JP5174752B2 - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車両の膨張式安全システムに好適に使用されるエアバッグ用ガス発生器に関し、より詳しくはハウジングの内部構造に特徴を有するエアバッグ用ガス発生器及びそれを用いたエアバック装置に関する。
自動車を始め各種車両等に搭載されているエアバッグシステムは、該車両が高速で衝突した際に、ガスによって急速に膨張したエアバッグ(袋体)で搭乗者を支持し、搭乗者が慣性によりハンドルや前面ガラス等の車両内部の硬い部分に激突して負傷すること等を防ぐことを目的とする。このようなエアバッグシステムは、通常、車両の衝突によって作動してガスを放出するガス発生器と、該ガスを導入して膨張するエアバッグとから構成されている。
このガス発生器は、運転席用、助手席用或いは側突用のガス発生器の様に、その配置場所(あるいは用途)に応じて要求される発生ガス量が異なっており、またハウジングの全体形状も異なっている。
この内、助手席側に配置されるガス発生器としては、従来、そのハウジング形状が軸方向に長い円筒形状であって、ハウジング内で発生したエアバッグを膨張させるための作動ガスは、その周壁に複数形成されたガス排出口の開口から放出するものが広く使用されている。
また、エアバッグを膨張させる作動ガスの発生量は、一般的にハウジング内に収容されるガス発生手段の量によって調整されている。かかる場合、ハウジング内に収容されるガス発生手段の量が多少異なる場合に於いても、同じ部材を使用することができれば、製造容易性を向上させ、また製造コストを削減することができる。
更に、燃焼室内に収容されたガス発生剤は、点火手段の作動によって着火・燃焼されることから、燃焼室の形状によっては、その中に収容されたガス発生剤を全て着火・燃焼させる為には、高出力の点火手段が必要となる場合もある。例えば、軸方向に長い円筒形状の燃焼室であって、点火手段が軸方向端部に配置された場合には、他端側に収容されたガス発生剤を、点火手段によって燃焼させるためには、当該端部まで火炎等を放出することのできる高出力の点火手段が必要となる。しかしながら係る高出力の点火手段は比較的高価であることから、ガス発生器の製造コストを削減する観点からは好ましくない。
特開平8−175312号公報 欧州特許出願公開第888935号明細書 特開平10−315897号公報 登録実用新案第3015759号公報 特開平9−220997号公報 特開平11−78763号公報
依って本発明は、上記従来の課題を解決し、簡易な構造であって製造容易且つ製造コス
トを削減可能としながらも、ガス発生剤の収容量を変化させることができ、更に通常出力の点火手段であっても確実にガス発生剤を着火・燃焼させることのできるエアバッグ用ガス発生器を提供する。
本発明のエアバッグ用ガス発生器は、ガス発生手段が収容された燃焼室とフィルター手段を収容するフィルター手段収容室とが、ハウジング内に於いて軸方向に隣接し且つ連通するものとして形成され、燃焼室とフィルター手段収容室とは貫通孔を有する仕切部材により区画されている点に特徴を有する。これにより、両室間に防湿手段を施さなくとも、ガス排出口を閉塞すればガス発生手段の防湿が具体化される。
即ち本発明のエアバッグ用ガス発生器は、半径方向よりも軸方向に長い筒状ハウジング内に、衝撃によって作動する点火手段と、該点火手段によって着火・燃焼するガス発生手段とを含んで収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該ハウジング内には、ガス発生手段を収容する燃焼室とフィルター手段を収容するフィルター手段収容室とが軸方向に隣接且つ連通して設けられており、該ガス発生手段を収容する燃焼室は、貫通孔を設けた仕切部材により、フィルター手段収容室側と区画されているエアバッグ用ガス発生器である。
仕切部材は、該燃焼室内に収容されたガス発生手段がフィルター手段収容室内に移動することを阻止する機能を有している。但しこの仕切部材は、フィルター手段収容室と連通する燃焼室内の内部圧力を調整する機能は有していない。ハウジング内に於ける燃焼圧力の調整は、専らハウジングに形成されたガス排出口の開口面積によって調整される。したがって、このような目的に於いて使用される仕切部材は、その貫通孔が、当該燃焼室内に収容されるガス発生手段よりも小さく、且つその開口部総面積はガス排出口の開口部総面積よりも大きく形成されている。この仕切部材の開口部総面積は、ガス排出口の開口部総面積の1.5倍以上であることが好ましい。なお、本明細書中、仕切部材の開口部総面積とは、仕切部材に形成された全ての貫通孔の開口面積の総和をいい、ガス排出口の開口部総面積とは、ハウジングに形成されたガス排出口の開口面積の総和のことである。
