[0035] 本発明の一態様は、液浸リソグラフィ装置で使用するためのテーブルであって、第1平面と、第1平面から延在し、かつ第1平面と実質的に同一平面上にある上面を画定するスワップブリッジ部材と、を備え、スワップブリッジ部材は、別のオブジェクトに衝突する時に変形するように構成される一方で、残りの部分がテーブルに取り付けられたままである、テーブルに関する。
[0036] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示している。この装置は、
[0037] −放射ビームB(例えば、UV放射、DUV放射、またはEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
[0038] −パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、
[0039] −基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、
[0040] −パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を備える。
[0041] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0042] サポート構造MTは、パターニングデバイスを保持する。サポート構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造MTは、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造MTは、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
[0043] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することになる。
[0044] パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
[0045] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射にとって、あるいは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型のシステムを包含していると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
[0046] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、透過型のもの(例えば、透過型マスクを採用しているもの)である。また、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、上述のプログラマブルミラーアレイを採用しているもの、または反射型マスクを採用しているもの)であってもよい。
[0047] リソグラフィ装置は、基板ステージまたは基板テーブルなどの2つ以上の基板サポート構造、および/またはパターンデバイス用の2つ以上のサポート構造を有する型のものであってもよい。複数の基板ステージを有する装置において、すべての基板ステージが同等であり交換可能であり得る。一実施形態において、複数の基板ステージの少なくとも1つは露光工程に特に適合され、複数の基板ステージの少なくとも1つは測定または予備工程に特に適合される。本発明の一実施形態において、複数の基板ステージの少なくとも1つ以上は、測定ステージに置き換えられる。測定ステージは、センサディテクタなどの少なくとも1つ以上のセンサシステム、および/またはセンサシステムのターゲットを含むが、基板を支持しない。測定ステージは、基板ステージまたはパターニングデバイス用のサポート構造の代わりに、放射ビームについて位置決め可能である。そのような装置において、追加のステージは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のステージ上で実行しつつ、別の1つ以上のステージを露光用に使うこともできる。
[0048] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受ける。例えば、放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が水銀ランプである場合、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
[0049] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するように構成されたアジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。放射源SOと同様に、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一部を形成しているとみなされてよく、またはみなされなくてもよい。例えば、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一体部分であってよく、またはリソグラフィ装置とは別個の構成要素であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置は、イルミネータILがリソグラフィ装置上に載置されることを可能にするように構成され得る。任意で、イルミネータILは着脱可能であり、(例えば、リソグラフィ装置製造業者または別の供給業者によって)別個に設けられてよい。
[0050] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。基板Wは、本発明の一実施形態に係り、かつ以下にさらに説明する基板ホルダによって基板テーブルWT上に保持される。第2ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサ(図1には明示されていない)を使って、例えば、マスクライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、パターニングデバイスMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、サポート構造MTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、サポート構造MTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがパターニングデバイスMA上に設けられている場合、パターニングデバイスアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
