JP5176619B2 - インモールド用転写箔、及びそれを用いた成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、インモールド用転写箔に関し、さらに詳しくは、成形用金型内へ挿入し成形することで、セキュリティ性に優れ、耐熱性や耐光性に優れる蛍光層が成形品の立体面への追従性がよく良転写でき、転写後は耐擦傷性や耐溶剤性などに優れるインモールド用転写箔、及び成形品に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。また、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」、「印字」は「印画」の略語、同意語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明のインモールド用転写箔を用いた成形品の主なる用途としては、日用品や生活用品などの機器本体、食品や各種物品の容器類、電子機器や事務用品などの筐体類など立体成形品で、成形品の表面に蛍光層による特異な意匠性やセキュリティ性を向上させたもので、成形品の形状や内容物は任意である。しかしながら、高意匠化のために、成形品の表面に蛍光層を転写する用途であれば、特に限定されるものではない。
(背景技術)従来、上記用途の媒体、例えば、ブランド品や高級品では経済的価値を持つため、不正に偽造されることが絶えず、種々の改竄防止策が提案され、セキュリティ性の向上が図られている。偽造が困難で、セキュリティ性に優れ、蛍光潜像を媒体へ転写することが知られている。該蛍光潜像は赤外線または紫外線照射下で可視領域の蛍光を生じるが、通常の白色光源下においては目視不能であり、偽造、変造の防止に使用されている。しかしながら、従来の蛍光潜像は蛍光染料や蛍光増白剤を用いているので、耐熱性や耐光性に欠ける欠点があった。一方、射出成形などによる成形品の平面や曲面では、成形時に、ハードコート層などの転写箔を金型内へ挿入して、射出成形と同時にハードコート層を転写するインサート射出成形が行われている。しかしながら、該転写は平面又は1方向の曲面に制限される。立体部分は溶融した高温の射出成形樹脂の流れによって、転写箔が伸張しシワや破れが発生し、また伸張及び/又は収縮によって、割れ、伸縮ジワによって表面性が変化して外観が損なわれてしまう。従来は伸縮の影響を最小に押えようと、伸縮の少ない部分へ転写したり、面積を小さくしたりすることで、伸縮の影響を最小に押えなければならなかった。
従って、セキュリティ性の向上のために、耐光性のある蛍光潜像を有する転写箔を用いて、立体の射出成形品であっても、立体面へよく追従しても割れや白化などの少ないインモールド用転写箔、及びそれを用いた成形品が求められている。
(先行技術)従来、基材、印刷層、光回折構造層(本発明の蛍光層に相当する)及び熱接着性樹脂層とを含む積層シートで作製したラベルを、インモールドラベリング方式の射出成形により一体化成形するカップ状容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ホログラム層が成形される周壁は平面であり立体面ではない。
また、加飾転写層(本発明の蛍光層を含む)を伸縮性材料に転写した後に、少なくとも表面の一部に凹凸又は曲面を有する成形品本体の表面の一部分に加熱加圧により転写した表面装飾成形品が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、加飾転写層を直接成形品へ転写はできないという欠点があり、いずれにも、蛍光層についての記載も示唆もない。
また、蛍光染料又は蛍光増白剤を形成又は転写したカードが知られている(例えば、特許文献3〜4参照。)。しかしながら、従来の蛍光染料又は蛍光増白剤では耐熱性、耐光性や耐候性などの耐久性に欠けるという欠点がある。
さらに、多種の物品に、転写箔やラベルによって形成することができる識別マークとしては、光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層を有する識別マークであって、該希土類錯体がジアステレオ選択性を有する配位子を持つ。前記光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層が、特定波長領域で円偏光性の蛍光を放出するため、左右円偏光の強度の差、またはg値を測定することによって真偽判定をおこなうことができる識別マークが知られている(例えば、特許文献5参照。)。しかしながら、仮支持体フィルム上に、光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層(識別マーク)、及び接着剤層をこの順に積層したことを特徴とする転写箔であって、媒体の表面へ転写されて最表面となり、多数回の繰り返し使用されると、耐擦傷性や耐溶剤性などに欠けて、耐久性に欠けるという欠点がある。
