図が示されている。遊技用マイコン511は、いわゆるアミューズチップ用のIC(以下、遊技用演算処理装置600と称する)として製造され、遊技制御を行う遊技領域部600Aと情報管理を行う情報領域部600Bとに区分することができる。
このうち遊技領域部600Aは、CPUコア5111、ユーザプログラムROM5112及びHWパラメータROM5124(総称して、ROM)、ユーザワークRAM5113及びミラードRAM5117(総称して、RAM)、チップ個別IDレジスタ5125、外部バスインタフェース(I/F)5114、バス切り換え回路5115、乱数生成回路5123、クロックジェネレータ5119、リセット/割込制御回路5120、アドレスデコーダ5121、出力制御回路5122、ブートブロック5118、復号化・ROM書込回路5116、並びにバス5126などにより構成される。この実施例の遊技用演算処理装置600においては、乱数生成回路5123がオンチップの回路として形成されているが、乱数生成回路5123はチップ外部に別個のICとして形成されていてもよい。
CPUコア5111は、各種のレジスタ群、演算・論理部(ALU)、命令レジスタ(IR)、デコーダ、プログラムカウンタ(PC)、スタックポインタ(SP)、これらを結ぶデータバス、アドレスバス及び各種制御部をコア内に含み、例えば、Z80アーキテクチャで構成される。CPUコア5111は、ユーザプログラムROM5112に格納されている遊技制御プログラムをロードして実行することによって、遊技機5の制御に必要な各種機能をソフト的に実現する。ユーザプログラムROM5112に格納されている制御プログラムは、遊技用演算処理装置600が遊技制御装置500に備わる遊技用マイコンである場合には、遊技の制御を行う遊技制御プログラムであり、遊技用演算処理装置600が払出制御装置580の遊技用マイコンである場合には、遊技球の払い出しを行う球払出装置80を制御する払出制御プログラムである。
なお、ユーザプログラムROMには、メーカコード(パチンコ遊技機の製造メーカ毎に割り振られた固有の製造メーカの一意な識別子であるが、製造メーカを識別できるコードであればどのようなコードであっても良い。)、機種コード(製造メーカがパチンコ遊技機の種類に設定したものであって、公的機関での検査に合格した遊技機の型式名)が個体識別情報としてデータ領域に格納されており、個体識別情報は、CPUコア5111からの読み取り(アクセス)が可能になっている。
HWパラメータROM5124は、正当性確認情報を格納する専用メモリである。正当性確認情報とは、遊技用演算処理装置600の正当なものであるかのチェックを行うための情報であり、例えば、遊技用演算処理装置600の一意な識別子を示すチップ固有ID及びチップ固有IDよりもデータ量が少なく構成されるチップ個別ID、上述のメーカコードや機種コード、パチンコ遊技機のランク(1種、2種等)を示すランクコード、検査番号を示す検査コード、電源投入時にRAMをバックアップするか否かを示すRAMバックアップコード等である。また、HWパラメータROM5124には、第3者機関又はパチンコ遊技機の製造メーカがユーザプログラムROM5112にプログラムを書き込む際に正当性確認情報が書き込まれる。
遊技用演算処理装置600の正当性のチェックを行う場合、遊技用演算処理装置600の電源立ち上がり時に、遊技用演算処理装置600自身が演算した演算値と、正当性確認情報(すなわち、第3者機関等によって予め設定された結果値)とを比較判定することで、遊技用演算処理装置600が正規のものであるか否かチェックする構成になっている。
ユーザワークRAM5113は、遊技領域部600Aにおけるプログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものである。ミラードRAM5117は、クロックの立ち下がり時にユーザワークRAM5113に記憶された情報を複製した情報を記憶する(CPUコアがZ80の場合には、クロックの立ち上がり時に処理を実行するため、同期して動くことがないようにしている。)。
外部バスインタフェース5114は、メモリリクエスト信号MREQ、入出力リクエスト信号IORQ、メモリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号RD及びモード信号MODEなどのインタフェースをとるものであり、また、バス切り換え回路5115は、16ビットのアドレス信号A0〜A15や8ビットのデータ信号D0〜D7のインタフェースをとるものである。例えば、MODE信号を[H]レベルにした状態で、アドレス信号A0〜A15を順次にインクリメントしながら、データ信号D0〜D7を加えると、ユーザプログラムROM5112への書き込みモードとなってパチンコ遊技機1の製造メーカ又は第3者機関によるプログラムの書き込みが可能になる。
なお、書き込みモードはプログラムの書き込みを可能にするものであり、ブートブロック5118に記憶されるブートプログラムを書き込みできるようにするものではない。また、ユーザプログラムROM5112へのプログラムの書き込みが終了すると、HWパラメータROM5124の所定領域に書込終了コードが記録(例えば、所定のコード若しくは所定ビットを物理的に切断することで記録)されるようになっており、HWパラメータROM5124に書込終了コードが記録されている場合には、ユーザプログラムROM5112への新たなプログラムの書き込みができないようになっている。
乱数生成回路5123は、遊技の実行過程において遊技制御に係わる乱数(乱数は、当りの決定や停止時の図柄の決定等に使用)を生成するもので、数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を利用して一様性乱数を生成するほか、カウンタ方式で乱数を生成する機能を有している。なお、遊技用演算処理装置600が払出制御装置580に備わる遊技用マイコンである場合には、乱数生成回路5123はなくてもよい。
チップ個別IDレジスタ5125は、情報収集端末装置等の外部装置へ個体識別情報として出力するためのデータ(上述したチップ個別ID)を記憶するためのレジスタであり、当該チップ個別IDはCPUコア5111からの読み取り(アクセス)が可能になっている。また、本実施形態では遊技用演算処理装置600の電源投入時(システムリセット時)に管理ブロック側によってHWパラメータROM5124からコピーした値(チップ個別ID)が記憶されることになるが、遊技プログラム等と同様に予めチップ個別IDを書き込むようにしておいても良い。
クロックジェネレータ5119は、内部クロック信号を生成するとともに、生成されたクロック信号をさらに分周して遊技制御に必要なタイミングに係わる信号を発生させる。リセット/割込制御回路(割込信号発生手段)5120は図示しない割込み信号発生回路からのリセット割込み信号RSTを検出してCPUコア5111に知らせる。アドレスデコーダ5121は内蔵デバイス及び内蔵コントロール/ステータスレジスタ群のロケーションをメモリマップドI/O方式及びI/OマップドI/O方式によりデコードする。
出力制御回路5122はアドレスデコーダ5121からの信号制御を行って外部端子より8ビットのチップセレクト信号(CS0〜CS7)を外部に出力する。ブートブロック5118は、ブートプログラムを記憶し、電源投入時にユーザワークRAM5113に記憶された情報を初期化する。
復号化・ROM書込回路5116は、ユーザプログラムROM5112及びHWパラメータROM5124への書込みモードの際に使用されるもので、モード信号MODEが[H]レベルになっている間、バス切り換え回路5115を介してアドレス信号A0〜A15やデータ信号D0〜D7を取り込み、そのデータ信号D0〜D7に含まれる情報(暗号化されたプログラム及び暗号化された変更後の固有ID)を復号化処理した後、バス5126を介してユーザプログラムROM5112及びHWパラメータROM5124に出力する(書き込む)ものである。バス5126はデータバス、アドレスバス及び制御バスを含むものであり、バス5126には情報領域部600Bも接続されている。
遊技用演算処理装置600における情報管理を行う情報領域部600Bは、HPGプログラムROM5131、IDプロパティメモリ5132、バスモニタ回路5133、HPGワークRAM5134、制御回路5130、外部通信制御回路5135、バス5136、及び遊技領域600Aから延びるバス5126の一部を含んで構成される。
情報領域部600B内のHPGプログラムROM5131は、各種検査動作を行うHPGプログラムが格納される。IDプロパティメモリ5132には、検査装置(図示省略)から外部通信制御回路5135を介して受信した要求に基づいて、HWパラメータROM4124に記憶されている情報を検査装置にすぐに出力できるように、遊技用演算処理装置600の電源投入時(システムリセット時)にHWパラメータROM5124に記憶されている情報を複製して記憶する。なお、IDプロパティメモリ5132は、遊技領域600A側及び情報領域部600B側の双方よりアクセスが可能な構成になっている。
バスモニタ回路5133は、情報領域部600B側より遊技領域部600A側のバス5126の状態監視及び制御を行う。ここでの制御とは、HWパラメータROM5124の内容をIDプロパティメモリ5132に複写する際のタイミング制御や、ユーザプログラムROM5112に格納されたプログラムを外部に出力する際(遊技領域部600A側のバス5126を開放してユーザプログラムROM5112からプログラムを読み込んで情報領域部600B側より外部に出力する際)のタイミング制御である。なお、プログラムは、外部通信制御回路5135で暗号化されてから出力される。HPGワークRAM5134は、情報領域部600Bにおけるプログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
制御回路5130は情報領域部600B側を制御するもので、バッファメモリを有している。制御回路5130は、例えば、バスモニタ回路5133を介してCPUコア5111の動作を監視し、非動作中に遊技領域部600AのユーザワークRAM5113に記憶された内容をミラードRAM5117へコピーする。また、検査装置からの要求に応答して情報領域部600BのIDプロパティメモリ5132の内容を外部へ転送したり、プログラム要求に応答してバスモニタ回路5133を介してユーザプログラムROM5112内のプログラムを外部へ転送したりする。制御回路5130のメモリは、転送時のタイミング調節のために用いられる。
外部通信制御回路5135は公的機関が所持する検査装置との通信を行うもので、例えば、外部からの指令に基づいて遊技用演算処理装置600内に格納されている情報(例えば、固有ID、プログラム、ユーザワークRAMからミラードRAMにコピーされた記憶情報、実払出数等)を暗号化した後、外部へ転送する等の処理を行う。遊技用演算処理装置600では、遊技領域部600Aと情報領域部600Bがバスモニタ回路5133を介して独立して動作する。すなわち、情報領域部600B側は遊技領域部600AにおけるCPUコア5111の作動に関係なく(プログラム実行に関係なく)動作可能である。なお、遊技領域部600A及び情報領域部600Bを夫々構成する各種デバイスは共通の半導体基板上に実装しワンチップ化してパッケージングされる。
次に、遊技機の外部情報端子板73から外部装置である情報収集端末装置3へ出力される信号について図7A及び図7Bを参照して説明する。
遊技機の外部情報端子板73には、外部からの信号の入力ができないように図示しないフォトカプラによって単方向通信が担保されている複数の情報出力端子(図示省略)が設けられており、これらの情報出力端子から遊技の進行過程で生成される各種イベント信号(遊技情報信号)として出力される信号として、特図始動入賞口への遊技球の入賞毎に出力される始動入賞信号、特図変動表示ゲームの停止毎に出力される図柄確定信号、2R(ラウンド)及び16R(ラウンド)等の全ての大当り動作中に出力される大当り1信号、16Rの大当り動作中、確率変動中、時短状態中に継続して出力される大当り2信号、16Rの大当り動作中に出力される大当り3信号、遊技機のセキュリティに拘る異常(入賞、磁気、振動エラー発生時、前面枠・ガラス枠開放時、遊技用演算処理装置のユーザワークRAM(RWM)5113の初期化時)の発生時に出力されるセキュリティ信号、所定個数(10個)の賞球払出毎に出力される賞球信号がある。また、外部装置で当該遊技機を識別・登録したり、正当性を判定したりするための識別情報として出力される個体識別情報信号もあり、個体識別情報は、大当り信号1及びセキュリティ信号に同期して出力される。なお、個体識別情報信号の出力態様の詳細については後述する。
