JP5173347B6 - マグネシウム合金熱間圧延方法及びマグネシウム合金熱間圧延装置 - Google Patents
マグネシウム合金熱間圧延方法及びマグネシウム合金熱間圧延装置 Download PDFInfo
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Description
本発明は、マグネシウム合金熱間圧延方法及びマグネシウム合金熱間圧延装置に関する。
マグネシウム合金からマグネシウムシートを製造するには、例えば直径300〜400mm、長さ500〜600mm程度の丸棒状のビレットを、熱間押出しにより例えば厚さ10mm以下の厚板に成形し、該厚板を所定長さ(例えば3m)に切断して切板材とし、該切板材を粗圧延により厚さ1mm以下にまで圧延する。
ところで、マグネシウム合金は、常温で圧延するには圧力を大きくしても割れやすいことから、熱間にて圧延するのが好ましい。
マグネシウム合金を熱間圧延する装置の従来例としては、特許文献1の図1や特許文献2の図1に開示されたものがある。
これらの特許文献に開示された熱間圧延装置は、マグネシウム合金を往復させながら圧延する圧延機と、該圧延機の上流側及び下流側に配された2つの加熱炉とを備えており、該加熱炉によってマグネシウム合金を所定温度に加熱して、圧延機にて圧延している。
特許第3521863号公報
特許第3821074号公報
マグネシウム合金を熱間圧延する装置の従来例としては、特許文献1の図1や特許文献2の図1に開示されたものがある。
これらの特許文献に開示された熱間圧延装置は、マグネシウム合金を往復させながら圧延する圧延機と、該圧延機の上流側及び下流側に配された2つの加熱炉とを備えており、該加熱炉によってマグネシウム合金を所定温度に加熱して、圧延機にて圧延している。
しかし、上記特許文献に開示された熱間圧延装置では、圧延機の両側に加熱炉があるのみであるので、往復圧延によってマグネシウム切板材が長尺化するに従って、マグネシウム切板材の端が加熱炉からはみ出すようになり、このはみ出した部分が冷めてしまうという不都合がある。なぜなら、マグネシウム切板材の熱間圧延中の温度変動は、仕上がり品の寸法精度不良や品質低下を招いてしまうからである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、マグネシウム合金の熱間圧延中の温度変動による製品の品質低下を防止することができるマグネシウム熱間圧延方法及び装置を提案することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、以下の手段を採用した。
第1の発明としては、圧延機の上流側に配されてマグネシウム板を加熱する上流側加熱炉と、前記圧延機の下流側に配されて前記マグネシウム板を加熱する下流側加熱炉との間で、前記マグネシウム板を往復圧延する第1圧延工程と、前記上流側加熱炉の更に上流側に配されて前記上流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する上流側保温装置と、前記下流側加熱炉の更に下流側に配されて前記下流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する下流側保温装置との間で、上下流側各板端部を保温しつつ前記マグネシウム板を往復圧延する第2圧延工程と、を有することを特徴とするマグネシウム合金熱間圧延方法を採用した。
第1の発明としては、圧延機の上流側に配されてマグネシウム板を加熱する上流側加熱炉と、前記圧延機の下流側に配されて前記マグネシウム板を加熱する下流側加熱炉との間で、前記マグネシウム板を往復圧延する第1圧延工程と、前記上流側加熱炉の更に上流側に配されて前記上流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する上流側保温装置と、前記下流側加熱炉の更に下流側に配されて前記下流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する下流側保温装置との間で、上下流側各板端部を保温しつつ前記マグネシウム板を往復圧延する第2圧延工程と、を有することを特徴とするマグネシウム合金熱間圧延方法を採用した。
