JP5174676B2 - 磁気検出装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、従来に比べて簡単な回路構成で双極検出を可能とした磁気検出装置及び電子機器に関する。
下記特許文献1及び特許文献2に示すように、ヒンジ部を介して連結された表示筐体と操作筐体を有して成る折畳み式携帯電話では、前記表示筐体の表裏面を反転させない状態での前記表示筐体及び操作筐体の開閉検知(以下、第1の開閉検知と言う)と、前記表示筐体の表裏面を反転させた状態での前記表示筐体と前記操作筐体の開閉検知(以下、第2の開閉検知と言う)とを、夫々検知するために、第1の開閉検知を行うための磁気検出部と、前記第2の開閉検知を行うための磁気検出部とを別々に設けていた。すなわち各開閉検知時のときに、磁気検出装置に及ぼされる外部磁界の方向は逆転するために、双極対応型にするために、第1の開閉検知用と第2の開閉検知用とで別々に磁気検出部を用意していた。また、磁気検出部を構成する磁気抵抗素子として従来では、ホール素子が一般的に用いられていた。
特開2005−303688号公報 特開2005−252539号公報
しかしながら、上記のように、第1の開閉検知を行うための磁気検出部と、前記第2の開閉検知を行うための磁気検出部とを別々に設けるために、前記2つの磁気検出部で構成される磁気検出装置は大きくなってしまい、小型化に適切に対応することができなかった。また前記磁気検出装置のコストが高くなるといった問題もあった。
また、上記した第1の開閉検知時と第2の開閉検知時では、前記表示筐体と操作筐体間の間隔が同じでも、磁石や磁気検出装置の設置位置によって、前記磁石と磁気検出装置間の距離が変わってしまうため、磁気検出装置に及ぼされる外部磁界の大きさが第1の開閉検知時と第2の開閉検知時で異なる。よって、各開閉検知時での検出感度を同じレベルで設定すると、ON・OFF信号の出力タイミングが第1の開閉検知時と第2の開閉検知時とで異なってしまったり、また磁気検出装置に作用する外部磁界が弱い側の開閉検知を適切に行えないといった問題も発生した。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、従来に比べて簡単な回路構成で双極検出を可能とした磁気検出装置及び電子機器を提供することを目的としている。
本発明における磁気検出装置は、
膜面内方向の外部磁界(水平磁場)に対して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と、
前記磁気抵抗効果素子に接続され、前記電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界及び前記(+)方向とは逆方向の(−)方向の外部磁界の双方を検知可能な共通の回路部と、
を有し、
前記磁気抵抗効果素子に作用する前記(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記(−)方向の外部磁界の最大磁界強度より大きいとき、
前記(+)方向の外部磁界が作用したときに対する検出感度は、前記(−)方向の外部磁界が作用したときに対する検出感度よりも低く設定されることを特徴とするものである。
これにより、従来に比べて簡単な回路構成で双極検出を可能とした磁気検出装置を実現できる。また磁気検出装置の小型化を実現できる。
特に、(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の最大磁界強度が異なる場合でも、本発明のように検出感度を変えることで、(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の双方を適切に検出できる。
本発明では、前記磁気抵抗効果素子は、(+)方向の外部磁界、及び、(−)方向の外部磁界の双方に対して電気抵抗が変化する共通の第1磁気抵抗効果素子であり、
前記回路部では、前記(+)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベルと、前記(−)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベルとが設定されている構成にできる。磁気抵抗効果素子は1種類で済み、また外部磁界の方向までも検知可能となる。
上記において、前記第1磁気抵抗効果素子に作用する前記(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記(−)方向の外部磁界の最大磁界強度よりも大きいとき、無磁場状態での出力の基準レベルと、前記(+)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベル間のレベル幅が、前記基準レベルと、前記(−)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベル間のレベル幅よりも広く設定されている。このように(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の最大磁界強度が異なる場合でも、本発明のように閾値レベルの基準レベルから見たレベル幅を変えることで、(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の双方を適切に検出できる。
また本発明では、前記磁気抵抗効果素子は、(+)方向の外部磁界に対して電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果素子と、(−)方向の外部磁界に対して電気抵抗が変化する第3磁気抵抗効果素子とで構成され、
