JPH0958396A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

Info

Publication number
JPH0958396A
JPH0958396A JP7234677A JP23467795A JPH0958396A JP H0958396 A JPH0958396 A JP H0958396A JP 7234677 A JP7234677 A JP 7234677A JP 23467795 A JP23467795 A JP 23467795A JP H0958396 A JPH0958396 A JP H0958396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin
gas generator
generating agent
cylindrical member
central cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7234677A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Omura
紘 尾村
Masayuki Ueda
正之 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP7234677A priority Critical patent/JPH0958396A/ja
Publication of JPH0958396A publication Critical patent/JPH0958396A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 [課題] 加工が簡単で軽量なガス発生器を提供するこ
と。 [解決手段] 中央筒32にガス発生剤40を巻装し、
これと同心的にが外方に薄肉円筒部材43を配設し、そ
の下端フランジ部43aを下側フランジ部材34の中央
筒32に螺着締め付けることにより一体化され、薄肉円
筒部材43の周りに高抗張力繊維の束または糸46aを
多層に巻装し、積層体46を形成させる。これは耐熱性
があり、フィルタの働きをすることができ、全体の重量
を従来より小とすることができる。その高抗張力繊維の
巻回作業も従来よりはるかに容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置に使用
されるガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】エアバッグ装置は、ガス
発生器と緩衝用エアバッグ等を具備して自動車等に装着
され、衝突時にガス発生器より発生するガスエアバッグ
に導入し、これによりエアバッグが膨張・展開して乗員
を衝撃から保護するものである。
【0003】ところで、ガス発生器は、ガス発生手段を
構成するガス発生剤(例えばアジ化ソーダと硫黄との混
合物)を点火手段により点火・燃焼させてガスを発生さ
せる。そして、発生した固体あるいは凝結性副生物を含
むガスをフィルタを通してエアバッグに導き、エアバッ
グを膨張・展開させるようになっている。
【0004】図9は従来例のガス発生器を示し、ドライ
バ席用であるが、全体として1で示され、アルミニウム
またはステンレスで成る下側ケーシング2と、これに整
合して配設される同材料で成る上側ケーシング3で成
り、全体として円筒形状であるがその中心軸に沿って点
火室が形成され、この下端にアダプタ7に取り付けら
れた点火薬4およびこの上端部にエンハンサ(伝火薬と
もいう)5を配設している。点火室を画成する円筒形
状の壁部3cには複数の丸孔3dが形成されており、こ
の径外方側にアルミニウムで成るコンバッションリング
Bを同心的に配設し、これによりペレット状のガス発生
剤8を収容する燃焼室が画成される。キャニスタBに
同心的に外周側には金網で成るフィルタ10およびクー
ラントCが配設されており、この外方で上側ケーシング
3にガス射出口3aを形成させている。
【0005】従来例のガス発生器1は以上のように構成
されるが、次にこの作用を説明する。
【0006】本従来例は電気式のガス発生器1であっ
て、これを装着している自動車が衝突するとこの衝突信
号をリード線4aで受け、点火薬4を点火させ、伝火薬
5が火炎を発生し、これが開口3dを通ってガス発生剤
8に着火し、公知のガスを発生させる。これは100〜
200気圧の高い燃焼圧力であるが、この圧力と高温と
によりアルミニウムで成るコンバッションリングBは一
