以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムの構成図である。
遊技場Aの内部には内部ネットワークが設けられており、該内部ネットワークには遊技用管理装置1、中継端末4及び情報収集端末装置5が接続されている。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標、以下同じ)によって構成されており、該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、各機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技用管理装置(ホールコンピュータ)1は、遊技場内部に設置された遊技場の収支に関わる遊技関連装置(計数機7、券売機8、金庫9等)及び遊技機6から遊技情報(稼動情報や売上情報)を収集し、各機器の動作状況を監視する。遊技機6は、遊技機本体6aに、球貸ユニット6b、補給タンク6c及びアウトタンク6dが付加されて構成されている。そして、各機器から収集した遊技情報を分析して遊技場の営業分析をし、遊技機6(パチンコ機)の釘調整をし、遊技機6に対する不正を発見する。
中継端末(ルータ)4は遊技場内の島設備毎に設けられており、該島設備に設置された情報収集端末装置5からの遊技情報を中継して、該遊技情報を内部ネットワークに向けて送信する。
遊技機6は島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機本体6aに、球貸ユニット6b、補給タンク6c及びアウトタンク6dが付加されて構成されている。遊技機6毎又は複数(例えば、2台)の遊技機6に1台の情報収集端末装置5が接続されており、情報収集端末装置5は、遊技機6から出力される遊技情報を収集する。
なお、遊技機6には予め遊技機を特定可能な遊技機ID(例えば、遊技用演算処理装置(遊技用マイクロコンピュータ101)に製造段階で付与されるユニークなチップID)を外部機器に対して出力機能を有するものと、有しないものとがある。後者については、遊技場にて遊技機識別装置を遊技機6ごとに接続して、遊技機識別装置が出力する遊技機ID(遊技機識別装置に設定される識別情報)により遊技機を特定可能にする。
すなわち、遊技機6は、その設置場所の特定が可能に情報収集端末装置5に接続されている。例えば、遊技機6と情報収集端末装置5とが1対1の関係で接続されている場合には、情報収集端末装置5に記憶された識別コードや、情報収集端末装置5に付与される通信アドレスや、情報収集端末装置5に内蔵されるチップに固有の識別番号(例えば、MACアドレス)や、情報収集端末装置5に設定された台番号等の、情報収集端末装置5が保有する遊技場内で固有の識別子を遊技機6に対応付けて、遊技機6の設置場所を特定する。なお、遊技機6と情報収集端末装置5とが、多対1の関係で接続されている場合には、前述した識別子に加え、情報収集端末装置5に備えられた複数の情報収集用の入出力ポート又は通信ポートと対応付けて遊技機の設置場所を特定する。
また、遊技場には、遊技場の収支に関わる遊技関連装置として計数機7、券売機8及び金庫9が設けられており、各々情報収集端末装置5に接続されている。計数機7は、遊技者が遊技によって得た遊技媒体(遊技球、メダル等)を、景品との交換のために計数するジェットカウンター等であり、遊技媒体の計数結果に関する「計数信号」を出力する。券売機8は、遊技に用いるプリペイドカード等を発券し、発券時の売上金額に関する「売上信号」を出力する。金庫9には、券売機8、現金サンドが収受した現金が搬送されて収納される。金庫9からは、金庫9への入金額に関する「入金信号」が出力される。これらの、計数機7、券売機8及び金庫9からの稼動情報(遊技情報)としての「計数信号」、「売上信号」及び「入金信号」は、情報収集端末装置5に入力される。情報収集端末装置5では、所定時間の遊技媒体の計数値、売上金額、入金額を加算演算し、累積値を集計して、遊技情報の累積値を遊技用管理装置1に出力する。
情報収集端末装置5は、遊技場に設置される装置(遊技機6等)に接続されており、これらの装置から出力される遊技情報を収集して、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、賞球信号に基づいて算出される賞球数の累積値)を生成し、遊技情報の累積値を遊技用管理装置1に送信する。この情報収集端末装置5が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出されるが、週又は月を単位として累積算出してもよい。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時刻より早く始まり閉店時刻より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、1週間)にわたるものとしてもよい。
なお、情報収集端末装置5に、遊技機6の過去の稼動状況(スタート回数、大当たり回数等)を表示する情報開示機器や呼出ランプ等を併設してもよい。
本実施の形態では、情報収集端末装置5からの情報を中継する中継端末4を島設備毎に設けたが、中継端末4を設けることなく、情報収集端末装置5を直接内部ネットワークに接続するように構成してもよい。情報収集端末装置5の代わりにリモートIOを置き、中継端末4の代わりに複数の遊技機6に対応する情報収集端末装置を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
遊技場外部管理装置2は、ネットワークを介して遊技用管理装置1と接続されており、遊技用管理装置1から遊技情報を収集したり、遊技機6(後述する遊技制御装置101を備えた遊技機)のメーカコード及び機種コードによる照会に対応して、当該機種の各種情報(遊技情報を収集するための設定情報や、遊技機の性能情報等)を送信する。なお、遊技用管理装置1がメーカコード及び機種コードを送信するのではなく、遊技機6に一意に付与されるチップID(遊技用マイクロコンピュータ101に付与されたユニークな識別情報)を送信して各種情報を照会したり、チップIDの正当性確認をすることもできる。すなわち、遊技場外部管理装置2は、遊技用管理装置1から遊技場の各種情報を収集するとともに、遊技場に対して各種情報を提供する。
なお、遊技場外部管理装置2は、遊技場Aに限らず、遊技場Bや遊技場Cなどを含む遊技場外部管理装置2に接続される遊技場から収集した各種情報と、収集した各種情報に対応して提供する各種情報と、を管理するデータベースを備える。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機6周辺のブロック図であり、遊技機6からの情報の収集を示す。
遊技機本体6aに設けられた外部出力端子41(図5参照)及び遊技用マイクロコンピュータ101の通信ポート124(図6参照)からは、遊技に関わる信号(遊技情報)及び遊技機に関わる情報が出力される。
この遊技機本体6aから出力される信号には、上タンク内の賞品球が不足していることを示し、島設備からの球の補給を促す「球切れ信号」、所定数(例えば、10個)の賞球を排出する毎に出力される「賞球信号」、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に出力される「球貸信号」、変動表示ゲームを開始したときに出力される「スタート信号」、変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」、特別遊技状態(大当たり状態)中に出力される「大当たり信号」、確率変動中に出力される「確変信号」等がある。また、遊技機に関わる情報には、遊技機に固有の情報として遊技機ID(例えば、遊技用マイクロコンピュータ101が備えるチップID(固有情報)や遊技機識別装置が備える識別情報)、遊技機のメーカを特定するメーカコード、遊技機の機種を特定する機種コード、プログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)等がある。
