JP5175821B2 - リソグラフィ装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

[0001] 本発明はリソグラフィ装置及びデバイス製造方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる互いに近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0003] 投影システムの最終要素と基板の間の空間を充填するように、リソグラフィ投影装置内の基板を水などの比較的高い屈折率を有する液体に液浸することが提案されている。実施形態では液体は蒸留水であるが、別の液体を使用することができる。本発明の実施形態は液体に関して説明されている。しかし別の流体、特に湿潤流体、非圧縮性流体及び/又は屈折率が空気より高い、望ましくは屈折率が水より高い流体が適切なこともある。気体を除く流体が特に望ましい。そのポイントは、露光放射は液体中の方が波長が短いので、結像するフィーチャの小型化を可能にすることができることである。(液体の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくでき、焦点深さも大きくすることと見なすこともできる。)固体粒子(例えば石英)が懸濁している水、又はナノ粒子の懸濁(例えば最大10nmの最大寸法の粒子)がある液体などの、他の液浸液も提案されている。懸濁粒子は、これが懸濁している液体と同様の屈折率又は同じ屈折率を有しても、有していなくてもよい。適切になり得る他の液体は、芳香族、フルオロハイドロカーボンなどの炭化水素、及び/又は水溶液である。
[0004] 基板又は基板及び基板テーブルを液体の浴槽に浸すこと(例えば米国特許US4,509,852号参照)は、スキャン露光中に加速すべき大きい塊の液体があることでもある。これには、追加のモータ又はさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
[0005] 液浸装置内で、液浸流体は流体ハンドリングシステム、構造又は装置によって取り扱われる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を供給することができ、したがって流体供給システムとすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは少なくとも液浸流体を部分的に閉じ込めることができ、それにより流体閉じ込めシステムとすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体にバリアを提供することができ、それにより流体閉じ込め構造などのバリア部材とすることができる。実施形態では、流体ハンドリングシステムは、例えば液浸液体の流れ及び/又は位置の制御に役立てるために、気体の流れを生成又は使用することができる。気体の流れは、液浸流体を閉じ込めるシールを形成することができ、したがって流体ハンドリング構造をシール部材と呼ぶことができ、このようなシール部材は流体閉じ込め構造とすることができる。実施形態では、液浸液を液浸流体として使用する。その場合、流体ハンドリングシステムは液体ハンドリングシステムとすることができる。前述した説明に関して、このパラグラフで流体に関して規定された特徴部に言及する場合、それは液体に関して規定された特徴部を含むものと理解することができる。
[0006] 提案されている構成の1つは、液体供給システムが液体閉じ込めシステムを使用して、基板の局所領域に、及び投影システムの最終要素と基板の間にのみ液体を提供する(基板は通常、投影システムの最終要素より大きい表面積を有する)。これを配置構成するために提案されている1つの方法が、PCT特許出願公開WO99/49504号で開示されている。図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口によって基板W上に、好ましくは最終要素に対する基板Wの動作方向に沿って供給され、投影システムPSの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。つまり、基板Wが−X方向にて要素の下でスキャンされると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて取り上げられる。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で取り上げられる構成を概略的に示したものである。図2の図では、液体が最終要素に対する基板Wの動作方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に図示され、ここでは各側に出口を持つ4組の入口が、最終要素の周囲の規則的パターンで設けられる。液体の流れの方向が、図2及び図3の矢印で図示されていることに留意されたい。
[0007] 局所液体供給システムがあるさらなる液浸リソグラフィの解決法が、図4に図示されている。液体が、投影システムPSの各側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に構成された複数の別個の出口によって除去される。入口及びは、投影される投影ビームが通る穴が中心にある板に配置することができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口によって除去されて、投影システムPSと基板Wの間に液体の薄膜の流れを引き起こす。使用する入口と出口の組み合わせの選択は、基板Wの動作方向によって決定することができる(他の組合せの入口及び出口は動作しない)。流体の流れ及び基板Wの方向が、図4の矢印で図示されていることに留意されたい。
[0008] 欧州特許出願公開EP1420300号及び米国特許出願公開US2004−0136494号では、ツイン又はデュアルステージ液浸リソグラフィ装置の概念が開示されている。このような装置は、基板を支持する2つのテーブルを備える。第一位置にあるテーブルで、液浸液がない状態でレベリング測定を実行し、液浸液が存在する第二位置にあるテーブルで、露光を実行する。あるいは、装置は1つのテーブルのみを有してよい。
[0009] PCT特許出願公開WO2005/064405号は、液浸液が閉じ込められないオールウェット構成を開示している。このようなシステムでは、基板の上面全体が液体で覆われる。これが有利なことがある。というのは、基板の上面全体が実質的に同じ状態に曝露しているからである。これは、基板の温度制御及び処理にとって利点を有する。WO2005/064405号では、液体供給システムが投影システムの最終要素と基板の間のギャップに液体を提供する。この液体は、基板の残りの部分の上に漏れることができる。基板テーブルの縁部にあるバリアは、液体が逃げるのを防止し、したがって制御された方法で基板テーブルの上面からこれを除去することができる。このようなシステムは基板の温度制御及び処理を改良するが、それでも液浸液の蒸発が生じることがある。その問題の軽減に役立つ1つの方法が、米国特許出願公開US2006/119809号に記載されている。全ての位置で基板を覆い、液浸液を自身と基板及び/又は基板を保持する基板テーブルの上面との間に延在させるように構成された部材が提供される。