次に、上記遊技制御装置500の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)5111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン5111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図8及び図9参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば2ms)で行われるタイマ割込み処理(図12参照)とからなる。
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図8に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行なってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ;本実施形態ではRAM5113)へのアクセスを許可し(ステップS5)、全出力ポート(531a〜531e)に出力が無い状態にするオフデータを出力する(ステップS6)。また、シリアルポート(遊技用マイコン511に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置580や演出制御装置550とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS7)。
続いて、電源装置300に設けられた初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS8)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS8;No)と判定すると、ステップS9で、RWM(RAM5113)内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かの判定を行う(ステップS10)。このステップS10で停電復旧である(ステップS10;Yes)と判定すると、ステップS11へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理及び算出されたチェックサムが正常か異常かを判定する(ステップS12)。
また、ステップS8で初期化スイッチがオン(ステップS8;Yes)と判定された場合、ステップS10で停電復旧でない(ステップS10;No)と判定された場合及びステップS12でチェックサムが正常でない(ステップS12;No)と判定された場合、つまり、RWM(リードライトメモリ;本実施形態ではRAM5113)の初期化条件が成立した場合には、図9のステップS20へジャンプする。
また、ステップS12でチェックサムが正常(ステップS12;Yes)と判定した場合は、図9のステップS13へ移行して、払出制御装置(払出基板)580のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ち(ディレイ処理)を行う(ステップS13)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置500が先に立ち上がって払出制御装置580が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置580へ送ってしまい、払出制御装置580がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
続いて、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM5113)内の初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブ(格納)してから(ステップ14)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS15)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、高確率でないと(ステップS16;No)と判定した場合は、ステップS17,S18をスキップしてステップS19へ移行する。
また、ステップS16で高確率であると(ステップS16;Yes)と判定した場合は、ステップS17で高確率の報知フラグ領域にオン情報をセーブしてから、例えば一括表示装置35(図5参照)に設けられる高確率報知LEDをオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定(ステップS18)してステップS19へ移行する。ステップS19では、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550へ送信する処理を行なってステップS24へ進む。
一方、ステップS8,S10,S12からステップS20へジャンプした場合、つまり、RAM5113の初期化条件が成立した場合には、先ずCPU5111が使用するRAM5113内の作業領域をリセットしてから、外部情報端子板73を介して個体識別情報(チップ個別ID、メーカコード、機種コード)を外部装置へ出力するための識別情報信号出力処理を行う(ステップS21、図10)。その後、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS22)。それから、ステップS23で電源投入時のコマンドを演出制御装置550へ送信する処理を行なってステップS24へ進む。なお、RAM5113の初期化条件が成立した場合には、ステップ13のようなディレイ処理を実行しないが、ステップS21の識別情報信号出力処理が4msよりも長い時間かかるため(ここでは1300ms)、ディレイ処理の代替処理となって払出制御装置580が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置580へ送ってしまい、払出制御装置580がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
次に、ステップS24では、遊技用マイコン511(クロックジェネレータ5119)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC2)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路(図示省略)を起動する処理を行い、続いて、乱数生成回路5123を起動設定する処理を行う(ステップS25)。具体的には、乱数生成回路5123内の所定のレジスタへ乱数生成回路5123を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU5111によって行われる。それから、ステップS26で、電源投入時の乱数生成回路5123内の所定のレジスタの値を、対応する各種初期値乱数(普図の当たりを決定する乱数(当り乱数)、特図変動表示ゲームにおいて大当りを発生させるか否かを決定する乱数(大当り乱数)、大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2))の初期値(スタート値)としてRWM(本実施形態ではRAM5113)の所定領域にセーブしてから、割込みを許可する(ステップS27)。本実施形態で使用するCPU5111内の乱数生成回路においては、電源投入毎に乱数生成回路内の所定のレジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU5111側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS28,図11A)を行う。なお、本実施形態においては、当り乱数、大当り乱数、及び大当り図柄乱数をソフトウェアで生成されるソフト乱数で構成したが、これに限定されず、特に、大当り乱数を乱数生成回路のハードウェアにおいて生成される乱数(ハード乱数)を使用して生成するように構成してもよい。
また、本実施形態では、このステップS28にて初期値乱数更新処理が行われる前に、ステップS27において割込みを許可している。このため、後述するタイマ割込み処理にて実行される乱数更新処理1においてスタート値設定レジスタに設定される各種初期値乱数の乱数値の規則性を崩すことができるようになる。また、初期値乱数更新処理(ステップS28)の前に割り込みを許可する(ステップS27)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
上記ステップS28の初期値乱数更新処理の後、電源装置300から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否かの判定(ステップS29)を行い、停電が発生していない場合(ステップS29;No)には、ステップS28に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。
上記ステップS29において、停電が発生していると判定した場合(ステップS29;Yes)は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS30)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS31)、を行う。その後さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS32)、RWM(RAM5113)の電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS33、図11B)を行なった後、算出したチェックサムをセーブ(ステップS34)して、RWM(RAM5113)へのアクセスを禁止する処理(ステップS35)を行なってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWM(RAM5113)に記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔識別情報信号送信処理〕
次に、上述のメイン処理における識別情報信号送信処理(ステップS101)の詳細について説明する。
図10に示すように、識別情報信号送信処理では、まず、スタートコード1(ここでは、RAM初期化が発生したこと及びチップ個別ID,メーカコード、機種コードを出力することを示すコードであり、1バイトのデータである)をRAM5113上に設定された識別情報出力データ領域にセーブし(ステップS101)、チップ個別IDレジスタ5125から読み込んだチップ個別ID(ここでは、4バイトのデータである)及びROM5112に記憶される機種情報(3バイトのメーカコード、32バイトの機種コード)を識別情報出力データ領域にセーブする(ステップS102)。
次に、上記のスタートコード、チップ個別ID、機種情報の合計ビット数(320)をループ回数としてセットし(ステップS103)、外部情報端子板に信号を出力するための外部情報出力ポートにイベント信号としてのセキュリティ信号のONデータを出力する(ステップS104)。その後、外部装置へ個体識別情報の取り込みを促すためのOFFデータを出力するまでの待機処理を実行し、20msが経過したか否かの判定(ステップS105)を行う。そして、20msが経過したならば、出力データを得るために識別情報出力データ領域の先頭アドレスをセットし(ステップS106)、ビットシフトカウンタを+1更新し(ステップS107)、ビットシフトカウンタが上限値+1の値(9)であるか否かを判定する処理(ステップS108)を行う。
