JP5176697B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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本発明は、電子機器に使用される固体電解コンデンサに関するものである。
電子機器の高速化、高周波化に伴って、CPUの電源ライン等に使用される固体電解コンデンサは、低周波領域に加えて1MHz以上の高周波領域に至る広帯域のノイズ除去や過渡応答性に優れたものとするために、大容量で低インピーダンス特性が強く要望されている。
図12は、従来のコンデンサ素子の上面図、図13は従来の固体電解コンデンサの側面断面図、図14は同下面図である。
従来の固体電解コンデンサは、図12に示すように、弁作用金属板の一方側に陽極部42、他方側に陰極部43が分離部50によって2分割された矩形状のコンデンサ素子41を備え、陰極部43は誘電体酸化皮膜層、電気伝導度の高い導電性高分子から構成される固体電解質層、さらに陰極層が順次形成されたものである。
図13に示すように、コンデンサ素子41は、陽極部42が陰極部43を中心として交互に反対方向に並べられて積層され、積層したコンデンサ素子41の陽極部42と陽極端子44の陽極平坦部48とを溶接し、陰極端子45に設けた陰極平坦部49と陰極部43とを導電性接着剤で接合し、積層したコンデンサ素子41の下面47に陽極端子44、陰極端子45を設けたものである。
このようにコンデンサ素子41を交互に相反して積層することによって、コンデンサ素子41に流れる電流と反対方向に向いたコンデンサ素子41に流れる電流によって夫々発生する磁界が打ち消し合ってESL(等価直列インダクタンス)を小さくできるものである。
さらにコンデンサ素子41を外装樹脂46で被覆し、陽極端子44と陰極端子45を近接させて、図14に示すように外装樹脂46の実装面となる下面47から露呈させ固体電解コンデンサとしている。これによって、コンデンサ素子41と回路基板のランドとの電流経路の距離を短くでき、ESR(等価直列抵抗)、ESLを小さくしインピーダンス特性を向上させているものである。
また、従来の固体電解コンデンサには、交互に相反して積層したコンデンサ素子41の陰極部43側面と、この陰極部43側面に沿って設けられた陰極連結体とを導電性接着剤で接合したものがある。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特開2007−5760号公報
このような従来の固体電解コンデンサは、陽極端子44と陰極端子45をお互いに近接させると、コンデンサ素子41を陽極端子44、陰極端子45に載置するときや、積層したコンデンサ素子41を加圧して接合するときに、コンデンサ素子41の位置ずれが生じるために、例えばコンデンサ素子41の陽極部42と陰極端子45が導通してしまい陽極端子44と陰極端子45を近接させることが難しく、インピーダンス特性を小さくできないという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決し低インピーダンスの固体電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、陽極部と陰極部とを有する平板状のコンデンサ素子と、前記陽極部を載置する陽極端子と、前記陰極部を載置する陰極端子と、前記陰極部の側面に沿って設けられ前記陰極端子に固定された陰極連結体とを備えた固体電解コンデンサであって、前記陽極部は、前記陰極部の側面の延長線より突出した陽極部を有したものであり、前記突出した陽極部の前記陰極部側の端部を挟み込んで形成された絶縁体部、前記陽極部と前記陰極部とを結ぶ線と平行線上で前記陰極連結体の端部と対峙された固体電解コンデンサである。
以上のように本発明の固体電解コンデンサによれば、コンデンサ素子の突出した陽極部に接して絶縁体部を形成し、この絶縁体部が陰極部の側面に沿って設けられた陰極連結体の端部に対峙することによって、コンデンサ素子が陽極部と陰極部を結ぶ方向に位置ずれが生じても絶縁体部によって陽極部と陰極連結体との導通を防止して、陽極部と陰極連結体を近接して設けることができ、固体電解コンデンサ内部で流れる電流経路を短くできる。