[0051] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
[0052] 1.ステップモードにおいては、サポート構造MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
[0053] 2.スキャンモードにおいては、サポート構造MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
[0054] 3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0055] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
[0056] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった、マイクロスケール、さらにはナノスケールのフィーチャを有するコンポーネントを製造する際の他の用途を有し得ることが理解されるべきである。
[0057] 投影システムPSの最終素子と基板との間に液体を提供するための構成は、3つの一般的なカテゴリーに分類することができる。これらは、浴式構成、いわゆる局所液浸システム、およびオールウェット液浸システムである。浴式構成では、実質的に基板Wの全体、および任意で基板テーブルWTの一部が液体浴に浸漬される。
[0058] 局所液浸システムは、液体が基板の局所領域にのみ提供される液体供給システムを使用する。液体によって満たされた空間は、平面視で基板の頂面より小さく、液体によって満たされる体積は、当該体積の下方を基板Wが移動している間、投影システムPSに対して実質的に静止している。図2〜図5は、そのようなシステムで使用可能な異なる供給デバイスを示している。液体を局所領域に封止する封止フィーチャが存在する。これを配置するために提案されている方法の1つが、PCT特許出願公開第WO99/49504号に開示されている。
[0059] オールウェット構成では、液体は閉じ込められない。基板の頂面全体および基板テーブルの全体または一部が、液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは小さい。液体は、基板上の液体の薄膜などの膜であり得る。液浸液は、投影システムと、投影システムに対向する対向面(そのような対向面は、基板および/または基板テーブルの表面であってもよい)との領域に、または当該領域内に供給され得る。図2〜図5の液体供給デバイスのいずれも、そのようなシステムで使用することができる。しかし、封止フィーチャは、存在しないか、作動しないか、通常程度に効率的でないか、またはそうでなければ、液体を局所領域にのみ封止するのに効果的でない。
[0060] 図2および図3に示すように、液体は、少なくとも1つの入口によって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給される。液体は、投影システムの下を通過した後、少なくとも1つの出口によって除去される。基板が−X方向に要素の下でスキャンされると、液体は要素の+X側で供給され、−X側で取り出される。最終要素の周囲に位置決めされた入口および出口のさまざまな向きおよび数が可能である。一例が図3に示されており、ここで、いずれかの側にある出口を伴う入口の4つの組が、最終素子の周囲に規則的なパターンで設けられる。なお、図2および図3において液体の流れの方向が矢印で示されていることに留意されたい。
[0061] 局所液体供給システムを備える液浸リソグラフィの更なる解決法が図4に示されている。投影システムPSの一方側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の個別の出口によって除去される。なお、図4において流体の流れの方向および基板の方向が矢印で示されていることに留意されたい。
[0062] 提案されている別の構成は、液体供給システムが、投影システムの最終要素と基板、基板テーブル、またはそれら両方との間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する液体閉じ込め構造を備えることである。そのような構成を図5に示す。
[0063] 図5は、液体閉じ込め構造12を有する局所液体供給システムまたは流体ハンドリングシステムを概略的に示している。液体閉じ込め構造12は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。(なお、基板Wの表面についての以下の記載における言及は、特に明記しない限り、その代わりに、または、それに加えて、基板テーブルの表面も指すものである)。一実施形態において、液体閉じ込め構造12と基板Wの表面との間に封止が形成され、この封止は、ガスシール(ガスシールを備えたそのようなシステムが、欧州特許出願公開EP−A−1,420,298号に開示されている)または液体シールなどの非接触封止であり得る。
[0064] 液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間11に液体を少なくとも部分的に封じ込める。空間11は、投影システムPSの最終要素の下に位置決めされ、かつ該最終要素を取り囲む液体閉じ込め構造12によって少なくとも部分的に形成される。液体入口13によって、投影システムPSの下であり、かつ液体閉じ込め構造12内の空間に、液体が流れ込む。液体は、液体出口13によって除去され得る。
[0065] 液体は、バリア部材12の底部と基板Wの表面との間に使用時に形成されるガスシール16によって空間11に封じ込められ得る。ガスシールのガスは、圧力のかかった状態で、入口15を介して、バリア部材12と基板Wとの間のギャップに提供される。ガスは、出口14を介して取り出される。ガス入口15での過圧力、出口14での真空レベル、およびギャップのジオメトリは、液体を閉じ込める内向きの高速ガス流16が存在するように構成される。バリア部材12と基板Wとの間の液体にかかるガスの力によって、空間11に液体が封じ込められる。そのようなシステムが米国特許出願公開第2004−0207824号に開示されており、当該公報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、液体閉じ込め構造12は、ガスシールを有さない。