また、球貸ユニット6bが現金サンドである場合には、球貸時の売上高に関する「売上信号」が出力される。なお、この現金サンドからの「売上信号」は、売上金額に関する情報の他、売上金額に相当する貸球数に関する情報を出力してもよい。これらの信号を受信した情報収集端末装置5は、これらの遊技情報を加算演算し、累積値を集計して、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
また、遊技機6が設置される島設備には、遊技機6に遊技球(賞球、貸球)を補給する補給路(補給ユニット)と、遊技機6からアウト球を回収する回収路(回収ユニット)とを備えた補給回収機構(補給タンク6c、アウトタンク6d)が設けられている。補給タンク6cは補給した球数を計数する補給数計数部を有し、アウトタンク6dはアウト球数を計数する回収球計数部を有している。補給タンク(補給数計数部)6cは補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。アウトタンク(回収球計数部)6dはアウト球の計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。この補給タンク6c及びアウトタンク6dは図1の情報収集端末装置5に接続され、情報収集端末装置5が、補給タンク6c及びアウトタンク6dから出力される遊技情報を加算演算し、累積値を集計して、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
なお、遊技機6に付随する周辺装置とは、遊技機の稼動に伴う遊技情報を出力する周辺装置をいい、具体的には玉貸しユニット(カードユニット又は現金サンド)、補給ユニット、回収ユニット、呼び出しランプ等であり、遊技機6から遊技情報(稼動情報)を収集する情報収集端末装置5によって、遊技機6に付随する周辺装置からの遊技情報が収集される。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機6(パチンコ遊技機)の遊技盤の正面図である。
遊技盤の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)80が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた特別変動入賞装置20が配置される。また、遊技領域には方向転換部材12、一般入賞口15、始動口16、普通変動入賞装置17等が配置されている。
画像表示装置80はセンターケース11に設けられた凹部に、センターケース11の前面より奥まった位置に取り付けられており、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に図柄(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われ、画像表示装置80は可変表示装置として機能する。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
センターケース11の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)17を有する始動口16が配置される。遊技領域の左側の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
本実施の形態の遊技機6では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の方向転換部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15又は特別変動入賞装置20に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図5参照)により検出される。各種入賞口に入賞した遊技球及びアウト口から排出された遊技球は、アウトタンク6dにある回収球計数部によってアウト球として計数される。なお、遊技機にアウト球を計数するセンサを設けて遊技機からアウト球数を出力するようにしてもよい。あるいは、発射球数とファール球数を検出するセンサを設け、発射球数とファール球数との差からアウト球数を求めてもよい。
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)20に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、遊技盤の下方に設けられた供給皿に供給される。賞球及び貸球として排出する遊技球として遊技機6に補給される遊技球は、補給タンク6cにある補給数計数部により補給数として計数される。
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置80では、前述した数字等で構成される図柄が順に変動表示する変動表示ゲームが開始され、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置20は、大入賞口ソレノイド20A(図5参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、遊技者はこの間多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図5参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置80の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置80にて変動表示ゲームを行う。
特別変動入賞装置20への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図5参照)によって検出される。
遊技球が普通図柄始動ゲート14を通過すると、画像表示装置80の一部に設けられた普通図柄表示領域では、普通図柄の変動表示を始める。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。すなわち、普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたときには(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるときには)、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置17は、普通電動役物ソレノイド17A(図5参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば、0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図5参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は画像表示装置80に設けられた普通図柄記憶状態表示領域に表示される。
遊技盤の要所には、ランプ、LED等の装飾装置が設けられており、これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。
図5は、チップID(固有の識別情報)を備えた遊技機6の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103等(図6参照)から構成される。遊技制御装置100は遊技制御手段として機能する。
遊技用マイクロコンピュータ101の通信ポート124(図6参照)には外部通信用端子104が接続されており、外部通信用端子104からは、遊技用マイクロコンピュータ101が備える一意に設定されたチップID(固有情報)や、遊技機のメーカを特定するメーカコード、遊技機の機種を特定する機種コード、またプログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)等や、遊技用マイクロコンピュータ101の動作状態(例えば、遊技の進行状況)を出力することができる。そして、この外部通信用端子104はケーブルなどを介して情報収集端末装置5が接続され、情報収集端末装置5は取得したチップIDによって遊技機6を識別したり、遊技に関する情報を取得することができる。
