JP5177956B2 - 純度・白色度の高い天日塩の費用効果の優れた生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、品質を高めた天日塩を塩田において直接的に生産する、費用効果の優れた生産方法に関する。より具体的には、本方法は、濃縮した塩水をミョウバンによって処理して浮遊不純物を凝集させ、結果として生じる浄化された塩水を使用して、カルシウムおよび硫酸塩の不純物が大幅に減少しかつ白色度が高められた天日塩を生産することに関する。
世界の塩の生産量は、年間2億トンを超えている。生産された塩の約60%は産業用途に使用され、その主たる消費者は、塩素アルカリおよびソーダ灰産業である。これらの産業では工業グレードの高品質の塩が好まれる。なぜなら、そのような塩を使用することにより、塩水の浄化費用と廃液の発生量とが減少するためである。40%の塩は人間に消費され、この用途では、高い白色度は、消費者に大きくアピールし、ヨウ素添加食塩におけるヨード化剤(iodizing agent)の安定性を高めることもできる。
天日塩は、海の塩水、地下塩水(sub-soil brine)、および湖の塩水を使用して生産される。そのような塩水から生産される塩は、Ca2+、Mg2+、SO 2−、重金属などの不純物によって必ず汚染されている。さらに、この塩は、望ましい程度より白さが低い傾向にある。したがって、より純粋な天日塩を費用効果の優れた方法で生産する手段を案出することは、非常に重要である。
参考文献として、D. Elliottによる論文「Primary Brine Treatment Operations」(1999 Eltech Chlorine/Chlorate Seminar on Technology Bridge to the New Millenium, Ohio, 13 Sep 1999)では、塩素アルカリの製造における、塩の純度の重要性と、重金属を含む種々の汚染物質の有害な効果とが強調されている。
参考文献として、M. P. Bhatt et al.による研究論文「Rain Washing of Common Salt Heaps」(Salt Research and Industry 10(2), 1974, p13)では、塩田(solar pan)において生産される海塩には、0.16〜18%のCa、0.3〜0.4%のMgおよび0.70%のSOが含まれているのに対し、雨によって洗浄された後の塩には、0.21%のCa、0.06%のMgおよび0.60%のSOが含まれていることが報告されている。雨による洗浄によってMg不純物は減少するが、CaおよびSO不純物は、たとえ洗浄を繰り返しても、収穫される塩から減少させることはできない。それどころか、Caの濃度は、雨による洗浄後に増すことが観察されている。
論文「Washing of Strip Mined Rock and Solar Salt at Leslie Salt Corporation US」(Symposium on Salt-I, Vol.1, the Northern Ohio Geological society Incorporation, Cleveland (1961), p449-464)において、A Woodhillは、天日塩中のCa、Mg、およびSO不純物を、機械的洗浄によって減少させることができることを報告している。この方法の主な欠点は、15〜20%の塩が失われること、および大規模な設備投資が必要であることである。さらに、Caの最大低減レベルは70%であり、埋め込まれた(embedded)不純物を取り除くことは困難である。
R. B. Bhatt et al.による論文「Manufacture of Solar Salt by Series Feeding System」(Salt Research and Industry, 11, 1979, p9)では、2段階、すなわち25.5〜27°Be’および27〜29°Be’において塩を収穫する連続供給方法(a series feeding method)によって、Ca不純物の少ない天日塩を海水から生産できることが報告されている。最初の段階において収穫される塩は高品質である。これは良好な方法ではあるが、その欠点は、高レベルの低減が望まれる場合にも、カルシウムおよび硫酸塩の不純物を一定以上には減少させることができないことである。
論文「Improvement in quality of salt from in-land brine of Kharaghoda area, India」(Research and Industry, Vol. 37, March 1992, pp46-48)において、A. U. Hamidani and J. R. Sanghaviは、MgSOまたはNaSOのいずれかを加えて硫酸塩含有量を増大させ、飽和塩水において共通イオン効果を確立することによって、塩の中のCa含有量を減少させる方法を説明している。この方法の欠点は、塩のCa含有量は減少するが、MgおよびSO含有量は低減できないことである。さらに、この方法は、ロジスティックスおよび費用の観点から多くの場合に問題となる組成の変化を伴う。
Proceedings of 6th International Symposium on Salt, Vol. 2 pp.515-533に掲載された研究論文において、H. M. Patelは、NaClおよびCaSOの溶解速度の差を利用して、塩におけるCaおよびSO不純物を低減できることを開示している。この方法の主たる欠点は、溶解器および化学工程反応器などの単位操作(unit operations)を使用していることである。また、この方法では、MgおよびCaを取り除くために石灰およびソーダを加えること、およびその後に塩水を濾過することが必要とされる。
J. R. Sanghavi et al.によるインド特許第191912号「Preparation of Sodium Chloride Containing Low Ca Impurity from Sea Brine in Solar Salt Works」(インド公報に記載)では、多糖類添加物、すなわち50〜150ppmの濃度のデンプンを濃縮塩水に加えることによって、塩におけるカルシウム不純物をCa2+として0.05〜0.1%未満に低減できることが主張されている。この方法の欠点は、手間と時間の両方がかかる熱いデンプン溶液を加えることが必要であること、および何度か繰り返して加える必要があることである。また、塩中の他の不純物に対するこの処理の影響が何ら記載されていない。また、観察される効果の原因が全く説明されていない。
S. Mishra et al.による米国特許第6812011号「An Improved Process for the Removal of Ca ions from the Brine by Marine Cyanobacteria」(2004年11月2日)では、特定の種類の海洋シアノバクテリアにより塩水中のCaを取り除くことによって、Ca不純物が減少した食塩を海の塩水/地下塩水から生産できることが主張されている。この方法の欠点は、この方法は小規模な塩田において実証されているが、規模を拡大することは容易ではないことである。