特開2005−7647号公報 特開2004−58599号公報 特開平3−159796号公報 特開平3−159795−号公報 特開2005−111704号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、熱で白化しない耐熱性と、伸縮率が大きくても伸縮へ追従性がよく、意匠性とセキュリティ性に優れた蛍光潜像を、立体面へ割れや白化などの少なく転写することのできるインモールド用転写箔を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わるインモールド用転写箔は、基材と、該基材の一方の面へ離型層、蛍光層及び接着層が設けてなるインモールド用転写箔において、前記離型層がメラミン系樹脂であり、前記蛍光層がハードコート性の電離放射線硬化樹脂、蛍光発光性の希土類錯体、シリコーン及びフィラーを含み、前記蛍光発光性の希土類錯体が光学活性希土類錯体であり、前記シリコーンが反応性シリコーンであり、前記フィラーが球状ビーズのポリエチレンワックスであり、前記電離放射線硬化樹脂が(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂の硬化物であり、前記蛍光層の質量基準の配合比が電離放射線硬化性樹脂:希土類錯体:シリコーン:フィラー=100:0.01〜10:0.1〜10:0.01〜10であり、かつ、前記電離放射線硬化性樹脂を該電離放射線硬化性樹脂の吸収波長領域が前記希土類錯体の吸収波長領域と異なる波長250nm以下の紫外領域の照射で硬化させることを特徴とするインモールド用転写箔である。
請求項2の発明に係わる成形品は、請求項1に記載のインモールド用転写箔を用いて、インモールド射出成形法で成形された立体成形品に、前記蛍光層及び前記接着層が転写されてなることを特徴とする立体成形品である。
請求項1の本発明によれば、蛍光層へ電離放射線を照射して反応(硬化)させる際に、希土類錯体の阻害を受けず、必要最小限の照射量で硬化でき、ハードコート性と蛍光発光性を有する蛍光層を持ち、熱で白化しない耐熱性と、伸縮率が大きくても伸縮へ追従性がよく、セキュリティ性に優れた蛍光潜像とを、立体面へ割れや白化などの少なく転写することのできるインモールド用転写箔が提供される。
請求項2の本発明によれば、セキュリティ性に優れた蛍光潜像を、立体面へでも割れや白化などの少なく転写された成形品が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示すインモールド用転写箔の断面図である。
図2は、本発明のインモールド用転写箔を用いて、転写した成形品の断面図である。
(インモールド用転写箔)本発明のインモールド用転写箔10は、図1に示すように、基材11と、該基材の一方の面へ離型層13、蛍光層15及び接着層19の層構成において、蛍光層15及び離型層13が特定の材料からなる。即ち、離型層13がメラミン系樹脂であり、蛍光層15がハードコート性の電離放射線硬化樹脂、蛍光発光性の希土類錯体、及びフィラーを含む蛍光発光性の蛍光層である。また、離型層13と蛍光層15との間へハードコート層12を設けたり、層間へプライマ層などの他の層を設けたり、ハードコート層12と接着層19との間へ印刷層16を設けて、蛍光潜像絵柄を背景とし他の任意な印刷絵柄と合わせて、さらなる特異な意匠性も向上させることもできる。なお、蛍光潜像とは蛍光層15をパターンで設けてもよく、全面ベタの蛍光層15を有するインモールド用転写箔10を所望のパターン形状にカットしてもよい。
(成形品)インモールド射出成形法とは、(1)インモールド用転写箔10を準備する工程と、(2)該インモールド用転写箔10を射出成形用金型内へ挿入する工程と、(3)該射出成形用金型へ樹脂を射出成形し密着させることで、該樹脂の表面へインモールド用転写箔10の蛍光層15及び接着層19を転写する工程と、(4)冷却後、金型を解放し、インモールド用転写箔10の基材11及び離型層13を剥離して成形品を取り出す工程と、からなる射出成形法で、立体面へ蛍光層15が転写された成形品100を製造できる。
