JP5180541B2 - 可変容量型圧縮機の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容量制御弁を備えた可変容量圧縮機の制御方法に関し、とくに、冷媒中に含まれる潤滑油を効率よくクランク室に戻すことができるようにした、二酸化炭素を冷媒として用いる車両用空調装置等に組み込まれた可変容量圧縮機にとって好適な制御方法に関する。
可変容量圧縮機のクランク室は、可動部品が数多く存在するので、一般に良好な潤滑が要求される。とくに、炭酸ガスを冷媒として用いる冷凍サイクル用圧縮機は、従来のフロンガス冷凍サイクルに比べて、冷媒中に含まれる潤滑油の分離機能を有するオイルセパレータを搭載することが多く、その場合の分離オイルは圧縮機のクランク室内に戻される場合がほとんどである。この分離オイルは、通常、吐出室からクランク室につながる通路により戻す必要がある(例えば、特許文献1)。従来のフロン冷媒の圧縮機では、分離オイルはオリフィスもしくは制御弁を介して戻している。
しかし、容量制御弁、とくに外部信号により制御される自制御型容量制御弁(以下、単に容量制御弁と呼ぶ)を介して分離オイルを戻す場合には、制御弁の特性上から潤滑油を戻せない場合がある。すなわち、容量制御弁は、例えば吐出室圧力と吸入室圧力の差圧(Pd−Ps)が所定の設定圧力になっていない場合には設定圧力に近づくまで弁は全閉になってしまい、吐出室からクランク室に通じる通路が閉じられてしまう。このため、容量制御弁を介して潤滑油をクランク室に戻す方法を採る場合、潤滑油を戻せない場合があり、貧潤滑状態のまま圧縮機を運転してしまうことがあるという問題がある。
容量制御弁が全閉状態のままで運転する場合は、高負荷時(圧縮機容量最大)の場合であり、このような場合にはとくに貧潤滑になることは避けなければならない。特に炭酸ガスを冷凍サイクルの冷媒として使用する場合、従来のフロンに比べて平均的な作動圧力が約10倍と高いために、これまでどおりの設計思想では貧潤滑のために圧縮機内での焼きつきや損傷などの不具合が起こる可能性があり、また高圧のためその不具合の度合いも大きいものとなるおそれがある。
特許第3864673号公報
このように、例えばオイルセパレータ付き可変容量型圧縮機のオイル戻し通路として、容量制御弁を介した吐出室とクランク室との連通路を利用する場合、容量制御弁が開いたときにのみオイルセパレータで分離された潤滑油がクランク室へ戻されるようになっているので、圧縮機の最大容量運転時での容量制御弁が全閉時には、クランク室へオイルが戻らずに貧潤滑状態を招くおそれがあり、貧潤滑状態に起因する各種不具合を招くおそれがある。
そこで本発明の課題は、上記のような容量制御弁を介して潤滑油をクランク室に戻すようにした構造を有する可変容量型圧縮機における問題点に着目し、可変容量型圧縮機が最大吐出容量に制御されている時にも適切に潤滑油を戻せるようにし、貧潤滑状態の発生を回避して貧潤滑状態に起因する不具合の発生を防止可能な可変容量型圧縮機の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る可変容量型圧縮機の制御方法は、吐出室−クランク室連通路の開度を調整する弁体を有し、外部信号により制御可能であり、前記弁体の開閉が電圧の変化に追従できない高周波数の制御電流によって駆動される容量制御弁を備え、冷媒中の潤滑油を容量制御弁内通路を介してクランク室に戻すようにした可変容量型圧縮機の制御方法であって、容量制御弁の弁全閉状態を検知または推定する手段を備え、弁全閉状態と判定されたときに、前記制御電流の周波数を前記高周波数から前記弁体の開閉が電圧の変化に追従できる低周波数に変えることによって容量制御弁を間欠的に開弁することを特徴とする方法からなる。
すなわち、容量制御弁が弁全閉状態に制御され、圧縮機の吐出容量が最大であることが検知または推定された場合に、容量制御弁への入力を間欠的に適度に低減する操作を行って容量制御弁を間欠的に適度に(つまり、吐出容量の制御には実質的に影響を及ぼさない程度に)開弁させるようにしたものである。これにより、これまで不可能であった最大容量時の潤滑油戻り状態を確保できるようになり、貧潤滑状態に起因する圧縮機内での焼きつきや損傷などの不具合の発生を確実に防止できるようになる。