また、外部通信用端子104に検査装置を接続して、チップIDによって遊技用マイクロコンピュータ101の正当性や、セキュリティコードによって遊技用プログラムの正当性を判定することができる。
なお、遊技場には、後述するように、遊技用マイクロコンピュータ101に通信機能(外部通信用端子104)を備えない、古いタイプの遊技機も稼動しているため、これらの情報は古いタイプの遊技機から出力されない。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200等)、普通電動役物ソレノイド17A、大入賞口ソレノイド20A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
遊技制御装置100から演出制御装置150には、表示制御指令信号として変動表示コマンド、図柄コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常の遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態等の遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
演出制御装置150は、表示制御用CPU、プログラムや画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)等を格納したROM、表示制御用CPUの動作時のワークエリアや、画像表示装置80に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM、VDP(Video Display Processor)等から構成され、前述した表示制御指令信号を受けて、画像表示装置80に表示する画像信号を生成する。
また、演出制御装置150は、装飾制御装置としても機能し、遊技制御装置100からの装飾制御指令信号に基づいて、LED、ランプ等の装飾装置の点灯を制御する。さらに、演出制御装置150は、音制御装置としても機能し、遊技制御装置100からの音制御指令信号に基づいて、スピーカから出力される効果音を制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、球貸ユニット6bがカード球貸ユニットである場合には、球貸ユニット6bからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
外部出力端子(図中盤用外部情報)41からは、遊技に関する情報が出力されており、外部出力端子41と情報収集端末装置5はケーブルなどを介して接続される。この外部出力端子41からは、例えば、大当り状態、確率変動状態、変動時間短縮状態、図柄確定等の信号が出力され、情報収集端末装置5ではこれらの信号を収集して大当り状態や、確率変動状態、変動時間短縮状態を監視することで、遊技状態の変化を監視する。
遊技機6の電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
以上説明した実施の形態では、演出制御装置150に装飾制御装置及び音制御装置を含めて一体に構成したが、装飾制御装置や音制御装置を演出制御装置150とは別個に構成してもよい。
図6は、本発明の実施の形態の遊技機本体6aに用いられる遊技用マイクロコンピュータ(遊技用のワンチップIC)101のブロック図で、固有の識別情報を備えるものである。
遊技用マイクロコンピュータ101は、遊技機6aの動作を制御する遊技制御ブロックと、通信ポート124からの情報出力を制御する管理ブロックとに分かれて構成されている。遊技制御ブロックは、遊技機メーカで自由にプログラミングをして、遊技用CPU111を動作させることができるが、管理ブロックは管理用ファームウェア121によって動作し、遊技機6の認証のためのチップID及び遊技機6からの各種情報を出力するもので、その機能を遊技機メーカが変えることはできない。
遊技制御ブロックには、遊技用CPU111、遊技用ROM112、遊技用RAM113、リセット回路114、クロック回路115、カウンタ/タイマ(CTC)116、割込みコントローラ117、外部バスインターフェース118及びI/Oポート119によって構成されている。
遊技用CPU111は、遊技用ROM112に記憶されたプログラムに従って、遊技制御を行う。遊技用ROM112は、遊技制御に必要な遊技用プログラムやメーカコード、機種コード、セキュリティコード等のデータを記憶する。遊技用RAM113には、遊技用CPU111によるプログラム実行時に一時的に使用されるワークエリア、及び、遊技機6の状態(例えば、遊技状態)を記憶するステータスエリアが設けられている。
リセット回路114は、遊技機6の起動時や、電源異常時に遊技用CPU111の動作を初期化する。クロック回路115は、遊技用CPU111の動作に必要なクロック信号を生成する。
カウンタ/タイマ(CTC)116は、クロック回路115で生成されたクロック信号に基づいて、遊技用CPU111に一定時間毎に割り込みをかけたり、外部から供給されるクロック数を計数する。
割込みコントローラ117は、遊技用CPU111に対する割込の優先順位等を制御する。外部バスインターフェース118は、遊技用CPU111の外部に設けられたメモリや、インターフェースコントローラとを接続する。I/Oポート119は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、各種センサからの信号が入力され、アクチュエータ、制御装置への信号が出力される。
遊技用CPU111、遊技用ROM112、遊技用RAM113、外部バスインターフェース118及びI/Oポート119は、遊技制御ブロックのバス120によって接続されている。
管理ブロックは、管理用ファームウェア121、管理用ワークRAM122、セキュリティメモリ123及び通信ポート124によって構成されている。
管理用ファームウェア121は、管理ブロックにおける処理を実行する。例えば、遊技用RAM113のステータスエリアのデータを管理用ワークRAM122のステータスエリアに転送したり、管理用ワークRAM122のステータスエリアに記憶されたデータを累積演算したり、管理用ワークRAM122の所定領域(外部データ出力領域)に記憶されたデータを外部からの要求に応じて出力したり、セキュリティメモリ123に記憶されたチップID(固有の識別情報)を外部からの要求に応じて出力する。
管理用ワークRAM122は、管理用ファームウェア121における処理に一時的に使用されるワークエリア、遊技機6の状態(例えば、遊技状態)を記憶するステータスエリア、及び、ステータスエリアに記憶されたデータの累積演算結果を記憶する累積カウントエリアが設けられている。
セキュリティメモリ123は、不揮発性のメモリであって、各チップ毎に異なるチップIDが、遊技用マイクロコンピュータ101の製造工程で改変不能に書き込まれている。このチップIDは、通信ポート124を介して外部から読み出すことができるので、チップIDによって遊技機6を識別することができる。
通信ポート124は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うインターフェースである。
管理用ファームウェア121、管理用ワークRAM122、セキュリティメモリ123及び通信ポート124は、管理ブロックのバス125によって接続されている。
遊技制御ブロックのバス120と管理ブロックのバス125との間にはバスモニタ126が設けられている。バスモニタ126は、遊技制御ブロックのバス120と管理ブロックのバス125との状態を監視しており、バス120、125におけるデータ転送に余裕があるときに、バス120とバス125との間のデータの受け渡しをする。