前記回路部では、前記第2磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界、及び、前記第3磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化に基づいて、前記(−)方向の外部磁界の双方が検知可能とされている構成でもよい。
上記において、前記第2磁気抵抗効果素子及び前記第3磁気抵抗効果素子は、反強磁性層、固定磁性層、非磁性中間層及びフリー磁性層の積層構造を有し、
前記第2磁気抵抗効果素子に作用する(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記第3磁気抵抗効果素子に作用する(−)方向の外部磁界の最大磁界強度よりも大きいとき、
前記第2磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層とフリー磁性層との間に作用する層間結合磁界Hin2の絶対値が、前記第3磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層とフリー磁性層との間に作用する層間結合磁界Hin3の絶対値よりも大きく設定されている。このように(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の最大磁界強度が異なる場合でも、本発明のように磁気抵抗効果素子の層間結合磁界Hinの大きさを調整して磁界感度を変えることで、(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界の双方を適切に検出できる。
本発明は、第1本体と、第2本体とを折り畳み可能に連結するとともに前記第2本体の表裏面を反転可能に支持する電子機器であって、
前記第1本体あるいは前記第2本体のどちらか一方に磁石が装備され、他方に、上記のいずれかに記載された磁気検出装置が装備され、
前記第2本体の表裏面を反転させないで、前記第1本体と前記第2本体とを折り畳む第1の開閉検知のときに、前記磁石と前記磁気検出装置との距離が近づいて、前記磁石から発せられる(+)方向、あるいは(−)方向の外部磁界が検知され、前記第2本体の表裏面を反転させて、前記第1本体と前記第2本体とを折り畳む第2の開閉検知のときに、前記磁石と前記磁気検出装置との距離が近づいて、前記磁石から発せられる前記第1の開閉検知のときとは逆方向の外部磁界が検知されることを特徴とするものである。
本発明では、上記により、簡単な回路構成で、前記第1の開閉検知と、前記第2の開閉検知とを夫々適切に行うことが出来る。
また、第1の開閉検知時と、前記第2の開閉検知時に、第1本体と第2本体間の間隔が同じでも、前記磁石や磁気検出装置の設定位置によっては、前記磁石と磁気検出装置間の距離が異なり、その結果、前記磁気抵抗効果素子に作用する(+)方向及び(−)方向の外部磁界の大きさが異なるときがある。そのような場合でも、(+)方向の外部磁界が作用したときの検出感度と、(−)方向の外部磁界が作用したときの検出感度を変えることで、第1の開閉検知時と、前記第2の開閉検知時とで同じタイミングで信号を出力させることが可能である。
本発明では、従来に比べて簡単な回路構成で双極検出を可能とした磁気検出装置を実現できる。
図1は折畳み式携帯電話を開いた状態の平面図、図2は図1に示す折畳み式携帯電話の斜視図、図3は、図2の状態から折畳み式携帯電話を閉じる途中の状態を示す折畳み式携帯電話の側面図、図4は、図3の状態から完全に折畳み式携帯電話の閉じた状態を横から見た側面図、図5は、図3に示す閉じた状態の折畳み式携帯電話をA−A線から切断し矢印方向から見た部分断面図、図6は、図2の状態から第2本体(表示筐体)を反転させる途中状態を示す折畳み式携帯電話の斜視図、図7は、前記第2本体(表示筐体)の表裏面を反転させた状態を示す折畳み式携帯電話の平面図、図8は図7の状態から折畳み式携帯電話を閉じたときの図5と同じ箇所での部分断面図、図9は、本実施形態に使用される第1磁気抵抗効果素子(GMR素子)の部分断面図、図10は、本実施形態に使用される第1磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性と閾値レベルとを説明するためのグラフ(R−H曲線)、図11は、第1磁気抵抗効果素子を有する本実施形態の磁気検出装置の部分回路図、図12は、本実施形態に使用される第2磁気抵抗効果素子と第3磁気抵抗効果素子とを備えた磁気検出装置の部分回路図、図13は第2磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性を説明するためのグラフ(R−H曲線)、図14は、第3磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性を説明するためのグラフ(R−H曲線)である。
各図で用いられる図示X1、X2方向は横方向、図示Y1、図Y2方向は縦方向、図示Z方向は高さ方向を示し、各方向は残り2つの方向と直交する関係にある。
図1,図2に示す本実施形態の折畳み式携帯電話1は、表示筐体(第2本体)2と操作筐体(第1本体)3と、前記表示筐体2と操作筐体3とを連結する連結部材4とを有して構成される。
図1のように折り畳み式携帯電話1を開いた状態では、前記表示筐体2の液晶ディスプレイ等の表示画面5が設けられた表示面(第1の面)2aと、前記操作筐体3の各種の操作釦6が配置された操作面(対向面)3aとが同じ外側を向いた状態となる。
また前記表示筐体2の前記表示面2aにはスピーカ23が設けられ、前記操作筐体3の操作面3aにはマイク7が設けられている。