[0010] 液浸液中の泡の形成は回避しなければならない。液浸液中に泡があれば全て、投影システムの最終要素と基板の間にある液浸空間に入り得る。液浸空間内の泡は、結像誤差を引き起こすことがあり、その存在は回避しなければならない。
[0011] 局所領域リソグラフィ装置の液浸空間からの液浸液損失は、回避しなければならない。液浸液を損失すると、液浸液が蒸発するにつれて乾燥汚れを引き起こすことがある。
[0012] 例えば泡が発生する可能性が低下した、及び/又は(局所領域リソグラフィ装置の場合に)液浸空間から液体が損失する可能性が低下したリソグラフィ装置を提供することが望ましい。
[0013] 本発明の態様によれば、テーブル、テーブルに取り付けられ、使用時にそれに対して動作可能なコンポーネント、及びコンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、コンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがるシール、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
[0014] 本発明の態様によれば、テーブル、コンポーネントであって、使用時にテーブルに対して動作可能であり、コンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、コンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがる一体シールを備えるコンポーネント、及びギャップ内に低圧を生成する低圧源、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
[0015] 本発明の態様によれば、リソグラフィ装置内のテーブルとコンポーネントの間を密封する方法が提供され、コンポーネントはテーブルに取り付けられて、使用時にそれに対して動作可能であり、方法は、コンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、シールがコンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがるように、コンポーネントとテーブルの間にシールを配置することを含む。
[0016] 本発明の態様によれば、リソグラフィ装置内で使用するために、基板の交換中に2つのテーブル間のギャップにまたがるブリッジ体が提供され、ブリッジ体は、ブリッジ体とテーブルのうち1つの間のギャップにまたがるシールを含む。
[0017] 本発明の態様によれば、流体閉じ込め構造の底部に着脱自在に取り付け可能であるシャッタ部材が提供され、シャッタ部材は、シャッタ部材が基板テーブル上に配置された場合に、それぞれがシャッタ部材と基板テーブルの間のギャップを密封する第一及び第二シールを備え、第一及び第二シールはシャッタ部材の対向する表面の縁部の周囲にある。
[0018] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
[0019] 本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を示した図である。 [0020] リソグラフィ投影装置内で使用する液体供給システムを示した図である。 [0020] リソグラフィ投影装置内で使用する液体供給システムを示した図である。 [0021] リソグラフィ投影装置内で使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0022] リソグラフィ投影装置内で使用するさらなる液体供給システムを示した図である。 [0023] 本発明の実施形態による隣接テーブルを示した略断面図である。 [0024] 本発明の実施形態による隣接テーブルを示した略断面図である。 [0025] 本発明の実施形態によるブリッジを示した略断面図である。 [0026] 本発明の実施形態による閉鎖ディスク及びテーブルを示した断面図である。 [0027] 図10a及び図10bは、流体閉じ込め構造の下で基板が曲がりくねる間に液体損失が発生することを示した平面図である。 [0028] シールがまたがった基板テーブルと測定テーブルの間のギャップを示した略断面図である。
[0029] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、
− 放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
− パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第一ポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
− 基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板Wを正確に位置決めするように構成された第二ポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
− パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを含む。
[0030] 照明システムILは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光学コンポーネント、又はその任意の組み合わせなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
[0031] 支持構造MTはパターニングデバイスMAを保持する。これは、パターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスMAが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0032] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
[0033] パターニングデバイスMAは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0034] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
