JP2009295604A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサ素子の下面に接合した陰極端子を実装面から露呈させるために、陰極端子を被覆する外装樹脂が薄厚となっている。この薄厚に形成された外装樹脂がリフロー等による半田付け時の急激な温度変化によって陰極端子から剥離してクラックが生じ、外部から酸素が侵入し易くなり導電性高分子の固体電解コンデンサのESRが増加しインピーダンス特性が劣化する課題があった。
【解決手段】陰極部3を搭載する陰極端子15の平坦状の陰極搭載部16に貫通孔28を設け、陰極部3と陰極搭載部16間にコ字状の連結体25の底部26を挟み込み、底部26によって貫通孔28を遮るように連結体25と陰極搭載部16を接合し、さらに外装樹脂21を陰極搭載部16の実装面22側から貫通孔28を充填して陰極搭載部16とコンデンサ素子1を被覆する構成としたことにより、インピーダンス特性の向上ができる。
【選択図】図3
【解決手段】陰極部3を搭載する陰極端子15の平坦状の陰極搭載部16に貫通孔28を設け、陰極部3と陰極搭載部16間にコ字状の連結体25の底部26を挟み込み、底部26によって貫通孔28を遮るように連結体25と陰極搭載部16を接合し、さらに外装樹脂21を陰極搭載部16の実装面22側から貫通孔28を充填して陰極搭載部16とコンデンサ素子1を被覆する構成としたことにより、インピーダンス特性の向上ができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、電子機器に使用される固体電解コンデンサに関するものである。
電子機器の高速化、高周波化に伴って、CPUの電源ライン等に使用される固体電解コンデンサは、低周波領域に加えて1MHz以上の高周波領域に至る広帯域のノイズ除去や過渡応答性に優れたものとするために、大容量かつ低インピーダンスが強く要望されている。
図8は従来の固体電解コンデンサの側面断面図、図9は同下面図である。
図8に示すように、従来の固体電解コンデンサは、弁作用金属板の一方側に陽極部42、他方側に陰極部43を形成したコンデンサ素子41を備え、陰極部43は誘電体酸化皮膜層、電気伝導度の高い導電性高分子から構成される固体電解質層、さらに陰極層が順次形成されたものである。
コンデンサ素子41は複数個が交互に積層され、積層された陽極部42は陽極端子44の陽極搭載部45と溶接され、積層された陰極部43は陰極端子46の陰極搭載部47と導電性接着剤を介して接合され、積層したコンデンサ素子41の下面側に陽極端子44、陰極端子46を設けたものである。
さらにコンデンサ素子41を外装樹脂48で被覆し、陽極端子44と陰極端子46を近接させて、図9に示すように陽極端子44と陰極端子46を実装面49の外装樹脂48から露呈させ固体電解コンデンサとしている。
このような従来の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子41と回路基板のランドとの電流経路の距離を短くすることによって、ESR(等価直列抵抗)、ESL(等価直列インダクタンス)を小さくしインピーダンス特性を向上させているものである。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特開2007−5760号公報
このような従来の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子41と実装面49との距離が短く、陰極搭載部47の実装面49側を被覆する外装樹脂48が薄厚となっている。さらに大容量になる程、外装樹脂48に被覆される陰極搭載部47の面積が大きくなるため、リフロー等による半田付け時の急激な温度変化によって、外装樹脂48が陰極搭載部47の実装面49側から剥離してクラックが生じていた。
このクラックを通じて外部から酸素が侵入し易くなり導電性高分子の固体電解質層の電気抵抗が高くなり固体電解コンデンサのESRが増加しインピーダンス特性が劣化する課題があった。
本発明は、外部からの酸素の侵入を低減し低インピーダンスの固体電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、陽極部と陰極部を有するコンデンサ素子と、前記陰極部を載置する陰極搭載部を有する陰極端子と、前記陰極部と前記陰極搭載部間に挟み込まれ且つ前記陰極部と前記陰極搭載部を電気的に接続する連結体と、少なくとも前記コンデンサ素子を被覆する外装樹脂と、を備えた固体電解コンデンサであって、前記陰極搭載部は貫通孔を有し、前記連結体は前記貫通孔を遮るように前記陰極搭載部に接合され、前記外装樹脂は前記連結体と接合される前記陰極搭載部の面に対向する前記陰極搭載部の面側から前記貫通孔に充填された固体電解コンデンサである。