図1,図2に示すように、前記連結部材4は、前記操作筐体3に固定されたヒンジ部8と前記ヒンジ部8の横方向(図示X1−X2方向)に延びる第1回転軸9に接続され、前記表示筐体2とともに、前記第1回転軸9を中心として開閉方向に回動する中間部10とで構成される。
また前記中間部10には、前記第1回転軸9に対して直交する方向(図示Y1−Y2方向)であって、前記中間部10の横方向(図示X1−X2方向)の中央に第2回転軸24が設けられ、前記表示筐体2は第2回転軸24に接続されている。前記表示筐体2は前記第2回転軸24を中心として反転可能に支持されている。よって本形態の折り畳み式携帯電話1では図1の通常使用状態から図6のように表示筐体2の表裏面を反転させて図7に示す反転状態に移行することができる。
図1に示すように、開いた状態での前記折畳み携帯電話1の長手方向を縦方向(図示Y方向)と平行な方向に配置したとき、前記折畳み携帯電話1の横方向(図示X方向)の中心であって、前記縦方向(図示Y方向)に延びる中心線B−B上の表示筐体2の内部に1個の磁石11が配置されている。
前記磁石11は、図1に示すようにN極とS極とが横方向(図示X1−X2方向)に向くように配置されている。
また前記中心線B−B上の前記操作筐体3の内部には、第1磁気抵抗効果素子12が設けられている。
本形態では、前記第1磁気抵抗効果素子12は図5に示す表示筐体2と操作筐体3とを閉じた状態では、磁石11と高さ方向(図示Z方向)にて対向する位置に配置される。このとき前記磁石11の中心と前記第1磁気抵抗効果素子12の中心とが高さ方向に一致していなくてもよく、前記第1磁気抵抗効果素子12は前記磁石11からの水平磁場を検知できればよいため、例えば、前記第1磁気抵抗効果素子12は図示X1−X2方向あるいは図示Y1−Y2方向に多少ずれて配置されてもかまわない。また後で説明するように本実施形態の回路構成では、ブリッジ回路を組む場合に前記第1磁気抵抗効果素子12を2個用いるが、これら第1磁気抵抗効果素子12は、前記磁石11からの水平磁場を検知できる位置に配備されている。
前記第1磁気抵抗効果素子12は、図9に示すように設置面20上に下から順に、IrMnやPtMn等で形成された反強磁性層19、NiFeやCoFe等の強磁性材料で形成された固定磁性層14、Cu等で形成された非磁性中間層15及びNiFeやCoFe等の強磁性材料で形成されたフリー磁性層16の積層構造で形成される。図9に示す形態では、前記反強磁性層19の下に結晶配向を整えるためのNiFeCrあるいはCrで形成されたシード層17が設けられているが、前記シード層17の形成は必須ではない。
また前記フリー磁性層16の上にはTa等で形成された保護層18が形成されている。
前記第1磁気抵抗効果素子12は、さらに前記シード層17から保護層18までの積層体21の両側(図示Y1−Y2方向)にハードバイアス層22,22が設けられている。
前記第1磁気抵抗効果素子12では、前記反強磁性層19と前記固定磁性層14とが接して形成されているため磁場中熱処理を施すことにより前記反強磁性層19と前記固定磁性層14との界面に交換結合磁界(Hex)が生じ、前記固定磁性層14の磁化方向14aは一方向に固定される。図9では前記磁化方向14aは図示X2方向に固定される。
一方、前記フリー磁性層16の磁化方向16aは、前記フリー磁性層16のY1−Y2方向の両側に設けられたハードバイアス層22からのバイアス磁界の影響を受けて、前記固定磁性層14の磁化方向14aと直交する方向、図9ではY1方向に磁化されている。前記フリー磁性層16は固定磁性層14のように磁化固定されておらず外部磁場により磁化方向は変動する。
前記磁石11から発せられる外部磁界のうち、第1磁気抵抗効果素子12を構成する各層の膜面と平行な方向に向く水平磁場Hが作用すると、前記フリー磁性層16の磁化方向16aが変動し、前記固定磁性層14の磁化方向14aと前記フリー磁性層16の磁化方向16aの関係で電気抵抗が変化する。これは巨大磁気抵抗(Giant magneto resistive: GMR)効果と呼ばれ、巨大磁気抵抗効果を発現させるには上記した反強磁性層19、固定磁性層14、非磁性中間層15及びフリー磁性層16の4層構造が基本膜構成である。
本実施形態においては、X1方向が(+)方向、X2方向が(−)方向と定義する。
今、前記第1磁気抵抗効果素子12にX1方向、すなわち(+)方向の水平磁場Hが作用すると、前記フリー磁性層16の磁化方向16aがその方向へ変動し、前記フリー磁性層16の磁化方向16aと前記固定磁性層14の磁化方向14aとが直交から反平行になり、図10に示すように第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rが大きくなる。一方、前記第1磁気抵抗効果素子12にX2方向、すなわち(−)方向の水平磁場Hが作用すると、前記フリー磁性層16の磁化方向16aがその方向へ変動し、前記フリー磁性層16の磁化方向16aと前記固定磁性層14の磁化方向14aとが直交から平行になり、図10に示すように第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rが小さくなる。
図10に示すように、第1磁気抵抗効果素子12のヒステリシス曲線は、後述する図13や図14に示すようなループ状でなく直線状となっている。これは、図9に示すように前記フリー磁性層16に対してバイアス磁界をかけているためである。
なお本実施形態では、前記第1磁気抵抗効果素子12は、前記非磁性中間層15をAl−OやTi−Oの絶縁材料で形成したトンネル効果を利用したトンネル型磁気抵抗効果素子であってもよい。トンネル型磁気抵抗効果素子も水平磁場Hを検知するものである。