[0035] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0036] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0037] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源SOとリソグラフィ装置とは、例えば放射源SOがエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源SOはリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源SOが水銀ランプの場合は、放射源SOがリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0038] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタADを含んでいてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0039] 放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターンが与えられる。放射ビームBはパターニングデバイスMAを通り抜けて、投影システムPSを通過し、これは、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する。第二ポジショナPW及び位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一ポジショナPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、又はスキャン中に、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般的に、支持構造MTの移動は、第一ポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第二ポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアラインメントマークM1、M2及び基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分Cの間の空間に配置してもよい(スクライブラインアラインメントマークとして知られる)。同様に、パターニングデバイスMA上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0040] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
1.ステップモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
2.スキャンモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光におけるターゲット部分Cの(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分Cの(スキャン方向における)高さが決まる。
3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0041] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0042] 投影システムの最終要素と基板の間に液体を提供する構成は、少なくとも2つの一般的カテゴリに分類することができる。それは、実質的に基板の全体及び任意選択で基板テーブルの一部が液体槽に浸される槽型構成、及び液体が基板の局所領域にのみ提供される液体供給システムが使用されるいわゆる局所液浸システムである。後者のカテゴリでは、液体によって充填された空間が基板の上面より平面図で小さく、液体で充填された領域は、基板がその領域の下で移動している間、投影システムに対して実質的に静止したままである。本発明の実施形態が指向するさらなる構成は、液体が閉じ込められないオールウェット構成である。この構成では、実質的に基板の上面全体、及び基板テーブルの全部又は一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは浅い。液体は、基板上の液体の薄膜などの膜でよい。図2から図5の液体供給デバイスのいずれも、このようなシステムで使用することができる。しかし、密封特徴部が存在しないか、動作しないか、通常ほど効率的でないか、それ以外にも局所区域のみに液体を密封するには有効でない。図2から図5には、4つの異なるタイプの局所液体供給システムが図示されている。図2から図4に開示した液体供給システムは、以上で説明されている。
[0043] 提案されている別の構成は、投影システムの最終要素と基板テーブルとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する液体閉じ込め部材を液体供給システムに提供する。このような構成が、図5に図示されている。液体閉じ込め構造は、投影システムに対してXY面では実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)には多少の相対運動があってよい。液体閉じ込め構造と基板の表面の間にシールが形成される。実施形態では、液体閉じ込め構造と基板の表面の間にシールが形成され、ガスシールなどの非接触シールとすることができる。このようなシステムが、米国特許出願公開US2004−0207824号に開示されている。
[0044] 図5は、投影システムPSの最終要素と基板テーブルWT又は基板Wの間の空間11の境界の少なくとも一部に沿って延在するバリア部材又は流体閉じ込め構造12がある局所液体供給システム又は流体ハンドリング構造を概略的に示す。(以下の文章で基板Wの表面に言及する場合、それは他に明記しない限り、追加的又は代替的に基板テーブルWTの表面も指すことに留意されたい。)流体閉じ込め構造12は、投影システムPSに対してXY面では実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)には多少の相対運動があってよい。実施形態では、流体閉じ込め構造12と基板Wの表面との間にシールが形成され、ガスシール又は流体シールのような非接触シールでよい。
[0045] 流体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wの間の空間11に液体を少なくとも部分的に封じ込める。基板Wの表面と投影システムPSの最終要素の間の空間11内に液体が閉じ込められるように、基板Wに対するガスシール16などの非接触シールを、投影システムPSのイメージフィールドの周囲に形成することができる。空間11は、投影システムPSの最終要素の下方に配置され、それを囲む流体閉じ込め構造12によって少なくとも部分的に形成される。液体を、液体入口13によって投影システムPSの下方で、流体閉じ込め構造12内の空間11に入れる。液体は、液体出口13によって除去することができる。流体閉じ込め構造12は投影システムPSの最終要素の少し上まで延在することができる。液体のバッファが提供されるように、液体レベルが最終要素の上まで上昇する。実施形態では、流体閉じ込め構造12は、その上端が投影システムPS又はその最終要素の形状に非常に一致することができる内周を有し、例えば円形でよい。底部では、内周がイメージフィールドの形状に非常に一致し、例えば長方形でよいが、そうである必要はない。
[0046] 液体は、使用中に流体閉じ込め構造12の底部と基板Wの表面との間に形成されるガスシール16によって空間11内に封じ込められる。ガスシール16は、気体、例えば空気又は合成空気によって形成されるが、実施形態ではN2又は別の不活性ガスによって形成される。ガスシール16内の気体は、圧力下で入口15を介して流体閉じ込め構造12と基板Wの間のギャップに提供される。気体は出口14を介して抽出される。気体入口15への過剰圧力、出口14の真空レベル、及びギャップの幾何形状は、液体を閉じ込める内側への高速の気体流があるように構成される。流体閉じ込め構造12と基板Wの間で液体にかかる気体の力が、液体を空間11に封じ込める。入口/出口は、空間11を囲む環状溝でよい。環状溝は連続的又は不連続的でよい。気体の流れは、液体を空間11に封じ込めるのに有効である。このようなシステムが、米国特許出願公開US2004−0207824号に開示されている。