上記ステップS108の処理において、上限値でないと判定した場合(ステップS108;No)は、ステップS111にスキップし、上限値であると判定した場合(ステップS108;Yes)は、1バイト分のデータの出力が済んだとして、ビットシフトカウンタを0クリアし(ステップS109)、セットされていた識別情報出力データ領域のアドレスをインクリメント(+1)更新する(ステップS110)。
次に、ステップS111の処理では、識別情報出力データ領域のアドレスに格納されているデータのビットを1ビット分だけ左シフトし、続いてCY(キャリー)フラグの値とセキュリティ信号のOFFデータとを合成する処理を行い(ステップS112)、合成した値を外部情報出力ポートへ2ms出力する処理を行う(ステップS113)。上記のステップS104からステップS113の処理により、20msのイベント信号のONデータ出力と2msのイベント信号のOFFデータ出力とをスタートビットとして外部情報出力ポートへ出力することにより、イベント信号としてのセキュリティ信号を用いて情報収集端末装置3にスタートコード及び個体識別情報の出力開始時機(読み取りタイミング)を把握させることが可能となる。
その後、ステップS114の処理で、セキュリティ信号のOFFデータを出力してから2ms経過したか否かの判定を行い、2msが経過していればステップS110の処理で発生したCY(キャリー)フラグとセキュリティ信号のONデータとを合成し(ステップS115)、合成した値を外部情報出力ポートへ2ms出力する処理を行う(ステップS116)。このように2msのセキュリティ信号のOFFデータの出力後にセキュリティ信号のONデータを外部情報出力ポートへ出力することにより、イベント信号としてのセキュリティ信号を用いて情報収集端末装置3にスタートコード及び個体識別情報の読み取りタイミングを把握させることが可能となる。
続いて、ステップS117の処理で、セキュリティ信号のONデータを出力してから2ms経過したか否かの判定を行い、2msが経過していればループ回数としてセットされた値をデクリメント(−1)更新し(ステップS118)、ループ回数が0になったか否かの判定を行う(ステップS119)。
上記ステップS119の処理において、ループ回数が0でないと判定された場合には、ステップS107に戻り、ステップS107からステップS119までの処理をループ回数が0となるまで繰り返し実行する。上記ステップS119の処理において、ループ回数が0であると判定された場合には、外部情報出力ポートにOFFデータを出力して、外部情報端子板から出力される信号を全てOFFの状態にし(ステップS120)、ビットシフトカウンタを0クリアする(ステップS121)。
このように、RAMの初期化条件が成立した場合には、個体識別情報としてのチップ個別ID及び機種情報(メーカコード、機種コード)をシリアルデータとして外部情報端子板の識別情報出力端子(図示省略)を介して出力するととともに、イベント信号としてのセキュリティ信号をシリアルデータのビット変化のタイミングに合わせてON−OFFすることで、既知の遊技機に搭載されているイベント信号をタイミング信号として利用することができ、情報収集端末装置等の外部装置で遊技機から出力される個体識別情報を収集することができる。そのため、情報収集端末装置から情報を収集する遊技場管理装置において、遊技機の入れ替えやレイアウト変更に伴う設置遊技機の自動データ登録(更新)を行ったり、チップ個別IDによる遊技制御装置や遊技用演算処理装置の不正交換の監視を行ったりすることが可能になる。
また、毎回の電源投入時ではなく、電源投入時にRAMの初期化条件が成立した場合(記憶内容が初期化された場合)にのみ個体識別情報が外部情報端子板を介して出力されるので、遊技場管理装置において機種情報を元に頻繁に登録データの更新をする必要がなくなるというメリットがあるが、毎回の電源投入時に個体識別情報を出力するようにしても良い。
さらに、既知のイベント信号をタイミング信号として利用するので、個体識別情報信号を出力するための情報出力端子の数が1つで済み、外部情報端子板を大幅に変更しないで済むというメリットもある。
〔初期値乱数更新処理〕
次に、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS28)の詳細について説明する。
図11Aに示すように、初期値乱数更新処理では、当り初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS201)、大当り初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS202)、大当り図柄初期値乱数1をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS203)、大当り図柄初期値乱数2をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS204)を順次行う。なお、各乱数更新処理では、上限値がそれぞれ設けられ、上限値に達すると0となり、0から上限値の間で順次更新(+1)する処理が行われる。このように、メイン処理の中で時間が許す限り乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにするとともに、割込みが発生した時点における各種初期値乱数がとる値の規則を無くすことができるようになる。
従って、このメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS28)が、遊技プログラムに基づいて複数の初期値カウンタのカウント値の更新処理を実行する初期値カウンタ更新手段として機能する。これにより、初期値カウンタ更新手段は、一の更新処理において複数の初期値カウンタのカウント値を順次更新させることとなり、また、割込み制御手段による一の制御処理が終了し、該割込み制御手段による次の制御処理が実行されるまでの残余時間において、初期値カウンタのカウント値の更新処理を実行することとなる。
〔チェックサム算出処理〕
次に、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS11、ステップS33)の詳細について説明する。
図11Bに示すように、チェックサム算出処理では、先ず算出アドレスとしてRWM(RAM5113)の先頭アドレスを設定する処理(ステップS251)、繰り返し数を設定する処理(ステップS252)、算出値として「0」を設定する処理(ステップS253)を順次行う。
その後、算出アドレスの内容をロードし(ステップS254)、ロードした値に算出値を加算した値を新たな算出値とする(ステップS325)。そして、算出アドレスを更新(+1)し(ステップS256)、繰り返し数を−1更新すなわち減算してチェックサムの算出が終了したチェックする(ステップS257)。そして、算出が終了でない(ステップS258:No)と判定するとステップS254へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了である(ステップS258:Yes)と判定すると当該チェックサム算出処理を終了する。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図12に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ5119内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU5111に入力されることで開始される。遊技用マイコン511においてタイマ割込みが発生すると、図12のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWM(RAM5113)に移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ34a、始動口2スイッチ34b、普図のゲートスイッチ31a、カウントスイッチ36aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL42d、普電SOL38b)等のアクチュエータの駆動制御及び外部情報端子板73から外部装置(情報収集端末装置3等)へ遊技情報(イベント信号)や個体識別情報等の外部出力情報を出力するための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置550や払出制御装置580等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ34a、始動口2スイッチ34b、普図のゲートスイッチ31a、入賞口スイッチ32a…32m、カウントスイッチ36aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機5に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bからの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部装置(情報収集端末装置3等)に出力する信号(イベント信号や個体識別情報信号)を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行なって、図12のタイマ割込み処理を終了する。
〔出力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS53)の詳細について説明する。
図13に示すように、出力処理では、先ず一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート531c(図5参照)をリセットする(ステップS301)。続いて、一括表示装置(LED)35のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新(ステップS302)し、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS303)。次に、普電ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド42d、試験端子および上記デジット出力ポートに出力するデータを合成する(ステップS304)。そして、合成したデータを、ソレノイド・試験端子・セグメントのデータ出力用のポート531cへ出力する(ステップS305)。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM(RAM5113)内のセグメントデータ領域からセグメント線の出力データをロードする(ステップS306)。そして、ロードしたデータをデジット出力用のポート531dに出力する(ステップS307)。続いて、外部情報出力データ領域から外部情報出力端子板73へ出力するデータをロードして合成し、外部情報出力用のポート531eへ出力する(ステップS308,S309)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS310,S311)。
さらにその後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS312,S313)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS314,S315)。また、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS316,S317)。さらに、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力(ステップS318,S319)して、図13の出力処理を終了する。