[0066] 本発明は、例えば、US2006−0158627号、US2006−0038968号、US2008−0212046号、US2009−0279060号、US2009−0279062号、US2004−0207824号、2009年5月26日出願のUS61/181,158号、および2010年10月18日出願のUS61/394,184号に開示された流体ハンドリング構造を含むあらゆる流体ハンドリング構造に適用することができ、それらのすべての内容は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
[0067] 図1に示す制御システム500は、リソグラフィ装置の全体の動作を制御する。制御システム500は、中央処理ユニットと、揮発性および不揮発性記憶装置とを備える、適切にプログラムされた汎用コンピュータとして具現化することができる。任意で、制御システムは、キーボードやスクリーンなどの1つ以上の入力および出力デバイス、1つ以上のネットワーク接続部、および/またはリソグラフィ装置のさまざまな部分に対する1つ以上のインターフェイスをさらに備えてよい。当然のことながら、制御コンピュータとリソグラフィ装置の1対1の関係は、必須ではない。本発明の一実施形態において、1つのコンピュータが複数のリソグラフィ装置を制御することができる。本発明の一実施形態において、複数のネットワーク化されたコンピュータを使用して1つのリソグラフィ装置を制御することができる。制御システム500は、リソグラフィ装置がその一部を形成するリソセルまたはクラスタ内の1つ以上の関連プロセスデバイスおよび基板ハンドリングデバイスを制御するように構成されてもよい。制御システム500は、リソセルまたはクラスタの監視システムおよび/またはファブの全体制御システムに従属するように構成されてもよい。
[0068] 本発明は、図2〜図5に示す局所領域型液体供給システムを伴う使用に特に適している。適切な他の液体供給システムが存在してもよい。ただし、基板テーブルおよび/または基板および/または基板テーブルによって支持された他のオブジェクトの頂面の局所領域にのみ液体を供給するタイプが、本発明に対して最も適切である。
[0069] 液浸リソグラフィにおける特段に困難な点は、投影システムPSの下方での基板スワップ(基板交換:swapping of substrates)である。これを行う1つの方法は、液体供給システムから液体を除去し、次いで液体供給システムを再起動させる前に投影システムPSの下で新しい基板(および基板テーブルまたは以前の基板テーブルの新しい基板テーブル)を再位置決めすることである。しかし、液体供給システムから液体のすべてを除去する間に、乾燥じみが投影システムの最終要素上に現れることがある。
[0070] このことに対処するために、液体供給システムが基板スワップ中に液体で満たされ続けていることができるように、基板スワップ中に投影システムPSの下にダミー基板を設けることが提案されてきた。この方法において、ダミー基板は基板テーブルによって支持される場合があり、基板テーブルの基板への結像が行われた後、ダミー基板が投影システムPSの下に位置決めされるように基板テーブルを移動させ、そしてダミー基板をなんらかの方法で投影システムPSに取り付ける。次に、基板テーブルを遠ざけることができ、ロードされた新しい基板または新しい基板を備える別の基板テーブルを、投影システムPSの下の位置に移動させることができる。そして、ダミー基板を基板テーブル上に下ろし、次に、基板が投影システムPSの下に位置決めされるように基板テーブルを移動する。このように、基板スワップ中に液体供給システムから液体を除去する必要はない。ただし、このシステムは、基板スワップに影響する特定の時間を必要とする。
[0071] 本発明の一実施形態が図6に示されており、現在使用中の基板テーブルWTの隣の更なる基板テーブルWT1を位置決めすることによって、また、基板テーブルWT、WT1の両方の上平面112、212が実質的に同一面に存在することを確実にすることによって基板スワップを達成するシステムを使用する。これは、液体供給システムが液体を漏れ無しに所望の空間に液体を効率的に維持できるということである。基板テーブルWT、WT1の(上)平面112、212は十分に接近している場合、基板テーブルWT、WT1の2つの平面112、212の間に存在し得るギャップ300を介した空間からの液体の漏れ(またはわずかな最小限の漏れ)無しに投影システムPSの下で基板テーブルWT、WT1を動かすことができる。基板テーブルWT、WT1の平面112、212の間のギャップ300に漏出する水分を収集することができるように、基板テーブルWT、WT1の間に排出システムまたはドレインが設けられ得る。このように、この基板スワップ方法は上述した他の2つの方法より高速であるので、スループットを増加させることができる。各基板テーブルWT、WT1は、平面112、212と実質的に同一平面上にある頂面を有する基板を保持するための基板ホルダ130、230を備える。本発明は、測定テーブルなどの液浸リソグラフィ装置で使用される他のテーブルに対しても同様に適用可能である。
[0072] リソグラフィ装置において、制御システムの衝突や電源異常の場合の損傷からシステムを保護することが望ましい。この理由から、基板テーブルWT、WT1には、基板テーブルWT、WT1を取り囲む保護領域であって、他のオブジェクトが当該保護領域に入らないようにすることによって(例えば、基板テーブルWT、WT1の互いの衝突または他のオブジェクトとの衝突中の衝撃を吸収する表面を設けることによって)衝突の場合に基板テーブルWT、WT1を保護するようにサイズおよび形状が構成される保護領域、を提供する保護デバイス(例えば、バンパー)が設けられる。
[0073] バンパーの存在は、平らな頂面112、212が十分に互いに接近することで液体供給システムからの液体が2つの平面112、212の間のギャップ300に入らない程度に、基板テーブルWT、WT1が互いに十分に接近できないことを意味する。この目的のために、スワップブリッジ部材150が基板テーブルWTのうちの1つに取り付けられて設けられる。