本実施形態の磁気検出装置30の回路構成は図11のようになっている。すなわち、第1磁気抵抗効果素子12は2個設けられ、各第1磁気抵抗効果素子12が固定抵抗素子31に直列接続され、4個の素子がブリッジ回路39を構成している。図11に示すように、2本の直列回路を並列接続する一方の接続部39aには入力端子32が、他方の接続部39bには、アース端子33が接続され、ブリッジ回路の2つの出力取り出し部39c、39dが、差動増幅器34に接続されている。前記差動増幅器34は2つの比較回路(コンパレータ)35,36に接続され、各比較回路35,36が夫々、第1出力端子37及び第2出力端子38に接続されている。
前記第1の比較回路35では、第1の閾値レベル(電圧値)LV1が設定されており、それよりも高い電圧値が入力された場合、ON信号を生成し、それよりも低い電圧値が入力された場合、OFF信号を生成し、各信号が前記第1出力端子37から出力される。一方、前記第2の比較回路36では、第2の閾値レベル(電圧値)LV2が設定されており、それよりも低い電圧値が入力された場合、ON信号を生成し、それよりも高い電圧値が入力された場合、OFF信号を生成し、各信号が前記第2出力端子38から出力される。
図10には、前記閾値レベルLV1,LV2を図示している。なお前記比較回路35,36での閾値レベルLV1,LV2は、電圧値で設定されるが、図10では、それを、第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rに換算して示している。
図11に示す固定抵抗素子31は、図9に示す第1磁気抵抗効果素子12の積層体21の積層順が異なるだけで同じ材料層で形成されている。前記固定抵抗素子31は図9に示すフリー磁性層16と非磁性中間層15とが逆積層され、下から、反強磁性層19、固定磁性層14、フリー磁性層16及び非磁性中間層15の順で積層されている。前記フリー磁性層16は前記固定磁性層14に接して形成されることで、もはや外部磁界に対して磁化変動するフリー磁性層として機能せず、前記固定磁性層14と同様に磁化固定される。よって前記固定抵抗素子31は外部磁界に対して磁化変動せず抵抗変化しない。
前記固定抵抗素子31は前記第1磁気抵抗効果素子12と同じ材料層で構成されているから、前記固定抵抗素子31の抵抗値を、前記第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値(外部磁界が作用していないとき、無磁場状態)と同じに設定でき、また前記第1磁気抵抗効果素子12の温度係数(TCR)と、前記固定抵抗素子31の温度係数とのばらつきを抑制できる。
本実施形態では、図1,図2の表示筐体2と操作筐体3とを開いた状態では、前記第1磁気抵抗効果素子12に対して、前記磁石11から水平磁場Hが作用しないため(無磁場状態であるため)、前記第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rは、図10に示すR1であり、図11に示すブリッジ回路39を構成する4つの素子の抵抗値が全て一致した状態となっている。よって前記ブリッジ回路39の2つの出力取り出し部39c,39dからは、夫々中点電位が出力され、前記差動増幅器34にて0(v)の差動電位が得られ、前記差動電位は、第1の閾値レベルLV1を下回り、第2の閾値レベルLV2を上回るため、比較回路35,36を通して第1出力端子37,第2出力端子38からOFF信号が出力される。
図1,図2の状態から図3のように前記表示筐体2と操作筐体3とを折り畳むと(第1の開閉検知)、徐々に前記磁石11から発せられる(+)方向の水平磁場Hが前記第1磁気抵抗効果素子12に作用し、第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rは、図10に示す抵抗値R1から見て、右肩上がりの直線部S1上に沿って徐々に上昇する。
図4に示すように、完全に表示筐体2と操作筐体3とを閉じた状態では、前記磁石11と第1磁気抵抗効果素子12間が最接近し、前記第1磁気抵抗効果素子12に最大限に強い(+)方向の水平磁場Hが及ぶ。
前記表示筐体2と操作筐体3とを閉じる途中で、前記第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rが図10に示す第1の閾値レベルLV1を超えると、差動電位もまた、前記第1の比較回路35で設定されている第1の閾値レベルLV1(電圧値)を超えた状態となり、前記第1出力端子37からON信号が出力される。一方、第2出力端子38からはOFF信号が出力される。
次に、図2の状態から図6のように表示筐体2の表裏面を反転させて、図7の平面状態にし、図7の状態から再び、前記表示筐体2と前記操作筐体3とを折り畳む(第2の開閉検知)。
図8は前記表示筐体2の表裏面を反転させて表示筐体2と操作筐体3とを完全に閉じた状態であるが、図8に示すように前記第1磁気抵抗効果素子12には前記磁石11から(−)方向の水平磁場Hが作用する。すなわち図5の場合と比較すると前記水平磁場Hの方向が逆転する。
図7の状態から図8のように前記表示筐体2と操作筐体3とを折り畳むと、徐々に前記磁石11から発せられる(−)方向の水平磁場Hが前記第1磁気抵抗効果素子12に作用して、第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rは、図10に示す抵抗値R1から見て、左肩下がりの直線部S2上に沿って徐々に降下する。
前記表示筐体2と操作筐体3とを閉じる途中で、前記第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rが図10に示す第2の閾値レベルLV2を下回ると、差動電位もまた、前記第2の比較回路36で設定されている第2の閾値レベルLV2(電圧値)を下回った状態となり、前記第2出力端子38からON信号が出力される。一方、第1出力端子37からはOFF信号が出力される。