[0047] 図5の例は、液体が任意の1つの時間に基板Wの上面の局所領域にのみ提供される、いわゆる局所領域構成である。例えば米国特許出願公開US2006−0038968号に開示されているような単相抽出器を(それが2相モードで作用しているか否かにかかわらず)使用する流体ハンドリングシステムを含め、他の構成も可能である。実施形態では、単相抽出器は、液体を気体から分離して単一液体相の液体抽出を可能にするために使用される多孔質材料によって覆われた入口を備えることができる。多孔質材料の下流のチャンバは、わずかに低圧に維持され、液体で充填される。チャンバ内の低圧は、多孔質材料の穴に形成されたメニスカスによって、周囲の気体がチャンバに引き込まれることが防止されるような低圧である。しかし、多孔質表面が液体と接触すると、流れを制限するメニスカスがなくなり、液体がチャンバ内に自由に流れることができる。多孔質材料は多数の小さい、例えば5から50μmの範囲の直径の穴を有する。実施形態では、多孔質材料は少なくともわずかに親液性(例えば親水性)である。つまり例えば水などの液浸液に対して90°未満の接触角を有する。可能である別の構成は、気体抵抗の原理で作用する構成である。いわゆる気体抵抗の原理は、例えば米国特許出願公開US2008−0212046号及び2008年5月8日出願の米国特許出願US61/071,621号に記載されている。そのシステムでは、抽出穴が、望ましくは角を有する形状で構成される。角はステップ及びスキャン方向に位置合わせすることができる。これは、2つの出口がスキャン方向に対して直角に位置合わせされた場合と比較して、ステップ又はスキャン方向での所与の速度について、流体ハンドリング構造の表面にある2つの開口間のメニスカスにかかる力を減少させる。本発明の実施形態は、オールウェット液浸装置に使用する流体ハンドリング構造に適用することができる。オールウェットの実施形態では、例えば投影システムの最終要素と基板の間に液体を閉じ込める閉じ込め構造から液体が漏れることができるようにすることによって、流体が基板テーブルの上面全体を覆えるようにする。オールウェットの実施形態の流体ハンドリング構造の例を、2008年9月2日出願の米国特許出願US61/136,380号に見ることができる。
[0048] 液浸リソグラフィ装置内には、流体供給システムが配置されている、又は流体供給システムが流体を少なくとも部分的に閉じ込めるか供給している場合に、流体供給システムが配置される複数のコンポーネントの間に、1つ又は複数のギャップがある。ギャップ上のこのような場所にある間、泡は流体に閉じ込められることがある。これらの泡が空間11へと達すると、これは結像誤差を、したがって不良基板を引き起こすことがある。
[0049] 例えば泡の閉じ込めは、措置を執らない限り、ギャップが流体閉じ込め構造12の縁部の下を通過する場合に特に発生することがある。流体閉じ込め構造12がいわゆる局所領域流体閉じ込め構造である場合は、流体閉じ込め構造12の下面で空間11内に液体を密封する特徴部が、有害な状態でギャップと相互作用することがある。
[0050] このようなギャップ上の場所は、局所領域液体閉じ込め構造12の液体閉じ込め構造12からの液体損失を引き起こすことがある。残された液体は蒸発することがある。これは、低温スポット及び/又は乾燥汚れを引き起こすことがあり、両方とも有害である。さらに、液体がギャップ(汚染されていることがある)から基板W及び/又は基板テーブルWTの上面上に搬送されることがあり、これが結像誤差を引き起こすことがある。代替的又は追加的に、ギャップを通して(例えば低圧の作用によって)液体が抽出されると、ギャップの各側のコンポーネントに大きい熱負荷が加えられることがある。
[0051] 本発明の実施形態は、流体供給システムが流体を少なくとも部分的に閉じ込めるか供給している場合に、テーブルと流体供給システムの下を通過するコンポーネントとの間のギャップ115、125、135にまたがるシール220、240を提供することによって、以上又は他の問題の1つ又は複数に対応する。テーブルは、使用時に液体閉じ込め構造12に対向するテーブル、又は基板を支持するように構成される、センサを備える、及び/又は洗浄ステーションを備えるテーブルとすることができる。
[0052] 以下で説明するように、シール220、240、250は任意のコンポーネントに使用することができるが、特に使用時にテーブルWT、WT1、WT2、STに対して動作可能であるコンポーネントに使用することができる。実施形態では、コンポーネントは(例えば相対運動ができるようにする締結によって)テーブルに(機械的に)取り付けられる。
[0053] テーブルは、第一基板テーブルWT1、第二基板テーブルWT2又は測定テーブルSTとすることができる。テーブルは、基板交換中にシャッタ部材として作用し、基板交換中に流体閉じ込め構造12内に液体を維持するように使用されるテーブルとすることができる。つまりテーブルは、その唯一の目的として、2つの基板Wの結像と結像の間に流体閉じ込め構造12の下に位置決めされねばならないことがある。
[0054] コンポーネントは基板Wとすることができる。コンポーネントは、基板交換中に基板Wの代わりに流体閉じ込め構造12の底部に着脱自在に取り付け可能なシャッタ部材である、いわゆる閉鎖ディスクCLDとすることができる。このような閉鎖ディスクCLDは、基板テーブルWT1、WT2、測定テーブルST、又はそれ自体のテーブルに装着することができる。コンポーネントは、基板交換中に第一基板テーブルWT1と(i)第二基板テーブルWT2、又は(ii)測定テーブルST、又は(iii)シャッタ部材テーブルの間のギャップにまたがるように使用されるブリッジ200とすることができる。
[0055] シールをコンポーネント又はテーブルの密封表面上へと引っ張り、それによりシールを形成するために、低圧源を使用しても、しなくてもよい。低圧源は、シールに下方向の圧力を加えることにより、シールを液密性に維持するのに役立つ。しかし、これは低圧源をギャップ115に接続する流路を提供する必要があるので、複雑さが増すという犠牲を払う。
[0056] 図6は本発明の実施形態を示す。この実施形態では、シール220、240が、ブリッジ200であるコンポーネントに取り付けられる。シール220、240は、接着剤又はねじなどの別の締結具によって取り付けることができる。シールはステッカ(sticker)(つまり膜のように薄くすることができる液体不透過性部材)としてもよい。シールは疎液性(例えば疎水性)表面を有することができる。シール220、240は、この実施形態又は任意の他の実施形態で、コンポーネントと一体であっても、なくてもよい。シール220、240は、同等に適切に基板テーブルWT1、WT2に取り付けるか、その一部とすることができる。