このバスモニタ126は、管理用ファームウェア121によって制御されており、管理用ファームウェア121によって許可されたデータのみがバスモニタ126を通過可能となっている。すなわち、管理用ファームウェア121は、遊技用ROM112、遊技用RAM113、管理用ワークRAM122及びセキュリティメモリ123のいずれからもデータを読み出すことができ、管理用ワークRAM122にデータを書き込むことができる。一方、遊技用CPU111は、遊技用ROM112及び遊技用RAM113からデータを読み出すことができ、遊技用RAM113にデータを書き込むことができるが、管理用ワークRAM122及びセキュリティメモリ123のいずれからもデータを読み出すことができず、管理用ワークRAM122にはデータを書き込むことができない。このように、バスモニタ126によって、遊技ブロックによる管理ブロックへのアクセスを制限するアクセス制限手段が構成されている。
なお、遊技ブロックと管理ブロックとは回路的に分離し、独立しているが、機能的に分離・独立することも可能である。すなわち、ハードウェアによらず、CPUのソフトウェア構成で、遊技ブロックと管理ブロックとを機能的に分離することもできる。
図7は、遊技機ID(固有の識別情報)を備えていない遊技機6’の遊技制御装置100’を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技用マイクロコンピュータ101’には通信機能(外部通信用端子104)がなく、さらに、上記図6のチップIDを備えた遊技用マイクロコンピュータ101に示したチップIDを記憶するセキュリティメモリを備えていない点と、遊技場内でユニーク(唯一)の識別情報を出力可能な外付け式の遊技機識別装置400を備えた点が異なり、その他の構成は上記図5及び図6と同様である。
図8は、遊技機6(または遊技機6’)の背面図を示す。
遊技機6の背面には、本体6aの上部には電源に接続するための電源プラグ42がコード42aを介して接続され、また、外部出力端子41が露出して情報収集端末装置5と接続可能になっている。
また、遊技機本体6aの下部には球貸ユニット6bと接続するためのカードユニット接続部43が配置され、この接続部43は、ケーブルを介して球貸ユニット6bの上部に形成された接続部44に接続される。なお、遊技制御装置100の外部通信端子104の図示は省略した。
次に、本実施の形態の情報収集端末装置5の構成を説明する。
情報収集端末装置5は、マイクロプロセッサ50、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられている。このマイクロプロセッサ50の構成を図9に示す。
マイクロプロセッサ50は、3個のCPU501〜503を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)501、ネットワークCPU502、アプリケーションCPU503の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU501〜503が共通に接続されているアドレス及びデータのためのコモンバス504には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、CPUによるプログラム実行時のワークエリアとして使用されるメモリであるRAM505、不揮発性のメモリであるEEPROM507、プログラム等を予め格納したROM509が接続されている。
また、このコモンバス504には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート510及びI/Oポート512も接続されている。ネットワーク通信ポート510は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート510は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、該ネットワーク接続端子には中継端末4が接続され、遊技場管理装置1との信号(データ信号、指令信号)を送受信する。
I/Oポート512は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続されており、該外部入出力端子には、遊技機6、計数機7等の遊技場に設置された装置から出力されたデータが入力される。また、I/Oポート512には、情報収集端末装置5に接続された遊技機6が入れ替えられた場合に、遊技場の係員によって操作される遊技機入替確認スイッチ(遊技機入替確認入力手段)が接続されている。
通信ポート513は、遊技用マイクロコンピュータ101の通信ポート124との間で、所定のプロトコルで通信を行う通信ポートで、遊技機6の外部通信用端子104と接続されている。この通信ポート513を介して収集した遊技情報がCPU501〜503によって処理されることによって、共通のデータ形式に編集された遊技情報を収集する遊技情報収集手段が構成される。
アプリケーションCPU503は、遊技機入替確認スイッチからの入力信号を検出すると、遊技機の入替日時を確定し、遊技機入替情報を生成し、RAM505に記憶して遊技機入替情報を登録する。
EEPROM507は、不揮発性のメモリであって、ネットワーク構成及びアドレスの指定情報、識別コード等の情報収集端末装置5に設定される情報等を記憶している。識別コード以外は、プログラムにより書き換え可能である。識別コードは、EEPROM507の製造過程で改変不能に書き込まれるものであり、各チップ毎に異なるコードを書き込むことができる。この識別コードは、ネットワークを介して外部から読み出すことができるので、情報収集端末装置5の識別に用いることができる。すなわち、遊技用管理装置1は、どの情報をどのプロセッサ50(どの情報収集端末装置5)が出力したかを知ることができる。EEPROM507のプログラムによって書き換え可能な部分及びROM509には、遊技情報の収集に用いられるプログラムが記憶されている。
また、遊技用管理装置1や情報収集端末装置3から識別コードを定期的に読み出すことによって、遊技システムに組み込まれた情報収集端末装置5が交換されたことを検出することができる。
また、情報収集端末装置5が正当なものであることを示すキーを、遊技システムの構築時や営業開始時に、遊技用管理装置1から送信し、該キーをRAM505に書き込む。そして、遊技用管理装置1から該キーを定期的に読み出すことによって、遊技システムに組み込まれた情報収集端末装置5が不正なものであることを検出することもできる。
プロセッサには、CPU501〜503のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路514も内蔵されている。
遊技機6、計数機7等の遊技場に設置された装置から情報収集端末装置5に遊技情報が入力されると、アプリケーションCPU503によって遊技情報の累積値が算出される。また、算出された遊技情報の累積値はネットワーク通信ポート510から出力される。
次に、本発明の実施の形態の遊技用管理装置1の構成を説明する。図10は、遊技用管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技用管理装置1には、CPU301、プログラム等を予め格納したROM302、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM303、各種データを記憶するハードディスク、不揮発メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶装置304が設けられている。RAM303は、情報収集端末装置5が送信した遊技情報を記憶して、遊技情報記憶手段を構成する。これらのCPU301、ROM302、RAM303及び記憶装置304はバス308によって接続されている。このバス308はCPU302がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス308には、外部との入出力を司る通信インターフェース305、入力インターフェース306及び出力インターフェース307が接続されている。通信インターフェース305は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。よって、遊技用管理装置1は、外部ネットワークに接続された機器と通信をすることができる。入力インターフェース306には、遊技用管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)が接続される。出力インターフェース307には、遊技機6等から収集したデータや、遊技用管理装置1の稼動状態を表示する表示装置(ディスプレイ)が接続される。
