JP5178155B2 - 遮水材の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば廃棄物最終処分場、貯水池などにおける遮水材の形成方法に関する。
廃棄物最終処分場や貯水池では、遮水が必要となる。例えば、廃棄物最終処分場では、廃棄物からの浸出水が外部に流出するのを防ぐ必要がある。
遮水工法としては、下地の表面に、合成樹脂などからなる遮水シートを敷設する方法が一般的である(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
遮水シートを用いる遮水工法では、遮水シートを下地に敷設し、固定釘などの固定具で下地に固定する。遮水シートの継ぎ目は、遮水性のテープで塞ぐ。
図7は、従来の遮水工法の一例によって遮水が施された廃棄物最終処分場を示すものであり、廃棄物を収容する収容部20の下地1の表面には、遮水材12が形成されている。
図6に示すように、遮水材12は、モルタルなどからなる基礎層13、不織布などからなるシート14、保護材15、樹脂からなるシート状の遮水層16、樹脂からなる保護層17が下地1上に順次形成されたものである。符号18は固定具であり、符号19はシート14の継ぎ目を塞ぐテープである。符号21は収容部20の底面であり、符号22は法面である。
特開2000−192439号公報 特開平8−319358号公報
しかしながら、上記従来工法は、斜面や凹凸面を有する被遮水地に適用する場合は、遮水性能および施工性の点で改善すべき点があった。
例えば、被遮水地の斜面の傾斜が大きいと、シートのずれが生じやすくなるため、敷設作業が難しくなり、遮水性も不十分になりやすかった。
特に、廃棄物最終処分場では、収容部の容量は法面の傾斜角度が大きいほど大きくできるため、傾斜が大きい山間部の斜面が利用されることがあるが、斜面の傾斜が大きいほどシートのずれが生じやすくなり、遮水性能および施工性の点で問題が生じやすかった。
被遮水地に凹凸が多い場合にも、シートの継ぎ目に隙間が生じやすく、遮水性能および施工のしやすさの点で改善が要望されていた。
また、図6に示す従来例では、遮水層16および保護層17が破損すると浸出水が漏れやすくなるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、遮水性能に優れ、しかも施工が容易である遮水材の形成方法を提供することを目的としている。
本発明は、被遮水地の下地の少なくとも一部に、ポリウレタン樹脂からなる遮水層を、下地接着層と緩衝層を介して形成するにあたって、前記下地接着層を塗布により形成し、その上に前記緩衝層を塗布により形成し、その上に前記遮水層を塗布により形成し、前記下地接着層は、前記下地、または前記下地上に形成された基礎層に、直接的に密着して形成し、前記下地接着層と、前記緩衝層と、前記遮水層とを、前記下地と一体に形成し、前記緩衝層は、伸びが前記遮水層より大きく、遮水層として、緩衝層とは明度が異なる色を有する材料を用い、前記遮水層を塗布した後、この遮水層の明度を測定し、測定値に基づいてその厚さを算出する遮水材の形成方法を提供する。
本発明では、前記下地接着層、緩衝層、および遮水層を吹き付けにより形成することができる。
本発明では、前記被遮水地は、底面とその周縁から立ち上がる法面を有し、前記下地接着層、緩衝層、および遮水層を含む遮水材を前記法面に形成するとともに、前記底面に、樹脂からなるシート状の遮水層を含む遮水材を形成することができる。
本発明では、遮水層として、緩衝層に比べて明度が高い色を有する材料を用いることができる。
本発明によれば、下地接着層、緩衝層、および遮水層を塗布により形成するので、シートの運搬、敷設が必要となる従来工法に比べ、安全性を高めるとともに、施工を容易にすることができる。
また、シートを使用する従来工法では、下地となる斜面の傾斜角度が大きい場合にシートのずれが問題となるが、本発明の遮水工法では、遮水材を下地に密着させて形成することができるため、下地に対する遮水材のずれは起こらず、優れた遮水性能が得られる。
本発明によれば、下地の形状に沿った遮水材を形成できるため、下地に凹凸が形成されている場合でも、遮水性能の低下が生じない。
また、継ぎ目のない連続的な遮水材を形成できるため、シートの継ぎ目における遮水が問題となる従来工法に比べ、優れた遮水性能が得られる。