この仕切部材は、フィルター手段収容室と連通する燃焼室の内圧(ガス発生手段燃焼時の燃焼室の内部圧力)に十分に耐え得る強度を有する必要がある。かかる強度を確保する為には、例えば燃焼室側に凸になるように湾曲した形状に形成すれば良い。このような形状に形成された仕切部材は、当該燃焼室内のガス発生手段の燃焼圧力によっても変形しにくいものとなる。
仕切部材に形成された複数の貫通孔は、シールテープ等で閉塞されていないことから、燃焼室とフィルター手段収容室とは常に連通するものとして形成されている。一方、筒状ハウジングには、当該ハウジング内で発生した作動ガスを、エアバッグ(袋体)に導入するためのガス排出口が形成されている。そこで、例えばこのガス排出口をシールテープ等で閉塞すれば、ガス発生手段を収容する燃焼室は、該ガス排出口を閉塞するシールテープによって防湿することができる。この場合、更に燃焼室内にシール機構を設けなくとも、ハウジング及び燃焼室内のガス発生剤の防湿、及び内部金属部材の防錆を実現可能である。つまり、燃焼室に於けるシール機構を簡素化することにより、より製造コストを削減したガス発生器が実現する。また、エアバッグを膨張させるための作動ガスの量は、通常、燃焼室内に収容されるガス発生剤の量に依って調整されている。従って、必要とされる作動ガスの発生量に応じて、ガス発生剤の収容量を適宜変更することができれば、同一のガス発生器により、ガス発生量を広範囲に調整できるエアバッグ用ガス発生器が実現する。但し、ガス発生剤の収容量が変化しても、点火手段による着火・燃焼を確実に行うことが必要であり、またガス発生剤の移動を阻止して振動による破損を防止する事が望ましい。
そこで、本発明では、筒状ハウジング内に設けられた燃焼室内に、ガス発生剤を支持する内向きフランジ形状のプレート部材を配設し、このプレート部材で燃焼室内のガス発生剤を押圧及び/又は保持することとしたエアバッグ用ガス発生器も提供する。このプレート部材を、ハウジングの軸方向に摺動可能に配置する事により、ガス発生剤の収容量を調整することができる。例えば、このプレート部材は、燃焼室内に内嵌されて、燃焼室内に収容されたガス発生手段をフィルター手段収容室側、即ち仕切部材側に押しつけるように機能するよう形成することができる。これにより、ガス発生剤の収容量を多少変化させた場合であっても、燃焼室内のガス発生剤はプレート部材と仕切部材とで固定され、振動による破損を阻止することができる。
本発明に於いて、ガス発生剤の収容量を変化させても、点火手段によって確実にガス発生剤を着火・燃焼させるガス発生器とするためには、燃焼室に、周壁に複数の伝火孔が形成された伝火チューブを配設することが望ましい。
即ち、半径方向よりも軸方向に長い筒状ハウジング内に、衝撃によって作動する点火手段と、該点火手段によって着火・燃焼するガス発生手段とを含んで収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該ハウジング内には、ガス発生手段を収容する燃焼室とフィルター手段を収容するフィルター手段収容室とが軸方向に隣接して設けられており、該燃焼室内には、周壁に複数の伝火孔が形成された伝火チューブが収容されており、該伝火チューブは、ハウジングの軸方向に延びて、その端部が点火手段が収容された点火手段収容室内に繋がっているエアバッグ用ガス発生器とする。
この伝火チュ−ブは、ハウジングの軸方向に延び、その端部は、点火手段が収容された点火手段収容室内に繋がっている。またプレート部材でガス発生剤を支持する場合、この伝火チューブは、前記プレート部材の中央の開口を通って、ガス発生手段の収容空間内に突起するように形成でき、伝火チューブに形成された複数の伝火孔の一部又は全部は、ガス発生手段の収容空間内にあるのが好ましい。此により、点火手段の作動によって発生した火炎などは、プレート部材に遮られることなく、伝火チューブを通って、その伝火孔から燃焼室内に噴出し、燃焼室内のガス発生剤を確実に着火・燃焼させることができる。