次に、本発明の実施の形態の遊技場外部管理装置2の構成を説明する。遊技場外部管理装置2は、図10に示すブロック図と等しい構成を有する。しかし、前述した遊技用管理装置1の構成と以下の点で異なる。
通信インターフェース305は、遊技場外の外部ネットワークと接続している。よって、遊技場外部管理装置2は、各遊技場に設置された内部ネットワークに接続された装置(例えば、遊技用管理装置1)と通信をすることができる。
図11は、遊技機6’または6に、遊技場内でユニーク(唯一)の識別情報を出力可能な外付け式の遊技機識別装置400の概念図である。
外付け式の遊技機識別装置400は、遊技機側と接続する遊技機側接続部401と、情報収集端末装置5や電源あるいは球貸ユニット6bなどの遊技機外部の機器または装置と接続する外部機器側接続部402を備え、外部機器側接続部402または別途設けられた識別情報出力部(通信ポート、コネクタ等)から遊技機6の識別情報を出力するものである。
この、遊技機識別装置400を遊技機IDのない遊技機6’に付加することにより、遊技機6’は遊技場内で唯一の識別情報を出力することが可能となり、情報収集端末装置5や遊技用管理装置1は、台番号に係わらず遊技機識別装置400からの識別情報によって遊技機6’を認識可能となる。
また、遊技機識別装置400を遊技機IDを有する遊技機6に付加してもよく、この場合では、遊技機6の遊技機IDと遊技機識別装置400の識別情報の2つから、遊技機6の識別を行うことができ、情報収集端末装置5や遊技用管理装置1は、ノイズなどにより遊技機IDの取得に失敗した場合でも、遊技機識別装置400の識別情報により遊技機6を認識することができ、確実な情報の取得を実現できるのである。
図12、図13は、遊技機識別装置400の一例であり、電源プラグ42と結合して情報収集端末装置5に接続されるアダプタ410に遊技機識別装置400を設けた例を示す。
図12において、アダプタ410は、遊技機識別装置400は遊技機6の電源プラグ42と結合するための結合部403と、情報収集端末装置5と接続するためのプラグ404を備えた筐体410aを有し、この筐体410aの内部に遊技機識別装置400を収装している。
そして、図13に示すように、アダプタ410の結合部403は、遊技機6の電源プラグ42を挿入するコンセント407と、コンセント407に接続した電源プラグ42をアダプタ410に固定するカバー405と、このカバー405を筐体410aに固定するためのねじ穴406を備え、ねじなどによって電源プラグ42をアダプタ410に固定するロック手段を備えている。
したがって、外付け式の遊技機識別装置400は、カバー405を締結することで遊技機6または6’側と一体となる。
そして、情報収集端末装置5には、アダプタ410のプラグ404と接続するためのコンセント510が設けられており、このコンセント510は、アダプタ410への給電のための電力線と、識別情報を取得するための信号線をそれぞれ備えている。また、情報収集端末装置5には遊技機6に電力(交流24V)を供給するための電源600(図15参照)が接続されている。
この例では、アダプタ410の結合部403が遊技機側接続部401を構成し、アダプタ410のプラグ404が外部機器側接続部402を構成する。
図14に、遊技機識別装置400の構成図を示す。
遊技機識別装置400は、固有の識別情報を制御する制御部420と、この制御部420によって読み書きされるとともに、識別情報などを記憶するメモリ(例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが望ましい)421、制御部420と外部との情報の入出力を制御するインターフェース422と、制御部420を初期化するリセットスイッチ424と、制御部420と外部との情報の伝達を行う通信ポート423から構成される。
この例では、識別情報などの情報を伝達する通信ポート423と、電力を中継する遊技機側接続部401と外部機器側接続部402は独立して構成される。
遊技機6’に固有の識別情報は、例えば、予めメモリ421に書き込んでおき、情報収集端末装置5からの要求に応じて制御部420は、メモリ421の識別情報を読み出して通信ポート423より送信する。
なお、遊技機識別装置400の通信ポート423と、外部通信端子104の規格または仕様を同一のものとすることで、情報収集端末装置5に必要なインターフェースの種類を低減できる。
また、遊技用管理装置1が遊技機6’に固有の識別情報を付与し、制御部420が付与された識別情報をメモリ421に保持するようにしてもよい。
また、遊技機識別装置400に電源回路425を設けて、遊技機識別装置400内部に電力が供給される。電源回路425は電池により電力の供給を行っても良いし、あるいは遊技機側接続部401、外部機器側接続部402を介して遊技機を駆動する24V電源から電力の供給を受けても良い。また、電源回路425の代わりに外部から電力の供給を受けるようにしても良い。
図15は、遊技機識別装置400を装着した場合の遊技機6’、情報収集端末装置5及び遊技用管理装置1との関係を示す概略図である。
遊技機6’は、外部出力端子41を介して情報収集端末装置5に接続されるのに加え、遊技機6’はアダプタ410を介して情報収集端末装置5に接続されて、情報収集端末装置5に接続された電源600から電力の供給を受けるとともに、アダプタ410に収装した遊技機識別装置400から遊技場内でユニークな識別情報を情報収集端末装置5に送出する。
情報収集端末装置5は、遊技機IDのない遊技機6’(チップIDのない遊技用マイクロコンピュータ101’を有する遊技制御装置100’)からは、遊技機識別装置400の識別情報を利用して遊技機6’の認証を行うことができ、遊技場内の内部ネットワークを介して情報収集端末装置5から遊技機の遊技情報などを収集する遊技用管理装置1は、遊技機IDとしてチップIDを有する遊技機6からは、チップIDによって遊技機6を認識し、遊技機IDのない遊技機6’からは遊技機識別装置400の識別情報を遊技機IDとして、遊技機6’の認識を行うことができる。
こうして、遊技機識別装置400によって、遊技用管理装置1では、チップIDの有無にかかわらず遊技機6、6’の認識を正確に行うことが可能となって、すべての遊技機6、6’を等しく扱うことができ、遊技機の入れ替えや配置の変更などにかかわらず、遊技情報や稼動情報を正確に収集、分析することができ、可用性の高い遊技システムを構築することができる。
図3は、遊技場Aの平面図で、チップIDを有するマイクロコンピュータ101を備えた遊技機6と、マイクロコンピュータ101’にチップIDがない遊技機6’が混在し
た状態を示している。
島A1は、19/26がチップIDを備える遊技機6で、残りの7/26がチップIDのない遊技機6’で構成され、島A2は、6/26がチップIDを備える遊技機6で、残りの20/26がチップIDのない遊技機6’で構成されており、島A3は、1/2がチップIDを備える遊技機6で、残りの1/2がチップIDのない遊技機6’で構成されている。
例えば、図3において、チップIDを備えた遊技機6はいずれの島、台番号に移動しても、遊技用管理装置1はチップIDによってどの遊技機6であるかを認識できる。例えば、図3の島A1にある遊技機6を島A2に移すと、台番号が変わることになるが、チップIDを参照することで、過去に収集した情報を引き継ぐことができ、台番号にとらわれることなく、同一の遊技機6を認識して継続的なデータ収集を行うことができる。