[0074] スワップブリッジ部材150は、スワップブリッジ部材150が取り付けられる基板テーブルWTの平面112と実質的に同一平面上にある上面152(図7)を画定する。したがって、スワップブリッジ部材150の上面152は、基板テーブルWTの平面112の延長部とみなすことができる。このように、基板テーブルWTが液体供給システムの下で移動すると、基板Wの頂面、基板テーブルの平面112(または平面112と同一平面上にある頂面を有するセンサまたは別のオブジェクト)、またはスワップブリッジ部材150の上面152のいずれの部材が液体供給システムの下方にあっても、液浸液は液体供給システムに保持される。
[0075] スワップブリッジ部材150は、液体供給システムがスワップブリッジ部材150上を進むのに十分な程度の(図6に示したx方向の)幅を有し、液体供給部材が液体を供給する局所領域の全体は、スワップブリッジ部材150の上面152によってふさがれる。
[0076] 一実施形態において、更なる基板テーブルWT1には、縁部材250が設けられる。縁部材250は、更なる基板テーブルWT1の平面212を超えて延在してよいし、延在しなくてもよい。
[0077] 一実施形態において、図6に示すとおり、各基板テーブルWT、WT1は、ス両側にスワップブリッジ部材150および縁部材250を有する。
[0078] 基板テーブルWTの実装面積(バンパーを含む)にわたるスワップブリッジ部材150の上面152に起因して、スワップブリッジ部材150の上面152と縁部材250の上面との間のギャップ300は、液体供給システムから当該ギャップ300に侵入する液浸液の損失に対処できる程度に十分に小さいということが可能である。
[0079] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、スワップブリッジ部材150が別のオブジェクト(例えば、更なる基板テーブルWT1の縁部材250)に衝突する時に変形するように構成される。これには、スワップブリッジ部材150よりも修理または取り替えを行うのに困難および/または高価であり得る基板テーブルWT、WT1のいずれも損傷しないという利点がある。一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、曲げによって変形するように構成される。これには、設計が簡単であるという利点がある。一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、弾性的に変形するように構成される。これには、スワップブリッジ部材150が衝突の変形後に再使用可能であるという利点がある。
[0080] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150の上面152は、一体的なボディによって画定される。使用中、上面152は平らである。一実施形態において、スワップブリッジ部材150が変形する場合、上面152は平らでなく例えば湾曲するように変形する。
[0081] 図7を参照してスワップブリッジ部材150を説明する。図7は、スワップブリッジ部材150の断面を示している。
[0082] スワップブリッジ部材150は、基板テーブルWTの平面112および更なる基板テーブルWT1の平面212と同一平面上にあるように構成される上面152を有する。スワップブリッジ部材150は、別のオブジェクトと衝突する時に好ましくは曲げによって変形するように比較的薄い。一実施形態において、スワップブリッジ部材150が変形する形状は、図9に示すとおりである。別の実施形態では、図12に示すように変形する。
[0083] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、固体材料のブロックから機械加工された部材160の一部である。当該材料は、上面152を有するスワップブリッジ部材150を形成するように機械加工または形成される。基板テーブルWTの基板ホルダ130に最も接近した部材160の一端に、断面でU字形が存在する。部材160は、上面152を画定するスワップブリッジ部材150の一部を形成しない取付け部180(図9)によって取り付けられる。取付け部180は、上述のU字形を介してスワップブリッジ部材150に接続される。取付け部180は、サポート195を介して、例えばボルト190を通じて基板テーブルWTに取り付けられる。取付け部180は、図8に示すように重量軽減孔を備え得る。
[0084] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、曲げによって変形し、好ましくはスワップブリッジ部材150の(基板ホルダ130に対する)遠位端部の下向きの移動がもたらされる。一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、先端部分153を備える。先端部分153は、スワップブリッジ部材150の遠位端部にある。先端部分153は、基板ホルダ130から最も遠い、スワップブリッジ部材150の一部である。先端部分153は、スワップブリッジ部材150の上面152に対する下方傾斜面を有する。先端部分153の下方傾斜面の目的を、図9を参照して以下に説明する。
[0085] スワップブリッジ部材150が変形する際、上向きにではなく下向きにたわむことが望ましい。スワップブリッジ部材150(またはその一部)が上向きにたわむ場合、スワップブリッジ部材150と液体供給システム、さらに悪い場合、投影システムPSの一部との間で衝突が起きる可能性がある。ここで、スワップブリッジ部材150が上向きに変形しないことを確実にするために講じることができる方策を説明する。
[0086] 一実施形態において、機械エンドストップ170が設けられる。一実施形態において、機械エンドストップ170は、スワップブリッジ部材150の上向きの変形に対して抵抗する。一実施形態において、機械エンドストップ170は、スワップブリッジ部材150が下向きにたわむのを防止しないように配置される。図7の実施形態において、機械エンドストップ170の少なくとも一部は、スワップブリッジ部材150に取り付けられ、機械エンドストップ170の少なくとも一部は、取付け部180に取り付けられる。取付け部180は、スワップブリッジ部材150を基板テーブルWTに取り付けるために使用される。