さらには、下地に密着した遮水材を形成できるため、シートを使用する従来工法とは異なり、下地と遮水材との間に水が浸入することがない。したがって、落石、倒木、鳥害などにより遮水層が破損した場合でも漏水が生じにくい。
本発明は、遮水材が下地に全面にわたって密着して形成されるため、固定具によりシートを下地に固定する従来工法に比べ、下地に対する遮水材の接合強度を高めることができる。このため、廃棄物の投入などによって遮水材に大きな力が加えられても、遮水材が下地から剥離することがない。
図2は、本発明の遮水工法の第1の例によって遮水が施された最終処分場を示すものであり、廃棄物を収容する収容部10(被遮水地)の下地1の表面には、遮水材2が形成されている。
遮水材2は、収容部10の底面21および法面22に一体に形成されている。図示例では、底面21はほぼ水平に形成されており、法面22は底面21の周縁から立ち上がる傾斜面であり、底面21を囲んで形成されている。
図1に示すように、遮水材2は、モルタルなどからなる基礎層3、プライマー層4、樹脂からなる緩衝層5、樹脂からなる遮水層6、樹脂などからなる保護層7が下地1上に順次形成されたものである。
下地1は、特に限定されないが、例えば土壌、岩石である。下地は、コンクリート、鋼板などであってもよい。
以下、本発明の遮水工法の第1の例を説明する。
基礎層3は、モルタルを含むものであって、ポリマーセメントモルタル、樹脂モルタル、セメントモルタルが使用できる。ポリマーセメントモルタルは、例えば、ポルトランドセメント、早強セメント、中庸熱ポルトランドセメントなどのセメントと、硅砂などの細骨材とを含み、これらを結合するバインダーとしてポリマーエマルジョンやラテックスエマルジョンを添加したものである。ポリマーエマルジョンとしては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂などの樹脂系エマルジョン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴムなどの合成ゴム系エマルジョン、天然ゴムエマルジョンなどが使用できる。
基礎層3を形成するには、スプレーガンを用いた吹きつけによる塗布が採用できる。
強度の高い基礎層3の形成によって、プライマー層4、緩衝層5および遮水層6が破損しにくくなるため、遮水性能を高めることができる。
なお、下地1の材質や状態によっては、基礎層3の形成を省略することもできる。
次いで、基礎層3上に、プライマー層4(下地接着層)を形成する。
プライマー層4は、基礎層3に対する緩衝層5の接着性を高めるもので、基礎層3および緩衝層5との親和性を有するものが好ましく、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂を主成分とするものが好適である。なかでも特に、エポキシ系樹脂を採用すると、耐水性、耐アルカリ性、耐熱性などの点で好ましい。
プライマー層4には、セメントを添加するのが好ましい。セメントの含有率は、例えば10質量%以上とすることができる。
プライマー層4を形成するには、スプレーガンなどを用いた吹きつけによる塗布を採用するのが好ましい。
次いで、プライマー層4上に緩衝層5を形成する。
緩衝層5は、緩衝作用を有するものであって、比較的軟質の樹脂材料が好ましく、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂などを用いることができる。これらの中でも、ポリウレタン系樹脂を用いるのが好ましい。ポリウレタン系樹脂としては、一液湿気硬化型を用いてもよいし、二液反応型を用いてもよい。
緩衝層5は、硬化後の弾性率が低く、適度な柔軟性を有する材料が好ましい。柔軟性は、例えば伸びまたは弾性率によって評価することができる。伸びの測定には、例えばJIS K6251(ダンベル状3号使用)に準拠した方法を採用できる。
緩衝層5は、遮水層6より伸びが大きいことが好ましい。また、緩衝層5は、遮水層6より弾性率が低いことが好ましい。
緩衝層5によって、衝撃を吸収することができるため、遮水層6の破損を防ぎ、遮水性能を長期にわたって維持することができる。また、緩衝層5は、下地1や基礎層3の割れや変形に追従して変形可能となるため、遮水性能を高めるとともに、遮水層6の破損を防止できる。
緩衝層5は、例えば伸びが300%以上(好ましくは500%以上)のものが好ましい。
緩衝層5を形成するには、スプレーガンを用いた吹きつけによる塗布を採用するのが好ましい。具体的には、イソシアネート成分とポリオール成分を混合してなる硬化性混合物を吹きつけし、この混合物からなる塗膜を形成する方法が可能である。