〔入賞口スイッチ/エラー監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)の詳細について図14を参照して説明する。
入賞口スイッチ/エラー監視処理は、各種入賞口に設けられたスイッチから信号の入力(信号の変化)があるか否かの監視や、エラーの監視(遊技機のセキュリティに拘る異常の監視)を行う処理である。
図14に示すように、入賞口スイッチ/エラー監視処理においては、先ずエラー監視処理が不要な入賞口スイッチの入賞監視テーブル(例えばエラー監視不要なスイッチを示すリスト)を準備する(ステップS351)。エラー監視処理が不要な入賞口スイッチについては、エラー監視はしないが入賞検出処理は行うので、ステップS351でその処理のために入賞監視テーブルを用意し、次のステップで、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS352)を実行する。
入賞数カウンタ更新処理(ステップS352)の後は、特別変動入賞装置(大入賞口)36内のカウントスイッチ36aのエラー監視テーブル(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS353)。それから、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかの異常を監視するとともに正常な入賞を検出する入賞監視処理(ステップS354)を実行する。
入賞監視処理(ステップS354)の後は、普電(普通変動入賞装置34)内の始動口2スイッチ34bのエラー監視テーブルを準備する(ステップS355)。それから、普電が開いていないにもかかわらず普電に不正な入賞がないかの異常を監視するとともに正常な入賞を検出する入賞監視処理(ステップS356)を実行する。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS357)。続いて、払出制御装置580からのシュート球切れスイッチ、オーバーフロースイッチ及び払出制御装置580の異常監視用のエラー監視テーブルを準備する(ステップS358)。それから、これらのスイッチ及び払出制御装置580に異常が発生していないかをタイマを参照しながら判定するエラーチェック処理(ステップS359)を実行する。これらの処理により、エラーが発生していた場合には、RWM(RAM5113)に設定されたエラーフラグ設定領域に各入賞口エラーに対応した入賞エラーフラグがセットされる。
その後、前面枠開放検出スイッチ19a及びガラス枠開放検出スイッチ18aからの信号に基づく前面枠19及びガラス枠18の開放監視用のエラー監視テーブルを準備する(ステップS360)。それから、前面枠及びガラス枠の開放監視用エラースキャンカウンタを準備し(ステップS361)、これらのスイッチに異常が発生していないかをタイマを参照しながら判定するエラーチェック処理(ステップS362)を実行する。こられの処理により、エラーが発生していた場合には、上述のセキュリティステータス領域に枠開放エラーフラグがセットされる。また、上述のエラーフラグ設定領域にセットされた各種エラーフラグは、後述する図17の外部情報編集処理でイベント信号としてのセキュリティ信号を出力するための情報として利用される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ34a及び始動口2スイッチ34bの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ34a及び始動口2スイッチ34bの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップS401)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口33、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置34に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップS402)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置36内に設けられたカウントスイッチ36aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップS403)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップS404;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定する処理(ステップS405)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップS406)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップS407)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップS408)を行う。
ステップS408にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップS409)を行う。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップS410)を行う。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップS411)を行う。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップS412)を行う。このファンファーレ/インターバル中処理では、大当りの開始を示す大当り開始フラグが遊技状態監視領域にセットされ、後述する図17の外部情報編集処理で大当り1信号を出力するための情報として利用される。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップS413)を行う。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップS414)を行う。
また、ステップS408にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップS409)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップS415)を行う。この大当り終了処理では、大当りの終了を示す大当り終了フラグが遊技状態監視領域にセットされ、後述する図17の外部情報編集処理で大当り1信号の出力を終了するための情報として利用される。
その後、一括表示装置35の特図1表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップS416)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップS417)を行う。その後、一括表示装置35の特図2表示器の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップS418)、特図2表示器に係る図柄変動制御処理(ステップS419)を行う。
一方、ステップS404にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップS404;No)と判定すると、処理をステップS416に移行して、それ以降の処理を行う。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS61)の詳細について説明する。
磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ39aからの検出信号をチェックして異常がないか判定して不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図16に示すように、磁石不正監視処理では、先ず、磁気センサスイッチ39aから出力されて第1入力ポート522a(入力ポート1)に取り込まれる磁石センサ検出信号ビットをチェックして(ステップS451)、磁石センサ検出信号の入力がない(ステップS452;No)と判定すると、磁石不正監視タイマをクリアする(ステップS458)。
その後、磁石不正の報知時間を規定する報知タイマを更新(−1)した後、当該タイマがタイムアップしたか否かをチェックする(ステップS459)。この報知タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップS460)において、タイムアップした(ステップS460;Yes)と判定された場合には、磁石エラー発生フラグと磁石不正報知終了コマンド(ACTION)を準備して、不正解除フラグをセットする処理(ステップS461)を行った後、処理をステップS462に移行して、以降の処理を行う。この場合、不正が発生していない正常な状態であるため不正の報知は行われていない。すなわち、報知タイマが常にタイムアップした状態である。
ステップS462にて、磁石不正監視領域を準備した後(ステップS462)、入力信号に変化が生じていないことから、ステップS463では、一旦設定されたステータスの更新は行われない。
一方、磁石を用いた不正が行われ、ステップS452にて、磁石センサ検出信号の入力がある(ステップS452;Yes)と判定すると、磁石不正監視タイマを更新(+1)した後、当該タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップS453)、タイムアップしていない(ステップS453;No)と判定すると、処理をステップS459に移行して、それ以降の処理を行う。
そして、磁石センサ検出信号の入力が一定期間、即ち、所定回数(例えば、8割込み)連続して行われることで、ステップS454にて、磁石不正監視タイマがタイムアップした(ステップS454;Yes)と判定すると、発生確定時監視タイマ初期値を磁石不正監視タイマ領域にセーブした後(ステップS455)、報知タイマ初期値を報知タイマ領域にセーブする(ステップS456)。
続けて、磁石エラー発生フラグと磁石不正報知コマンド(ACTION)を準備する処理(ステップS457)を行う。その後、磁石不正監視領域を準備した後(ステップS462)、入力信号の変化に応じて状態を判定してコマンドやフラグの更新を行うステータス更新処理(ステップS463)を行って、図16の磁石不正監視処理を終了する。
即ち、このステータス更新処理では、磁石不正報知コマンドや磁石エラー発生フラグの設定(エラーフラグ設定領域にセットする処理)を行うようになっているが、ステップS454にて、磁石不正監視タイマがタイムアップした(ステップS454;Yes)と判定し続けている限り、入力信号に変化が生じないため、一旦設定されたステータスの更新は行われない。
そして、磁石を用いた不正が停止し、磁石センサ検出信号の入力が一定期間、即ち、所定回数(例えば、8割込み)連続して行われなかった場合には、ステップCS454にて、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない(ステップS454;No)と判定された後、処理をステップS459に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップS459にて、磁石不正の報知時間を規定する報知タイマを更新(−1)した後、当該タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップS459)、タイムアップしていない(ステップS460;No)と判定すると、図16の磁石不正監視処理を終了する。
一方、磁石不正に関する報知が所定時間行われ、ステップS460にて、報知タイマがタイムアップした(ステップS460;Yes)と判定すると、磁石エラー解除フラグと磁石不正報知終了コマンド(ACTION)を準備する処理(ステップS461)を行った後、処理をステップS462に移行して、それ以降の処理を行う。