[0057] 図6の実施形態では、ブリッジ200が第一基板テーブルWT1に取り付けられている。ブリッジ200は、第一基板テーブルWT1と第二基板テーブルWT2(又は測定テーブルST)の間のギャップにまたがる位置と、保存位置(200’の点線で図示)との間で動作可能である。第一及び第二基板テーブルWT1、WT2は、基板テーブル以外のテーブルでよい。例えば、テーブルの1つが測定テーブルSTでよい。
[0058] ブリッジ200は第一基板テーブルWT1に取り付けられ、使用時に第一基板テーブルWT1に対して動作可能である。ブリッジ200は、第一基板テーブルWT1が投影システムPSの下から移動し、第二基板テーブルWT2が投影システムPSの下で移動するにつれて、流体閉じ込め構造12の底部にある口が閉塞されるように使用される。したがって、第一基板テーブルWT1及び第二基板テーブルWT2は、投影システムPSの下で一緒に移動し、したがって基板交換中に液体は空間11内に留まる。ブリッジ200は、第一基板テーブルWT1又は第二基板テーブルWT2に取り付けることができる。
[0059] ブリッジ200と第一基板テーブルWT1のブリッジヘッド110の間のギャップ115にまたがる第一シール220が提供される。この説明では、ブリッジヘッド110は第一基板テーブルWT1の一部と見なされる。この方法で、ブリッジヘッド110とブリッジ200の間のギャップ115が空間11の下を通過するにつれ、ギャップ115はシール220によって空間11から閉塞される。
[0060] 第二シール240は、ブリッジ200と第二基板テーブルWT2のブリッジヘッド120の間のギャップ125上に位置決めされる。この方法で、ブリッジ200とブリッジヘッド120の間のギャップ125が閉塞される。つまり、ブリッジ200が投影システムPSの下から移動するにつれて、シール240がギャップ125を液浸空間11から分離し、ブリッジ200が投影システムPSの下から移動するにつれて、第二基板テーブルWT2が投影システムPSの下で移動する。
[0061] 実施形態では、シール220、240はギャップ115、125の上部を充填又は遮断する。シール220、240は弾性部材でよい。シール220、240は圧縮可能とすることができる。シール220、240は例えば(中空の)Oリングでよい。1つの実施形態では、シール220、240は流体がギャップ115、125を通って流れるのを防止する。1つの実施形態では、シール220、240の上面は、ブリッジヘッド110、120及びブリッジ200の上面と実質的に面一、つまり同一平面上にある。
[0062] 第一シール220は、ブリッジ200に取り付けるか、ブリッジヘッド110に取り付けることができる。第一シール220の固定端に対向する自由端は、基板テーブルWT1、WT2、又はシール220が取り付けられていないコンポーネントの上面の密封表面を密封する。いずれの場合も、第一シール220は、その固定端が取り付けられたオブジェクトと一体とすることができる。つまり、第一シール220が取り付けられたオブジェクトの上面及び第一シール220は、(第一シール220がブリッジ200と一体である場合、図8に図示されているように)中実材料から形成される。あるいは、ブリッジヘッド110の上面及び第一シール220は、材料の同じブロックから形成される。あるいは、第一シール220は、接着によって、又はボルト又はねじなどの別の締結具によって、それが取り付けられたオブジェクトと一体にすることができる。1つの実施形態では、一体の第一シール220の少なくとも一部は弾性であり、可撓性とすることができる。第二シール240にも同じことが当てはまる。
[0063] 2つのシール220、240の一方をブリッジ200に取り付ける(又は一体にする)ことができ、2つのシール220、240の他方をブリッジヘッド110、120の一方に取り付ける(又は一体にする)ことができる。あるいは、シール220、240の両方をブリッジ200に取り付ける(又はブリッジ200と一体にする)か、シール220、240の両方をブリッジヘッド110、120の一方に取り付ける(又は一体にする)ことができる。
[0064] ブリッジ200は、それが取り付けられた第一基板テーブルWT1に対して回転自在に移動可能であることが望ましい。回転運動は、最も容易に配置構成され、変位自在の運動よりも占有空間を小さくすることができる。しかし、ブリッジ200はその保存位置(200’で図示)から、ギャップにまたがる位置(使用位置)へと少なくとも部分的に変位運動によって移動することができる。この方法で、シール220、240と使用時にシールが密封する密封表面との間の滑動接触(つまり接触している間のこれら2つの部品間の相対運動)を回避することができる。例えば、両方のシール220、240がブリッジ200に取り付けられている(又は一体になっている)場合、ブリッジ200は以下の方法で動くことができる。回転運動を使用して、シール220、240が第一及び第二基板テーブルWT1、WT2の上面(及びその個々の密封表面)より上にある位置へと、ブリッジ200を移動する。次に、第二基板テーブルWT2が所定に位置へと移動したら、ブリッジ200の下方向への(つまり装置の光軸に実質的に平行な方向で投影システムPSから離れる)垂直運動が生じる。この方法で、シール220、240は、滑動状態での接触が全くない状態で垂直運動によりブリッジヘッド110、120それぞれの密封表面に接触する。同じ結果を達成するために、他の動作順序が適切なこともある。
[0065] 図7は、以下の説明以外は図6の実施形態と同じである実施形態を示す。この実施形態では、第一及び第二シール220、240は、ブリッジ200及びブリッジヘッド110、120の上面にある窪み内に配置される。したがって、第一及び第二シール220、240は、第一及び第二基板テーブルWT1、WT2及びブリッジヘッド110、120の上面と実質的に同一平面にある上面を有する。この構成は、液体閉じ込め構造12との衝突による損傷を防止することができる。実施形態では、シール220、240は一方側のみの窪み内にある。実施形態では、シール220、240は縁部表面の窪み内に填る。例えば、圧縮性のシールが凹状窪み内に填ることができる。これは直線相対運動を必要とし、これは、例えば機構内で第一基板テーブルWT1に対してブリッジ200を移動させるカムを使用することによって可能になる。実施形態では、ギャップ115、125上にある場合に、液体閉じ込め構造12を第一基板テーブルWT1から持ち上げて、第一基板テーブルWT1の上面と面一ではないシール220、240との衝突を回避することができる。これは、液体閉じ込め構造12からの液浸液損失の増加という犠牲を払うことがある。
[0066] 1つの実施形態では、シール220、240が特定量の予備曲げを有するように構成することができる。シール220、240の材料が弾性変形可能である場合、シールに力を加えることによってこれを曲げ、その密封表面と接触させることができる。