そして、チップIDのない遊技機6’は遊技機識別装置400を付加することで、島や台番号の移動が生じても、遊技用管理装置1は遊技機識別装置400からの固有の識別情報によって、どの遊技機6’が移動したのかを容易に認識できる。例えば、図3の島A2にある遊技機6’を島A3に移すと、台番号が変わることになるが、遊技機識別装置400が発生する識別情報を参照することで、チップIDのない遊技機6’であっても、チップIDのある遊技機6と同様に、過去に収集した情報を引き継ぐことができ、台番号にとらわれることなく、同一の遊技機6’を認識して継続的なデータ収集を行うことができる。
したがって、遊技機の入れ替え時には、遊技用管理装置1は台番号と遊技機6、6’と過去に収集した情報の関連付けを容易に変更することができ、遊技機の入れ替え作業にかかる労力を大幅に低減することができるのである。
さらに、遊技機識別装置400は、結合部403で遊技機6または6’側に結合するようにしたので、遊技機の入れ替え時には遊技機識別装置400が遊技機から脱落するのを防ぐことができ、遊技機識別装置400に割り当てた識別情報と遊技機6’との対応関係が崩れるのを防止することができ、収集した情報の信頼性を高めることができる。
このように、遊技機6、6’に外付け、あるいは後付で識別情報を付与できるので、予め固有の識別情報を備えない遊技機6’であっても、予め識別情報を有する遊技機6と同様に取り扱うことができる。これにより、遊技場内に設置される遊技機6、6’を全て同様に取り扱うことを可能として、遊技機設置位置変更時の遊技情報のリンクのメリットを遊技場全体で享受できる。
また、遊技機6の設置位置変更時に遊技機6とともに、遊技機識別装置を移動できるため、遊技機の設置位置変更を容易に追跡できる。
また、遊技機6の設置位置に備えられる外部機器との接続部であるため、設置位置変更時に遊技機識別装置の確認を行うことができる。
また、遊技機識別装置400は着脱可能であるため、再利用が容易である。
特に、遊技機6と前記外部機器(情報収集端末装置5や球貸ユニット6b)とを遊技機識別装置400を介して接続可能にする接続手段を、コンセントとすることにより、電源プラグの形状は標準化されており、遊技機6であれば必ず電源プラグを有していることから、遊技機メーカや機種が異なっても、インターフェースを統一できる。そして、遊技機6の設置位置変更時には、必ず電源プラグ42の着脱があることから、遊技機識別装置400の状態を容易に確認できる、という利点がある。
この場合、前記接続手段は、前記遊技機の電源プラグと接続するコンセント部と、前記遊技機が電源とするコンセントと接続するプラグ部とを有して、前記遊技機への電源供給系路上に接続可能な遊技機電源接続手段であることを特徴とする遊技機識別装置、となる。
<第2実施形態>
図16は、第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の遊技機識別装置400の通信ポート423に代わって、電源(電力線)に識別情報を重畳する通信制御部425を設けたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
遊技機側接続部401は、前記第1実施形態と同様に電源プラグ42が接続され、外部機器側接続部402は情報収集端末装置5のコンセント510に接続される。そして、通信制御部425は、電源に識別情報を重畳して情報収集端末装置5との間で通信を行う。なお、情報収集端末装置5にも遊技機識別装置400と同様の通信制御部(図示省略)が配設される。
この場合、情報収集端末装置5と遊技機識別装置400を接続する信号線は不要になるので、機器及び機器間の配線を簡易にすることが可能となる。そして、遊技機6の供給する電源は、通常の電灯線を変圧した交流24Vであるため、通常の電灯線とは独立しており、遊技機識別装置400と情報収集端末装置5との通信による信号によって、電灯線に影響を与えることはない。なお、通信制御部425は、電源からの波形に識別情報などの信号を合成し、合成する機能を有するものであればよく、例えば、バンドパスフィルタなどから構成される。
なお、上記では情報収集端末装置5と遊技機6’の間に遊技機識別装置400を介装した例を示したが、図示はしないが、遊技機6’の外部出力端子41あるいは外部通信端子104と情報収集端末装置5との間に遊技機識別装置400を介装してもよい。
この場合では、通信制御部425は、外部出力端子41(または外部通信端子104)と情報収集端末装置5との間の信号線に、識別情報などの識別情報を重畳させて、情報収集端末装置5に遊技機6’の識別情報を伝達する。
これにより、信号線を増設することなく、遊技機6’の識別情報を発生する遊技機識別装置400を容易に付加することができ、また、既存の遊技機6’に手を加えることなく固有の識別情報を付加することが可能となるのである。
また、遊技機識別装置400に電源回路425を設けて、遊技機識別装置400内部に電力が供給される。電源回路425は電池により電力の供給を行っても良いし、あるいは遊技機側接続部401、外部機器側接続部402を介して遊技機を駆動する24V電源から電力の供給を受けても良い。また、電源回路425の代わりに外部から電力の供給を受けるようにしても良い。
<第3実施形態>
図17は、第3の実施形態を示し、前記第1実施形態の遊技機識別装置400の通信ポート423に代わって、遊技機6’に固有の識別情報を設定する設定スイッチ426を設けたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
設定スイッチ426は、例えば、ロータリースイッチやディップスイッチなどで構成されて、予め設定した値(遊技場内で唯一の識別情報)を設定するものである。
遊技機側接続部401には遊技機6’の電源プラグ42が接続され、外部機器側接続部402は情報収集端末装置5が接続されており、情報収集端末装置5は設定スイッチ426の値を遊技機6’の識別情報として読み込み、上記と同様にして遊技用管理装置1に送信し、遊技情報などの管理に用いることができる。
この例では、遊技機識別装置400の構成を極めて簡易にすることができ、コストの上昇を抑制しながら遊技機6’に固有の識別情報を付加することが可能となる。
<第4実施形態>
図18〜図21は、第4の実施形態を示し、前記第1実施形態の遊技用管理装置1における遊技機識別装置400の識別情報の利用の一例を示すものである。
図18は、遊技用管理装置1で行われる遊技情報関連付け処理のフローチャートである。
このフローチャートは、遊技用管理装置1が収集した遊技機毎の遊技情報(稼動情報、売上情報を含む情報)について、各遊技機から取得した遊技機ID(チップIDまたは識別情報)との関連付けを確認するものであり、例えば、遊技機の入れ替えなどで遊技機6の設置位置の変化を検知して、営業終了時点などのタイミングで、取得した遊技情報の関連付けを再設定する処理である。また、遊技用管理装置1は、後述するID登録テーブル、遊技情報収集データ、関連付集計データのデータベースを備えるものとする。
まず、図19(a)に示すID登録テーブルを検索して、同じ遊技機ID(ID情報)のINDEXが存在するか否かを判定する(S131)。そして、異なるINDEXに対して同一の遊技機IDが関連付けられていれば(例えば、図19(a)の第3行目と第5行目参照)、関連づけの対象となる遊技情報があるので、同一の遊技機IDを有するINDEXを抽出して(S132)、ステップS137に進む。
一方、異なるINDEXに対して同一の遊技機IDが関連付けられていなければ、関連付けの対象となる遊技情報がないので、この遊技情報関連付け処理を終了する。
ID登録テーブルのINDEXは、遊技用管理装置1が遊技機IDと端末ID(台番号や情報収集端末装置5に付与されたネットワークアドレス等の情報収集端末装置5に唯一に設定された固有番号)を参照するために付与した番号であり、例えば、シリアル番号などで構成される。
ステップS137では、収集された遊技情報のうち関連付けの対象となる遊技情報を抽出する。そして、抽出された遊技情報の組み合わせをディスプレイに表示して、遊技用管理装置1の操作者からの遊技情報に関連付けをしてよいかの確認を受け付ける(S138)。その後、関連付けをしてよいことが確認された遊技情報の関連付けをして、一連の遊技情報(関係付集計データ(図19(c)))とする(S139)。