具体的には、ステップS462にて、磁石不正監視領域を準備した後(ステップS462)、ステップS463にて、入力信号に変化が生じていることから、磁石不正報知終了コマンドや不正報知解除フラグを設定するステータス更新処理(ステップS463)を行う。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS62)の詳細について説明する。
外部情報編集処理では、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS412)及び大当り終了処理(ステップS415)によって設定される大当り開始フラグや大当り終了フラグ、入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)や磁石不正監視処理(ステップS61)によってセキュリティステータス領域に設定される各種エラーフラグに基づいて、情報収集端末装置3や遊技場管理装置1等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図17に示すように、外部情報編集処理では、先ず、イベント信号としての大当り1信号の出力状態を制御するための大当り1信号編集処理を実行し(ステップS501)、次に、イベント信号としてのセキュリティ信号の出力状態を制御するためのセキュリティ信号編集処理を実行し(ステップS502)、個体識別情報信号の出力状態を制御するための識別情報信号編集処理を実行し(ステップS503)、始動口信号の出力状態を制御するための始動口信号編集処理を実行し(ステップS504)、最後に、図柄確定信号の出力状態を制御するための図柄確定信号編集処理(ステップS505)を実行して終了する。
〔大当り1信号編集処理〕
次に、上述の大当り1信号編集処理(ステップS501)の詳細について説明する。
大当り1信号編集処理では、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS412)及び大当り終了処理(ステップS415)によって設定(セット)される大当り開始フラグや大当り終了フラグに基づいて、外部情報端子板73を介して出力する大当り1信号の出力データを作成して出力バッファ(外部情報出力データ領域)にセットする処理を行う。
図18Aに示すように、大当り1信号編集処理では、先ず、信号編集1処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを信号編集1処理シーケンステーブルから取得し(ステップS511)、分岐先アドレスで実行される分岐処理の終了時のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップS512)を行った後、信号編集1処理番号に応じて分岐処理(ステップS513)を行う。
ステップS513にて、信号編集1処理番号が「1」の場合は、ファンファーレ/インターバル処理(ステップS412)でセットされる大当り開始フラグ及びセキュリティ信号編集処理(ステップS502)によるセキュリティ信号の出力状態を監視し、大当り1信号のONデータをセットしたり、信号編集1処理番号を更新したりする大当り開始監視処理(ステップS514)を行う。
また、ステップS513にて、信号編集1処理番号が「2」の場合は、大当り開始監視処理でセットされた大当り1信号をシリアルデータとして出力される個体識別情報信号の読み取りタイミング信号とするために、大当り1信号の信号レベルを制御する大当り1信号レベル制御処理(ステップS515)を行う。
また、ステップS513にて、信号編集1処理番号が「3」の場合は、大当り終了処理でセットされる大当り終了フラグを監視し、大当り1信号のOFFデータをセットしたり、信号編集1処理番号をデフォルト値である「1」に更新したりする大当り終了監視処理(ステップS516)を行う。
〔大当り開始監視処理〕
次に、上述の大当り1信号編集処理における大当り開始監視処理(ステップS514)の詳細について説明する。
図18Bに示すように、大当り開始監視処理では、先ず、遊技状態監視領域に大当り開始フラグがあるか否かをチェックする(ステップS521)。
そして、大当り開始フラグがある(ステップS522;Yes)と判定すると、大当り1信号のONデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS523)、出力状態監視領域に大当り1信号のONフラグをセーブする(ステップS524)。
続けて、遊技状態監視領域の大当り開始フラグをクリアし(ステップS525)、信号編集1処理番号に「3」を設定(ステップS526)してから、出力状態監視領域にセキュリティ信号ONフラグがないかチェックする(ステップS527)。
そして、セキュリティ信号ONフラグがない(ステップS528;Yes)と判定すると、個体識別情報信号の出力に伴って大当り1信号の信号レベルを変化させる必要があるので、上述の大当り1信号レベル制御処理に移行するために信号編集1処理番号に「2」を設定(ステップS529)してから、個体識別情報(ここでは、チップ個別IDのみ)の出力時間(例えば、180ms分の値)を出力時間計測カウンタにセットして(ステップS530)、大当り開始監視処理を終了する。
一方、ステップS522にて、大当り開始フラグがない場合(ステップS522;No)には、大当り1信号を出力する必要がないので、大当り開始監視処理を終了する。
また、ステップS528にてセキュリティ信号ONフラグがある場合(ステップS528;No)には、すでに、個体識別情報信号の出力が行われている、又は、個体識別情報信号の出力が終了していると判断して、上述の大当り終了監視処理に移行するためにそのまま大当り開始監視処理を終了する。
〔大当り1信号レベル制御処理〕
次に、上述の大当り1信号編集処理における大当り1信号レベル制御処理(ステップS515)の詳細について説明する。
図19Aに示すように、大当り1信号レベル制御処理では、先ず、大当り1信号のONデータを設定(ステップS531)してから、大当り開始監視処理のステップS530でセットされた出力時間計測カウンタの値をデクリメント(−1)更新し(ステップS532)、その後、出力時間計測カウンタの値が所定の判定値(大当り1信号のONデータがセットされてから20ms経過したことを判定するための判定値)以下であるか否かを判定する(ステップS533)。
そして、出力時間計測カウンタの値が判定値以下であると判定すると(ステップS533;Yes)、個体識別情報信号の出力を開始させるための識別情報出力開始フラグを出力状態監視領域にセーブし(ステップS534)、出力時間計測カウンタの値が奇数であるか否かをチェックする(ステップS535)。ここで、出力時間計測カウンタの値が奇数であるか否かをチェックするのは、イベント信号としての大当り1信号の出力状態をタイミング信号として出力するために、2ms毎に実行されるタイマ割込み処理の実行毎に大当り1信号の出力レベルをON−OFFさせるからであり、奇数の場合にはOFFデータが設定され、偶数の場合にはONデータが設定されることになっている。
一方、ステップS533の処理にて、出力時間計測カウンタの値が判定値以下でないと判定された場合(ステップS533;No)、及び、ステップS535の処理にて、出力時間計測カウンタの値が奇数でないと判定された場合(ステップS535;No)には、ステップS531にて大当り1信号のONデータが設定された状態でステップS537に移行し、それ以降の処理を行う。
続けて、ステップS537の処理では、ステップS531又はステップS536で設定された大当り1信号のデータを前述の出力処理で外部情報端子板73に信号を出力する際に参照される外部情報出力データ領域にセーブし、出力時間計測カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS538)。
そして、出力時間計測カウンタの値が「0」であると判定すると(ステップS538;Yes)、信号編集1処理番号に「3」を設定し(ステップS539)、個体識別情報信号の出力を終了させるための識別情報出力終了フラグを出力状態監視領域にセーブし(ステップS540)、大当り1信号レベル制御処理を終了する。
一方、ステップS538の処理にて、出力時間計測カウンタの値が「0」でないと判定された場合には、継続して大当り1信号の信号レベルを変化させる必要があるので、信号編集1処理番号を変更せずに、そのまま大当り1信号レベル制御処理を終了する。
〔大当り終了監視処理〕
次に、上述の大当り1信号編集処理における大当り終了監視処理(ステップS516)の詳細について説明する。
図19Bに示すように、大当り終了監視処理では、まず、遊技状態監視領域に大当り終了フラグがあるかチェックする(ステップS541)。
そして、大当り終了フラグがある(ステップS542;Yes)と判定すると、大当り信号1のOFFデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS543)、大当り1信号のONデータの出力を終了させる。続けて、遊技状態監視領域の大当り終了フラグをクリアし(ステップS544)、出力状態監視領域の大当り1信号のONフラグをクリアし(ステップS545)、大当り開始監視処理に移行するために信号編集1処理番号に「1」を設定し(ステップS546)、大当り終了監視処理を終了する。
一方、ステップS542の処理で、大当り終了フラグがない(ステップS542;No)と判定すると、そのまま大当り終了監視処理を終了する。
このように、大当り1信号編集処理では、大当り(特別遊技状態)の開始時に、大当り1信号の(ONデータの)出力を開始するためのデータ編集処理を実行するとともに、セキュリティ信号の出力状態を監視して、大当り1信号をシリアルデータとして出力される個体識別情報信号(ここでは、正当性判定情報としてのチップ個別IDのみ)の読み取りタイミング信号とするか否かを決定し、読み取りタイミング信号とする場合、つまり、個体識別情報信号の出力期間中にはタイマ割込み処理の実行毎(2ms毎)にON−OFFを繰り返すことになる。
〔セキュリティ信号編集処理〕
次に、上述のセキュリティ信号編集処理(ステップS502)の詳細について説明する。
セキュリティ信号編集処理では、上述した入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)及び磁石不正監視処理(ステップS61)によって設定(セット)される各種エラーフラグに基づいて、外部情報端子板73を介して出力するセキュリティ信号の出力データを作成して出力バッファ(外部情報出力データ領域)にセットする処理を行う。
図20Aに示すように、セキュリティ信号編集処理では、先ず、遊技機のセキュリティに拘るステータス(状態)を記憶するためのセキュリティステータス領域の値をクリアし(ステップS551)、入賞口スイッチ/エラー監視処理及び磁石不正監視処理によって各種エラーフラグがセットされるエラーフラグ設定領域のフラグ状態から現在のセキュリティステータスを算出する(ステップS552)。
続けて、算出したセキュリティステータスからエラーが発生したか否かをチェックし(ステップS553)、エラーが発生した(ステップS553;Yes)と判定すると、セキュリティステータス領域にエラー中フラグをセーブして(ステップS554)、ステップS 以降の処理を実行する。
一方、エラーが発生していない(ステップS553;No)と判定すると、ステップS555以降の処理を実行する。
そして、信号編集2処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを信号編集2処理シーケンステーブルから取得し(ステップS555)、分岐先アドレスで実行される分岐処理の終了時のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップS556)を行った後、信号編集2処理番号に応じて分岐処理(ステップS557)を行う。