瞬にして溶け、ガスと固形分とがクーラントCで冷却さ
れ、更にフィルタ10で微細な固形分がろ過されて、ガ
スが開口3aを通って図示しない袋体内に噴出する。よ
って、公知の衝撃緩和作用を行う。
【0007】図10は従来例の助手席用のガス発生器1
1を示し、そのエアバッグの容量がハンドルがない分だ
け容積が大きく、アルミニウムまたはステンレスで成る
ケーシング12内に筒体17の一端部を固定させ、これ
とケーシング12との間に環状の燃焼室19を形成し、
ここにディスク状のガス発生剤18が多量収容されてい
る。筒体17内には同様に電気式の点火装置14が設け
られており、この上端部に伝火薬15が取り付けられて
いる。筒体17に同心的にケーシング12の内周壁に当
接して金網で成るフィルタ20が配設されており、さら
にこのケーシング12の内面にはアルミニウムで成るシ
ール用箔B’が貼着されている。ケーシング12の周壁
部には多数の丸孔12aが形成されている。
【0008】助手席用の従来例のガス発生器11も運転
席用のガス発生器1と同様な作用を行い、自動車が衝突
すると点火装置14が点火して伝火薬15から多数の孔
17aを通って火炎が出て、これによりガス発生剤18
に着火し、ガスを発生し、クーラント(フィルタ40に
介在)で冷却され、フィルタ20で固形分が取り去られ
て、開口12aより折りたたんだエアバッグ内に噴出さ
れ、膨張して公知の衝撃緩衝作用を行う。
【0009】上記従来例ではいずれにおいてもアルミニ
ウムまたはステンレスで成るケーシング2、3または1
2が設けられており、したがって、この分全体の重量を
大としている。さらに、このようなケーシング内に上述
のガス発生剤やフィルタ、クーラントなどを収容する作
業も煩雑であり、面倒である。
【0010】図8は本出願人が先に提案したガス発生器
である(特開平6−47223号公報)が、全体として
21で示され、ペレット状のガス発生剤27は金網で成
る容器22内に収容されており、この中心部にアダプタ
23、26により点火装置24および伝火剤25が収容
されており、この金網22の外周部に高抗張力繊維束な
いしは糸30aを所定の間隔が保持されるように巻きつ
けており、これにより外側に濾過性と耐圧性とを有する
積層体30を形成させている。作用は従来と同様である
が、上記従来例と比べるとアルミニウムまたはステンレ
スで成るケーシングを設けておらず、繊維で成る積層体
30がケーシングの役割もしているので、全体として重
量が小さい。しかしながら、金網22は全体としては密
閉体を形成し、これに線状のガス発生剤27を充填させ
ることは困難であり、また、このような金網で成る容器
22に繊維を積層体を形成すべく整然と巻きつけること
は困難であり、フィルタの濾過性を確実に得るために図
示するような形状に巻きつけることは困難である。
【0011】また、特開平5ー85296号公報には、
ほぼ外径が円筒形状の弁ブロックの上端部及び下端部で
これと同心的に配設された薄肉でなる容器の中心開口を
外方に屈曲させた上、この部分を溶接により固定させて
おり、この容器は扁平な円筒形状を呈しており、この周
面及び上面、下面に複合繊維を積層体を形成すべく巻回
させているが、容器が扁平であるために、周面よりは上
面及び下面に積層体の主たる部分を占めており、その巻
回作業が煩雑であり、更に扁平な円筒状容器の上端、下
端の角部を何回も巻回させていくことにより、余り大き
な力で巻きつけては、これら角部で複合繊維が切れる恐
れがある。また、薄肉材料でなる容器にもかかわらず、
中心部には円筒形状のブロックが配設され、この上端、
下端部で溶接されるのみであるので、薄肉材料でなる扁
平な容器は、複合繊維の巻きつけ時に、軸方向に充分な
強度を持たず、従って、その複合繊維の扁平な円筒状容
器の外周に巻回する作業は更に煩雑になるものと思われ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、全体として軽量であり、ガス発生剤を
充填させやすく繊維を巻きつけやすいガス発生器を提供
することを目的とする。
【0013】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、点火装
置を収容する中央筒と、該中央筒の両端部に係合又は一
体的に形成されたフランジ部材と、前記中央筒と同心的
に配設され周壁面に多数の孔を形成させた薄肉円筒部材
とを具備し、前記中央筒と前記薄肉円筒部材とでガス発
生剤を収容する燃焼室を形成し、前記薄肉円筒部材の外
周に連続した高抗張力繊維束乃至は糸を所定の間隔が保