次に、上記マグネシウム合金熱間圧延方法において、所定厚さに圧延された前記マグネシウム板に対して、前記下流側保温装置の下流側に配された張力付与装置により張力を付与しつつ、前記下流側保温装置の更に下流側に配された巻取機により巻き取る巻取工程を有する方法を採用した。
また、第2の発明としては、マグネシウム板を往復圧延する圧延機と、前記圧延機の上流側に配されて前記マグネシウム板を加熱する上流側加熱炉と、前記圧延機の下流側に配されて前記マグネシウム板を加熱する下流側加熱炉と、前記上流側加熱炉の更に上流側に配されて前記上流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板の搬送かつ上流側端部を保温する上流側保温装置と、前記下流側加熱炉の更に下流側に配されて前記下流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板の搬送かつ下流側端部を保温する下流側保温装置と、を備えることを特徴とするマグネシウム合金熱間圧延装置を採用した。
次に、上記マグネシウム合金熱間圧延装置において、前記圧延機と前記上流側加熱炉の間及び前記圧延機と前記下流側加熱炉の間にそれぞれ複数組配されて前記マグネシウム板を厚さ方向に挟んで搬送速度を調節するピンチロールを備えるものを採用した。
また、上記マグネシウム合金熱間圧延装置において、前記圧延機のワークロール及び前記圧延機の上下流に設置された複数組のピンチロールは加熱ロールであるものを採用した。
また、上記マグネシウム合金熱間圧延装置において、前記下流側保温装置の下流側に配されて前記マグネシウム板に張力を付与する張力付与装置と、前記張力付与装置の更に下流側に配されて前記マグネシウム板を巻き取る巻取機と、を備えるものを採用した。
本発明によれば、マグネシウム板の略全長にわたって加熱・保温しながら圧延するので、マグネシウム板の温度降下を抑え、熱間圧延中の温度変動による製品の寸法精度不良、品質低下を防止することができ、仕上がり品の品質を良好に保つことができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における熱間圧延装置100(マグネシウム合金熱間圧延装置)の概略構成を示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る熱間圧延装置100は、圧延機1、第1加熱炉2、第2加熱炉3、ピンチロール4、第1テーブルローラ5、第2テーブルローラ6、巻取機7及びピンチロール8を備えている。
図1は、本実施形態における熱間圧延装置100(マグネシウム合金熱間圧延装置)の概略構成を示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る熱間圧延装置100は、圧延機1、第1加熱炉2、第2加熱炉3、ピンチロール4、第1テーブルローラ5、第2テーブルローラ6、巻取機7及びピンチロール8を備えている。
圧延機1は、並列し対向する一対のワークロール1aと、該ワークロール1aを回転駆動させる駆動源(図示せず)とを有している。
ワークロール1aは、表面温度を適温に昇温された加熱ロールであって、該ワークロール1a間を通過するマグネシウム切板材M0(マグネシウム板)を一方向に送り出しながら、マグネシウム切板材M0に所定圧力を付与する。これにより、圧延機1は、マグネシウム切板材M0を厚み圧下させつつ長尺化させる。
また、圧延機1は、マグネシウム切板材M0の送り方向を所定のタイミングで反転させて、往復圧延を行う。これにより、圧延機1は、マグネシウム切板材M0を例えば厚さ6mm、長さ3m程度から厚さ1mm、長さ18m程度にまで圧延する。
なお、本熱間圧延装置100のワークである上記マグネシウム切板材M0(マグネシウム板)は、マグネシウム合金からなる板材である。