特に、本発明のガス発生器では、燃焼室とフィルター手段とがハウジングの軸方向に隣接して形成されていることから、燃焼室内の長さ方向の距離を短くすることができる。このことは、例えばハウジング内に筒状フィルターを配置し、その内側に燃焼室を設けたガス発生器とした場合と比べ、点火手段を簡素化することができる。つまり、フィルター手段内に燃焼室を設けた場合、当該燃焼室は軸方向に長く形成されることから、燃焼室内の端部に収容されたガス発生剤を着火・燃焼するためには、点火手段を構成する伝火薬を増量するか、或いは導爆線等を用いた複雑且つ高価な着火システム(点火手段)となる。しかしながら、燃焼室とフィルター手段収容室とをこのように配置すれば、燃焼室内の長さ方向の距離を短くすることができ、通常の点火手段に依ってもガス発生手段を着火・燃焼させることができる。
ガス発生器の外郭容器を形成する筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を有する筒状のディフューザシェルと、該周壁部の両端開口を閉塞するクロージャシェルとで構成することができる。ディフューザシェルの周壁に形成される複数のガス排出口は、後述のフィルター手段収容室が設けられる範囲に形成されている。またディフューザシェルの燃焼室側開口を閉塞するクロージャシェルは、環状部とハウジングの軸方向外側に突出する筒状部とで構成することができ、該筒状部の内側には点火手段を収容することができる。ハウジングをこのように構成すれば、ディフューザシェルは、金属製のストレートチューブの周壁にガス排出口を形成するだけで済み、製造コストを削減することができる。また
点火手段を、ハウジングの外側に突起する筒状部内に収容すれば、該燃焼室内は最大限の空間を確保することができる。
フィルター手段収容室には、ガス発生手段の燃焼によって発生した燃焼ガスを冷却するフィルター手段を配置することができる。このフィルター手段は、ガス発生手段の燃焼によって生じた燃焼ガスを冷却及び/又は浄化する目的でハウジング内に配設されるものであり、例えば、従来使用されている燃焼ガスを浄化する為のフィルタ及び/又は発生した燃焼ガスを冷却するクーラントを使用する他、適宜材料からなる金網を環状の積層体とし、圧縮成形した積層金網フィルタ等も使用できる。このフィルター手段は、内側と外側とでは異なる圧力損失を有する二重構造として形成することができ、内側にフィルター手段の保護機能、外側にフィルター手段の膨出抑止機能を有するものとすることもできる。また、かかる線材を用いて形成された金網に限らず、エキスパンデッドメタルを用いて筒状に形成したものをフィルター手段として使用することもできる。なお、該フィルター手段は、その外周を積層金網体、多孔円筒体又は環状ベルト体等からなる外層で支持することにより、その膨出を抑止することもできる。
上記フィルター手段は、ハウジング内周面との間に所定幅の間隙を確保した上で配置する事が望ましい。フィルター手段外周面とハウジング内周面との間に間隙を形成することにより、燃焼ガスがフィルター手段を通過する際、フィルター手段の内、ガス排出口付近の部分をガスが集中して通過する事態を回避し、フィルター手段の全面利用を実現する。
そこで本発明では、ハウジング内周面との間に間隙を確保してフィルター手段を配置するため、周壁に複数のガス排出口を有する筒状のディフューザシェルと、該周壁部の両端開口を閉塞するクロージャシェルとでハウジングを構成し、フィルター手段収容室側の開口を閉塞するクロージャシェルで、フィルター手段を支持・固定するガス発生器をも提供する。かかるガス発生器は、例えば、クロージャシェルを、ディフューザシェルの開口縁部に接続する環状部と、該環状部からフィルター手段収容室側に突起する円形部と、該環状部からハウジングの外側に突起するネジ部とで構成し、その円形部はフィルター手段の内周面に当接・支持するように形成することができる。更にフィルター手段の燃焼室側には、環状部の内周壁をフィルター手段の中空部内に突起し、外周壁をハウジング内に内嵌したフィルター支持部材を配置した場合には、フィルター手段支持部材の内周壁と、前記ディフューザシェルの円形部とで、フィルター手段の内周面を支持することができる。