R. N. Vohra et al.による米国特許第6776972号「A Process for Recovery of Common Salt and Marine Chemicals from Brine in Integrated Manner」(2004年8月17日)では、ソルベー法の蒸留廃水などの安価なCaCl源によって、塩の結晶化の前に塩水を強制的に脱硫することによって、高純度の食塩および海洋化学物質を統合された方法において(in an integrated manner)回収できることが主張されている。この方法は、あらゆる種類の塩水に良好に適用され、大規模に実施することもできる。しかしながら、主たる欠点は、ほとんどの製塩所(salt works)では、付近においてそのような塩化カルシウム源を利用できないことである。この工程のもう1つの欠点は、塩化カルシウムが過剰であると、塩の品質を低下させる石膏が晶析器(crystallizer)の中で形成されうるため、晶析器において新たな塩水と脱硫された塩水とが誤って混合することがないようにする措置が必要となることである。
上と同じ特許には、地下塩水、例えばインドのグジャラート州において利用できるような地下塩水からは、海の塩水から得られる塩よりも相当に品質の低い、0.30〜0.40%ものCaを有する塩が生産されることが記載されている。
Kenny Conor et al.による英国特許出願第20020028351 20021205号「Extracting Sodium Chloride From Sea Water Using Nano Filtration」(2004年6月9日)では、ナノ濾過に適するように海水を前処理し、ナノ濾過した海水を塩化ナトリウム濃縮器および蒸留水製造器として動作する熱式脱塩プラント(thermal desalination plant)に送る方法が報告されている。濃縮された溶液から塩化ナトリウムが結晶化し、この方法により多くの産業に適する高純度の塩化ナトリウムが提供される。このように生産された塩では、塩素アルカリ産業において要求される一次および二次塩水処理の多くが不要になることが主張されている。ナノ濾過方法は、NaイオンあるいはClイオンと比較して、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、および硫酸塩イオンの除去率が高い。この方法の欠点は、大規模な設備投資および追加の単位操作が必要であり、これらは天日製塩所において食塩を単独で生産する場合には不経済となることである。さらに注意すべき点として、水へのNaClの溶解度は約35%であるのに対し、塩水への溶解度は25%にすぎず、共通イオン効果を利用して塩水へのNaClの溶解度を下げることができるが、ナノ濾過工程によって二価イオンが完全に除去されると、この利点は失われ、蒸発に要する時間が長くなる。
Albright and Wilsonによる英国特許出願第19540033194 19541116号「Improved Method of Preparing Sodium Chloride Brines of High Purity」(1956年12月19日)では、塩水に可溶なポリリン酸塩が50〜100ppmの濃度で存在する水に硫酸カルシウムによって汚染されている固体の塩化ナトリウムを溶解させることによって、硫酸カルシウム含有量の少ない塩化ナトリウム塩水が生産されることが主張されている。硫酸カルシウムの量は、ポリリン酸塩および水溶性のアルカリ土類金属化合物(最大1%レベルの塩化カルシウム、酢酸カルシウムまたは塩化バリウムなど)の両方の存在下で固体の塩化ナトリウムを水に溶解させることによって、さらに減少することが主張されている。この方法の欠点は、天日塩の生産には適しておらず、塩を溶解させることによって得られる塩水の後処理の手段としてより適していることである。
H. W. Fiedelmanによる米国特許出願第3891297号「Crystallization of sodium chloride of reduced calcium sulfate content in presence of about 5 to about 500 ppm」(1975年6月24日)では、立方結晶形の塩化ナトリウムを生産する方法として、(1)アルカリ金属のリン酸塩を塩の水溶液と混合して、溶液における硫酸カルシウムの過飽和状態を強めるステップと、高温、減圧下において塩水を蒸発させて純粋な塩の結晶化を起こし、それに付随して、硫酸カルシウムを溶解状態に維持し、かつ、塩による硫酸カルシウムの沈殿を防止するように、チャンバから塩水を排出させ、塩水を提供するステップと、を有する供給・排出手順、または、(2)塩水を天日蒸発させて、ソルトポイント(salt point)、すなわち塩水から塩が結晶化するポイントまで濃縮し、そのポイントにおいて塩水にアルカリ金属のポリリン酸塩を加えることで溶液における硫酸カルシウムの過飽和状態を強め、従来の方法に従って塩水を処理して塩を生産する、のいずれかによる方法が記載されている。この方法では、高価な化学物質が非常に多量に加えられる。
Kamishima Hiroshi et al.による国際出願公開第2004069371号(2004年8月19日)では、不純物を選択的に吸着する吸着剤を詰めたカラムに塩化ナトリウム水溶液を通過させることによって、不純物が減少した塩化ナトリウムの結晶を塩化ナトリウム水溶液から生産できることが主張されている。この方法では、藻類の養殖に使用する人工海水(MgイオンまたはCaイオンの濃度が低い)を調製するための塩化ナトリウム組成物も提供される。この方法の欠点は、海の塩水や地下塩水などの多成分系には適用できないことである。この方法では、天日製塩所において海/地下塩水から優れた品質の塩を直接生産することに関する具体的な方策が全く提供されていない。
A. Lukes Jeromeによる米国特許第4072472号「High purity salt from high sulphate salt deposits」(1978年2月7日)では、地下の塩堆積層に対して溶解採鉱法を行い(solution mined)、カルシウムおよび硫酸塩によって汚染している塩水をソーダ灰によって処理してカルシウム化合物を沈殿させる方法が報告されている。スラリーを沈降させた後、澄んだ塩水を一連のソーラーポンド(solar ponds)において蒸発させ、高品質の塩化ナトリウムを生産する。この方法は、海/地下塩水から塩を生産する大規模な天日製塩所には経済的に実現できない。さらに、この方法では、含有カルシウムのみが塩から取り除かれる。
地表水、廃液、廃水、液体廃棄物、およびその他の様々な水源からの水においては、沈降手法によって浮遊物を取り除くことが周知である。さらに公知の方法として、沈降の条件を高めるために、鉄塩やアルミニウム塩などの凝固剤が長い間使用されてきた。ミョウバン(Al(SO18HO)は、硫酸アルミニウムの非常に安価な供給源であり、上記の目的における凝固剤として広く使用されている(K. Dentel and J. M. Gosset, J. Am. Water Works Assoc. Apr. 1988, p 187-188)。ミョウバン中の硫酸イオンは、多核錯体が形成され、それらが連結して格子(solid lattice)が形成されるときに、触媒として作用すると考えられる(A. C. Vermeulen et al. J. Colloid Interface Sci. 57, p115 (1976))。M/s Tramfloc社(米国、アリゾナ州、テンペ)からは、廃水および塩水を浄化するためのポリアクリルアミドをベースとする合成凝集剤が市販されている。