以上のように本発明の固体電解コンデンサによれば、陰極搭載部に貫通孔を設け、この貫通孔に外装樹脂を充填することによって、薄厚の外装樹脂と陰極端子との密着強度が大きくなり外装樹脂のクラックを防ぐことができ、外部からの酸素がこのクラックを通じてコンデンサ素子の陰極部に侵入することを低減することができる。
さらに、連結体がコンデンサ素子の陰極部と陰極搭載部間に挟み込まれ、陰極搭載部の貫通孔を遮ることによって、外部からの酸素が薄厚の外装樹脂から貫通孔を通じてコンデンサ素子の陰極部に侵入することを低減することができる。
以上のように、外部からの酸素の侵入を低減でき低インピーダンスの固体電解コンデンサを得ることができる。
(実施の形態)
本発明の実施の形態の固体電解コンデンサについて説明する。
本発明の実施の形態の固体電解コンデンサについて説明する。
図1は本発明の実施の形態における固体電解コンデンサの側面断面図、図2は同コンデンサ素子の側面断面図である。
図1に示すように、固体電解コンデンサは、陽極部2と陰極部3を有するコンデンサ素子1が複数積層されたものであり、陽極部2を載置する陽極搭載部12を有する陽極端子11と、陰極部3を載置する陰極搭載部16を有する陰極端子15と、陰極部3と陰極搭載部16間に挟み込まれたコ字状の連結体25と、コンデンサ素子1を少なくとも被覆する外装樹脂21とを備えている。
さらに連結体25は、陰極部3と陰極搭載部16とを電気的に接続し、陰極搭載部16の貫通孔28の一方の開口部を塞いでいる。
複数のコンデンサ素子1は、積層された陰極部3を中心にして、相反する陽極部2が一枚ずつ交互に一方向に並べられて積層され、積層された陽極部2が両端に設けられ、積層された陰極部3が中央に設けられている。
陽極端子11、陰極端子15は夫々積層された陽極部2、積層された陰極部3に対向して設けられ、陰極端子15は陽極端子11間に配設されている。
外装樹脂21は、エポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂からなりモールド成形により形成される。
コンデンサ素子1は、平板状の形状であり、図2に示すように陽極部2は陽極体4の表面が露呈した陽極体4の一方に設けられ、陰極部3は陽極体4の他方に設けられている。
陽極体4は、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ等の弁作用金属からなる箔であり、陽極体4の表面はエッチング処理によって粗面化されて表面積が拡大されている。
また、陽極体4は、弁作用金属の箔を用いたものの他に、弁作用金属の粉末からなる多孔質焼結体に弁作用金属部材を埋め込んで接合したものでもよい。
陰極部3は、陽極体4の表面に誘電体酸化皮膜層5、固体電解質層6、陰極層7が順次形成されたものである。
誘電体酸化皮膜層5は、陽極体4の表面を化成処理することによって形成される。
固体電解質層6は、誘電体酸化皮膜層5の表面に形成され、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子から選択されたいずれかを含むものである。
陰極層7は、カーボン層と導電体層とを固体電解質層6の表面に順次積層したものであり、カーボン層はグラファイト等からなり、導電体層は銀、ニッケル、銅等の導電性粒子とエポキシ等の樹脂を含有する導電性ペーストを塗布、硬化させたものである。
また、コンデンサ素子1は分離部8を有し、分離部8はポリイミド樹脂、シリコン樹脂などの絶縁性樹脂からなり、陽極部2と陰極部3との境界の陽極体4上に帯状に設けられ、この分離部8によって固体電解質層6や陰極層7が陽極部2に形成されないように防止されている。
図1に示す陽極端子11及び陰極端子15は、銅、鉄、ニッケル等の金属またはFe−Ni合金等の合金の基材から構成される金属フレームであり、厚み0.07mm〜0.3mmのものを好適に用いることができる。
図3は本発明の実施の形態における固体電解コンデンサの陰極部のA−A’断面図である。
陰極端子15は、図1、図3に示すように、陰極搭載部16と陰極引出部17、陰極露呈部18を有したものである。
陰極搭載部16は、平坦状であり実装面22に近接して平行に配設されている。
また、陰極搭載部16は、積層された陰極部3に対向して設けられ、積層された陰極部3の中央が陰極搭載部16の中央に対向している。