ワークロール1aは、表面温度を適温に昇温された加熱ロールであって、該ワークロール1a間を通過するマグネシウム切板材M0(マグネシウム板)を一方向に送り出しながら、マグネシウム切板材M0に所定圧力を付与する。これにより、圧延機1は、マグネシウム切板材M0を厚み圧下させつつ長尺化させる。
また、圧延機1は、マグネシウム切板材M0の送り方向を所定のタイミングで反転させて、往復圧延を行う。これにより、圧延機1は、マグネシウム切板材M0を例えば厚さ6mm、長さ3m程度から厚さ1mm、長さ18m程度にまで圧延する。
なお、本熱間圧延装置100のワークである上記マグネシウム切板材M0(マグネシウム板)は、マグネシウム合金からなる板材である。
第1加熱炉2(上流側加熱炉)は、圧延機1の上流側に配された加熱炉であって、第2加熱炉3(下流側加熱炉)は、圧延機1の下流側に配された加熱炉である。
これらの一対の加熱炉2,3は、圧延前のマグネシウム切板材M0の長さ以上の長さを有し、ヒータ及び搬送ローラ(共に図示せず)を備えており、ヒータによりマグネシウム切板材M0を所定温度(100〜350℃程度、200〜300℃が好適)に加熱し、搬送ローラによりマグネシウム切板材M0を搬送するものである。
これらの一対の加熱炉2,3は、圧延前のマグネシウム切板材M0の長さ以上の長さを有し、ヒータ及び搬送ローラ(共に図示せず)を備えており、ヒータによりマグネシウム切板材M0を所定温度(100〜350℃程度、200〜300℃が好適)に加熱し、搬送ローラによりマグネシウム切板材M0を搬送するものである。
ピンチロール4は、表面温度を適温に昇温された加熱ロールであって、圧延機1による往復圧延に伴って往復運動するマグネシウム切板材M0を補助搬送するものである。このようなピンチロール4は、圧延機1と第1加熱炉2との間と、圧延機1と第2加熱炉3との間とに、それぞれ複数組配されている。
これらのピンチロール4は、搬送速度の調節によって、圧延機1で圧延されるマグネシウム切板材M0に適切な張力を付与する。
これらのピンチロール4は、搬送速度の調節によって、圧延機1で圧延されるマグネシウム切板材M0に適切な張力を付与する。
第1テーブルローラ5(上流側保温装置)は、第1加熱炉2の上流側に配され、第2テーブルローラ6(下流側保温装置)は、第2加熱炉3の下流側に配されており、これらの各テーブルローラ5,6は、搬送ローラ5a,6aと保温カバー5b,6bとを有している。
マグネシウム切板材M0は、圧延機1でリバース圧延されて長くなると、端部が加熱炉2,3からはみ出す。テーブルローラ5,6は、マグネシウム切板材M0の加熱炉2,3からはみ出した端部を、搬送ローラ5a,6aで搬送・支持すると共に保温カバー5b,6bによって覆って外気より遮断することにより、マグネシウム切板材M0の熱を逃がさないよう保温する。また、リバース圧延時、前パスの端部保温部は、次の逆パスでは加熱炉内に入り、前パスの端部加熱部は、次の逆パスでは保温装置内にあり、またこれを交互に繰り返すことにより、端部の温度低下を小さくすることができる。
マグネシウム切板材M0は、圧延機1でリバース圧延されて長くなると、端部が加熱炉2,3からはみ出す。テーブルローラ5,6は、マグネシウム切板材M0の加熱炉2,3からはみ出した端部を、搬送ローラ5a,6aで搬送・支持すると共に保温カバー5b,6bによって覆って外気より遮断することにより、マグネシウム切板材M0の熱を逃がさないよう保温する。また、リバース圧延時、前パスの端部保温部は、次の逆パスでは加熱炉内に入り、前パスの端部加熱部は、次の逆パスでは保温装置内にあり、またこれを交互に繰り返すことにより、端部の温度低下を小さくすることができる。
巻取機7は、マグネシウム切板材M0が圧延された後の製造物、つまりマグネシウムシートM1(マグネシウム板)を巻き取るものである。
ピンチロール8(張力付与装置)は、巻取機7の手前に配されて、マグネシウムシートM1の搬送速度を調節することにより、巻取機7の巻取方向と逆方向にマグネシウムシートM1に張力を付与するものである。