緩衝層5は、プライマー層4を介して基礎層3に対して密着して形成されるため、基礎層3に強固に接合する。
次いで、緩衝層5上に遮水層6を形成する。
遮水層6としては、ポリウレタン系樹脂が使用される。ポリウレタン系樹脂としては、一液湿気硬化型を用いてもよいし、二液反応型を用いてもよい。
遮水層6の厚さは、0.5mm以上、好ましくは1mm以上、さらに好ましくは2mm以上とすることが好適である。厚さをこの範囲とすることによって、遮水性を高めるとともに、耐候性、耐衝撃性を向上させ、長期にわたり優れた遮水性能を得ることができる。
遮水層6の伸びは、例えば200%以上300%未満である。
基礎層3、プライマー層4、緩衝層5および遮水層6は、それぞれ隣接する層と隙間なく密着しているため、遮水層6は、基礎層3、プライマー層4および緩衝層5を介して下地1に密着して形成されていることになる。
なお、基礎層3を設けない場合には、遮水層6は、プライマー層4および緩衝層5を介して下地1に密着して形成される。
遮水層6としては、緩衝層5とは明度が異なる色を有する材料を使用するのが好ましい。
これによって、外観上、遮水層6は、厚さに応じた色を呈することになる。
例えば、緩衝層5の色より明度が高い色(すなわち薄い色)を有する遮水層6を用いる場合には、遮水層6が薄く形成されていると、緩衝層5が透けて見えることから遮水層6は濃い色を呈する。遮水層6が十分な厚さとなると、緩衝層5が隠蔽され、遮水層6は薄い色を呈するようになる。
このように、外観上、遮水層6が厚さに応じた色を呈するため、目視により遮水層6の厚さを判定でき、厚さ管理が容易になる。このため、十分な遮水性能をもつ遮水層6を効率よく形成できる。
遮水層6は、明度測定装置、例えば色彩計、色差計を使用して明度を測定し、測定値に基づいて厚さを算出することもできる。
具体的には、遮水層の厚さが異なる複数のサンプルを作製し、遮水層の明度を測定して明度と遮水層の厚さとの関係を取得しておく。現場で施工した遮水層の厚さは、遮水層の明度の測定値と、前述の取得された明度と遮水層の厚さとの関係から算出できる。
この方法によれば、厚さを正確に検出できるため、精度の高い厚さ管理が可能である。
また、遮水層6を破壊せずに厚さを検出できるため、遮水性能を低下させることがなく、しかも測定が容易である。
遮水層6は、充填材を含んでいてもよい。充填材によって硬化時における収縮を低減し、硬化後の硬度を高めることができる。充填材としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、ケイ藻土などが使用できる。
遮水層6を形成するには、スプレーガンを用いた吹きつけによる塗布を採用するのが好ましい。具体的には、イソシアネート成分とポリオール成分を混合してなる硬化性混合物を吹きつけし、この混合物からなる塗膜を形成する方法が可能である。
次いで、遮水層6上に、保護層7を形成する。
保護層7としては、アクリルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂などの塗料が挙げられる。
保護層7の形成によって、紫外線による遮水層6の劣化を防ぐことができる。
保護層7を形成するには、スプレーガンを用いた吹きつけによる塗布を採用するのが好ましい。
なお、環境条件によっては、保護層7を省略することもできる。
本発明の遮水工法によれば、プライマー層4、緩衝層5、遮水層6を、塗布(例えばスプレーガン等による吹きつけ)により形成するので、シートの運搬、敷設が必要となる従来工法に比べ、安全性を高めるとともに、施工を容易にすることができる。
また、シートを使用する従来工法では、処分場の法面の傾斜角度が大きい場合にシートのずれが問題となるが、上記遮水工法では、遮水材2を下地1に密着させて形成することができるため、下地1に対する遮水材2のずれは起こらず、優れた遮水性能が得られる。したがって、法面22の傾斜角度が大きい収容部10においても好適に利用できる。
本発明の遮水工法によれば、法面22の形状に沿った遮水材2を形成できるため、法面22に凹凸が形成されている場合でも、遮水性能の低下が生じない。
また、継ぎ目のない連続的な遮水材2を形成できるため、シートの継ぎ目における遮水が問題となる従来工法に比べ、優れた遮水性能が得られる。