[0067] 図8は、両方のシール220、240がブリッジ200と(又は少なくともブリッジ200の上面を作成する材料と)一体であるブリッジ200を示している。両方のシール220、240は予備曲げ部を有する。つまり、固定されず、ブリッジヘッド110、120の密封表面と接触する端部は、いかなる力も加えられていない自然の状態で、ブリッジ200に固定された(又はそれと一体である)固定端よりも高くなっている。装置は、シール220、240に力を加えて、その端部がブリッジヘッド110、120の密封表面に接触するようにそれを曲げるデバイスを含む。このようなデバイスの1つが低圧源150、160であり、これは個々のシール220、240の下のギャップ115、125を低圧にする。これにより、これはシール220、240に力を加えて、その自由端を個々のブリッジヘッド110、120の密封表面と接触させる。
[0068] シール220、240は薄いままにすることが望ましく、50μm以下であることが望ましく、20μm未満であることがさらに望ましい。シールが薄いほど、それが密封する表面から盛り上がらない。シールが盛り上がらないほど、その上を流れる流体への妨害が減少し、したがって泡が閉じ込められる、及び/又は液浸液損失が発生する可能性が低下する。シール220、240は、ステンレス鋼、ポリテトラフルオロエチレン(例えばテフロン(登録商標)のポリテトラフルオロエチレン)又はフルオロエラストマ(例えばヴァイトンのフルオロエラストマ)などの材料で作成することができる。シールは疎液性表面を有することができる。例えば、液浸液と液浸液に接触するシールの表面との静止接触角は、10°と80°の間、望ましくは60°未満、さらに望ましくは40°未満又は30°未満とすることができる。
[0069] 他のコンポーネントも、ブリッジ200であるコンポーネントに関して上述したものと同様のシールを有することができる。他のコンポーネントは、必ずしもテーブルに取り付けられず、着脱可能とすることができる。例えば、シールを閉鎖部材又は基板に適用することができる。図9は、図6のシール220と同様のシール220が、基板テーブルWTと閉鎖部材、例えば閉鎖ディスクCLDの間のギャップ135上に存在する実施形態を示している。この場合、第一シール220は、基板テーブルWTではなく閉鎖ディスクCLDに取り付けるか、それと一体であることが望ましい。というのは、閉鎖ディスクCLDが基板テーブルWTから垂直方向に外される(つまり上方向に持ち上げられる)からである。
[0070] 低圧源150を設けて、閉鎖ディスクCLDと基板テーブルWTの間のギャップ135を低圧にする。
[0071] 1つの実施形態では、第二シール250がギャップ135の第一シール220に対して他方側に存在する。したがって、閉鎖ディスクCLDの少なくとも一部及び/又は基板テーブルWTの少なくとも一部が、第二シール250と閉鎖ディスクCLD及び/又は基板テーブルWTの上の空間との間にある。言い換えると、閉鎖ディスクCLDの少なくとも一部が、第二シール250と閉鎖ディスクCLDの上面の間に配置される。この実施形態では、第二シール250を基板テーブルWTに取り付けるか、それと一体にすることが望ましい。
[0072] 第二シール250の特性は、第一(上部)シール220のそれと同様である。しかし、必ずしもそうではなく、例えば第二(底部)シール250には、その自由端がその下端の上に突出するように予備曲げ部を適用することができ、したがって閉鎖ディスクCLDがその上へと下降するにつれて曲がる。
[0073] あるいは、第二(底部)シール250は、低圧源150によって第一(上部)シール220と同じ方法でギャップ135内に低圧が発生することによって曲がるようなシールとすることができる。
[0074] 2つのシール220、250がある図9の構成は、第一(上部)シール220の上に低圧が加えられる場合に、特に有利である。例えば、流体閉じ込め構造12上の密封特徴部は、低圧を受ける開口を含むことがある。このような低圧は、第一(上部)シール220を破壊し、これをその密封表面から持ち上げることがある。しかし、このような低圧は全て、第二(底部)シール250をその密封表面に取り付ける密封力を増加させ、それによりその密封力を増加させる。したがってこの場合、液体が第二(底部)シール250を越える可能性は低い。したがって、液浸液が閉鎖ディスクCLDの下で漏れることを実質的に防止するので、第二(底部)シール250が存在することは有利である。閉鎖ディスクCLDの下に達するこのような液体は全て、閉鎖ディスクCLDの下側に付着し、基板交換中に基板W又は他のコンポーネントが閉鎖ディスクCLDの下を移動するにつれ、その上に滴り落ちることがある。
[0075] 図9に示すような第二(底部)シール250は、ブリッジ200と組み合わせて使用することもできるが、それについては図6、図7及び図8に関して以上で図示又は説明されていない。第二(底部)シール250をブリッジ200と組み合わせて使用することにより、液体がギャップ115、125を通って下にあるコンポーネントへと滴り落ちるのを防止することができる。実際に、第二(底部)シール250のみを使用し、第一(上部)シール220が存在しないこともある。この方法で、第二(底部)シール250は、周囲圧力に向かう接続部を閉鎖し、したがってギャップ115、125内の負圧を上昇させる。これは機能を改良することができる。説明した他のいずれの実施形態でも、同様の構成を使用することができる。
[0076] 図9の実施形態は、閉鎖ディスクCLDではなく基板Wに適用するのにも適切である。
[0077] 図10a及び図10bは、図9にあるような上部シール220が基板Wの縁部の周囲に適用され、基板Wと基板テーブルWTの間のギャップにまたがる実施形態の実験結果を示している。
[0078] 図10a及び図10bは、6つの基板について、基板Wが液体閉じ込めシステム12の下の線300に沿って移動する間の液体損失の発生を正方形で示している。図10aでは、図9に示すようなシール220(しかし底部シール250がない)を使用し、図10bにはシール220又は250が存在せず、基板テーブルWTと基板Wの間のギャップ135にそのまま低圧が加えられる。ここで見られるように、シール220があると、このようなシールがない場合よりも存在する液体損失がはるかに少ない。
[0079] 図11はさらなる実施形態を示している。図11にはシール400が図示されている。シール400は、以上の実施形態のいずれか1つによるシールでよい。シール400は、基板テーブルWTと測定テーブルSTの間に直接延在する。基板テーブルWT及び測定テーブルSTは、相互に関係なく動作可能である。投影システムPS及び液体閉じ込め構造12の下で1つのテーブルを別のテーブルと交換する間に、2つのテーブルが連携して一緒に移動することがある。この間に、以上の実施形態のシールと同じ利点を有するように、シール400が2つのテーブルWT、ST間のギャップを閉鎖する。
[0080] 1つの実施形態では、低圧源150、160の動作を制御する制御システム310が存在する。制御システム310を経路指示制御装置312に接続することができ、したがって液体閉じ込め構造12がギャップ115、125、135上にある場合に、低圧源150、160によってギャップ115、125、135を低圧にすることができる。
[0081] 認識されるように、上述した特徴部のいずれも、任意の他の特徴部とともに使用することができ、本出願に含まれるのは明示的に説明したこれらの組み合わせだけではない。