H. W. Dewittie et al.による米国特許第3647396号「Production of High Purity Salt」(1972年3月7日)では、硫酸カルシウム不純物が含まれている塩化ナトリウム源から高純度の立方結晶形の塩化ナトリウムを再結晶化させる方法として、塩化ナトリウムを再結晶化させる前に熱い塩化ナトリウム飽和塩水を凝集剤および沈降法によって処理し、溶解していない硫酸カルシウム粒子およびその他の固体浮遊物を凝集させて塩水に沈殿させた後、多効果蒸発(multieffect evaporation)を行うことによる方法であり、熱い塩水の濾過に関する従来の必要条件が排除される方法、が開発されたことが主張されている。この方法の主たる欠点は、費用、時間および労力を要する再結晶化を含むことである。また、天日製塩所において海の塩水から純粋な塩を直接生産する方法の有用性が記載されていない。
AJK Environmental Specialties社(米国、ニュージャージー州、マーチャントビル)からも、ポリアクリル酸ナトリウムのみを含んでいる架橋重合体である、アクアソーブ(Aquasorb)という名称の凝集剤が市販されている。この製品は、塩水の浄化と、CaおよびMgの除去に有効であると主張されている。Qumi International社(米国、テキサス州)からも、同様の目的のポリアクリルアミドをベースとするそのような凝集剤および凝固剤が開発されたことが主張されている。これらの凝集剤は、塩水中に残留しているCaおよびMg不純物を減少させる目的に使用され、不純物が減少した塩水は、塩素アルカリ産業やソーダ灰産業などの産業用途において直接使用される。
先行技術から明らかであるように、天日塩の生産において得られる塩の純度は、主として塩水の組成によって影響されるが、塩水管理の適切な方策、例えば、晶析器への供給および晶析器からの排出を適切な比重において行う、連続的な供給によって分別晶出(fractional crystallization)を行う、深い供給(deep charging)を行うなどによって、塩の品質を高めることができる。また、先行技術によって、上記の手段によって塩田において達成可能な天日塩の純度の限界も判明している。さらに明らかなこととして、ナノ濾過膜を通過させて二価イオンを減少させる、ポリリン酸塩を加えて石膏を過飽和状態に維持する、海洋シアノバクテリアによって処理する、デンプンによって処理する、可溶性の無機塩類(塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムなど)を加えて、塩の生産前に硫酸カルシウムを沈殿させるなどによって、塩水の組成を強制的に変化させることにより、塩の品質が高まることが報告されてきた。さらに、塩/塩水を後から純化する方法として、機械的な洗浄、再結晶化、凝集剤による処理、ナノ濾過による二価イオンの選択的な除去、化学的な純化方法が説明されてきており、これらは、一般には、天日塩の製造時ではなく川下産業において採用されている。塩田で収穫された塩を純化する目的でミョウバンおよびその他の凝集促進剤を使用することは上述したように報告されているが、天日塩の生産においてミョウバンを直接使用する試みは先行技術では言及されていない。この方法では、晶析器に供給する前に塩水を純化することによってもたらされる結果として、天日蒸発時により純度の高い形態で塩が結晶化し、このようにミョウバンによって処理された塩水から生産される塩が費用効果の高い方法によってさらに精製される、すなわち、天日製塩所において塩の山(salt heap)を水/雨水によって洗浄されることにより、特にカルシウムおよび硫酸塩不純物のレベルに関して天日塩としては過去に報告されていない純度の食塩が得られる。さらに、天日塩の生産時に塩水の清澄性を高めることによってもたらされる結晶形の変化と、塩の純度に対するその影響については、先行技術にはいかなる言及もなされていない。
本発明の主たる目的は、天日塩田において塩水をミョウバンによって処理することによる高品質の天日塩の生産を実証することである。
本発明の別の目的は、石膏および粘土(clay)などの塩水中の浮遊不純物を凝集させること、およびその結果得られる塩水のNTU計を使用して測定される清澄性を高めることとである。
本発明のさらに別の目的は、前の段階で沈殿したそのような石膏および粘土の不純物によって塩が物理的に汚染することを最小限にすることである。
本発明のさらに別の目的は、ミョウバン処理後に塩水のpHおよび組成が大きくは変化しないことを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、浄化された塩水から得られる天日塩は、不純物の核生成サイト(impurity nucleation site)の数が減少しているため、凝集化傾向が低く、結晶がより大きな立方晶形状になることを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、塩の結晶形のそのような変化による、塩の純度に対する有利な効果を実証することである。
本発明のさらに別の目的は、浄化された塩水から得られる天日塩は、向上した白色度を有することを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、深い供給、連続的な供給、新たな水(fresh water)または雨水による塩の堆積式洗浄(heap washing)など、塩生産の他の良好な手段と組み合わせたときに、本方法における塩水の浄化によって、CaおよびSO不純物が過去に報告されていない程度に大幅に減少した天日塩が塩田において得られることを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、ミョウバンによる処理の結果として、塩中のAl不純物の大幅な増加は生じないことを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、海、地下、湖の塩水など様々な塩水から得られる天日塩の品質がミョウバン処理によって向上することを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、(i)処理する塩水の体積を最小に維持する、(ii)ミョウバンの使用量を最少にする、(iii)浄化した塩水の処理後の汚染を最小限にする目的で、ほぼ飽和している塩水にミョウバン処理を行うことである。
本発明のさらに別の目的は、予備晶析器(pre-crystallizer)にミョウバン溶液を直接加えることによって、または、ミョウバンが塩水にゼロ次速度(zero order kinetics)で溶解するように穴のあいている袋に入った必要な量のミョウバンを予備晶析器の口に置くことによって、ミョウバン処理を行うことである。
本発明のさらに別の目的は、塩田(pan)における塩水の長い滞留時間を利用して、ミョウバンの使用量を最少にする一方で、塩水を晶析器に供給する前に浮遊粒子を重力によって完全に沈降させることである。