この本発明に係る可変容量型圧縮機の制御方法においては、とくに、オイルセパレータを搭載し、容量制御弁における吐出室−クランク室連通路がオイルセパレータからのオイル戻し通路と兼用されている場合に有効である。ただし、吐出冷媒中には潤滑油が含まれているので、オイルセパレータを搭載していないタイプの圧縮機であっても、吐出室から冷媒の一部を意図的に戻すことにより、貧潤滑状態の解消が可能である。さらには、オイルセパレータを圧縮機外部に備えている場合にあっても、オイル戻し通路を容量制御弁における吐出室−クランク室連通路と兼用させる場合には、本発明方法が有効である。
また、容量制御弁の間欠的な開弁制御は各種方法によって実現可能である。例えば、容量制御弁の弁開度が、外部信号の制御入力のデューティにより制御されている場合には、デューティ100%時に(つまり、容量制御弁への制御入力がデューティ100%とされ、容量制御弁が弁全閉状態になるように制御されている時に)容量制御弁が間欠的に開弁されるようにすればよい。間欠的な開弁制御は、例えば、デューティ100%運転時に、制御入力の周波数をそれまでの高周波数(例えば、400Hz程度)から低周波数(例えば、10Hz程度)に変えて、該低周波数にてデューティを100%から低デューティ(例えば、95%程度)にすることにより、容量制御弁が間欠的に開弁される。
あるいは、可変容量型圧縮機が、クランク室内に傾斜角を可変可能な斜板を備えた斜板式可変容量型圧縮機からなる場合には、斜板の傾斜角が最大であると判定された場合に(例えば、センサー等による検出により斜板の傾斜角が最大であると判定された場合に)、容量制御弁が間欠的に開弁されるようにしてもよい。
さらには、可変容量型圧縮機が、空気通路内に配置された蒸発器を備えた冷凍回路に組み込まれている場合には、該空気通路内における蒸発器の出口空気温度が所定の設定値に満たない場合に(つまり、この場合には容量制御弁が全閉状態に制御され、圧縮機が最大容量に制御されて、蒸発器出口空気温度が所定の設定値に近づくように制御されるので、その場合に)、容量制御弁が間欠的に開弁されるようにしてもよい。
容量制御弁の間欠的な開弁制御における開弁時間は、圧縮機の吐出容量の制御に実質的に影響を及ぼさない程度に設定されることが好ましい。例えば、可変容量型圧縮機が、クランク室内に傾斜角を可変可能な斜板を備えた斜板式可変容量型圧縮機からなる場合、容量制御弁を間欠的に開弁するための容量制御弁への制御信号の入力時間が、実質的に斜板の傾斜角が反応しない時間に設定されていることが好ましい。例えば、この開弁時間がオン・オフ制御で短時間開弁させるように制御される場合には、その開弁時間自体をごく短く設定すればよい。また、上述の如く高周波数でデューティ制御している場合には、通常、容量制御弁は電圧の変化に追従できないので、上述の如く低周波数にすることにより電圧の変化に追従できるようになり、オン・オフ制御に近い制御状態とすることができる。したがって、その状態でデューティ値を低下させれば、低周波数の電圧変化に応じたごく短時間の開弁が間欠的に行われるようになる(つまり、実質的に斜板の傾斜角が反応しない間欠的な開弁時間にて容量制御弁が制御されるようになる)。
このような本発明に係る可変容量型圧縮機の制御方法は、とくに高圧で使用され、貧潤滑状態が回避されなければならない場合に、例えば、冷媒が二酸化炭素からなる場合に、特に有効な方法である。
本発明に係る可変容量型圧縮機の制御方法によれば、圧縮機のクランク室へ潤滑油を必要に応じて継続的に供給することができるようになり、弁全閉制御時であっても潤滑油を供給できるため、圧縮機における貧潤滑状態に起因する不具合の発生を確実に防止できるようになる。また、潤滑油供給路にオリフィスを別途設ける必要がないため、オリフィス詰まりの心配もない。さらに、本発明に係る制御方法は既存の容量制御弁の間欠的な開弁制御で済むので、基本的に追加部品がなく、実質的にコスト上昇を伴うことなく本発明を容易に実施できる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明に係る制御方法が適用可能な可変容量型圧縮機の一例として、例えば車両用空調装置の冷凍回路に組み込まれる可変容量型圧縮機について、図1、図2を参照して説明する。図1における可変容量型圧縮機1(図示例ではクラッチ付きの形態で示してあるが、クラッチレスの場合も含む)は、複数のシリンダボア2を備えたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の一端に設けられたフロントハウジング4と、シリンダブロック3の他端にバルブプレート5を介して設けられたリアハウジング6とを備えている。