持されるように巻きつけることにより該薄肉円筒部材の
外側に濾過性と耐圧性とを有する積層体を形成させてい
ることを特徴とするガス発生器、によって達成される。
【0014】
【作用】薄肉円筒部材と中央筒との間に燃焼室を形成
し、これに多量のガス発生剤を収容させ、薄肉円筒部材
の外周に濾過性と耐圧性とを有すべく高抗張力繊維束な
いしは糸を所定の間隔を保持させるように巻きつけ、積
層体を形成させるが、薄肉円筒部材は中央筒とその両端
部のフランジ部材により補強されているので巻き芯とし
て働き、その外周に繊維束ないしは糸を巻きつける作業
は従来の籠状の金網で成る容器に巻きつけるよりもはる
かに容易である。中央筒と薄肉円筒部材との間に形成さ
れる燃焼室にはガス発生剤を容易に収容させることがで
きる。また、高抗張力繊維束ないしは糸は、薄肉円筒部
材の外周にのみ巻きつけるようにしているので、これを
巻き芯として積層体を形成するべく、高抗張力繊維束な
いしは糸を巻きつける作業は非常に簡単である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例によるガス発生器につ
いて図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の第1実施例によるガス発生
器を示すが助手席用であり、全体として31で示され、
軸方向に充分な強度を有し、耐熱性の材料で成る中央筒
32が配設され、図において上端部、下端部にはねじが
形成され、これに上側フランジ部材33および下側フラ
ンジ部材34の突出部が螺合し、締め付けられている。
また、この内面には環状の溝が形成され、これにシール
用のO−リング35、36がそれぞれ嵌着されている。
中央筒32と同心的に薄肉の材質で成る金属筒部材43
が配設され、その上端、下端部はそれぞれフランジ部4
3a、43bとして屈曲形成され、これは上端側では中
央筒32の上端周壁面に図示するように近接し、下側フ
ランジ部43aは中央筒32の下端より下方に位置し
て、下側フランジ部材34の螺着締め付けにより中央筒
32と一体的に固定される。
【0017】薄肉円筒部材43と中央筒32との間に環
状の燃焼室41が形成され、この領域において本実施例
では線状で成るガス発生剤40を中央筒32にコイル状
に巻回させている。また、薄肉円筒部材43の内周壁部
にはクーラント42が環状に収容されており、この外面
は上述の薄肉円筒部材43の内周面と当接している。さ
らに、この外周面にはアルミニウム箔で成る防湿環状部
材44が貼着されている。この外周面に高抗張力繊維な
いしは糸を特開平6−47223号公報で示すように、
所定の間隔が保持されるように巻きつけることにより、
濾過性と耐圧性を有する積層体46が形成される。高抗
張力繊維はガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維、ア
ラミド繊維、ポリエチレン繊維およびスチール繊維のい
ずれか、またはこれらの組み合わせで成っている。
【0018】本実施例では線状のガス発生剤40の芯材
となる糸状物体はアルミニウム、マグネシウム、鉄、ニ
ッケル、チタン、銅、銀、金の単一または相互の合金か
ら選ばれる金属で成るか、あるいは炭素、黒鉛、ガラ
ス、シリカ、アルミナ、セラミックから選ばれる無機物
質で成る。例えば、平均粒子径が200μmの過塩素酸
アンモニウム50部、平均粒子径15μmの過塩素酸ア
ンモニウム30部、水酸化ポリブタジエンとイソホロジ
インアシアネートとの当量混合物から成る燃焼結合材2
0部を0.01気圧の減圧下で混合して、粘稠なスラリ
ーを作成し、このスラリーと線径0.1mmの導線3本
から成る束とを同時にノズルより射出し、更に80℃で
重合・硬化させて、外径2mmの可撓性線状ガス発生剤
を得た。このような線状ガス発生剤40を中央筒32に
図示するようにヘリカルに、かつ相近接する層で交叉す
るように多層に巻回されている。なお、Qは車体への取
付用のボルトである。なお又、線状ガス発生剤40は相
隣る層で交互に交叉するようにヘリカルに巻回されてい
る。
【0019】本発明の第1実施例によるガス発生器31
は以上のように構成されるが、次にこの作用について説
明する。
【0020】ガス発生器31を装着した自動車が今、何
かに衝突したとする。この電気式の点火装置37はこの
衝突信号を受けて点火し、伝火部38を燃焼させ、この
炎が中央筒32に形成した多数の孔32aを通って燃焼
室41内のガス発生剤40を着火させる。よって、この
燃焼で高温、高圧の雰囲気となり、クーラント42によ