本発明の別の目的は、浄化方法において(ミョウバン溶液またはミョウバンの袋を加えること以外の)追加の操作または追加の時間のいずれも必要とならないように、予備晶析器における十分に長い(24〜48時間の)滞留時間の間に、または凝縮器から予備晶析器へ流れる間に、塩水を浄化することである。
本発明のさらに別の目的は、ミョウバン処理に使用される予備晶析器に塩水を繰り返し供給することができ、この場合、予備晶析器に十分なデッドボリュームが維持されているならば、毎回同程度のNTUを有する浄化された塩水が得られることを示すことである。
本発明のさらに別の目的は、ミョウバンによって処理した塩水から得られるにがりから、品質および白色度が向上した付加価値生産物(例:低ナトリウム塩、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなど)を生産することである。
したがって、本発明は、天日塩を生産する方法であって、
(i)塩水を天日蒸発させて炭酸塩および石膏を晶出させ、濃縮塩水を得るステップと、
(ii)濃縮塩水にミョウバンを加えるステップと、
(iii)予備晶析器において浮遊粒子を重力下で沈降させて塩水を浄化するステップと、
(iv)浄化された塩水を晶析器に供給し、予備晶析器における十分なデッドボリュームを維持することによってフロックが晶析器に入ることを防ぎ、浄化された塩水が粘土/土によって再び汚染することを最小限にし、天日蒸発を続行して塩を晶出させる、ステップと、
(v)ステップ(ii)〜(iv)を繰り返して、晶析器に塩の層を堆積するステップと、
(vi)晶析器からにがりを排出した後、新たな塩水を晶析器に供給し、塩をかき集めるステップと、
(vii)公知の方法により塩を収穫して堆積式洗浄を行い、品質および白色度が高められた所望の塩を得て、にがりを利用して、品質および白色度が高められた付加価値生産物を生成するステップと、
を有する方法に関する。
本発明の実施形態においては、得られる天日塩の純度は、99.5%以上(無水ベース)である。
本発明のさらに別の実施形態においては、得られる天日塩は、組成がCa≦0.03%、Mg≦0.06%、SO≦0.15%であり、雨季の自然の雨によるさらなる洗浄の後の組成が、Ca≦0.005%、Mg≦0.03%、SO≦0.10%である。
本発明のさらに別の実施形態においては、塩水の浄化に使用されるミョウバンからのAlは、得られる天日塩を重大な程度には汚染せず、従来の純化工程後に得られる塩のAl含有量が0.3ppm以下である。
本発明のさらに別の実施形態においては、得られる天日塩の白色度は、白色度指数99を有する一次基準となるMgOに対して82〜88の範囲内である。
本発明のさらに別の実施形態においては、光学顕微鏡の観察によって、得られる塩の結晶の形態に無視できない程度の変化が示され、ミョウバン処理を行わない濃縮塩水から得られる塩の結晶の形態と比較して、凝集の程度が低く、不純物は界面に存在していることができ、結晶サイズがより大きい。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(i)において使用される塩水は、天然の塩水であり、特に、海の塩水、地下塩水、または湖の塩水である。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(i)において使用される濃縮塩水は、天日製塩所において、従来の方法である浅い塩田における天日蒸発によって得られる。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(ii)において使用される濃縮塩水は、20〜24°Be’の範囲の比重を有する。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(ii)において、塩水の浄化における効果を最大にするため、濃縮塩水は、硫酸アルミニウム水和物、鉄ミョウバン、非鉄ミョウバン(non-ferric alum)、カリウムミョウバン、ポリ塩化アルミニウムなどのアルミニウムを含む安価な化学物質、特に硫酸アルミニウム水和物(ミョウバン)によって処理される。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(ii)において、濃縮塩水に行われるミョウバンの添加は、10〜75ppm、特に30〜40ppmの濃度範囲において行われる。
本発明のさらに別の実施形態においては、ステップ(ii)において、塩水へのミョウバンの添加は、ミョウバン溶液を使用することによって、または、ミョウバンの入った穴のあいている袋を予備晶析器の口に置くことによって、予備晶析器において行われる。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(ii)において、ミョウバンの添加は、環境条件下(under ambient conditions)において濃縮塩水に行われる。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(iii)において、浮遊粒子は、予備晶析器における濃縮塩水の通常の滞留時間内に、フロックと共に重力下で沈降する。
本発明のさらに別の実施形態においては、ステップ(iii)において、フロックと浮遊粒子との完全な沈降および塩水の浄化は、12〜96時間、一般的には24〜48時間に達成される。
本発明のさらに別の実施形態においては、ステップ(iii)において、塩水の濁度は、7〜11NTUから浄化によって1〜4NTUのレベル、一般的には2.5〜3.5NTUのレベルまで低下する。
本発明のさらに別の実施形態においては、ステップ(iii)において、ミョウバン処理後、浄化された塩水に組成またはpHに実質的な変化が生じない。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(iv)において、フロックが晶析器に取り込まれる可能性を排除するために、予備晶析器における残留塩水の深さを2〜2.5インチに維持しながら、浄化された塩水は晶析器に供給される。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(iv)において、浄化された塩水が予備晶析器から晶析器に流れる汚れのない水路、より好ましくはライニング処理された水路(lined channel)は、浄化された塩水が粘土質物質によって再び汚染する可能性を最小限にするようにされている。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(v)において、浄化された塩水は、厚さ3インチの塩層が堆積されるように、13〜15インチの深さまで晶析器に一回供給されるか、または、請求項1のステップに記載されているように11インチの深さまで繰り返し晶析器に供給される。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(iv)において、浄化された塩水の天日蒸発は、最高純度の塩を生成するように27°Be’まで行われる。