[0087] 一実施形態において、機械エンドストップ170は、2つの部材を備える。第1部材172が、スワップブリッジ部材150の下面に取り付けられる。第2部材175が、取付け部180に取り付けられる。第1部材172の第1突出部173および第2部材175の第2突出部177が、機械的にかみ合ってスワップブリッジ部材150の上向きの変形を防止する。しかし、突出部173、177は、スワップブリッジ部材150の下向きの変形は防止しない。したがって、スワップブリッジ部材150は、上向きにたわむのを防止されるが、自由に下向きにたわむ。
[0088] 一実施形態において、基板テーブルWTには、ロングストロークモジュール120によって支持され、かつロングストロークモジュール120に対して移動するショートストロークモジュール110が設けられる。ロングストロークモジュール120は、リソグラフィ装置の残りの部分に対して移動する。ロングストロークモジュール120は、基板テーブルWTの比較的大きい移動を行うためのものである。ショートストロークモジュール110は、投影システムPSに対する基板W(またはショートストロークモジュール110に取り付けられた他のオブジェクト)の位置の微調整を行うためのものである。
[0089] スワップブリッジ部材150の軽量設計および複雑さが無いことにより、スワップブリッジ部材150および関連するアセンブリ(部材160および取付け部180)は比較的軽量である。スワップブリッジ部材150が軽量であることと可動部分が無いこととによって、一実施形態において、スワップブリッジ部材150が基板テーブルWTのショートストローク部分110に取り付けられることが可能になる。
[0090] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、基板テーブルWTの他の部分から少なくとも部分的に、機械的に隔離される。一実施形態において、機械的隔離は、弾性締付け具によって達成される。弾性締付け具は、スワップブリッジ部材150を基板テーブルWTの他の部分(例えば、ショートストローク部分110)に取り付けるために使用される。一実施形態において、弾性締付け具は、少なくとも1つの板ばねを備える。弾性締付け具の使用には、スワップブリッジ部材150の熱変形が基板テーブルWTにまったく伝播されないという利点がある。一実施形態において、弾性締付け具は、サポート195の一部である。
[0091] 図8は、スワップブリッジ部材150および関連する取付け部180の斜視図である。図に示すように、機械的エンドストップ170の第1部材172は、スワップブリッジ部材150の長い幅(x方向)に沿って連続的に設けられるが、必ずしもこのようにする必要はない。しかし、例えばスワップブリッジ部材150がワイヤ切断や押出し成形などによって機械加工される場合、スワップブリッジ部材150の幅全体に沿って第1部材172を形成することはより容易であり得る。一実施形態において、エンドストップ170の第2部材175は、スワップブリッジ部材150の幅に沿って、個別の場所、例えば1つまたは2つ以上の個別の位置にのみ設けられる。
[0092] 液体供給システムがスワップブリッジ部材150を通過する時に、スワップブリッジ部材150を特定の時点で上向きに引き付ける引付け力が生じることがあり、スワップブリッジ部材150を特定の時点で下向きに押す反発力が生じることがある。スワップブリッジ部材150と液体供給システムとの間の力に起因するz方向のスワップブリッジ部材150の移動量を制限することが望ましい。これを実現するために、一実施形態において、上向きの事前曲げを有するスワップブリッジ部材150を製造する。上向きの事前曲げは、基板ホルダ130に最も近い部分と比較して、先端部分153において例えば40〜80μm程度であり得る。機械的エンドストップ170は、この事前曲げを補正し、上向きのたわみの無いスワップブリッジ部材150にする。すなわち、上面152は平らである。結果として、スワップブリッジ部材150と液体供給システムとの間の反発力は、この反発力がスワップブリッジ部材150を下向きにたわませるのに十分となる前に、事前曲げから生じるバイアス力を打ち消す必要がある。それに加えて、スワップブリッジ部材150と液体供給システムとの間の引付け力は、機械的エンドストップ170によって打ち消される。一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、上面152が基板テーブルの平面112と実質的に同一平面上にあるように弾性的に下向きに変形する。
[0093] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150の(上面152に垂直な方向の)厚さに、変化をつける。一実施形態において、厚さのばらつきは、y方向、すなわち、厚い部分と薄い部分が基板ホルダ130から異なる距離にある方向のものである。基板ホルダ130に対する位置の基準は、特にテーブルが基板テーブルでない場合、当該テーブルの残りの部分に対する距離としてみなすことができる。
[0094] 図7に示すように、スワップブリッジ部材150には、比較的薄い部分154および比較的厚い部分156が設けられる。スワップブリッジ部材150の厚い部分156および薄い部分154の場所は、スワップブリッジ部材150が衝突の際に正しい方向に曲がることを確実にするように選択することができる。例えば、図7の実施形態において、薄い部分154は、厚い部分156よりも基板ホルダ130に対して接近して設けられる。これによって、スワップブリッジ部材の曲げが薄い部分154、すなわち基板ホルダ130に非常に近い場所に存在することになる。厚い部分156の利点は、上面152に対応する部分が平坦であることを確実にすることがより容易であることである。
[0095] 必要となる変形のタイプによって、他の厚さのばらつきが望ましい場合がある。一実施形態において、スワップブリッジ部材150の厚い部分は、厚さ0.2mm程度である一方で、厚い部分は0.6mm程度である。
[0096] 一実施形態において、スワップブリッジ部材150は、金属、例えばステンレス鋼またはチタンから形成される。チタンは、ステンレス鋼より軽量であるため好ましい。一実施形態において、薄い部分154の厚さは、先端部分153に負荷をかける時にスワップブリッジ部材150の剛性が100N/mm未満、望ましくは50N/mm未満、より望ましくは30N/mm未満、またはさらにいっそう望ましくは20N/mm未満である程度である。一実施形態において、剛性は、少なくとも5N/mm、望ましくは少なくとも10N/mmである。これらの剛性の値は、スワップブリッジ部材150が液体ハンドリングシステムによって付与された通常の負荷のもとでは変形しないが衝突の際に変形し、それによって基板テーブルWTのコンポーネントの損傷が防止されることを意味する。