り冷却され、薄肉円筒部材43に形成した多数の小孔4
3cを通り、積層体46がフィルタの働きをし、塵埃や
小さな固形分がこれにより濾過され、気体分のみがこの
ガス発生器31に取り付けたエアバッグ内に噴出され、
これを膨張させ、乗員がウィンドウに対して衝突するの
を防止する。
【0021】以上のような従来例と同様な作用を行うの
であるが、本実施例では中央筒32に線状のガス発生剤
40がコイル状に巻装されているので、この燃焼室41
内への収容作業が容易である。例えば薄肉円筒部材43
の上端部に設けられる中径部43a’の上端部として、
真直であって、すなわち、上側フランジ部43aがまだ
形成されていない状態で、中央筒32にガス発生材40
を巻装させたものを上方から挿入した後、薄肉円筒部材
43の上方の中径部43a’を上側フランジ部43aを
形成させるべくかしめることにより、図1に示す形状と
し、次いで上下のフランジ部材33、34を上下から螺
着締め付けにより薄肉円筒部材43が中央筒32と一体
化される。この後、上記材質で成る繊維束または糸を積
層体46を形成すべく巻装するのであるが、薄肉円筒部
材43は円筒形状であるので、その周面に対する巻きつ
けがあたかも糸巻きに対する糸を巻くがごとく容易に行
うことができ、また薄肉円筒部材43はフランジ部材3
4、35で補強されているので巻芯として働くことがで
きる。よって、従来よりフィルタの積層体を形成するた
めの繊維束または糸の巻回作業を容易とし、コストを低
くすることができる。
【0022】なお、以上に代えて薄肉筒部材43は2分
割して、線状のガス発生剤40を巻回させて中央筒32
を収容するようにしてもよい。2分割せずに一体として
線状のガス発生剤40を巻回させた中央筒32を薄肉円
筒部材43内に収容し得る構成としたものを図4に示
す。なお、図1で対応する部分については、同符号
で(’)を付けるものとする。
【0023】ガス発生器は全体として31’で示され、
薄肉円筒部材43’は、完全に一体化しているが、この
上側フランジ部43a’によって形成される上端開口4
3a’aの内径rは 中央筒32’に巻回したガス発生
剤40’(なお、図4では簡略化して示してある)の外
径Rよりは大きいか、ほぼ等しく形成されている。従っ
て、図1も参照して説明すると、下側フランジ部材34
を中央筒32’の下端部のねじ孔に螺合締め付けて未だ
一体化せず、上側フランジ部材33’を中央筒32’の
上端開口に形成したねじ部に螺着する前に、コイル状に
巻かれたガス発生剤40’を装着した中央筒32’を薄
肉円筒部材43’の上側フランジ部43a’の上端開口
43a’aに上方から挿通してその下端部は図1に示す
ように、薄肉円筒部材43’の底壁部に当接させた上、
下側フランジ部材34’を中央筒32’の下端部のねじ
孔に螺合し締め付けることにより図4に示す状態とな
る。この後、上述したように高抗力繊維で成る糸、また
は束を巻き、薄肉円筒部材43’の外周に、図1に示す
ように巻装させて積層体46’を形成させる。これによ
っても、図1に示すガス発生器31と全く同様な作用及
び効果が得られるが、本変形例ではこの加工工程が、更
に簡単になり、製造コストを更に低下させることができ
る。
【0024】図2は本発明の第2実施例によるガス発生
器を示すが、全体として51で示されるが、本実施例は
運転者席用であり、第1実施例とは若干形状が異なる
が、発明としては同一の範疇に入るものである。
【0025】軸方向に負荷がかかっても充分に耐えるこ
とのできる強度を有する中央筒形成部材52は全体とし
てT字形状を呈し、天板部52aが第1実施例の上側フ
ランジ部に対応し、下方へと垂下する筒状の垂下部52
b内に点火室を形成し、これに点火装置58の伝火部
59を位置させている。点火装置58は車体への取付板
53の中央の突起部に形成した凹所に嵌着され、シール
用のO−リング54を介在させて点火室内への水分の
侵入を防止している。中央筒形成部材52と同心的に薄
肉円筒部材55が配設され、この上端部55aは径内方
に屈曲させて中央筒形成部材52の天板部52aの突部
との間にシール用のO−リング56を介在させて内部へ
の水分の侵入を防止している。
【0026】薄肉円筒部材55の外周突起部にはクーラ
ント56’を収容させており、これに対向して多数の小
孔55bを形成させ、これを閉塞するようにアルミニウ
ムで成るシール用箔57を貼着させている。
【0027】中央筒形成部材52の垂下部52bには線
状のガス発生剤60が図示するように(第1実施例と同
様)多層に巻装されており、これは中央筒形成部材52