さらには、下地1に密着した遮水材2を形成できるため、シートを使用する従来工法とは異なり、下地1と遮水材2との間に水が浸入することがない。したがって、落石、倒木、鳥害などにより遮水層6が破損した場合でも、外部への漏水が生じにくい。
また、法面22だけでなく底面21も含めた収容部10全体をカバーする遮水材2を形成できるため、漏水を確実に防ぐことができる。
本発明の遮水工法は、遮水材2が下地1に全面にわたって密着して形成されるため、固定具によりシートを下地に固定する従来工法に比べ、下地1に対する遮水材2の接合強度を高めることができる。
例えば、図6、図7に示す従来工法において、固定具18の引き抜き強度を1.5kN/本とし、使用本数を10本/mとすると、下地に対するシートの接合強度は15kN/mとなる。これに対し、本発明の工法では、下地1に対する遮水材2の接合強度は、例えば約2300kN/mとなる。
このため、廃棄物の投入によって遮水材2に大きな力が加えられても、遮水材2が下地1から剥離することはなく、優れた遮水性能を維持できる。
また、固定具によりシートを下地に固定する従来工法では、シートのずれを防ぐため、重量の大きい固定工をシート上に形成することが行われているが、本発明では、遮水材2にずれが生じることがないため、固定工は不要であり、施工が容易である。
さらには、法面22の傾斜角度が大きい場合でも施工が容易であるため、収容部10の占有面積(平面視したときの面積)を小さくできる。従って、処理が必要な浸出水の量を少なくでき、コスト面で有利となる。
本発明では、基礎層3がない場合でも、同様に、下地1に密着して強固に接合した遮水材2を形成でき、優れた遮水性能を得ることができる。
なお、上記各層の形成方法としては、スプレーガンによる吹きつけによる塗布が好適であるが、ローラーを用いた塗布など、他の塗布方法も可能である。
図3および図4は、本発明の遮水工法の第2の例によって遮水が施された最終処分場を示すものであり、収容部10の下地1の表面には、遮水材32が形成されている。
なお、以下の説明において、図1および図2に示す遮水材2と共通の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
遮水材32は、底面21に形成された底面遮水材32aと、法面22に形成された法面遮水材32bとから構成されている。
図3に示すように、底面遮水材32aは、基礎層3、不織布などからなる保護マット24、導電材25、シート状の遮水層16、保護層7が下地1上に順次形成されたものである。符号18は固定具である。
保護マット24としては、例えば、長繊維または短繊維の不織布、反毛フェルトなどが使用できる。
導電材25としては、導電性を有する材料からなる不織布やネットなどが使用できる。
遮水層16は、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などからなり、シート状に形成されている。
底面遮水材32aを形成するには、基礎層3を形成した後、保護マット24、導電材25、遮水層16を順次敷設し、その上に保護層7を形成する。
遮水層16は、複数の樹脂シートを端部どうしが重なり合うように敷設することで形成できる。樹脂シートの重なり部分(継ぎ目部分)は、樹脂シートどうしを溶着、または接着することによって漏水を防ぐことができる。
なお、底面遮水材32aは、シート状の遮水層16を用いたものであればよく、その構成は図示例に限定されない。例えば、基礎層3、保護マット24、導電層25、保護層7のうち1または2以上を備えない構成も可能である。
法面遮水材32bは、図1および図2に示す遮水材2と同様の構成である。
法面遮水材32bの下端部は、底面遮水材32aの上に重なって一体化していることが好ましい。法面遮水材32bと底面遮水材32aとの重なり部分であるラップ部33の幅は、できるだけ広くするのが好ましく、十分な遮水性を得るには、25mm以上が好適である。
法面遮水材32bが重なる部分の底面遮水材32aの表面には、プライマーを塗布するのが好ましい。これによって、法面遮水材32bと底面遮水材32aとの接合強度を高めて一体化し、この部分の遮水性を高めることができる。プライマーとしてはポリウレタン系樹脂が好ましく、例えばEBプライマー(株式会社ダイフレックス製)が使用できる。
法面遮水材32bが重なる部分の底面遮水材32aの表面には、プライマー塗布に先だって、研磨処理を施すと、法面遮水材32bに対する接着強度を高めることができる。