図11に示す回路には、図示しないクロック回路が設けられていて、前記差動増幅器34からの差動電位の入力が、所定の時間間隔で、前記第1の比較回路35と、第2の比較回路36とに交互に切り換わるように設定されている。
上記したように、前記表示筐体2の表裏面を反転させないで、前記表示筐体2と操作筐体3とを閉じた第1の開閉検知時、前記第1出力端子37からON信号が、前記表示筐体2の表裏面を反転させて、前記表示筐体2と操作筐体3とを閉じた第2の開閉検知時、前記第2出力端子38からON信号が、夫々出力されるので、表示筐体2の表裏面が反転しているか否か、換言すれば(+)方向の水平磁場Hが第1磁気抵抗効果素子12に作用しているのか、(−)方向の水平磁場Hが第1磁気抵抗効果素子12に作用しているのか、外部磁界の方向までも判別できる。
ところで、磁石11は前記表示筐体2の表示画面5の裏面に設置されているから、図5の第1の開閉検知時と、図8の第2の開閉検知時とで、前記磁石11と前記第1磁気抵抗効果素子12間の最接近距離D1,D2が異なる。
図5の第1の開閉検知時の最接近距離D1のほうが、図8の第2の開閉検知時の最接近距離D2に比べて小さい。この結果、前記第1磁気抵抗効果素子12に作用する水平磁場Hの最大磁界強度は、図5の場合の(+)方向の水平磁場Hの方が、図8の場合の(−)方向の水平磁場Hに比べて強くなる。
すなわち図3に示す表示筐体2と操作筐体3とを閉じる過程において、前記表示筐体2と操作筐体3間の内角θが、第1の開閉検知時と第2の開閉検知時とで同じでも、前記磁石11と第1磁気抵抗効果素子12間の距離が違っているので、前記第1磁気抵抗効果素子12に及ぼされる水平磁場Hの強さが異なる。よって、前記閾値レベルLV1と第1磁気抵抗効果素子12に外部磁界が作用していないときの基準レベル(図10では第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値RがR1の位置)間のレベル幅W1と、前記閾値レベルLV2と基準レベル間のレベル幅W2とを同じレベル幅に設定してしまうと、(+)方向の水平磁場Hが第1磁気抵抗効果素子12に作用している場合のほうが、(−)方向の水平磁場Hが第1磁気抵抗効果素子12に作用する場合に比べて早い段階で閾値レベルLV1を超えてしまい、前記第1の開閉検知時と、第2の開閉検知時とで異なるタイミングでON信号が出力されることになる。あるいは、前記第1の閾値レベルLV1に合わせて、前記閾値レベルLV2のレベル幅W2を広げると、前記(−)方向の外部磁界が第1磁気抵抗効果素子12に作用しても前記第1磁気抵抗効果素子12の抵抗値Rが第2の閾値レベルLV2を適切に下回らず、前記第2の開閉検知時に適切にON信号が出力されないといった場合もある。
よって、図10のように、第1の開閉検知時と第2の開閉検知時とで表示筐体2と操作筐体3間の内角θを同じにしたときに、強い水平磁場Hが作用しやすい(+)方向の外部磁界検出時に対しては、図10のように、第1の閾値レベルLV1のレベル幅W1を大きくして低検出感度にし、一方、(+)方向に比べて、弱い水平磁場Hが作用する(−)方向の外部磁界検出時に対しては、図10のように、第2の閾値レベルLV2のレベル幅W2を前記レベル幅W2よりも小さくして高検出感度に設定する。これにより、前記第1の開閉検知時と、前記第2の開閉検知時とで、共に適切にON信号を出力できるとともに、同じタイミングで、すなわち同じ内角θのときに、ON信号の出力を調整できる。
図12に示す磁気検出装置50では、前記第1磁気抵抗効果素子12とは異なる磁気抵抗効果素子が使用される。
図12に示すように、第2磁気抵抗効果素子51及び第3磁気抵抗効果素子52の2種類の磁気抵抗効果素子が使用され、図8に示す第1磁気抵抗効果素子12と同じように積層体21を有している。ただし前記第2磁気抵抗効果素子51及び前記第3磁気抵抗効果素子52には、前記ハードバイアス層22は形成されていない。
図13は、第2磁気抵抗効果素子51のヒステリシス曲線を示している。図13に示すようにヒステリシス曲線はループ状であり、しかもヒステリシスループHR2は、(+)方向の外部磁界側に寄っている。
前記ヒステリシスループHR2の中点と外部磁界がゼロのラインまでの磁界の強さで層間結合磁界Hin(以下、第2の層間結合磁界Hin2という)が決定される。
一方、図14は、第3磁気抵抗効果素子52のヒステリシス曲線を示している。図14に示すようにヒステリシス曲線はループ状であり、しかもヒステリシスループHR3は、(−)方向の外部磁界側に寄っている。
前記ヒステリシスループHR3の中点と外部磁界がゼロのラインまでの磁界の強さで層間結合磁界Hin(以下、第3の層間結合磁界Hin3という)が決定される。
前記層間結合磁界Hin2,Hin3は、前記固定磁性層14と前記フリー磁性層16との間に作用する結合磁界である。例えば前記非磁性中間層15の膜厚や、前記非磁性中間層15の表面に対するプラズマトリートメント(PT)の際の、ガス流量(ガス圧)や電力値を適切に調整することで、前記層間結合磁界Hin2,Hin3を夫々、(+)磁界側へ、あるいは(−)磁界側へシフトさせることができ、また前記層間結合磁界Hin2,Hin3の絶対値を異なる値に設定することが出来る。
図12に示すように、第2磁気抵抗効果素子51及び第3磁気抵抗効果素子52は夫々、固定抵抗素子53に直列接続され、第1直列回路54と第2直列回路55とを構成している。また、2つの固定抵抗素子56が直列接続された第3直列回路57も設けられている。
前記第1直列回路54と第3直列回路57とが並列に接続されて第1ブリッジ回路BC1を構成し、前記第2直列回路55と前記第3直列回路57とが並列に接続されて第2ブリッジ回路BC2を構成している。