の垂下部52bと薄肉円筒部材55との間に形成される
燃焼室内に位置している。この位置決めは薄肉円筒部
材55の先端部55aを図示するように径内方向に傾斜
するようにかしめる前に、すなわち、薄肉円筒部材55
の上端部が真直な状態でガス発生剤60を配設した後、
図示するように上端部を径内方向にかしめるようにして
もよいし、図4に示すようにシールリング54を図示す
るより径外方に位置させ、薄肉円筒部材55の底部開口
の径をより大としてもよい。この場合、垂下部52bは
別体とした中央筒とすることが望ましい。垂下部52b
には複数のスリット開口52cが図3に示すように形成
されている。
【0028】薄肉円筒部材55の外周にはアルミニウム
で成るシール用箔57が貼着されているのであるが、こ
の周囲に第1実施例と同様な高抗張力繊維束または糸6
2aが同様に巻かれているのであるが、薄肉円筒部材5
5が上下で中央筒形成部材52および取付部材53とに
より補強された形となり、この外周部に巻装されてお
り、これがまた巻芯として働き、従来に比べるとその巻
回作業ははるかに容易であり、よってコストを低下させ
ることができる。
【0029】図5は本発明の第3実施例によるガス発生
器を示し、全体として71で示されるが、第1実施例に
対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な
説明は省略する。
【0030】すなわち本実施例では、ガス発生剤として
は小さな円柱状または紐状のガス発生剤小片72の集合
体から成っている。すなわち、第1実施例に示した線状
のガス発生剤40(外径を変えてもよい)を所定長に切
断して形成されるのであるが、本実施例では外径が0.
5乃至2mmであり、長さは3乃至20mmで切断され
る。このようなガス発生剤72は、第1実施例のように
薄肉円筒部材43を上側フランジ部43aを図示する形
状にする前に、すなわち、薄肉円筒部材43の中径部4
3a’の上端部として真直な状態で上方からガス発生材
72を充填させた後、上端部を図示するようにかしめる
ようにしてもよいし、あるいは、勿論、図4で示すよう
に、薄肉円筒部材43’の上端開口を大きくして、上側
フランジ部材33’を螺合締め付け固定させる前に、中
央筒32と薄肉円筒部材43’の上端フランジ部43a
との間に形成される環状の開口を通して上方からガス発
生剤72を充填させるようにしてもよい。
【0031】本実施例によれば、更に積層体46の外周
に熱収縮性合成樹脂の膜G(ガス発生時には溶けてしま
う)を積層体46の外周面全体を覆うように、密着させ
ている。この樹脂は、例えばポリエチレンの架橋剤の量
を調節することにより、適切な収縮量を得ることができ
るが、本実施例では積層体46の外径よりも5乃至20
%大きい内径を持つ熱収縮性の樹脂、例えば上述するポ
リエチレンで積層体46の外周を覆うように配設し、こ
の後、熱風を吹きつけて収縮させることにより、収縮し
て図5に示すような状態を得ることができる。これによ
って、積層体46は上述したように繊維状の物体を巻装
させて成るが、これは何かに擦られたりすると傷が付き
やすく、ここから解けてしまう恐れがあるが、本実施例
のように、熱収縮性の樹脂膜Gを披着させることによ
り、上述のような損傷を防止させることができる。本実
施例では、樹脂としてポリエチレンを用いたが、これは
難燃性で溶融時に有毒ガスを発生しなければ、勿論、他
の熱収縮性の合成樹脂を用いてもよい。
【0032】また、本実施例では熱収縮性の合成樹脂で
被膜Gを形成させたが、これに代えて薄膜状の金網で、
図5に示すように積層体46の全体を被覆させるように
してもよい。
【0033】図6は、本発明の第4実施例によるガス発
生器を示し、全体として81で示されるが、第2実施例
に対応する部分については同一符号を付し、その詳細な
説明は省略する。
【0034】すなわち、本実施例においても、ガス発生
剤としては第3実施例と同様に円柱状または紐状の小片
のガス発生剤片72を燃焼室内に充填させている。こ
の充填作業も第3実施例と同様に実施することが出来
る。また積層体62の外周全体は第3実施例と同様な合
成樹脂で成る薄膜G’(ガス発生時には溶けてしまう)
が貼着されている。
【0035】本実施例においても上記実施例と同様な効
果を奏することは明らかである。
【0036】以上、本発明の各実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0037】例えば以上の実施例では、ガス発生剤とし