これによって、ESR、ESLを小さくすることができ、低インピーダンスの固体電解コンデンサを得ることができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の固体電解コンデンサについて説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるコンデンサ素子の側面断面図、図2は同コンデンサ素子の上面図である。
コンデンサ素子1は、平板状の形状であり、図1に示すように陽極部2は陽極体4の表面が露呈した陽極体4の一方に設けられ、陰極部3は陽極体4の他方に設けられている。
陽極体4は、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ等の弁作用金属からなる箔であり、陽極体4の表面はエッチング処理によって粗面化されて表面積が拡大されている。
また、陽極体4は、弁作用金属の箔を用いたものの他に、弁作用金属の粉末からなる多孔質焼結体に弁作用金属部材を埋め込んで接合したものでもよい。
陰極部3は、陽極体4の表面に誘電体酸化皮膜層6、固体電解質層7、陰極層8が順次形成されたものである。
誘電体酸化皮膜層6は、陽極体4の表面を化成処理することによって形成される。
固体電解質層7は、誘電体酸化皮膜層6の表面に形成され、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子、酸化マンガン物等からなる無機半導体から選択されたいずれかを含むものである。
陰極層8は、カーボン層と導電体層とを固体電解質層7の表面に順次積層したものであり、カーボン層はグラファイト等からなり、導電体層は銀等の導電性粒子とエポキシ等の樹脂を含有する導電性ペーストを塗布、硬化させたものである。
図2に示すように、X方向は陽極部2と陰極部3とを結ぶ方向であり、Y方向はX方向に垂直に交差する方向である。
陽極体4はT字状に設けられ、陽極部2はY方向が長い略矩形状で、陰極部3はX方向が長い略矩形状としたものであり、陽極部2、陰極部3はX方向を軸として対称形状に設けられている。
陽極部2は、突出した陽極部5を有し、この突出した陽極部5は、陽極部2の幅W2を陰極部3の幅W3より大きく設け、幅W10を有して陰極部3の側面12のX方向の延長線よりはみ出しているものである。
さらに、コンデンサ素子1は分離部9を有し、この分離部9によって陽極体4は陽極部2と陰極部3に二分され、固体電解質層7や陰極層8が陽極部2に形成されないように防止されている。
また、分離部9と固体電解質層7の界面では、誘電体酸化皮膜層6の厚みが薄くなる場合があり、陰極層8のカーボン層や銀ペースト層と誘電体酸化皮膜層6が直接接触しないように、陰極層8を分離部9と固体電解質層7の界面に形成しないことが好ましい。
分離部9は、ポリイミド樹脂、シリコン樹脂などの絶縁性樹脂からなる薄膜の樹脂フィルムであり、コンデンサ素子1の上下面に形成され陽極部2と陰極部3との境界の陽極体4上にY方向に帯状に亘って設けられている。
さらに分離部9は、絶縁体部10を有し、絶縁体部10は突出した陽極部5の陰極部3側に接して設けられたものであり、突出した陽極部5は分離部9が被覆していない突出した陽極体4である。
絶縁体部10は、突出した陽極体4の上下面に設けられたフィルムであり、絶縁体部10の一部は、長さL10を有して突出した陽極体4の陰極部3側の端部及び端面を被覆している。
この絶縁体部10の一部は、突出した陽極体4の陰極部3側の端部から長さL12分、はみ出て、この端部を挟み込み、絶縁性の接着剤や粘着剤によってお互いに張り合わせられたものである。
また、このように絶縁体部10が分離部9と一体に形成される代わりに、絶縁体部10と分離部9を別々に形成して設けてもよい。
図2に示すように、コンデンサ素子1の陰極部3の陽極部2側の側面12に切り欠き11を設けることが好ましい。
切り欠き11は、陽極部2と陰極部3の境界付近の陽極体4に形成され、切り欠き11の片方側が陰極部3の陽極部2側に形成され、他方側が分離部9と絶縁体部10によって被覆されている。
切り欠き11を設けることによって、コンデンサ素子1が陰極端子17に対しY方向に位置がずれたときに、後述する陰極連結体25が、分離部9の付近に形成された固体電解質層7に接して固体電解質層7や誘電体酸化皮膜層6を損傷し漏れ電流が増加することを防ぐことができる。
図3は本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの側面断面図、図4は同上面透視図、図5は同下面図である。