なお、図示例では、ラップ部33は、法面遮水材32bが底面遮水材32a上に重なっているが、逆に、底面遮水材32aが法面遮水材32b上に重なって一体化していてもよい。
この遮水材32は、比較的安価なシート状の遮水層16を有する底面遮水材32aを用いたので、低コスト化を図ることができる。
また、法面22には、遮水材2と同様の構成の法面遮水材32bを用いるので、上述のように、施工を容易にするとともに、優れた遮水性能が得られる。
なお、図3および図4に示す例とは逆に、シート状の遮水層16を有する遮水材32aを法面に設け、図1および図2に示す遮水材2と同様の構成の遮水材を底面に設けてもよい。
廃棄物最終処分場は、廃棄物を埋め立て処分する施設であり、通常は、乾燥、脱水、焼却、破砕などにより減量化された廃棄物が埋め立てされる。
廃棄物は、産業廃棄物と一般廃棄物に分けられる。産業廃棄物とは、工場などの事業活動から排出される廃棄物の中で、燃えがら、汚泥、廃プラスチックなど、法律で定める20種類の廃棄物に該当するものをいう。一般廃棄物とは、産業廃棄物に該当しないすべての廃棄物(家庭のごみ、オフィスから出る紙くずなど)をいう。
本発明は、産業廃棄物と一般廃棄物のいずれを対象とする処分場にも適用可能である。
最終処分場としては、管理型、遮断型、安定型がある。管理型は、有害物は含まないが、生分解等により、処理を要する浸出水が生じる可能性がある廃棄物(汚泥、燃え殻、煤塵、木くずなど)を対象とする。遮断型は、重金属、PCBなどの有害物を含む廃棄物(汚泥、燃え殻、煤塵など)を対象とする。安定型は、生化学的に比較的安定な廃棄物(廃プラスチックなど)を対象とする。
本発明は、管理型、遮断型、安定型のいずれにも適用できるが、特に、浸出水の漏出が問題となりやすい管理型に適用した場合に、その特性が発揮される。
なお、本発明の適用先は廃棄物最終処分場に限定されず、例えば貯水池、屋外保管施設等にも適用できる。
(1)耐候性試験(JIS K5400に準拠)
試験片上に遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)を形成し、その上に保護層7(ダイフレックス製レジトップ)(0.2kg/m)を形成した。
サンシャインウェザオメータおよびキセノンランプを使用した耐候性試験を実施した後、遮水層6の引張強さおよび伸びを測定し、試験開始時(0hr)に対する変化率(%)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0005178155
表1より、遮水層6の機械的特性に劣化は見られないことがわかる。
(2)耐水性試験
試験片上に遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)を形成し、これを20℃の条件で5ヶ月間、水に浸漬させた。
その結果、遮水層6に外観の異常はなかった。また、試験開始時からの重量の増減は5%以内であり、重量の変化も小さかった。
(3)耐熱性試験
試験片上に遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)を形成し、これを80℃の条件で5ヶ月間、水に浸漬させた。
その結果、遮水層6に外観の異常はなかった。また、試験開始時からの重量の増減は5%以内であり、重量の変化もほとんど見られなかった。
(4)耐薬品性試験
試験片上に遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)を形成し、これを20℃の条件で5ヶ月間、10%硫酸に浸漬させた。
その結果、遮水層6に外観の異常はなかった。また、試験開始時からの重量の増減は5%以内であり、重量の変化も小さかった。
10%硫酸に代えて、10%塩酸、飽和水酸化カルシウム水溶液、10%水酸化ナトリウム水溶液を使用して同様の耐薬品性試験を行った結果、いずれの場合も遮水層6に外観の異常はなかった。また、試験開始時からの重量の増減は5%以内であり、重量の変化も小さかった。
(5)耐衝撃性試験
試験片上に遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)を形成し、これを水密性試験(JIS A1404に準拠)に供した。その結果、981kPaの条件で水密性が確認された。
クラックを有する試験片を用いて水密性試験を実施したところ、この場合でも981kPaの条件で十分な水密性が得られた。