本発明のインモールド用転写箔10は、インモールド射出成形法で、立体成形品への蛍光層の転写に好ましく使用でき、蛍光層を転写した成形品100を図2に示す。なお、図2は作図の都合上、成形品は平面に描いているが、立体状である。成形品100は、離型層13、及び蛍光層15を特定の材料を用いたインモールド用転写箔10とし、インモールド射出成形法で立体面へ、蛍光層15の熱で白化しない耐熱性、及び伸縮へ追従性がよく、割れや白化などが極めて少ない意匠性に優れた蛍光層15が転写された蛍光潜像付きとすることができる。成形品100の蛍光層を15は、ハードコート層及び蛍光層の2つの効果を奏することができ、しかも、立体面へ転写された成形品である。
このようにすることで、次の効果を奏することができる。
(1)蛍光層15の主成分をハードコート性の電離放射線硬化樹脂、シリコーン、及びフィラーを含むことで、(1)電離放射線硬化後の23℃における破断伸度が5%以上で、(2)基材、離型層、蛍光層、及び接着層を設けたインモールド用転写箔状態で、150℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有する。
このようにすることで、熱白化しない耐熱性と、立体面へ追従し割れにくい柔軟性が得られ、インモールド射出成形法でも、立体成形品の表面へ転写さることができる。
(2)従来の蛍光発光剤は結晶粒子が大きく蛍光層15への配合ができなかったが、分子量1500程度の希土類錯体を用いることで、容易に均一に分散することができる。
(3)蛍光層15へ耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光性の希土類錯体を含ませることで、従来の蛍光発光性剤と比較して、格段に優れた耐熱性や耐光性を有する蛍光発光性が得られる。
(4)また、蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域が電離放射線硬化樹脂の吸収波長領域と異なっているようにすることで、蛍光層15の電離放射線硬化性樹脂の硬化を、蛍光発光剤が阻害しないので、充分に硬化させることができる。
(5)しかも、蛍光層15は電離放射線硬化性樹脂の硬化物を主成分とするので、ハードコート性も有しているので、耐擦傷性や耐溶剤性などの耐久性が付与され、保護効果も兼用させることができる。
(6)従って、従来は蛍光層と、それを保護するハードコート層などの保護層の2層であったものを、蛍光層15へ蛍光発光性の希土類錯体を含ませることができて、ハードコート性を有する蛍光層15の1層とすることができる。
(基材)基材11としては、耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルム、などがある。好ましくは、耐熱性、機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルムで、ポリエチレンテレフタレートが最適である。該基材の厚さは、通常、2.5〜50μm程度が適用できるが、4〜25μmが転写性の点で好ましい。
該基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、該基材は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。該基材は、塗布に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
(離型層)離型層13としては、離型性樹脂、離型剤を含んだ樹脂、電離放射線で架橋する硬化性樹脂などがあるが、本発明ではメラミン系樹脂を用いる。該メラミン系樹脂を用いることで、後述する保護層保護層14との組合わせで安定した剥離性を発揮する。
離型層13の形成は、該樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、プレーコートなどの印刷又はコーティング方法で、少なくとも1部に塗布し乾燥して塗膜を形成する。また、要すれば、温度30℃〜120℃で加熱乾燥、あるいはエージングしてもよい。離型層13の厚さとしては、通常は0.01μm〜5μm程度、好ましくは0.5μm〜3μm程度である。該厚さは薄ければ薄い程良いが、0.1μm以上であればより良い成膜が得られて剥離力が安定する。
(蛍光層)蛍光層15は、ハードコート性の電離放射線硬化樹脂、シリコーン、蛍光発光性の希土類錯体、並びにポリエチレンワックスを含ませる。蛍光層15はのバインダ成分としては、ハードコート性の電離放射線硬化性樹脂、添加物としてシリコーンとポリエチレンワックスを含ませることで、電離放射線硬化後でも熱で劣化しない耐熱性と、伸縮へ追従性がよく、割れやシワなどの外観の低下が少ない蛍光層を立体面へ転写することができる。また、蛍光層15に蛍光発光性を付与するための蛍光剤として、蛍光発光性の希土類錯体を用いることで、耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光が得られる。