図19は、本発明の実施の形態の遊技用管理装置1に設けられる各種テーブルの説明図である。
図19(a)は、遊技用管理装置1に記憶されたID登録テーブルを示す。この登録テーブルには、INDEX、遊技機ID(遊技用マイクロコンピュータ101の製造過程で改変不能に書き込まれる固有番号または遊技機識別装置400から取得した識別情報)、遊技機入替情報(遊技機6が入れ替えられた日時)及び受付時間(遊技機IDの要求が受け付けられた日時)が、端末ID(台番号や情報収集端末装置5に付与されたネットワークアドレス等の情報収集端末装置5に唯一に設定された固有番号)に関連して登録されている。
なお、図19(a)に示すテーブルの第2行目と第5行目とは同一の端末IDに関するINDEXが登録されているが、遊技機IDが異なることから、同一場所に設置された異なる遊技機のものであり(すなわち、ある設置場所で遊技機が入れ替えられており)、異なるINDEXが付与されている。また、第3行目と第5行目には同一の遊技機6(同一の遊技機ID)に関するINDEXが登録されているが、端末IDが異なることから、異なる場所に設置された同じ遊技機(異なる情報収集端末装置5に接続される遊技機)のものであり(すなわち、ある遊技機の設置場所が移動しており)、異なるINDEXが付与されている。すなわち、本発明では、遊技機6又は情報収集端末装置5の少なくとも一方が異なると、異なるINDEXが付与される。つまり、INDEXは、遊技機6と情報収集端末装置5との特定の組み合わせに対して付与されることになる。
図19(b)は、遊技用管理装置1が収集した遊技情報収集データテーブルを示す。遊技情報はINDEXに対応して複数種類のデータ(遊技情報1、遊技情報2、遊技情報3、…、具体的には、それぞれ、アウト玉数、賞球数、大当り回数など)が収集される。例えば、図19(b)に示すテーブルの第3行目と第5行目とは同一の遊技機6に関する遊技情報であるが、遊技機6の設置場所が異なることから、異なるINDEXが付与されているので(図19(a)参照)、異なる(不連続な)遊技情報として収集されている。また、例えば、図19(b)に示すテーブルの第2行目と第5行目とは同一の情報収集端末装置5に関する遊技情報を示すが、情報収集対象の遊技機6が異なるため、異なるINDEXが付与されているので(図19(a)参照)、異なる(不連続な)遊技情報として収集されている。
そして、遊技用管理装置1では遊技機IDに基づいて、抽出したINDEXに対応した複数の遊技情報を関連付けて集計された遊技情報を図19(c)に示す。図19(b)に示すテーブルの第3行目と第5行目との遊技情報は、同一の遊技機6に関するものであることが遊技機IDによって分かるので、複数のINDEXに関連して集計された遊技情報を一連の遊技情報として再集計することができる。
従来、遊技機が遊技場内で設置場所を変更した場合には、設置位置変更前に収集した遊技情報と設置位置を変更後の遊技情報とをリンクして一連の遊技情報として集計することが容易でなかったが、このように遊技機IDにより遊技情報をリンクすることが容易になった。したがって、遊技場内で頻回な遊技機の設置場所変更があっても、容易に一連の遊技情報を生成できるため、遊技機の性能を十分なデータで分析、把握可能になる。また、遊技機IDを有する遊技機がありながら、遊技機IDを持たない遊技機が存在するために、遊技機IDでの遊技情報の関連付けのメリットを見出しがたかった遊技場にとっても、全ての遊技機で遊技機IDによる遊技情報の関連付けのメリットを享受できるようになった。
図20は、本発明の実施の形態の遊技システムの処理を示すタイミング図である。
図20において、T2は開店時間を、T3は閉店時間を示す。情報収集時間は、営業時間を含む時間として設定されており、遊技場の係員が、開店に先立って遊技用管理装置1に営業開始を指示することによって情報の収集を開始する(T1)。また、閉店後全ての遊技者が退場し、遊技機6及び遊技関連機器(計数機7、券売機8、金庫9等)の稼動が停止したら、遊技場の係員が遊技用管理装置1に営業終了を指示することによって情報の収集を終了する(T4)。なお、一営業単位は、一日の営業開始(T1)から営業終了(T4)までで、開店時間(T2)より早く開始し、閉店時間(T3)より遅く終了する。なお、営業開始時間(T1)と営業終了時間(T4)とを適宜設定することで、週又は月等の複数営業単位での集計を可能としたり、所定時間単位(例えば、1時間単位)で集計することもできる。
遊技機6の電源が投入され遊技機6から何らかの信号が出力される(遊技機の稼動を検出)と、情報収集端末装置5は、遊技機6に遊技機ID(チップIDまたは識別情報)を要求する。そして、遊技機6から取得した遊技機ID($$$$$$$$)を用いて、遊技用管理装置1からINDEX(GGHHIIJJKKLL)を取得する。このとき、遊技用管理装置は、遊技機IDと端末IDとINDEXとを関係付けているので、INDEXにより遊技機が特定可能になる。
そして、情報収集端末装置がINDEXに関連付けて遊技情報を収集することで、遊技用管理装置は、遊技機毎に収集される遊技情報を特定することができる。
その後、情報収集端末装置5は、遊技用管理装置1からの営業開始指示を受信すると、遊技機6に遊技機IDを要求する。そして、遊技機6から取得した遊技機ID($$$$$$$$)が情報収集端末装置5に記憶されている遊技機ID($$$$$$$$)に等しいので、遊技用管理装置1に対してINDEXを要求しない。
このようにして、所要のタイミングで遊技機IDと端末IDとの整合を確認するため、INDEXに関係付けた遊技情報の信頼性を高めることができる。
こうして、チップIDのない遊技機6’に固有の識別情報を付与する遊技機識別装置400を付加することで、チップIDを備えた遊技機6が混在する場合においても、全ての遊技機が遊技機IDとして、チップIDあるいは識別情報を備えることになるので遊技場内での集計処理を円滑に行うことができるのである。
<第5実施形態>
図21は、前記第1または第2実施形態において、遊技用管理装置1が識別情報を付与する場合の遊技システムの処理を示すタイミング図である。
遊技用管理装置1には、チップIDのない遊技機6’に付加した遊技機識別装置400へ付与した識別情報を管理する識別情報データベース320を備え、遊技機識別装置400からの初期化要求に基づいて識別情報を付与するもので、遊技機識別装置400は、付与された識別情報を不揮発性の記憶素子で構成されたメモリ421に書き込んで保持するものである。
まず、初期化を行う遊技機6’の遊技機識別装置400のリセットスイッチ424を操作する(S201)。これにより遊技機識別装置400の制御部420は、識別情報の初期化を要求したと判定して、情報収集端末装置5に対して識別情報初期化要求を送信する(S202)。
識別情報の初期化要求を受けた情報収集端末装置5は、遊技用管理装置1に対して識別情報の発行要求を行う(S203、204)。
情報収集端末装置5から識別情報の発行要求を受けた遊技用管理装置1は、識別情報データベース320を参照して遊技場内でユニークな識別情報を発行する。そして、情報収集端末装置5から端末IDを取得するとともに、この端末IDと発行した識別情報を一組として識別情報データベース320に保存する(S205、S206)。そして、発行を要求した情報収集端末装置5に対して識別情報を通知する(S207)。
遊技用管理装置1から識別情報を通知された情報収集端末装置5は、遊技機6’の遊技機識別装置400に対して識別情報を通知する(S208、S209)。
新たな識別情報を受信した制御部420は、メモリ421に識別情報を格納し(S210、S211)、以降この識別情報を遊技機6’の遊技機IDとして送信する。
こうして、遊技用管理装置1が遊技機識別装置400の要求に応じて識別情報を発行することで、確実にユニークな識別情報を発行することが可能となり、識別情報を重複なく管理することができるとともに、遊技機識別装置400を容易に再利用することが可能になる。また、手動で遊技機識別装置400に識別情報を設定する場合に比して識別情報が重複する設定ミスを排除でき、より信頼性の高い遊技システムを構築することが可能となる。