図3に示すように、固体電解コンデンサは、コンデンサ素子1が複数積層され、積層された陽極部2、積層された陰極部3が下方に設けられた陽極端子13、陰極端子17に夫々に載置され電気的に接続し、外装樹脂22がコンデンサ素子1を被覆したものである。
陰極連結体25は、陰極端子17に固定され陰極端子17と電気的に接続するものであり、図4に示すように陰極連結体25は積層された陰極部3の側面12に沿って設けられ、コンデンサ素子1の絶縁体部10が、陽極部2と陰極部3とを結ぶX方向の線と平行にある線上で陰極連結体25の端部28と対峙している。
複数のコンデンサ素子1は、積層された陰極部3を中心にして、相反する陽極部2が一枚ずつ交互にX方向に沿って並べられて積層され、両端に積層された陽極部2と中央に積層された陰極部3とを有している。
陽極端子13及び陰極端子17は、銅、鉄、ニッケル等の金属またはFe−Ni合金等の合金の基材から構成される金属フレームであり、陽極端子13は積層された陽極部2に対向して設けられ、陰極端子17は積層された陰極部3に対向して設けられ、陰極端子17は両端の陽極端子13間に配設されている。
図6は本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの陽極部のA−A’断面図である。
陽極端子13は、図6に示すように陽極下面露出部14、陽極引出部15、陽極平坦部16を有したものであり、陽極引出部15、陽極平坦部16は外装樹脂22に埋設されている。
陽極下面露出部14は、図5に示すように外装樹脂22の実装面となる下面23の両端部に露出したものであり、外装樹脂22の端面から外装樹脂22の下面23の中央に向かってX方向に延びるように設けられている。
陽極下面露出部14の表面には、基板に実装するためにSnめっき等の金属皮膜が形成されている。
陽極引出部15は、図6に示すように外装樹脂22の下面23の中央側にある陽極下面露出部14のY方向の両端側に連結して、両側に広がって斜め上方に延びているものである。
陽極平坦部16は、陽極引出部15の上端に連結した平坦部であり、陽極平坦部16の上面は積層された陽極部2と溶接により接合している。
図7は本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの陰極部のB−B’断面図、図8は同陰極端子の要部上面図である。
陰極端子17は、図7に示すように陰極下面露出部18、陰極引出部19、陰極平坦部20を有したものであり、陰極引出部19、陰極平坦部20は外装樹脂22に埋設されている。
陰極下面露出部18は、図5に示すように外装樹脂22の下面23に露出したものであり、両端の陽極下面露出部14間の中央に形成されている。さらに、陰極下面露出部18は、外装樹脂22の下面23のY方向の両側面に分離して形成され、外装樹脂22に側面から外装樹脂22の下面23中央に向かってY方向に延びるように設けられている。
陰極下面露出部18の表面には、基板に実装するためにSnめっき等の金属皮膜が形成されている。
陰極引出部19は、図7に示すように陰極下面露出部18のY方向の端部に連結して、図7、図8に示すように陰極下面露出部18の端辺全体から中央に向かって斜め上方に延びているものである。
陰極平坦部20は、陰極引出部19の上端に連結した平坦部であり、陰極引出部19間の中央に形成され、陰極平坦部20の上面は陰極連結体25と溶接により接合している。
陰極平坦部20は、X方向の長さが積層した陰極部3のX方向の長さと同じか大きい方が好ましく、固体電解コンデンサのESR、ESLを小さくすることができる。
図9(a)は本発明の実施の形態1における陰極連結体の斜視図、図9(b)は同他の陰極連結体の斜視図である。
陰極連結体25は、図9(a)に示すように平坦な底部26に略垂直に立ち上がる側面部27を備えたコ字状の溝構造を有する導電性フレームであり、フレームの基材は銅、鉄、ニッケル等の金属、合金の金属板から構成されている。また接続抵抗を下げるためにフレームの基材表面にめっき層が形成されたものでもよい。
陰極連結体25は、図7に示すように底面部26が積層された陰極部3の最下層と陰極平坦部20間に挟み込まれて、底面部26の下面と陰極端子17の陰極平坦部20の上面が溶接により接合され、陰極連結体25を介して積層された陰極部3と陰極端子17が電気的に接続されている。