(希土類錯体)蛍光発光性の希土類錯体とは、蛍光発光する光学活性希土類錯体で、光学活性部位を持つ希土類錯体のことをいい、光学活性部位を持つ配位子が配位している希土類錯体か、もしくは希土類錯体の正四角反柱型の配位構造の、希土類金属原子周辺の絶対配置に関して存在する2種の立体異性体(Δ体、Λ体)のうち、一方が過剰に含まれている状態の希土類錯体をいう。このような構造の希土類錯体は、発光特性に優れ、半値幅の狭いシャープな発光スペクトルを示すものである。特に、希土類イオンLn3+がEu3+、Tb3+、Yb3+、Nd3+、Er3+、Sm3+、Dy3+、Ce3+、のいずれかである希土類錯体は弱い励起光でも強い発光をする強発光性の希土類錯体であり、好ましく用いられる。例えば、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)などがある。また、希土類錯体には<−Cn2n+1(nは1〜22の整数)>基を含むことが耐熱性や安定性の点で好ましい。具体的には、ルミシス(登録商標、総販売元:セントラルテクノ社製、製造元:株式会社日生化学工業所)R−600、G−900、YB−1200などが例示できる。詳しくは、WO2005/044770号公報、特開2006−249075号公報、特開2005−97240号公報、に記載されている。
Figure 0005176619
Figure 0005176619
(式中、Dは重水素原子、ハロゲン原子又は水素原子を含まないC1〜C22の脂肪族基を示す)
Figure 0005176619
(式中、XはC−RまたはNを表し、Rは水素原子または置換基を表す)
Figure 0005176619
発光効率のよい希土類錯体を用いることで、バインダ樹脂である電離放射線硬化性樹脂樹脂に含有させる蛍光発光性の希土類錯体の割合は質量基準で、0.01〜10%程度、好ましくは0.1〜5%である。この範囲未満では蛍光発光の強度が小さく、この範囲を超えても蛍光発光の強度は充分過ぎて、高コストとなってしまう。
(波長領域)さらに、後述するバインダ樹脂である電離放射線硬化性樹脂としては、前記樹脂系のうち、蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域、及び蛍光発光波長領域に吸収がないか、吸収が小さいものが好ましい。蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域に吸収があると、電離放射線硬化性樹脂へ電離放射線を照射して反応(硬化)させて蛍光層15を形成する際に、希土類錯体が電離放射線の1部を吸収してしまい、反応(硬化)不良をきたし耐久性不足となったり、又は多大な照射量を要して高コストとなってしまうのである。この点で、後述するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂系が好ましく、該樹脂系は波長250nm以下の紫外領域の照射でも硬化させることができる。また、蛍光発光性の希土類錯体の蛍光発光波長領域に吸収があると、蛍光層15/接着層19が転写された媒体へ、蛍光発光させるとために、例えば紫外線を照射した際に、電離放射線硬化性樹脂が紫外線の1部を吸収してしまい、発光不良をきたし蛍光潜像の輝度不足となったり、又は多大な照射量を必要として蛍光発光装置の高出力によって大型化、高コストとなってしまうのである。なお、硬化後の電離放射線硬化樹脂と硬化前の電離放射線硬化性樹脂の吸収波長領域とは同様である。
(蛍光層のバインダ)蛍光層15は、図2に示すように転写後は最表面になって保護層の効果も求められる。極めて過酷な環境での使用、使用期限がなかったり、長期にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用などでも、溶剤や機械的な摩擦及び摩耗、特に引掻きから保護し、傷付きにくい耐久性を付与するために、蛍光層15のバインダ成分としては、ハードコート性も要求される。蛍光層15のバインダ成分としてはハードコート性の電離放射線硬化樹脂を主成分とし、シリコーン及びポリエチレンワックスを含ませる。
(電離放射線硬化樹脂)電離放射線硬化樹脂は電離放射線硬化性樹脂の硬化物で、該電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート樹脂である。好ましいウレタン変性アクリレート樹脂としては、 (1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂(本明細書では「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と呼称する)である。該「電離放射線硬化性樹脂組成物M」としては、具体的には、特開2001−329031号公報で開示されている光硬化性樹脂が好ましい。具体的には、MHX405ニス(ザ・インクテック(株)製、電離放射線硬化性樹脂商品名)、ユピマーUV・V3031(三菱化学(株)製、電離放射線硬化性樹脂商品名)が例示できる。