<第6実施形態>
図22、図23は第6の実施形態を示し、遊技機識別装置400に手動で設定された識別情報の使用について、遊技用管理装置1が認証を行う場合を示し、図22は認証処理における遊技システムの処理を示すタイミング図で、図23は遊技機識別装置400の構成図である。
まず、図23の遊技機識別装置400は、前記第3実施形態の遊技機識別装置400に、遊技用管理装置1に認証を要求する確認スイッチ427と、遊技用管理装置1からの認証情報を伝達するLED428を備えたものである。LED428は、遊技用管理装置1からの認証結果が使用許可であれば許可を示す所定の状態で発光(例えば、緑色に点灯)し、認証結果が不許可であれば不許可を示す所定の状態で発光(例えば、赤色で点滅)するものである。
ここで、設定スイッチ426は、例えば、図24で示すように、識別情報を48ビットのアドレスで設定する場合、下位44ビットについて遊技場内で設定可能なアドレス(識別情報可変部)とし、上位4ビットは通信機能を備えた遊技用マイクロコンピュータ101のチップIDと重複しないアドレスに固定(識別情報固定部)されている。なお、設定する遊技機6’の台数が少ない場合には、任意に設定可能なアドレスを16ビットなどとして、上位32ビットはチップIDと重複しない固定アドレスとしてもよい。
次に、遊技用管理装置1の識別情報データベース320は、遊技機6及び6’の遊技機識別装置400に設定された識別情報を管理するものとする。また、識別情報データベース320には、遊技用管理装置1に設定された識別情報固定部が格納されていて、チップIDと識別情報との重複がなきよう管理される。
次に、図22のタイミングについて説明する。まず、初期化を行う遊技機6’の遊技機識別装置400の確認スイッチ427を操作する(S301)。これにより遊技機識別装置400の制御部420は、識別情報の認証を要求したと判定して、情報収集端末装置5に対して識別情報を送信する(S302)。
識別情報を受信した情報収集端末装置5は、遊技用管理装置1に対して識別情報の認証要求を行うため識別情報(可変部)を送信する(S303、S304)。
情報収集端末装置5から識別情報を受けた遊技用管理装置1は、識別情報データベース320を参照して、受信した識別情報(可変部)と予め設定されている識別情報(固定部)とで表される識別情報が遊技場内でユニークな識別情報であるか否かを判定する(S305、S306)。
そして、重複する識別情報があれば、識別情報の使用を不許可と判定して、不許可の通知を発行する(S307、S308)。情報収集端末装置5は不許可の通知を受信すると(S309)、不許可の通知を遊技機識別装置400へ通知する(S310)。そして、遊技機識別装置400はLEDを所定の状態(赤色点滅)で発光制御し、操作者に現在の認証情報の設定は使用できない旨を報知する(S311)。
一方、重複する識別情報がなければ、識別情報の使用を許可と判定して、通知された識別情報を識別情報データベース320に登録する(S307、S312)。ついで、情報収集端末装置5に対して許可の通知を発行する(S313)。
情報収集端末装置5は使用許可の通知を受信すると(S314)、使用許可の通知を遊技機識別装置400へ通知する(S315)。そして、遊技機識別装置400はLEDを所定の状態(緑色点灯)で発光制御し、操作者に現在の認証情報の設定が使用できる旨を報知する(S316)。
こうして、設定スイッチ426による手動で識別情報を設定した場合でも、遊技用管理装置1による認証を行うことで、確実にユニークな識別情報を設定することが可能となり、識別情報を重複なく管理することができるとともに、遊技機識別装置400を容易に再利用することが可能になる。また、遊技機識別装置400の構成を簡易にできるので、信頼性の高い遊技システムを安価で構築することが可能となる。
なお、使用不許可を通知したにもかかわらず、使用が行われた場合には、重複した識別情報による遊技情報への関係付を行わず、ワンタイム(使い捨て)あるいは特定の識別情報に置換して遊技情報との関係付を行うようにして、後に訂正操作を促すようにしてもよい。そうすれば、重複することとなるもう一方の識別情報での遊技情報の関係付が適当に行なえなくなることを防止できる。
<第7実施形態>
図25は第7の実施形態を示し、遊技機識別装置400に手動で識別情報を設定する場合のアドレス範囲を示す説明図である。
前記遊技機識別装置400では、前記第3ないし第5実施形態のように、設定スイッチ426による手動設定で識別情報を設定する場合、通信機能を有する遊技用マイクロコンピュータ101のチップIDと重複しないように識別情報を設定する必要がある。
一般に、遊技用マイクロコンピュータ101に設定されているチップIDは、マイクロコンピュータ101の種別を示す領域と、個別情報をユニークに示す領域とに設定されていて、例えば、チップIDの上位nビットはマイクロコンピュータ101の種別を示し、残りの下位ビットで個別情報を示す。
なお、簡潔に説明するために上位、下位で区切った例を示したが、遊技用チップのチップIDの仕様に基づいて、任意の区切りで固定領域と可変領域とを設定するようにしてもよい。
そして、遊技場内で識別情報を設定可能な遊技機識別装置400の設定スイッチ426では、上記チップIDの固定情報である上位nビットよりも長いビット数、すなわち、n+1ビット以上をチップIDの種別を示す情報と重複しない固定情報として設定し、残りの下位ビットを遊技場内で任意に設定可能な可変情報とする。
例えば、チップID及び識別情報の長さを48ビットとし、チップIDの種別情報を16ビットとすれば、識別情報の上位17ビットを固定情報とし、下位31ビットを遊技場内で任意に設定可能な可変情報とする。
これにより、遊技機識別装置400に識別情報を設定する場合でも、チップIDに重複することなく遊技機識別装置400の識別情報を設定でき、チップIDを備えた遊技機6と、チップIDのない遊技機6’が混在する環境での識別情報の設定を重複することなく円滑に行うことができる。
特に、第3または第5実施形態のように、設定スイッチ426による手動設定で識別情報を設定する場合、通信機能を有する遊技用マイクロコンピュータ101のチップIDと遊技機識別装置400の識別情報が重複しないように識別情報を設定することが可能となって、遊技機識別装置400の製造コストを下げながらも設定作業の効率を向上させることが可能となる。
また、遊技制御を統括的に制御する遊技制御装置が有する遊技用演算処理装置に、該遊技用演算処理装置にユニークな識別情報を備える遊技機と、該遊技用演算処理装置に前記識別情報を備えない遊技機とが混在する遊技場に設置された遊技機から遊技情報を収集する複数の情報収集端末装置と、前記情報収集端末装置が収集した遊技情報を管理する遊技用管理装置と、を備えた遊技システムにおいて、
前記遊技用演算処理装置に識別情報を備えない遊技機に請求項1または至請求項2の何れかに記載の遊技機識別装置を接続し、
前記情報収集端末装置は、前記遊技用演算処理装置に備えられる識別情報または前記遊技機識別装置に設定されている識別情報を収集する識別情報収集手段と、
前記遊技機から遊技情報を収集する遊技情報収集手段と、を備え、
前記遊技用管理装置は、
前記情報収集端末装置が収集した前記識別情報と、前記遊技情報とを関係付けて記憶する関係付記憶手段を備えることを特徴とする遊技システム。
であってもよい。
この場合、遊技機6(または6’)と台番号の関係(遊技機の設置位置)が変化しても、遊技機に固有の識別番号に基づいて、異なる台番号で集計したデータをリンクすることで、遊技機の遊技情報を一貫性をもって集計することができる。
また、遊技機6に外付け、あるいは後付で識別情報を付与できるので、予め固有の識別情報を備えない遊技機6’であっても、予め識別情報を有する遊技機6と同様に取り扱うことができる。これにより、遊技場内に設置される遊技機を全て同様に取り扱うことを可能として、遊技機設置位置変更時の遊技情報のリンクのメリットを遊技場全体で享受できる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。