[0097] 図9は、衝突に伴う基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1を示している(ただし、2つの基板テーブルWT、WT1は分かりやすくするために離れている)。更なる基板テーブルWT1には、縁部材250が設けられている。縁部材250は、下向き面252を備える。下向き面252は、スワップブリッジ部材150の上面152に対して傾斜している。傾斜角は、先端部分153の傾斜角と実質的に同じである。基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1が互いに非常に接近している場合、先端部分153の上面は、縁部材250の下向き面252に接触する。一実施形態において、衝突の結果、スワップブリッジ部材150は、先端部分153と縁部材250との相互作用に起因して変形させられる。これによって、スワップブリッジ部材150が変形可能でなかった場合と比較して、基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1が損傷無しに互いにより接近することが可能になる。一実施形態において、傾斜角は、2つの面が互いに摺動し、かつスワップブリッジ部材150を、薄い部分154において曲がるなど変形させるように選択される。一実施形態において、スワップブリッジ部材150が弾性的に変形可能であると、基板テーブルWTと更なる基板テーブルWT1との間の衝突から、なんら損傷は生じない。
[0098] 一実施形態において、上面152に対する先端部分153の外表面の適切な下向き傾斜角(角度154)は、30°〜75°の間、好ましくは40°〜65°の間である。
[0099] 一実施形態において、先端部分153と縁部材250との間の相互作用に起因して、スワップブリッジ部材150は、基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1が衝突する時に、第2平面212の下で変形し、かつ移動するように構成される。
[00100] 縁部材250およびスワップブリッジ部材150の遠位端部における先端部分153は、縁部材250と遠位端部との衝突の際に、基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1がより接近することを可能にするようにスワップブリッジ部材150が変形するように、相補的に成形される。もちろん、永久的な損傷が発生する前に基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1が達成可能な接近の程度には限界がある。したがって、一実施形態において、基板テーブルWTと更なる基板テーブルWT1の衝突を検出するために、センサ400が設けられる。一実施形態において、ディテクタ400は、スワップブリッジ部材150の変形を検出するひずみ計である。一実施形態において、ディテクタ400は、基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1の位置を測定し、それらの位置から基板テーブルWTと更なる基板テーブルWT1との接近度を判断することで衝突が発生したかどうか判断する位置測定システム(の一部)である。一実施形態において、レベルセンサを使用して衝突後の上面152を検査し得る。一実施形態において、ソフトウェアモニタリングを使用して電源、ソフトウェア、モータ等の故障を監視し得る。故障が発生した場合、基板テーブルWT、WT1を離して衝突長さを制限するように制御を設定する。
[00101] 一実施形態において、衝突を示すディテクタ400からの信号がコントローラ500に送信される。そのような信号を受信すると、コントローラ500は、基板テーブルWTおよび基板テーブルW1が所定の最小距離より接近するのを妨げる。一実施形態において、コントローラ500は、衝突が発生したことを示すディテクタ400からの信号を受信すると、電力が基板テーブルWTおよび/または基板テーブルWT1の位置決め手段に供給されるのを防止する。
[00102] 変形可能部材としてのスワップブリッジ部材150を設ける利点は、スワップブリッジ部材150がギャップ無しに連続的な上面152を有し得ることである。スワップブリッジ部材150は、基板テーブルWTの平面112に接触または非常に接近して取り付けられ得る。これは、ヒンジが基板テーブルWTと、変形しない剛性のスワップブリッジ部材150との間に設けられる状況と対照的である。これに加えて、平面112または上面152の上方に突出しないヒンジを設けることは機械的に非常に困難である。ギャップが液浸液をギャップに侵入させる、またはガスをギャップから逃がすことによって、結像欠陥につながり得る液浸液の泡が引き起こされることは、場合によっては不都合であるため、ギャップが存在しないことは有利である。
[00103] スワップブリッジ部材150(および部材160全体)は、ワイヤ加工によって製造され得る。薄い部分154のワイヤ加工中、スワップブリッジ部材150の事前曲げを自然に引き起こすことができる。
[00104] 本発明のスワップブリッジ部材150の利点は、基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1のショートストローク部分110、210が互いに接触しないことである。したがって、ショートストローク部分110、210間の外乱力の移動は発生しない。
[00105] 一実施形態において、基板テーブルWTおよび更なる基板テーブルWT1が投影システムPSの下で同時に移動している場合であっても、先端部分153と縁部材150との間のギャップ300が存在する。一実施形態において、ギャップのサイズは、数十μm、例えば、約50μmまたは100μm程度である。したがって、液体は、ギャップ300に侵入することがある。図10は、そのような液浸液をどのように除去するのかを示している。縁部材250の下方傾斜面252において、複数の開口262が溝268に設けられる。溝268は、縁部材250の幅(x方向)に沿って延在する。開口260は、(チャネル265を介して)チャンバ270に接続される。チャンバ270は、負圧に保持される(負圧源280に接続される)。それによって、ギャップ300に存在する液体は、開口260を介して除去される。複数の開口260が設けられ得る。開口260は、縁部材250の幅に沿って配置された1次元または2次元アレイに存在し得る。