陰極搭載部16の実装面22側と実装面22の外装樹脂21との間隔は、陰極露呈部18を構成するフレーム厚みの0.5倍から2倍を有している。また、この間隔は0.05mm以上から0.15mm以下であることが好ましく、高周波領域においてESLを小さくすることができる。
さらに、陰極搭載部16は1つ又は複数の貫通孔28を有している。
この貫通孔28を遮るように、連結体25が積層された陰極部3と陰極搭載部16との間に挟み込まれ、陰極搭載部16は連結体25を介して積層された陰極部3を載置している。
また、陰極搭載部16の中央は、積層された陰極部3の下面の中央に対向している。
陰極露呈部18は、実装面22の外装樹脂21から露呈して実装面22の両側に設けられている。
陰極引出部17は、外装樹脂21によって被覆され、陰極露呈部18の一方の端部側に接続して、陰極露呈部18と陰極搭載部16とを連結している。
図4は本発明の実施の形態における連結体の斜視図である。
連結体25は、図4に示すように、コ字状の溝構造を有し、平坦な底部26の両側から略垂直に立ち上がる側面部27を備えた導電性フレームであり、フレームの基材は銅、鉄、ニッケル等の金属、合金の金属板から構成され、厚み0.07mm〜0.3mmのものを好適に用いることができる。
また、電気抵抗を下げるためにフレームの基材表面にめっき層等の金属層が形成されたものでもよい。
図1、図3に示すように、連結体25の底部26は積層された陰極部3を載置し、連結体25の側面部27は積層された陰極部3の両側の側面に接して又は近接して設けられ、さらに連結体25は導電性接着層19を介して積層された陰極部3と接合されている。
この導電性接着層19は、連結体25の底部26又は側面部27のいずれかの表面に設けることができる。
また、連結体25と陰極部3との接合は、連結体25と陰極搭載部16とを接合した後に行うことが好ましい。
なお、連結体25は底部26のみで構成された形状でもよい。
連結体25の底部26は積層された陰極部3の最下層と陰極搭載部16との間に挟み込まれ、底部26は抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接等の溶接により貫通孔28の周囲の陰極搭載部16の上面に密着して接合され、貫通孔28の開口部を覆っている。
外装樹脂21は、陰極搭載部16の実装面22側の面と実装面22との間に薄厚に形成されている。ここで陰極搭載部16の実装面22側の面は、連結体25の底部26が接合された陰極搭載部16の面と対向する陰極搭載部16の面である。
さらに、外装樹脂21は陰極搭載部16の実装面22側の面から貫通孔28に充填され、陰極搭載部16と連結体25とを被覆している。
以上のように、貫通孔28を設けることにより、陰極搭載部16の実装面22側を被覆する薄厚の外装樹脂21と陰極搭載部16との密着強度が大きくなり外装樹脂21のクラックを防ぐことができ、クラックを通じて外部からの酸素がコンデンサ素子1の陰極部3に侵入することを低減することができる。
また、連結体25により貫通孔28を遮ることにより、実装面22側にある薄厚の外装樹脂21から貫通孔28を通じて外部からの酸素が侵入することを低減することができる。
貫通孔28に充填された外装樹脂21は、連結体25の底部26と陰極搭載部16間にはみ出ていないことが好ましく、連結体25が変形してコンデンサ素子1に機械的ストレスが生じコンデンサ素子1の特性が劣化することを低減できる。
図5は本発明の実施の形態における固体電解コンデンサの陽極部のB−B’断面図である。
陽極端子11は、図1、図5に示すように陽極搭載部12と陽極引出部13、陽極露呈部14を有したものである。
陽極搭載部12は、平坦状であり、固体電解コンデンサの実装面22と対向するように平行に設けられている。また陽極搭載部12は、図5に示すようにコンデンサ素子1の側面側となる陽極部2の両端の2箇所に設けられ、抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接等の溶接により陽極部2と接合され、陽極部2と電気的に接続している。
陽極露呈部14は、実装面22の外装樹脂21から露呈して実装面22の中央に設けられている。
陽極引出部13は、外装樹脂21によって被覆され、陽極露呈部14の両端部側に接続して陽極露呈部14と陽極搭載部12とを連結している。
図6は本発明の実施の形態における固体電解コンデンサの下面図である。