本発明のさらに別の実施形態においては、ステップ(ii)において、予備晶析器は、塩水の清澄性に影響することなく、濃縮塩水をミョウバンによって繰り返し処理するために使用される。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(vi)において、にがりは、約27°Be’の比重において晶析器から排出される。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(vi)において塩をかき集めるために晶析器に供給される新たな塩水は、比重が約25°Be’である。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(iv)において、塩水を浄化することによって、晶出した石膏および粘土質物質が晶析器に取り込まれることが排除され、これによって、石膏および粘土による塩の物理的な汚染が最小限になり、結果的に、得られる天日塩におけるCaおよびSOのレベルが大きく減少する。
本発明のさらに別の実施形態においては、塩水の高められた清澄性によって、不純粒子が塩の結晶の核生成サイトとして作用する可能性が最小限となり、これによって、得られる天日塩において不純物が取り込まれる可能性が低減する。
本発明のさらに別の実施形態においては、請求項1のステップ(vii)において、浄化された塩水から塩を収穫した後に得られるにがりは、品質および白色度が高められた低ナトリウム塩、カリウム化合物、マグネシウム化合物などのにがりベースの生産物を生成する目的に利用される。
比重が23.5〜24.5°Be’である、(場合に応じて)地下、海または湖の塩水に、30〜40ppmの最適な濃度になるようにミョウバン溶液を加える。ミョウバン溶液は、比重が3.5〜16°Be’の範囲である薄い海の塩水、地下塩水または湖の塩水に、計算された量を溶解させることによって調製する。ミョウバン溶液の添加は、予備晶析器において塩水の上に溶液を噴霧することによって、または、ミョウバンの入った穴のあいている袋を予備晶析器の口に置くことにより流れる塩水に連続的に溶解させることによって促進される。加えるミョウバンの必要量は、予備晶析器における塩水の体積に基づいて計算する。塩水の体積は、天日製塩所において通常用いられている公知の手順に従って測定する。
表面水にミョウバン処理を行うことによるフロック形成のメカニズムは、William D. Turner et alによって詳しく説明されている(Colloid factors in water supply; Colloid Chemistry, Vol III, Chemical catalog Inc. NY, pp140-41)。凝集および沈降による塩水の純化には、凝固剤の性質、凝集体の大きさ、見かけの濃度、反応の完全性など、特定の基本的な要因が関与する。これらの要因は、凝固剤の量、pH制御、電解液の濃度などによって制御される。
ミョウバンは、水/塩水に加えたとき、アルミニウムイオンAl3+および硫酸イオンSO 2−の形成を通じて溶液に溶ける。
また、溶液中には、水がわずかにイオン化することによるHおよびOHイオンも存在する。
水酸化アルミニウムは弱い塩基であるため、イオン化していない水酸化物が形成される傾向にある。
この水酸化物の溶解度は極めて小さいため、コロイド状沈殿物の形態で溶液から現れる傾向にある。
ここまでは、反応は質量作用の法則に従い、すなわち、水酸化物イオンが取り除かれ、水酸化アルミニウムがもはや沈殿しなくなるまで水素イオンの濃度が高まる。したがって、pHの変化は、沈殿に大きく影響する。ミョウバンを加える量は、結果としての塩水のpHがpH5.5〜7.0の範囲内の最適なレベルを超えないように調整する。この範囲内では、沈殿物は純粋な水酸化物ではなく、沈殿物のコロイド特性が大きな意味を持つ。Al(OH)は、陽性のゾルとして作用し、陰イオン、すなわちミョウバンから放出される硫酸塩によって凝集する。供給される塩水には、過剰量の硫酸塩がすでに含まれているため、負イオンが不足することはなく、ミョウバンの投与を必要最少量に制限することができる。塩水中の浮遊粒子は、コロイド状ゲルに吸着され、フロックを形成する。フロックはコロイド状ゲルであって広い表面積を有し、大きな吸着力を示し、この吸着力によって、浮遊物、色、微量元素および有機物質が取り除かれる。硫酸アルミニウムが効果的であるpHの範囲は5.3〜8.7である。
比重が15〜23°Be’の範囲内では、塩田中の塩水から石膏が晶出する。その後、この塩水を予備晶析器に供給する。ミョウバン処理は、23.5〜24.5°Be’において、すなわち石膏が晶出した後に行う。ミョウバン処理は、ミョウバン溶液を塩水に噴霧することによって、または、流れている塩水にゼロ次の溶解速度を維持しながら固体のミョウバンを溶解させることによって行う。25°Be’に達した時点で濃縮塩水を晶析器に供給し、塩を結晶化させる。塩が結晶化した後に残ったにがりは、約27°Be’の比重において排出する。本発明の実施例は、27°Be’までに生成される塩のみに関連するが、このにがりは、比重が29.0〜29.5°Be’になるまでさらに蒸発させて追加の塩を回収することができる。にがりを排出した後、25°Be’の新たな塩水を晶析器に供給し、塩をかき集めた後、小さな山にする。これらの山を新たな水によって洗浄した。報告した塩の純度データはこの塩に基づいている。その後、塩をプラットフォーム(platform)にとり、より大きな山にし、雨季の間に自然に純化させた。雨によって洗浄された塩の純度も本例において示してある。にがりはさらに処理して他の海洋化学物質を回収することができ、このことも清澄性が高められたことのメリットである。
主たる進歩的な点は次のとおりである。
(i)天日塩の純度は、塩水の組成とは別に、塩水中の浮遊不純物など別の要因によって影響されることを認識していること。
(ii)塩に埋め込まれている不純物を取り除くことが困難であることと、不純物が埋め込まれるのを回避するように注意して天日塩を生産する必要があることとを認識していること。
(iii)塩の結晶化の前に低比重において析出する石膏は完全には析出しないことがあること、および、晶析器に供給される塩水にはコロイド状の石膏が存在することがあり、この石膏は塩を物理的に汚染することがあり、また、塩の結晶化に対して核生成サイトとして有害に作用すること、を認識していること。
(iv)塩の白色度は主に塩水中に浮遊している粘土質物質によって左右され、粘土質物質は核生成過程にもマイナスに影響しうることを認識していること。
(v)塩水中の石膏および粘土など微細に分離した浮遊不純物を、強制的に凝集させることによって最少にできることを認識していること。
(vi)別の進歩性は、ミョウバンは、先行技術において報告されているように、種々の用途のうち原水および工業塩水の浄化に有効である安価な凝集剤であることを認識していること、および、本発明の目的におけるミョウバンの有用性を実証していることである。
(vii)別の進歩性は、過去に報告されていない塩水浄化方法によって、カルシウムおよび硫酸塩のレベルが極めて低い天日塩を塩田において得ていることである。
(viii)別の進歩性は、処理体積が小さい、ミョウバンの必要量が少ない、浄化後の汚染の危険性が小さい、といった複数のメリットを得るため、NaClの飽和限界の直前の比重においてミョウバンを加えることが最良であることを認識していることである。