また、遮水層6に、JASS8に準拠した耐衝撃性試験を実施した後、水密性試験を行った結果、981kPaの条件で十分な水密性が得られた。このことから、遮水層6は耐衝撃性の点で優れていることが確認された。
(6)耐久性試験
試験片上に基礎層3(モルタル)、プライマー層4(ダイフレックス製レジプライマーPW−F(セメント25%添加))(0.4kg/m)、緩衝層5(ダイフレックス製レジテクトT−50N)(1.0kg/m)、遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)(2.0kg/m)、保護層7(ダイフレックス製レジトップ)(0.2kg/m)を形成し、これを次に示す2つの劣化処理に供した。
(A)劣化試験1:JIS K5600−7−7(キセノンランプ法I・サイクルA、2500時間)に準拠。
(B)劣化試験2:条件1(−30℃、30時間)、条件2(60℃、Ca(OH)水溶液に浸漬(全没)、3時間)、条件3(23℃、Ca(OH)水溶液に浸漬(半没)、18時間)を30サイクル繰り返す。
劣化試験1、2を実施した後、試験片に対する遮水材2の接着強度を測定した。結果を表2に示す。
同様にして、劣化試験を経ていない試験片についても接着強度を測定した。結果を併せて表2に示す。
Figure 0005178155
表2より、本発明による遮水材が優れた耐久性を有することがわかる。
(7)遮水層の厚さと明度との関係
上記耐久性試験と同様にして、試験片上に基礎層3、プライマー層4、緩衝層5、遮水層6(ダイフレックス製プラマックス2005)を形成した。遮水層6は、緩衝層5の材料より明度が高い色を有する材料からなる。
遮水層6の明度を測定した。明度測定装置としては、ミノルタ社製の色差計CR−10(試験1)、BYK社製の色彩計カラーガイド(試験2)を使用した。
図5は、遮水層6の厚さと明度の測定値との関係の一例を示すグラフである。
遮水層6の厚さと明度測定値との間に明確な相関が見られることから、明度の測定値に基づいて、厚さを算出できることがわかる。
本発明の遮水工法の一例によって形成された遮水材の構造を示す図である。 本発明の遮水工法の一例によって遮水がなされた処分場を示す概略構成図である。 本発明の遮水工法の第2の例によって形成された遮水材の構造を示す図である。 本発明の遮水工法の第2の例によって遮水がなされた処分場を示す概略構成図である。 遮水層の厚さと明度の測定値との関係の一例を示すグラフである。 従来の遮水工法の一例によって形成された遮水材の構造を示す図である。 従来の遮水工法の一例によって遮水がなされた処分場を示す概略構成図である。
符号の説明
1・・・下地、2・・・遮水材、3・・・基礎層、4・・・プライマー層(下地接着層)、5・・・緩衝層、6・・・遮水層、7・・・保護層、10・・・収容部(被遮水地)。

Claims (4)

  1. 被遮水地の下地の少なくとも一部に、ポリウレタン樹脂からなる遮水層を、下地接着層と緩衝層を介して形成するにあたって、
    前記下地接着層を塗布により形成し、その上に前記緩衝層を塗布により形成し、その上に前記遮水層を塗布により形成し、
    前記下地接着層は、前記下地、または前記下地上に形成された基礎層に、直接的に密着して形成し、
    前記下地接着層と、前記緩衝層と、前記遮水層とを、前記下地と一体に形成し、
    前記緩衝層は、伸びが前記遮水層より大きく、
    遮水層として、緩衝層とは明度が異なる色を有する材料を用い、
    前記遮水層を塗布した後、この遮水層の明度を測定し、測定値に基づいてその厚さを算出することを特徴とする遮水材の形成方法
  2. 前記下地接着層、緩衝層、および遮水層を吹き付けにより形成することを特徴とする請求項1に記載の遮水材の形成方法
  3. 前記被遮水地は、底面とその周縁から立ち上がる法面を有し、
    前記下地接着層、緩衝層、および遮水層を含む遮水材を前記法面に形成するとともに、前記底面に、樹脂からなるシート状の遮水層を含む遮水材を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の遮水材の形成方法
  4. 遮水層として、緩衝層に比べて明度が高い色を有する材料を用いることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の遮水材の形成方法
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