燃焼室内に収容されるガス発生手段としては、従来から広く使用されている無機アジド、例えばナトリウムアジド(アジ化ナトリウム)に基づくアジド系ガス発生剤の他、無機アジドに基づかない非アジド系ガス発生剤を使用することができる。但し、安全性を考慮すれば、非アジド系ガス発生剤が望ましい。
上記のエアバッグ用ガス発生器は、該ガス発生器で発生するガスを導入して膨張するエアバッグ(袋体)と共にモジュールケース内に収容され、エアバッグ装置となる。このエアバッグ装置は、衝撃センサが衝撃を感知することに連動してガス発生器が作動し、ハウジングのガス排出口から燃焼ガスを排出する。この燃焼ガスはエアバッグ内に流入し、これによりエアバッグはモジュールカバーを破って膨出し、車両中の硬い構造物と乗員との間に衝撃を吸収するクッションを形成する。
本発明によれば、簡易な構造であって製造容易としながらも、ガス発生剤の収容量を変化させることができ、更に通常出力の点火手段であっても確実にガス発生剤を着火・燃焼させることのできるエアバッグ用ガス発生器となる。特に燃焼室内のシール機構を簡略化することにより、より製造コストを削減したエアバッグ用ガス発生器が提供される。
更に、伝火チューブとプレート部材とを組み合わせた構造を含むガス発生器に於いては、燃焼室に収容されるガス発生剤の量を適宜変更することができ、汎用的に使用可能なガス発生器が提供される。
本発明のエアバッグ用ガス発生器の一の実施の形態を示す長さ方向に沿う断面図。 本発明のエアバッグ装置の構成図。
以下、図面に示す実施の形態に基づき、本発明のエアバッグ用ガス発生器を説明する。「実施の形態1」図1は、本発明のエアバッグ用ガス発生器の第一の実施の形態を示す縦断面図である。この実施の形態に示すガス発生器は、燃焼室とフィルター手段収容室とが軸方向に隣接且つ連通しており、また燃焼室内のガス発生手段はプレート部材によって支持され、更に燃焼室内には伝火チューブが突出したエアバッグ用ガス発生器である。
このガス発生器は、ガス排出口4を有する円筒形状のディフューザシェル1と、該ディフューザシェル1の端部開口を閉塞するクロージャシェル2とを結合一体化して、ハウジング3が形成されている。このハウジング3内には、ガス発生剤7を収容する燃焼室5と筒状フィルター手段15を収容するフィルター手段収容室6とが、軸方向に隣接して設けられている
ハウジング3の端部に形成される燃焼室5は、仕切部材によってフィルター手段収容室6
と区画されている。本実施の形態に於いては、該仕切部材として、該燃焼室側に凸状に湾曲したバッフル部材10が使用されている。このバッフル部材10はガス発生剤7のフィルタ
ー手段収容室側6への移動を阻止する機能を有しており、ガス発生剤7の燃焼によって生じた作動ガスをフィルター手段収容室6に送るため、燃焼室5とフィルター手段収容室6とを
連通する複数の貫通孔11が形成されている。本実施の形態に於いては、この貫通孔11は、シールテープ17などによって閉塞されていないことから、燃焼室5とフィルター手段収容
室6とは常に連通するものとなっている。そして、燃焼室5内に収容されたガス発生剤7の
防湿と内部金属部材の防錆とを、筒状ハウジング3の周壁に形成された複数のガス排出口4のシールのみで行っていることから、燃焼室5側に於けるシール機構を簡素化することが
できる。但し、必ずしもシール機構の簡素化を目的としない場合、例えば燃焼室をバッフル部材でフィルター手段収容室と区画したガス発生器、プレート部材でガス発生剤を押圧・保持するガス発生器、及び/又は伝火チューブを燃焼室内に突起したガス発生器に於いては、このバッフル部材の貫通孔を、ガス発生剤の燃焼によって破裂するシールテープで閉塞することも当然可能であり、この場合には燃焼室とフィルター手段収容室とは連通可能なものとして形成されることとなる。即ち、本発明に於いては、必要に応じて、燃焼室とフィルター手段収容室とは常に連通していても良いし、或いはガス発生剤の燃焼によって連通するものとして形成されても良い。
燃焼室5には、多孔円筒状のガス発生剤7が収容されており、このガス発生剤7は、内向
きフランジ形状のプレート部材18と、バッフル部材10との間で支持されている。これによりガス発生剤7の移動は阻止され、振動などによって破損する事態を回避できる。本実施
の形態では、プレート部材18は、周壁部19が燃焼室5内に内嵌されており、該周壁部19に