((メタ)アクリレートオリゴマー)(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、耐熱性のあるオリゴマーであればよく、例えば、日本合成化学社の商品名;紫光6630B、7510B、7630Bなどが例示できる。含有させる質量基準での割合としては、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」100部に対して10〜30部程度、好ましくは15〜25部である。この範囲未満では耐熱性が不足し、この範囲を超えては耐熱性はよいが、ヒビ割れしやすい。
(シリコーン)シリコーンとしては、シリコーンオイルや反応性シリコーンが例示でき、反応性シリコーンとしては、電離放射線で硬化時に樹脂と反応し結合して一体化したり、1部は残留するものもある。該反応性シリコーンとしてはアクリル変性、メタクリル変性、又はエポキシ変性などで変性した反応性シリコーンなどがある。シリコーンを含有させる質量基準での割合としては「電離放射線硬化性樹脂組成物M」100に対して、0.1〜10部程度、好ましくは0.3〜5部である。この範囲未満では表面が汚染しやすく、また、この範囲を超えては蛍光層面への接着層の密着性が低く、商品価値を失ってしまう。
(フィラー)フィラーとしては、マイクロシリカやポリエチレンワックスが例示できる。ポリエチレンワックスとしては、ポリエチレン系樹脂の粒子やビーズが挙げられるが、好ましくは球状ビーズである。但し、ポリエチレンワックスを添加すると、箔切れ性は低下するので、その添加量は、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部程度、好ましくは0.1〜5質量部とする。
このように、蛍光層15へ電離放射線硬化樹脂、シリコーン及びフィラーを含ませることで、次の作用効果を兼ねさせることができる。
(1)蛍光層15は伸縮が大きな立体的な成形品へ転写しても、伸縮へ追従性がよく、割れや白化などの低下が少ない意匠性に優れた蛍光層を立体面へ転写することのできる。
電離放射線硬化後の23℃における破断伸度を5%以上、好ましくは7%以上とすることができる。5%未満では伸縮時にヒビ割れたり白化したりする。7%以上であると、伸縮率が高くても伸縮時にヒビ割れたり白化したりしない。
また、転写後の蛍光層15は最表面層となり、極めて過酷な環境での使用、長期間にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用などでも、溶剤、機械的な摩擦、及び摩耗から蛍光潜像を保護し、傷付きにくく耐久性に優れる。
(2)基材11、離型層13、蛍光層15、及び接着層19を設けたインモールド用転写箔状態で、150℃、好ましくは170℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有するので、通常の射出成形での樹脂温度である150〜200℃の熱でも蛍光層が劣化しない。200℃の熱でも瞬間的なために、蛍光潜像が劣化しないのである。なお、耐熱性は接着層19を設けても設けなくとも同じである。
さらに、(3)蛍光層15はメラミン系樹脂を用いた離型層13と界面を接しているので、安定した剥離性を有し、転写時には箔切れがよく、バリなどの発生も極めて少なくすることができる。
(破断伸度)蛍光層15の伸縮性を破断伸度で表し、該層の破断伸度(%)の測定方法は、23℃55%RHの条件下でUV硬化後樹脂層を24時間以上放置した後、株式会社オリエンテックテンシロン万能試験機RTA−100を用いデータ処理は、テンシロン多機能型データ処理TYPE MP−100/200S Ver.44を用い測定を行なった。試料幅10mm、チャック間距離50mm、RANGEは20%、荷重は100kgの条件で、引っ張り速度10mm/minで引っ張り、破断伸度は、引っ張り時の破断または亀裂が入ったときの破断点伸びの自長に対する伸び率とした。蛍光層15の破断伸度の測定では、蛍光層15膜のみを作成するのは難しいため、25μm剥離PETに10μmの蛍光層15を形成し、メタルハライドランプにて積算露光量250mjで露光した後に剥離して試料とした。
(耐熱性)蛍光層の耐熱性は、基材、離型層、蛍光層、及び接着層を設けてなるインモールド用転写箔状態で、150℃から170℃のオーブン中に1時間放置して、目視によりヒビ割れ及び/又は白化しないものを合格とした。