(ix)別の進歩性は、塩水は塩田の中に長時間とどまるため、高品質の塩を生産する目的でのミョウバン処理にさらなる時間は不要であることを認識していることである。
(x)別の進歩性は、ゼロ次速度の溶解条件下で流れている塩水にミョウバンが自然に溶けるようにし、これによって方法をさらに単純化しうるように、ミョウバンの入った穴のあいている袋を予備晶析器の口に置いていることである。
(xi)別の進歩性は、塩水の濁度および濃度と、天日塩田中の塩水の滞留時間とを考慮して、塩水を浄化するためのミョウバンの必要量を最適化していることである。
(xii)別の進歩性は、結果として生じるにがりから、さらなる費用なしに品質および白色度が高められた、にがりベースの生産物が得られることを認識していることである。
以下の例は、説明を目的として示すものであり、したがって、本発明の範囲を制限するようには解釈されるべきではない。
(実施例1)
この例では、比重が24°Be’、化学組成がCa2+=0.54g/L(g=グラム)、Mg2+=12.50g/L、SO 2−=17.4g/L、Na=96.1g/L(NaClとして243g/L)である濃縮された海の塩水を、容量2Lのいくつかのガラスビーカーにそれぞれ1Lずつ入れた。3.5°Be’の希釈した海の塩水で10%のミョウバン溶液を調製し、ミョウバンの濃度が10〜75ppmの範囲内で変化するように、ミョウバン溶液をビーカーのそれぞれに加えた。ミョウバンを加えたことによって生成されるフロックの沈降を促進するように、処理後の塩水を12〜16時間静置した。40ppmのミョウバン濃度は、環境条件下で浮遊粒子を沈降させて清澄性の高い塩水を生成するには十分であることが判明した。
(実施例2)
この例では、バーヴナガル(Bhavnagar)(インド、グジャラート州)の地下塩水を比重24°Be’まで濃縮した。その時点における化学組成は、Ca2+=0.90g/L、Mg2+=13.5g/L、SO 2−=8g/L、Na=92.4g/L(NaClとして235g/L)であった。濁度は7.54NTUであった。この塩水を、大きさ400ft×125ftの塩田に深さ15インチまで入れ、ミョウバン溶液を40ppmになるように加えた。形成されたフロックを24時間かけて沈降させた。浄化された塩水(25〜25.2°Be’)を、大きさ32ft×29ftの塩晶析器に深さ13インチまで供給した。この塩水は緑色を帯びているように見えたが、これは散乱効果によるものであり、塩水の実際の色によるものではない。塩水を屋外(open field)において天日蒸発させた。24時間後の塩水の試料は濁度が3.0NTUであった。深さ7インチまで蒸発させた後、さらなる塩水を深さ11インチまで供給し、その塩水を再び深さ7インチまで蒸発させ、さらなる塩水を深さ11インチまで供給した。供給した塩水の総体積は約42mであった。最後の供給後、塩水の比重が26.8〜27.0°Be’に達した時点で、にがりを排出し、25°Be’の新たな浄化した塩水を晶析器に供給し、塩をかき集めた。かき集めた塩を収穫し、2つの小さな山にした。この2つの山を20%(w/v)の新たな水で洗浄し、NaCl含有量が99.5%(無水ベース)を上回る、堆積式洗浄を行った塩を約5MT得た。不純物は、Ca=0.025%、Mg=0.06%、SO=0.07%であった。塩の白色度指数は、(白色度指数99を有する一次基準となるMgOに対して)87であった。
(実施例3)
この例では、比重が24°Be’、化学組成が実施例2の組成に類似している地下塩水を、大きさ400ft×125ftの予備晶析器において、ミョウバン処理を行わずに25°Be’まで濃縮した。塩水の濁度は8.5NTUであった。この塩水を大きさ49ft×42ftの晶析器に深さ13インチまで供給し、供給から24時間後に採取した塩水の試料は、濁度が5.0NTUであった。この塩水は、遠くから見ると黄色を帯びた薄い茶色であった。深さ7インチまで蒸発させた後、さらなる塩水を深さ13インチまで供給し、この塩水を再び深さ6インチまで蒸発させ、さらなる塩水を深さ13インチまで供給した。供給した塩水の総体積は約134mであった。最後の供給後、塩水の密度が27.0°Be’に達した時点で、にがりを排出し、25°Be’の新たな塩水を晶析器に供給し、塩をかき集めた。かき集めた塩を収穫し、2つの小さな山にした。この2つの山を20%(w/v)の新たな水で洗浄し、NaCl含有量が98.5%(無水ベース)を上回る、堆積式洗浄を行った塩を約13MT得た。不純物は、Ca=0.09%、Mg=0.09%、SO=0.25%であった。塩の白色度指数は、(白色度指数99を有する一次基準となるMgOに対して)78であった。
実施例2および実施例3から、天日塩の生産用の晶析器に供給する前に塩水をミョウバンによって処理することにより、白色度および純度が向上した塩を得られることが理解できる。
(実施例4)
この例では、比重24°Be’、8NTUの地下塩水を濃縮塩田(a condenser pan)にとった。穴のあいた袋に入った56kgのミョウバンを大きさ400ft×125ftの予備晶析器の口に置き、濃縮器からの塩水を予備晶析器に深さ12インチまで供給し、塩水中のミョウバンの平均濃度が40ppmに達するようにミョウバンを溶解させた。形成されたフロックを、塩水の比重が25°Be’に達するまで24〜48時間かけて予備晶析器において沈降させた。予備晶析器の中の浄化された塩水の濁度は、2.9NTUと測定された。密度25°Be’のこの浄化された塩水を晶析器に供給し、予備晶析器には、浄化された塩水およびフロックのデッドボリュームを深さ2インチまで残した。比重24°Be’、8NTUの地下塩水を、残っている塩水のデッドボリュームを含めて深さ12インチまで予備晶析器に再び供給した。塩水中のミョウバンの平均濃度40ppmを維持するために穴のあいた袋の中に47kgのミョウバンを入れ、予備晶析器に入る新たな塩水を同様に処理した。浄化された塩水の濁度は、3NTUと測定された。予備晶析器において同様に5回連続して供給を行った。すべての場合において、浄化された塩水の濁度は、最初の供給時に観察されたように平均2.9〜3.2NTUと測定された。連続供給中に形成されたフロックは、予備晶析器における深さ2インチのデッドボリュームの中にとどまり、晶析器には取り込まれなかった。
(実施例5)
この例では、バーヴナガル地方(インド、グジャラート州)の入り江の、カンベイ湾(Gulf of Cambay)から流れ込む海の塩水を使用して、塩田において実験を行った。比重が24°Be’、化学組成がCa2+=0.54g/L(g=グラム)、Mg2+=12.5g/L、SO 2−=17.4g/L、Na=92.4g/L(NaClとして235g/L)である塩水を、大きさ400ft×125ftの予備晶析器に満たし、ミョウバン処理を40ppmのレベルまで行った。重力下でフロックを完全に沈降させるために、ミョウバン処理した塩水を塩田(the pan)の中で24時間そのまま静置した。比重25°Be’の上澄み塩水を、大きさ400ft×125ftの晶析器に深さ13インチまで供給した。晶析器には、上記の実施例2および実施例3とは異なり、一度のみ供給した。ミョウバン処理前の塩水の濁度は、予備晶析器において5.42NTUと測定されたのに対し、ミョウバン処理後の濁度は、晶析器において3.1NTUと測定された。実施例2の場合と同様に、塩水は緑色を帯びていたが、1リットルのビーカーに入れると塩水は完全に無色透明であった。蒸発を27°Be’になるまで続行し、塩田の中の結晶化した塩を収穫し、20%(w/v)の新たな水で堆積式洗浄を行った。堆積式洗浄を行った塩は、平均組成がCa=0.023%、Mg=0.06%、SO=0.06%(重量割合)であり、NaCl含有量は99.6%以上(無水ベース)であった。浄化した海の塩水700mを蒸発させることにより、合計120MTの塩が生産された。処理した海の塩水から堆積式洗浄を行って生産された塩の白色度指数は、(白色度指数99を有する一次基準となるMgOに対して)82と測定された。同じ塩を約100トンの1つの大きな堆積状にし、雨季の雨にさらした。雨で洗浄した塩は、Ca=0.004%、Mg=0.03%、SO=0.01%であった。