シリンダブロック3とフロントハウジング4とによって規定されるクランク室7を横断して駆動軸8が設けられ、その中央部の周囲には斜板9が配置されている。斜板9は駆動軸8に固着されたロータ10とヒンジ式連結機構11を介して連結されており、駆動軸8に対しその傾角が可変可能になっている。なお、ロータ10と斜板9との間には斜板9を最小傾角方向に向けて付勢するコイルバネ12が装着され、また、斜板9を挟んで反対側には、斜板9をその最小傾角近傍の位置にてその傾角を増大させる方向に向けて付勢するコイルバネ13が装着されている。
駆動軸8の一端は、フロントハウジング4の外側に向けて突出したボス部14内を貫通して外側まで延在しており、電磁クラッチ15、プーリ16を備えた動力伝達装置に連結されている。なお、駆動軸8とボス部14との間には軸封装置17が挿入されており、その内部側と外部側とを遮断している。駆動軸8は、ラジアル方向にベアリング18、19を介して支持され、ロータ10を介してスラスト方向にベアリング20で支持されており、外部駆動源からの動力がプーリ16、電磁クラッチ15を介して伝達され、その動力伝達装置の回転と同期して回転可能となっている。
各シリンダボア2にはピストン21が配置され、ピストン21の圧縮機内部側の一端のくぼみ内には斜板9の外周部が収容され、一対のシュー22を介してピストン21と斜板9とが互いに連動する構成となっている。したがって駆動軸8の回転によりピストン21がシリンダボア2内を往復動することが可能となる。
リアハウジング6には、吸入室23および吐出室24が区画形成されており、吸入室23は、シリンダボア2とは、バルブプレート5に設けられた吸入孔25、図示しない吸入弁を介して連通し、吐出室24は、シリンダボア2とは図示しない吐出弁、バルブプレート5に設けられた吐出孔26を介して連通している。
リアハウジング6内には、外部信号により制御可能な容量制御弁30が設けられており、同時に本実施態様では、リアハウジング6内にオイルセパレータ40が形成されている(ただし図示の都合上、オイルセパレータ40を圧縮機外に図示してある)。容量制御弁30は、吐出室24とクランク室7とを連通する給気通路31(吐出室−クランク室連通路)の開度を弁体32の開弁制御によって調整し、クランク室7への吐出ガス導入量を制御する。容量制御弁30によりクランク室7への吐出ガス導入量を調整してクランク室圧力を変化させることにより、斜板9の傾角を制御し、それによって圧縮機の吐出容量を制御することができるようになっている。本実施態様では、吸入室23に連通された感圧機構33が設けられており、吐出室圧力(Pd)と吸入室圧力(Ps)との差圧(Pd−Ps)が所定の目標圧力になるように容量制御弁30の開閉制御が行われるようになっている。容量制御弁30の開閉制御のための駆動は、ソレノイド34とソレノイドロッド35を介して行われ、ソレノイド34に外部からの駆動信号が送られて容量制御弁30の開閉が所定の状態となるように制御される。ソレノイド34への通電量により電磁力が決まり、本実施態様では、PdとPsとの差圧とバランスをとるように動作される。ここで、制御電流Iに対するPd−Ps差圧特性は例えば図2に示すように表すことができる。
オイルセパレータ40は、導入孔41から導入されてきた吐出室24からの冷媒ガスを分離室42内に導き、例えばガス排出パイプ43周りに旋回流を生じさせて冷媒ガス中に含まれている潤滑油を分離して、下方のオイル貯留室44に貯留する。潤滑油の大半が分離された冷媒ガスは、ガス排出パイプ43内を通して図示しない吐出ポートへと送られ、圧縮機外部へと吐出されて冷凍回路中へ送り出される。オイル貯留室44は、容量制御弁30へと連通されており、オイルセパレータ40からのオイル戻し通路が、前述の吐出室24とクランク室7とを連通する給気通路31(つまり、吐出室−クランク室連通路)と兼用されている。このオイル戻し通路においては、容量制御弁30が開弁された時にのみ、つまり、弁体32が開いた時にのみ、潤滑油がクランク室7へと戻されるようになっている。