ピンチロール8(張力付与装置)は、巻取機7の手前に配されて、マグネシウムシートM1の搬送速度を調節することにより、巻取機7の巻取方向と逆方向にマグネシウムシートM1に張力を付与するものである。
このような構成において、熱間圧延装置100は、マグネシウム切板材M0の粗圧延を行う。以下、熱間圧延装置100の動作について説明する。
まず、本熱間圧延装置100によって圧延される対象であるマグネシウム切板材M0は、例えば直径300〜400mm、長さ500〜600mm程度の丸棒状のビレットを熱間押出し(100〜300℃程度、200℃程度が好適)によって、例えば厚さ10mm以下(例えば6mm)の厚板に成形し、該厚板を所定長さ(例えば3m)に切断することにより、製造されたものである。
熱間押出しにより成形されたマグネシウム切板材M0を構成するマグネシウムの結晶粒は、押出されることによって機械的に微細化されているため、高強度で高品質であって、割れにくく、プレス成形性が良好である。
熱間押出しにより成形されたマグネシウム切板材M0を構成するマグネシウムの結晶粒は、押出されることによって機械的に微細化されているため、高強度で高品質であって、割れにくく、プレス成形性が良好である。
マグネシウム切板材M0は、第1テーブルローラ5から第1加熱炉2へと搬送され、第1加熱炉2内で所定温度(100〜350℃程度、200〜300℃が好適)に加熱されて、圧延機1へと搬送される。
圧延機1は、マグネシウム切板材M0を圧延しながら第2加熱炉3へと搬送する。マグネシウム切板材M0の温度は、第1加熱炉2から第2加熱炉3まで移動する間に幾分降下するが、ワークロール1a及び複数のピンチロール4が加熱ロールであり、また、第2加熱炉3内で上記所定温度に加熱しなおされるので、温度変動は少ない。
圧延機1は、マグネシウム切板材M0を圧延しながら第2加熱炉3へと搬送する。マグネシウム切板材M0の温度は、第1加熱炉2から第2加熱炉3まで移動する間に幾分降下するが、ワークロール1a及び複数のピンチロール4が加熱ロールであり、また、第2加熱炉3内で上記所定温度に加熱しなおされるので、温度変動は少ない。
熱間圧延装置100は、圧延機1をマグネシウム切板材M0の終端が通過すると、圧延方向を反転する。熱間圧延装置100は、これを繰返してマグネシウム切板材M0を往復圧延し、マグネシウム切板材M0を順次厚み圧下させて、マグネシウムシートM1を製造する。
ここで、下記の表1に、本熱間圧延装置100による粗圧延の各種数値の具体例を示す。
ここで、下記の表1に、本熱間圧延装置100による粗圧延の各種数値の具体例を示す。
上記の具体例において、マグネシウム切板材M0の材質はAZ31B、寸法は厚さ6.00mm、幅300mm、長さ3000mmであり、ワークロール1aの直径は400mm、バレル長さは500mmであり、ピンチロール4の直径は250mmである。
また、上記例では、加熱炉2,3での加熱温度は220℃、ピンチロール4及びワークロール1aはヒータ内蔵の加熱ロールであり、表面温度を200℃にされている。
そして、上記例は、5パス(2往復半)の往復圧延によって、厚さ6.00mmのマグネシウム切板材M0を厚さ1.01mmのマグネシウムシートM1にし、5パスの後、巻取機7によって巻き取ったものである。
また、上記例では、加熱炉2,3での加熱温度は220℃、ピンチロール4及びワークロール1aはヒータ内蔵の加熱ロールであり、表面温度を200℃にされている。
そして、上記例は、5パス(2往復半)の往復圧延によって、厚さ6.00mmのマグネシウム切板材M0を厚さ1.01mmのマグネシウムシートM1にし、5パスの後、巻取機7によって巻き取ったものである。
マグネシウム切板材M0は、圧延されるに従って長尺化し、圧延機1を終端が通過するとき、始端を含む端部が加熱炉2,3からはみ出すようになる。
テーブルローラ5,6は、加熱炉2,3からはみ出した端部を、搬送ローラ5a,6aで支持すると共に、保温カバー5b,6bによって保温する。
テーブルローラ5,6は、加熱炉2,3からはみ出した端部を、搬送ローラ5a,6aで支持すると共に、保温カバー5b,6bによって保温する。