て線状の部材40、60または小片の円柱状体または紐
状体72を用いたが、これに代えて従来と同様に、ペレ
ット状のガス発生剤を充填させるようにしてもよい。ま
た、従来のディスク状のガス発生剤(中心に開口を形成
させたリング状とすればよい)を用いてもよく、公知の
ガス発生剤が適用可能である。しかしながら、上記実施
例のように、糸状物体の表面にガス発生薬剤を付着させ
て成る線状ガス発生剤を第1及び第2実施例にように、
ヘリカル状に巻回させるか、あるいはこのようなガス発
生剤を所定長に寸断して第3及び第4実施例のように円
柱状または紐状の小片としたものを燃焼室に充填させる
場合のほうが、ガス発生剤の燃焼表面積を大として燃焼
圧力を小さくすることができるので、薄肉円筒部材や積
層体46の強度をより小とすることができ、従って全体
の重量をより小とすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明のガス発生器に
よれば、従来と比べると全体の重量を軽量としながら、
高抗張力繊維束または糸の巻きつけ作業を極めて容易と
し、よって、生産コストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるガス発生器の断面図
である。
【図2】本発明の第2実施例によるガス発生器の部分破
断側面図である。
【図3】同第2実施例のガス発生器の部分破断平面図で
ある。
【図4】第1実施例の変形例を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例によるガス発生器の側断面
図である。
【図6】本発明の第4実施例によるガス発生器の側断面
図である。
【図7】同第4実施例のガス発生器の部分破断断面図で
ある。
【図8】従来例のガス発生器の側断面図である。
【図9】他従来例のガス発生器の側断面図である。
【図10】さらに他従来例のガス発生器の側断面図であ
る。
【符号の説明】
31 ガス発生器 31’ ガス発生器 32 中央筒 33 上側フランジ部材 34 下側フランジ部材 40 ガス発生剤 43 薄肉円筒部材 46 高抗張力繊維で成る積層体 51 ガス発生器 52 中央筒形成部材 53 取付部材 55 薄肉円筒部材 60 ガス発生剤61 燃焼室 62 高抗張力繊維で成る積層体 71 ガス発生器 72 ガス発生剤 81 ガス発生器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火装置を収容する中央筒と、該中央筒
    の両端部に係合又は一体的に形成されたフランジ部材
    と、前記中央筒と同心的に配設され周壁面に多数の孔を
    形成させた薄肉円筒部材とを具備し、前記中央筒と前記
    薄肉円筒部材とでガス発生剤を収容する燃焼室を形成
    し、前記薄肉円筒部材の外周に連続した高抗張力繊維束
    乃至は糸を所定の間隔が保持されるように巻きつけるこ
    とにより該薄肉円筒部材の外側に濾過性と耐圧性とを有
    する積層体を形成させていることを特徴とするガス発生
    器。
  2. 【請求項2】 前記中央筒は軸方向の荷重を負荷し得る
    ように充分に大きい強度を有する材料で形成され、かつ
    前記ガス発生剤の着火のため多数の孔を有する請求項1
    に記載のガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記薄肉円筒部材の外周又は内周に前記
    ガス発生剤の防湿のために金属箔で成る薄膜を貼着させ
    ている請求項1または請求項2に記載のガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記ガス発生剤は線状に均一に延長され
    た糸状の物体にガス発生薬剤を付着させてなり、前記中
    央筒に巻回されている請求項1〜請求項3の何れかに記
    載のガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記ガス発生剤は直線的な糸状の物体に
    ガス発生薬剤を付着させてなり、前記燃焼室に束ねて配
    設されている請求項1〜請求項3の何れかに記載のガス
    発生器。
  6. 【請求項6】 前記ガス発生剤は線状に均一に延長され
    た糸状の物体にガス発生薬剤を付着させてなる線材を所
    定長に切断して形成される円柱状体または紐状体の集合
    で成る請求項1乃至請求項3の何れかに記載のガス発生
    器。
  7. 【請求項7】 前記円柱状体または紐状体の外径は0.