さらに、陰極連結体25は、積層された陰極部3を溝に収納し両側の側面部27によって挟み込んでいる。
また、陰極連結体25は、図4に示すように、側面部27の端部28と突出した陽極部5に接した絶縁体部10とがX方向と平行にある線上に設けられ、側面部27の端部28が絶縁体部10に接して又は近接している。さらに側面部27は、積層した陰極部3の側面12の略全体に沿って設けられている。
陰極連結体25は、導電性接着層21を介して積層された陰極部3と接合されている。
導電性接着層21は、図7に示すように側面部27と積層された陰極部3の側面12間、又は底部26と積層した陰極部3の底面間の何れかに形成されている。
陰極連結体25は、コ字状に一体となったフレームを用いる代わりに、分離した2つのL字状のフレームを用い陰極端子17の陰極平坦部20に夫々接合したものを用いてもよい。
また、図9(b)に示すように陰極連結体25bは、側面部27bがX方向の両端側に分離されて設けられたものであってもよい。
以上のように、突出した陽極部5の陰極部3側に接して絶縁体部10を設けることにより、陰極連結体25の側面部27と突出した陽極部5とが電気的に導通して固体電解コンデンサの漏れ電流が増加することを防止できる。
これによって、陰極連結体25の端部28を陽極部2に近接して設けることができ、回路基板のランドから陽極端子13、コンデンサ素子1、陰極連結体25、陰極端子17を順次流れる電流経路を短くすることができ、固体電解コンデンサのESR、ESLを小さくすることができる。
また、陰極連結体25の側面部27は、積層された陰極部3の側面12全体に沿って設けられ、積層された陰極部3の側面12と導電性接着層21を介して接合されることが好ましく、これによって陰極端子17と各コンデンサ素子1の陰極部3間の電気的抵抗を小さくすることができるので、固体電解コンデンサのESRを小さくすることができる。
また、陰極連結体25は、図9(a)に示すようにコ字状に設けられ、底部26、側面部27が積層された陰極部3の下面、側面12全体を覆うことが好ましく、これによって外装樹脂22を通じて湿気や酸素がコンデンサ素子1の陰極部3に侵入する経路を長くすることができるので遮蔽性が高められコンデンサ素子1の特性が劣化することを低減できる。
次に、固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
まず、コンデンサ素子1、陽極端子13、陰極端子17、陰極連結体25を夫々形成する。
コンデンサ素子1は、弁作用金属の箔をT字状に裁断し陽極体4を形成し、この陽極体4の陰極部3側をエッチング処理によって粗面化し表面積を拡大した後、誘電体酸化皮膜層6を化成処理により形成する。
次に、陽極部2と陰極部3の境界の陽極体4に絶縁性テープを貼り付けて分離部9を形成し、この分離部9によって絶縁体部10が突出した陽極部5に接して形成される。
または、分離部9を絶縁性の樹脂ペーストを陽極体4に塗布、硬化して形成してもよい。
さらに、電解重合、化学重合により導電性高分子の固体電解質層7を形成する。また導電性ポリマーを付着させて導電性高分子の固体電解質層7を形成してもよい。
続いて、固体電解質層7の上に陰極層8を設けコンデンサ素子1を形成する。
一方、陽極端子13、陰極端子17は、帯状の金属板に打抜き加工、折り曲げ加工を施して一体に形成する。
陽極引出部15と陽極平坦部16は、陽極下面露出部14を介して金属板に一体に形成され、陰極引出部19と陰極平坦部20は陰極下面露出部18を介して金属板に一体に形成される。
陰極連結体25の形成は、金属板に打抜き加工、折り曲げ加工を施して、図9に示す形状に形成する。
次に、陰極連結体25と陰極端子17を接合する。
陰極連結体25の底部26を陰極平坦部20の上面に載置した後、底部26と陰極平坦部20とを抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接等によって接合する。
また、陰極連結体25は、陰極端子17と別々に設けて陰極端子17と接合する代わりに、陰極端子17と一体に形成したものでもよく、陰極端子17の形成の際に陰極引出部19の一部を打ち抜き、この打ち抜いた箇所の金属板を上方に垂直に折り曲げて陰極連結体25を形成したものでもよい。