ステップS557にて、信号編集2処理番号が「1」の場合は、ステップS554でセキュリティステータス領域にセーブされたエラー中フラグを監視し、セキュリティ信号のONデータをセットしたり、信号編集2処理番号を更新したりするエラー発生監視処理(ステップS558)を行う。
また、ステップS557にて、信号編集2処理番号が「2」の場合は、エラー発生監視処理(ステップS558)でセットされたセキュリティ信号をシリアルデータとして出力される個体識別情報信号の読み取りタイミング信号とするために、セキュリティ信号の信号レベルを制御するセキュリティ信号レベル制御処理(ステップS559)を行う。
また、ステップS557にて、信号編集2処理番号が「3」の場合は、ステップS554でセキュリティステータス領域にセーブされたエラー中フラグを監視し、セキュリティ信号のOFFデータをセットしたり、信号編集2処理番号をデフォルト値である「1」に更新したりするエラー解除監視処理(ステップS560)を行う。
〔エラー発生監視処理〕
次に、上述のセキュリティ信号編集処理におけるエラー発生監視処理(ステップS558)の詳細について説明する。
図20Bに示すように、エラー発生監視処理では、先ず、セキュリティステータス領域にエラー中フラグがあるか否かをチェックする(ステップS561)。
そして、エラー中フラグがある(ステップS562;Yes)と判定すると、セキュリティ信号のONデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS563)、出力状態監視領域にセキュリティ信号のONフラグをセーブする(ステップS564)。
続けて、信号編集2処理番号に「3」を設定(ステップS565)してから、出力状態監視領域に大当り1信号ONフラグがないかチェックする(ステップS566)。
そして、大当り1信号ONフラグがない(ステップS567;Yes)と判定すると、個体識別情報信号の出力に伴ってセキュリティ信号の信号レベルを変化させる必要があるので、上述のセキュリティ信号レベル制御処理に移行するために信号編集2処理番号に「2」を設定(ステップS568)してから、個体識別情報(ここでは、チップ個別IDのみ)の出力時間(例えば、180ms分の値)を出力時間計測カウンタにセット(ステップS569)して、エラー発生監視処理を終了する。
一方、ステップS562にて、エラー中フラグがない場合(ステップS562;No)には、セキュリティ信号を出力する必要がないので、エラー発生監視処理を終了する。
また、ステップS567にて大当り1信号ONフラグがある場合(ステップS567;No)には、すでに、個体識別情報信号の出力が行われている、又は、個体識別情報信号の出力が終了していると判断して、上述のエラー解除監視処理に移行するためにそのままエラー発生監視処理を終了する。
〔セキュリティ信号レベル制御処理〕
次に、上述のセキュリティ信号編集処理におけるセキュリティ信号レベル制御処理(ステップS559)の詳細について説明する。
図21Aに示すように、セキュリティ信号レベル制御処理では、先ず、セキュリティ信号のONデータを設定(ステップS571)してから、エラー発生監視処理のステップS569でセットされた出力時間計測カウンタの値をデクリメント(−1)更新し(ステップS572)、その後、出力時間計測カウンタの値が所定の判定値(セキュリティ信号のONデータがセットされてから20ms経過したことを判定するための判定値)以下であるか否かを判定する(ステップS573)。
そして、出力時間計測カウンタの値が判定値以下であると判定すると(ステップS573;Yes)、個体識別情報信号の出力を開始させるための識別情報出力開始フラグを出力状態監視領域にセーブし(ステップS574)、出力時間計測カウンタの値が奇数であるか否かをチェックする(ステップS575)。ここで、出力時間計測カウンタの値が奇数であるか否かをチェックするのは、イベント信号としてのセキュリティ信号の出力状態をタイミング信号として出力するために、2ms毎に実行されるタイマ割込み処理の実行毎にセキュリティ信号の出力レベルをON−OFFさせるからであり、奇数の場合にはOFFデータが設定され、偶数の場合にはONデータが設定されることになっている。
一方、ステップS573の処理にて、出力時間計測カウンタの値が判定値以下でないと判定された場合(ステップS573;No)、及び、ステップS575の処理にて、出力時間計測カウンタの値が奇数でないと判定された場合(ステップS575;No)には、ステップS571にてセキュリティ信号のONデータが設定された状態でステップS577に移行し、それ以降の処理を行う。
続けて、ステップS577の処理では、ステップS571又はステップS576で設定されたセキュリティ信号のデータを前述の出力処理で外部情報端子板73に信号を出力する際に参照される外部情報出力データ領域にセーブし、出力時間計測カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS578)。
そして、出力時間計測カウンタの値が「0」であると判定すると(ステップS578;Yes)、信号編集2処理番号に「3」を設定し(ステップS579)、個体識別情報信号の出力を終了させるための識別情報出力終了フラグを出力状態監視領域にセーブし(ステップS580)、セキュリティ信号レベル制御処理を終了する。
一方、ステップS578の処理にて、出力時間計測カウンタの値が「0」でないと判定された場合には、継続してセキュリティ信号の信号レベルを変化させる必要があるので、信号編集2処理番号を変更せずに、そのままセキュリティ信号レベル制御処理を終了する。
〔エラー解除監視処理〕
次に、上述のセキュリティ信号編集処理におけるエラー解除監視処理(ステップS560)の詳細について説明する。
図21Bに示すように、エラー解除監視処理では、まず、セキュリティステータス領域にエラー中フラグがないかチェックする(ステップS581)。
そして、エラー中フラグがない(ステップS582;Yes)と判定すると、セキュリティ信号のOFFデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS583)、セキュリティ信号のONデータの出力を終了させる。続けて、出力状態監視領域のセキュリティ信号のONフラグをクリアし(ステップS584)、エラー発生監視処理に移行するために信号編集2処理番号に「1」を設定し(ステップS585)、エラー解除監視処理を終了する。
一方、ステップS582の処理で、エラー中フラグがあると判定(ステップS582;No)すると、そのままエラー解除監視処理を終了する。
このように、セキュリティ信号編集処理では、遊技機のセキュリティ異常の発生時に、セキュリティ信号の(ONデータの)出力を開始するためのデータ編集処理を実行するとともに、大当り1信号の出力状態を監視して、セキュリティ信号をシリアルデータとして出力される個体識別情報信号(ここでは、正当性判定情報としてのチップ個別IDのみ)の読み取りタイミング信号とするか否かを決定し、読み取りタイミング信号とする場合、つまり、個体識別情報信号の出力期間中にはタイマ割込み処理の実行毎(2ms毎)にON−OFFを繰り返すことになる。
そのため、既知の遊技機に搭載されているイベント信号をタイミング信号として利用することができ、情報収集端末装置等の外部装置で遊技機から出力される個体識別情報を収集することができ、チップ個別IDによる遊技制御装置や遊技用演算処理装置の不正交換の監視を行ったりすることが可能になる。
また、RAMの初期化条件が非成立、つまり、遊技機の電源投入時以外では、外部装置(情報収集端末装置3や遊技場管理装置1)で不必要な機種情報(メーカコード、機種コード)を送信しないことによって遊技制御装置での遊技制御を圧迫しないですむし、外部装置での取り込み処理も楽になる。
さらに、既知のイベント信号(ここでは、セキュリティ信号)をタイミング信号として利用するので、個体識別情報信号を出力するための情報出力端子の数が1つで済み、外部情報端子板を大幅に変更しないで済むというメリットもある。
〔識別情報信号編集処理〕
次に、上述の識別情報信号編集処理(ステップS503)の詳細について説明する。
識別情報信号編集処理では、大当り1信号編集処理(ステップS501)やセキュリティ信号編集処理(ステップS502)によって出力状態監視領域にセーブ(セット)される識別情報出力開始フラグ及び識別情報出力終了フラグ基づいて、外部情報端子板73を介して出力する個体識別情報信号の出力データを作成して出力バッファにセットする処理を行う。
図22Aに示すように、識別情報信号編集処理では、先ず、信号編集3処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを信号編集3処理シーケンステーブルから取得し(ステップS591)、分岐先アドレスで実行される分岐処理の終了時のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップS592)を行った後、信号編集3処理番号に応じて分岐処理(ステップS593)を行う。
ステップS593にて、信号編集3処理番号が「1」の場合は、大当り1信号レベル制御処理やセキュリティ信号レベル制御処理でセーブ(セット)される識別情報出力開始フラグの設定状態を監視し、個体識別情報信号を出力するためのデータの設定等を行う識別情報信号出力開始処理(ステップS594)を行い、続けて、識別情報信号出力開始処理で設定されたデータを1ビットずつ出力するための処理を行う識別情報信号レベル制御処理(ステップS595)を行う。
また、ステップS593にて、信号編集3処理番号が「2」の場合は、大当り信号レベル制御処理やセキュリティ信号レベル制御処理でセーブ(セット)される識別情報出力終了フラグの設定状態を監視し、個体識別情報信号のOFFデータをセットしたり、各種フラグをクリアしたり、信号編集3処理番号をデフォルト値である「1」に更新したりするし識別情報信号出力終了監視処理(ステップS596)を行う。
〔識別情報信号出力開始処理〕
次に、上述の識別情報信号編集処理における識別情報信号出力開始処理(ステップS594)の詳細について説明する。
図22Bに示すように、識別情報信号出力開始処理では、先ず、出力状態監視領域に識別情報出力中フラグがあるか否かをチェックする(ステップS601)。
そして、識別情報出力中フラグがない(ステップS602;Yes)と判定すると、出力状態監視領域に識別情報出力開始フラグがあるかチェックし(ステップS603)、識別情報出力開始フラグがある(ステップS604;Yes)と判定すると、スタートコード2(ここでは、電源投入時以外のイベント発生によってチップ個別IDを出力することを示すコードであり、1バイトのデータである)を識別情報出力データ領域にセーブする(ステップS605)。
続けて、チップ個別IDレジスタ5125から読み込んだチップ個別ID(ここでは、4バイトのデータである)を識別情報出力データ領域にセーブし(ステップS606)、出力状態監視領域の識別情報出力開始フラグをクリアし(ステップS607)、出力状態監視領域に識別情報出力中フラグをセーブし(ステップS608)、識別情報出力データ領域の先頭アドレス値を出力対象アドレス領域にセーブし(ステップS609)、ビットシフトカウンタを0クリア(ステップS610)して、識別情報信号出力開始処理を終了する。
一方、ステップS602にて、識別情報出力中フラグがある(ステップS602;No)の場合、及び、ステップS604にて、識別情報出力開始フラグがない(ステップS604;No)の場合には、個体識別情報信号をシリアルデータとして出力する必要がないので、そのまま識別情報信号出力開始処理を終了する。
〔識別情報信号レベル制御処理〕
次に、上述の識別情報信号編集処理における識別情報信号レベル制御処理(ステップS595)の詳細について説明する。
図23Aに示すように、識別情報信号レベル制御処理では、先ず、出力状態監視領域に識別情報出力中フラグがあるか否かチェックする(ステップS611)。