図6に示すように、陽極露呈部14は軸C−C’が実装面22の端辺と交わる両端部に設けられ、陰極露呈部18は軸D−D’が実装面22の側辺と交わる両側に設けられている。
ここで、軸C−C’は相反する陽極部を結ぶ方向に延びるもので積層されたコンデンサ素子1の側面間の中央に設けられたものであり、軸D−D’は軸C−C’に垂直であって相反する陽極部2間の中央に設けられたものである。また軸C−C’と軸D−D’の交点は積層された陰極部3の中央となる。
また、陽極露呈部14及び陰極露呈部18は実装面22の外装樹脂21と同一面に設けられ、陽極露呈部14及び陰極露呈部18の表面には、回路基板と接合するためにSnめっき等の金属皮膜が設けられている。
図7は本発明の実施の形態における陰極端子の要部下面図である。
図7(a)に示すように陰極搭載部16に貫通孔を1つ設ける場合は、貫通孔28は陰極搭載部16の中心となる軸C−C’と軸D−D’の交点を中心にして設けることが好ましい。
これによって、陰極搭載部16に流れる電流は、陰極搭載部16の貫通孔28の部分には電流が流れないので陽極端子11と隣接する側に流れ易くなり、陽極端子11、コンデンサ素子1、陰極端子15を順次流れる電流の経路を短くすることができる。このためESLが小さくなり低インピーダンスにすることができる。
また、図7(b)に示すように陰極搭載部16bに貫通孔を複数個設ける場合は、貫通孔28b、28cは軸D−D’に対し対称に設けることが好ましい。
これによって、コンデンサ素子1に流れる電流は、相反する陽極部2が一方側にあるコンデンサ素子1と他方側にあるコンデンサ素子1に流れる電流量が同じになり相反するコンデンサ素子1の内部抵抗による発熱を同じにできる。これによって片方側のコンデンサ素子1の温度上昇が大きくなることがなくコンデンサ素子の特性劣化を低減することができる。
また、連結体25の側面部27は、積層された陰極部3の側面全体を覆うことが好ましく、これによって外装樹脂21の側面から酸素が侵入することを低減することができる。
また、連結体25の側面部27は、積層された陰極部3の側面全体と接合することが好ましく、これによって陰極端子15と積層されたコンデンサ素子1との導電性を向上させることができ、固体電解コンデンサのESRを小さくすることができる。
なお、実施の形態では、陰極搭載部16と連結体25とを別々に設け、これを接合したものについて述べたが、陰極搭載部16と連結体25とが一体に形成されたものでもよく、例えば直方体の金属ブロックを切断加工して金属ブロックの一面に貫通しない凹部を設けてもよい。
また、本発明は、複数のコンデンサ素子を交互に相反して積層するものに限定するものではなく、陽極体の両端に設けた陽極部間に陰極部を設け、陽極体が陰極部を貫通する貫通コンデンサ素子を用いて固体電解コンデンサを構成してもよい。
また、実施の形態に用いたコンデンサ素子の陽極部を一方側のみに並べて積層したものでもよい。この場合、実施の形態で外装樹脂21の両端に設けられた陽極端子は、外装樹脂21の一方側に設けられ、他方側に陰極端子が設けられる。
なお、導電性高分子の固体電解質の代わりに二酸化マンガン等の半導体の固体電解質を用いた固体電解コンデンサにおいて、陰極搭載部の貫通孔を遮るように連結体と陰極搭載部とを接合し外装樹脂を貫通孔に充填することにより、陰極端子と外装樹脂との密着強度が向上するため外部からの湿気の侵入による特性の劣化を低減することができる。
以下、具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1は、図1に示す固体電解コンデンサとコンデンサ素子の積層枚数が異なる以外は、同じ構成とした。
実施例1は、図1に示す固体電解コンデンサとコンデンサ素子の積層枚数が異なる以外は、同じ構成とした。
コンデンサ素子は、陽極体がアルミニウム箔からなり、ポリピロールの導電性高分子からなる固体電解質が形成されている。
連結体は、厚み0.1mmの銅フレームからなり、図4に示すようにコ字状に設けられたものであり、連結体の底部は外側寸法が長さL4.0mm×幅W4.0mmである。
陰極搭載部は、図7(a)に示すように厚み0.1mmの銅フレームからなる平板のものであり、陰極搭載部の寸法は長さL5.0mm×幅W2.5mmである。
貫通孔は、陰極搭載部の中央に1つ設けられ、貫通孔の直径は1.0mmである。
陽極部が一枚ずつ交互に相反するようにコンデンサ素子を6枚積層し、コンデンサ素子の陽極部は陽極端子の陽極搭載部と接合し、陰極部は連結体を介して陰極端子の陰極搭載部と接合した。
連結体を陰極搭載部に接合するとき、連結体の底部と貫通孔の周囲の陰極搭載部を超音波溶接により接合して貫通孔を遮蔽した。