陽極端子13、陰極端子17、陰極連結体25に用いる金属板の基材は銅、鉄、ニッケル等の金属、合金から構成され、厚み0.07mm〜0.3mmのものを用いることができる。
続いて、陰極連結体25及び陽極端子13に複数のコンデンサ素子1を載置する。
まず、陰極連結体25の底部26と側面部27に導電性接着剤を塗布し、一枚のコンデンサ素子1の陰極部3を陰極連結体25に載置し、陰極連結体25の両側の側面部27間に収納する。陽極部2は陽極平坦部16に載置する。
陰極部3を陰極連結体25に載置する際、コンデンサ素子1の絶縁体部10を、陰極連結体25の側面部27の端部28に沿って下方向に又は側面部27の端部28に向かって斜め下方向に移動させながら、絶縁体部10を側面部27の端部28に当接させるか又は近接させる。
次に、先に塗布した導電性接着剤の上方位置に当たるコンデンサ素子1の陰極部3と陰極連結体25に導電性接着剤を塗布した後、もう一枚のコンデンサ素子1を相反させ下層のコンデンサ素子1に積層させる。
これを繰り返し複数のコンデンサ素子1を積層して載置する。
導電性接着剤の塗布は、コンデンサ素子1の積層時の加圧などによって導電性接着剤が分離部9を乗り越えてコンデンサ素子1の陽極部2と接しないように、積層した陰極部3の中央側に行うことが好ましい。
次に、陰極連結体25及び陽極端子13に積層したコンデンサ素子1を接合する。
陰極連結体25と積層された陰極部3との接合は、積層された陰極部3を加圧しながら導電性接着剤を高温で硬化させ導電性接着層21を形成し、この導電性接着層21によって陰極連結体25の側面部27と積層された陰極部3の側面12とを接合すると同時に、陰極部3の積層面間を接合する。
積層された陰極部3を加圧するとき、同時に積層された陽極部2を加圧することが好ましい。
陽極端子13と積層された陽極部2との接合は、積層した陽極部2を加圧しながら、抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接等によって陽極平坦部16の上面と積層された陽極部2とを接合する。
コンデンサ素子1を陰極連結体25に載置するとき、又は積層されたコンデンサ素子1を加圧するとき、コンデンサ素子1が、このコンデンサ素子1の陰極部3側に向かってX方向にずれると、突出した陽極部5が絶縁体部10を介して陰極連結体25の側面12の端部28で受け止められ、コンデンサ素子1の位置ずれを防止できる。
また、コンデンサ素子1の位置ずれを防止することによって、相反する方向のコンデンサ素子1の陰極部3を精度良く重ねることができ、磁界相殺の効果を損なうことがないのでESLを小さくすることができる。
続いて、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂を用いてモールド成形により外装樹脂22を形成する。
外装樹脂22の形成によって、コンデンサ素子1、陰極連結体25、陽極端子13の陽極引出部15と陽極平坦部16、陰極端子17の陰極引出部19と陰極平坦部20を被覆し、陽極下面露出部14、陰極下面露出部18を下面23から露出させる。
更に、外装樹脂22の形成の際に、陽極下面露出部14、陰極下面露出部18に夫々連結する金属板を下面23と同一面において外装樹脂22から突出させる。続いて、この突出した金属板を外装樹脂22の側面に沿って上方に折り曲げて固体電解コンデンサを作製する。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の陽極端子13に陽極連結部31を備えたものであり、これ以外は実施の形態1と同じ構成である。
実施の形態1と同じ構成については同一の名称と符号を用いその詳細な説明を省略し、異なる部分についてのみ、以下に図面を用いて説明をする。
図10は本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの側面断面図、図11は同陽極部のC−C’断面図である。
図10、図11に示すように、陽極連結部31は、陽極端子13aに固定されて陽極端子13aの4箇所の陽極平坦部16に夫々設けられ、陰極平坦部20側と反対側にある陽極平坦部16の端部に連結されたものである。
また、陽極連結部31は、コンデンサ素子1の絶縁体部10が設けられた側と反対側となる陽極部2の側面24に沿って設けられ、陽極連結部31は、陽極平坦部16と連結した端部を起点にして、突出した陽極部5の側面24に沿って垂直に立ち上がり、さらに上端部29で折り曲がって積層した陽極部2の上面に当接しているものである。