圧縮機の吐出容量は、例えば車両搭載のECUからの目標設定値に対して動作をする。例えば現在の車室内温度が30℃と高く、25℃まで下げたいとする場合には、圧縮機への容量制御信号を変化させて吐出容量を上昇させようとする。ここで、外部信号により制御されている圧縮機に着目すると、圧縮機は目標値に達していない限り入力信号が上積みされ、吐出容量を上昇していく。圧縮機運転を続けて行き、次第に所定の温度に達すれば、今度は吐出容量を減少させて目標値より下がらないように調整が始まる。つまり、入力信号の上積みが中止されて圧縮機はある斜板角度に保持するように制御される。このときの弁開度を説明すると、圧縮機の吐出容量が目標値に達していない場合は、容量制御弁30は全閉状態とされ、吐出室24からクランク室7への給気はなくなる(斜板9が最大の状態で運転をする)。目標値に達した場合は、斜板9の傾斜角をある角度に保持するように容量制御弁30が開き始める。夏季の渋滞走行などに代表される高負荷時などには所定の目標値になかなか下がらないことがある。そのような場合には、圧縮機は斜板最大傾角状態(つまり、圧縮機の最大容量状態)で長時間運転されることになる。つまり容量制御弁30は全閉状態のまま長時間運転することになる。本実施態様のように容量制御弁30が開いたときに吐出室24からクランク室7へガスが流れることを利用してオイルセパレータ分離オイルをクランク室7に戻すようにした構成の場合、弁全閉時は潤滑油がクランク室7に戻らなくなってしまう。
本発明では、このような容量制御弁30が全閉状態に制御されようとする場合においても、容量制御弁30を間欠的に適度に開弁させることにより、クランク室7に潤滑油を戻すことができるようになっている。この間欠的な開弁制御の一例を、図3に示したフロー図を用いて説明する。
図3に示したフローにおいては、例えば、車室内温度が初期設定され(ステップS1)、圧縮機への目標(Pd−Ps)の値が設定、決定される(ステップS2)。そして、現在の(Pd−Ps)の値が目標(Pd−Ps)の値に到達したか否かが判断され、つまり、現在の(Pd−Ps)の値が目標(Pd−Ps)の値よりもまだ小さいか否かが判断され(ステップS3)、小さい場合にはまだ目標(Pd−Ps)の値に到達しておらず容量制御弁30が全閉状態(例えば、制御入力がデュ−ティ100%の状態)であるか否かが判断される(ステップS4)。容量制御弁30が全閉状態にあると判定された場合には、潤滑油がクランク室7に戻されていないわけであるから、容量制御弁30の間欠的な開弁制御が開始される(ステップS5)。この間欠的な開弁制御が行われる場合にあっても行われない場合にあっても、容量制御弁30による圧縮機容量制御、つまり車室内温度制御(または車室内につながる空気通路に配置された冷凍回路中の蒸発器の出口空気温度)の制御は継続されている(ステップS6)。
上記容量制御弁30の間欠的な開弁制御は、例えば、圧縮機への入力信号が100%出力(容量制御弁30全閉状態)で運転している場合に間欠的に入力信号を低下させることにより行われる。開弁時間は任意に設定可能であるが、実質的に斜板9の傾斜角制御に影響を及ぼさない時間だけ、間欠的に開弁させることが好ましい。
また、斜板9の傾斜角により、斜板9が最大傾角で運転していると判断されたときに間欠的に入力信号を低下させるようにしてもよい。斜板9の最大傾角の判断は機械的に測定する方式(例えば磁石での位置検知方式)が例として採用可能である。また、斜板9が最大傾角で運転していることをセンサにより判断し、最大傾角運転と判断されたときに間欠的に入力信号を低下させることも可能である(例えば、入力電流値に対するPd−Psをセンサー値と比較することで斜板が最大傾角であると判断することも可能である)。あるいは、冷凍回路中に設けられた蒸発器出口空気温度が所定の設定値に達していないことから判断することも可能である。
このような間欠的な開弁制御における開弁制御時間は斜板9が反応しない時間(実質的に斜板9の傾斜角制御に影響を及ぼさない時間)にすることが好ましい。圧縮機の斜板9はクランク室7の圧力上昇に伴って傾斜角が減少するが、斜板9の傾斜角変更動作はヒステリシスを持つため、クランク室圧力がある値以上変化しないと反応しない。この特性を利用してあらかじめ斜板9が反応しない間欠開弁制御時間を設定するのである。