[00106] 図11および図12は、本発明に係るスワップブリッジ部材150の更なる実施形態を示している。図11および図12のスワップブリッジ部材150は、以下に述べる点を除いて図7〜図10のスワップブリッジ部材150と同様である。
[00107] 図7〜図10の実施形態と比較した図11および図12のスワップブリッジ部材150には3つの主な違いがある。第1の違いは、スワップブリッジ部材150にはその近位端部および遠位端部に比較的薄い部分154が設けられることである。図12から分かるとおり、圧縮力が(衝突によって)スワップブリッジ部材150に加えられると、スワップブリッジ部材150は、2つの比較的薄い部分154での反りによって曲がる。確実に、機械的エンドストップ170によって下向き方向に、反りが発生する。
[00108] 第2の違いは、図11および図12の実施形態において、機械的エンドストップ170が単一の比較的柔軟性のある部材からなることである。部材は、スワップブリッジ部材150と、基板テーブルWTの別の部分、例えば取付け部180とに取り付けられる。(スワップブリッジ部材150の事前曲げを打ち消す実施形態において)通常の位置において張力がかかっている場合、機械的エンドストップ170は、スワップブリッジ部材150の上向きの移動に抵抗する。衝突の間、機械的エンドストップ170は、(柔軟性を有するため)その長さを短くすることで、スワップブリッジ部材150の反りを下向き方向においてのみ可能にし得る。
[00109] 図11および図12のスワップブリッジ部材150と図7〜図10のスワップブリッジ部材150の第3の違いは、先端部分が存在しないことである。代わりに、先端部分の機能は、スワップブリッジ部材150の遠位端部における面155によって提供される。面155は傾斜角を有し、上述した先端部分153と同様に動作する。
[00110] 図9および図10を参照すると、スワップブリッジ部材150は、導電材料を含み得る。また同様に、縁部材250は同じ導電材料または別の導電材料を含み得る。スワップブリッジ部材150は、基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1のうちの関連する1つの基板テーブルから電気的に絶縁されるように、当該基板テーブルに取り付けられ得る。同様に、縁部材250は、基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1のうちの関連する他の1つの基板テーブルから電気的に絶縁されるように、当該基板テーブルに取り付けられ得る。したがって、そのような構成において、スワップブリッジ部材150および縁部材250は、キャパシタのプレートとして使用することができる。キャパシタは、特に、スワップブリッジ部材150および縁部材250の相対位置によって決まる静電容量を有する。すなわち、静電容量を用いて、スワップブリッジ部材150および縁部材250をどのように位置合わせするかを決定することができる。測定した静電容量の大きさは、スワップブリッジ部材150および縁部材250をどのように適切に位置合わせするか、およびスワップブリッジ部材150および縁部材250をどのように接近させて位置決めするかを示すための予め決定された基準に対して検証することができる。例えば、液体閉じ込めシステム12を基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1のうちの上記一方から基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1のうちの上記他方まで再位置決めできるようにするために、基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1がx方向、y方向、およびz方向のいずれかにおいて互いに向かって移動する場合を検討する。基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1が互いに向かって移動している間、静電容量の大きさの測定を開始する。基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1の相対移動の間、測定した静電容量の大きさは変化する。したがって、基板テーブルおよび基板テーブルWT1が互いに向かって移動している間に静電容量の大きさを繰り返し測定することによって、一連の測定した大きさが生じる。測定した大きさの各々は、測定した個々の大きさが生じる時のスワップブリッジ部材150の位置合わせ度を示している。測定した個々の大きさは、測定した個々の大きさが生じる時のスワップブリッジ部材150と縁部材250との間の距離を示している。測定した個々の大きさは、事前決定された基準と比較される。直前に生じた測定値は、関連する移動を停止させる基準と等しく、あるいは当該基準と一致する。
[00111] 縁部材250は、下向き面252を有する。下向き面252は、スワップブリッジ部材150および縁部材250が位置合わせされる場合、スワップブリッジ部材150の先端部分153の上向き面に対向する。好ましくは、下向き面252および上向き面は、液体閉じ込めシステム12のすでに実施された再位置決めにおいて下向き面252または上向き面に意図せずに侵入する浸液の液滴をはじくように疎水性コーティングを有する。スワップブリッジ部材150および縁部材250の位置合わせの間にそのような液滴が存在することが、測定する静電容量の大きさに影響を及ぼす場合がある。
[00112] 液体閉じ込めシステム12を再位置決めするためにスワップブリッジ部材150および縁部材250が互いに向かって移動している間、衝突が発生するのを防止するために、静電容量の大きさの繰り返し測定を行うことによって、基板テーブルWTと基板テーブルWT1の差し迫った衝突を検出し得る。
[00113] 上述のとおり、特定の実施形態において、スワップブリッジ部材150は、意図せずに例えば縁部材250に接触する際に弾性的に変形するように構成される。ただし、スワップブリッジ部材150は質量、ひいては慣性を有する。スワップブリッジ部材150が取り付けられた基板テーブルを加速させたり減速させたりすることによって、例えば先端部分153の慣性に起因するスワップブリッジ部材150の弾性変形が生じる場合がある。この慣性誘発の変形は、スワップブリッジ部材150が取り付けられた基板テーブルが移動している間、測定した静電容量の大きさに影響を及ぼすおそれがある。