陽極連結部31の上端部29は、溶接により積層した陽極部2と接合している。
陽極連結部31は、金属板の打ち抜き加工により陽極端子13aの陽極平坦部16と一体に形成される。また陽極連結部31は、陽極端子13aと別に設けた金属板を陽極平坦部16に接合したものでもよい。
コンデンサ素子1と陽極端子13a、陰極端子17を接合する方法について説明する。
まず、陰極連結体25及び陽極端子13aに複数のコンデンサ素子1を載置する。
このとき、陽極連結部31は、陽極平坦部16の端部から垂直に立ち上がった状態である。
コンデンサ素子1の突出した陽極部5が、立ち上がった陽極連結部31と陰極連結体25の端部28の間に挟み込まれるように挿入しながら、コンデンサ素子1を陰極連結体25のコ字状の溝に収納する。さらに複数のコンデンサ素子1を相反させ積層する。
次に、陰極連結体25及び陽極端子13aに積層したコンデンサ素子1を接合する。
まず、陰極連結体25と積層された陰極部3とを接合する。
実施の形態1と同様に、積層された陰極部3を加圧しながら導電性接着剤を高温で硬化させ、陰極連結体25と積層された陰極部3とを導電性接着層21を介して接合させる。同時に導電性接着層21を介して陰極部3の積層間を接合させる。
次に、陽極連結部31と積層された陽極部2とを接合する。
垂直に立ち上がった陽極連結部31の上端部29を折り曲げて積層された陽極部2をコ字状に包み込み、上端部29を最上層の陽極部2の上面に当接させる。さらに積層された陽極部2を積層方向から加圧しながら、陽極連結部31の上端部29と積層された陽極部2とを溶接によって接合する。
実施の形態2では、コンデンサ素子1を陰極連結体25に載置するとき、又は積層されたコンデンサ素子1を加圧するとき、コンデンサ素子1がX方向にずれると、突出した陽極部5が、陽極連結部31と陰極連結体25のいずれかによって受け止められるので、X方向のどちら側の位置ずれも防止できる。
また、実施の形態2は、実施の形態1に比較し相反する方向のコンデンサ素子1の陰極部3を精度良く重ねることができ、磁界相殺の効果を損なうことがないのでESLを更に小さくすることができる。
本発明は、複数のコンデンサ素子を交互に相反して積層するものに限定するものではなく、一つ又は複数のコンデンサ素子の陽極部を一方側のみに並べて積層したものでもよい。この場合、実施の形態1で外装樹脂の両端に設けられた陽極端子は、外装樹脂の一方側に設けられ、他方側に陰極端子が設けられる。
以下、具体的な実施例について説明する。
(実施例)
実施例の固体電解コンデンサは、図3に示すように、陰極連結体を陰極端子の陰極平坦部の中央に接合して、コンデンサ素子を1枚ずつ交互に相反するように積層し、陰極連結体に収納したものであり、定格容量は2V220μFである。
図3はコンデンサ素子を4枚積層したものであるが、実施例はコンデンサ素子を6枚積層した点が異なっている。
実施例のコンデンサ素子は、陰極部の陽極部側の側面に切り欠きを設けていない点が図2と異なる以外は、図2に示すようにT字状に形成されたものであり、突出した陽極部は幅W10・0.3mm×長さL2・1.0mm、陰極部は幅W3・3.4mm×長さL3・4.0mmである。
絶縁体部については、全体の寸法は幅W10・0.3mm×長さL10・0.8mmで、絶縁体部が陽極体より陰極側にはみ出た寸法は長さL12・0.4mmである。
陰極連結体は、図9(a)に示すように銅からなる厚み0.1mmのフレームを用い、陰極連結体の側面部は長さL27・3.8mmとした。
(比較例)
比較例は、実施例2とコンデンサ素子と陰極連結体の構成が異なる以外は、実施例と同じ構成したものであり、定格容量は2V220μFである。
比較例のコンデンサ素子は、図12に示すように矩形状に形成され、陰極部は実施例の陰極部の寸法と同じ幅3.4mm×長さ4.0mmである。
分離部は長さ1.0mmである。
陰極連結体は、実施例と寸法が異なる以外は同じであり、陰極連結体の側面部は長さL27・2.0mmである。
実施例、比較例の固体電解コンデンサの100個の試料について、周波数100MHzにおけるESR特性と、周波数500MHzにおけるESL特性の夫々の平均値を算出し、その結果を(表1)に示す。
Figure 0005176697