前記固定抵抗素子56が直列接続された第3直列回路57の中点電位を前記第1ブリッジ回路BC1と、前記第2ブリッジ回路BC2の基準電位として共通化し、且つ、前記第1ブリッジ回路BC1を構成する第1直列回路26の第1出力取り出し部54aと差動増幅器34間の接続、及び前記第2ブリッジ回路BC2を構成する第2直列回路55の第2出力取り出し部55aと差動増幅器34間の接続を交互に切り換える第1スイッチ回路60が設けられている。前記差動増幅器34は出力端子73に接続されている。
本実施形態の磁気検出装置50は、双極検出対応の磁気検出装置であるが、第3直列回路57を前記第1ブリッジ回路BC1と、前記第2ブリッジ回路BC2の双方で共通回路として使用することで、2つのブリッジ回路を別々に設けていた従来に比べて、素子数を少なくでき、具体的には図12に示すように、全部で6個で構成でき、素子数を減らすことが可能である。
また本実施形態では第3直列回路57を第1ブリッジ回路BC1及び第2ブリッジ回路BC2の共通回路としたことで、一つの差動増幅器34にダイレクトに前記第3直列回路57の第3出力取り出し部57aを接続し、あとは、第1スイッチ回路60によって、第1直列回路54の第1出力取り出し部54aと差動増幅器34間の接続、及び第2直列回路55の第2出力取り出し部55aと差動増幅器34間の接続を切り換える回路構成とすれば、1つの差動増幅器34を設けるだけで、第1ブリッジ回路BC1と差動増幅器34とが接続された(+)方向の外部磁界検出状態と、第2ブリッジ回路BC2と差動増幅器34とが接続された(−)方向の外部磁界検出状態との2検出状態を交互に得ることが出来、簡単な回路構成で適切に、第1ブリッジ回路BC1及び第2ブリッジ回路BC2の双方から前記差動増幅器34にて差動電位を得ることが出来る。
前記第1ブリッジ回路BC1では、第2磁気抵抗効果素子51が(+)方向の水平磁場Hに対して抵抗変化するため、(+)方向の外部磁界が作用する前記表示筐体2の表裏面を反転させない状態での前記表示筐体2と操作筐体3との第1の開閉検知を行うことが出来る。一方、前記第2ブリッジ回路BC2では、第3磁気抵抗効果素子52が(−)方向の水平磁場Hに対して抵抗変化するため、(−)方向の外部磁界が作用する前記表示筐体2の表裏面を反転させた状態での前記表示筐体2と操作筐体3との第2の開閉検知を行うことが出来る。
上記にて図5と図8を用いて説明したように、第1の開閉検知時、及び第2の開閉検知時に、表示筐体2と操作筐体3間の内角θが同じでも、前記第1磁気抵抗効果素子12に作用する(+)方向の水平磁場Hの磁界強度、及び、(−)方向の水平磁場Hの磁界強度が異なるので、第1の開閉検知時、及び第2の開閉検知時に同じタイミングで、ON・OFF信号を出力させるには、図13,図14のように第2磁気抵抗効果素子51の第2の層間結合磁界Hin2の絶対値と、前記第3磁気抵抗効果素子の第3の層間結合磁界Hin3の絶対値とを異なる値に設定する。具体的には、前記第2の層間結合磁界Hin2の絶対値のほうを、前記第3の層間結合磁界Hin3の絶対値よりも大きくしており、前記第2磁気抵抗効果素子51のほうが、前記第3磁気抵抗効果素子52に比べて、同じだけ抵抗変化させるに、大きな外部磁界が必要となっている(第2磁気抵抗効果素子51を第3磁気抵抗効果素子52より低磁界感度に設定する)。
そして、第1の開閉検知時と第2の開閉検知時とで前記表示筐体2と操作筐体3間の内角θが同じとき、(+)方向への外部磁界のほうが、(−)方向への外部磁界に比べて第1磁気抵抗効果素子12に強く作用しやすいので、上記のように層間結合磁界Hin2,Hin3を調整することで、前記前記第1の開閉検知時と、第2の開閉検知時とで、共に適切にON信号を出力できるとともに、同じタイミングで、すなわち同じ内角θのときに、ON信号の出力を調整できる。
図12に示す磁気検出装置50において、外部磁界の方向性まで判断するには、例えば、前記第1スイッチ回路60の切換えを識別し、そのとき得られる出力信号から判別することが可能である。図12に示すように、第1ブリッジ回路BC1が前記差動増幅器34に接続されていることを識別し、そのとき得られる信号がON信号であれば、第1の開閉検知状態であることを判別でき、また、第1ブリッジ回路60のスイッチ動作により、第2ブリッジ回路BC2が前記差動増幅器34に接続されていることを識別し、そのとき得られる信号がON信号であれば、第2の開閉検知状態であることを判別できる。
また図12に示す実施形態では、アース端子70と第1直列回路54間の接続、及び前記アース端子70と前記第2直列回路55間の接続とを切り換える第2スイッチ回路71が設けられている。
そして、前記第1スイッチ回路60により前記第1ブリッジ回路BC1と前記差動増幅器34間が接続されたとき、前記第2スイッチ回路71により前記第1直列回路54と前記アース端子70間が接続され、前記第1スイッチ回路60により前記第2ブリッジ回路BC2と前記差動増幅器34間が接続されたとき、前記第2スイッチ回路71により前記第2直列回路55と前記アース端子70間が接続される。これにより、前記第1ブリッジ回路BC1と前記差動増幅器34間が接続されたとき、第2直列回路55に電流は流れず、また前記第2ブリッジ回路BC2と前記差動増幅器34間が接続されたとき、第1直列回路54に電流は流れないため、消費電流の低減を図ることが出来、また検出感度を向上させることが出来る。
前記第2スイッチ回路71は、入力端子72と第1直列回路54間、及び前記入力端子72と前記第2直列回路55間にもうけられてもよい。