繋がるフランジ部20で、ガス発生剤7を支持している。このプレート部材18は、ハウジン
グ3軸方向に摺動する事ができるため、ガス発生剤7の収容量が変化した場合に於いても、確実にガス発生剤7の移動を阻止することができる。
貫通孔11を有するバッフル部材10は、燃焼室5に収容されたガス発生剤7を支持し、フィルター手段収容室6内への移動を阻止する。またこのバッフル部材は、第一の燃焼室5内の燃焼内圧を調整する機能は有していない。従ってこの貫通孔11は、その内径が第一のガス発生剤7よりも小さく、且つその開口部総面積は、ガス排出口4の開口部総面積よりも大きくなるように調整されている。
ハウジング3の一部を構成するディフューザシェル1は、円筒状のストレートチューブを用いて形成されており、フィルター手段収容室6が設けられる範囲の周壁には、複数のガ
ス排出口4が形成されている。このガス排出口4は、防湿目的でアルミニウムから成るシールテープ17で閉塞されている。またこのガス排出口4は、ガス発生剤7燃焼時におけるハウジング3の内部圧力を調整する機能を有しており、その開口部総面積は、各燃焼室5に収容されるガス発生剤7の特性等に基づいて決定されている。
ディフューザシェル1のフィルター手段収容室6側開口を閉塞するクロージャシェル2aは、ディフューザシェル1の開口縁に接続する環状部21と、該環状部21からフィルター手段
収容室6側に突起する円形部22と、該環状部21からハウジング3の軸方向外側に突起するネジ部23とで構成されている。円形部22はフィルター手段15の内周面に当接可能な大きさに調整されており、フィルター手段15を支持する役割を果たす。ネジ部23にナット(図示せず)を組み合わせることにより、ガス発生器をモジュールケースに取り付けることができる。
一方、ディフューザシェル1の燃焼室5側開口を閉塞するクロージャシェル2bは、ディフューザシェル1の開口端部に繋がる環状部21bと、この環状部21bの中央開口に一体状に繋
がってハウジング3の軸方向外側に突起する筒状部24とで構成されている。この筒状部24
の内部空間には、点火器13カラーに収容された点火器13と、該点火器13によって着火・燃焼される伝火薬14とで構成された点火手段が収容されている。環状部21bの周縁は、ディ
フューザシェル1の半径方向外側に突起するように形成されていることから、ガス発生器
をモジュールに取り付ける場合のフランジ部として機能する事ができる。
そしてクロージャシェル2の筒状部は、伝火チューブ8の端部に繋がるキャップ部材25で閉塞されている。キャップ部材25に繋がる伝火チューブ8は、周壁に複数の伝火孔9が形成されており、その内部空間は、クロージャシェル2の筒状部24内、つまり点火手段が収容
された空間と連通している。この伝火チューブ8は、ガス発生剤7を支持する内向きフランジ形状のプレート部材18の中央開口を通って燃焼室5内に突起しており、その周壁に形成
された伝火孔9は、燃焼室5内に存在するように形成されている。これにより、点火手段の作動によって発生した火炎は、該伝火チューブ8を通って伝火孔9から燃焼室5内に噴出す
ることとなる。また、前記プレート部材18は、ハウジング3内に内嵌され、ハウジング3の長さ方向に摺動可能となっているが、燃焼室5内に収容されるガス発生剤7の量に応じてプレート部材18の位置を変えた場合に於いても、伝火孔9から噴出する火炎で確実にガス発
生剤7を着火・燃焼することができる。本実施の形態に於いて、この伝火チューブ8は、伝火孔が形成された部分よりも先端側(即ちフィルター手段収容室6側)は、ストッパー29
で遮断されている。このストッパー29は、伝火孔9に関係しない範囲の伝火チューブ8の内部空間を遮断することにより伝火薬の着火に際して無駄な空間をなくし、点火手段が収容された空間内の圧力を上げることにより伝火薬14の着火性を向上させる機能を果たす。
フィルター手段収容室6には、円筒形状のフィルター手段15が収容されている。本実施
の形態では、エキスパンデッドメタルを多層に巻き回して形成されたものが使用されている。その他にもフィルター手段15としては、積層金網体を用いて形成し、燃焼ガスの冷却効果及び燃焼残差の捕集機能を併せ持つクーラント・フィルタを使用することも可能である。このフィルター手段15は、その燃焼室5側端部がフィルター手段支持部材12に支持・