(表1)に示すように、周波数100MHzにおける特性は、実施例が2.5mΩ、比較例が3.4mΩであり、周波数500MHzにおけるESL特性は、実施例が71pH、比較例が84pHであった。
実施例のESR特性及びESL特性は、比較例に比べ小さく、このように突出した陽極部に接して絶縁体部を形成し、陰極連結体を陰極部の側面に沿って設け、絶縁体部が陰極連結体の側面部の端部に対峙するように、コンデンサ素子を陰極連結体に収納することによって陰極連結体を陽極部に近接することができ、ESR特性、ESL特性を小さくし低インピーダンスの固体電解コンデンサを得ることができる。
本発明にかかる固体電解コンデンサは、固体電解コンデンサ内部で流れる電流経路を短くすることができるので、ESR、ESLが小さくなり、低インピーダンスの固体電解コンデンサとなるので、CPUの電源ライン等に使用される、各種電子機器や電気回路等に有用なものである。
本発明の実施の形態1におけるコンデンサ素子の側面断面図 本発明の実施の形態1におけるコンデンサ素子の上面図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの側面断面図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの上面透視図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの下面図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの陽極部のA−A’断面図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの陰極部のB−B’断面図 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの陰極端子の要部上面図 (a)本発明の実施の形態1における陰極連結体の斜視図、(b)本発明の実施の形態1における他の陰極連結体の斜視図 本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの側面断面図 本発明の実施の形態2の固体電解コンデンサの陽極部のC−C’断面図 従来のコンデンサ素子の上面図 従来の固体電解コンデンサの側面断面図 従来の固体電解コンデンサの下面図
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 陽極部
3 陰極部
5 突出した陽極部
9 分離部
10 絶縁体部
11 切り欠き
12 側面
13 陽極端子
17 陰極端子
20 陰極平坦部
22 外装樹脂
25 陰極連結体
26 底部
27 側面部
28 端部
31 陽極連結部

Claims (5)

  1. 陽極部と陰極部とを有する平板状のコンデンサ素子と、前記陽極部を載置する陽極端子と、前記陰極部を載置する陰極端子と、前記陰極部の側面に沿って設けられ前記陰極端子に固定された陰極連結体とを備えた固体電解コンデンサであって、前記陽極部は、前記陰極部の側面の延長線より突出した陽極部を有したものであり、前記突出した陽極部の前記陰極部側の端部を挟み込んで形成された絶縁体部、前記陽極部と前記陰極部とを結ぶ線と平行線上で前記陰極連結体の端部と対峙された固体電解コンデンサ。
  2. 前記陰極連結体は、コンデンサ素子の陰極部の側面全体に沿って設けられた請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記コンデンサ素子は、切り欠きを陰極部の陽極部側の側面に設けた請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記陽極端子に固定された陽極連結部を備え、前記陽極連結部は、前記絶縁体部が設けられた側と反対側となる前記突出した陽極部の側面に沿って設けられた請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記コンデンサ素子は陽極部と陰極部に二分されるものであり、複数の前記コンデンサ素子が積層された前記陰極部の両側に前記陽極部が相反するように積層されたものである請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
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