[00114] 慣性誘発の変形は、測定した静電容量の大きさのオフセットとして扱うことができる。オフセットは、慣性誘発の変形を受けるスワップブリッジ部材150の一部の質量と、加速または減速の大きさとによって決まる。慣性誘発の変形を受けるスワップブリッジ部材150の部分は、例えば先端部分153を含む。そして、慣性誘発の変形は、スワップブリッジ部材の残りの部分に対する先端部分153の向きの変化である。さらに、スワップブリッジ部材150の変形部分にかかる力は、先端部分153の質量と加速度(または減速度)の積である。また、推定したオフセットは、先端部分153とスワップブリッジ部材の残りの部分に接続するスワップブリッジ部材150の部分の力と剛性の比である。
[00115] したがって、本発明の一実施形態の液浸リソグラフィ装置は、以下の特徴を有し得る。先端部分153(遠位部分または遠位端部)は、任意で疎液性コーティングで被覆された導電材料を備える。縁部材250の下向き面252は、疎液性コーティングが側面252に塗布される場合、側面252において、または側面252の下方で、同一または別の導電材料の更なる部分を備える。基板テーブルWTおよび基板テーブルWT1のうちの少なくとも1つは、遠位部分および更なる部分によって形成されたキャパシタの静電容量を測定するための測定システムを備える。
[00116] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった、マイクロスケール、さらにはナノスケールのフィーチャを有するコンポーネントを製造する際の他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
[00117] 本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長、またはおよそこれらの値の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。
[00118] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折および反射型光学コンポーネントを含む様々な種類の光学コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
[00119] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、少なくとも本明細書記載の装置の動作方法の形態において、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明の実施形態は、少なくとも装置の動作方法の形態において、上述した装置の動作方法を表す1つ以上の機械読取可能命令のシーケンスを含む1つ以上のコンピュータプログラムの形態、またはこのようなコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)の形態であってもよい。さらに、機械読取可能命令は、2つ以上のコンピュータプログラムに具現化されてもよい。これらの2つ以上のコンピュータプログラムは、1つ以上の異なるメモリおよび/またはデータ記憶媒体に記憶されてもよい。
[00120] リソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内に位置する1つ以上のコンピュータプロセッサによって1つ以上のコンピュータプログラムが読み取られる場合、本明細書記載のすべてのコントローラは、各々または組み合わせて動作可能である。コントローラは、各々または組み合わせて信号を受信、処理および送信するためのあらゆる適切な構成を、有し得る。1つ以上のプロセッサは、コントローラのうちの少なくとも1つと通信するように構成される。例えば、各コントローラは、上述の装置の動作方法のための機械読取可能命令を含むコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプロセッサを含んでよい。コントローラは、そのようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体、および/またはそのような媒体を受信するハードウェアを含んでよい。したがって、コントローラは、1つ以上のコンピュータプログラムの機械読取可能命令に従って動作することができる。
[00121] 本発明の実施形態は、300mmもしくは450mmの幅(例えば、直径)を有する基板、または任意の他のサイズの基板に適用することができる。
[00122] 本発明の1つ以上の実施形態は、液浸液が浴の形態で供給されるか、基板の局所表面領域上にのみ供給されるか、または基板および/または基板テーブル上に閉じ込められないかにかかわらず、あらゆる液浸リソグラフィ装置、特に、ただし限定的ではないが上述したタイプの液浸リソグラフィ装置に適用することができる。非閉じ込め構成においては、液浸液は基板および/または基板テーブルの表面上を流れ得るので、基板テーブルおよび/または基板の覆われていない表面の実質的に全体が濡れることになる。このような非閉じ込め液浸システムでは、液体供給システムは液浸液を閉じ込めなくてよく、または液浸液を部分的に閉じ込めるが実質的に完全に閉じ込めなくてよい。
[00123] 本明細書で想定するような液体供給システムは、広義に解釈されたい。特定の実施形態では、これは、投影システムと基板および/または基板テーブルの間の空間に液体を提供する機構または構造の組合せであり得る。これは、1つまたは複数の構造、1つまたは複数の液体入口、1つまたは複数の気体入口、1つまたは複数の気体出口および/または空間に液体を提供する1つまたは複数の液体出口の組合せを備え得る。実施形態では、空間の表面が基板および/または基板テーブルの一部であるか、空間の表面が基板および/または基板テーブルの表面を完全に覆うか、空間が基板および/または基板テーブルを囲むことができる。液体供給システムは、任意で液体の位置、量、品質、形状、流量または任意の他の特徴を制御する1つまたは複数の要素をさらに含み得る。
[00124] 上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。