(蛍光層の形成)蛍光層15の形成は、上記の電離放射線硬化性樹脂にポリエチレンワックス、必要に応じて光重合開始剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤等を加え、溶媒へ分散または溶解して、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、ダイコートなどの公知のコーティング方法で塗布し乾燥して、電離放射線で反応(硬化)させればよい。また、蛍光層15の厚味が厚いときには、複数回に分けて形成してもよい。
蛍光層15の厚さは、通常、1〜10μm程度であるが、本発明では、極めて過酷な環境での使用、使用期限がなかったり、長期にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用などでも、溶剤や機械的な摩擦及び摩耗、特に引掻きから保護し、傷付きにくい耐久性を付与するために、好ましくは10μm以上で、好ましくは15μm以上とする。上限は特に限定されないが、価格や箔切れ性から30μm以下程度である。また、蛍光層15の離型層側にハードコート層を設けてもよく、ハードコート層/蛍光層15の2層とすれば、最表面にマイクロシリカやポリエチレンワックスを含むハードコート層が形成されているので、蛍光層15にはフィラーを含ませなくてもよい。
ハードコート層を設けた場合では、ハードコート層/蛍光層15の2層で、電離放射線硬化後の23℃における破断伸度が5%以上で、かつ、基材、離型層、ハードコート層、蛍光層及び接着層を設けたインモールド用転写箔状態で、150℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有しているようにする。
蛍光層15と接着層19との間へ印刷層16を設けてもよく、該印刷層16は全面に透明着色したり、絵柄印刷したりすることができる。
(接着層)蛍光層15面、即ち被転写体と相対する面へ接着層19を設ける。該接着層19の材料としては、公知の加熱されると溶融または軟化して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的には、塩化ビニール酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。該材料樹脂を溶剤に溶解または分散させて、適宜顔料などの添加剤を添加して、公知のロールコーティング、グラビアコーティングなどの方法で塗布し乾燥させて、厚さ0.1〜30μm程度、好ましくは0.5〜10μmの層とする。接着層19の材料としては、公知の加熱されると溶融または軟化して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的には、塩化ビニール酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。該材料樹脂を溶剤に溶解または分散させて、適宜顔料などの添加剤を添加して、公知のロールコーティング、グラビアコーティングなどの方法で塗布し乾燥させて、厚さ0.1μmから30μmの層を得る。
(インモールド射出成形)このようにして本発明のインモールド用転写箔10が準備できる。該インモールド用転写箔10を用いて、インモールド射出成形法して、立体面へ蛍光層15が転写された成形品を製造することができる。まず、インモールド射出成形法とは、(1)インモールド用転写箔10を準備する工程と、(2)該インモールド用転写箔10を射出成形用金型内へ挿入し、(3)該射出成形用金型へ樹脂を射出成形し密着させ、該樹脂の表面へインモールド用転写箔10の蛍光層15を転写し、(4)冷却後、金型を解放し、インモールド用転写箔の基材11及び離型層13を剥離して成形品を取り出す公知の方法でよい。なお、離型層13の1部が蛍光層15側に残る場合もあるが、剥離に支障はなく、本発明の範囲内である。
(ハードコート性蛍光層付き射出成形品)このように、離型層13、及び蛍光層15を特定の材料を用いたインモールド用転写箔10とし、インモールド射出成形法で立体面へ、蛍光層15の熱で白化しない耐熱性、及び伸縮へ追従性がよく、割れや白化などが極めて少ない意匠性に優れた蛍光層15が転写された蛍光潜像付き成形品を製造できる。また、インモールド用転写箔10には、蛍光潜像絵柄を背景とし他の任意な印刷絵柄と合わせて、さらなる特異な意匠性も向上させることができる。
(射出成形品)射出樹脂の材料は特に限定されず、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル系樹脂などの射出樹脂のできる公知の樹脂でよい。