続いて、トランスファーモールドにより外装樹脂を形成して、コンデンサ素子と連結体、陽極搭載部、陰極搭載部を外装樹脂により被覆し、陽極露呈部と陰極露呈部を実装面の外装樹脂から露呈させた。
このとき外装樹脂を陰極搭載部の実装面側から貫通孔に充填しながら、陰極搭載部と実装面間に厚み0.1mmの外装樹脂を形成した。
作製した固体電解コンデンサは、定格容量は2V220μFであり外形寸法は長さ8.5mm×幅4.8mm×高さ2.0mmである。
(実施例2)
実施例2は、実施例1と陰極搭載部の貫通孔の構成が異なる以外は、実施例1と同一の構成とした。
実施例2は、実施例1と陰極搭載部の貫通孔の構成が異なる以外は、実施例1と同一の構成とした。
陰極搭載部は、図7(b)に示すように貫通孔を2つ備え、この2つの貫通孔を軸D−D’に対し対称であり幅Wの中央に設けた。また貫通孔の直径は0.8mmであり貫通孔の中心間の間隔は1.6mmとした。
(比較例)
比較例は、実施例1の陰極搭載部に貫通孔を形成しないものを用いた以外は、実施例1と同一の構成とした。
比較例は、実施例1の陰極搭載部に貫通孔を形成しないものを用いた以外は、実施例1と同一の構成とした。
実施例1、実施例2、比較例の固体電解コンデンサについて、試料作製後のESR特性の初期値と、ピーク値260℃のリフローを実施後のESR特性と、ピーク値260℃のリフローを実施し温度105℃の高温放置試験、1000時間後のESR特性を測定した。ESR特性の測定は周波数100kHzで行い夫々試料300個の平均値を算出した。
その結果を(表1)に示す。
(表1)に示すように、実施例1、実施例2、比較例は、初期値及びリフロー後はいずれも3.1mΩであり同じであった。
高温放置試験後は、実施例1、実施例2は夫々3.3mΩ、3.2mΩとなりESR特性の劣化はほとんどなかった。一方、比較例は6.4mΩとなりESR特性の劣化が大きかった。
以上のように、本発明の実施例1、実施例2は、比較例に比べ陰極端子と外装樹脂との密着強度が向上しリフローでの外装樹脂のクラックの発生がなく、高温放置試験において酸素侵入によるESR特性の劣化を低減でき低インピーダンスの固体電解コンデンサを得ることができる。
本発明にかかる固体電解コンデンサは、外部からの酸素の侵入を低減でき、低インピーダンスの固体電解コンデンサを得ることができるので、CPUの電源ライン等に使用される、各種電子機器や電気回路等に有用なものである。
1 コンデンサ素子
2 陽極部
3 陰極部
11 陽極端子
12 陽極搭載部
15 陰極端子
16 陰極搭載部
19 導電性接着層
21 外装樹脂
22 実装面
25 連結体
26 底部
27 側面部
28 貫通孔
2 陽極部
3 陰極部
11 陽極端子
12 陽極搭載部
15 陰極端子
16 陰極搭載部
19 導電性接着層
21 外装樹脂
22 実装面
25 連結体
26 底部
27 側面部
28 貫通孔
Claims (4)
- 陽極部と陰極部を有するコンデンサ素子と、前記陰極部を載置する陰極搭載部を有する陰極端子と、前記陰極部と前記陰極搭載部間に挟み込まれ且つ前記陰極部と前記陰極搭載部を電気的に接続する連結体と、少なくとも前記コンデンサ素子を被覆する外装樹脂と、を備えた固体電解コンデンサであって、前記陰極搭載部は貫通孔を有し、前記連結体は前記貫通孔を遮るように前記陰極搭載部に接合され、前記外装樹脂は前記連結体と接合される前記陰極搭載部の面に対向する前記陰極搭載部の面側から前記貫通孔に充填された固体電解コンデンサ。
- 前記コンデンサ素子を複数備え、この複数のコンデンサ素子は積層された前記陰極部を中心にして相反する前記陽極部が交互に積層されたものであり、前記陰極搭載部は前記積層された陰極部を搭載し実装面側に設けられ、前記連結体は前記積層された陰極部と前記陰極搭載部間に挟み込まれた請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記貫通孔は、前記相反する陽極部間の中央に設けられた請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記貫通孔を複数備え、前記相反する陽極部を結ぶ方向に垂直であり前記相反する陽極部間の中央に設けられる軸に対し、前記複数の貫通孔が対称に設けられた請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
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