本実施形態の磁気検出装置では、外部磁界に対して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子に接続され、前記電気抵抗変化に基づいて、(+)方向の外部磁界及び(−)方向の外部磁界の双方を検知可能な共通の回路部とを有して構成されている。
従来では、(+)方向の外部磁界検知用の磁気検出素子(例えばホール素子)と、(−)方向の外部磁界検知用の磁気検出素子(例えばホール素子)とを別々に用意し、且つ、各磁気検出素子に接続される磁界検出信号の生成を行う回路部が別々に設けられていたが、本実施形態では、共通の回路部を設ければよいので、従来に比べて簡単な回路構成で双極検出を可能とした磁気検出装置を実現できる。また前記磁気検出装置の小型化を実現できる。
また素子数も図11の形態では4個、図12の形態では6個で済む。本形態はブリッジ回路を組んでいるが、1つの直列回路だけでも磁気検出装置を構成することはでき、その場合、図11での第1磁気抵抗効果素子12を使用すれば、素子数は1つの磁気抵抗効果素子と、1つの固定抵抗素子の計2つで済む。
また本実施形態では磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子を用いており、従来のようにホール素子を使用しない。一般的に用いられるホール素子は、素子表面の垂直磁場成分を検知するもので、磁石の磁極近傍に配置することが必要であることから、以下に示す(+)方向の外部磁界と(−)方向の外部磁界とが異なる磁界強度であるとき、1個のホール素子では適切に磁界検出を出来ない恐れがあったが、本実施形態で用いられる磁気抵抗効果素子は膜面と平行な方向の水平磁場成分を検知するものであり、また磁気抵抗効果素子は、微弱な外部磁場を検知できるものであるから、少なくとも1個の磁気抵抗効果素子を用いて、(+)方向の外部磁界、及び(−)方向の外部磁界の双方の検知を可能としている。
なお上記形態では磁気抵抗効果素子としてGMR素子を用いたが、異方性磁気効果を利用したAMR素子を使用することも出来る。
また、本実施形態では、表示筐体2の表裏面を反転させないで、表示筐体2と操作筐体3とを閉じる第1の開閉検知時と、表示筐体2の表裏面を反転させて、表示筐体2と操作筐体3とを閉じる第2の開閉検知時とで、前記表示筐体2と操作筐体3間の内角θが同じでも、磁石11と磁気抵抗効果素子間の距離が異なることから、磁気抵抗効果素子に作用する(+)方向の外部磁界、及び(−)方向の外部磁界の磁界強度が異なる。かかる場合でも、(+)方向の外部磁界が(−)方向の外部磁界よりも強い磁界強度であれば、(+)方向の外部磁界が作用する場合の検出感度を、(−)方向の外部磁界が作用する場合の検出感度よりも低下させることで、(+)方向の外部磁界が作用したときと(−)方向の外部磁界が作用したときの双方において適切に磁界検出信号を出力できるとともに、同じタイミングでON信号・OFF信号を出力させることが出来る。感度の調整は、たとえば、上記したように、差動電位の閾値レベルの調整や、層間結合磁界Hinの調整で行うことが出来る。
なお本実施形態では、第1の開閉検知時に磁気抵抗効果素子に(+)方向の外部磁界が作用し、第2の開閉検知時に磁気抵抗効果素子に(−)方向の外部磁界が作用していたが、磁石11の向きを変えて、第1の開閉検知時に磁気抵抗効果素子に(−)方向の外部磁界が作用し、第2の開閉検知時に磁気抵抗効果素子に(+)方向の外部磁界が作用するようにしてもよい。
また(+)方向をX1方向、(−)方向をX2方向としたが、例えば磁石11の向きを変えてY1方向を(+)方向、Y2方向を(−)方向に設定してもよい。
上記では折畳み携帯電話を実施形態として説明したが、折畳み携帯電話以外、例えばゲーム機等、第1本体と、第2本体と、前記第1本体と前記第2本体とを折り畳み可能に連結し、前記第2本体の表裏面を反転可能に支持する電子機器であれば本実施形態を適用できる。
折畳み式携帯電話を開いた状態の平面図、 図1に示す折畳み式携帯電話の斜視図、 図2の状態から折畳み式携帯電話を閉じる途中の状態を示す折畳み式携帯電話の側面図、 図3の状態から完全に折畳み式携帯電話の閉じた状態を横から見た側面図、 図4に示す閉じた状態の折畳み式携帯電話をA−A線から切断し矢印方向から見た部分断面図、 図2の状態から第2本体(表示筐体)を反転させる途中状態を示す折畳み式携帯電話の斜視図、 前記第2本体(表示筐体)の表裏面を反転させた状態を示す折畳み式携帯電話の平面図、 図7の状態から折畳み式携帯電話を閉じたときの図5と同じ箇所での部分断面図、 本実施形態に使用される第1磁気抵抗効果素子(GMR素子)の部分断面図、 第1実施形態に使用される第1磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性と閾値レベルとを説明するためのグラフ(R−H曲線)、 第1磁気抵抗効果素子を有する第1実施形態の磁気検出装置の部分回路図、 第2実施形態に使用される第2磁気抵抗効果素子と第3磁気抵抗効果素子とを備えた磁気検出装置の部分回路図、 第2磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性を説明するためのグラフ(R−H曲線)、 第3磁気抵抗効果素子のヒステリシス特性を説明するためのグラフ(R−H曲線)、
符号の説明
1 折り畳み式携帯電話
2 表示筐体
3 操作筐体
4 連結部材
5 表示画面
6 操作釦
8 ヒンジ部
10 中間部
11 磁石
12 第1磁気抵抗効果素子
14 固定磁性層
15 非磁性中間層
16 フリー磁性層
19 反強磁性層
21 積層体
22 ハードバイアス層
30、50 磁気検出装置
31、53、56 固定抵抗素子
32、72 入力端子
33、70 アース端子
34 差動増幅器