該射出成形品の形状としては、特に限定されず、少なくとも1部分に立体部があれば、適用できる。立体部とは二次面、三次面でもよく、波状、曲面状、多面体状、円又は角錐状、球状などがあり、これらの1、又は複数の組合わせ、若しくはランダム形状でもよい。射出成形による成形品は、日用品や生活用品などの機器本体、食品や各種物品の容器類、携帯電話などの電子機器や事務用品などの筐体類などに使用できる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。なお、溶媒を除き、各層の各組成物は固形分換算の質量部である。
(実施例1)基材11として厚さ25μmのPETフィルムを用い、該基材11の一方の面へ、グラビアコート法で、TCM01メジューム(大日本インキ社製、メラミン樹脂商品名)塗工液を乾燥後2μmになるように塗布し乾燥して、180℃20秒間焼き付けて、離型層13を形成した。
該離型層13面へ、下記の蛍光層組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが2μmになるように、塗工し100℃で乾燥し、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させて、蛍光層15を形成した。
・<電離放射線硬化性樹脂組成物の作製手順>
まず、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」は以下の手順で、生成した。撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を取り付けた反応器に、酢酸エチル206.1g及びイソホロンジイソシアネートの三量体(HULS社製品、VESTANAT T1890、融点110℃)133.5gを仕込み、80℃に昇温して溶解させた。溶液中に空気を吹き込んだのち、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.38g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製品、ビスコート300)249.3g及びジブチル錫ジラウレート0.38gを仕込んだ。80℃で5時間反応させたのち酢酸エチル688.9gを添加して冷却した。
該「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と、造膜性樹脂(アクリル系オリゴマー)、反応性シリコーン、ポリエチレンワックス、光重合開始剤、及び溶媒を下記の組成で配合して蛍光層組成物を調製した。
・<蛍光層組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.15質量部
ルミシスR−600(セントラルテクノ社製、赤発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
次に、該蛍光層15面へ、接着層組成物としてTM−A1HS(大日精化社製、商品名)をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が1μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19を形成して、基材11/剥離層13/蛍光層15/接着層19の層構成からなる実施例1のインモールド用転写箔10を得た。
(実施例2)蛍光層組成物として、下記の蛍光層組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインモールド用転写箔10を得た。
・<蛍光層組成物>
ユピマーUV・V3031(三菱化学社製、紫外線硬化性樹脂商品名) 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光7510B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−1602) 0.2質量部
ルミシスG−900(セントラルテクノ社製、緑発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
マイクロシリカ 1質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 1.75質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
(実施例3)蛍光層組成物として、下記の蛍光層組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、実施例3のインモールド用転写箔10を得た。