固定され、他端はフィルター手段収容室6側の開口を閉塞するクロージャシェル2bの円形
部22によって支持・固定されている。これによりフィルター手段15は、その外周面とハウジング内周面との間に所定幅の間隙16が確保されている。本実施の形態においては、このフィルター手段支持部材12は、フィルター手段15の中央開口に内嵌する内周壁26と、該内周壁とは反対側に延びてハウジング3内周面に内嵌する外周壁27と、内周壁と外周壁とを
繋ぐ環状部28とで構成されている。このフィルター手段支持部材12は、ハウジング3に設
けられたエンボス構造又は圧入に依ってハウジング3内に固定されている。フィルター手
段15の外周面とハウジング3内周面との間に確保される間隙16はガス流路として機能し、
燃焼ガスがフィルター手段15を通過する際に、ガス排出口4付近に集中する事態を回避す
る。
このガス発生器の作動は、点火器13が作動して伝火薬14が着火・燃焼すると、その火炎は伝火チューブ8を通って、伝火孔9から燃焼室5内に噴出する。これにより、燃焼室5内のガス発生剤7が着火・燃焼して作動ガスを発生させ、このガスは、バッフル部材10の貫通
孔11を通ってフィルター手段収容室6内に流入する。その後、この作動ガスはフィルター
手段15を通過する間に浄化及び冷却され、ガス排出口4を閉塞するシールテープ17を破っ
て、ガス排出口4から放出される。
「実施の形態2」図2は、電気着火式点火手段を用いたガス発生器を含んで構成した場合の本発明のエアバッグ装置の実施例を示す。
このエアバッグ装置は、ガス発生器200と、衝撃センサ201と、コントロールユニット202と、モジュールケース203と、そしてエアバッグ204からなっている。ガス発生器200は、図1に基づいて説明したガス発生器が使用されており、その作動性能は、ガス発生器作動初期の段階において、乗員に対してできる限り衝撃を与えないように調整されている。
衝撃センサ201は、例えば半導体式加速度センサからなることができる。この半導体式
加速度センサは、加速度が加わるとたわむようにされたシリコン基板のビーム上に4個の半導体ひずみゲージが形成され、これら半導体ひずみゲージはブリッジ接続されている。加速度が加わるとビームがたわみ、表面にひずみが発生する。このひずみにより半導体ひずみゲージの抵抗が変化し、その抵抗変化を加速度に比例した電圧信号として検出するようになっている。
コントロールユニット202は、点火判定回路を備えており、この点火判定回路に前記半
導体式加速度センサからの信号が入力するようになっている。センサ201からの衝撃信号
がある値を越えた時点でコントロールユニット202は演算を開始し、演算した結果がある
値を越えたとき、ガス発生器200の点火器13に作動信号を出力する。
モジュールケース203は、例えばポリウレタンから形成され、モジュールカバー205を含んでいる。このモジュールケース203内にエアバッグ204及びガス発生器200が収容されて
パッドモジュールとして構成される。このパッドモジュールは、自動車の運転席側取り付ける場合には、通常ステアリングホイール207に取り付けられている。
エアバッグ204は、ナイロン(例えばナイロン66)、またはポリエステルなどから形成
され、その袋口206がガス発生器のガス排出口を取り囲み、折り畳まれた状態でガス発生
器のフランジ部に固定されている。
自動車の衝突時に衝撃を半導体式加速度センサ201が感知すると、その信号がコントロ
ールユニット202に送られ、センサからの衝撃信号がある値を越えた時点でコントロール
ユニット202は演算を開始する。演算した結果がある値を越えたときガス発生器200の点火器13に作動信号を出力する。これにより点火器12が作動してガス発生剤に点火しガス発生
剤は燃焼してガスを生成する。このガスはエアバッグ204内に噴出し、これによりエアバ
ッグはモジュールカバー205を破って膨出し、ステアリングホイール207と乗員の間に衝撃を吸収するクッションを形成する。
1 ディフューザシェル
2 クロージャシェル
3 ハウジング
4 ガス排出口
5 燃焼室
6 フィルター手段収容室
7 ガス発生剤
8 伝火チューブ
10 バッフル部材
12 フィルター手段支持部材
13 点火器
15 フィルター手段
17 シールテープ
18 プレート部材

Claims (9)