(実施例6)
この例では、比重が24°Be’、化学組成が実施例5のものに類似している海の塩水を、大きさ250ft×125ftの予備晶析器において、ミョウバン処理を行わずに25°Be’になるまで濃縮した。25°Be’の塩水を大きさ20ft×20ftの晶析器に、実施例5において示したように深さ13インチまで供給した。晶析器における塩水の濁度は、4.4NTUであった。27°Be’まで蒸発を続行し、化学組成がCa=0.13%、Mg=0.09%、SO=0.34%であり、NaCl含有量が98.5%以上(無水ベース)である塩が、合計1MT生産された。塩の白色度は77であった。
(実施例7)
この例では、ミサプール(Mithapur)(インド、グジャラート州)における大規模な製塩所において、製塩用の海の塩水を使用して実験を行った。合計で重量280kgとなる商業グレードのミョウバンの袋を塩水流路の口に置き、比重が24°Be’、化学組成がCa2+=0.54g/L(g=グラム)、Mg2+=11.50g/L、SO 2−=17.4g/L、Na=96.1g/L(NaClとして243g/L)である濃縮した海の塩水7500mを、濃縮器からこの流路を通じて24時間かけて流した。流れる塩水にミョウバンが溶解し、塩水中のミョウバンの平均濃度は30〜40ppmであった。処理の前および後における塩水のpHは、それぞれ7.15、7.12であったのに対し、塩水の透明度(the clear vision length)は、約7.5インチから、処理後には9.5インチに増大した。この塩水から生産された塩の組成は、Ca=0.03%、Mg=0.04%、SO=0.15%(重量割合)であり、NaCl含有量は99.6%以上(無水ベース)であった。塩の白色度指数は89と測定された。ミョウバンによって塩水を処理せずに得られた塩では、Ca=0.06%、Mg=0.09%、SO=0.38、白色度指数が86〜87という結果であった。
(実施例8)
この例では、ラージャスターン州のナワ(Nawa)〜サンバル(Sambhar)地域の地下/湖の塩水を使用して実験を行った。比重が13°Be’であり、124.3g/LのNaClおよび10.3g/LのSO 2−を有する塩水を、23.5°Be’になるまで濃縮した。濃縮した塩水の一部は、晶析器に直接供給した。一方、別の一部は、予備晶析器において40ppmのミョウバンによって処理し、形成されたフロックを沈降させた。次いで、浄化された塩水を晶析器に供給した。処理を行わない3組の塩水から得られた塩の試料は、NaCl含有量が97.9%、98.8%、98.2%であったのに対し、浄化した塩水から得られた塩の試料では、NaCl含有量が99.5%、98.9%、99.2%であった。すなわち、塩の平均純度が98.3%から99.2%に増すことが判明した。塩の硫酸塩(ナワ〜サンバルの塩における主たる不純物)の平均含有量は、0.7%から、ミョウバンによって処理した塩水では0.07%に減少することが判明した。
(実施例9)
バーヴナガルの地下塩水から得られた塩の試料を光学顕微鏡で調べた。処理を行わない塩水の場合には、小さな結晶の凝集体が形成される傾向が大きかったのに対して、ミョウバンによって処理した塩水から得られた塩は、初晶のサイズが大きく、凝集の傾向が小さいことが観察された。結晶の表面も、後者の場合の方がなめらかであった。
(本発明の主たる利点)
1)海の塩水、地下塩水、および湖の塩水を本発明の方法によって品質を高めて、品質の向上した天日塩を塩田において直接得ることができる。
2)石膏生成物の可溶性が低いため別の方法では塩から取り除くことが難しい、カルシウムおよび硫酸塩不純物が大幅に低減した塩が得られる。
3)本方法は、安価なミョウバンを少量使用して塩水を浄化するため、費用効果が優れている。この方法によって結晶の成長過程が変化し、塩に埋め込まれる不純物が最少になる。
4)上述した方法によって生産される塩は、白色度が向上する。
5)本方法は単純であり、不慣れな塩生産者であっても利用することができる。
6)ミョウバンを加えることによって形成されるフロックは、重力によって自然に沈降する。このような過程は、晶析器に供給する前に、濃縮塩水が貯水領域(the holding area)/予備晶析器に滞留している通常の時間内に環境条件下において生じる。
7)塩水中のミョウバン濃度の均一性を維持するためにほぼ0次の溶解速度に管理しながら、ミョウバン入りの穴のあいた袋を予備晶析器の口に置くことで、ミョウバン処理方法をさらに単純にすることができる。
8)本発明の方法は、ミョウバンが入手できる限りは、規模および場所を問わずあらゆる天日製塩所において実施することができる。
(a)ミョウバン処理した塩水から得られた塩の結晶の光学顕微鏡像、(b)何の処理もしていない塩水から得られた塩の結晶の光学顕微鏡像

Claims (27)

  1. (i)塩水を天日蒸発させて炭酸塩および石膏を晶出させ、濃縮塩水を得るステップと、
    (ii)前記濃縮塩水に、ミョウバン濃度が10〜75wtppmの範囲に維持されるようにミョウバンを加えるステップと、
    (iii)予備晶析器において浮遊粒子を重力下で沈降させて塩水を浄化するステップと、
    (iv)前記浄化された塩水を晶析器に供給し、前記予備晶析器における十分なデッドボリュームを維持することによってフロックが晶析器に入ることを防ぎ、前記浄化された塩水が粘土/土によって再び汚濁することを最小限にし、天日蒸発を続行して塩を晶出させる、ステップと、
    (v)ステップ(ii)〜(iv)を繰り返して、前記晶析器に塩の層を堆積するステップと、
    (vi)前記晶析器からにがりを排出した後、新たな塩水を前記晶析器に供給し、前記塩をかき集めるステップと、
    (vii)前記塩を収穫して堆積式洗浄を行い、品質および白色度が高められた所望の塩を得て、前記にがりを利用して、品質および白色度が高められた付加価値生産物を生成するステップと、
    を有する、天日塩を生産する方法。
  2. 得られる天日塩の純度は99.5%以上(無水ベース)である、請求項1記載の方法。