・<蛍光層組成物>
MHX405ニス(ザ・インクテック(株)製、電離放射線硬化性樹脂商品名)
25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.15質量部
ルミシスYB−1200(セントラルテクノ社製、青発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
(実施例4〜6)
<射出成形>実施例1〜3のインモールド用転写箔10を射出成形装置の自動箔送り装置に、接着層面が成形樹脂側になるように挿入(インサート)し、射出樹脂101としてスミペックスSTH−55(住友化学社製、アクリル樹脂商品名)を、溶融温度250℃、金型温度80℃の通常条件で射出成形を行った。冷却後、金型を解放し、基材11を剥離して取り出して、実施例4〜6のインモールド用転写箔を用いた成形品100を得た。
なお、該射出成形は成形サイクル12秒で連続的に成形した。得られた成形品は3次元形状(周囲に5mmの縁取りがあり、中央部が球面状に盛り上った直径150mmのCDプレイヤーの部材)とした。
(評価)実施例1の蛍光層15の破断伸度は31%、実施例2の蛍光層15の破断伸度は31%、実施例2の蛍光層15の破断伸度は25%であった。
インモールド用転写箔10の耐熱性としては、実施例1が170℃、実施例2も170℃、実施例3が150℃であった。
実施例4〜6のいずれの成形品も球面部及び縁取り部分にもインモールド用転写箔10は追随し、アクリル樹脂表面に転写され、該蛍光層は、射出成形の熱でも白化せず、球面部への追従性もよく、割れや白化などもなく正常に転写できた。
また、実施例4〜6の成形品100の最表面となっている蛍光層15面の鉛筆硬度試験を、JIS−K−5400に準拠して測定したところ、2H以上の硬度を有し、さらに、スクラッチ強度はサファイア200g以上であり、充分な耐久性を有していた。このことは、蛍光層へ蛍光発光性の希土類錯体を含ませても、蛍光発光剤の吸収波長によって、電離放射線硬化性樹脂の硬化を阻害せず、充分に硬化できたことを示している。
さらに、耐光性に関しては実施例1〜2のインモールド用転写箔10、及び実施例4〜6の成形品100を用いて、JIS−B−7753(サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機)に準拠して測定を行い、500時間の照射後における画像の色の変化を照射前と比較して目視で評価した。実施例1〜3のいずれのインモールド用10、及び実施例4〜6のいずれの成形品100でも、著しい変化はなく良好な耐光性であった。このことは、蛍光層へ含ませる蛍光発光剤の材料を希土類錯体と限定することで、得られた耐光性であり、意匠性やセキュリティ性の向上を図らることができた。さらに、蛍光層へ波長365nmのブラックライトで紫外線を照射すると、蛍光発光した。
本発明の1実施例を示すインモールド用転写箔の断面図である。 本発明のインモールド用転写箔を用いて、転写した成形品の断面図である。
符号の説明
10:インモールド用転写箔
11:基材
12:ハードコート層
13:離型層
15:蛍光層
16:印刷層
19:接着層
100:成形品
101:射出樹脂

Claims (2)

  1. 基材と、該基材の一方の面へ離型層、蛍光層及び接着層が設けてなるインモールド用転写箔において、
    前記離型層がメラミン系樹脂であり、
    前記蛍光層がハードコート性の電離放射線硬化樹脂、蛍光発光性の希土類錯体、シリコーン及びフィラーを含み、
    前記蛍光発光性の希土類錯体が光学活性希土類錯体であり、
    前記シリコーンが反応性シリコーンであり、
    前記フィラーが球状ビーズのポリエチレンワックスであり、
    前記電離放射線硬化樹脂が(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂の硬化物であり、
    前記蛍光層の質量基準の配合比が電離放射線硬化性樹脂:希土類錯体:シリコーン:フィラー=100:0.01〜10:0.1〜10:0.01〜10であり、
    かつ、前記電離放射線硬化性樹脂を該電離放射線硬化性樹脂の吸収波長領域が前記希土類錯体の吸収波長領域と異なる波長250nm以下の紫外領域の照射で硬化させることを特徴とするインモールド用転写箔。
  2. 請求項1に記載のインモールド用転写箔を用いて、インモールド射出成形法で成形された立体成形品に、前記蛍光層及び前記接着層が転写されてなることを特徴とする立体成形品。
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