  1. 半径方向よりも軸方向に長い筒状ハウジング内に、衝撃によって作動する点火手段と、該点火手段によって着火・燃焼するガス発生剤とを含んで収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、
    該筒状ハウジング内には、ガス発生剤を収容する燃焼室と筒状フィルター手段を収容するフィルター手段収容室とが軸方向に隣接且つ連通して設けられており、
    該ガス発生剤を収容する燃焼室は、複数の貫通孔を有する、全体が燃焼室の内側に凸状に湾曲している仕切部材により、フィルター手段収容室側と区画されており、
    該燃焼室内には、さらにプレート部材が筒状ハウジングの軸方向に摺動可能として燃焼室内に内嵌されており、
    該燃焼室内に収容されたガス発生剤が、該仕切部材と該プレート部材との間で支持されており、
    該筒状ハウジングのフィルター手段収容室が設けられている範囲の周壁には複数のガス排出口が形成されており、
    該複数の貫通孔の内径は該ガス発生剤より小さく、
    該複数の貫通孔の開口部総面積は、該複数のガス排出口の開口部総面積よりも大きくなるように調整されている、エアバッグ用ガス発生器。
  2. 前記複数の貫通孔の開口部総面積は、該複数のガス排出口の開口部総面積の1.5倍以上になるように調整されている、請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 前記筒状ハウジングは、その周壁に複数のガス排出口が設けられており、前記ハウジングは、該ガス排出口を閉塞するシールテープによって防湿されている請求項1又は2記載のエアバッグ用ガス発生器。
  4. 前記プレート部材が内向きフランジ形状である請求項1〜3の何れか一項記載のエアバッグ用ガス発生器。
  5. 前記燃焼室には、周壁に複数の伝火孔が形成された伝火チューブが収容されており、該伝火チュ−ブは、ハウジングの軸方向に延び、その端部は、点火手段が収容された点火手段収容室内に繋がっている請求項1〜4の何れか一項記載のエアバッグ用ガス発生器。
  6. 前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を有する筒状のディフューザシェルと、該周壁部の両端開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、燃焼室側の開口を閉塞するクロージャシェルは、ディフューザシェルの開口縁部に接続する環状部とハウジングの外側に突出する筒状部とで構成されており、該筒状部の内側には点火手段が収容されている請求項1〜5の何れか一項記載のエアバッグ用ガス発生器。
  7. 前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を有する筒状のディフューザシェルと、該周壁部の両端開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、フィルター手段収容室側の開口を閉塞するクロージャシェルは、ディフューザシェルの開口縁部に接続する環状部と、該環状部からフィルター手段収容室側に突起する円形部と、該環状部からハウジングの外側に突起するネジ部とで構成されており、該円形部はフィルター手段の内周面に当接して、フィルター手段を支持する請求項1〜6の何れか一項記載のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 前記フィルター手段の燃焼室側には、環状部の内周壁をフィルター手段の中空部内に突起し、外周壁をハウジング内に内嵌したフィルター支持部材が配置されており、該フィルター手段は、フィルター手段支持部材の内周壁と、前記ディフューザシェルの円形部とで、支持・固定されている請求項7記載のエアバッグ用ガス発生器。
  9. エアバッグ用ガス発生器と、
    衝撃を感知して前記ガス発生器を作動させる衝撃センサと、
    前記ガス発生器で発生するガスを導入して膨張するエアバッグと、
    前記エアバッグを収容するモジュールケースとを含み、前記エアバッグ用ガス発生器が請求項1〜8の何れか一項記載のエアバッグ用ガス発生器であることを特徴とするエアバッグ装置。
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