  3. 請求項1のステップ(vii)で得られる前記天日塩は、組成がCa≦0.03%、Mg≦0.06%、SO≦0.15%であり、雨季の自然の雨によるさらなる洗浄の後の組成がCa≦0.005%、Mg≦0.03%、SO≦0.10%である、請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 塩水の浄化に使用される前記ミョウバンからのAlは、得られる前記天日塩を重大な程度には汚染せず、水による洗浄後に得られる塩のAl含有量が0.3wtppm以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 得られる前記天日塩の前記白色度は、白色度指数99を有する一次基準となるMgOに対して82〜88の範囲内である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 光学顕微鏡の観察によって、得られる塩の結晶の形に無視できない程度の変化が示され、ミョウバン処理を行わない濃縮塩水から得られる塩の結晶の形と比較して、凝集の程度が低く、不純物が界面に存在していることができ、結晶サイズがより大きい、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 請求項1のステップ(i)において使用される前記塩水は、天然の塩水、地下塩水、または湖の塩水である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 請求項1のステップ(i)において使用される前記濃縮塩水は、天日製塩所において、浅い塩田における天日蒸発によって得られる、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 請求項1のステップ(ii)において使用される前記濃縮塩水は、20〜24°Be’の範囲の比重を有する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1のステップ(ii)において、塩水の浄化における効果を最大にするため、前記濃縮塩水は、硫酸アルミニウム水和物、鉄ミョウバン、非鉄ミョウバン、カリウムミョウバン、ポリ塩化アルミニウムなどのアルミニウムを含む安価な化学物質によって処理される、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 請求項1のステップ(ii)において、前記濃縮塩水へのミョウバンの前記添加は30〜40wtppmの濃度範囲において行われる、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ステップ(ii)において、前記塩水への前記ミョウバンの添加は、ミョウバン溶液を使用することによって、または、ミョウバンの入った穴のあいている袋を前記予備晶析器の口に置くことによって、前記予備晶析器において行われる、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1のステップ(ii)において、前記ミョウバンの添加は、環境条件下において前記濃縮塩水に行われる、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1のステップ(iii)において、前記浮遊粒子は、前記予備晶析器における前記濃縮塩水の通常の滞留時間内に前記フロックと共に重力下で沈降する、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1のステップ(iii)において、フロックと浮遊粒子との完全な沈降および塩水の浄化は、12〜96時間に達成される、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 請求項1のステップ(iii)において、塩水の濁度は、7〜11NTUから浄化によって1〜4NTUのレベルまで低下する、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 請求項1のステップ(iii)において、ミョウバン処理後、前記浄化された塩水に組成またはpHに実質的な変化が生じない、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 請求項1のステップ(iv)において、フロックが前記晶析器に取り込まれる可能性を排除するために、前記予備晶析器における残留塩水の深さを2〜2.5インチに維持しながら、前記浄化された塩水は前記晶析器に供給される、請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 請求項1のステップ(iv)において、浄化された塩水が予備晶析器から晶析器に流れる汚れのない水路は、浄化された塩水が粘土質物質によって再び汚染する可能性を最小限にするようにされている、請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1のステップ(v)において、浄化された塩水は、厚さ3インチの塩層が堆積されるように、13〜15インチの深さまで前記晶析器に一回供給されるか、または、請求項1のステップに記載されているように11インチの深さまで前記晶析器に繰り返し供給される、請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 請求項1のステップ(iv)において、浄化された塩水の天日蒸発は、最高純度の塩を生成するように27°Be’まで行われる、請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 請求項1のステップ(ii)において、前記予備晶析器は、塩水の清澄性に影響することなく、濃縮塩水をミョウバンによって繰り返し処理するために使用される、請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 請求項1のステップ(vi)において、前記にがりが、27°Be’の比重において前記晶析器から排出される、請求項1から請求項22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 請求項1のステップ(vi)において塩をかき集めるために前記晶析器に供給される前記新たな塩水は25°Be’の比重である、請求項1から請求項23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 請求項1のステップ(iv)において、塩水を浄化することによって、晶出した石膏および粘土質物質が前記晶析器に取り込まれることが排除され、これによって、石膏および粘土による塩の物理的な汚染が最小限になり、結果的に、得られる前記天日塩におけるCaおよびSOのレベルが大きく減少する、請求項1から請求項24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 塩水の高められた清澄性によって、不純粒子が塩の結晶の核生成サイトとして作用する可能性が最小限となり、これによって、得られる前記天日塩において不純物が取り込まれる可能性が低減する、請求項1から請求項25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 請求項1のステップ(vii)において、前記浄化された塩水から塩を収穫した後に得られる前記にがりは、品質および白色度が高められた低ナトリウム塩、カリウム化合物、マグネシウム化合物などのにがりベースの生産物を生産する目的に利用される、請求項1から請求項26のいずれか一項に記載の方法。
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