[0082] 態様では、テーブル、テーブルに取り付けられ、使用時にそれに対して動作可能なコンポーネント、及びコンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、コンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがるシール、を備えるリソグラフィ装置が提供される。任意選択で、シールはコンポーネントと一体、又はテーブルと一体である。シールは、接着剤又は別の締結具でコンポーネント又はテーブルに付着させることが望ましい。コンポーネントの上面及びシールを中実材料で形成する、又はテーブルの上面及びシールを中実材料で形成することが望ましい。任意選択で、コンポーネントはテーブルに対して少なくとも部分的に回転状態で動作可能である。回転は、テーブルの上面に実質的に平行な軸の周囲で行われることが望ましい。任意選択で、コンポーネントはテーブルに対して少なくとも部分的に変位状態で動作可能であり、したがってその位置へ又はその位置から移動する間に、シールとテーブルの間又はシールとコンポーネントの間の滑動が実質的に回避される。任意選択で、コンポーネントはリソグラフィ装置のテーブルと第二テーブルの間のギャップにまたがるブリッジである。任意選択で、テーブルは基板テーブルである。任意選択で、テーブルは測定テーブルである。任意選択で、リソグラフィ装置は、流体をコンポーネントの上面に提供する流体ハンドリング構造をさらに備える。流体ハンドリング構造は、流体を投影システムの最終要素とテーブル上の基板の間の空間に提供するように構成することが望ましい。任意選択で、シールは低圧によって発生した力によって変形可能である。任意選択で、リソグラフィ装置は、ギャップ内に低圧を発生させてシールを変形させる低圧ジェネレータをさらに備え、望ましくは低圧ジェネレータの動作を制御する制御システムをさらに備える。任意選択で、シールは予備的に曲げられ、したがってコンポーネントが所定の位置にある場合、シールに力が加えられていない状態で、コンポーネント又はテーブルの密封面に接触しない。任意選択で、シールは50μm未満の厚さであり、20μm未満の厚さであることが望ましい。任意選択で、シールは疎液性である材料で作成される。任意選択で、シールは、ステンレス鋼、PTFE、又はフルオロエラストマのうち1つを備える材料で作成される。任意選択で、リソグラフィ装置は、コンポーネントとテーブルの間又はコンポーネントと第二テーブルの間の第二ギャップにまたがる第二シールをさらに備える。任意選択で、リソグラフィ装置は第二テーブルをさらに備え、コンポーネントは第一テーブルと第二テーブルの間で配置可能である。
[0083] 態様では、テーブル、コンポーネントであって、使用時にテーブルに対して動作可能であり、該コンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、該コンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがる一体シールを備えるコンポーネント、及びギャップ内に低圧を発生する低圧源、を備えるリソグラフィ装置が提供される。任意選択で、リソグラフィ装置は、低圧ジェネレータの動作を制御する制御システムをさらに備える。任意選択で、コンポーネントの少なくとも一部が、シールとコンポーネントの上の空間の間に配置される、及び/又はテーブルの少なくとも一部が、シールとテーブルの上の空間の間に配置される。任意選択で、リソグラフィ装置は第二シールをさらに備え、第一シールがギャップにまたがるように配置され、コンポーネントの少なくとも一部が、第一シールとコンポーネントの上の空間の間に配置される、及び/又はテーブルの少なくとも一部が、第一シールとテーブルの上の空間の間に配置され、第二シールがギャップにまたがるように配置されて、テーブル及び/又はコンポーネントの上面に接触する、又はそれと一体である。リソグラフィ装置は、2つのシール間のギャップ内に低圧を発生する低圧源をさらに備えることが望ましい。
[0084] 態様では、リソグラフィ装置内のテーブルとコンポーネントの間を密封する方法が提供され、コンポーネントはテーブルに取り付けられ、使用時にそれに対して動作可能であり、方法は、コンポーネントがテーブルに対してある位置にある場合に、シールがコンポーネントとテーブルの間のギャップにまたがるように、コンポーネントとテーブルの間にシールを配置することを含む。任意選択で、方法は、シールの自由端を密封表面に配置し、それによってシールでギャップを密封することをさらに含む。任意選択で、方法は、液体閉じ込め構造がギャップ上に配置されている場合に、ギャップ内に低圧を生成することをさらに含む。
[0085] 態様では、リソグラフィ装置内で使用するために、基板交換中に2つのテーブル間のギャップにまたがるブリッジ体が提供され、ブリッジ体は、ブリッジ体とテーブルのうち1つの間のギャップにまたがるシールを含む。
[0086] 態様では、流体閉じ込め構造の底部に着脱自在に取り付け可能であるシャッタ部材が提供され、シャッタ部材は、シャッタ部材が基板テーブル上に配置された場合に、それぞれがシャッタ部材と基板テーブルの間のギャップを密封する第一及び第二シールを備え、第一及び第二シールはシャッタ部材の対向する表面の縁部の周囲にある。
[0087] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0088] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折及び反射光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。
[0089] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明の実施形態は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ又は複数のシーケンスを含む1つ又は複数のコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。さらに、機械読み取り式命令を2つ以上のコンピュータプログラムで実現することができる。2つ以上のコンピュータプログラムを、1つ又は複数の異なるメモリ及び/又はデータ記憶媒体に記憶することができる。
[0090] 本明細書で説明したコントローラは、リソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内に配置された1つ又は複数のコンピュータプロセッサが1つ又は複数のコンピュータプログラムを読み取ると、それぞれ又は組み合わせて動作可能にすることができる。コントローラはそれぞれ又は組み合わせて、信号を受信、処理及び送信するために適切な任意の構成を有することができる。1つ又は複数のプロセッサは、コントローラのうち少なくとも1つと通信するように構成される。例えば、各コントローラは、上述した方法のための機械読み取り式命令を含むコンピュータプログラムを実行するために、1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。コントローラは、このようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体及び/又はこのような媒体を受信するハードウェアを含むことができる。したがって、コントローラは、1つ又は複数のコンピュータプログラムの機械読み取り式命令に従って動作することができる。