    5〜2mm、長さは3〜20mmである請求項6に記載
    のガス発生器。
  8. 【請求項8】 前記糸状の物体がアルミニウム、マグネ
    シウム、鉄、ニッケル、チタン、銅、銀、金の単一金属
    または相互の合金から選ばれる金属である請求項1〜請
    求項7の何れかに記載のガス発生器。
  9. 【請求項9】 前記糸状の物体が炭素、黒鉛、ガラス、
    シリカ、アルミナ、セラミックから選ばれる無機物質で
    ある請求項1〜請求項7の何れかに記載のガス発生器。
  10. 【請求項10】 前記ガス発生剤は多層に巻回されてお
    り、相隣る層で交互に交叉するようにヘリカルに巻回さ
    れている請求項4に記載のガス発生器。
  11. 【請求項11】 前記積層体のほぼ外周全体に密着して
    保護膜を形成された請求項1〜請求項10の何れかに記
    載のガス発生器。
  12. 【請求項12】 前記保護膜は金網で成る請求項11に
    記載のガス発生器。
  13. 【請求項13】 前記保護膜は熱収縮性の合成樹脂で成
    る請求項11に記載のガス発生器。
JP7234677A 1995-08-21 1995-08-21 ガス発生器 Pending JPH0958396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7234677A JPH0958396A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 ガス発生器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7234677A JPH0958396A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 ガス発生器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0958396A true JPH0958396A (ja) 1997-03-04

Family

ID=16974736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7234677A Pending JPH0958396A (ja) 1995-08-21 1995-08-21 ガス発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0958396A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001191890A (ja) * 1999-10-28 2001-07-17 Daicel Chem Ind Ltd インフレータ装置
JP2003506240A (ja) * 1999-08-02 2003-02-18 オートリブ・デベロプメント・アクツイエボラーグ ひも状ガス発生器
CN100357136C (zh) * 1999-02-16 2007-12-26 大赛璐化学工业株式会社 多级气囊气体发生器和气囊装置
CN100439159C (zh) * 1999-02-16 2008-12-03 大赛璐化学工业株式会社 滤清装置、气囊气体发生器、气囊装置和净化触发气体的方法
JP2009292472A (ja) * 2009-07-21 2009-12-17 Daicel Chem Ind Ltd エアバッグ用ガス発生器
JP2010254068A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生器
JP2011020467A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100357136C (zh) * 1999-02-16 2007-12-26 大赛璐化学工业株式会社 多级气囊气体发生器和气囊装置
CN100439159C (zh) * 1999-02-16 2008-12-03 大赛璐化学工业株式会社 滤清装置、气囊气体发生器、气囊装置和净化触发气体的方法
JP2003506240A (ja) * 1999-08-02 2003-02-18 オートリブ・デベロプメント・アクツイエボラーグ ひも状ガス発生器
JP2001191890A (ja) * 1999-10-28 2001-07-17 Daicel Chem Ind Ltd インフレータ装置
JP4587550B2 (ja) * 1999-10-28 2010-11-24 ダイセル化学工業株式会社 インフレータ装置
JP2010254068A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生器
JP2011020467A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
JP2009292472A (ja) * 2009-07-21 2009-12-17 Daicel Chem Ind Ltd エアバッグ用ガス発生器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4005876A (en) Gas generator for automobile safety cushions
US7267365B2 (en) Inflator
CA2223201C (en) Hybrid inflator for airbags
US7073820B2 (en) Inflator
US5533754A (en) Air bag inflator
US5635665A (en) Linear gas generant and filter structure for gas generator
JPH10181518A (ja) 発火式熱ガス発生器とその製造方法
JP2007045405A (ja) エアバックを漸進的に膨張可能とする方法
GB2279441A (en) Gas generator for an airbag
US5492365A (en) Method and apparatus for inflating an inflatable vehicle occupant restraint
US4013010A (en) Gas generator with expandable cartridge
US3845970A (en) Shock absorption system for a motor vehicle
JPS6055330B2 (ja) 膨張型乗員抑止装置用流体発生装置
JPH0224242A (ja) 車輌用受動拘束装置
JPH0655990A (ja) エアバッグ展開用ガス発生装置のガス発生剤
US5390954A (en) Inflator assembly
JP2670238B2 (ja) ガス発生装置の点火器チューブ
JPH0958396A (ja) ガス発生器
US5671946A (en) Apparatus for inflating a vehicle occupant protection device
US5931496A (en) Gas generator, intended in particular for use with an airbag, with a charge container and a flame guide pipe
US5499843A (en) Apparatus for inflating an inflatable vehicle occupant restraint
US5478109A (en) Inflator assembly
JPH0667711B2 (ja) エアバック展開用ガス発生装置
US8820784B1 (en) Gas deflector for gas generating system
JPH0958395A (ja) ガス発生器