さらに、望ましい開弁制御として、周波数変更を伴う制御が挙げられる。例えば、通常電圧400Hz程度で運転しているときの容量制御弁30は電圧変化に追従できずにデューティ値に応じてある一定の開度で動作しているが、周波数を低くしていくと(例えば、10Hz程度)、電圧の変化に追従できて実質的にオン・オフ運転状態になる。このようなオン・オフ運転では、斜板9の傾きに関係なく例えばデューティ95%とすれば、間欠的な開弁動作を行わせることができ、潤滑油をクランク室7に戻すことができるようになる。一方、高周波数400Hzのままの場合には、デューティ95%としても圧力が所定の差圧になっていないと判断して弁が全閉状態を保つために潤滑油は戻らない。
本発明に係る可変容量型圧縮機の制御方法は、あらゆる可変容量型圧縮機の制御に適用可能であり、特に高圧運転される場合、例えば二酸化炭素を冷媒とする冷凍回路中に組み込まれる可変容量型圧縮機の制御に好適なものである。
本発明の一実施態様に係る制御方法が適用可能な可変容量型圧縮機の一例を示す縦断面図である。 図1の容量制御弁の特性例を示す制御電流と差圧(Pd−Ps)との関係図である。 本発明における容量制御弁の間欠開弁制御の一例を示すフロー図である。
符号の説明
1 可変容量型圧縮機
2 シリンダボア
3 シリンダブロック
4 フロントハウジング
5 バルブプレート
6 リアハウジング
7 クランク室
8 駆動軸
9 斜板
10 ロータ
11 ヒンジ式連結機構
12、13 コイルバネ
14 ボス部
15 電磁クラッチ
16 プーリ
17 軸封装置
18、19、20 ベアリング
21 ピストン
22 シュー
23 吸入室
24 吐出室
25 吸入孔
26 吐出孔
30 容量制御弁
31 吐出室−クランク室連通路
32 弁体
33 感圧機構
34 ソレノイド
35 ソレノイドロッド
40 オイルセパレータ
41 導入孔
42 分離室
43 ガス排出パイプ
44 オイル貯留室

Claims (6)

  1. 吐出室−クランク室連通路の開度を調整する弁体を有し、外部信号により制御可能であり、前記弁体の開閉が電圧の変化に追従できない高周波数の制御電流によって駆動される容量制御弁を備え、冷媒中の潤滑油を容量制御弁内通路を介してクランク室に戻すようにした可変容量型圧縮機の制御方法であって、前記容量制御弁の弁全閉状態を検知または推定する手段を備え、弁全閉状態と判定されたときに、前記制御電流の周波数を前記高周波数から前記弁体の開閉が電圧の変化に追従できる低周波数に変えることによって容量制御弁を間欠的に開弁することを特徴とする可変容量型圧縮機の制御方法。
  2. 容量制御弁における吐出室−クランク室連通路がオイルセパレータからのオイル戻し通路と兼用されている、請求項1に記載の可変容量型圧縮機の制御方法。
  3. 可変容量型圧縮機が、クランク室内に傾斜角を可変可能な斜板を備えた斜板式可変容量型圧縮機からなり、斜板の傾斜角が最大であると判定された場合に、容量制御弁が間欠的に開弁される、請求項1または2に記載の可変容量型圧縮機の制御方法。
  4. 可変容量型圧縮機が、空気通路内に配置された蒸発器を備えた冷凍回路に組み込まれており、該空気通路内における蒸発器の出口空気温度が所定の設定値に満たない場合に、容量制御弁が間欠的に開弁される、請求項1または2に記載の可変容量型圧縮機の制御方法。
  5. 可変容量型圧縮機が、クランク室内に傾斜角を可変可能な斜板を備えた斜板式可変容量型圧縮機からなり、容量制御弁を間欠的に開弁するための容量制御弁への制御信号の入力時間が、実質的に斜板の傾斜角が反応しない時間に設定されている、請求項1〜のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の制御方法。
  6. 冷媒が二酸化炭素からなる、請求項1〜のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の制御方法。
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