[0091] 本発明の1つ又は複数の実施形態は、任意の液浸リソグラフィ装置に、特に液浸液が槽の形態で提供されるか、基板の局所的な表面領域のみに提供されるか、閉じ込められないかにかかわらず、上述したタイプに適用することができるが、それに限定されない。閉じ込められない構成では、液浸液は基板及び/又は基板テーブルの表面上に流れることができ、したがって実質的に基板テーブル及び/又は基板の覆われていない表面全体が濡れる。このように閉じ込められていない液浸システムでは、液体供給システムが液浸流体を閉じ込めることができない、又はある割合の液浸液閉じ込めを提供することができるが、実質的に液浸液の閉じ込めを完成しない。
[0092] 本明細書で想定するような液体供給システムは、広義に解釈されたい。特定の実施形態では、これは、液体を投影システムと基板及び/又は基板テーブルの間の空間に提供する機構又は構造の組み合わせでよい。これは、1つ又は複数の構造、1つ又は複数の液体開口を含む1つ又は複数の流体開口、1つ又は複数の気体開口、又は1つ又は複数の2相流の開口の組み合わせを備えてよい。開口はそれぞれ、液浸空間への入口(又は流体ハンドリング構造からの出口)又は液浸空間からの出口(又は流体ハンドリング構造への入口)でよい。実施形態では、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの一部でよいか、空間の表面が基板及び/又は基板テーブルの表面を完全に覆ってよいか、空間が基板及び/又は基板テーブルを囲んでよい。液体供給システムは任意選択で、液体の位置、量、品質、形状、流量又は任意の他の特徴を制御する1つ又は複数の要素をさらに含むことができる。
[0093] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を改修できることが当業者には明白である。

Claims (11)

  1. テーブルと、
    前記テーブルに取り付けられ、使用時にそれに対して動作可能なコンポーネントと、
    前記コンポーネントが前記テーブルに対してある位置にある場合に、前記コンポーネントと前記テーブルの間のギャップにまたがるシールとを備え、
    前記シールが、前記コンポーネントと一体、又は前記テーブルと一体であり、
    前記シールが、低圧によって発生した力によって変形可能な予備曲げ部を有し、該予備曲げ部が、該力を加えられていない状態で前記コンポーネント又は前記テーブルの密封表面よりも高く、該力が加えられると該密封表面に接触するように下方に曲げられる、リソグラフィ装置。
  2. 前記コンポーネントが、前記テーブルに対して少なくとも部分的に回転状態で動作可能である、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記コンポーネントが、前記テーブルに対して少なくとも部分的に変位状態で動作可能であり、したがって前記位置へ又は前記位置から移動する間に、前記シールと前記テーブルの間又は前記シールと前記コンポーネントの間の滑動が実質的に回避される、請求項1又は2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記コンポーネントが、前記リソグラフィ装置の前記テーブルと第二テーブルの間のギャップにまたがるブリッジである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  5. 流体を前記コンポーネントの上面に提供する流体ハンドリング構造をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記ギャップ内に低圧を発生させて前記シールを変形させる低圧ジェネレータをさらに備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  7. テーブルと、
    使用時に前記テーブルに対して動作可能なコンポーネントであって、該コンポーネントが前記テーブルに対してある位置にある場合に、該コンポーネントと前記テーブルの間のギャップにまたがるシールを備えるコンポーネントと、
    前記ギャップ内に低圧を生成する低圧源とを備え、
    前記シールが、前記コンポーネントと一体、又は前記テーブルと一体であり、
    前記シールが、低圧によって発生した力によって変形可能な予備曲げ部を有し、該予備曲げ部が、該力を加えられていない状態で前記コンポーネント又は前記テーブルの密封表面よりも高く、該力が加えられると該密封表面に接触するように下方に曲げられる、リソグラフィ装置。
  8. リソグラフィ装置内のテーブルとコンポーネントの間を密封する方法であって、該コンポーネントが該テーブルに取り付けられ、且つ使用時にそれに対して動作可能であり、
    前記コンポーネントが前記テーブルに対してある位置にある場合に、前記コンポーネントと一体又は前記テーブルと一体であるシールが前記コンポーネントと前記テーブルの間の前記ギャップにまたがるように、前記コンポーネントと前記テーブルの間に前記シールを配置すること、及び
    前記シールを低圧によって発生した力によって変形させること、
    を含み、
    前記変形させることが、前記力を加えられていない状態で前記コンポーネント又は前記テーブルの密封表面よりも高い前記シールの予備曲げ部を、前記力を加えて該密封表面に接触するように下方に曲げることを含む、方法。
  9. 液体閉じ込め構造が前記ギャップ上に配置されている場合に、前記ギャップ内に低圧を生成することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  10. リソグラフィ装置内で使用するために、基板交換中に2つのテーブル間のギャップにまたがるブリッジ体であって、該ブリッジ体と該テーブルのうちの1つとの間のギャップにまたがるシールを含み、
    前記シールが、前記ブリッジ体と一体、又は前記テーブルと一体であり、
    前記シールが、低圧によって発生した力によって変形可能な予備曲げ部を有し、該予備曲げ部が、該力を加えられていない状態で前記ブリッジ体又は前記テーブルの密封表面よりも高く、該力が加えられると該密封表面に接触するように下方に曲げられる、ブリッジ体。
  11. 流体閉じ込め構造の底部に着脱自在に取り付け可能であるシャッタ部材であって、該シャッタ部材が基板テーブル上に配置された場合に、それぞれが該シャッタ部材と該基板テーブルの間のギャップを密封する第一及び第二シールを備え、該第一及び第二シールが該シャッタ部材の対向する表面の縁部の周囲にあり、
    前記第一及び/又は第二シールが、前記シャッタ部材と一体、又は前記テーブルと一体であり、
    前記第一及び/又は第二シールが、低圧によって発生した力によって変形可能な予備曲げ部を有し、該予備曲げ部が、該力を加えられていない状態で前記シャッタ部材又は前記テーブルの密封表面よりも高く、該力が加えられると該密封表面に接触するように下方に曲げられる、シャッタ部材。
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