これを図1により更に詳しく説明すると、例えば、圧延前に長さL0であったマグネシウム切板材M0が、長さL1となるまでは区間A1で圧延され(第1圧延工程)、長さL1を超えて長さL2となるまで区間A2で圧延され(第2圧延工程)、そして巻き取られる(巻取工程)。
即ち、本熱間圧延装置100は、マグネシウム切板材M0が長さL0〜L1の間は、第1圧延工程によって、区間A1つまり第1加熱炉2〜圧延機1〜第2加熱炉3の間で往復圧延し、マグネシウム切板材M0が長さL1を超えてL2となるまで、第2圧延工程によって、区間A2つまり第1テーブルローラ5〜第1加熱炉2〜圧延機1〜第2加熱炉3〜第2テーブルローラ6の間で往復圧延し、そして、仕上がり品つまりマグネシウムシートM1を巻取機7で巻き取る。
即ち、本熱間圧延装置100は、マグネシウム切板材M0が長さL0〜L1の間は、第1圧延工程によって、区間A1つまり第1加熱炉2〜圧延機1〜第2加熱炉3の間で往復圧延し、マグネシウム切板材M0が長さL1を超えてL2となるまで、第2圧延工程によって、区間A2つまり第1テーブルローラ5〜第1加熱炉2〜圧延機1〜第2加熱炉3〜第2テーブルローラ6の間で往復圧延し、そして、仕上がり品つまりマグネシウムシートM1を巻取機7で巻き取る。
これにより、マグネシウム切板材M0は、全長にわたって加熱ないし保温されて、略一定範囲の温度に保たれる。よって、マグネシウム切板材M0の温度変動による製品の品質低下を防止することができ、仕上がり品、つまりマグネシウムシートM1の品質を良好に保つことができる。
ところで、圧延中のマグネシウム切板材M0は、高温であるため柔らかく、圧延機1以外の箇所でも高圧がかかれば圧痕が残るおそれがあるが、本熱間圧延装置100では、マグネシウム切板材M0を複数組のピンチロール4により複数箇所で挟むことにより各ピンチロール4が挟む力を小さく分散して、ピンチロール4による圧痕を残すおそれを少なくしている。
そして、マグネシウム切板材M0が所定厚さ(例えば1mm程度)まで厚み圧下されてマグネシウムシートM1となったら、本熱間圧延装置100は、巻取機7により、マグネシウムシートM1を巻き取り、コイル材とする。
その際、ピンチロール8は、巻取機7で巻き取られるマグネシウムシートM1に所定の張力が加わるように、マグネシウムシートM1の搬送速度を調節して、巻取機7の巻取方向と逆方向にマグネシウムシートM1に引張力を付与する。
その際、ピンチロール8は、巻取機7で巻き取られるマグネシウムシートM1に所定の張力が加わるように、マグネシウムシートM1の搬送速度を調節して、巻取機7の巻取方向と逆方向にマグネシウムシートM1に引張力を付与する。
このような熱間圧延装置100によれば、マグネシウム切板材M0の略全長にわたって加熱・保温しながら圧延するので、マグネシウム切板材M0の温度降下を抑え、熱間圧延中の温度変動による製品の品質低下を防止することができ、仕上がり品、つまりマグネシウムシートM1の品質を良好に保つことができる。
なお、本実施形態では、ピンチロール8を張力付与装置としているが、実施にあたっては、マグネシウムシートM1を平坦化するレベラーが張力付与装置であってもよい。
ここで、レベラーとは、図2に示すように、3個以上のローラによって、断面が2段の蜂の巣状となるよう互い違いに組み合わせ、それらのロールの間にシート状の材料を通過させることによって平坦化させるものである。
ここで、レベラーとは、図2に示すように、3個以上のローラによって、断面が2段の蜂の巣状となるよう互い違いに組み合わせ、それらのロールの間にシート状の材料を通過させることによって平坦化させるものである。
100…熱間圧延装置(マグネシウム熱間圧延装置)、 1…圧延機、 2…第1加熱炉(上流側加熱炉)、 3…第2加熱炉(下流側加熱炉)、 4…ピンチロール(送りローラ対)、 5…第1テーブルローラ(上流側保温装置)、 6…第2テーブルローラ(下流側保温装置)、 7…巻取機、 8…ピンチロール(張力付与装置)、 M0…マグネシウム切板材(マグネシウム板)、 M1…マグネシウムシート(マグネシウム板)