35、36 比較回路
37、38、73 出力端子
39 ブリッジ回路
51 第2磁気抵抗効果素子
52 第3磁気抵抗効果素子
54 第1直列回路
55 第2直列回路
57 第3直列回路
60 第1スイッチ回路
71 第2スイッチ回路
BC1 第1ブリッジ回路
BC2 第2ブリッジ回路

Claims (4)

  1. 膜面内方向の外部磁界(水平磁場)に対して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子に接続され、前記電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界及び前記(+)方向とは逆方向の(−)方向の外部磁界の双方を検知可能な共通の回路部と、
    を有し、
    前記磁気抵抗効果素子に作用する前記(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記(−)方向の外部磁界の最大磁界強度より大きいとき、
    前記(+)方向の外部磁界が作用したときに対する検出感度は、前記(−)方向の外部磁界が作用したときに対する検出感度よりも低く設定されることを特徴とする磁気検出装置。
  2. 膜面内方向の外部磁界(水平磁場)に対して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子に接続され、前記電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界及び前記(+)方向とは逆方向の(−)方向の外部磁界の双方を検知可能な共通の回路部と、
    を有し、
    前記磁気抵抗効果素子は、(+)方向の外部磁界、及び、(−)方向の外部磁界の双方に対して電気抵抗が変化する共通の第1磁気抵抗効果素子であり、
    前記回路部では、前記(+)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベルと、前記(−)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベルとが設定されており、
    前記第1磁気抵抗効果素子に作用する前記(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記(−)方向の外部磁界の最大磁界強度よりも大きいとき、無磁場状態での出力の基準レベルと、前記(+)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベル間のレベル幅が、前記基準レベルと、前記(−)方向の外部磁界に対して磁界検出に必要な出力の閾値レベル間のレベル幅よりも広く設定されていることを特徴とする磁気検出装置。
  3. 膜面内方向の外部磁界(水平磁場)に対して電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子に接続され、前記電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界及び前記(+)方向とは逆方向の(−)方向の外部磁界の双方を検知可能な共通の回路部と、
    を有し、
    前記磁気抵抗効果素子は、(+)方向の外部磁界に対して電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果素子と、(−)方向の外部磁界に対して電気抵抗が変化する第3磁気抵抗効果素子とで構成され、
    前記回路部では、前記第2磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化に基づいて、(+)方向の外部磁界、及び、前記第3磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化に基づいて、前記(−)方向の外部磁界の双方が検知可能とされており、
    前記第2磁気抵抗効果素子及び前記第3磁気抵抗効果素子は、反強磁性層、固定磁性層、非磁性中間層及びフリー磁性層の積層構造を有し、
    前記第2磁気抵抗効果素子に作用する(+)方向の外部磁界の最大磁界強度が、前記第3磁気抵抗効果素子に作用する(−)方向の外部磁界の最大磁界強度よりも大きいとき、
    前記第2磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層とフリー磁性層との間に作用する層間結合磁界Hin2の絶対値が、前記第3磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層とフリー磁性層との間に作用する層間結合磁界Hin3の絶対値よりも大きく設定されていることを特徴とする磁気検出装置。
  4. 第1本体と、第2本体とを折り畳み可能に連結するとともに前記第2本体の表裏面を反転可能に支持する電子機器であって、
    前記第1本体あるいは前記第2本体のどちらか一方に磁石が装備され、他方に、請求項1ないしのいずれか1項に記載された磁気検出装置が装備され、
    前記第2本体の表裏面を反転させないで、前記第1本体と前記第2本体とを折り畳む第1の開閉検知のときに、前記磁石と前記磁気検出装置との距離が近づいて、前記磁石から発せられる(+)方向、あるいは(−)方向の外部磁界が検知され、前記第2本体の表裏面を反転させて、前記第1本体と前記第2本体とを折り畳む第2の開閉検知のときに、前記磁石と前記磁気検出装置との距離が近づいて、前記磁石から発せられる前記第1の開閉検知のときとは逆方向の外部磁界が検知されることを特徴とする電子機器。
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