そして、識別情報出力中フラグがある(ステップS612;Yes)と判定すると、出力対象アドレス領域からアドレス値を取得し(ステップS613)、取得したアドレス値に記憶されたデータ(ここでは、スタートコード2又はチップ個別ID)を1ビット分だけ左シフトし(ステップS614)、CY(キャリー)フラグの値を外部情報出力データ領域の該当ビットにセーブし(ステップS615)、ビットシフトカウンタをインクリメント(+1)更新する(ステップS616)。
続けて、ビットシフトカウンタが上限値(ここでは、1バイト分のシフト回数である「8」)であるか否かをチェックし(ステップS617)、上限値であると判定した場合(ステップS617;Yes)は、ビットシフトカウンタを0クリアし(ステップS618)、出力対象アドレス領域から取得したアドレス値をインクリメント(+1)更新して出力対象アドレス領域にセーブし(ステップS619)、出力状態監視領域に識別情報出力終了フラグがあるかチェックし(ステップS620)、識別情報出力終了フラグがある場合(ステップS621;Yes)には、全データの出力に必要な時間が経過したため、信号編集3処理番号を「2」に設定(ステップS622)して、識別情報信号レベル制御処理を終了する。
一方、ステップS612にて、識別情報出力中フラグがない(ステップS612;No)の場合、ステップS617にて、ビットシフトカウンタが上限値でない(ステップS617;No)の場合、及び、ステップS621にて、識別情報出力終了フラグがない(ステップS621;No)の場合には、個体識別情報を出力していないか、出力中の場合には、継続して同一アドレス値のデータを出力する必要があるため、そのまま識別情報信号レベル制御処理を終了する。
〔識別情報信号出力終了処理〕
次に、上述の識別情報信号編集処理における識別情報信号出力終了処理(ステップS596)の詳細について説明する。
図23Bに示すように、識別情報信号出力終了処理では、先ず、個体識別情報信号のOFFデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS631)、出力状態監視領域の識別情報出力開始フラグをクリアし(ステップS632)、出力状態監視領域の識別情報出力中フラグをクリアし(ステップS633)、出力状態監視領域の識別情報出力終了フラグをクリアし(ステップS634)、信号編集3処理番号に「1」設定し(ステップS635)、識別情報信号出力終了処理を終了する。
このように、大当り1信号編集処理、セキュリティ信号編集処理、識別情報信号編集処理において外部情報出力データ領域にセーブされたデータ(ONデータ、OFFデータ)が、次のタイマ割込み処理の出力処理で外部情報端子板73を介して外部装置(情報収集端末装置等)に出力されることになるため、遊技機に搭載されている既知のイベント信号(大当り1信号やセキュリティ信号)を外部装置(情報収集端末装置等)がシリアルデータとして出力される個体識別情報信号を取り込むためのタイミング信号として利用することが可能となり、外部装置で正確に個体識別情報信号(ここでは、チップ個別ID)を受け取ることができ、個体識別情報(チップ個別ID)による遊技制御装置や遊技用演算処理装置の不正交換の監視を行ったりすることが可能になる。
また、個体識別情報信号を出力するための信号線や情報出力端子が1つで済むので、遊技制御装置や外部情報端子板を大幅に変更しないで済むというメリットもある。
さらに、RAMの初期化条件が非成立、つまり、遊技機の電源投入時以外の出力条件の成立時には、外部装置(情報収集端末装置3や遊技場管理装置1)での自動登録処理に不必要な機種情報(メーカコード、機種コード)を送信しないことによって遊技制御装置での遊技制御を圧迫しないですむし、外部装置での取り込み処理も楽になる。
また、同時期に複数のイベントが重複して発生したとしても、個体識別情報信号は最初に発生したイベントのイベント信号の出力時に同期して出力されるだけなので、後から出力されるイベント信号のレベル変化をさせないことから出力側である遊技機(遊技制御装置)としても制御負担が過度にならずに済み、受信側となる外部装置でも最初のイベント信号に合わせて個体識別情報信号を取り込むだけで済むので、受信処理が楽になるというメリットがある。
図24Aは、遊技制御装置から個体識別情報を出力する際のイベントとイベント発生時の出力情報を示す説明図である。
本発明の実施形態では、個体識別情報を出力する際のイベントとして、RAM(RWM)5113の初期化時、各入賞口での入賞エラーや前枠・ガラス枠開放に伴うセキュリティ異常時、大当り(特別遊技状態)の発生時が設定されており、RAM(RWM)5113の初期化時(電源投入時)には、セキュリティ信号をイベント信号として信号レベルを変化(ON−OFF)させながらスタートコード1/チップ個別ID/メーカコード/機種コードを順にシリアルデータとして出力する。
また、セキュリティ異常時には、セキュリティ信号をイベント信号として信号レベルを変化(ON−OFF)させながらスタートコード2/チップ個別IDを順にシリアルデータとして出力し、大当り(特別遊技状態)発生時には、大当り1信号をイベント信号として信号レベルを変化(ON−OFF)させながらスタートコード2/チップ個別IDを順にシリアルデータとして出力する。
図24Bは、図10の識別情報信号送信処理で出力されるイベント信号と個体識別情報信号の出力タイミングを示す説明図である。
本実施形態では、RAM(RWM)5113の初期化時(電源投入時)に識別情報信号送信処理が実行されると、T1の時点でイベント信号(セキュリティ信号)がOFFからONに変化し、T2の時点(出力開始から20ms経過時点)で一旦ONからOFFに変化する。このように、イベント信号が20msのONからOFFに変化することで、外部装置(情報収集端末装置等)にこれから個体識別情報信号の出力が開始されることを伝達する仕様になっている。
そして、T2の時点でイベント信号が20msのONからOFFに変化したタイミングで、スタートコード1(10H)の1ビット目のデータが出力ポート531eにセットされ、タイマ割込み処理の実行周期である2ms後にイベント信号がOFFからONになること(レベル変化)で、スタートコード1の1ビット目が外部情報端子板73を介して外部装置で取り込まれることになる。
その後は、スタートコード1のデータ量である8ビット分(1バイト)を出力するために、スタートコード1の各ビットのデータセットと、イベント信号のON−OFFが1バイト分の出力時間である32msだけ繰り返し実行され、T3の時点で、出力対象データが個体識別情報であるチップ個別ID(4バイト)の1stデータ(1バイト目)に切り替わり、チップ個別IDの1stデータの各ビットのデータセットとイベント信号のOFF−ONが32msだけ繰り返し実行され、以降は残りのチップ個別IDのデータ、メーカコード、機種コードという順で出力対象データが切り替わりながら、TNの時点まで(ここでは、1300msの間)1ビットずつ出力されることになる。
つまり、個体識別情報をシリアルデータとして出力しながら、個体識別情報の出力終了時点までイベント信号を取り込みタイミング信号として信号レベルを変化させる構成となっている。
図25A及び図25Bは、図13の出力処理で出力されるイベント信号と個体識別情報信号の出力タイミングを示す説明図である。
先ず、図25Aから説明すると、T1の時点でイベント信号の出力対象となるセキュリティ異常や大当り(特別遊技状態)が発生したとすると、T2の時点(イベント発生から2ms経過)でイベント信号(ここでは、発生したイベントの種類に応じて大当り1信号又はセキュリティ信号のいずれか)がOFFからONに変化し、T3の時点(出力開始から20ms経過時点)で一旦ONからOFFに変化する。このように、イベント信号が20msのONからOFFに変化することで、外部装置(情報収集端末装置等)にこれから個体識別情報信号の出力が開始されることを伝達する仕様になっている。
そして、T3の時点でイベント信号が20msのONからOFFに変化したタイミングで、スタートコード2(20H)の1ビット目のデータが出力ポート531eにセットされ、タイマ割込み処理の実行周期である2ms後にイベント信号がOFFからONになることで、スタートコード2の1ビット目が外部情報端子板73を介して外部装置で取り込まれることになる。
その後は、ステートコード2のデータ量である8ビット分(1バイト)を出力するために、スタートコード2の各ビットのデータセットと、イベント信号のON−OFFが1バイト分の出力時間である32msだけ繰り返し実行され、T4の時点で、出力対象データが個体識別情報であるチップ個別ID(4バイト)の1stデータ(1バイト目)に切り替わり、チップ個別IDの1stデータの各ビットのデータセットとイベント信号のOFF−ONが32msだけ繰り返し実行され、以降は残りのチップ個別IDのデータが順にTNの時点まで(ここでは180msの間)1ビットずつ出力されることになる。つまり、個体識別情報をシリアルデータとして出力しながら、イベント信号を取り込みタイミング信号として信号レベルを変化させるようになっている。さらに、TNの時点でイベント信号の出力対象となるセキュリティ異常や大当り(特別遊技状態)が継続して発生している場合や、個体識別情報の出力中に新たに発生したイベントが継続している場合には、イベント信号はタイミング信号として機能させる必要がないためイベントの終了までON状態が継続して出力されることになる。
つまり、最初に発生したイベントを契機に個体識別情報をシリアルデータとして出力しながら、個体識別情報の出力終了時点までイベント信号を取り込みタイミング信号として信号レベルを変化させ、その後は、イベントの終了までON状態のまま信号レベルを維持する構成となっている。
上述した図25Aの説明は、発生したイベントの継続時間が個体識別情報の出力時間よりも長い場合の例であるが、本実施形態では、前面枠19・ガラス枠18の開放に伴うセキュリティ異常の場合には、その開放時間の間だけセキュリティ異常となるため、イベントの継続時間が個体識別情報の出力時間よりも短い場合が発生する可能性がある。そのため、その場合のイベント信号と個体識別情報信号の出力状態を図25Bに沿って説明する。
先ず、T4までの出力状態は図25Aの例と同一であるため、その点は省略する。
T4の時点からTNの時点の間にイベントが終了した場合には、イベント信号の出力も停止されるのが普通であるが、本実施形態では、個体識別情報を構成する全データを外部装置に出力する必要があることから、イベントの終了時点でイベント信号の出力を停止せず、TNの時点、つまり、個体識別情報の全データが出力されるまでの間は継続してON−OFFを繰り返して出力するように構成されている。
そのため、外部情報端子板73から出力された個体識別情報が中途半端な屑データとならずに済み、結果として、外部装置(情報収集端末装置3等)で個体識別情報を正常に受信することが可能になるというメリットがある。
図26は、本実施形態の遊技システムの各機器で実行される具体的な処理の一例を示す説明図である。
先ず、ステップS801で、遊技機5の電源が投入されてRAM(RWM)5113の初期化条件が成立すると、遊技機5からイベント信号としてのセキュリティ信号と個体識別情報信号(ここでは、チップ個別ID、メーカコード、機種コード)が外部情報端子板73を介して出力される(ステップS802、S803)。そして、ステップSS804では、情報収集端末装置3が遊技機5から出力されたセキュリティ信号を読み取りタイミング信号として個体識別情報信号を受信した結果として、情報収集端末装置3の内部に記憶された個体識別情報と比較して情報収集対象となっている遊技機5が変更されているか否かの変更判定処理を行い、変更があった場合にはステップS805で、遊技場管理装置1の後述する情報データベース1000に登録されている遊技機5の個体識別情報を自動更新(登録)するために、内部ネットワーク2を介して判定結果情報と個体識別情報とを遊技場管理装置1に送信する。
遊技場管理装置1では、ステップS806で、その日又は前日に遊技機を入れ替えた若しくはレイアウトを変更したことを示す変更情報があるか否かの変更可否判定処理を行い、変更を許容する場合にはステップS807で、後述する情報データベース1000の個体識別情報を更新し、ステップS808で、内部ネットワーク2を介して変更を許可することを示す変更許可情報を情報収集端末装置3に送信する。