Claims (6)
- 圧延機の上流側に当該圧延機から上流側端部までの距離が第1の長さL1となるように配されてマグネシウム板を加熱する上流側加熱炉と、前記圧延機の下流側に当該圧延機から下流側端部までの距離が前記第1の長さL1となるように配されて前記マグネシウム板を加熱する下流側加熱炉との間で、前記マグネシウム板を往復圧延する第1圧延工程と、
前記上流側加熱炉の更に上流側に前記圧延機から上流側端部までの距離が第2の長さL2となるように配されて前記上流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する上流側保温装置と、前記下流側加熱炉の更に下流側に前記圧延機から下流側端部までの距離が前記第2の長さL2となるように配されて前記下流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板を搬送,保温する下流側保温装置との間で、上下流側各板端部を保温しつつ前記マグネシウム板を往復圧延する第2圧延工程と、を有し、
前記マグネシウム板の長さが前記第1の長さL1となるまでは前記第1圧延工程を行い、前記マグネシウム板の長さが前記前記第1の長さL1を超えて前記第2の長さL2となるまでは前記第2圧延工程を行うことを特徴とするマグネシウム合金熱間圧延方法。 - 所定厚さに圧延された前記マグネシウム板に対して、前記下流側保温装置の下流側に配された張力付与装置により張力を付与しつつ、前記下流側保温装置の更に下流側に配された巻取機により巻き取る巻取工程を有することを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム合金熱間圧延方法。
- マグネシウム板を往復圧延する圧延機と、
前記圧延機の上流側に当該圧延機から上流側端部までの距離が第1の長さL1となるように配されて前記マグネシウム板を加熱する上流側加熱炉と、
前記圧延機の下流側に当該圧延機から下流側端部までの距離が前記第1の長さL1となるように配されて前記マグネシウム板を加熱する下流側加熱炉と、
前記上流側加熱炉の更に上流側に前記圧延機から上流側端部までの距離が第2の長さL2となるように配されて前記上流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板の搬送かつ上流側端部を保温する上流側保温装置と、
前記下流側加熱炉の更に下流側に前記圧延機から下流側端部までの距離が前記第2の長さL2となるように配されて前記下流側加熱炉により加熱された前記マグネシウム板の搬送かつ下流側端部を保温する下流側保温装置と、
を備え、
前記マグネシウム板の長さが前記第1の長さL1となるまでは、前記上流側加熱炉と前記下流側加熱炉との間で前記圧延機により前記マグネシウム板を往復圧延し、前記マグネシウム板の長さが前記前記第1の長さL1を超えて前記第2の長さL2となるまでは、前記上流側保温装置と前記下流側保温装置との間で前記圧延機により前記マグネシウム板を往復圧延することを特徴とするマグネシウム合金熱間圧延装置。 - 前記圧延機と前記上流側加熱炉の間及び前記圧延機と前記下流側加熱炉の間にそれぞれ複数組配されて前記マグネシウム板を厚さ方向に挟んで搬送速度を調節するピンチロールを備えることを特徴とする請求項3に記載のマグネシウム合金熱間圧延装置。
- 前記圧延機のワークロール及び前記圧延機の上下流に設置された複数組のピンチロールは加熱ロールであることを特徴とする請求項4に記載のマグネシウム合金熱間圧延装置。
- 前記下流側保温装置の下流側に配されて前記マグネシウム板に張力を付与する張力付与装置と、
前記張力付与装置の更に下流側に配されて前記マグネシウム板を巻き取る巻取機と、
を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のマグネシウム合金熱間圧延装置。
Priority Applications (9)
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