情報収集端末装置3では、ステップS809で変更許可情報を受信した場合には、遊技機5から受信した個体識別情報を次回の変更判定及び不正監視のために内部に記憶して、その後は、遊技用装置4から遊技情報が出力されてくるまで待機した状態になる。
続けて、ステップS810で、遊技機5から個体識別情報信号の出力対象とならない遊技情報信号(稼動データ)が出力されると、情報収集端末装置3はステップS811で内部に記憶してある遊技情報を受信した遊技情報信号に基づいて累積更新して記憶し、ステップS812で、遊技場管理装置1からポーリングによって遊技情報の要求があると、ステップS813で、内部に累積更新して記憶されている累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信する。
その結果として、ステップS814で、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から受信した累積遊技情報(累積稼動データ)に基づいて情報データベース1000の遊技情報エリア1006のデータを更新する。
その後、ステップS815で、遊技機5において個体識別情報信号の出力対象となるイベントが発生すると、ステップS816及びステップS817で、遊技機5からイベント信号と個体識別情報信号(ここでは、チップ個別ID)が外部情報端子板73を介して出力される。そして、ステップS818では、情報収集端末装置3が遊技機5からイベント信号が出力された結果として、内部に記憶している累積遊技情報を更新し、ステップS819では、更新後の累積遊技情報を遊技場管理装置1に送信する。その結果として、ステップS820で、遊技場管理装置1は、情報データベース1000の遊技情報エリア1006のデータを更新する。
また、ステップS821で、情報収集端末装置3は、イベント情報とともに受信した個体識別情報と内部に記憶している個体識別情報とを比較することで、営業中に遊技制御装置500又は遊技用マイコン511が交換されたか否かの不正監視である変更判定処理を行い、その判定結果情報をステップS822で、遊技場管理装置1に送信する。
遊技場管理装置1では、ステップS823で、情報収集端末装置3からの判定結果情報が不正交換を示すものである場合には、判定結果をディスプレイ等の出力装置に出力することで判定結果を報知する。
このように、遊技機5の電源投入時(RAM初期化時)に個体識別情報(ここでは、チップ個別ID、メーカコード、機種コード)が外部情報端子板73を介して情報収集端末装置3に出力されることによって、遊技場管理装置1が情報データベース1000の登録内容(ここでは、遊技機5の個体識別情報)を自動更新(登録)することが可能となり、遊技機5の入れ替えやレイアウト変更に伴う手動での登録作業が不要となるというメリットがある。
また、電源投入後の所定のイベントの発生時に個体識別情報(ここでは、チップ個別ID)が外部情報端子板73を介して情報収集端末装置3に出力されることによって、情報収集端末装置3でチップ個別IDによる不正監視を行うことが可能となり、遊技制御装置500や遊技用マイコン511が不正交換された場合には、遊技場管理装置1の出力装置で報知されることになるので、遊技機5に対する不正監視を強化することが可能となる。
図27は、遊技場管理装置の記憶領域に記憶される情報データベース1000の情報例を示す説明図である。
遊技場管理装置1の情報データベース1000は、台番号が登録される台番号エリア1001と、台番号に対応する情報収集端末装置3の通信アドレスが登録される通信アドレスエリア1002と、情報収集端末装置3が情報収集を担当する遊技機5の機種名が登録される機種名エリア1003と、遊技機の製造メーカ名が登録されるメーカ名エリア1004と、遊技機のチップ個別IDが登録される個別IDエリア1005と、各種遊技情報の累積値が登録される遊技情報エリア1006とがそれぞれ1レコードとして設定され、遊技場内に設置される遊技台の数だけのレコードが登録されている。
そして、情報収集端末装置が遊技用装置4から収集した情報に基づいて、各レコード内の該当データが自動更新されるようになっており、遊技機5から個体識別情報が出力されることで、機種名エリア、メーカ名エリア、個別IDエリアが適宜自動更新され、台番号、個体識別情報、各種遊技情報が対応付けて登録されることになっている。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、今回開示した実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、本実施形態では、電源投入時にはRAM(RWM)5113の初期化条件が成立した場合にのみ個体識別情報信号を出力しているが、電源投入時にはRAM(RWM)5113の初期化条件が成立しなかった場合にも個体識別情報信号を出力してもよい。
また、電源投入後のイベント発生時には個体識別情報信号としてチップ個別IDのみを出力しているが、電源投入時と同様にチップ個別ID、メーカコード、機種コードの3種類の情報を出力するようにしてもよい。
また、電源投入に伴う管理ブロック側の動作によって不揮発性メモリであるHWパラメータメモリに記憶されたチップ個別IDを揮発性メモリであるチップ個別IDレジスタにコピーし、チップ個別IDレジスタからチップ個別IDを読み込んで出力するようにしているが、HWパラメータROMから直接チップ個別IDを読み込んで出力するようにしてもよい。
さらに、個体識別情報の出力対象となるイベントが重複した場合には、最初に発生したイベントに対応するイベント信号と同期してチップ個別IDを出力するようにしているが、それぞれのイベント信号に同期してチップ個別IDを出力するようにしてもよい。
また、情報収集端末装置3が個体識別情報信号を受信することになっているが、記憶部と演算処理部を備えた外部の装置であればよく、例えば、遊技媒体貸出装置(カードユニット)6であってもよい。
1 遊技場管理装置
2 内部ネットワーク
3 情報収集端末装置
4 遊技用装置
5 遊技機
6 遊技媒体貸出装置(カードユニット)
7 コーナーランプ
8 呼び出しランプ
9 ジェットカウンタ
10 UPS(Uninterruptible Power Supply)
43 アウトタンク
73 外部情報端子板
300 電源装置
500 遊技制御装置
550 演出制御装置
580 払出制御装置
600 遊技用マイコン(遊技用演算処理装置)

Claims (5)

  1. 遊技制御プログラムに基づいて遊技の進行を制御する遊技制御を実行することが可能な遊技制御実行手段と、
    前記遊技制御実行手段により制御されて補助遊技を実行するための補助遊技実行手段と、を備え、
    予め定められた始動条件の成立に基づいて前記補助遊技を実行し、該補助遊技の結果が特別結果となることに起因して遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    当該遊技機から外部の装置に対して単方向で情報を出力するための複数の情報出力端子が設けられる外部情報端子板と、
    前記遊技制御の実行過程で予め定められたイベントが発生したことに基づいて、当該イベントの発生を示すイベント信号を前記情報出力端子を介して出力することが可能なイベント信号出力手段と、
    当該遊技機を識別することが可能な個体識別情報を記憶する個体識別情報記憶手段と、
    前記イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して、前記個体識別情報記憶手段に記憶された前記個体識別情報を前記情報出力端子を介して出力することが可能な個体識別情報出力手段と、を備え、
    前記複数の情報出力端子は、前記イベント信号出力手段が前記イベント信号を出力するためのイベント用端子と、前記個体識別情報出力手段が前記個体識別情報を出力するための個体識別情報用端子とを含み、
    前記個体識別情報出力手段は、前記個体識別情報を構成するデータの各ビットの値を前記個体識別情報用端子から順に出力することで前記個体識別情報をシリアル信号として出力するよう構成され、
    前記イベント信号出力手段は、前記個体識別情報出力手段による前記個体識別情報の出力ビットの変化に合わせて前記イベント用端子から出力する前記イベント信号の信号レベルを順次変化させるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記イベント信号出力手段は、前記個体識別情報出力手段による前記個体識別情報の出力中に前記イベントが終了した場合であっても、前記個体識別情報の出力が終了するまでは前記イベント信号の信号レベルの変化を継続することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記個体識別情報は、当該遊技機に一意な個別IDと、当該遊技機の機種に関わる機種情報とを含み、
    前記イベント信号出力手段は、
    当該遊技機の電源投入に基づいて前記イベント信号を出力する電源投入時イベント信号出力手段と、
    当該遊技機の状態変化に基づいて前記イベント信号を出力する状態変化時イベント信号出力手段と、を備え、
    前記個体識別情報出力手段は、
    前記電源投入時イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して前記個別ID及び前記機種情報を出力する電源投入時個体識別情報出力手段と、
    前記状態変化時イベント信号出力手段による前記イベント信号の出力に並行して前記個別IDのみを出力する状態変化時個体識別情報出力手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技制御の実行に必要な作業領域を提供する揮発性記憶手段と、
    遊技機の電源断時に前記揮発性記憶手段に対して電源を供給するバックアップ電源手段と、
    遊技機の電源投入時に予め定められた初期化条件が成立したか否かを判定する初期化条件判定手段と、
    前記初期化条件判定手段により前記初期化条件が成立したと判定された場合に、前記揮発性記憶手段に記憶された記憶情報を初期化して前記遊技制御の状態を初期化させる初期化処理を実行する初期化手段と、
    前記初期化条件判定手段により前記初期化条件が成立していないと判定された場合に、前記揮発性記憶手段に記憶された記憶情報に基づいて前記遊技制御の状態を電源断前の状態に復帰させる状態復帰処理を実行する状態復帰手段と、を備え、
    前記状態変化時イベント信号出力手段は、前記初期化処理が実行される場合及び前記状態復帰処理が実行される場合に前記イベント信号を出力し、
    前記電源投入時個体識別情報出力手段は、前記初期化処理が実行される場合にのみ前記個体識別情報を出力することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記遊技制御手段を備えて遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、
    前記遊技制御装置からの制御情報に基づいて被制御装置を制御する従属制御装置と、を備え、
    前記遊技制御装置は、前記初期化処理の終了後又は前記状態復帰処理の終了後に前記従属制御装置に対して前記制御情報を送信することが可能な制御情報送信手段と、を備え、
    前記状態復帰手段は、前記状態復帰処理において前記従属制御装置が前記制御情報を受信可能な状態となるまでの待機処理を実行するよう構成され、
    前記電源投入時イベント信号出力手段及び電源投入時個体識別情報出力手段は、前記待機処理の代替処理として前記初期化手段による初期化処理の実行中に前記イベント信号及び前記個体識別情報を出力することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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